JP3232435B2 - 射出成形金型装置 - Google Patents

射出成形金型装置

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JP3232435B2 JP00860196A JP860196A JP3232435B2 JP 3232435 B2 JP3232435 B2 JP 3232435B2 JP 00860196 A JP00860196 A JP 00860196A JP 860196 A JP860196 A JP 860196A JP 3232435 B2 JP3232435 B2 JP 3232435B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、射出成形金型装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】射出成形金型装置には成形品の形状や製
造ロット等により種々の構成のものがあるが、その分類
として、型開きの際の金型の分割数によって2プレート
金型と3プレート金型とに区別することがある。いずれ
にしてもこれらの射出成形金型装置の基本的構成は、成
形機本体に固定して成形樹脂を供給するランナを備えた
固定側金型と、この固定側金型に対して進退し、成形品
のエジェクタ機構を備えた可動側金型とを組み合わせた
ものからなる。
【0003】射出成形の工程としては、第1工程として
型締め工程があり、第2工程として成形樹脂の射出工程
があり、第3工程として成形品の突き出し工程を含む型
開き工程とがある。射出成形はこれら3つの工程を1サ
イクルとして次々と成形品を成形するものであるが、生
産性を向上させることは、この1サイクルの時間を短縮
させることに他ならない。一般的には、1サイクルの時
間を短縮するための最も有効な手段として、型締め工程
および型開き工程において固定側金型に対して進退する
可動側金型の移動速度を速くすることが採用されてい
る。
【0004】ここで3プレート金型の場合、型開き工程
において、最初に成形品とランナとの間のゲート部を切
断するために、固定側型板とランナストリッパプレート
との間を最初に開かせなければならず、固定側型板とラ
ンナストリッパプレートとの間には圧縮コイルバネが挿
置されている。そして、一般に、型締め工程において可
動側金型が固定側金型に向かって進出すると、3プレー
ト金型における可動側型板と固定側型板との間(パーテ
ィングライン面)、可動側型板とランナストリッパプレ
ートとの間、ランナストリッパプレートと固定側取付板
との間の内、型締めに対して抵抗(摩擦)の少ない所か
ら閉じ始めるため、ランナストリッパプレートは固定側
取付板に可動側金型の移動速度に加え、この圧縮コイル
バネの弾力が加わり加速されて当接することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】可動側金型の移動速度
の高速化は、パーティングライン面や、3プレート金型
の場合は固定側金型の分割面に強い衝撃を発生させ、衝
撃音の発生やガイドピンのかじり、衝撃による金型の寿
命の短縮など種々の不具合が生じてしまうという問題点
がある。この対応としては、可動側金型の移動速度を制
御して、衝撃を発生する位置では速度を落して衝撃の発
生を抑制することが行なわれているが、これは1サイク
ルの所要時間を長くしていることに他ならず、射出成形
の生産性向上を阻害する原因となっている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに本発明は、2プレート金型におけるパーティングラ
イン面として当接する固定側型板または可動側型板に
イル式のショックアブソーバを設け、可動側金型の移動
速度が高速化しても型締めの際に発生する衝撃を吸収さ
せるようにした。
【0007】また3プレート金型においては、少なくと
もパーティングライン面として当接する固定側型板また
は可動側型板、および固定側取付板のランナストリッパ
プレートとの対向面のいずれかに、あるいは両型板のい
ずれかと固定側取付板との両方にオイル式のショックア
ブソーバを設けることにより、可動側金型の移動速度が
高速化しても型締めの際に発生する衝撃を吸収させるよ
うにした。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、固定側取付板と固定側
型板とからなる固定側金型と、この固定側型板と対向す
る可動側型板を有し、固定側金型に対して進退可能に設
けてある可動側金型とを備え、型締めによって両金型の
パーティングライン面にキャビティを形成可能な射出成
形金型装置であって、上記固定側型板または上記可動側
型板には上記型締め工程の際、上記可動側金型の移動
後、上記両型板の当接する前に接触子が上記両型板のい
ずれか一方に当接して、上記両型板との間で発生する衝
撃を吸収するオイル式のショックアブソーバを設けたも
のである。
【0009】固定側取付板とライナストリッパプレート
と固定側型板とからなる固定側金型と、この固定側金型
と対向する可動側型板を有する可動側金型とを備える3
プレート金型の場合には、型締めの際に固定側取付板と
ランナストリッパプレートとの間に発生する衝撃を吸収
するためのショックアブソーバを固定側取付板に設ける
ようにするとよく、さらに、パーティングライン面に発
生する衝撃をも吸収させるために、オイル式のショック
アブソーバを固定側型板または可動側型板に設けるよう
にしてもよい。
【0010】3プレート金型の場合には、望ましくは、
固定側取付板とランナストリッパプレートとの間に発生
する衝撃およびパーティングイン面に発生する衝撃の両
者を吸収するように、固定側型板と可動側型板のいずれ
かと固定側取付板とにオイル式のショックアブソーバを
設けるとよい。このように、3プレート金型の場合に
は、少なくとも上記固定側取付板および上記固定側型板
または上記可動側型板のいずれかには、上記型締め工程
の際、上記可動側金型の移動後、上記固定側取付板と上
記ランナストリッパプレートの当接および上記両型板の
当接の前に接触子が上記固定側取付板と上記ランナスト
リッパプレートのいずれか一方または上記両型板のいず
れか一方に当接して、上記固定側取付板と上記ランナス
トリッパプレートとの間または対向する上記両金型との
間で発生する衝撃を吸収するオイル式のショックアブソ
ーバが設けてある。
【0011】
【実施例】以下実施例について図面を参照して説明す
る。まず、第1実施例として図1,2を用いて2プレー
ト金型の射出成形金型装置について説明する。周知の通
り、2プレート金型は固定側金型Pと可動側金型Qとか
らなる最も標準的な金型構造であり、型開きの際に、固
定側と可動側に分割される構造のものである(図2参
照)。
【0012】固定側金型Pについて説明する。図1に示
すように、固定側取付板1の中央部には、成形機ノズル
の連結を受けてスプル3aからランナ部10aを通りキ
ャビティ部2aに成形樹脂を供給するスプルブッシュ3
が設けてある。スプルブッシュ3は、ロケートリング4
を介して固定側金型Pから離脱しないようにしてある。
固定側型板2の前面には、後述のコアとともにキャビテ
ィCを作るキャビティ部2aが形成してある。また、固
定側型板2の別の位置の複数箇所には、後述のガイドピ
ン19と嵌合するガイドピンブッシュ5が設けてある
(1か所のみ図示)。
【0013】さらに固定側型板2の別の位置には、4か
所に小形のオイル式のショックアブソーバ6が取り付け
てある(1か所のみ図示)。ショックアブソーバ6は、
固定側型板2の背面から所定深さに掘り下げて形成して
ある取付凹部2bと、この取付凹部からパーティングラ
イン面PL側に貫通するように設けられためねじ部2c
を介して取り付けてある。
【0014】各ショックアブソーバ6は、シリンダ部6
aの外周に上記しためねじ部2cと螺合可能なおねじが
刻設してあり、シリンダ部6aの一端には接触子6bが
設けてある。シリンダ部6aの他端には、ねじ込み用の
スリ割り(図示略)が設けてあり、ドライバを用いてシ
ョックアブソーバ6を任意の位置に調整可能にしてあ
る。シリンダ部6aの取付凹部2b内に位置する部分に
は、ジャムナット6cが螺合させてあり、ショックアブ
ソーバ6を固定側型板2に固定可能である。ショックア
ブソーバ6は、シリンダ部6aの先端が固定側型板2の
前面からやや後退して位置し、接触子6bだけが型板の
前面に突出した状態で固定側型板2に取り付けられてい
る。したがって、これらの各ショックアブソーバ6は、
型開き状態のときには接触子6bのみが固定側型板2の
前面に突出した状態となる(図2参照)。
【0015】なお、本実施例ではショックアブソーバ6
として、ストロークが6.4mm、最大吸収エネルギー
が0.22kgf・m/サイクルの性能を有するTK2
1−2M(商品名・エニダイン(株)製)を採用してあ
る。
【0016】可動側金型Qについて説明する。可動側取
付板7の中央部には後述の成形機のエジェクターロッド
20を通すための透孔7aが設けてある。可動側取付板
7の前面には、中央に後述のエジェクタ機構を収容する
スペース8aを形成するスペーサブロック8が当接して
ある。スペーサブロック8の前面には受板9が固定して
あり、スペース8aは可動側取付板7と受板9とスペー
サブロック8の内壁部とによって囲まれた空間である。
受板9の前面には可動側型板10が固定してある。可動
側型板10のパーティングライン面PL側には、固定側
金型Pのスプル3aと連通するランナ部10aが形成し
てある。また、ランナ部10aに隣接した位置には、コ
ア11が設けてあり、ランナ部10aとキャビティ部2
aとはゲート部10bで連通してある。
【0017】スペーサブロック8の内側に位置して設け
てあるスペース8a内には、エジェクタプレート12,
13が進退可能に設けてある。エジェクタプレート1
2,13には、エジェクタピン14、スプルエジェクタ
ピン15、リターンピン16の各ピンが立設してある。
これらの各ピンは、それぞれ受板9に設けられた透孔9
aを貫通し、エジェクタピン14はコア11の軸受部1
1aに軸支され、スプルエジェクタピン15およびリタ
ーンピン16は可動側型板10の軸受部10dに軸支さ
れて、型板10の前面に突出可能に設けてある。そし
て、エジェクタピン14は、型開き時にコア11の前面
に付着している成形品Sを突き出し可能であり、スプル
エジェクタピン15の先端は、スプルロック部10cの
底部に位置し、型開き時にランナRを突き出し可能であ
る。また、リターンピン16にはバネ17が巻回されて
おり、バネ17によってエジェクタプレート12,13
が後退する方向に付勢されており、図2に示すように成
形機のエジェクタロッド20が進出してエジェクタプレ
ート12,13が進出して各ピン14,15,16が突
き出し状態になっているときには、バネ17が圧縮状態
となっており、突き出し工程が終わると、図1に示すよ
うにバネ力によってエジェクタプレート12,13が後
退して原位置に復帰するようにしてある。なお、スペー
ス8a内の可動側取付板7の前面側にはストッパピン1
8,18が設けてあり、エジェクタプレート12の後退
位置を規制可能にしてある。
【0018】可動側型板10には、ガイドピン19が立
設してある。ガイドピン19は、段差を有する段付き棒
状をしたものからなり、型締めの際に、予め先端部19
aが固定側型板2に設けてあるガイドピンブッシュ5に
嵌合することにより、可動側型板10と固定側型板2と
を正確な位置で当接可能にするものである。
【0019】本実施例における射出成形金型装置には、
上述した各要素の他、図示してないがサポートピンや温
調装置その他の要素を備えている。
【0020】次に本実施例における射出成形金型装置の
動作について説明する。図2は、型開き工程が終った状
態を示すもので、成形品SおよびランナーRを突出した
状態を示している。第1工程としての型締め工程は、こ
の状態から成形機のエジェクタロッド20を後退させた
時点から始まる。
【0021】初めに図示しない成形機の型締めシリンダ
によって、可動側金型Qが固定側金型Pに向かって進出
し、ガイドピン19の先端がガイドピンブッシュ5に嵌
入する。さらに可動側金型Qが進出すると、これがガイ
ドピン19によって案内された状態で固定側金型Pに接
近する。可動側金型Qのコア11が固定側金型Pのキャ
ビティ部2aに挿入し始めると、間もなく可動側型板1
0が固定側型板2と接近し、そのパーティングライン面
PL側がショックアブソーバ6の接触子6bの先端に当
接してさらに前進する。さらに可動側金型Qが前進する
とやがて固定側金型Pと可動側金型Qとは密着し、パー
ティングライン面PL(図1参照)上にキャビティ部2
aやランナ部10aを形成する。
【0022】この型締め工程において、ショックアブソ
ーバ6の接触子6bは可動側金型Qによって押し込まれ
る際に、シリンダ部6a内のオイルの流動によって発生
させる抵抗によって高速で接近する可動側金型Qの衝撃
のエネルギーを吸収する。この結果、可動側型板10が
固定側型2と接触する際には、衝撃エネルギーの多くが
ショックアブソーバ6によって吸収され、衝撃による騒
音の発生等が抑制される。また、衝撃等が小さくなるの
で不具合なく可動側金型Qの移動速度の高速化が可能と
なる。
【0023】次に第2工程としての射出工程に移る。射
出工程においては、成形機ノズルから成形樹脂がスプル
部3a、ランナ部10aおよびゲート10bを経由して
キャビティ部2a(キャビティC)内に供給される。
【0024】射出工程の終了後、所定のキュアリングタ
イムが経過し、キャビティC内の成形樹脂が固化した
ら、次に可動側金型Qを後退させて第3の工程としての
型開き工程に移る。可動側金型Qが後退し始めると、キ
ャビティC内の成形品Sとランナ部10a内およびスプ
ル部内のランナRは、スプルロック部10cによって、
可動側型板10の前面に付着した状態で固定側金型Pか
ら離れる。
【0025】型開き工程においては、これと連続して突
き出し工程が行われる。すなわち、可動側金型Qが固定
側金型Pから所定の距離まで離れた位置に後退すると、
成形機のエジェクタロッド20が前進して、エジェクタ
プレート12,13をパーティングライン面PL側へ押
し出す。これによりエジェクタプレート12,13は前
進し、リターンピン16に巻回されているバネ17のバ
ネ力に抗してさらに前進する。エジェクタープレート1
2,13の前進によりエジェクタピン14およびスプル
エジェクタピン15が前進し、コア11に付着していた
成形品SおよびランナーRが突き落とされる(図2参
照)。なお、成形品SおよびランナRは、図示しない回
収手段に回収される。
【0026】これらの突き出し工程が済んだところで、
エジェクタロッド20が後退すると、エジェクタプレー
ト12,13はリターンピン16に巻回されているバネ
17によって後退し、その背面がストッパピン18,1
8に当接して停止する。エジェクタプレート12,13
の原位置への復帰にともない、エジェクタピン14およ
びスプルエジェクタピン15も原位置に復帰して1サイ
クルの工程が終了して、次のサイクル工程に備えて待機
する。
【0027】次に第2実施例として図3,4を用いて3
プレートの射出成形金型装置について説明する。3プレ
ート金型は、固定側金型Pの固定側取付板31と固定側
型板32との間にランナストリッパプレート51を設け
て、固定側型板32とランナストリッパプレート51と
の間にランナRを成形し、型開きの際に3枚に分割さ
れ、成形品SとランナRとを分離して成形できる構造の
ものである。
【0028】以下、3プレート金型について図3を用い
て説明する。固定側金型Pについて説明する。固定側取
付板31の中央部には、スプルブッシュ33がロケート
リング34を介して取り付けてある。スプルブッシュ3
3の中心部に設けてあるスプル33aの先端は、型締め
状態のときに、ランナストリッパプレート51の前面と
固定側型板32の背面との間に形成されるランナ部32
bと連通している。
【0029】固定側型板32の前面中央部には、後述の
コア41とともにキャビティCを区画形成するキャビテ
ィ部32aが形成してある。ランナ部32bには、固定
側型板の前後を貫通するように設けられたサブランナ部
32cが連通しており、その先端に設けられたゲート部
32dを介して、キャビティCに連通している。サブラ
ンナ部32cの入口部と対向する位置には、ランナロッ
クピン52の先端に形成された突起部52aが突出して
いる。このほか、固定側型板32の他の位置には、ガイ
ドピンブッシュ35が複数か所に埋設してある(1か所
だけ図示)。
【0030】固定側取付板31の別の位置には、上記し
た第1実施例と同様のショックアブソーバ36が設けて
ある。ショックアブソーバは1つだけ図示してあるが、
通常は4個を均等間隔に配設してある。各ショックアブ
ソーバ36の接触子36bは、固定側取付板31の前面
に突出するように設けてあるが(図4参照)、型締め状
態下では、図3に示すようにランナストリッパプレート
51により押し込まれた状態となっている。ショックア
ブソーバ36のその他の構成(シリンダ部36a、ジャ
ムナット36c)は第1実施例と同様である。
【0031】また固定側取付板31には、サポートピン
53が立設してあり、サポートピン53は、ランナスト
リッパプレート51および固定側型板32にそれぞれ圧
入してあるサポートピンブッシュ53a,53bを介し
て、上記両板32、51を摺動可能に支持している。
【0032】可動側金型Qについて説明する。第2実施
例の可動側金型Qは、第1実施例と同様に4枚のプレー
トを積層したものからなる。すなわち、可動側取付板3
7、スペーサブロック38、受板39および可動側型板
40とからなる。可動側型板40には、コア41がパー
ティングライン面PLに突出するように取り付けてあ
る。コア41の型板からの突出した部分は、固定側型板
32に形成してあるキャビティ部32a内に収納される
ことによりキャビティCを形成可能である。
【0033】スペーサブロック38の内部に形成された
スペース38aには、エジェクタプレート42,43が
進退自在に設けてあり、2枚のエジェクタプレート4
2,43を介してエジェクタピン44およびランナエジ
ェクタピン45が立設してある。また、2枚のエジェク
タプレート42,43を介してリターンピン(図示略)
が立設してあり、リターンピンにはバネ(図示略)が巻
回されており、エジェクタプレート42,43が後退す
る方向に付勢されている。可動側取付板37の前面側に
は、ストッパピン48,48が設けてあり、エジェクタ
プレート42の後退位置を規制可能にしてある。
【0034】可動側型板40にはガイドピン49が立設
してあり、型締め時に固定側型板32に設けてあるガイ
ドピンブッシュ35に嵌合して可動側型板を正確な位置
で当接可能にしてある。
【0035】また、型開きの際に、可動側型板32とラ
ンナストリッパプレート51の開き量を規制することに
よってランナストリッパプレート51を固定側取付板3
1から引き離させるためのプラーボルト54およびスト
ップボルト55がランナストリッパプレート51をはさ
んでランナストリッパプレート51に固定することによ
って設けられている。プラーボルト54は、段差を有し
てスペーサーブロック38、受板39、可動側型板40
および固定側型板32を連通する透孔内で、その頭部5
4aが固定側型板32を係止可能な状態であり、ストッ
プボルト55は、固定側取付板31の背面側で段差を有
して連通する凹部内で、その頭部55aが固定側取付板
31を係止可能な状態であり、各々の先端部に設けてあ
るおねじ部とめねじ部との螺合によりランナストリッパ
プレート51をはさんで連結されている。したがって、
型開きの際に、可動側型板32とランナストリッパプレ
ート51の開き量が規制されて、さらに型開きが進むこ
とによって、ランナストリッパプレート51は固定側取
付板31からストップボルト55の頭部55aが固定側
取付板31に当接するまでのストロークだけ引き離し可
能である。
【0036】プラーボルト54の位置する固定側型板3
2とランナストリッパプレート51との間には凹部32
eが形成されており、圧縮コイルバネ56がプラーボル
ト54に巻回された状態で埋設してある。
【0037】固定側型板32と可動側金型Q(受板3
9)とは、引張りリング57を介して連結してある。各
引張りリング57は、両金型P,Qの両側部にピン5
8,59を介して取り付けてあり、可動側型板32側は
ピン58の軸部が、可動側金型Q側はピン59の軸部が
引張りリング57に形成してある長溝部57aに沿って
摺動可能である。
【0038】次に本実施例の射出成形金型装置の動作に
ついて説明する。図4は、型開き工程が終了した状態を
示すもので、成形品SおよびランナRを突き出した状態
を示している。第1工程としての型締め工程は、この状
態から成形機のエジェクタロッド20を後退させた時点
から始まる。
【0039】成形機の型締めシリンダによって、可動側
金型Qが固定側金型Pに向かって進出すると、可動側型
板40と固定側型板32との間(パーティングライン面
PL)、可動側型板32とランナストリッパプレート5
1との間、ランナストリッパプレート51と固定側取付
板31との間の内、型締めに対して抵抗(摩擦)の少な
い所から閉じ始める。したがって、まずは可動側型板4
0と固定側型板32との間(パーティングライン面P
L)においてはガイドピン49の先端がガイドブッシュ
35のガイド孔縁に当たるまで、固定側型板32とラン
ナストリッパプレート51との間においてはバネ56の
弾力が発生するまで閉じる。ここで、バネ56の弾力が
発生すると、ランナストリッパプレート51はバネ56
の弾力で勢いよく固定側取付板31に突き出されるが、
この場合、固定側取付板31の前面に設けられているシ
ョックアブソーバ36にその衝撃は吸収されることにな
る。ランナストリッパプレート51と固定側取付板31
との間はショックアブソーバ36の抵抗によりこの段階
では閉じない。
【0040】その後、ガイドピン49がガイドブッシュ
35に案内された状態で可動側型板40と固定側型板3
2との間(パーティングライン面PL)が完全に閉じ
て、コア41がキャビティ部32a内に収納されてキャ
ビティCを形成する。次に、ランナストリッパプレート
51と固定側取付板31との間が完全に閉じて、ショッ
クアブソーバ36の接触子36bは押し込まれ、ランナ
ロックピン52の先端の突起部52aはランナストリッ
パプレート51の前面に突出した状態となる。さらに、
可動側金型Qが固定側金型Pに向かって進出すると、最
後に、固定側型板32とランナストリッパプレート51
との間が完全に閉じて、バネ56が圧縮された状態とな
り、スプル33aからランナ部32b、サブランナ部3
2c、ゲート部32dを通してキャビティ部32aまで
成形樹脂の流路が連通形成され、金型を構成する全ての
プレートが密着した型締め状態となる。
【0041】可動側金型Qの移動速度を速くしてある
と、既述したように型締め工程の際に各プレート内に衝
撃が発生し、騒音や振動発生の原因となる問題があっ
た。しかし、本発明では最も衝撃を発生し易い固定側取
付板31とランナストリッパプレート51との間に、こ
のような衝撃を吸収可能にショックアブソーバ36が設
けてあるのでこれを抑制可能である。
【0042】ここで成形機ノズル(図示略)から成形樹
脂が射出され、スプルー33a、ランナ部32b、サブ
ランナ部32cおよびゲート部32dを経てキャビティ
部32a(キャビティC)内に樹脂が供給される(射出
工程)。
【0043】所定のキュアリングタイムが経過して供給
された成形樹脂の固化後、可動側金型Qが後退する(型
開き工程)。これにともなって、バネ56の付勢によ
り、最初は固定側型板32とランナストリッパプレート
51との間が開く。このときにランナRはランナロック
ピン52によって保持されているためにランナRをラン
ナストリッパプレート51の前面に残したまま固定側型
板32が前進するため成形品SとランナRとはゲート部
32dで分離され(ゲート切り)、ランナRは固定側金
型Pに残留する。
【0044】さらに可動側金型Qが後退すると、固定側
型板32とランナストリッパプレート51との間が完全
に開き、続いて可動側型板40と固定側型板32との間
(パーティングライン面PL)が完全に開いて成形品S
が可動側型板40に付着した状態で現れる。そして、さ
らに引張リング57によって固定側型板32を前方へ引
き出すと、ランナストリッパプレート51がプラーボル
ト54を介して前進するため、この前面に付着していた
ランナRは、ランナロックピン52の先端から強制的に
分離されて落下する。なお、ランナストリッパプレート
51の移動量は、ストップボルト55により規制されて
いる。
【0045】可動側金型Qの後退に並行して、成形機の
エジェクタロッド20が進出して、スペース38a内に
おいてエジェクタプレート42,43を相対的に前進さ
せることにより、エジェクタピン44、ランナエジェク
タピン45を前進させ、ゲート部32dで切断された成
形品Sを突き出して落下させる。成形品の突き出し工程
の終了後、エジェクタロッド50が後退すると、エジェ
クタプレート42,43はリターンピン(図示略)に巻
回されているバネ(図示略)によって原位置に復帰し、
初期状態に戻る。
【0046】上述したように、射出成形金型装置による
工程サイクルにおいては、可動側金型Qが進出して、パ
ーティングライン面PL間や固定側金型の各プレート同
士が当接する際に、金型の移動速度を速くすると衝撃に
よって騒音発生や金型寿命の低下などの問題を生じるこ
とから、この速度は抑制されていた。本発明は、これら
の衝撃発生個所にショックアブソーバを設けることによ
り、これらの衝撃を吸収させるようにしたものである。
したがって、騒音の発生や金型寿命の低下などの抑制が
可能となったことから、可動側金型Qの移動速度を速く
することが可能となり、1サイクルの所要時間を短くす
ることができ、射出成形の生産性を向上させることが可
能となる。
【0047】ショックアブソーバの設置位置は、第1実
施例では、パーティングライン面とし、第2実施例で
は、固定側取付板とランナストリッパプレートとの間と
してあるが、生産性や騒音発生など射出成形金型装置の
採用条件との関係で、各プレート間の任意の位置に設け
るようにするとよい。なお、パーティングライン面にシ
ョックアブソーバを設ける場合には、これを可動側型板
に取り付けるようにしてもよい。
【0048】なお、射出成形金型装置の構成について
は、本実施例では説明の都合上典型的なものを採用して
あるが、このような形式以外の複雑な構成のものについ
ても採用可能であり、さらにはカセット金型式射出成形
金型装置についても採用可能である。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、衝撃を発生し易い射出
成形金型装置のパーティングライン面や金型の各プレー
ト間の衝撃を吸収するオイル式のショックアブソーバを
設けてあるので、型締めの際に発生する衝撃が緩和され
る。このため騒音の発生が抑制されて作業環境を向上さ
せることができるとともに、金型の損傷を防止してその
寿命を伸ばすことができる効果がある。また、騒音の発
生や金型の損傷防止が可能となることから、固定側金型
に対して進退する可動側金型の移動速度を速くすること
ができるので生産性を向上させることが可能になる。
【0050】また、オイル式のショックアブソーバを複
数箇所に設けることとすることにより、ショックアブソ
ーバの作用力をバランス良く配置することができ、型締
め、型開きの動作がより円滑になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における2プレート金型の型締め状
態を示す断面図である。
【図2】同、型開き状態を示す断面図である。
【図3】第2実施例における3プレート金型の型締め状
態を示す断面図である。
【図4】同、型開き状態を示す断面図である。
【符号の説明】
P 固定側金型 Q 可動側金型 C キャビティ PL パーティングライン面 1 固定側取付板 2 固定側型板 6 オイル式のショックアブソーバ 6a 接触子 10 可動側型板31 固定側取付板 32 固定側型板 36 オイル式のショックアブソーバ 36a 接触子 40 可動側型板 51 ランナストリッパプレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/26 - 45/44 B29C 45/64 - 45/68

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定側取付板と固定側型板とからなる固
    定側金型と、上記固定側型板と対向する可動側型板を有
    し上記固定側金型に対して進退可能に設けてある可動側
    金型とを備え、型締めによって上記両金型のパーティン
    グライン面にキャビティを形成可能な射出成形金型装置
    であって、 上記固定側型板または上記可動側型板には上記型締め
    工程の際、上記可動側金型の移動後、上記両型板の当接
    する前に接触子が上記両型板のいずれか一方に当接し
    て、上記両型板との間で発生する衝撃を吸収するオイル
    式のショックアブソーバが設けてあることを特徴とする
    射出成形金型装置。
  2. 【請求項2】 固定側取付板とランナストリッパプレー
    トと固定側型板とからなる固定側金型と、上記固定側型
    板と対向する可動側型板を有し上記固定側金型に対して
    進退可能に設けてある可動側金型とを備え、型締めによ
    ってパーティングライン面にキャビティを形成可能な射
    出成形金型装置であって、 少なくとも上記固定側取付板および上記固定側型板また
    上記可動側型板のいずれかには、上記型締め工程の
    、上記可動側金型の移動後、上記固定側取付板と上記
    ランナストリッパプレートの当接および上記両型板の当
    接の前に接触子が上記固定側取付板と上記ランナストリ
    ッパプレートのいずれか一方または上記両型板のいずれ
    か一方に当接して、上記固定側取付板と上記ランナスト
    リッパプレートとの間または対向する上記両金型との間
    で発生する衝撃を吸収するオイル式のショックアブソー
    バが設けてあることを特徴とする射出成形金型装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のショックアブ
    ソーバは複数箇所に設けられていることを特徴とする射
    出成形金型装置。
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