JP3234651B2 - 乗用車用空気入りタイヤ - Google Patents

乗用車用空気入りタイヤ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】ブロック基調のトレッドパターン
を有する乗用車用空気入りタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】駆動性能、制動性能等を左右するタイヤ
の主要部分であるトレッドは、地面と直接接するのでタ
イヤの他の部分よりも損傷しやすい。このトレッドの損
傷のうち、特に問題になるのが偏摩耗である。例えば、
ブロックパターンを有するタイヤを実車の、特に前輪に
装着して長距離走行をした場合には、通常、各ブロック
の踏込み側の摩耗量よりも蹴出し側の摩耗量の方が大き
いために偏摩耗が発生する。この偏摩耗は、ヒールアン
ドトゥー摩耗と呼ばれ、ラグパターンまたはブロックパ
ターンを有するタイヤにとっては不可避的に生じる現象
である。このヒールアンドトゥー摩耗は、一度発生する
と急激に進展し、タイヤ自体の使用寿命を大幅に短くす
るので、これを抑制するための検討が行われている。
【0003】空気入りタイヤの中でも、重荷重用空気入
りタイヤと乗用車用空気入りタイヤでは、タイヤへの負
荷荷重、タイヤの内圧、タイヤのゴム材質等の違いか
ら、ヒールアンドトゥー摩耗の駆動・制動性能等へ悪影
響を及ぼすまでの時間およびその進展する機構が相違す
ると考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】トラックやバス等に用
いられる重荷重用空気入りタイヤでは、ヒールアンドト
ゥー摩耗が走行距離の増加により、ある程度、進展した
としても(例えば、踏込み側と蹴出し側間の摩耗量の違
いによる段差で3mm程度)、タイヤにかかる荷重は大
きいので、蹴出し側はくぼんでいるにもかかわらず接地
し続け、ヒールアンドトゥー摩耗は進展し続ける。
【0005】一方、乗用車用空気入りタイヤでは、重荷
重用空気入りタイヤに比べて、ヒールアンドトゥー摩耗
がわずかに進展しただけでも(例えば、踏込み側と蹴出
し側間の摩耗量の違いによる段差で1.5mm未満)、
蹴出し側の一部は接地しなくなり、駆動・制動等へ大き
く影響する。従って、乗用車用空気入りタイヤの場合
は、比較的初期のヒールアンドトゥー摩耗から問題にな
り、この初期の摩耗は進展し悪化していくので、この初
期の時点における摩耗進展速度を抑制することがタイヤ
の耐久性向上につながる。
【0006】本発明の課題は、乗用車用空気入りタイヤ
の比較的初期のヒールアンドトゥー摩耗の進展を抑制し
て、タイヤの耐久性を向上させることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1に代表的な本発明タ
イヤのトレッドパターンとその断面およびその側面の一
部を一例として示す。 本発明は、一対のサイドウォー
ル間にそれぞれバットレス部1を介してトロイド状に連
なるトレッド部2に、複数の周方向主溝3を有し、かつ
バットレス部1とそれに最も近くで隣り合う周方向主溝
3とで区画される陸部をさらに区分した横溝5を備え、
これらの周方向主溝3と横溝5とによって複数のブロッ
ク6を形成した乗用車空気入りタイヤである。さらに、
バットレス部1にタイヤの周りで断続的配列をなす多数
のくぼみ部7を形成している。このくぼみ部7は、各ブ
ロックの蹴出し側10に相当する位置にあることを特徴
とする。 ブロックの蹴出し側10に相当する位置にある
というのは、くぼみ部7を形成している空間の全容積の
うちの、少なくとも過半にわたってブロックの蹴出し側
10に相当したバットレス部1に位置することを意味す
る。
【0008】
【作用】ブロックパターンを有する乗用車用空気入りタ
イヤの、特にショルダー部のブロックに発生しやすいヒ
ールアンドトゥー摩耗の原因の一つは、ブロックの蹴出
し側に生じる幅方向すべりである。したがって、この幅
方向すべりを抑制することが、ヒールアンドトゥー摩耗
の進展を抑え、タイヤの使用寿命向上につながるといえ
る。そこで、ここでは従来タイヤを用いて、蹴出し側に
幅方向すべりが生じる過程を説明し、その後本発明の作
用について説明する。
【0009】図2a〜図2cは、従来タイヤを用い、ト
レッドショルダー部に位置する一つのブロック6に着目
して、このブロック6が接地域に入ってから出て行くま
での経時的状態について示している。図2aはそのブロ
ック6の踏込み側9が接地域に入った状態、図2bはブ
ロック全体が接地域に入った状態、図2cはそのブロッ
クの蹴出し側10が地面14を蹴り出して接地域を出て
いく状態を、それぞれブロックの側面およびその表面
(トレッド踏面)で示している。
【0010】図2aに示されているのは、ブロック6の
踏込み側9が接地域に入った状態である。トレッド部の
外輪郭は、タイヤ幅方向に曲率を持っているので、図示
したように、踏込み側9のトレッド部中央寄りの接地域
が広くなる(図中の斜線部分は接地している部分を示
す)。
【0011】次に、図2bの状態に移行し、ブロック全
体が接地域に入る。このとき、ブロックの踏込み側端と
蹴出し側端とでは、その接地直後の位置と荷重直下点と
の距離が、蹴出し側端の方が近い。この理由を以下に述
べる。踏込み側端が接地する際には、踏込み側端前方の
横溝の溝底がわずかに撓み、この横溝空間がつぶれる一
方、踏込み側端を含むブロックはつぶれていないため
に、踏込み側端は後に述べる蹴出し側端の場合よりも荷
重直下点から遠い位置で接地する。これに対して、蹴出
し側端が接地する際には、これを含むブロックの全体が
既に接地していて、これが支えの役割を果たすため、踏
込み側端の場合よりも荷重直下点に近い位置で接地す
る。以上の理由によって、ブロックの蹴出し側は踏込み
側よりもバットレス部からタイヤ幅方向の強い押し込み
を受けて幅方向剪断力を大きく生じさせる。これらの現
象を図2bは示していて、蹴出し側は踏込み側よりもト
レッド部中央寄りに押し込まれた状態で接地することに
なる。
【0012】この状態から図2cのようにブロックの蹴
出し側10が地面14を蹴り出して接地域を出ていこう
とすると、トレッド中央寄りに押し込まれていた蹴出し
側が無負荷時の状態に戻ろうとする復元力により幅方向
すべりが生じ、これにより蹴出し側が大きく摩耗してい
き、ヒールアンドトゥー摩耗が進展していく。なお、荷
重直下点というのは、タイヤの回転軸心を含む平面と地
面とが垂直に交わった交線上の一点を意味している。
【0013】これに対し発明タイヤは、バットレス部1
に断続的配列をなす多数のくぼみ部7をブロック6の蹴
出し側10に相当した位置に設けることにより、すなわ
ちバットレス部の蹴出し側10に相当する位置における
幅内側方向への押し込み量を少なくすることにより、ブ
ロック全体が接地域に入ったときに、蹴出し側が図2b
のようなトレッド中央寄りに押し込まれて接地するのを
抑制することができるので、図3cの状態での幅方向す
べり量が少なくなり、タイヤの使用寿命を向上させるこ
とができる。
【0014】
【実施例】次に本発明に係る乗用車用空気入りタイヤに
ついて試験を行ったので説明する。試験は、供試タイヤ
(サイズ:185/70R14)を実車の前輪に装着し
て、初期のヒールアンドトゥー摩耗が発生する程度の走
行距離(1000km)で、それぞれブロック6の踏込
み側9と蹴出し側10との段差体積を測定し、これらの
差からヒールアンドトゥー摩耗について評価した。段差
体積は、ブロック表面において最も径方向外側に位置す
る点を通るとともに、溝底と平行である曲面と、ブロッ
ク表面との間に広がる空間である。
【0015】なお、くぼみ部7の配設位置の好適範囲
は、タイヤ周方向、タイヤ半径方向およびくぼみ部の深
さ方向でそれぞれ次の通りである。タイヤ周方向では、
各ブロック6の蹴出し側9にくぼみ部7の空間の全容積
のうちの、少なくとも過半がありさえすれば良いので、
くぼみ部7を、図1のように蹴出し側9だけに設けて
も、また図3a又は図3bのように踏込み側9と蹴出し
側10の両方の領域にまたがって設けても良い。タイヤ
半径方向では、タイヤの最大幅位置からトレッド2の主
溝3の溝底深さ位置までとすることが好ましい。くぼみ
部7の深さ方向では、ベルト端付近に到達する深さを最
大として、深い方が好ましい。くぼみ部の断面形状は、
円弧状、多角形状等を適宜選択する。
【0016】本試験の実施例は、図1に示すようなくぼ
み部7を各ブロック6の蹴出し側10に有する発明タイ
ヤで行い、ブロック周方向長さ24.0mmに対し、く
ぼみ部周方向長さは15.0mm、くぼみ部半径方向長
さは10.0mm、くぼみ部最大深さは3.0mmであ
る。従来例は、くぼみ部をもたないことを除いて実施例
と同じ構造のタイヤである。表1に試験結果を示す。表
1中の数値は、従来例を100とした指数比で示し、そ
の値は小さい方が優れている。
【0017】
【表1】
【0018】表1の結果から、発明タイヤは、従来タイ
ヤに比べて、踏込み側と蹴出し側との摩耗量の差が少な
いことから、タイヤの耐久性が優れている。
【0019】
【発明の効果】本発明は、バットレス部に断続的配列を
なしブロックの蹴出し側に相当する位置に多数のくぼみ
部を有することにより、バットレス部の蹴出し側の剛性
が小さくなり、ブロック全体が接地域に入った際に、図
2bのように蹴出し側がトレッド中央寄りに接地するの
を抑制できるので、それにより生じる幅方向すべり量を
少なくでき、タイヤの使用寿命を向上させることができ
るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明タイヤの代表的なトレッドパターン(ブ
ロックパターン)とその幅断面およびその側面の一部を
示した図である。
【図2】aは、ブロックの踏込み側が接地域に入った状
態、bは、ブロック全体が接地域に入った状態、cは、
ブロックの蹴出し側が接地域を出ていく状態を示した図
である。
【図3】aは、くぼみ部をバットレス部の踏込み側位置
と蹴出し側位置の両方の領域にまたがって設けた場合
で、蹴出し側位置から踏込み側位置に向かって半径方向
のくぼみ部幅を変化させた(狭くした)ときの一例であ
る。bは、くぼみ部をバットレス部の踏込み側位置と蹴
出し側位置の両方の領域にまたがって設けた場合で、蹴
出し側位置から踏込み側位置に向かってくぼみ部の深さ
を変化させた(浅くした)ときの一例である。
【符号の説明】
1 バットレス部 2 トレッド部 3 周方向主溝 4 ショルダー部端 5 横溝 6 ブロック 7 くぼみ部 8 中央周線 9 踏込み側 10 蹴出し側 11 タイヤの回転方向 12 トレッド端方向 13 中央周線方向 14 地面 15 幅方向剪断力によるブロック蹴出し側のずれ幅 16 くぼみ部の構成部分(くぼみ部深さが深い) 17 くぼみ部の構成部分(くぼみ部深さが浅い)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のサイドウォール間にそれぞれバッ
    トレス部を介してトロイド状に連なるトレッド部に、複
    数の周方向主溝を有し、かつバットレス部とそれに最も
    近くで隣り合う周方向主溝とで区画される陸部をさらに
    区分した横溝を備え、これらの周方向主溝と横溝とによ
    って複数のブロックを形成した乗用車空気入りタイヤに
    おいて、バットレス部にタイヤの周りで断続的配列をな
    す多数のくぼみ部を各ブロックの蹴出し側に相当する位
    置に設けてなることを特徴とする乗用車用空気入りタイ
    ヤ。
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