JP3226952B2 - 弾性エラストマーおよびその製造方法 - Google Patents

弾性エラストマーおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は反応射出成形法により成
形された弾性エラストマー、特にポリウレタン樹脂、ポ
リウレア樹脂、ポリウレタン/ウレア樹脂および/また
はポリウレア/アミド樹脂を、ポリエステル縮合物を含
む組成物を内部離型剤として用いて反応射出成形法によ
り成形された弾性エラストマー及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】反応射出成形法(以下RIM法と称す
る。)によるポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、その
他の合成樹脂の成形品を製造する方法は公知である。R
IM法は活性水素成分とポリイソシアナート成分との十
分なる混合を行ない、次いでこの混合物が、引き続き迅
速に金型内で硬化成形される射出成形法で、いわゆる
『ワンショット』による成形法である。活性水素成分と
はイソシアナート基と反応しうる活性水素を含む官能基
を持つ成分であり、その活性水素を含む官能基とは水素
基、アミノ基およびイミノ基(イミノ基と相変異性関係
にあるエナミンを含む)などであり、水素基とイソシア
ナート基が反応したものがウレタン縮合でありそれによ
って出来た樹脂がポリウレタン樹脂である。以下イソシ
アナート基と反応するものがアミノ基の場合ポリウレア
樹脂であり水酸基とアミノ基の混合物の場合をポリウレ
タン/ウレア樹脂といいイミノ基の場合をポリウレア/
アミド樹脂という。RIM法において、ポリウレタン樹
脂やポリウレア樹脂などの弾性エラストマーとは、非泡
状のエラストマーやマイクロセルラー状エラストマーを
いい、その密度は約0.8g/cm3 以上であり、充填剤
を含まない場合、その上限は1.2g/cm3 である。こ
の弾性エラストマーは自動車車体の外部部品などに使用
されている。
【0003】RIM法の特徴は、原料の射出から成形品
の取り出しまでの成形時間が短いことにあるが、全体の
成形サイクル時間はいまだ充分に短いとはいえない現状
にある。成形サイクル時間の短縮において最も問題とな
っている点は、金型の清掃や離型剤の塗布など長時間を
費す点である。これを解決するためには、成形品が金型
から容易に離型されることが生産性の上からも重要であ
る。これらの目的を達成するために種々の内部離型剤が
開発されている。内部離型剤は、使用原料中への溶解安
定性に優れ、熱硬化時における反応性を阻害しないも
の、型からの離型性に優れ、成形品の塗布時には、はじ
き、密着性不良等を起こさないものが望まれる。
【0004】特開昭61−91216には、0.8〜
1.4g/cm3 の平均密度を有するポリウレタンエラス
トマーを製造する際に内部離型剤として、3〜15モル
のリシノール酸と、1モルの一価あるいは多価アルコー
ルから形成される平均分子量900〜4500、酸価5
以下、OH価12.5〜125のエステル基含有縮合物
が挙げられている。リシノール酸のエステル基含有縮合
物は、使用原料中への溶解安定性および塗布性が優れて
いる。しかしながら、離型性能はまだ不十分であり、ま
た酸価を2以下にすることが合成上はなはだ困難である
ため、多量に添加するとポリウレタンの重付加反応を阻
害する。また金型より成形品を取り出す際、ポリウレタ
ン成形品の剛性が劣り変形を起こし易く、これは生産面
での取り扱いが煩雑となり生産性を著しくそこなう結果
となる。更に物性面では耐熱性が悪化するなどの欠点を
持っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上記の
ような課題、特に連続離型性および塗布性に優れた弾性
エラストマーを開発するために鋭意検討を重ね、すでに
特願平2−214311号として「12‐ヒドロキシス
テアリン酸とアルカンジオールのエステル基含有縮合
物」が成形品の剛性及び物性面での耐熱性を低下させな
いことを見出し特許出願を行った。また、ヒドロキシ脂
肪酸エステルまたは該エステルとポリエーテルポリオー
ルの混合物をジイソシアネートと反応させてプレポリマ
ーとし、さらに該プレポリマーを有機ポリアミン成分に
より、その分子末端をアミノ基で置換したものを内部離
型剤として使用すると、連続離型性および塗装性に優れ
た弾性エラストマーが製造できることを見出し(以下、
末端アミン変性技術という)、特願平2−246282
号として出願した。その後さらに検討を進めた結果、ヒ
ドロキシル基を有する飽和脂肪酸のエステルとアルカン
ジオールまたはエーテル基を持つジオールとをエステル
交換法により縮合させると、酸価の著しく低い、また、
従来の脂肪酸とアルカンジオールとを脱水反応させて得
られたエステル基含有縮合物に比べ離型性能の格段に向
上したエステル基含有縮合物が得られることを見出し
(以下、エステル交換技術という)、この技術を更に上
記の末端アミノ変性技術に応用すると、その性能が、一
層向上することを発見し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記のような課題を解決
するために、本発明は、ポリウレタン樹脂、ポリウレア
樹脂、ポリウレタン/ウレア樹脂および/またはポリウ
レア/アミド樹脂を、エステル交換反応により合成され
たヒドロキシ基を有する飽和脂肪酸および/またはヒド
ロキシ基を有する不飽和脂肪酸のポリエステル縮合物、
および/またはそれらの分子末端をアミノ基又はイミノ
基で置換されたポリエステル縮合物を含む組成物を内部
離型剤として使用して、反応射出成形法により成形した
弾性エラストマーを提供するものである。このヒドロキ
シ基を有する飽和脂肪酸のポリエステル縮合物は
【化12】 又は
【化13】 であることができる。また、このヒドロキシ基を有する
飽和脂肪酸のポリエステル縮合物は好ましくは
【化14】 または
【化15】 で表される12‐ヒドロキシステアリン酸エステルの縮
合物である。更に前記ヒドロキシ基を有する飽和脂肪酸
のポリエステル縮合物は、
【化16】 の飽和脂肪酸エステルと
【化17】 のアルカンジオールまたは
【化18】 のジオールとのエステル交換反応により合成され、平均
分子量が1000〜8000、ヒドロキシル価が5〜7
0であることができる。また、前記ヒドロキシル基を有
する不飽和脂肪酸のエステル縮合物は
【化19】 または
【化20】 のリシノール酸エステルの縮合物であることができる。
またこのヒドロキシル基を有する不飽和脂肪酸のポリエ
ステル縮合物は、好ましくは
【化21】 の不飽和脂肪酸エステルと、化17のアルカンジオー
ル、または化18のジオールとのエステル交換反応によ
り合成され、平均分子量が1000〜8000、ヒドロ
キシル価が5〜70である。
【0007】前記分子末端アミノ基又はイミノ基で置換
されたポリエステル縮合物が、前記ヒドロキシ基を有す
る飽和脂肪酸および/またはヒドロキシ基を有する不飽
和脂肪酸のポリエステル縮合物を含む組成物をジイソシ
アナートと反応させることにより得られるプレポリマー
と、芳香族ポリアミン、ポリエーテルポリアミンおよび
ポリエーテルポリイミンより選ばれた少なくとも1種と
反応させることにより得られるものであることができ
る。この芳香族ポリアミンは、例えば、
【化22】 からなる群から選ばれた少なくとも1種である。上記の
ポリエーテルポリアミンは例えばポリオールの分子末端
を1級または2級アミノ基で置換されたものである。上
記のポリエーテルポリイミンは、例えばポリオールの分
子末端をイミノ基で置換されたものである。
【0008】本発明の弾性エラストマーは(a) 有機
ポリイソシアナート、(b) 2以上の活性水素基を有
し、分子量が800〜12000のポリオール、または
その分子末端を1級アミノ基、2級アミノ基、芳香族1
級アミノ基またはイミノ基で置換されたポリエーテルポ
リアミン又はポリエーテルポリイミンおよび(d) エ
ステル交換反応により合成されたヒドロキシ基を有する
飽和脂肪酸および/またはヒドロキシ基を有する不飽和
脂肪酸のポリエステル縮合物、および/またはそれらの
分子末端をアミノ基又はイミノ基で置換されたポリエス
テル縮合物を含む組成物である内部離型剤を含み、その
イソシアナート指数が70〜130である混合物を密閉
された型の中で反応させ、反応射出成形法で成形するこ
とにより製造することができる。上記製造法において
は、好ましくは、(b)成分の総量100重量部に対
し、5〜80重量部の芳香族ジアミン〔(c)成分〕か
らなる鎖延長剤を併用する。また、上記(d)成分の内
部離型剤中のポリエステル縮合物は、好ましくは、
(b)成分の総量100重量部に対し、0.5〜30重
量部の量で使用する。
【0009】本発明のポリエステル縮合物は、例えば、
次のようなエステル交換反応で製造することができる。
本発明のポリエステル縮合物は、ヒドロキシ飽和又は不
飽和脂肪酸の低級アルコールエステルとグリコールとの
反応を行うことにより得ることができる。
【0010】本発明において、使用されるヒドロキシ飽
和脂肪酸エステル類(化16)としては、8‐ヒドロキ
システアリン酸、9‐ヒドロキシステアリン酸、10‐
ヒドロキシステアリン酸、11‐ヒドロキシステアリン
酸、12‐ヒドロキシステアリン酸、8‐ヒドロキシパ
ルミチン酸、9‐ヒドロキシパルミチン酸、10‐ヒド
ロキシパルミチン酸、11‐ヒドロキシパルミチン酸、
12‐ヒドロキシパルミチン酸のメチルエステル、エチ
ルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステ
ル、ブチルエステル、イソブチルエステル等が使用でき
る。また、本発明において用いられるヒドロキシ不飽和
脂肪酸エステルとしてはリシノール酸(12‐オキシ‐
cis ‐9‐オクタデセン酸)、リシノエライジン酸(1
2‐オキシ‐trans ‐9‐オクタデセン酸)、16‐オ
キシ‐Δ9,10‐ヘキサデセン酸等のエステルを使用する
ことができる。工業的には、これらの高純度品を使用す
る事は困難であり、通常、原料由来のヒドロキシ基を持
たない飽和又は不飽和脂肪酸エステル(例えば5〜15
%)を含有した化合物を使用するが、反応および得られ
るポリエステル縮合物には何ら影響を及ぼさない。
【0011】また、使用されるグリコール類としては、
化17で表される化合物として、1,2‐エタンジオー
ル、1,2‐プロパンジオール、1,3‐プロパンジオ
ール、1,2‐ブタンジオール、1,3‐ブタンジオー
ル、1,4‐ブタンジオール、1,5‐ペンタンジオー
ル、1,6‐ヘキサンジオール、1,7‐ヘプタンジオ
ール、1,8‐オクタンジオール等が使用できる。化1
8で表される化合物としては、2,3‐ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコー
ル等が使用できる。
【0012】反応に使用するヒドロキシ脂肪酸エステル
100当量部に対して、使用するグリコールは、5〜3
0当量部がよい。このような組成で縮合反応を行うと、
最終的に平均分子量1000〜8000、ヒドロキシル
価5〜70のポリエステル縮合物が得られる。5当量部
より小さいと、離型性が劣り、30当量部を超えると分
子量が増加せず、結果として粘性が高く流動性が低いた
め、離型剤として使用する際、原料への相溶性が悪く、
原料の粘性が高くなり成形性に支障をきたす。
【0013】縮合を行う反応温度は、特に制限はなく、
100〜250℃好ましくは170〜210℃でよい。
反応は、無触媒でも進行するが、触媒の添加により縮合
に要する反応時間を短縮することができる。触媒として
は、通常のエステル化触媒として使われる、硫酸、塩
酸、リン酸等の無機酸、p‐トルエンスルホン酸、メタ
ンスルホン酸等の有機酸、その他にもアルコキシチタ
ン、酸性イオン交換樹脂等が使用できる。
【0014】また、反応は常圧でも進行するが、縮合に
より生じる低級アルコールを系中よりとりのぞく方が縮
合時間を短縮できるので、減圧下に反応を行うことが望
ましい。圧力は、10〜100mmHg程度でよい。反応時
間は、反応温度、使用するヒドロキシ脂肪酸エステルの
種類にもよるが20〜50時間で十分である。反応の終
点は、ゲルカラムクロマトグラフィーによる分子量の測
定およびヒドロキシル価の測定により決定することがで
きる。反応終了後、得られたエステル縮合物は、そのま
ま離型剤として使用できる。かくして合成された上記の
ポリエステル縮合物を本発明のポリウレタン樹脂、ポリ
ウレア樹脂、ポリウレタン/ウレア樹脂、ポリウレア/
アミド樹脂を反応射出成形法にて成形する時の内部離型
剤として使用し、弾性エラストマーを製造することが出
来る。
【0015】更にまた、本発明においては、エステル交
換反応により合成されたヒドロキシ基を有する飽和脂肪
酸および/またはヒドロキシ基を有する不飽和脂肪酸の
ポリエステル縮合物の分子末端をアミノ基又はイミノ基
で置換されたポリエステル縮合物を含む組成物を内部離
型剤として使用することができる。この分子末端アミノ
又はイミノ置換ポリエステル縮合物は、エステル交換反
応により合成されたヒドロキシ基を有する飽和脂肪酸お
よび/またはヒドロキシ基を有する不飽和脂肪酸のポリ
エステル縮合物の誘導体であり、これらのヒドロキシ基
を有する飽和又は不飽和脂肪酸のポリエステル縮合物を
直接に、或いは該ポリエステル縮合物を主要部として含
む誘導体をアミノ化又はイミノ化処理してつくることが
できる。この分子末端をアミノ基又はイミノ基で置換さ
れたポリエステル縮合物は、例えば、次のようにして製
造することができる。 (A) 上記のヒドロキシ基を有する飽和、または不飽
和脂肪酸のポリエステル縮合物、および該ポリエステル
縮合物とポリオールの混合物とからなる群から選ばれた
少なくとも1種と、ジイソシアナートとを反応させるこ
とにより得られるプレポリマーと、 (B) 芳香族ポリアミン、ポリエーテルポリアミン、
およびポリエーテルポリイミンからなる群から選ばれた
成分(以下ポリアミンポリイミン成分と呼ぶ)、及び該
ポリアミンポリイミン成分とポリオールとの混合物から
なる群から選ばれた1種とを(A)成分1当量に対して
(B)成分2当量以上で反応させる。
【0016】(A)成分の原料であるジイソシアナート
としては、脂肪酸ジイソシアナート、例えば、エチレン
ジイソシアナート、テトラメチレン‐1,4‐ジイソシ
アナート、ヘキサメチレン‐1,6‐ジイソシアナー
ト、ドデカン‐1,12‐ジイソシアナートなど、脂環
式ジイソシアナート、例えば、シクロブタン‐1,3‐
ジイソシアナート、シクロブタン‐1,4‐ジイソシア
ナート、1‐イソシアナート‐3,3,5‐トリメチル
‐5‐イソシアナートメチル‐シクロヘキサン、ヘキサ
ヒドロトリレン‐2,4‐ジイソシアナート、ヘキサヒ
ドロトリレン‐3,6‐ジイソシアナート、ヘキサヒド
ロフェニレン‐1,3‐ジイソシアナート、ヘキサヒド
ロフェニレン‐1,4‐ジイソシアナート、パーヒドロ
ジフェニルメタン‐2,4′‐ジイソシアナート、パー
ヒドロジフェニルメタン‐4,4′‐ジイソシアナート
など、アラルキルジイソシアナート、例えば、α,α.
α′,α′‐テトラメチル‐キシリレンジイソシアナー
ト(即ち、TMXDI)、及び芳香族ジイソシアナー
ト、例えば、フェニレン‐1,3‐ジイソシアナート、
フェニレン‐1,4‐ジイソシアナート、トリレン‐
2,4‐ジイソシアナート、トリレン‐2,6‐ジイソ
シアナート、ジフェニルメタン‐2,4′‐ジイソシア
ナート、ジフェニルメタン‐4,4′‐ジイソシアナー
ト、ナフチレン‐1,5‐ジイソシアナートなど、を挙
げることができる。室温で液体のジイソシアナートがよ
り好ましく、特に、トリレン‐2,4‐ジイソシアナー
ト、トリレン‐2,6‐ジイソシアナートまたはこれら
の異性体の混合物、α,α,α′,α′‐テトラメチル
‐キシリレンジイソシアナート、及び1‐イソシアナー
ト‐3,3,5‐トリメチル‐5‐イソシアナートメチ
ル‐シクロヘキサンが好ましい。
【0017】本発明の(A)成分のプレポリマーは上記
ジイソシアナート中に、上記のポリエステル縮合物、又
はポリエステル縮合物とポリオール、とを混合し反応せ
しめることにより得ることができる。(A)成分のプレ
ポリマー中のNCO含量としては、0.5〜5%が適当
で0.5〜2%が特に好ましい。このNCO含量が5%
以下であることは(B)成分との反応において、反応生
成物のゲル化を防ぐ見地から好ましく、また0.5%以
上だと(B)成分との反応生成物の粘度が高くならず、
好ましい。上記プレポリマーは、ポリエステル縮合物又
はポリエステル縮合物とポリオールの混合物の1当量に
対し、ジイソシアナートを1−2当量で反応させること
が好ましく、更に好ましくはジイソシアナートを1.3
−1.8当量で反応させる。ジイソシアナートが2当量
を超えるとプレポリマー中に遊離のイソシアナートが存
在し、(B)成分との反応時に反応生成物がゲル化が起
こし易い。
【0018】(B)成分で用いる「ポリアミンポリイミ
ン成分」とは前記のごとく芳香族ポリアミン、ポリエー
テルポリアミンおよびポリエーテルポリイミンから選ば
れる1員を云う。これらは単一で、またはそれらを組合
せて用いてもよい。この芳香族ポリアミンとしては、例
えば、2,4‐または2,6‐ジアミノトルエン、2,
4′‐または4,4′‐ジアミノ‐ジフェニルメタン、
1,3‐または1,4‐フェニレンジアミン、アニリン
とホルムアルデヒドの縮合によって得られるポリフェニ
ル‐ポリメチレン‐ポリアミン、参考としてこゝに挿入
する特公昭54−17359に記載されている液状また
は溶解性の芳香族ジアミン、例えば1,3‐ジエチル‐
2,4‐ジアミノベンゼン、2,4‐ジアミノメシチレ
ン、1‐メチル‐3,5‐ジエチル‐2,4‐ジアミノ
ベンゼン、1‐メチル‐3,5‐ジエチル‐2,6‐ジ
アミノベンゼン、1,3,5‐トリエチル‐2,6‐ジ
アミノベンゼン、3,5,3′,5′‐テトラエチル‐
4,4′‐ジアミノ‐ジフェニルメタン、1,1‐ジメ
チル‐4,6‐ジメチル‐5,7‐ジアミノインダン等
である。特に適当な芳香族ポリアミンとしては、1‐メ
チル‐3,5‐ジエチル‐2,4‐ジアミノベンゼン、
1‐メチル‐3,5‐ジエチル‐2,6‐ジアミノベン
ゼンの混合物(以下、DETDAと略す)がある。
【0019】更に、この芳香族ポリアミンとしては、例
えば、化22の諸式で示される化合物を用いてもよい。
ポリエーテルポリアミンとしては、ポリオールの分子末
端を1級アミノ基又は2級アミノ基で置換したものを用
いることができる。更に、例えば、参考としてこゝに挿
入する特公昭63−56887に記載のポリオールとト
リレンジイソシアナートとの反応生成物を大過剰の水で
加水分解することにより得られる末端芳香族ポリエーテ
ルポリアミン、またはポリプロピレングリコールをアン
モニアと反応させることにより得られる末端1級脂肪族
ポリエーテルポリアミンを挙げることができる。ポリエ
ーテルポリイミンとしては、ポリオールの分子末端をイ
ミノ基で置換したものを用いることができる。更に、例
えば、参考としてこゝに挿入する特開昭63−2736
23に記載されている末端1級脂肪族ポリエーテルポリ
アミンをシクロヘキサノンと脱水反応して得られるポリ
エーテルポリイミンが好ましい。特に好ましい1級脂肪
族ポリエーテルポリアミンの例としてはテキサコ社のJe
ffamine D−230、D−400、D−2000等が挙
げられる。(B)成分のポリアミンポリイミン成分、ま
たは該ポリアミンポリイミン成分とポリオールの混合
物、の使用量は、(A)成分のプレポリマー1当量に対
して、好ましくは2当量以上、更に好ましくは5当量以
上、特に好ましくは10当量以上で使用される。(A)
成分のプレポリマー1当量に対して(B)成分を、2当
量以上用いると樹脂組成物中に残留イソシアナートが混
在することを十分に避けることができ、樹脂の活性が良
好に保持され、より良い離型性能を示す。
【0020】また、(B)成分の芳香族ポリアミン、ポ
リエーテルポリアミンまたはポリエーテルポリイミンは
室温で液状のものが好ましいが、液状でない場合でも、
該成分をあらかじめポリオールに加熱溶解して使用する
ことができる。(A)成分用又は(B)成分用に用いら
れるポリオールは、好ましくは分子末端OH基を2個以
上含むポリオールである。例えば、BF3 の存在下にエ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオ
キサイド、テトラヒドロフラン、スチレンオキサイドま
たはエピクロルヒドリン等のエポキシドを反応性水素原
子を有する開始剤、例えば、水、アルコール、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプ
ロパン、4,4‐ジヒドロキシ‐ジフェニルプロパン、
アニリン、エタノールアミン、エチレンジアミン等に化
学的に付加重合させることにより得られる。ポリオール
の末端にヒドロキシ基をひまし油でエステル交換したも
のも良い。ポリオールの分子量は好ましくは800ない
し12000である。場合により、分子量800ないし
12000のポリオールは(A)成分と(B)成分との
反応の溶媒および減粘剤として使用することができる。
(A)成分のプレポリマーはポリエステル縮合物とジイ
ソシアナートとでつくってもよいが、好ましくは、ポリ
オールを含む方が樹脂中の相溶性が向上し、連続離型性
がさらに向上する。(A)成分のプレポリマーに用いる
ポリオールとしては、前記のポリオールは全て使用可能
であり、特に好ましくは分子量200−4000のポリ
プロピレンジオールが望ましい。
【0021】上記分子末端アミノ又はイミノ置換ポリエ
ステル縮合物は、例えば、二段階の反応で製造すること
ができる。第1段階としてジイソシアナートと、ポリエ
ステル縮合物(又は、ポリエステル縮合物とポリオール
との混合物)とを反応させて(A)成分、プレポリマ
ー、を得る。次に第2段階としての(A)成分、プレポ
リマー、と(B)成分、ポリアミンポリイミン成分(又
はポリアミンポリイミン成分とポリエーテルポリオール
の混合物)とを、(A)成分1当量に対して、(B)成
分2当量以上で反応させて該分子末端アミノ又はイミノ
置換ポリエステル縮合物を得ることができる。
【0022】以下に、リシノール酸、12‐ヒドロキシ
ステアリン酸を使用して得たヒドロキシ脂肪酸エステル
を用いた場合を例とし製造操作を述べる。イソシアナー
ト反応性樹脂組成物は2段階反応で製造される。まず第
1段階で、OH価12〜125、酸価10以下のリシノ
ール酸または12‐ヒドロキシステアリン酸の自己縮合
物、またはOH価12〜125、酸価10以下を有する
リシノール酸および/または12‐ヒドロキシステアリ
ン酸とアルカンジオール(例えば化17)又はジオール
(例えば化18)とのエステル化合物を、さらに同様の
アルカンジオール(例えば化17)又はジオール(例え
ば化18)とのエステル交換反応により合成されるポリ
エステル縮合物を含む組成物とジイソシアナートとを反
応させNCO含量が0.5〜5%のプレポリマー(A)
を製造する。次に、第2段階として(A)成分のプレポ
リマー1当量に対し(B)成分である芳香族ポリアミ
ン、ポリオール、またはポリエーテルポリイミンの総当
量を2当量以上で反応させることにより(A)成分のプ
レポリマー分子末端にアミノ基またはイミノ基を各々1
個以上有する化合物を含み、室温で液状のイソシアナー
ト反応性樹脂組成物が得られ、これを本発明の内部離型
剤に用いる。
【0023】以下、本発明の弾性エラストマーの製造方
法を説明する。成分(a)の有機ポリイソシアナート
は、公知の脂肪族、脂環族または芳香族ポリイソシアナ
ート等が用いられ、具体的には例えば、4,4′‐ジフ
ェニルメタンジイソシアナート、2,4‐および/また
は2,6‐トリレンジイソシアナート、ポリメチレンポ
リフェニルポリイソシアナート、キシレンジイソシアナ
ート、ポリイソホロンジイソシアナート、その他の脂肪
族ポリイソシアナートまたはこれらのイソシアナート類
の2量体、3量体、カルボジイミド変性体、プレポリマ
ー等が挙げられる。特に室温で液状のものを含む芳香族
ポリイソシアナートが好ましく、その具体例としては、
4,4′‐ジフェニルメタンジイソシアナート、該物質
とその同族体との混合物、これらのポリイソシアナート
を多官能性水酸基を有する化合物と反応させたりあるい
はカルボジイミド化により変性した変性イソシアナート
などが好ましい。
【0024】(b)成分のポリオールとしては、例え
ば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、1,3,6‐ヘキサントリオール、ペンタエリスリ
トール、ソルビトール等の多価アルコール類またはこれ
らのポリヒドロキシ化合物にアルキレンオキサイドを付
加重合させて得たポリエーテルポリオール等がある。ま
た、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のア
ルカノールアミン類、エチレンジアミン、ジエチレント
リアミン、アンモニア、アニリン、トリレンジアミン、
キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン等の活
性水素を2個以上有するアミン類にエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、スチレンオキサイド等を付
加重合させて得たポリエーテルポリオールまたはポリテ
トラメチレンエーテルグリコール等も使用できる。以上
の他に高級脂肪酸エステルポリオールまたはポリカルボ
ン酸と低分子量ポリオールと反応させて得たポリエステ
ルポリオール、カプロラクトンを重合させて得たポリエ
ステルポリオールまたはポリカーボネートポリオール、
ヒマシ油または脱水ヒマシ油等の水酸基を有する高級脂
肪酸エステル等も使用できる。さらに上記公知のポリオ
ールにスチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレ
ートのごときエチレン性不飽和化合物をグラフト反応さ
せたポリマーポリオール、1,2‐または1,4‐ポリ
ブタジエンポリオールまたはこれらの水素添加物も使用
可能であり、これらを単独または2個以上混合して用い
ることができる。なお、上記ポリオールは前記分子末端
にアミノまたはイミノ基を有するポリエステル縮合物を
つくる際の(A)成分、(B)成分ポリオールとして用
い得る。
【0025】また(b)成分のポリエーテルポリアミン
又はポリエーテルポリイミンの例としては、上記の
(b)成分のポリオール類の末端を1級アミノ基、2級
アミノ基、芳香族1級アミノ基、またはイミノ基で置換
されたものが使用される。好ましい例としては、米国特
許4396729に記載されているTexaco社のJ
effamine T−5000、D−2000、特開
昭64−81816に記載されているヒドロキシル価2
8mgKOH /gのポリオキシアルキレンエーテルポリオー
ルと、ジイソプロピルアミンを水素加圧下、触媒を使用
して反応させた分子量約600のN‐(ポリオキシアル
キル)‐N‐(アルキル)アミンおよび特開昭58−4
1857に記載されているトリレン‐2,4‐ジイソシ
アナートとポリプロピレングリコールエーテル(平均分
子量2000)とから製造されたNCO‐プレアダクト
(NCO値3.4%)を上記方法で加水分解して得られ
るNH価44.3〔KOH(mg)/g〕、酸価0.1
〔KOH(mg)/g〕、分子量2500、粘度(mPa・s:
75℃)のアミノ基を末端に有するポリオキシアルキレ
ンエーテルポリオールなどが挙げられる。末端イミンポ
リエーテルの例としては、特開昭63−273623号
公報の実施例に記載されているTexaco社よりジェ
ファーミンという名で市販されているポリエーテルアミ
ンとシクロヘキサノンとの脱水反応により得られるポリ
エーテルイミンが挙げられる。
【0026】鎖延長剤として用いられる成分(c)の芳
香族ジアミンとしては、アミノ基に対してオルソ位置に
1以上のアルキル置換基を有する芳香族ジアミン、特に
第1アミノ基に対してオルソ位置に1以上のアルキル置
換基を有し、かつ第2のアミノ基に対するオルソ位置に
それぞれ1〜4個の炭素原子を有する2個のアルキル置
換基を有する芳香族第1級ジアミンが好ましい。
【0027】好ましい芳香族ジアミンの例としては、
2,4‐ジアミノメシチレン、1,3,5‐トリエチル
‐2,4‐ジアミノベンゼン、1,3,5‐トリイソプ
ロピル‐2,4‐ジアミノベンゼン、1‐メチル‐3,
5‐ジエチル‐2,4‐ジアミノベンゼン、1‐メチル
‐3,5‐ジエチル‐2,6‐ジアミノベンゼン、4,
6‐ジメチル‐2‐エチル‐1,3‐ジアミノベンゼ
ン、3,5,3′,5′‐テトライソプロピル‐4‐
4′‐ジアミノジフェニルメタン、3,5‐ジエチル‐
3′,5‐ジイソプロピル‐4,4′‐ジアミノジフェ
ニルメタン、1,3‐ジメチル‐5‐ターシャリブチ
ル、‐4,6‐ジアミノベンゼンまたは1,3ジメチル
‐5‐ターシャリブチル‐2,6‐ジアミノベンゼン、
1‐メチル‐5‐ターシャリブチル‐2,4‐ジアミノ
ベンゼンまたは1‐メチル‐3‐ターシャリブチル‐
2,6‐ジアミノベンゼン、5,7‐ジアミノ‐1,
1,4,6‐テトラメチルインダンまたはこのようなジ
アミンの混合物が好ましい。1‐メチル‐3,5‐ジエ
チル‐2,4‐ジアミノベンゼンおよびこれと1‐エチ
ル‐3,5‐ジエチル‐2,6‐ジアミノベンゼンとの
混合物および5,7‐ジアミノ‐1,1,4,6‐テト
ラメチルインダンが特に好ましい。
【0028】成分(c)の芳香族ジアミンの量は前述の
ごとく、前記(b)成分のポリオールまたはポリエーテ
ルポリアミンまたはポリエーテルポリイミン100重量
部に対し約5〜80重量部が好ましい。特に好ましくは
8〜30重量部で用いられる。成分(c)は芳香族ジア
ミンとエチレングリコール、プロピレングリコールまた
は1,4ブタンジオール等の低分子アルカンジオールと
の混合物も使用出来る。この場合、その芳香族ジアミン
の好適量は(b)成分と(c)成分中のポリオール等の
合計量100重量部に対し、夫々上記の量である。
【0029】本発明で用いてもよい他の添加物として
は、イソシアナートとイソシアナート反応性基との重付
加反応を促進する触媒がある。触媒は特にカルボン酸の
錫塩、カルボン酸のジアルキル錫塩、ジアルキル錫メル
カプチド、ジアルキル錫ジチオエステルおよび第3級ア
ミンがあげられる。また添加剤としてポリジメチルポリ
シロキサンで代表される整泡剤、水および/または揮発
しやすい有機物質および/または溶解された不活性気体
などの発泡剤を用いてもよい。
【0030】
【実施例】以下に内部離型剤の製造例および本発明を実
施例により詳細に説明する。部は断りない限り重量部で
ある。 製造例−1(内部離型剤−1) リシノール酸2089部、1,6‐ジヒドロキシヘキサ
ン118部および四酪酸チタン0.11部(50ppm )
を特開昭61−91216号実施例−1の方法で縮合し
た。すなわち、上記成分を反応器に装入し、180℃に
加熱し、生成した水を大気圧の下で4時間抜き出す。つ
いで圧力を徐々に15mmHgまで低下させ、そしてさらに
反応水を抜き出す。少量の有機成分を含むすべての水を
その後7.5時間にわたって留出させる。混合物をさら
に1時間15mmHgに維持してから冷却する。生成したエ
ステル基含有縮合物は酸価=3.8mgKOH /g、ヒドロ
キシル価=36.5mgKOH /g、粘度=995cps /2
5℃。
【0031】製造例−2(内部離型剤−2) 撹拌器、還流冷却器を備えた容器に、リシノール酸60
0g、メタノール1.31およびp‐トルエンスルホン
酸3gを装入し、3時間還流を行った。反応終了後、過
剰のメタノールを留去し、残さを温水(70〜80℃)
700mlで4回洗浄を行い、脱水してメチルエステルを
得た。これに1,6ヘキサンジオール33.9g、テト
ラブトキシチタン0.05mlを装入し、190〜200
℃の温度下、常圧で10時間、10〜20mmHgで30時
間反応を行い、ポリエステル縮合物を得た。 収 量:595g 酸 価:0.2 ヒドロキシル価:36mgKOH /g 平均分子量:3000程度
【0032】製造例−3(内部離型剤−3) 12‐ヒドロキシステアリン酸2103部と1,6‐ジ
ヒドロキシヘキサン118部および四酪酸チタン0.1
1部を上記内部離型剤−1の方法で縮合させた。酸価=
2.7mgKOH /g、ヒドロキシル価=32.2mgKOH /
g、粘度=1320cps /25℃。
【0033】製造例−4(内部離型剤−4) 撹拌器、還流冷却器を備えた容器に、12‐ヒドロキシ
ステアリン酸600g(純度87%、その他の主成分は
ステアリン酸)、メタノール1.31およびp‐トルエ
ンスルホン酸3gを装入し、3時間還流を行った。反応
終了後、過剰のメタノールを留去し、残渣を温水(70
〜80℃)700mlで4回洗浄を行い、脱水してメチル
エステルを得た。これに、1,6‐ヘキサンジオール3
3.7g、テトラブトキシチタン0.05mlを装入し、
190℃〜200℃の温度下、常圧で10時間、10〜
20mmHgで30時間反応を行い、ポリエステル縮合物を
得た。 収 量:590g 酸 価:0.4 ヒドロキシル価:10mgKOH /g 平均分子量:3000程度
【0034】製造例−5(内部離型剤−5) 撹拌器、還流冷却器を備えた容器に9(10)‐ヒドロ
キシステアリン酸515g、メタノール1.21および
p‐トルエンスルホン酸3gを装入し、3時間還流を行
った。反応終了後、過剰のメタノールを留去し、残渣を
温水(70〜80℃)700mlで4回洗浄を行い、脱水
してメチルエステルを得た。これに、1,6‐ヘキサン
ジオール33.7g、テトラブトキシチタン0.05ml
を装入し、190℃〜200℃の温度下、常圧で10時
間、10〜20mmHgで30時間反応を行い、ポリエステ
ル縮合物を得た。 収 量:490g 酸 価:0.7 ヒドロキシル価:15mgKOH /g 平均分子量:3000程度
【0035】製造例−6(内部離型剤−6) リシノール酸のエステル交換法からの末端アミノ化 6当量(522g)のTDI−100と4当量(622
2g)の前記内部離型剤−2を100℃で2時間反応さ
せ、NCO% 1.30%のプレポリマーを合成した。
5,7‐ジアミノ‐1,1,4,6‐テトラメチルイン
ダン25部(0.2451当量部)とポリオールA 1
00部(0.0606当量部)との混合溶解液にたい
し、上記TDIプレポリマー9部(0.00279当量
部)を室温で滴下後、1時間混合撹拌した。1日後赤外
吸収スペクトルでNCOの吸収を測定したが、NCOの
吸収は認められなかった。 活性水素価(mg/KOH ):123 粘度(cps /25℃):1900
【0036】製造例−7(内部離型剤−7) 12ヒドロキシステアリン酸のエステル交換法の末端ア
ミノ化 2当量(174g)のTDI−100と1当量(561
0g)の前記内部離型剤−4を100℃で2時間反応さ
せ、NCO% 0.76%のプレポリマーを合成した。
5,7‐ジアミノ‐1,1,4,6‐テトラメチルイン
ダン25部(0.2451当量部)とポリオールA 1
00部(0.0606当量部)との混合溶解液にたい
し、上記TDIプレポリマー9部(0.00162当量
部)を室温で滴下後、1時間混合撹拌した。1日後赤外
吸収スペクトルでNCOの吸収を測定したが、NCOの
吸収は認められなかった。 活性水素価(mg/KOH ):123 粘度(cps /25℃):4000
【0037】製造例−8(内部離型剤−8) 12ヒドロキシステアリン酸のエステル交換法の末端ア
ミノ化 2当量(220g)のα,α,α′,α′‐テトラメチ
ル‐キシリレンジイソシアナート(武田製薬製m−TM
XDI)と1当量(5610g)の前記内部離型剤−4
を100℃で2時間反応させ、NCO% 0.76%の
プレポリマーを合成した。エタキュアー100(Eth
yl−Corp社製)39部(0.4380当量部)に
たいして、上記のプレポリマー9部(0.00162当
量部)を室温で滴下後、1時間混合撹拌した。1日後赤
外吸収スペクトルでNCOの吸収を測定したが、NCO
の吸収は認められなかった。 活性水素価(mg/KOH ):507 粘度(cps /25℃):4000
【0038】製造例−9(内部離型剤−9) リシノール酸のエステル交換法の末端アミノ化 6当量(660g)のα,α,α′,α′‐テトラメチ
ル‐キシリレンジイソシアナート(武田製薬製m−TM
XDI)と4当量(6233g)の前記内部離型剤−2
を100℃で2時間反応させ、NCO% 1.25%の
プレポリマーを合成した。エタキュアー100(Eth
yl−Corp社製)11.8部(0.1325当量
部)にたいして、上記のプレポリマー9部(0.002
67当量部)を室温で滴下後、1時間混合撹拌した。1
日後赤外吸収スペクトルでNCOの吸収を測定したが、
NCOの吸収は認められなかった。 活性水素価(mg/KOH ):350 粘度(cps /25℃):4000
【0039】製造例−10(内部離型剤−10) 12ヒドロキシステアリン酸のエステル交換法の末端ア
ミノ化 エタキュアー100(Ethyl−Corp社製)1
1.8部(0.1325当量部)にたいして、製造例−
8のプレポリマー9部(0.00162当量部)を室温
で滴下後、1時間混合撹拌した。1日後赤外吸収スペク
トルでNCOの吸収を測定したが、NCOの吸収は認め
られなかった。 活性水素価(mg/KOH ):353 粘度(cps /25℃):10000
【0040】以下に実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下
の実施例及び比較例において使用した成分は次の通りで
ある。 1) 内部離型剤(1);前記内部離型剤−1 (6);前記内部離型剤−6 (2);前記内部離型剤−2 (7);前記内部離型剤−7 (3);前記内部離型剤−3 (8);前記内部離型剤−8 (4);前記内部離型剤−4 (9);前記内部離型剤−9 (5);前記内部離型剤−5 (10);前記内部離型剤−10 2) ポリオールA;三井東圧化学(株)製EP−33
0N ヒドロキシル価(OH価)が34で約85%のプロピレ
ンオキシドを含み、そして、約15%のエチレンオキシ
ドを末端部に有するグリセリン始端ポリ(オキシアルキ
レン)ポリエーテルトリオール。 3) 末端にアミノ基を有するポリエーテルポリアミン
B;Texaco社製 Jeffamine D−20
00 4) 鎖延長剤C;Ethy−Corp社製 エタキュ
ア100 1‐メチル‐3,5‐ジエチル‐2,4‐ジアミノベン
ゼンおよび1‐メチル‐3,5‐ジエチル‐2,6‐ジ
アミノベンゼンの約80:20の異性体混合物。 5) 鎖延長剤D;5,7‐ジアミノ‐1,1,4,6
‐テトラメチルインダン 6) 相溶化剤E;Texaco社製Jeffamin
e D−400 末端アミノ基を有する分子量約400のポリエーテルジ
アミン 7) 相溶化剤F;三井東圧化学(株)社製 AE−3
00 エチレンジアミンにプロピレンオキシドを付加させたO
H価750のポリエーテルポリオール 8) イソシアナートG;トリプロピレングリコールと
4,4′‐ジフェニルメタンジイソシアナート(MD
I)と反応させたプレポリマー NCO%=22.5%、粘度800CPS /250℃ 9) イソシアナートH;Jeffamine D−2
000と4,4′‐ジフェニルメタンジイソシアナート
と反応させたプレポリマー NCO%=22.2%、粘度500CPS /25℃ 10) スズ触媒;三共有機(株)製 Stan BL ジブチルチンジラウレート 11) アミン触媒;Air Product社製 DA
BCO 33LV 12) ステアリン酸亜鉛;日本油脂(株)製 ジンクステアレート GF−200 13) 塗料 Primer;Bee−chemical社製フレキセ
ン−600 primer Top coat;Bee−chemical社製フレ
キセン−105(白)
【0041】実施例1〜11および比較例1〜6 ポリオールAまたはポリエーテルポリアミンBおよび鎖
延長剤C,D、相溶化剤E,Fおよび内部離型剤(1)
〜(10)、ステアリン酸亜鉛、触媒およびポリイソシア
ナートG,Hを表−1ないし表−3の通り使用し、次の
条件でポリウレタンエラストマーを作成した。(表−1
ないし表−3中のこれら材料の数値は重量部である。)
即ち、ポリオールまたはポリエーテル、鎖延長剤、内部
離型剤と触媒を主成分とする活性水素化合物(A液)、
イソシアナート(B液)を高圧発泡機(東邦機械NR−
230)の原料タンクにそれぞれ仕込み、A液とB液を
高圧発泡機で混合後、簡易バンパー金型に注入した(コ
の字型;約500cc容積、肉厚3mm)。金型表面は注入
前、DMFで洗浄した後、外部離型剤中京油脂(株)製
D−186ワックスをスプレー塗布した。離型性試験は
簡易バンパー金型から1回の外部離型剤スプレー塗布で
下型から連続何回離型可能かを実際に検討した。塗装は
次の条件で行った。成形1hr後120℃で30分ポスト
キュアーした。ポストキュアー後1hr室温で放置後1,
1,1‐トリクロロエタン(セントラル硝子社製)Va
porを用い、洗浄脱脂した。洗浄脱脂したサンプルに
フレキセン−600primerを塗布、焼き付けは1
20℃で20分放置した。30分室温で放置後フレキセ
ン−105(白)topcoatを塗布し、焼き付けは
120℃で30分放置した。 評 価 はじき;目視 密着性試験;JIS D0202碁盤目試験第一種
【0042】実施例の結果を表1と2に、比較例の結果
を表3に示す。
【表1】
【表2】
【表3】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、金型からの優れた離型
効果を示し、生産性の大幅な向上に寄与し、かつ塗装性
に優れた弾性エラストマーの成形物を得ることができ
る。本発明に用いる内部離型剤はポリウレタンの重付加
反応を阻害しない低酸価で、反応射出成型により離型性
が著しく向上した塗装性良好な弾性エラストマーを得
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 守屋 敏明 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学株式会社内 (72)発明者 熊沢 勉 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三 井東圧化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−91216(JP,A) 特開 平5−5019(JP,A)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポ
    リウレタン/ウレア樹脂および/またはポリウレア/ア
    ミド樹脂を、エステル交換反応により合成された酸価が
    1以下のヒドロキシ基を有する飽和脂肪酸および/また
    はヒドロキシ基を有する不飽和脂肪酸のポリエステル縮
    合物および/またはそれらのポリエステル縮合物の分子
    末端をアミノ基又はイミノ基で置換されたポリエステル
    縮合物を含む組成物を内部離型剤として使用して、反応
    射出成形法により成形した弾性エラストマー。
  2. 【請求項2】 ヒドロキシ基を有する飽和脂肪酸のポリ
    エステル縮合物が 【化1】 または 【化2】 である請求項1記載の弾性エラストマー。
  3. 【請求項3】 ヒドロキシ基を有する飽和脂肪酸のポリ
    エステル縮合物が 【化3】 または 【化4】 で表される12‐ヒドロキシステアリン酸エステルの縮
    合物である請求項2記載の弾性エラストマー。
  4. 【請求項4】 ヒドロキシ基を有する飽和脂肪酸のポリ
    エステル縮合物が 【化5】 で表される飽和脂肪族エステルと 【化6】 で表されるアルカンジオールまたは 【化7】 で表されるジオールとのエステル交換反応により合成さ
    れ、平均分子量が1000〜8000、ヒドロキシル価
    が5〜70である請求項2記載の弾性エラストマー。
  5. 【請求項5】 ヒドロキシ基を有する不飽和脂肪酸のポ
    リエステル縮合物が 【化8】 または 【化9】 で表されるリシノール酸エステルの縮合物である請求項
    1記載の弾性エラストマー。
  6. 【請求項6】 ヒドロキシ基を有する不飽和脂肪酸のポ
    リエステル縮合物が 【化10】 で表される不飽和脂肪族エステルと、化6のアルカンジ
    オールまたは化7のジオールとのエステル交換反応によ
    り合成され、平均分子量が1000〜8000、ヒドロ
    キシル価が5〜70である請求項5記載の弾性エラスト
    マー。
  7. 【請求項7】 分子末端をアミノ基又はイミノ基で置換
    されたポリエステル縮合物が、上記のヒドロキシ基を有
    する不飽和脂肪酸および/またはヒドロキシ基を有する
    不飽和脂肪酸のポリエステル縮合物を含む組成物をジイ
    ソシアナートと反応させることにより得られるプレポリ
    マーと、芳香族ポリアミン、ポリエーテルポリアミンお
    よびポリエーテルポリイミンから選ばれた少なくとも1
    種と反応させることにより得られるものである請求項1
    記載の弾性エラストマー。
  8. 【請求項8】 芳香族ポリアミンが 【化11】 から選ばれた少なくとも1種である請求項7記載の弾性
    エラストマー。
  9. 【請求項9】 ポリエーテルポリアミンが、ポリオール
    の分子末端を1級または2級アミノ基で置換されたもの
    である請求項7記載の弾性エラストマー。
  10. 【請求項10】 ポリエーテルポリイミンが、ポリオー
    ルの分子末端をイミノ基で置換されたものである請求項
    7記載の弾性エラストマー。
  11. 【請求項11】(a) 有機ポリイソシアナート、
    (b) 2以上の活性水素基を有し、分子量が800〜
    12000のポリオール、またはその分子末端を1級ア
    ミノ基、2級アミノ基、芳香族1級アミノ基またはイミ
    ノ基で置換されたポリエーテルポリアミン又はポリエー
    テルポリイミンおよび(d) 請求項1記載の内部離型
    剤を含み、そのイソシアナート指数が70〜130であ
    る混合物を密閉された型の中で反応させ、反応射出成形
    法で成形することを特徴とする弾性エラストマーの製造
    方法。
  12. 【請求項12】 上記(b)成分の総量100重量部に
    対し、5〜80重量部の芳香族ジアミン〔(c)成分〕
    からなる鎖延長剤を含むことを特徴とする請求項11記
    載の弾性エラストマーの製造方法。
  13. 【請求項13】 上記(d)成分の請求項1記載の内部
    離型剤中のポリエステル縮合物が、(b)成分の総量1
    00重量部に対し0.5〜30重量部の量で使用される
    ことを特徴とする請求項11〜12記載の弾性エラスト
    マーの製造方法。
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