JP3230364B2 - 速度制御系における速度推定演算処理方法 - Google Patents
速度制御系における速度推定演算処理方法Info
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Description
系における速度推定演算処理方法に関する。
は、例えば、速度制御演算毎に検出速度情報が得られな
いような極低速状態の速度推定法として、次に示すよう
な速度推定オブザーバにより速度推定を行う方法などが
検討されている。(特願平4−115586号参照) 図4は速度推定オブザーバの制御ブロック図で、図4に
おいて、速度推定オブザーバを2点鎖線で囲んで示す。
また、これから出て来る記号で(i)は速度制御周期に
関するものであり、(j)は速度検出周期に関するもの
であって、文字にこれらの記号が付いた場合には、この
記号の時刻もしくはこの時刻で行われる処理で扱う諸量
を表す。図4において、モータトルク指令τM*(i)
と負荷トルク推定値∧τL(j)(以下推定値には記号
∧を付す)は偏差器11に供給されて、その偏差出力が
モータモデル演算部12に入力される。モータモデル演
算部12は速度制御周期TASRをモータイナーシャTM*
で割算した割算部12aと、この割算部12aの出力と
積分器12cの出力とを加算した加算器12bとから構
成されている。モータモデル演算部12で演算されて得
られたモータモデル出力推定値∧nM’(i)はパルス
間隔における平均値を得る平均化処理演算部13に入力
される。平均化処理演算部13で演算されたモータモデ
ル出力平均化処理値nM’(j)(以下この値は推定値
の平均値を意味する)は第1偏差部14のプラス入力端
に供給され、そのマイナス入力端にはパスルエンコーダ
部15により検出された速度検出出力の検出速度n
M(j)(以下この値は平均値を意味する)が供給され
る。
イン部16に供給され、ここで所定倍されて出力に負荷
トルク推定値∧τL(j)を得る。また、第1偏差部1
4の偏差出力は第2偏差部17のマイナス入力端に供給
される。第2偏差部17のプラス入力端にはモータモデ
ル出力推定値∧nM’(i)が供給され、その出力には
速度推定値∧nM(i)が得られる。この速度推定値∧
nM(i)と速度設定値はnM*(i)は第3偏差部18
のマイナスおよびプラス入力端に供給され、その偏差出
力が比例ゲインKWCの速度アンプ19に供給される。速
度アンプ19の出力τMAと負荷トルク推定値∧τ
L(j)は加算器20で加算されて、その出力にモータ
トルク指令τM*を得る。このモータトルク指令τM*は
第4偏差部21で負荷トルクとの偏差を取ってモータ2
2に供給してそれの速度制御を行う。なお、nMはモー
タ実速度である。
モータトルク指令τM*(i)と負荷トルク推定値∧τL
(i)との偏差をモータイナーシャTM*で積分してモ
ータモデル出力推定値∧nM’(i)を得る。次にこの
nM’(i)からパルス間隔におけるモータモデル出力
平均化処理値nM’(j)を求め、パルス変化時に求ま
る検出速度nM(j)との偏差を算出する。この偏差を
オブザーバゲイン(g)倍して負荷トルク推定値∧τL
(j)を求める。その後、モータモデル出力推定値∧n
M’(i)と第1偏差部14の出力との偏差を減算する
ことによりパルス間の速度を推定して速度推定値∧nM
(i)を求める。この∧nM(i)を速度アンプ19に
フィードバック信号として供給してモータ22の速度制
御を行う。なお、負荷トルク推定値∧τL(j)を加算
器20で速度アンプ19の出力と加算してトルク指令を
得ることにより負荷外乱抑制が可能となる。
は、速度検出演算周期の割り込み処理により実行される
ものと、速度制御周期のインターバルによりなされる処
理のものとの2つの処理がある。いま、現在の時刻を
(i)とすると(i)のインターバル処理(図5に示す
符号Bで、この処理を図7のフローチャートに示す)で
は、図5に示す符号Aの割り込み処理(この処理を図6
のフローチャートに示す)で演算された検出速度n
M(j)と(i−1)のインターバル処理で演算された
トルク指令τM*(i−1)により速度推定値∧n
M(i)の演算が行われ、この速度推定値∧nM(i)と
負荷トルク推定値∧τL(j)により(i)時点で出力
すべきトルク指令τM*(i)が演算出力される。図5
において、記号×印はモータモデル出力を、記号○印は
モータモデル速度推定値を、符号Cはモータ実速度をそ
れぞれ示し、SDPは速度検出パルスを示す。
パルス(j)に対する検出速度nM(j)の演算を行っ
て記憶する処理で、この処理の後、モータモデル出力平
均化処理値nM’(j)の演算をステップS62で行っ
てからステップS63で負荷トルク推定値∧τL(j)
の演算を行って記憶し、処理を終了する。
令τM*(i−1)によりモータモデル出力推定値∧
nM’(i)を演算出力する処理で、この処理が終了し
たならステップS72で平均化処理演算を行う。この処
理の後、ステップS73で(i)時点における速度推定
演算を行ってからステップS74の処理を行う。ステッ
プS74の処理は(i)時点でモータトルク指令を出力
するための速度アンプトルク指令演算で、この演算の
後、ステップS75で負荷トルク推定値と速度アンプ出
力によるトルク指令演算を行って処理を終了する。
ザーバの処理における速度推定値∧nM(i)とトルク
指令τM*(i−1)の時間関係を見てみる。この方式
では、時刻(i)の時点での速度推定の演算を、前回の
インターバル(i−1)で演算したトルク指令τM*
(i−1)に基づいて行っている。この演算方式で
(i)時点での速度推定値∧nM(i)の演算を行う場
合、トルク指令τM*(i−1)が、時刻(i−1)時
点で出力されたものとして速度推定値∧nM(i)の演
算が行われてしまう。しかし、このトルク指令τM*
(i−1)の実際の出力時刻は、図5に矢印で示すよう
に、速度制御演算の後、出力されるため、実際のモータ
は(i−1)時点より僅かに遅れて出力するトルク指令
出力を受けて速度が変化する。つまり実際の速度推定値
とモータの実速度との間には、図5に記号○印で示すモ
ータ速度推定値と符号Cで示すモータ実速度のように、
トルク指令の遅れ分のずれが発生して、正確な時刻にお
けるモータ実速度の予測推定演算を行うことができない
問題がある。
ので、トルク指令の出力時刻が明確になるとともに、正
確な時刻でモータ速度の予測推定演算を行うことができ
る速度制御系における速度推定演算処理方法を提供する
ことを目的とする。
上記の目的を達成するために、第1発明は速度推定オブ
ザーバを用いた速度制御系の演算処理方法であって、速
度制御処理のインターバル毎に得られる速度検出パルス
の数と、その最新の検出パルスが得られた時刻を記憶し
ておき、前回記憶した速度検出パルスの数と、その時刻
と最新の検出パルスの数とその時刻により検出速度の演
算を行って検出速度が得られたとき、速度制御演算でモ
ータモデル出力を検出速度が得られた時刻に対応して平
均化処理した出力と、検出速度との差をとった後、その
出力をオブザーバゲイン倍して負荷トルク推定演算を行
い、その後、検出速度とモータモデル出力の平均化処理
の差と、モータモデル出力の差とにより、次回のインタ
ーバル処理開始点におけるモータの速度推定演算を行
い、その推定速度に基づいて、速度アンプは比例要素の
みとして速度アンプの出力が演算され、トルク指令とし
て負荷トルク推定値との和をとり、この和の値を次回の
インターバル処理の先頭で出力されるようにしたことを
特徴とするものである。
前回の検出速度とそれに対応したモータモデル出力の平
均化処理の差と、モータモデル出力の差によって、次回
のインターバル処理開始点におけるモータの速度推定演
算を行い、その推定速度に基づいて、速度アンプは比例
要素のみとして速度アンプの出力が演算され、トルク指
令として負荷トルク推定値との和をとり、この和の値を
次回のインターバル処理の先頭で出力されるようにした
ことを特徴とするものである。
素として速度アンプの出力が演算された後、トルク指令
として速度アンプ出力のみを用い、この出力の値を次回
のインターバル処理の先頭で出力されるようにしたこと
を特徴とするものである。
要素として速度アンプの出力が演算された後、トルク指
令として負荷トルク推定値との和をとり、この和の値を
次回のインターバル処理の先頭で出力されるようにした
ことを特徴とするものである。
明する。図1はこの発明の一実施例を示すフローチャー
トで、この実施例は図4において示した演算処理方式と
は異なる。すなわち、この実施例の演算処理方式では速
度検出の割り込み演算を行わず、速度検出周期で行って
いた割り込み演算の内容を、速度制御のインターバル処
理で行うようにしたことにある。以下モータの極低速状
態の場合を例にとって述べる。図1において、ステップ
S11は現在のインターバル処理時刻を(i)とし、時
刻(i)時点で出力されるべきトルク指令τM*(i)
を前インターバル処理(i−1)で演算しておき、この
トルク指令τM*(i)を時刻(i)時点で出力して、
トルク指令τM*(i)をストアしたときの処理であ
る。
M*(i)により時刻(i+1)時点でのモータモデル
出力∧nM’(i+1)の演算を行ってストアする。ス
テップS13は速度検出パルスが有るか、無いかを判断
して、有るときにはステップS14の処理を行う。ステ
ップS14は速度検出の演算を行ってストアする処理
で、この演算の詳細は後述する。ステップS14での演
算が終了したなら、モータモデル出力∧nM’(i)の
平均化処理の演算をステップS15で行ってストアす
る。なお、平均化処理の演算の詳細は後述する。
ステップS14で演算した検出速度との誤差をステップ
S16で演算して負荷トルクの推定演算値を得る。ま
た、ステップS17ではステップS16で得られた演算
値とモータモデル出力∧nM’(i+1)により時刻
(i+1)時点でのモータ予測速度演算を行ってその演
算値∧nM(i+1)を得てストアする。
テップS18により時刻(i+1)時点で速度アンプ出
力τMA(i+1)の演算出力を得てストアする。この演
算出力τMA(i+1)とステップS16で得られた負荷
トルク推定値∧τL(i)によりステップS19でモー
タトルク指令τM*(i+1)の演算を行う。ステップ
S19ではトルク指令としてここでは出力しないためス
トアはしない。なお、ステップS13で速度検出パルス
が無いときには、ステップS17の処理に行く。
値nM(i+1)の演算に用いる。図4の第1偏差部1
4の出力に相当するデータは前回速度検出が行われたと
きに得られた値をストアしておいて使用する。
刻(i)時点で出力すると、トルク指令τM*(i)よ
り次回の時刻(i+1)時点でのモータ速度推定値∧n
M(i+1)の予測演算が可能となり、次回のモータ速
度推定値∧nM(i+1)が解れば、時刻(i+1)で
出力すべきトルク指令τM*(i+1)の演算も可能に
なる。
り、トルク指令の出力時刻が明確になり、これに基づい
て行われる速度推定(予測)演算の時間関係と、これに
より変化するモータの速度の時間関係は一致し、正確な
時刻の速度推定(予測)が可能となる。なお、図2はモ
ータの極低速状態の場合であるが、図3に示すように通
常の運転状態でも同様の演算が可能である。図2および
図3において、記号×印はモータモデル出力を、記号○
印はモータ速度推定値、実線はモータ実速度、SDPは
速度検出パルス、e(i),e(i−k),e(i−
1)は位相計測カウンタ値の最新位相カウントデータ、
ΔTe(i),ΔTe(i−k),ΔTe(i−1)は
時刻計測カウンタ値で、e(i),e(i−k)が検出
された時の時刻カウントデータである。また、Iは
(i)時点での速度制御演算値である。
度検出の方式は、速度制御処理のインターバル毎に得ら
れる速度検出パルスの数とその最新の検出パルスが得ら
れた時刻を記憶しておき、前回記憶した速度検出パルス
の数とその時刻と最新の検出パルスの数とその時刻によ
り検出速度の演算が行われる。図2に示す極低速状態の
ように速度制御毎に速度検出パルスが得られない場合の
計算式は、次式から演算される。
毎に速度検出パルスが得られる場合は、(1)式でk−
1=0の条件と考えれば次の(2)式として計算でき
る。
ついて述べる。モータモデル出力の平均化処理は、速度
制御周期毎に最新速度検出パルスが更新されると演算さ
れる。図2にモータモデル出力と速度検出パルスの関係
を示す。図2の(i)時点では、e(i)の速度検出パ
ルスまでが得られた事が解っているので、これ以前の速
度検出パルスe(i−k)が得られた時刻から、このe
(i)の速度検出パルスが得られた時刻までのモータモ
デル出力の平均化処理演算を行う。つまり、図2では、
符号Aから符号Bまでの平均化処理を行うことになる。
このときの計算式を示すと、図2の場合には次の(3)
式になる。
ば(4)式のようになる。
速度制御周期毎に演算されるトルク指令の出力時刻が明
確になるとともに、正確な時刻のモータ速度の予測推定
演算を行うことができる利点がある。
説明図。
Claims (4)
- 【請求項1】 速度推定オブザーバを用いた速度制御系
の演算処理方法であって、速度制御処理のインターバル
毎に得られる速度検出パルスの数と、その最新の検出パ
ルスが得られた時刻を記憶しておき、前回記憶した速度
検出パルスの数と、その時刻と最新の検出パルスの数と
その時刻により検出速度の演算を行って検出速度が得ら
れたとき、速度制御演算でモータモデル出力を検出速度
が得られた時刻に対応して平均化処理した出力と、検出
速度との差をとった後、その出力をオブザーバゲイン倍
して負荷トルク推定演算を行い、その後、検出速度とモ
ータモデル出力の平均化処理の差と、モータモデル出力
の差とにより、次回のインターバル処理開始点における
モータの速度推定演算を行い、その推定速度に基づい
て、速度アンプは比例要素のみとして速度アンプの出力
が演算され、トルク指令として負荷トルク推定値との和
をとり、この和の値を次回のインターバル処理の先頭で
出力されるようにしたことを特徴とする速度制御系にお
ける速度推定演算処理方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の速度制御系における速度
推定演算処理方法において、検出速度が得られないと
き、前回の検出速度とそれに対応したモータモデル出力
の平均化処理の差と、モータモデル出力の差によって、
次回のインターバル処理開始点におけるモータの速度推
定演算を行い、その推定速度に基づいて、速度アンプは
比例要素のみとして速度アンプの出力が演算され、トル
ク指令として負荷トルク推定値との和をとり、この和の
値を次回のインターバル処理の先頭で出力されるように
したことを特徴とする速度制御系における速度推定演算
処理方法。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の速度制御系にお
ける速度推定演算処理方法において、速度アンプ比例プ
ラス積分要素として速度アンプの出力が演算された後、
トルク指令として速度アンプ出力のみを用い、この出力
の値を次回のインターバル処理の先頭で出力されるよう
にしたことを特徴とする速度制御系における速度推定演
算処理方法。 - 【請求項4】 請求項1または2記載の速度制御系にお
ける速度推定演算処理方法において、速度アンプを比例
プラス積分要素として速度アンプの出力が演算された
後、トルク指令として負荷トルク推定値との和をとり、
この和の値を次回のインターバル処理の先頭で出力され
るようにしたことを特徴とする速度制御系における速度
推定演算処理方法。
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