JP3234538B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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Description
のないチューブレス空気入りタイヤに関する。
おいては、空気圧を保持するためにブチルゴムなどの低
空気透過性のゴムがインナーライナーに用いられてき
た。図3は、典型的な従来のチューブレス空気入りタイ
ヤのケースコード被覆ゴム層付近の概略断面図であり、
図3中、1はケースコード被覆ゴム層であって、その中
にケースコード4が通常一列に配列されている。そのタ
イヤ内側には空気圧保持用のブチルゴムなどからなるイ
ンナーライナー7があり、タイヤ外側にはサイドウォー
ル層8が設けられている。前記インナーライナーはタイ
ヤを構成する部材のうち約10重量%を占め、タイヤの
軽量化を妨げていた。
イヤの軽量化が求められ、かつタイヤの製造工程の簡素
化も要請されており、低空気透過性のブチルゴムやイソ
ブチレン/p−メチルスチレン共重合体の臭素化物など
を配合したゴム組成物でタイヤのケースコード被覆ゴム
層1を作製し、インナーライナー7を省くことが提案さ
れている(特開平6−55665号、特開平6−156
007号、特開平8−157648号各公報)。
不飽和ゴムであるジエン系ゴムとの接着性に劣るため、
ケースコード被覆ゴム層とサイドウォールなどのジエン
系ゴムを主成分とする他のタイヤ部材とのあいだの接着
性が劣り、さらにケースコードとの接着性にも劣り、え
られるタイヤの耐久性に問題があった。
公報には、コードとの接着性および低空気透過性の両立
を図るべく、ケースコード被覆ゴム層を構成するゴム組
成物に高飽和ゴムとしてイソモノオレフィン/p−アル
キルスチレン共重合体の臭素化物を用いることが開示さ
れている。
上、該臭素化物の配合量を50重量部以上にしなければ
ならず、そのため、ジエン系ゴムを主成分とする他のタ
イヤ部材との接着性に劣るという問題がある。
透過性を有し、かつジエン系ゴムを主成分とする他のタ
イヤ部材やコードの双方に対して充分な接着性を有する
ケースコード被覆ゴム層はえられていない。
ーのないチューブレスタイヤであって、ケースコード被
覆ゴム層とケースコードおよびジエン系ゴムを主成分と
する他のタイヤ部材との接着性にすぐれ、かつ耐久性の
あるインナーライナーのない軽量なチューブレス空気入
りタイヤを提供することにある。
列を内部に有するケースコード被覆ゴム層をもつチュー
ブレスタイヤにおいて、ケースコード被覆ゴム層用ゴム
組成物が、50〜90重量%のジエン系ゴムおよび50
〜10重量%のイソブチレン/p−メチルスチレン共重
合体の臭素化物からなるゴム成分100重量部と粘着付
与剤1〜10重量部とを含み、かつ可塑剤を含まないイ
ンナーライナーのないチューブレス空気入りタイヤに関
する。
するケースコード被覆ゴム層をもつチューブレスタイヤ
において、該ケースコード被覆ゴム層がケースコード列
からタイヤ内側部分のケースコード被覆内側ゴム層とケ
ースコード列からタイヤ外側部分のケースコード被覆外
側ゴム層とからなり、前記内側ゴム層が、50〜90重
量%のジエン系ゴムおよび50〜10重量%のイソブチ
レン/p−メチルスチレン共重合体の臭素化物からなる
ゴム成分100重量部と粘着付与剤1〜10重量部とを
含み、かつ可塑剤を含まないゴム組成物からなるインナ
ーライナーのないチューブレス空気入りタイヤに関す
る。
3においてインナーライナーを有さない構造をもち、ケ
ースコード被覆ゴム層用ゴム組成物(以下、単に「ゴム
組成物A」ともいう)が、50〜90重量%のジエン系
ゴムおよび50〜10重量%のイソブチレン/p−メチ
ルスチレン共重合体の臭素化物からなるゴム成分100
重量部ならびに粘着付与剤1〜10重量部を含み、かつ
可塑剤を含まないことを特徴とする。
性、粘着性、柔軟性などを向上させるために、ミネラル
オイル、アロマオイルなどの鉱物油系軟化剤、植物系軟
化剤、フタル酸誘導体など可塑剤を混合するが、前記可
塑剤の量がふえるにしたがってゴム組成物はジエン系ゴ
ムを主成分とする他のタイヤ部材やケースコードとの接
着性に劣るという問題がある。そこで、本発明者は、本
発明におけるケースコード被覆ゴム層用ゴム組成物には
可塑剤を用いないこととした。
イソブチレン/p−メチルスチレン共重合体の臭素化物
を含むことにより低空気透過性を有し、とくに粘着付与
剤を特定量含むことにより、可塑剤を含まなくとも加工
性を維持することができ、かつジエン系ゴムを主成分と
するサイドウォール(SW)層などの他のタイヤ部材お
よびケースコードとの接着性にも優れることを見出し
た。
るジエン系ゴムは、従来からタイヤの分野でとくにケー
スコード被覆ゴム層を用いられているものであればよ
く、たとえば天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタ
ジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、アク
リロニトリルブタジエンゴムなどがあげられ、これらを
単独でまたは任意に組み合わせて用いることができる
が、えられるゴム組成物の強度を上げるという点から主
として天然ゴムを用いるのが好ましい。
空気透過性をうるためにイソブチレン/p−メチルスチ
レン共重合体の臭素化物を含む。従来は、低空気透過性
を付与するために、高飽和ゴムである臭素化ブチルゴム
などのブチルゴムが用いられているが、これらブチルゴ
ムは、前記共重合体臭素化物と同程度の低空気透過性を
有するが、ジエン系ゴムやコードとの接着性に難があ
り、本発明の効果は奏されない。
重合体の臭素化物としては、特に制限はないが、イソブ
チレン含有量が、接着性という点から89〜97重量
%、好ましくは89〜95重量%、とくに好ましくは8
9〜93重量%であるのがよい。
チレン/p−メチルスチレン共重合体の臭素化物のう
ち、市販されているものとしては、たとえばエクソン化
学社製のEXXPRO 90−10、EXXPRO 8
9−4、EXXPRO 93−5などがあげられる。
分の配合割合としては、低空気透過性およびジエン系ゴ
ムを主成分とする他のタイヤ部材やケースコードとの接
着性の両立という点から、ジエン系ゴム50〜90重量
%、イソブチレン/p−メチルスチレン共重合体の臭素
化物50〜10重量%、さらにジエン系ゴムを主成分と
する他のタイヤ部材やケースコードとの接着性をあげ、
えられるタイヤの耐久性をあげるという点から好ましく
はジエン系ゴム70〜90重量%、イソブチレン/p−
メチルスチレン共重合体の臭素化物30〜10重量%、
さらに、軽量化と低空気透過性の両立という点からとく
に好ましくはジエン系ゴム71〜80重量%、イソブチ
レン/p−メチルスチレン共重合体の臭素化物29〜2
0重量%である。
は、ジエン系ゴムを主成分とする他のタイヤ部材および
ケースコードとの接着性を向上させ、また、タイヤ成形
時の粘着性を向上させ、さらにすぐれた低空気透過性を
付与するために、粘着付与剤を含む。
用いられているものであればよく、たとえばクマロン樹
脂、フェノール樹脂、テルペン樹脂、石油系炭化水素樹
脂、ロジン誘導体などがあげられ、これらを単独でまた
は任意に組合せて用いてもよいが、粘着性がよいという
点から好ましくはフェノール樹脂、テルペン樹脂、石油
系炭化水素樹脂、さらに、経済性という点からとくに好
ましくは石油系炭化水素樹脂を用いる。
与剤のうち、市販のものとしては、たとえば丸善石油化
学(株)製のマルカレッツT100A(石油系炭化水素
樹脂)、エクソン化学社製のエスコレッツ1102(石
油系炭化水素樹脂)などがあげられる。
合割合としては、前記ゴム成分100重量部に対して1
〜10重量部であればよいが、粘着性という点から好ま
しくは3〜10重量%、さらに、接着性という点からと
くに好ましくは3〜8重量%である。
成分および粘着付与剤以外の成分としてカーボンブラッ
ク、シリカなどの充填剤、イオウなどの加硫剤、ステア
リン酸、亜鉛華などの加硫助剤、N−tert−ブチル
−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(NS)、ジ
ベンゾチアジルスルフィド(DM)などの加硫促進剤、
アルキルフェノールジスルフィド、2,5−ジメルカプ
ト−1,3,4−チアジアゾール、2−ジ−n−ブチル
アミノ−4,6−ジメルカプト−S−トリアジンなどの
配合剤を、えられるケースコード被覆ゴム層の低空気透
過性および他のタイヤ部材やケースコードとの接着性を
損なわない範囲で適宜配合してもよい。
いは、HAFグレードのものをゴム成分100重量部に
対して、えられるゴム組成物の硬度を上げすぎないとい
う点から65重量部以下配合すればよいが、低空気透過
性をあげるという点から好ましくは35〜65重量部配
合するのがよい。
ースコードとしては、従来からタイヤの分野で用いられ
ているものであればよく、たとえばレーヨン、ナイロ
ン、テトロン(ポリエステル)、ケブラーなどの有機系
繊維、ガラス繊維、スチールワイヤーなどがあげられる
が、ゴム組成物Aとの接着性、えられるタイヤの耐久
性、軽量化という点から好ましくは有機系繊維を用いる
のがよく、なかでもポリエステルを用いるのがとくに好
ましい。
スコード被覆ゴム層をうる方法としては従来からの方法
でよいが、たとえばゴム組成物Aからえた2枚のゴムシ
ートのあいだにコードをはさみ、ロールにより押し出し
て被覆(ゴム引き)することによりえられる。他は従来
のタイヤ製造における方法および条件により本発明のイ
ンナーライナーのないチューブレスタイヤをうることが
できる。
主成分とするタイヤ部材としては、サイドウォール部の
ほか、たとえばトレッド部およびベルトなどがあげられ
る。
部材を構成するゴム成分としては、ジエン系ゴムを主成
分とする従来からのものであれば特に制限はないが、ジ
エン系ゴムとしてはたとえば天然ゴム、スチレンブタジ
エンゴム、ブタジエンゴムなどのジエン系ゴムがあげら
れ、また、EPDM、ブチルゴムなどを含んでいても構
わない。
構成とすることにより、ケースコード被覆ゴム層そのも
のに低空気透過性を付与し、かつジエン系ゴムを主成分
とするトレッドゴムやサイドウォールゴムなどの他のタ
イヤ部材およびケースコードとの接着性を充分なものに
することができる。これにより、軽量で耐久性のあるイ
ンナーライナーのないチューブレス空気入りタイヤをう
ることができる。
て説明する。
ように、ケースコード被覆ゴム層用ゴム組成物からなる
2枚のゴムシートにコードをはさみ、ロールにより押し
出してゴム引きして作製する。したがって図1の概略断
面図に示すように、ケースコード被覆ゴム層1は、ケー
スコード4と、ケースコード列からタイヤ内側部分のケ
ースコード被覆内側ゴム層(以下、「内側ゴム層」とも
いう)2およびケースコード列からタイヤ外側部分のケ
ースコード被覆外側ゴム層(以下、「外側ゴム層」とも
いう)3の2つのゴム層とからなるともいえる。
ースコード被覆内側ゴム層用ゴム組成物が前記ゴム組成
物Aからなるインナーライナーのないチューブレス空気
入りタイヤである。
1に示す2層からなるケースコード被覆ゴム層におい
て、ケースコード被覆内側ゴム層に低空気透過性および
コードに対する接着性を付与すべく、前記ゴム組成物A
を用いる。
(以下、「外側ゴム層」ともいう)を構成するゴム組成
物(以下、「ゴム組成物B」という)は、前記内側ゴム
層を構成するゴム組成物A、コードおよびジエン系ゴム
を主成分とする他のタイヤ部材(たとえば、サイドウォ
ール部)に対して良好な接着性を有するものである。
組成物Aと同じ構成であってよいが、ゴム組成物Aより
もイソブチレン/p−メチルスチレン共重合体の臭素化
物の含有量は少なくてよい。
およびジエン系ゴムを主成分とする他のタイヤ部材との
接着性という点、ならびに低空気透過性は内側ゴム層が
有しているという点から、ゴム成分がジエン系ゴムから
なる従来からのケースコード被覆用ゴム組成物であって
よい。前記ゴム組成物Bは、好ましくは天然ゴムおよび
SBRからなるゴム成分、カーボンブラックならびに可
塑剤からなり、さらに必要に応じてイオウなどの加硫
剤、ステアリン酸、亜鉛華などの加硫助剤、加硫促進剤
などを含んでいてもよい。
てタイヤを作製するばあい、ジエン系ゴムを主成分とす
る他のタイヤ部材との接着性の点から、図2の概略断面
図に示すように、ケースコード被覆内側ゴム層2がビー
ド6から巻き上がった部分のタイヤ外側部分に、ケース
コード被覆外側ゴム層3を構成するものと同じゴム組成
物からなる層(ビード部外側ゴム層)を設けてもよい。
構成とすることにより、ケースコード被覆内側ゴム層に
低空気透過性を付与することができる。これにより軽量
で耐久性のあるインナーライナーのないチューブレス空
気入りタイヤをうることができる。
本発明はこれらのみに限定されるものではない。
ム層用のゴム組成物Aとして表1に示す配合割合のゴム
組成物A−1〜A−8を、まずバンバリーミキサーを用
いてゴム成分、カーボンブラックを混練し、えられた混
練物にロールを用いてイオウ、NS、亜鉛華、ステアリ
ン酸を混練するという方法で製造した。
R)、イソブチレン/p−メチルスチレン共重合体の臭
素化物としてはエクソン化学社製のEXXPRO 90
−10(表中、「共重合体」と表す)(イソブチレンの
含有量:92.5重量%)、カーボンブラックとしては
HAFクラスのN330として三菱化学(株)製のダイ
ヤブラックH、粘着付与剤としては丸善石油化学(株)
製のマルカレッツT100A(石油系炭化水素樹脂)を
用いた。また、すべてのゴム組成物にステアリン酸2重
量部、不溶性イオウ(日本乾溜(株)製のM95)3.
75重量部、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾ
リルスルフェンアミド(NS)(大内新興化学工業
(株)製のノクセラーNS)1重量部および亜鉛華5重
量部を配合した。
硫圧9.8MPa(100kgf/cm2)、加硫温度
170℃、加硫時間12分間の条件で加硫してえた加硫
ゴム組成物A−1〜A−8の空気透過性を評価するた
め、ASTM D−1434−75Mの試験方法にした
がい、東洋精機(株)製のガス透過率測定装置M−C1
を用いて空気透過係数を測定した。比較例1のものを1
00として指数で示した。値が小さいほうが低空気透過
性である。結果を表1に示す。
E×2(直径0.66mm))をケースコード被覆ゴム
層用ゴム組成物Aとしてのゴム組成物A−1〜A−8で
ゴム引きし、テキスタイルコード入りゴムシート(ケー
スコード被覆ゴム層)A−1〜A−8をえた。えられた
ゴムシート2枚を内部のコードの向きが互いに直角にな
るようにして重ね、あいだにマイラーシートを挿入して
150℃で30分間、9.8MPaの圧力で加硫接着し
た。えられた接着強度測定用サンプルについて、引張試
験器を用いて、テストスピード50mm/minで剥離
試験を行ない、接着(剥離)強度(N/25mm)を測
定した。結果を接着性1として表1に示す。300N/
25mm以上であれば問題はない。
ゴム組成物Aの接着性の評価 ケースコード被覆ゴム層用ゴム組成物A−1〜A−8か
ら、練りゴムの段階でロールを用いて厚さ2mmのシー
トとし、切断して厚さ2mm、幅80mm、長さ150
mmのゴムシートA−1〜A−8をえた。
タイヤ部材(サイドウォール)用ゴム組成物として、天
然ゴム40重量部、ブタジエンゴム60重量部、カーボ
ンブラック(東海カーボン(株)製のシーストSO:F
EF)60重量部、ステアリン酸2重量部、亜鉛華2.
5重量部、イオウ1.5重量部、NS 1重量部からな
るSW用ゴム組成物を前記ゴム組成物Aと同様にして
え、ゴムシートAと同様にしてSW用ゴムシートをえ
た。ついで、ゴムシートAとSW用ゴムシートを、加硫
圧2MPa、加硫温度170℃、加硫時間12分間の条
件で加硫接着し、えられた接着強度測定用サンプルにつ
いて前記と同様にして接着強度(kgf/25mm)を
測定した。結果を接着性2として表1に示す。50kg
f/25mm以上であれば問題はない。さらに100k
gf/25mm以上であるととくに好ましい。
ム組成物Aおよびケースコード被覆外側ゴム層用ゴム組
成物と、コードとの接着性の評価 以下に示す組成のケースコード被覆外側ゴム層用ゴム組
成物(以下、「外側用ゴム組成物」という)からなるゴ
ムシート(以下、「外側用ゴムシート」という)を、前
記ゴムシートAと同様にしてえた。
0重量部 カーボンブラック(HAF N330):45重量部 可塑剤(ミネラルオイル):10重量部 ステアリン酸:2重量部 亜鉛華:5重量部 不溶性イオウ:3.75重量部 NS:1重量部
テル糸(1670DTE×2(直径0.66mm))
を、ケースコード被覆内側ゴム層用ゴム組成物としての
ゴム組成物A−1〜A−8と前記外側用ゴムシートでは
さんでゴム引きし、テキスタイルコード入りゴムシート
(ケースコード被覆ゴム層)A−1〜A−8をえた。え
られたゴムシート2枚を内部のコードの向きが互いに直
角になるようにし、かつ外側ゴム層と内側ゴム層が交互
になるようにして重ね、あいだにマイラーシートを挿入
して150℃で30分間、9.8MPaの圧力で加硫接
着した。えられた接着強度測定用サンプルについて、引
張試験器を用いて、テストスピード50mm/minで
剥離試験を行ない、接着強度(N/25mm)を測定し
た。結果を接着性3として表1に示す。強度が高いほど
良好であるが、300N/25mm以上であれば問題は
ない。
プ法にもとづいてゴムの透湿性を測定して、1mm厚の
値に換算し、後述する比較ゴムシート1のばあいを10
0とし、相対値として表わした。結果を表1に示す。値
が小さいほど透湿性が低く、えられるタイヤの内部に存
在する水分が外部に抜けていく際、ケースコードの加水
分解やケースコードを被覆するゴムの劣化によるブレー
カ間の剥離を防止することができるという利点がある。
びゴムシートAと同様にして比較ゴム組成物Aおよび比
較ゴムシートAをえ、前記〜の評価を行なった。結
果を表2に示す。
エクソン化学社製のBr−IIR2255(臭素化ブチ
ルゴム)、可塑剤として(株)ジャパンエナジー製のミ
ネラルオイルを用いた。
イソブチレン/p−メチルブチレン共重合体の臭素化物
の配合割合を50〜90重量部/50〜10重量部と
し、可塑剤を入れずに粘着付与剤を5〜10重量部入れ
ることによってのみ空気透過性、透湿性および接着性の
すべての性能を満足することができることがわかった。
つまり、臭素化ブチルゴムのみではコードとの接着性が
充分ではない。また、可塑剤を入れると空気透過性が低
下するばかりか接着強度も低下する。
ム層用ゴム組成物Aとしてゴム組成物A−1、4、7お
よび8を用い、他は従来の方法で205/65R15の
サイズを有する本発明によるインナーライナーのないチ
ューブレスタイヤ(タイヤ1〜4)を作製した。
ム組成物を用い、常法でインナーライナーを設けたほか
は実施例1と同様にしてチューブレスタイヤ(比較タイ
ヤ1)を作製した。
成物1、2、6、11、13および14を用いたほかは
実施例1と同様にしてチューブレスタイヤ(比較タイヤ
2〜7)を作製した。
側ゴム層用ゴム組成物として前記ゴム組成物A−1、
4、7および8を、ケースコード被覆外側ゴム層用ゴム
組成物として、前記製造例の評価で用いた外側用ゴム
組成物を用いたほかは、従来の方法でタイヤ1と同じサ
イズの本発明によるインナーライナーのないチューブレ
スタイヤ(タイヤ5〜8)を作製した。
〜7のタイヤ重量を測定し、転がり抵抗、空気透過(エ
アリーク)性および耐久性を以下の要領で測定した。結
果を表3に示す。
ヤのトレッドクラウン下におけるケースコードよりタイ
ヤ内側のゴムの厚さをいう。比較例1においては、ケー
スコード被覆ゴム層およびインナーライナーの厚さであ
り、その他の比較例および実施例においてはケースコー
ド被覆ゴム層の厚さである。
fの条件で測定し、比較タイヤ1のばあいを100とし
て指数で示した。値が小さいほど転がり抵抗が小さい。
にして3カ月後の内圧の低下率を測定して、比較タイヤ
1のばあいを100として指数で示した。値が大きいほ
ど低下率が小さい。
内圧190kPa、加重646kgという条件で室内で
のドラム耐久テストを行なった。20,000km走行
後にも異常がなかったばあいを○、異常があったばあい
は×とし、その異常が起こったときの走行距離を示し
た。
層とジエン系ゴムを主成分とする他のタイヤ部材との接
着性にすぐれ、より軽量なインナーライナーのないチュ
ーブレスタイヤをうることができる。
ド被覆ゴム層の概略断面図である。
ド被覆ゴム層の一実施態様を示す概略断面図である。
ード被覆ゴム層付近の層構造を示す概略断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 ケースコード列を内部に有するケースコ
ード被覆ゴム層をもつチューブレスタイヤにおいて、ケ
ースコード被覆ゴム層用ゴム組成物が、50〜90重量
%のジエン系ゴムおよび50〜10重量%のイソブチレ
ン/p−メチルスチレン共重合体の臭素化物からなるゴ
ム成分100重量部と粘着付与剤1〜10重量部とを含
み、かつ可塑剤を含まないインナーライナーのないチュ
ーブレス空気入りタイヤ。 - 【請求項2】 ケースコード列を内部に有するケースコ
ード被覆ゴム層をもつチューブレスタイヤにおいて、該
ケースコード被覆ゴム層がケースコード列からタイヤ内
側部分のケースコード被覆内側ゴム層とケースコード列
からタイヤ外側部分のケースコード被覆外側ゴム層とか
らなり、前記ケースコード被覆内側ゴム層が、50〜9
0重量%のジエン系ゴムおよび50〜10重量%のイソ
ブチレン/p−メチルスチレン共重合体の臭素化物から
なるゴム成分100重量部と粘着付与剤1〜10重量部
とを含み、かつ可塑剤を含まないゴム組成物からなるイ
ンナーライナーのないチューブレス空気入りタイヤ。
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