JP3226817B2 - 中空顆粒モールドフラックスの製造装置 - Google Patents

中空顆粒モールドフラックスの製造装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼の連続鋳造に使
用する中空顆粒モールドフラックス製造時における原料
スラリーの乾燥時に、未乾燥スラリーの一部が乾燥塔壁
内表面に付着するのを防止するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、鋼の連続鋳造時に鋳型内に添加
するモールドフラックスは種々の役割を担っている。す
なわち、鋳造される溶鋼表面を保温すること、鋳型
内溶鋼表面の酸化防止および浮上する介在物を迅速溶解
すること、鋳型と鋳片間の潤滑をつかさどること、
鋳片より最適な抜熱量をコントロールすることなどの働
きを課せられている。
【0003】モールドフラックス(以下、単にフラック
スと称す)のこれらの作用によって鋳片の表面欠陥をな
くし、美麗な鋳肌を形成できる効果を有し、特に連続鋳
造操業の鋳込作業の安定性の確保と、鋳片鋳造歩留り向
上を図るためには必要不可欠なものである。
【0004】フラックスは、通常粉体あるいは顆粒(中
空顆粒を含む)状であり、その成分は一般にCaO,S
iO2 を主成分とし、他にAl23 、アルカリ土類金
属およびアルカリ金属の化合物(酸化物、炭酸塩、弗化
物等)を加えてなるものであり、溶融温度、粘度等を調
整し、さらに、溶融速度を調整するためにカーボンを添
加してフラックス組成が構成されており、顆粒状の場合
は、有機、無機質のバインダー等が用いられ(例えば、
特開昭60−87960号公報に開示されている技術)
一定の形状を保持している。
【0005】しかして、中空顆粒状フラックスの製造と
しては、上記組成を含有する原料フラックスに水を適量
に混合し、水性のスラリー状となしこれを熱風乾燥塔
(室)内にノズルから噴霧し、熱風に曝すことにより乾
燥して適度の粒度をもつ製品フラックスを得ている。
【0006】このようなフラックスの製造方法の公知技
術としては、特公平3−79100号公報が開示されて
いる。この技術の要旨は、炭素質粉末と金属鋳造用の融
剤成分とが含まれた水性スラリーを作り、水性スラリー
をスプレー乾燥して水を蒸発させ、水の蒸発が固体部分
を含んだ粒子を生成し、粒子内では固体部分の全体にわ
たって炭素質粉末が分散して含まれており、固体部分内
では粒子の表面における炭素質粉末の割合が、粒子全体
における炭素質粉末の割合よりも大きくなっていること
を特徴としている。
【0007】該公報には特に製造装置については触れら
れていないが、上記の金属鋳造用融剤の製造方法によれ
ば、スプレー乾燥は水性スラリーを供給ポンプにより噴
霧器から霧状の粒子として分散させ、分散物を空気加熱
から供給される熱風に乗せて乾燥室内を降下させ、降下
の間に粒子を熱風で加熱し、粒子内の水分を瞬間的に蒸
発させて、粒子内に空隙を形成させると共に粒子を乾燥
して、多孔構造の球形粒子を得、こうして得た粒子を熱
風と共にサイクロンに導き、ここで製品と熱風とを分離
して目的とする融剤を得ると記述されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記特公平3−791
00号公報でのフラックス製造技術は、添付された図面
からみると熱風乾燥室へのフラックスの原料スラリー供
給と乾燥用熱風の供給は、前記乾燥室の上方から同一方
向へ向けて放出するいわゆる併流方式を用いて、乾燥用
熱風と原料スラリーとの間で熱交換を行い原料スラリー
を乾燥させフラックスを得ている。しかして、該公報に
は後述するような原料スラリー(以下、単にスラリーと
称す)の未乾燥スラリーが、熱風乾燥塔(以下、単に乾
燥塔と称す)の壁内面に付着するという異常事態につい
ては全く触れられていない。
【0009】しかし、このようなフラックスの製造に際
しては、ランス内を流動して送られて来るスラリーがノ
ズル先端部より噴射する際に、ノズル先端にスラリーの
一部が何等かの原因で未噴射状態で付着し、スラリーの
スムーズな噴射を阻害するという異常事態が発生する。
このような状態が起るとその近傍から噴射するスラリー
の噴射速度が増大し、スラリーの飛翔距離が長くなると
いう現象が生ずる。また、通常スラリーは均一に混合さ
れていても、懸濁質であるため輸送管内においては脈動
しながら搬送されるため、ノズルから噴射される時にも
その噴射速度が急激に変わり、そのため時には飛翔距離
が予期しない長距離にまで及ぶことがある。
【0010】この現象は通常の操業においても、原料中
に含まれるバインダー量が多くなるにつれ起り得ること
で、噴射スラリーの一部が上記現象を起すと、主にスラ
リー噴射方向に対面する乾燥塔の壁内面に未乾燥状態
(液状粒滴)で衝突し、そのまま壁内面に付着するとい
う好ましからざる事態が発生する。この付着物は続いて
飛来するスラリーの粒滴および隣接して発生している付
着物と合体し、その成長が促進されると共に、付着した
状態で乾燥されると粗大な塊状フラックスとなり、自重
により壁内面より剥れて落下し、乾燥塔下部に貯留され
ている正常状態で製造された製品中に混入する。
【0011】さらには壁内面で長時間付着状態を保つと
付着物中の炭素質が分解または、雰囲気中の酸素分と結
合し酸化され表面が白色化する。このような状態となっ
た付着物が前記同様に落下し、製品中に混入するため品
質的に著しく劣化した製品になるという、フラックス製
造上大きな不良要因の一つとなっていた。さらにまた、
これ等の付着物が乾燥塔壁内面から落下せず、付着した
状態でそのまま長時間経過した場合には、その付着物を
除去しなければならずフラックスの製造操業を定期的に
中断し、付着物を壁内面から剥離するための作業を行わ
ざるを得ず、フラックス製造の生産性を低下させる原因
ともなっていた。
【0012】このようなフラックス付着状況の1例を示
したのが図1である。本例で示すのはスラリー噴射ノズ
ルを乾燥塔直胴部の中央部に1個配設して、スラリー噴
射を上向き方向に噴射し、乾燥熱風を乾燥塔上方から供
給するいわゆる、向流方式で熱風とスラリー間での熱交
換を行うタイプの乾燥塔である。
【0013】図1においてノズル1から噴射するスラリ
ー2は、平常状態ではノズルからの噴射角とスラリーの
噴射圧および乾燥熱風5の量、圧、温度によって所定距
離まで飛翔しながら乾燥され、さらに自重によって反転
落下する間にも乾燥が行われ、フラックス製品となり乾
燥塔下部に貯留される。しかし前記したように何らかの
原因によって前記ノズルからのスラリー噴射の異常現象
が発生すると、噴射スラリーの粒滴は乾燥塔3の壁内面
に付着物4となって滞留する。
【0014】このようなスラリーの熱風乾燥において
は、上記したような問題点を有しており、本発明はこの
ような問題点を解決するためになされたもので、フラッ
クス製造に際して、最適な製造装置を提供することを目
的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題を解決
するために下記の手段をとるものである。 (1) モールドフラックスの原料スラリーを熱風乾燥
塔内で噴霧乾燥し、該乾燥塔下部から中空顆粒モールド
フラックスと熱風排気を分別して排出する装置におい
て、前記乾燥塔の直胴部に配設した原料スラリー噴射用
ランスノズル取付け位置より上方、乾燥塔頂部の熱風導
入口までの乾燥域構成壁内面に、原料スラリーの噴霧に
よって生成する粒滴の付着を抑制する被覆層を形成した
ことを特徴とする中空顆粒モールドフラックスの製造装
置。
【0016】(2) モールドフラックスの原料スラリ
ーを熱風乾燥塔内で噴霧乾燥し、該乾燥塔下部から中空
顆粒モールドフラックスと熱風排気を分別して排出する
装置において、乾燥塔壁全内面に原料スラリーの噴霧に
よって生成する粒滴の付着を抑制する被覆層を形成した
ことを特徴とする中空顆粒モールドフラックスの製造装
置。
【0017】(3) 耐熱性を有する合成樹脂製シート
材を被覆層として、用いたことを特徴とする(1)また
は(2)記載の中空顆粒モールドフラックスの製造装
置。 (4) 耐熱性を有する合成樹脂製水溶液を塗布するこ
とにより、被覆層を形成したことを特徴とする(1)ま
たは(2)記載の中空顆粒モールドフラックスの製造装
置。
【0018】(5) セラミック水溶液をコーティング
することにより、被覆層を形成したことを特徴とする
(1)または(2)記載の中空顆粒モールドフラックス
の製造装置。 (6) ホーローを焼き付けることにより、被覆層を形
成したことを特徴とする(1)または(2)記載の中空
顆粒モールドフラックスの製造装置。
【0019】
【発明の実施の形態】乾燥塔壁内面への付着物防止対策
としてまず考えられるのは、その一つとしてスラリー噴
射時に異常が発生しても、そのスラリーの粒滴が到達で
きない距離まで、乾燥塔壁内面が離れておれば付着の問
題は起こらない。従って、このような事態に対処するた
めには乾燥塔の設備規模を大型化する必要がある。しか
し、そのためには膨大な設備費用を要し、フラックス生
産のコスト上昇を招く結果となる。また、ただ単に設備
規模を大型化してもスラリーの乾燥面からは、デッドス
ペースが拡大されるだけで、生産性の上昇には繋がらな
い。
【0020】一方、これとは逆に乾燥塔の設備規模はそ
のままとし、噴射スラリー粒滴の飛翔する距離を短くす
ることである。この場合は噴射スラリーの噴射量を制限
(減少)せねばならず、フラックス製造の生産性を著し
く低下させる結果となる。このように前記した何れかの
対応策を実施するとしても、フラックス製造の操業面か
らみて決して好ましいものではない。
【0021】また、本発明者らは未乾燥スラリーの粒滴
付着が乾燥塔壁内面において、どの部分に多く発生する
かについて調査した結果、当然のことながらスラリーが
異常噴射した場合、スラリー粒滴が飛翔する範囲内の乾
燥塔の壁内面に一番多く発生していることが判明した。
【0022】これはノズルから噴射するときのスラリー
の方向性に大きく依存することを表わしているが、スラ
リー噴射異常時のノズル先端部への付着物発生状況の如
何によっては、通常の噴射角を外れて飛翔することも起
り得るので、一概にスラリー噴射角内の乾燥塔対面壁内
面のみを付着物の発生防止領域として見做すことは妥当
ではなく、付着物発生領域としては噴射広がり角の範囲
内の対面壁内面よりも広目に対応策を講ずる必要があ
る。
【0023】そこで本発明者らは、上記した付着物防止
対策に代わる新規な対策について種々検討を重ねた結
果、本発明を開発するに到った。
【0024】乾燥塔は通常鉄製品で製作されており、そ
の壁内面は未乾燥スラリーの粒滴が付着し易い状態にあ
る。そこで乾燥塔壁内面と未乾燥スラリーの粒滴との間
で、付着性が弱い物質をもって壁内面に被覆層を形成す
れば、未乾燥スラリーの粒滴がその壁内面に到達しても
付着することがなく、若し仮りに付着したとしてもその
付着量を著しく軽減することができる。
【0025】本発明者らは、未乾燥スラリーの粒滴の付
着性が弱い物質を採用すべく、種々の物質について多く
の試験を重ね、乾燥塔壁内面に被覆層を形成するのに最
も好ましい物質を見出したものである。
【0026】本発明において用いる乾燥塔壁内面被覆層
形成材としては種々の物質がある。例えば、耐熱性を有
する合成樹脂をその一つとして用いることができる。合
成樹脂自体はそれ程高温に耐え得るものではないが、本
発明が対象としている乾燥塔内部では、送られてくる乾
燥熱風により、その雰囲気温度は400〜550℃程度
となっており、乾燥塔の壁内面は乾燥塔自体が大気と接
しているため、乾燥塔より大気への放熱があり、従って
その温度は200〜350℃程度まで冷却されているの
で充分使用に耐え得る。
【0027】また未乾燥スラリー粒滴の付着性の面から
も付着し難い物質として選択されたものを用いるもの
で、実施の態様としては、テフロン等の合成樹脂材で作
られた約2〜20mmシート板を用い、乾燥塔の壁内面
で付着物の発生が多い箇所例えば、スラリー噴射用ラン
スノズル取付け位置より上方、乾燥塔頂部の熱風導入口
までの乾燥域構成壁内面部分のみとするか、または乾燥
塔壁内面全域にわたって被覆層を形成することも必要に
応じ、または作業性の面から適宜選択することができ
る。
【0028】また、上記テフロン樹脂あるいはシリコン
樹脂等を、乾燥塔の壁内面の前記被覆層形成部分同様の
部分に約5〜100μm塗布することも可能である。さ
らには、前記同様にセラミックの水溶液を同様の部分
に、約5〜100μmコーティングすることにより、同
様の効果を得ることもできる。
【0029】例えば、シリコン樹脂の水溶液を乾燥塔壁
内面に噴霧により表面吹付けで、適正な厚みの被覆層を
形成させる場合は、スラリー噴射用ランスノズルの先端
ノズルのみを噴霧塗布用に適したノズルに取替え、ラン
ス等の設備をそのまま転用することもでき、または噴霧
装置として別途用意されている場合は、乾燥塔直胴部の
側壁面に設けられているスラリー噴射ランス挿入口を利
用するとよい。上記した塗布状況を観察するためには、
スラリー噴射状況を監視するための覗き窓が、乾燥塔の
直胴部に適当数配設されているので、この覗き窓を利用
し、ノズルからの塗布剤の噴霧状況の監視と塗布剤の塗
布状況を観察できる。
【0030】図2は図1でのスラリー噴射に用いていた
ランスノズルに代えて、塗布剤7として合成樹脂溶液を
該溶液の噴射用ノズル6によって、乾燥塔3壁内面に向
けて噴射し、塗布剤を被覆している状況を示したもの
で、該噴射用ノズルはその噴射広がり角を、スラリーの
噴射広がり角よりも広範囲にわたるよう設計されたノズ
ル6を用い、また噴射圧も乾燥塔の壁内面に充分に到達
したうえ、その付着力を発揮できるだけの圧力を付与し
ているので、被覆層9を完全に形成させ得る。塗布に際
しては、覗き窓8から噴射状況を絶えず監視しながら、
噴射圧等の調整を行う。
【0031】乾燥塔壁内面の被覆層形成に際しては、上
記図2に示した塗布方法に限らず該乾燥塔内に作業者が
入り、ハンドスプレーで噴射塗布することも可能で、ま
た、その他の手段例えばローラー、刷毛等を用いて手作
業で行うこともできる。さらには、前記した被覆層とし
て合成樹脂シートを用いる場合は、上記同様乾燥塔内で
該シート裏面に予め付着しておいた糊で塔壁内面に糊付
を行うことにより、所期の目的を達することができる。
この他、ホーローを5〜100μm焼付けることも可能
で、この場合は前記したセラミックと同様に、その耐火
度において優れた効果が得られる。
【0032】前記噴射スラリーの粒滴付着防止のための
壁内面被覆層の耐熱度および寿命から云えば、被覆層が
その耐熱度以下に維持された状態で操業する必要があ
る。この点において壁内面被覆層としてセラミック、ま
たはホーロー等を用いた場合は両者共耐熱度が高いため
大きな効果を得ることができる。
【0033】本発明装置を用いることにより、未乾燥状
態で乾燥塔壁内面に衝突したスラリーの粒滴は、該内面
が被覆層で形成されているために付着することなく、反
転して落下時に乾燥され正常な製品となるので、付着物
の自然剥離により異物が製品中に混入するという問題は
起らない。また付着したとしてもその量は従来に比し、
著しく少なくなっているため、付着物の除去に要する時
間が軽減され、乾燥塔の稼働率を大幅に向上させること
ができる。
【0034】次に、本発明で対象となるスラリーの熱風
乾燥方式としては、前述のスラリーと熱風の接触方向が
同一方向をとる併流方式、または逆方向で接触する向流
方式の何れであってもよく、さらにはスラリーの噴射方
向が上向きであろうが、下向きであろうがその方向性の
如何を問わない。同様に、スラリー噴射に用いるランス
ノズルの数であるが、乾燥塔中央部に位置せしめる単一
のノズル形式であっても、複数のノズルを乾燥塔内に等
間隔を置いて設けたマルチタイプ形式の何れであって
も、その作用効果において大きな差はない。これらの理
由はどの形態をとろうが、ノズルから噴射されるスラリ
ーに異常が発生すれば、前記で述べた現象が惹起される
ので、その対策においても同様に対処しなければならな
いからである。
【0035】以下、本発明の実施態様について説明す
る。その1つは直径7mで、高さ20mの乾燥塔の壁内
面全面にわたって厚さ5mmのテフロン合成樹脂シート
板を貼付け一被覆層を形成した。また、他の実施態様は
同一規模をもった乾燥塔の壁内面に図2に示したのと同
様の方法でシリコン合成樹脂を噴霧して塗布した。塗布
されたシリコン樹脂の厚みは平均で20μmで乾燥塔の
上部壁内面と直胴部壁内面の上部に被覆層が形成され
た。
【0036】これら両者の処理によってスラリーノズル
からの異常噴射によって、未乾燥スラリー粒滴が乾燥塔
壁内面に粒滴として付着するのが著しく低減され、従来
前記で述べたフラックス不良品の発生率が0.1%程度
あったのが、本例では前者のテフロン合成樹脂シート板
の貼付の場合で0.01%、後者のシリコン合成樹脂塗
布の場合は0.02%となり、両者共にその不良品の発
生が大幅に低下した。
【0037】また、付着物の発生個数であるが、従来の
乾燥塔壁内面に何らの処理も施さない場合はm2 当り2
00個の発生をみたが、本例ではその個数が前者の処理
ではm2 当り10個で、後者では20個となり、その発
生個数が明らかに少なくなっていた。さらに本発明装置
によらなかった場合、乾燥塔内に付着した付着物を除去
するための作業に、約10時間要していたのが本例では
両者共1時間程度で済み、乾燥塔を休止する時間が極端
に短くなった。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、乾燥塔壁内面にスラリ
ー異常噴射による未乾燥スラリー粒滴が付着するのを防
止するか、または付着してもその付着量を低減できるの
で製造フラックス中に不良品が混入するのを極めて少な
くすることができるので、乾燥塔を良好な状況下で操業
することができ、フラックス製造時の生産性向上に寄与
するところ大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】乾燥塔内でのスラリー噴射状況の1例を示す概
略図
【図2】乾燥塔内で被覆層を形成するための塗布剤噴射
状況の1例を示す概略図
【符号の説明】
1 スラリー噴射ノズル 2 噴射スラリー 3 乾燥塔 4 付着物 5 乾燥熱風 6 塗布剤噴射ノズル 7 噴射塗布剤 8 覗き窓 9 被覆層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−23257(JP,A) 特開 平3−52637(JP,A) 特開 昭48−23941(JP,A) 特開 平6−126403(JP,A) 特開 昭52−123330(JP,A) 特開 平9−57407(JP,A) 特開 昭60−87960(JP,A) 特開 平4−63129(JP,A) 実開 昭57−111301(JP,U) 特公 平3−79100(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/108 B22D 11/07 C21C 7/076 B01J 2/04

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モールドフラックスの原料スラリーを熱
    風乾燥塔内で噴霧乾燥し、該乾燥塔下部から中空顆粒モ
    ールドフラックスと熱風排気を分別して排出する装置に
    おいて、前記乾燥塔の直胴部に配設した原料スラリー噴
    射用ランスノズル取付け位置より上方、乾燥塔頂部の熱
    風導入口までの乾燥域構成壁内面に、原料スラリーの噴
    霧によって生成する粒滴の付着を抑制する被覆層を形成
    したことを特徴とする中空顆粒モールドフラックスの製
    造装置。
  2. 【請求項2】 モールドフラックスの原料スラリーを熱
    風乾燥塔内で噴霧乾燥し、該乾燥塔下部から中空顆粒モ
    ールドフラックスと熱風排気を分別して排出する装置に
    おいて、乾燥塔壁全内面に原料スラリーの噴霧によって
    生成する粒滴の付着を抑制する被覆層を形成したことを
    特徴とする中空顆粒モールドフラックスの製造装置。
  3. 【請求項3】 耐熱性を有する合成樹脂製シート材を被
    覆層として、用いたことを特徴とする請求項1または請
    求項2記載の中空顆粒モールドフラックスの製造装置。
  4. 【請求項4】 耐熱性を有する合成樹脂製水溶液を塗布
    することにより、被覆層を形成したことを特徴とする請
    求項1または請求項2記載の中空顆粒モールドフラック
    スの製造装置。
  5. 【請求項5】 セラミック水溶液をコーティングするこ
    とにより、被覆層を形成したことを特徴とする請求項1
    または請求項2記載の中空顆粒モールドフラックスの製
    造装置。
  6. 【請求項6】 ホーローを焼き付けることにより、被覆
    層を形成したことを特徴とする請求項1または請求項2
    記載の中空顆粒モールドフラックスの製造装置。
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