JP3226278B2 - 耐食性および溶接性に優れた鋼材および鋼管の製造方法 - Google Patents

耐食性および溶接性に優れた鋼材および鋼管の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は耐食性および溶接性に優れた鋼材および鋼管
の製造方法に関し、さらに詳しくは、例えば石油・天然
ガスの堀削と生産に使われる油井管や輸送に使われるラ
インパイプ用、あるいは貯蔵や各種処理に使われる容器
用として、湿潤炭酸ガスや微量の湿潤硫化水素を含む環
境中で優れた耐食性を有し、溶接性(特に、溶接部靭
性、溶接熱影響部靭性)にも優れる鋼材および鋼管を低
コストかつ容易に製造する方法に関する。
従来の技術 近年生産される石油・天然ガスは、湿潤な炭酸ガスや
硫化水素を含有するものが増加している。こうした環境
中で炭素鋼や低合金鋼が著しく腐食することは周知の事
実である。そして、かかる腐食性の石油・天然ガスを輸
送する際は、鋼管の防食対策として腐食抑制剤を添加す
るのが従来から一般的であった。しかし、海洋油井では
腐食抑制剤の添加・回収処理に要する費用が膨大なもの
となり、また海洋汚染の問題もあって、腐食抑制剤の使
用は困難になりつつある。従って、腐食抑制剤を添加す
る必要がない耐食材料に対するニーズが最近大きくなっ
ている。
炭酸ガスを多く含有する石油・天然ガス用の耐食材料
としては、ステンレス鋼の採用がまず検討され、例えば
L.J.クライン、コロージョン(Corrosion)′84、ペー
パーNo.211にあるように、高強度で比較的コストの安い
鋼として、AISI420鋼に代表される、0.2%程度のCと12
〜13%程度のCrを含有するマルテンサイト系ステンレス
鋼が広く使用されている。しかし、この鋼で油井管とし
て必要な高強度を得るためにはあまり高い温度で焼き戻
すことができず、衝撃靱性が悪いという難点を有してい
た。また、AISI420鋼はCを0.2%程度含有するために溶
接性が著しく悪い、即ち溶接熱影響部の硬さが著しく上
昇し、溶接割れを防止するための予熱温度と後熱温度が
非常に高く、溶接熱影響部の靱性が非常に悪いという難
点も有していた。
これに対して、API(米国石油協会)では、Cがやや
低いAISI410鋼をラインパイプとして規格化しており、
「NKK技報」、1989年発行、第129号、第15〜22頁には、
AISI410鋼をUOE鋼管として製造した例が報告されてい
る。しかし、同報告にもみられるように、AISI410鋼は
高温でオーステナイト単相になり難く、溶接時に粗大な
δフェライトを生成するために、溶接部の衝撃靱性が著
しく悪いという難点がある。
AISI420鋼をはじめとするマルテンサイト系ステンレ
ス鋼管は、例えば特開昭63−134630号公報や特開昭63−
238217号公報に代表例がみられるように、従来は継目無
鋼管圧延法によってシームレス鋼管として製造されるの
が一般的であるが、シームレス鋼管は製造歩留や生産性
が悪く、コストが非常に高いという難点を有している。
継目無鋼管圧延法で製造したマルテンサイト鋼管の場合
には、造管後に鋼管を焼入−焼戻熱処理する必要がある
ことも、シームレス鋼管のコストが高い原因のひとつで
ある。さらに、耐食性あるいは溶接性を改善する目的
で、C、あるいはCおよびNを極力低減した低Cマルテ
ンサイト鋼の場合には、継目無鋼管圧延法では製造が困
難であった。
これに対して、特開平4−191319号公報および特開平
4−191320号公報には、低炭素のマルテンサイト系ステ
ンレス鋼を鋼管として製造する方法が、また、特開平4
−99127号公報および特開平4−99128号公報には、低C
のマルテンサイト系ステンレス鋼管を製造する方法が記
載されている。一方、特開平5−263139号公報には、Cr
を12〜14重量%含有する油井用鋼管を、電縫鋼管として
製造する方法が記載されている。また、特開平6−1009
43号公報には、Ni,Cu,C,N,Mo量が所定の条件を満足する
マルテンサイト系ステンレス鋼を鋼管とした後、所定の
条件で焼入焼戻処理する方法が記載されている。しか
し、これらの方法は鋼管を造管した後に焼ならし−焼戻
しなどの熱処理を行なうものであって、製造コストが高
い、あるいは鋼管表面に酸化スケールが生成するなどの
難点を有している。さらに、特開平6−100943号公報記
載の方法では、対照とする鋼のCを低減しているもの
の、Nは0.03〜0.07%も含有しており、溶接性が著しく
悪く、ラインパイプとして実用には耐えない。
さらに、こうした焼入焼戻処理によって強度を調整す
る方法では、低Cマルテンサイト系ステンレス鋼の場合
には、Ni,Mn,Cuなどの焼入性を高める合金元素を多量に
含有させているため約戻温度をあまり高くできず、従っ
て高強度の鋼管は比較的容易に製造できる反面、強度が
低い鋼管はかえって製造が困難であった。溶接構造物の
場合には、溶接金属の強度すなわち引張強さあるいは降
伏強さが母材よりも高い方が好まれる場合が多く、マル
テンサイト系ステンレス鋼を溶接構造物とするには注意
を要することが多かった。これは、たとえC量を低下さ
せた鋼であっても、焼入約戻熱処理する場合には同様で
あった。加えて、硫化水素を含有する酸性環境では、硫
化物応力割れを防止するためには強度が低い方が特に好
ましく、このためには母材の強度が低い鋼および鋼管が
強く望まれていた。これに対して、従来の焼入焼戻法で
製造したマルテンサイト系ステンレス鋼は、低Cあるい
は低C+Nであっても、また中〜高Cであっても、降伏
強度がAPI規格のX−80クラスあるいはL−80クラス
(いずれも公称降伏応力が551N/mm2以上)は可能であっ
たが、X−65クラス(公称降伏応力が484N/mm2以上)に
低下させることは著しく困難であった。
特開平5−255736号公報には、成分を限定した鋼に11
00℃以下の温度域で65%以上の加工度を加えるマルテン
サイトステンレス鋼の製造方法が記載されている。しか
し、この方法の主目的は管の鋸断あるいはブルームの鋸
断のために必要な程度に管あるいはブルームを軟化させ
ることであって、鋼材あるいは鋼管といった最終製品と
して、耐食性や溶接性のような重要な特性を得ることを
目的としたものではない。
特願平4−291830号明細書には、成分を限定した鋼に
750℃以上1100℃以下の温度で全圧下量が65%以上の加
工を加え、かつ冷却速度≦0.1℃/sで冷却させた後に、
再度オーステナイト化温度で焼準化処理を行い、次にA
c1点直下で焼戻処理を行うマルテンサイトステンレス鋼
の製造方法が記載されている。しかし、この方法では中
間製品の鋸切断に必要な程度の軟化しか得られず、鋼材
あるいは鋼管としての必要特性を得ることは困難であ
る。さらに、この方法はあくまでも最終製品において焼
準(冶金学的には焼入に相当する)−焼戻熱処理を施す
ものであって、前述の場合と同様にコストが高いばかり
ではなく、充分に強度を低下させることは困難であっ
た。
発明の開示 本発明はこうした現状に鑑みて、炭酸ガス含有環境あ
るいは硫化水素含有酸性環境等で優れた耐食性を有し、
溶接性、特に、溶接部靭性と溶接熱影響部靭性にも優れ
る鋼材および鋼管を低コストかつ容易に製造する方法を
提供することを目的としている。
本発明の耐食性および溶接性、特に、溶接部靭性と溶
接熱影響部靭性に優れた鋼材の製造方法は以下の通りで
ある。
(1)質量%で、 Si:0.01 〜 0.6%、 Mn:0.02 〜 1.8%、 Cr:7.5 〜14.0%、 Cu:1.5 〜 4.0%、 Al:0.005〜 0.10% を含有し、 Cを0.02%以下、 Nを0.02%以下、 Pを0.025%以下、 Sを0.01%以下 に低減し、残部はFeおよび不可避不純物からなる鋼片
を、1100〜1300℃の温度に加熱した後に、1050℃以下の
温度における累積圧下量が65%以上で、かつ圧延終了温
度が800℃以上で熱間圧延を終了し、少なくとも500℃ま
でを0.02℃/秒未満の冷却速度で冷却して、金属組織が
実質的にフェライトからなることを特徴とする耐食性お
よび溶接部靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材の製造
方法。
(2)熱間圧延終了後の鋼を500℃以下に冷却した後
に、650℃以上で、かつ下式を満足する条件に再加熱す
る前記(1)に記載の耐食性および溶接部靭性と溶接熱
影響部靭性に優れた鋼材の製造方法。
T×(logt+21)≧21000 ここで、Tは再加熱温度(K) tは再加熱の保持時間(min) (3)鋼片が付加成分としてさらに、質量%で、 Ni:1.5%以下、 Co:1.0%以下、 Mo:3.0%以下、 W :3.0%以下 の1種あるいは2種以上を含有し、かつNi+Coの合計含
有量は1.5%以下、Mo+Wの合計含有量は3.0%以下であ
る前記(1)または(2)に記載の耐食性および溶接部
靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材の製造方法。
(4)鋼片が付加成分としてさらに、質量%で、 Nb,V,Ti,Zr,Ta の1種または2種以上の合計含有量で1.0%以下を含有
する前記(1),(2)または(3)に記載の耐食性お
よび溶接部靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材の製造
方法。
(5)鋼片のCとNの含有量が、質量%で、 Cを0.015%以下、 Nを0.015%以下 に低減し、かつCとNの合計量を0.02%以下とする前記
(1)から(4)のいずれかに記載の耐食性および溶接
部靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材の製造方法。
(6)鋼片成分の下式で与えられるMC値が0以上である
前記(1)から(5)のいずれかに記載の耐食性および
溶接部靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材の製造方
法。
MC値=80+420[%C]+440[%N] +30([%Ni]+[%Cu]+[%Co])+15[%Mn] −12([%Si]+[%Cr]+[%Mo])−24[%Nb] −48([%V]+[%Ti]+[%Al])−6[%W] ここで、[%X]は質量%で表わした元素Xの含有量 本発明の耐食性および溶接部靭性と溶接熱影響部靭性
に優れた鋼管の製造方法は以下の通りである。
(7)質量%で、 Si:0.01 〜 0.6%、 Mn:0.02 〜 1.8%、 Cr:7.5 〜14.0%、 Cu:1.5 〜 4.0%、 Al:0.005〜 0.10% を含有し、 Cを0.02%以下、 Nを0.02%以下、 Pを0.025%以下、 Sを0.01%以下 に低減し、残部はFeおよび不可避不純物からなる鋼片
を、下記の工程,で順次鋼管とすることを特徴とす
る耐食性および溶接部靭性と溶接熱影響部靭性に優れた
鋼管の製造方法。
鋼片を1100〜1300℃の温度に加熱した後に、金属組織
が実質的にオーステナイト単相である温度領域かつ1050
℃以下の温度における累積圧下量が65%以上となるよう
に熱間圧延を終了して、板厚が3.0mm以上25.4mm以下の
ホットコイルとし、金属組織が実質的にオーステナイト
単相である温度領域でホットコイルとして巻き取った
後、少なくとも500℃までを0.02℃/秒未満の冷却速度
で冷却して、金属組織が実質的にフェライトからなる鋼
板とする工程。
上記ホットコイルを所定の幅に切断した後、連続的に
円筒状に成形しつつ鋼帯両端を電気抵抗溶接して電縫鋼
管として造管する工程。
(8)ホットコイルを500℃以下に冷却した後造管前
に、650℃以上で、かつ下式を満足する条件に再加熱す
る前記(7)に記載の耐食性および溶接部靭性と溶接熱
影響部靭性に優れた鋼管の製造方法。
T×(logt+21)≧21000 ここで、Tは再加熱温度(K) tは再加熱の保持時間(min) (9)鋼片が付加成分としてさらに、質量%で、 Ni:1.5%以下、 Co:1.0%以下、 Mo:3.0%以下、 W :3.0%以下 の1種あるいは2種以上を含有し、かつNi+Coの合計含
有量は1.5%以下、Mo+Wの合計含有量は3.0%以下であ
る前記(7)または(8)に記載の耐食性および溶接部
靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼管の製造方法。
(10)鋼片が付加成分としてさらに、質量%で、 Nb,V,Ti,Zr,Ta の1種または2種以上の合計含有量で1.0%以下を含有
する前記(7),(8)または(9)に記載の耐食性お
よび溶接部靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼管の製造
方法。
(11)鋼片のCとNの含有量が、質量%で、 Cを0.015%以下、 Nを0.015%以下 に低減し、かつCとNの合計量を0.02%以下とする前記
(7)から(10)のいずれかに記載の耐食性および溶接
部靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼管の製造方法。
(12)鋼片成分の下式で与えられるMC値が0以上である
前記(7)から(11)のいずれかに記載の耐食性および
溶接部靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼管の製造方
法。
MC値=80+420[%C]+440[%N] +30([%Ni]+[%Cu]+[%Co])+15[%Mn] −12([%Si]+[%Cr]+[%Mo])−24[%Nb] −48([%V]+[%Ti]+[%Al])−6[%W] ここで、[%X]は質量%で表わした元素Xの含有量 (13)電縫溶接によって造管し、電縫部の温度がMs点以
下まで低下した後、少なくとも電縫部とその両側2mm以
内を含んだ部分を650℃以上Ac1変態点以下の温度に再加
熱した後冷却する前記(7)から(12)のいずれかに記
載の耐食性および溶接部靭性と溶接熱影響部靭性に優れ
た鋼管の製造方法。
(14)電縫溶接によって造管した後に、少なくとも電縫
部とその両側2mm以内を含んだ部分をAc3変態点+50℃以
上に再加熱した後に急冷してMs点以下の温度まで冷却
し、さらに少なくとも電縫部とのその両側2mm以内を含
んだ部分を650℃以上Ac1変態点以下の温度に再加熱した
後冷却する前記(7)から(12)のいずれかに記載の耐
食性および溶接部靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼管
の製造方法。
(15)少なくとも電縫部とその両側2mm以内を含んだ部
分を650℃以上Ac1変態点以下の温度に再加熱した後冷却
する際、鋼管全体を該温度に再加熱する前記(13)また
は(14)に記載の耐食性および溶接部靭性と溶接熱影響
部靭性に優れた鋼管の製造方法。
(16)少なくとも電縫部とその両側2mm以内を含んだ部
分を650℃以上Ac1変態点以下の温度に再加熱した後冷却
する際、ポストアニーラによって電縫部近傍のみを該温
度に再加熱する前記(13)または(14)に記載の耐食性
および溶接部靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼管の製
造方法。
発明を実施するための最良の形態 従来の炭酸ガスを多く含有する石油・天然ガスの耐食
材料として検討されて来たステンレス鋼のAISI420鋼に
おいては、焼入焼戻処理で焼戻温度をあまり高くでき
ず、高強度の鋼管は比較的容易に製造できるが、強度の
低い鋼管の製造には適していなかった。また、溶接構造
物の場合には、母材より強度の高い溶接金属が好まし
く、この点からも母材の強度が低い鋼材および鋼管が必
要とされていた。本発明は前記問題点を解決するもの
で、降伏強度500〜560N/mm2程度の鋼材および鋼管を低
コストで製造可能とし、かつ溶接熱影響部の硬さの上昇
を抑制し、さらに耐食性あるいは溶接部靭性の改善を達
成したものである。
そのため、本発明の鋼材および鋼管の製造方法は、鋼
の化学成分の範囲を耐食性および溶接部靭性と溶接熱影
響部靭性から限定し、かつ組織をフェライト主体とする
ための製造条件として、熱間加工条件および加工後の冷
却条件の最適化をなし達成したものである。
以下に、本発明の耐食性あるいは溶接部靭性と溶接熱
影響部靭性に優れた鋼管の製造条件の限定理由について
述べる。先ず、化学成分としての各成分の限定理由につ
いて説明する。なお、%は特に明記しない限り質量%を
意味する。
Si: Siは、Crを7.5〜14.0%含有する鋼に脱酸剤および強
化元素として添加することが有効であるが、含有量が0.
01%未満ではその脱酸効果が充分ではなく、0.6%を超
えて含有させてもその効果は飽和するばかりか衝撃靱性
と電縫溶接性を低下させるので、Siの含有量範囲は0.01
〜0.6%に限定する。さらに、他の合金元素の添加量や
製造条件との組み合わせで必要な強度が得られる場合に
は、Siは多量に添加する必要はなく、Siの添加量は脱酸
に必要充分な量として0.2%以下に低減することが好ま
しい。
Mn: Mnは、Crを7.5〜14.0%含有する鋼の脱酸剤として必
要で、0.02%以上を含有させる必要がある。また、Mnは
高温におけるオーステナイト組織を安定にする上でも有
用な元素である。しかし、1.8%を超えて含有させて
も、その効果はもはや飽和しているばかりか、過剰にMn
を含有させることは製鋼上の困難を招くので、上限含有
量は1.8%とする。
Cr: Crは、本発明が目的とする耐食性を確保するために7.
5%以上を含有させることが必要であるが、14.0%を超
えて含有させると、コストをいたずらに上昇させるばか
りではなく、衝撃靱性が低下する。従って、Crの含有量
は7.5〜14.0%とする。
Cu: Cuは、CとNを低減した高Cr含有鋼に添加して、高温
における金属組織をオーステナイト主体とするために、
必要かつ有用な元素である。Cuの含有量が1.5%未満で
は、高温でオーステナイトが安定ではなく、フェライト
が生成しやすくなる。熱間加工時にフェライトが既に生
成し、オーステナイト中に存在していると、熱間加工性
を低下させる上に、冷却後の衝撃靱性が著しく低下す
る。高温での金属組織をオーステナイト単相とするため
に、Cuは1.5%以上添加しなければならない。一方、Cu
を4.0%を超えて添加すると、熱間加工後に冷却速度を
制御して冷却したとしても、フェライト変態させること
が困難になるので、Cuの上限含有量は4.0%とする。
Al: Alは、脱酸剤として0.005%以上の添加が必要であ
る。しかし、0.10%を超えて添加すると、粗大な酸化物
系介在物を形成して耐応力腐食割れ性を低下させるの
で、上限含有量は0.10%とする。
C: Cは、Crと炭化物を形成して靱性および耐食性を低下
させ、また溶接熱影響部の硬さを大きく上昇させるとと
もに、溶接部の靭性を低下させるので、Cの含有量は0.
02%以下に限定する。
N: Nは、溶接部の靱性を低下させるとともに溶接熱影響
部の硬さを大きく上昇させ、溶接熱影響部の靭性を低下
させるので、Nの含有量は0.02%以下に限定する。
さらに、ラインパイプや圧力容器などの溶接構造物な
どとして、特に溶接熱影響部の硬さを低減し、溶接熱影
響部の靭性を改善する必要が高い場合には、C含有量は
0.015%以下、N含有量は0.015%以下とし、C+N合計
含有量を0.02%以下とすることがより好ましい。
P: Pは多量に存在すると靱性を低下させるので、0.025
%以下に低減することが必要であり、少ないほど好まし
い。
S: Sも多量に存在すると熱間加工性、延性および耐食性
を低下させるので、少ない方が望ましく、0.01%以下に
低減することが必要である。
以上が、本発明が対象とする鋼の基本的成分である
が、必要に応じてさらに以下の元素を添加して、特性を
一段と向上させることができる。
Ni,Co: Ni,Coは、Crを7.5〜14.0%含有する鋼に添加すると耐
食性と衝撃靱性を高めるのに顕著な効果があり、添加が
有効である。しかし、Ni単独あるいはNi+Coの合計量が
1.5%を超えると、熱間圧延条件あるいは熱延後の条件
をいかに制御しても組織を実質的にフェライトとして強
度を低下させることが困難になるので、Niの上限含有量
およびNi+Coの合計の上限は1.5%とする。また、Coを
1.0%を超えて添加しても効果は飽和するのにコストを
増加させるので、Co単独あるいはNi+Co複合添加におけ
るCoの含有量は1.0%以下とする。
Mo,W: Mo,Wは、Crを7.5〜14.0%含有する鋼に添加して、湿
潤炭酸ガス環境における耐食性を改善する効果がある。
両元素単独あるいは合計の含有量が3.0%を超えると、
効果はもはや飽和するのに対して、熱間加工性や高温に
おける組織安定性を確保するために、Ni,Co等の合金元
素を上記上限量を超えてさらに多量に含有させなければ
ならなくなり、熱延条件やその後の冷却条件の制御で鋼
板あるいは鋼管の強度を低下させることが困難になる。
従って、MoおよびWの上限含有量は3.0%とし、かつMo
+Wの合計含有量も3.0%以下とする。
Nb,V,Ti,Zr,Ta: Nb,V,Ti,Zr,Taは、Crを7.5〜14.0%含有する鋼に添加
すると、溶接熱影響部の硬さを低減する効果が大であ
り、また耐食性を改善する効果もある。しかし、過剰に
添加してもこれらの効果は飽和するのに対して、母材の
靱性を低下させるので、Nb,V,Ti,Zr,Taの1種または2
種以上の合計含有量で1.0%を超えないものとする。特
に優れた母材靱性を必要とする場合には、Nb,V,Ti,Zr,T
aの1種または2種以上の合計含有量で0.5%を超えない
ことが好ましい。一方、溶接熱影響部の硬さを充分に低
下させるためには、Nb,V,Ti,Zr,Taの1種または2種以
上の合計含有量が、0.1%以上であることが好ましい。
さらに、各元素の含有量の組み合わせとして、下式で
定義されるMC値が0以上であることがより好ましい。
MC値=80+420[%C]+440[%N] +30([%Ni]+[%Cu]+[%Co])+15[%Mn] −12([%Si]+[%Cr]+[%Mo])−24[%Nb] −48([%V]+[%Ti]+[%Al])−6[%W] ここで、[%X]は質量%で表わした元素Xの含有量 MC値が0未満では、高温においてδフェライトが生成
する可能性がある。熱間圧延域でδフェライトが多量に
存在すると、鋼板あるいは鋼管の衝撃靱性および強度が
低下する。これを回避するためには、MC値を0以上とし
ておけば、高温でδフェライトが生成することはなく、
実質的にオーステナイトからなる組織が得られ、これを
冷却途中にフェライト変態させることによって、靱性に
優れかつ適切な強度の鋼板および鋼管を得ることができ
る。
本発明においては、上記成分の他に、スクラップ等か
らの混入不純物として、あるいは靱性や加工性などを調
整する目的で、B,Hfなどを鋼に含有することができる。
あるいはさらに、熱間加工性や衝撃靱性の改善等を目的
として、希土類元素(REM)、Ca,Mgなどを含有させるこ
とも可能であり、これらの元素を添加したとしても、本
発明の範囲を逸脱するものではない。なお、ここで希土
類元素とは元素番号が57〜71番および89〜103番の元素
およびYを指す。また、本発明では酸素の含有量は特に
限定はしていないが、酸素は酸化物系非金属介在物を生
成する根源となる不純物であるから少ないほど好まし
く、0.004%以下とするとより好ましい。
次に、本発明の工程とその限定理由を説明する。
鋼片加熱温度: 鋼片をその中心部まで均一に加熱して、熱間圧延にお
ける熱間加工性を確保する必要がある。しかし、1300℃
を超えて加熱すると、酸化スケール生成による材料損失
が著しくなって、製造歩留が低下する。一方、加熱温度
が1100℃未満では、熱間圧延における変形抵抗が大きく
なりすぎる。従って、鋼片加熱温度は1100〜1300℃とす
る。
熱間圧延: 熱間圧延には通常の厚板圧延やホットコイル圧延を用
いることができる。ホットコイルの場合は、油井管ある
いはラインパイプとしての実用性から、板厚は3.0mm以
上25.4mm以下とする。後続の電縫溶接における生産性の
観点から、電縫鋼管用の鋼の形状はホットコイルとす
る。
圧延条件: 熱間圧延後の冷却において金属組織を実質的にフェラ
イトからなる鋼材とするために、金属組織が実質的にオ
ーステナイト単相である温度領域で熱間圧延を完了し、
かつ1050℃以下の温度における累積圧下量を65%以上と
しなければならない。これは、1050℃を超える高温での
圧下は冷却途中のフェライト変態促進の効果がなく、オ
ーステナイト域で熱延が終了した鋼を充分にフェライト
変態させるためには、低温、即ち1050℃以下の温度にお
ける累積圧下量を65%以上とする必要があるためであ
る。1050℃以下の累積圧下量が65%未満の場合には、オ
ーステナイトが充分にフェライトに変態せず、一部ある
いは大部分がマルテンサイトに変態してしまい、靱性が
低下するのに加えて、強度を適切なレベルに低下させる
ことが困難である。一方、熱延温度が低すぎると、熱延
途中にフェライト変態が始まってフェライトが熱間加工
されて靱性が低下するか、あるいはフェライト変態可能
な温度よりも低くなってしまうために、フェライト変態
が実行的に進行しなくなるので、熱間圧延は800℃以上
で終了しなけれならない。さらに、熱間圧延後により安
定してフェライト組織を得るためには、1050℃以下にお
ける累積圧下量を75%以上とするか、1000℃以下におけ
る累積圧下量を65%以下とすると、より好ましい。
冷却条件: 熱間圧延が終了した鋼材、あるいは熱間圧延後巻き取
ったホットコイルを冷却する際には、少なくとも500℃
までを0.02℃/秒未満の冷却速度で冷却しなければなら
ない。これは熱間加工されたオーステナイトを充分にフ
ェライト変態させるためである。冷却速度が0.02℃/秒
以上では、1050℃以下でオーステナイトを加工したとし
ても、フェライト変態が充分に進行せず、従ってオース
テナイトの一部あるいは大部分が冷却途中でマルテンサ
イト変態してしまい、組織的に不均一になって衝撃靱性
が低下するのに加えて、ラインパイプあるいは圧力容器
用として適切な強度レベルに低下させることが困難であ
る。一方、本発明法が対象とする鋼では、オーステナイ
トからのフェライト変態は500℃までには完了している
ので、500℃未満ではいかなる冷却速度としても良い。
鋼板を徐冷するには、1枚ごとに保熱して徐冷しても
良いが、2枚以上の鋼板を重ねた上で、徐冷カバー等を
かぶせて徐冷すると効率的である。ホットコイルの場合
も、ホットコイル1本ごとに保熱カバー等をかぶせて徐
冷しても良いし、複数のホットコイルを重ねて、あるい
は横に並べて、ひとつの保熱カバーで複数コイルを徐冷
すると効率的である。
再加熱: 熱間加工されたオーステナイトから変態したフェライ
トの強度をさらに低下させるため、および衝撃靱性を一
段と優れたものとするためには、再加熱が有効である。
鋼材あるいはホットコイルの再加熱は、熱間加工後に一
旦500℃以下に冷却して、充分にフェライト変態させた
後に行わなければならない。500℃以下に冷却する前に
再加熱すると効果が不充分である。これに対して、一旦
鋼材あるいはホットコイルの温度が500℃以下になった
らば、常温まで冷却されないうちに再加熱しても良く、
あるいは常温まで冷却してから650℃以上Ac1変態点以下
に再加熱しても、いずれでも良い。
再加熱の目的は、高温に再加熱してCuを過時効領域に
保持して析出させ、強度を低下させることである。従っ
て、再加熱する場合には、Cuが強度に寄与しない領域で
過時効しなければならず、そのためには650℃以上が必
要である。再加熱温度が650℃未満では強度低下が不充
分であるし、特に、再加熱温度が600℃未満では逆にCu
が微細析出して強度を上昇させるとともに衝撃靱性を低
下させる恐れがある。
さらに、再加熱に際して、再加熱温度T(K)および
保持時間t(min)がT×(logt+21)≧21000を満足す
るように再加熱条件を設定すると、熱間加工されたオー
ステナイトから変態したフェライトの強度を充分に低下
させるため、および衝撃靱性を一段と優れたものとする
ために一段と有効である。
再加熱の雰囲気は大気でも良いが、鋼表面の酸化スケ
ールを低減し、耐食性を低下させず、鋼管の製造歩留を
向上させるためには、再加熱の雰囲気は弱酸化雰囲気、
無酸化雰囲気あるいは還元性雰囲気であるとより好まし
い。例えば、5〜15%の水素を含有し、残部が窒素ある
いはアルゴンガスからなる混合ガスを用いると効果的で
ある。
鋼材の再加熱は、熱間圧延後の鋼板を再加熱すること
は勿論、熱間圧延鋼板を圧力容器や各種構造体に加工し
た後の中間段階あるいは製品段階で再加熱することも、
Cuを過時効析出させて鋼の強度を適切なレベルに調整す
る上で有効である。ホットコイルを電縫鋼管に製造する
場合には、ホットコイル段階で再加熱しても良いし、ホ
ットコイルを電縫鋼管として造管する直前に鋼管全体を
再加熱しても良い。要するに、鋼片を所定の条件で熱間
圧延し、冷却した後、造管するまでのいずれかの段階で
650℃以上で、かつT×(log t+21)≧21000を満足す
る条件に再加熱することが有効である。どの段階で再加
熱するかは、製品の形状、サイズ、用途、他の二次加工
などに応じて選択することができる。
ホットコイルの成形および電縫溶接: ホットコイルの成形および電縫溶接には通常の電縫鋼
管製造工程を採用でき、油井管あるいはラインパイプな
どとして必要な外径に応じて、所定の幅に鋼帯を切断し
てから、連続的に円筒状に成形しつつ鋼帯両端を電気抵
抗溶接して、電縫鋼管として造管する。
本発明においては、必要に応じて上記の工程に加え
て、電縫溶接によって造管し、電縫部の温度がMs点以下
まで低下した後、少なくとも電縫部とその両側2mm以内
を含んだ部分を650℃以上Ac1変態点以下の温度に再加熱
した後冷却する工程を付加しても良い。この工程の目的
は、電縫溶接時に局部的に生成した硬化組織の硬さを低
下させ、電縫部の靱性を改善することである。本発明方
法が対象とする鋼は焼入性が良いために、電縫部は通常
の冷却速度ではマルテンサイト変態するが、かかる電縫
部の再加熱は、電縫部の温度がMs点以下に低下した後で
なければ再加熱の効果がない。局部的に生成した硬化組
織の硬さを充分に低下させるためには、再加熱温度は65
0℃以上とする。しかし、再加熱温度がAc1変態点を超え
ると、その後の冷却でフレッシュ・マルテンサイトを生
成して、母材の靱性や耐応力腐食割れ性が低下する。
電縫部の再加熱は、例えばポストアニーラを使用し
て、電縫溶接直後に電縫部近傍のみを再加熱しても良い
し、あるいは鋼管全体を加熱しても良い。重要なこと
は、電縫部とその両側2mm以内を含んで再加熱すること
である。
また、本発明においては、必要に応じて前記の工程に
加えて、少なくとも電縫部とその両側2mm以内を含んだ
部分をAc3変異点+50℃以上に再加熱した後に急冷してM
s点以下の温度まで冷却し、さらに、少なくとも電縫部
とその両側2mm以内を含んだ部分を650℃以上Ac1変異点
以下の温度に再加熱した後冷却する工程を付加しても良
い。この工程の目的は、電縫溶接時に生じた金属組織の
不均一を低減して、電縫部の靱性を改善することであ
る。少なくとも電縫部とその両側2mm以内を含んだ部分A
c3変態点+50℃以上に再加熱するに際しては、ポストア
ニーラを使用して、電縫溶接直後に電縫部近傍のみを再
加熱することが好ましい。鋼管全体を加熱すると、鋼管
全体を焼入することになって、ホットコイルで確保した
材質が失なわれる。Ac3変態点+50℃以上に再加熱した
後は、急冷してMs点以下の温度まで冷却する必要がある
が、これはMs点以下の温度になる前に650℃以上Ac1変態
点以下の温度に再加熱しても、その効果が発揮されない
からである。特に、ポストアニーラでインラインで連続
して処理する場合には、急冷が必須である。一方、少な
くとも電縫部とその両側2mm以内を含んだ部分を650℃以
上Ac1変態点以下の温度に再加熱するに際しては、例え
ばポストアニーラを使用して電縫溶接直後に電縫部近傍
のみを再加熱しても良いし、あるいは鋼管全体を加熱し
ても良い。
本発明方法によって製造した鋼材は、鋼板として使用
しても良く、鋼板を圧力容器や各種部品、あるいは構造
部材として加工して使用しても良い。あるいは、鋼板を
UOE鋼管として造管して配管に使用することも可能であ
るし、ベンディングロール法によって成形し溶接して、
厚肉・大径の鋼管とすることもできる。また、本発明方
法によってホットコイルを製造した場合には、電縫鋼管
だけではなく、スパイラル鋼管に使用することもでき
る。
実施例 以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1 第1表に成分を示す鋼を溶製し、厚さ240mmの鋼片と
した後、通常の熱間圧延工程によって、第2表に示す条
件で板厚20mmの鋼板を製造した。なお、熱間圧延におけ
る鋼片加熱温度は1230℃とした。比較例15はAISI420相
当鋼である。各鋼板から引張試験片を採取して、引張試
験を実施して降伏強度を測定した。
次に、これらの鋼板を手溶接によって溶接して溶接継
手を作成した。溶接入熱は17kJ/cmとした。母材および
該溶接部の熱影響部からJIS4号衝撃試験片(フルサイ
ズ)を採取して、衝撃試験を実施した。また、溶接熱影
響部の最高硬さを、荷重1kgのビッカース硬さとして測
定した。一方、各鋼管の母材から試験片を採取して、湿
潤炭酸ガス環境における腐食試験を行なった。湿潤炭酸
ガス環境における腐食試験としては、厚さ3mm、幅15m
m、長さ50mmの試験片を用い、試験温度120℃あるいは15
0℃のオートクレーブ中で、炭酸ガス40気圧の条件で5
%NaCl水溶液中に30日間浸漬して、試験前後の質量変化
から腐食速度を算出した。腐食速度の単位はmm/yで表わ
したが、一般にある環境におけるある材料の腐食速度が
0.1mm/y未満の場合、材料は充分耐食的であり、使用可
能であると考えられている。
試験結果を第2表にあわせて示した。第2表の衝撃試
験結果において、○は破面遷移温度が−30℃以下、×は
破面遷移温度が−30℃を超えて0℃以下、××は破面遷
移温度が0℃超であったことをそれぞれ表わしている。
第2表の溶接熱影響部最高硬さにおいて、○は最高硬さ
が300未満、×は最高硬さが300以上450未満、××は最
高硬さが450以上であったことをそれぞれ表わしてい
る。また、第2表の腐食試験結果において、◎は腐食速
度が0.05mm/y未満、○は腐食速度が0.05mm/y以上0.10mm
/y未満、×は腐食速度が0.1mm/y以上0.5mm/y未満、××
は腐食速度が0.5mm/y以上であったことをそれぞれ表わ
している。
第2表から明らかなように、本発明例1〜12は、降伏
強度が500〜560N/mm2とこの種の鋼としては低く、かつ
構造物としては充分な強度を有しており、いずれも母材
および溶接熱影響部の衝撃靱性が優れ、溶接熱影響部の
最高硬さが低く、湿潤炭酸ガス環境において優れた耐食
性を示しており、優れた耐食性と溶接熱影響部靭性を有
していることがわかる。即ち、鋼板に焼入−焼戻あるい
は焼準−焼戻のような熱処理を施さず、低コストかつ高
生産性で特性の優れた鋼が製造できた。
これに対して、比較例はいずれも充分な特性が得られ
ていなかった。比較例13は成分が不適切で、かつ熱間圧
延後の例各速度が速すぎたために、強度が極度に高い上
に、特性が悪かった。また、比較例14は、成分が不適切
であったために構造物として必要な強度を満たさない上
に、衝撃靱性が悪かった。比較例15は、成分が不適切で
あったために強度が高すぎる上に、溶接割れを生じて溶
接熱影響部の衝撃試験が実施できなかった。比較例16
は、熱間圧延後の冷却速度が速すぎたために、強度が極
度に高い上に、母材の衝撃靱性に劣った。比較例17は、
Ni量が高いために熱間圧延後の冷却では強度が低下しな
かった。
実施例2 第3表に成分を示す鋼を溶製し、厚さ240mmの鋼片と
した後、通常の熱間圧延工程によって、第4表に示す条
件で板厚11mmのホットコイルとし、さらに電縫鋼管ライ
ンで外径323.9mmの電縫鋼管として造管した。なお、熱
間圧延における鋼片加熱温度は1230℃とした。比較例17
はAISI420相当鋼である。各鋼板から引張試験片を採取
して、引張試験を実施して降伏強度を測定した。
次に、ラインパイプの敷設時における現地円周溶接に
相当する溶接として、これらの鋼板を手溶接によって溶
接して溶接継手を作成した。溶接入熱は17kJ/cmとし、
溶接材料は24.8%Cr−8.1%Ni−1.8%Mo−0.017%Cの
二相ステンレス鋼系溶接棒とした。この溶接棒はステン
レス鋼としては非常に高い継手引張強度が得られる。母
材および該溶接部の熱影響部からJIS4号衝撃試験片(フ
ルサイズ)を採取して、衝撃試験を実施した。また、溶
接熱影響部の最高硬さを、荷重1kgのビッカース硬さと
して測定した。一方、各鋼管の母材から試験片を採取し
て、湿潤炭酸ガス環境における腐食試験を行なった。湿
潤炭酸ガス環境における腐食試験は、実施例1と同じ手
順と条件とした。また、溶接金属、溶接熱影響部および
母材を含んで鋼管の長手方向に引張試験片を採取し、溶
接部の引張試験を行なった。
試験結果を第4表にあわせて示した。第4表の腐食試
験結果、溶接熱影響部最高硬さ、衝撃試験結果におい
て、記号の意味は実施例1と同じである。また、第4表
の溶接部の引張試験結果の、○は母材で破断したことを
示し、×は溶接金属で破断したことを示し、△は母材で
破断したものの溶接金属も大きく変形したことを示す。
第4表から明らかなように、本発明例1〜12は、降伏
強度が500〜560N/mm2とAPI X−65〜X−70クラスの強度
が得られており、ラインパイプや配管として必要充分な
値である。また、いずれも母材および溶接熱影響部の衝
撃靱性が優れ、溶接熱影響部の最高硬さが低く、湿潤炭
酸ガス環境において優れた耐食性を示しており、優れた
耐食性と溶接熱影響部靭性を有していることがわかる。
また、本発明例1〜12を使用した場合には、溶接部引張
試験の破断位置はいずれも母材であり、靭性の優れた溶
接部が得られる。これは溶接金属を母材よりも強くした
いという工業的要請にも応えるものである。
即ち、鋼管に焼入−焼戻あるいは焼準−焼戻のような
熱処理を施さず、低コストかつ高生産性で特性の優れた
鋼管が製造できた。
これに対して、比較例はいずれも充分な特性が得られ
ていなかった。比較例13は、熱間圧延後の冷却速度が速
すぎたために、強度が極度に高い上に、特性が悪かっ
た。また、比較例14は、成分が不適切であったためにラ
インパイプや配管として必要な強度を満たさない上に、
衝撃靱性が悪かった。比較例15は、成分が不適切であっ
たために強度が高すぎる上に、溶接熱影響部の硬さが硬
く、衝撃靱性に劣った。比較例16は、Ni量が高いために
熱間圧延後の冷却では強度が低下せず、従って溶接部の
引張試験では溶接金属で破断した。比較例17は、成分が
不適切であったために強度が高すぎる上に、溶接割れを
生じて溶接熱影響部の衝撃試験および溶接部引張試験は
実施できなかった。
以上述べたように、本発明は耐食性および溶接部靭性
と溶接熱影響部靭性に優れた鋼および鋼管を低コストか
つ生産性良く製造することを可能としたものであり、産
業の発展に貢献するところが極めて大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−236225(JP,A) 特開 昭62−56517(JP,A) 特開 平2−217444(JP,A) 特開 昭57−35634(JP,A) 特開 平1−123024(JP,A) 特開 平4−191319(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 8/00 - 8/10 C22C 38/00 - 38/60

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】質量%で、 Si:0.01〜0.6%、 Mn:0.02〜1.8%、 Cr:7.5〜14.0%、 Cu:1.5〜4.0%、 Al:0.005〜0.10% を含有し、 Cを0.02%以下、 Nを0.02%以下、 Pを0.025%以下、 Sを0.01%以下 に低減し、残部はFeおよび不可避不純物からなる鋼片
    を、1100〜1300℃の温度に加熱した後に、1050℃以下の
    温度における累積圧下量が65%以上で、かつ圧延終了温
    度が800℃以上で熱間圧延を終了し、少なくとも500℃ま
    でを0.02℃/秒未満の冷却速度で冷却して、金属組織が
    実質的にフェライトからなることを特徴とする耐食性お
    よび溶接部靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材の製造
    方法。
  2. 【請求項2】熱間圧延終了後の鋼を500℃以下に冷却し
    た後に、650℃以上で、かつ下式を満足する条件に再加
    熱する請求の範囲1に記載の耐食性および溶接部靭性と
    溶接熱影響部靭性に優れた鋼材の製造方法。 T×(logt+21)≧21000 ここで、Tは再加熱温度(K) tは再加熱の保持時間(min)
  3. 【請求項3】鋼片が付加成分としてさらに、質量%で、 Ni:1.5%以下、 Co:1.0%以下、 Mo:3.0%以下、 W:3.0%以下 の1種あるいは2種以上を含有し、かつNi+Coの合計含
    有量は1.5%以下、Mo+Wの合計含有量は3.0%以下であ
    る請求の範囲1または2に記載の耐食性および溶接部靭
    性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材の製造方法。
  4. 【請求項4】鋼片が付加成分としてさらに、質量%で、 Nb,V,Ti,Zr,Ta の1種または2種以上の合計含有量で1.0%以下を含有
    する請求の範囲1,2または3に記載の耐食性および溶接
    部靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材の製造方法。
  5. 【請求項5】鋼片のCとNの含有量が、質量%で、 Cを0.015%以下、 Nを0.015%以下 に低減し、かつCとNの合計量を0.02%以下とする請求
    の範囲1から4のいずれかに記載の耐食性および溶接部
    靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材の製造方法。
  6. 【請求項6】鋼片成分の下式で与えられるMC値が0以上
    である請求の範囲1から5のいずれかに記載の耐食性お
    よび溶接部靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼材の製造
    方法。 MC値=80+420[%C]+440[%N] +30([%Ni]+[%Cu]+[%Co])+15[%Mn] −12([%Si]+[%Cr]+[%Mo])−24[%Nb] −48([%V]+[%Ti]+[%Al])−6[%W] ここで、[%X]は質量%で表わした元素Xの含有量
  7. 【請求項7】質量%で、 Si:0.01〜0.6%、 Mn:0.02〜1.8%、 Cr:7.5〜14.0%、 Cu:1.5〜4.0%、 Al:0.005〜0.10% を含有し、 Cを0.02%以下、 Nを0.02%以下、 Pを0.025%以下、 Sを0.01%以下 に低減し、残部はFeおよび不可避不純物からなる鋼片
    を、下記の工程,で順次鋼管とすることを特徴とす
    る耐食性および溶接部靭性と溶接熱影響部靭性に優れた
    鋼管の製造方法。 鋼片を1100〜1300℃の温度に加熱した後に、金属組織
    が実質的にオーステナイト単相である温度領域かつ1050
    ℃以下の温度における累積圧下量が65%以上となるよう
    に熱間圧延を終了して、板厚が3.0mm以上25.4mm以下の
    ホットコイルとし、金属組織が実質的にオーステナイト
    単相である温度領域でホットコイルとして巻き取った
    後、少なくとも500℃までを0.02℃/秒未満の冷却速度
    で冷却して、金属組織が実質的にフェライトからなる鋼
    板とする工程。 上記ホットコイルを所定の幅に切断した後、連続的に
    円筒状に成形しつつ鋼帯両端を電気抵抗溶接して電縫鋼
    管として造管する工程。
  8. 【請求項8】ホットコイルを500℃以下に冷却した後造
    管前に、650℃以上で、かつ下式を満足する条件に再加
    熱する請求の範囲7に記載の耐食性および溶接部靭性と
    溶接熱影響部靭性に優れた鋼管の製造方法。 T×(logt+21)≧21000 ここで、Tは再加熱温度(K) tは再加熱の保持時間(min)
  9. 【請求項9】鋼片が付加成分としてさらに、質量%で、 Ni:1.5%以下、 Co:1.0%以下、 Mo:3.0%以下、 W:3.0%以下 の1種あるいは2種以上を含有し、かつNi+Coの合計含
    有量は1.5%以下、Mo+Wの合計含有量は3.0%以下であ
    る請求の範囲7または8に記載の耐食性および溶接部靭
    性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼管の製造方法。
  10. 【請求項10】鋼片が付加成分としてさらに、質量%
    で、 Nb,V,Ti,Zr,Ta の1種または2種以上の合計含有量で1.0%以下を含有
    する請求の範囲7,8または9に記載の耐食性および溶接
    部靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼管の製造方法。
  11. 【請求項11】鋼片のCとNの含有量が、質量%で、 Cを0.015%以下、 Nを0.015%以下 に低減し、かつCとNの合計量を0.02%以下とする請求
    の範囲7から10のいずれかに記載の耐食性および溶接部
    靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼管の製造方法。
  12. 【請求項12】鋼片成分の下式で与えられるMC値が0以
    上である請求の範囲7から11のいずれかに記載の耐食性
    および溶接部靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼管の製
    造方法。 MC値=80+420[%C]+440[%N] +30([%Ni]+[%Cu]+[%Co])+15[%Mn] −12([%Si]+[%Cr]+[%Mo])−24[%Nb] −48([%V]+[%Ti]+[%Al])−6[%W] ここで、[%X]は質量%で表わした元素Xの含有量
  13. 【請求項13】電縫溶接によって造管し、電縫部の温度
    がMs点以下まで低下した後、少なくとも電縫部とその両
    側2mm以内を含んだ部分を650℃以上Ac1変態点以下の温
    度に再加熱した後冷却する請求の範囲7から12のいずれ
    かに記載の耐食性および溶接部靭性と溶接熱影響部靭性
    に優れた鋼管の製造方法。
  14. 【請求項14】電縫溶接によって造管した後に、少なく
    とも電縫部とその両側2mm以内を含んだ部分をAc3変態点
    +50℃以上に再加熱した後に急冷してMs点以下の温度ま
    で冷却し、さらに少なくとも電縫部とのその両側2mm以
    内を含んだ部分を650℃以上Ac1変態点以下の温度に再加
    熱した後冷却する請求の範囲7から12に記載の耐食性お
    よび溶接部靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼管の製造
    方法。
  15. 【請求項15】少なくとも電縫部とその両側2mm以内を
    含んだ部分を650℃以上Ac1変態点以下の温度に再加熱し
    た後冷却する際、鋼管全体を該温度に再加熱する請求の
    範囲13または14に記載の耐食性および溶接部靭性と溶接
    熱影響部靭性に優れた鋼管の製造方法。
  16. 【請求項16】少なくとも電縫部とその両側2mm以内を
    含んだ部分を650℃以上Ac1変態点以下の温度に再加熱し
    た後冷却する際、ポストアニーラによって電縫部近傍の
    みを該温度に再加熱する請求の範囲13または14に記載の
    耐食性および溶接部靭性と溶接熱影響部靭性に優れた鋼
    管の製造方法。
JP50489496A 1994-07-18 1995-07-18 耐食性および溶接性に優れた鋼材および鋼管の製造方法 Expired - Fee Related JP3226278B2 (ja)

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