JP3218772U - 忌避線架線具及び忌避線架線具セット - Google Patents

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Abstract

【課題】忌避線を架空線に取り付ける作業の作業性を向上させる忌避線架線具を提供する。
【解決手段】架空線に取り付けて用いられ、忌避線を架空線に沿って架ける忌避線架線具1であって、取付部11と、支持部15と、保持部63と、を備える。取付部11は、当該忌避線架線具1を架空線に取り付けるための構成である。支持部15は、忌避線を、架空線から距離を開けた所定の位置で支持可能に構成されている。保持部63は、束ねた状態の忌避線を保持可能に構成されている。
【選択図】図1

Description

本開示は、架空線に取り付けられ、忌避線を架空線に架ける忌避線架線具に関する。
架空線には、鳥害を防止するため、架空線の上方に鳥害防止用の忌避線が架けられることがある。この忌避線を架空線の上方に架けるために用いられるのが忌避線架線具であり、架空線には複数の忌避線架線具が架空線の長手方向に沿って所定間隔ごとに設置される。忌避線架線具は、架空線に取り付けるための部分と、忌避線を支持するための部分と、を含む。
特開2013−141452号公報
忌避線は架空線に沿って配置されるものであるため、非常に長い。よって、架空線に忌避線保持具を取り付ける際に、忌避線がどのように収容されているかによって取り付けの作業性が変化する。
本開示の目的は、忌避線の取り付けの作業性を向上させる技術を提案することである。
本開示の一態様は、架空線に取り付けて用いられ、忌避線を架空線に沿って架ける忌避線架線具であって、取付部と、支持部と、保持部と、を備える。取付部は、当該忌避線架線具を架空線に取り付けるための構成である。支持部は、忌避線を、架空線から距離を開けた所定の位置で支持可能に構成される。保持部は、束ねた状態の忌避線を保持可能に構成される。
このような構成であれば、束ねた状態の忌避線を保持することができるため、長い忌避線が架空線への取り付け作業の妨げになってしまうことが抑制でき、作業性を向上させることができる。
上述した保持部は、支持部よりも取付部から離れた位置に設けられていてもよい。このような構成であれば、保持部が支持部よりも取付部から離れているため、保持部に保持された忌避線を保持部から取り出すときに、支持部が邪魔になりにくく、作業性を向上させることができる。
上述した保持部は、束ねた状態の忌避線を挿入可能である少なくとも1つの貫通穴を含んでもよい。このような構成であれば、貫通穴に差し込むことで忌避線を保持できるため、忌避線の保持部に対する着脱を簡便に行うことができる。また、このような保持部は、貫通穴を構成する壁面の一部が開放されていてもよい。このような構成であれば、束ねた状態の忌避線の保持部への出し入れをより簡便なものとすることができる。
上述した保持部は、束ねた状態の忌避線を挿入可能である少なくとも1つの切り欠きを含んでもよい。このような構成であれば、切り欠き部分に差し込むことで忌避線を保持できるため、忌避線の保持部に対する着脱を簡便に行うことができる。
上述した保持部は、束ねた状態の忌避線を挟み込んで保持可能に構成されていてもよい。このような構成であれば、保持部で挟み込むことで忌避線を保持できるため、忌避線の保持部に対する着脱を簡便に行うことができる。さらに、このような保持部は、束ねた状態の忌避線を挟み込んで保持可能な第1の状態と、束ねた状態の忌避線の挟み込みが不能である第2の状態と、に遷移可能に構成されていてもよい。このような構成であれば、使用者は、保持部を第1の状態と第2の状態とのいずれかに切替えることにより、保持部が忌避線を保持する状態と保持しない状態とを容易に切替えることができる。
上述した取付部には、架空線を保持する操作を行うための操作部が設けられていてもよい。また保持部は、当該忌避線架線具が架空線に取り付けられた状態における架空線の位置を基準として、操作部とは反対側の位置に設けられていてもよい。
このような構成であれば、保持部が操作部とは離れた位置に設けられているため、保持部及び操作部のいずれか一方に対して作業を行う際に、他方が作業の妨げになってしまうことが抑制され、作業性を向上させることができる。
本開示の別の態様は、複数の忌避線架線具と、複数の忌避線架線具を着脱可能に保持するとともに、複数の忌避線架線具を架空線に設置する作業で用いることが可能な設置具と、忌避線と、を含む忌避線架線具セットであって、設置具は、複数の忌避線架線具を所定方向に並べて保持可能であるとともに、所定方向にそって忌避線架線具を移動させることにより設置具への忌避線架線具の着脱を実現可能に構成された1つ以上の棹状部を備える。複数の忌避線架線具は、上述した本開示の一態様の忌避線架線具であって、棹状部に並べて保持されている。忌避線は、該忌避線の長さ方向に関して異なる複数の部分が、それぞれ束ねられて、複数の束を形成している。複数の忌避線架線具それぞれは、支持部にて、忌避線における束ねられていない部分を支持している。また、忌避線の複数の束は、複数の忌避線架線具それぞれの保持部のいずれかに保持されている。
このような構成であれば、忌避線が保持部に取り付けられた複数の忌避線保持具を同時に扱うことができ、また忌避線架線具が上述した本開示の一態様の忌避線架線具であるため、作業性を向上させることができる。
実施形態の忌避線架線具を示す斜視図であって、図1Aは移動部を下方に移動させた状態の斜視図であり、図1Bは移動部を上方に移動させた状態の斜視図である。 図2Aは保持部に忌避線を挿入した状態を前方から見た斜視図であり、図2Bは保持部に忌避線を挿入した状態を後方から見た斜視図である。 実施形態の設置具を示す斜視図である。 忌避線架線具の側面図である。 忌避線架線具を設置具に取り付けた状態の斜視図である。 忌避線架線具を設置具に取り付けた状態の側面図である。 図7Aは保持部に忌避線を挿入した状態の写真であり、図7Bは複数の忌避線架線具を設置具に取り付けた状態の写真である。 図8Aは忌避線架線具セットを架空線に取り付けた状態の写真であり、図8B及び図8Cは忌避線架線具セットから1つの忌避線架線具を取り外した状態の写真である。 架空線に忌避線を張った状態の写真である。 図10A〜図10Iは、いずれも、保持部の変形例を示す斜視図である。
以下に本開示の実施形態を図面と共に説明する。
[1.実施形態]
[1−1.忌避線架線具の全体構成]
本実施形態の忌避線架線具1は、架空線に取り付けられ、忌避線を架空線に沿って架ける忌避線架線具であって、図1A及び図1Bに示すように、取付部11と、延出部13と、を備えている。また忌避線架線具1は、図7Bに示されるように、設置具101により、複数同時に保持される。ここでいう忌避線とは、架空線の上方に架空線に沿って設けられる、鳥害防止用の線である。
以下の説明において、上下方向は、忌避線下線具の一つの例示的な使用態様における上下方向であり、左右方向は架空線に取り付けた際に架空線の長さ方向となる方向である。説明の便宜上、上下左右及び前後の方向を用いて構造を説明するが、これらの方向に本考案が限定されることはない。
[1−2.取付部]
取付部11は、収容部21と、蓋部23と、移動部25と、操作部41とを備えている。取付部11は当該忌避線架線具1を架空線に取り付ける。
収容部21は、コの字形状に形成されており、忌避線架線具1が架空線に取り付けられるときには架空線を内部に収容して、架空線の上下及び後方の三方を覆う。収容部21は、言い換えると、前方が開放された略環状形状である。収容部21は、架空線の下方側を覆う第1挟部21aと、架空線の上方側を覆う部分を第2挟部21bと、を備える。
蓋部23は、略長方形状であり、長手方向の一端が、第2挟部21bの前方端部を支点として回動可能に固定されている。蓋部23は、収容部21の前方の開放部分を閉塞して収容部21と共に環状体を形成する閉位置と、収容部21の前方を開放する開位置と、の間で移動可能である。
収容部21及び蓋部23の間の空間が、架空線を差し入れることができる大きさの差入空間27である。蓋部23が開位置のとき、差入空間27への架空線の出し入れが可能となる。蓋部23が閉位置となって収容部21及び蓋部23が環状体を構成しているときには、架空線の出し入れはできない。
また、蓋部23の長手方向の他端側には固定用孔33が設けられており、第1挟部21aの前端に設けられた突起31を固定用孔33に挿して嵌めると、第1挟部21aに対して蓋部23を固定することができる。
また蓋部23は、図1Aから明らかなように、第2挟部21bに回動可能に取り付けられる側(以下、一端側とも記載する)が、他端側に比べて幅広に形成されている。
移動部25は、差入空間27の内部にて上下方向に移動可能に構成されている。また、移動部25における蓋部23側の端部には、蓋固定部35が形成されている。蓋固定部35は、図1Bに示されるように、移動部25が相対的に高い位置にあるときに、閉位置にある蓋部23の幅広な部分を係止して、蓋部23が移動することを抑制する。このときの移動部25の位置は、移動部25が架空線を第2挟部21bとの間に挟むことが可能な位置であって、以下では第1挟位置とも記載する。
操作部41は、架空線を保持する操作を行うための部分である。操作部41は円筒形状に形成されており、第1挟部21aの下方にて、上下方向の回転軸を中心として回転可能に取付部11に取り付けられている。
また、取付部11には、第1挟部21aを貫通するように、上下方向に長さを有する突出部43が設けられている。操作部41が回転操作されると、回転方向に応じて、突出部43の第1挟部21aからの突出量が増減するように構成されている。移動部25は、突出部43の上端に連結されている。即ち、操作部41が回転操作されることで、移動部25が差入空間27の内部で上下方向に移動する。
また第1挟部21aの上側面には、突出部43を取り囲むように、環状の取付用円盤37が設けられている。
以上のように構成された取付部11は、蓋部23が開位置であるときに、架空線を差入空間27(第2挟部21bと移動部25との間の空間)に差し入れることができる。差入空間27に架空線が差し入れられた状態において、操作部41を操作して移動部25を第1挟位置に移動すれば、第2挟部21bと移動部25との間に架空線が挟まれて忌避線架線具1が架空線に固定される。このとき、蓋部23が蓋固定部35を介して収容部21に係止されるため、架空線が差入空間27から抜けてしまうことが抑制される。
[1−3.延出部]
延出部13は、第2挟部21bの上方に設けられている。延出部13は、左右一対の側板51を備える。側板51は、上下方向に長細い平板形状であって、互いに対向するように左右に並べて配置されており、上端部分で繋がっている。延出部13は、支持部15と、保持部63と、を備えている。
<支持部の構成>
延出部13の上下方向の中央部には、忌避線を、架空線から距離を開けた位置で支持する支持部15が設けられている。支持部15は、固定具53、長孔部55、忌避線係止溝59a,59bなどを備える。
固定具53は、軸方向が左右方向に沿った回転軸57に対して回転可能に固定されている。回転軸57は、長孔部55の内部に設けられている。長孔部55は、上下方向に細長い長方形状の孔部であり、延出部13の上端から下方に1/5程度下がった地点から3/5程度下がった地点にまで形成されている。
固定具53は、所定の回転位置である折畳位置に位置するとき、延出部13に対して固定される。本実施形態では、一対の側板51それぞれに設けられた忌避線係止溝59a又は忌避線係止溝59bを通るように忌避線を配置した後、固定具53を折畳位置に移動させて延出部13に固定することで、忌避線が忌避線架線具1に固定される。
<保持部の構成>
延出部13の上端部には、左右一対の51の間に配置され、上下左右に広がる縦板61が設けられている。縦板61には、貫通穴である保持部63が設けられる。
保持部63は、図2A,図2Bに示されるように、束ねた状態の忌避線3を挿入可能であって、挿入された忌避線3を保持可能に構成されている。図1A,図1Bに示されるように、保持部63の設けられる位置は、延出部13よりも取付部11から離れた位置である。また保持部63は、忌避線架線具1が架空線に取り付けられた状態における該架空線の位置(差入空間27)を基準として、操作部41とは反対側の位置に設けられている。
以上のように構成された忌避線架線具1を、架空線に所定間隔ごとに複数取り付けることで、架空線の上方にて架空線に沿うように鳥害防止用の忌避線3を張ることができる。なお、ここでいう束ねた状態の忌避線とは、1本の忌避線の一部の範囲をまとめた状態を意味している。忌避線をまとめる方法は特に限定されない。
[1−4.設置具]
図3に示す設置具101は、上述の忌避線架線具1を架空線に掛けるために用いられる器具である。
設置具101は、基部103と、棹状部105と、引掛部107と、被支持部111と、を備える。
棹状部105は、柱状の部材であって、基部103から左右それぞれの方向に2本ずつ、前後に間隔を開けて並ぶように延び出している。図5に示されるように、前方側の棹状部105の前端部と、後方側の棹状部105の後端部と、には下方に延びる縦壁部105aが形成されている。
説明を図3に戻る。引掛部107は、土台部113、立面部115、及び掛部117などを備える。土台部113は、基部103に形成された平面形状の部分である。立面部115は、土台部113の後方側の端部から上方に向かって延設されている。掛部117は、立面部115の上端から前方に向かって延設されている。掛部117の後方部分である上方凸部117aは、上方側に向かって凸状に形成され、掛部117の前方部分である下方突部117bは、下方側に向かって凸状に形成されている。下方突部117bと土台部113との間には、架空線を通すことができるように間隔が設けられている。
被支持部111は、活線作業用の工事具により挟んで支持される部分であって、基部103の後方側の側面から下方側に向かって延設され、その下端から前方側の下方に向かって傾斜して延び出している。また、被支持部111には、左右方向の各縁部に沿って、傾斜部分の上面から突出した滑止部111aが形成されている。
なお、活線作業用の工事具としては、図8Bに示すように、竿の先端部が二股に分かれて2本の指部を構成しており、各指部の間に対象物を挟んで対象物を把持することが可能な道具が例示される。
[1−5.設置具への忌避線架線具の固定]
図4〜図6を用いて、設置具101に忌避線架線具1を取り付ける方法を説明する。
まず、図4に示すように、移動部25を上方(第2挟部21bの側)に移動して、第1挟部21aと移動部25との間の空間に棹状部105を差し込むことができる差込空間29を作る。そして、図5に示されるように、その差込空間29に、棹状部105を差し込む。前後一対の棹状部105は、突出部43を挟み込む位置関係となる。
次に、図6に示されるように、操作部41を操作して移動部25を第1挟部21aに向かって下降させ、第1挟部21aと移動部25との間に棹状部105を挟む。以上の操作で、忌避線架線具1を設置具101に取り付けることができる。このときの移動部25の位置を、第2挟位置と記載する。
図6に示されるように、本実施形態では、棹状部105は、移動部25と、第1挟部21aに設置された取付用円盤37と、の間に挟まれている。またこのとき、縦壁部105aは、取付用円盤37の側面に小さなクリアランスで当接した状態となる。
移動部25が上述した第2挟位置に位置するときは、図6に示されるように、引掛部107の上方凸部117aは、第1挟部21aよりも低い位置となる。このとき、設置具101及び忌避線架線具1に架空線を嵌めると、引掛部107の上方凸部117aに架空線の上面が当接するため、忌避線架線具1は架空線から浮いた状態(荷重を大きく架空線に掛けない状態)となる。また、架空線が上方凸部117aに嵌った状態においては、下方突部117bが上方凸部117aから架空線が抜けることを抑制する。
[1−6.架空線への忌避線架線具の取り付け]
設置具101を用いて架空線に複数の忌避線架線具1を取り付ける方法を、図7〜図9を用いて説明する。
(i)忌避線架線具セットの形成
まず、図7Aに示されるように、忌避線3の一部が束ねて保持部63に保持され、かつ、忌避線3が支持部15にも支持された状態とする。
次に、図7Aの状態の複数の忌避線架線具1を設置具101の棹状部105に取り付けることにより、図7Bに示されるように、棹状部105に複数の忌避線架線具1が並べて保持されてなる忌避線架線具セット151が構成される。各忌避線架線具1の移動部25を第2挟位置に位置させることで、移動部25と第1挟部21aとにより棹状部105が挟み込まれ、忌避線架線具1が棹状部105から脱落してしまうことを抑制できる。なお、移動部25を第2挟位置とすると、蓋部23は開位置と閉位置の両方に移動可能であるが、架空線5への取り付けを行うときには、蓋部23は予め開位置としておく。
ところで、忌避線架線具セット151における忌避線架線具1の並び順が、架空線に配置される忌避線架線具1の並び順となる。複数の忌避線架線具1の支持部15それぞれは、1つの忌避線3における間隔を空けた異なる部分を支持している。この間隔は、複数の忌避線架線具1が実際に架空線に取り付けられるときの間隔と同じ間隔である。そして、忌避線3のうち支持部15により支持されていない部分が、束ねられて保持部63に保持される。
言い換えると、忌避線3は、該忌避線3の長さ方向に関して異なる複数の部分が、それぞれ束ねられて、複数の束を形成している。複数の束は、複数の忌避線架線具1それぞれの保持部63のいずれかに保持されている。また、複数の忌避線架線具1それぞれは、支持部15にて、忌避線3における束ねられていない部分を支持している。
図7Bの例を用いて具体的に説明する。図中で最も左の忌避線架線具1(以下、架線具1Aと記載する)は、支持部15により忌避線3を支持している。一方、架線具1Aの保持部63は使用されていない。左から2番目の忌避線架線具1(以下、架線具1Bと記載する)は、支持部15にて忌避線3を支持している。ここで、忌避線3における架線具1Aにより支持される部分と、架線具1Bにより支持される部分とは、架線具1Aと架線具1Bとが架空線5に取り付けられたときの間隔と同じ間隔を有するため、架線具1Aと架線具1Bとが隣接した状態では、それらの間の忌避線3が弛んだ状態となってしまう。忌避線3におけるこの弛んだ部分を、束ねて、架線具1Bの保持部63に保持させることで、忌避線3をすっきりと収納できる。架線具1Bよりも右側の忌避線架線具1も、架線具1Bと同様に、束ねられた忌避線3を保持部63にて保持する。
(ii)架空線への忌避線架線具の取り付け
図8Aに示されるように、活線作業用の工事具を用いて、忌避線架線具セット151を架空線5に接近させ、架空線5を差入空間27に差し入れる。より詳細には、第2挟部21b及び移動部25の間の空間に、引掛部107の掛部117に掛かるように架空線5を差し入れる。上述したように、移動部25が第2挟位置にあれば掛部117が第2挟部21bよりも下方に位置することから、設置具101は架空線5に引っ掛かるが、各忌避線架線具1は架空線5から僅かに浮いた状態となる。
続いて、図8Bに示すように、最も端の架線具1Aを棹状部105の長手方向にスライドさせて設置具101から取り外し、架空線5に掛ける。そして、図8Cに示すように、取り外した架線具1Aと、それ以外の忌避線架線具セット151との相対的な距離を広げていく。架線具1Aと架線具1Bとの間隔が広がると、忌避線3における架線具1Bの保持部63に保持されていた部分が保持部63から抜けて取り外され、架空線5に沿って拡がって延びることが可能になる。もちろん、作業者が、架線具1Aと架線具1Bとの間隔を広げる前に、予め保持部63から忌避線3を抜き出しておいてもよい。
忌避線架線具セット151の全ての忌避線架線具1を、適切な間隔を空けて架空線5に取り付けると、図9に示されるように、架空線5の上方に間隔を空けて、かつ架空線5とほぼ平行に、忌避線3が架線される。
[1−7.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)本実施形態の忌避線架線具1は、保持部63によって、束ねた状態の忌避線3、即ち、支持部15にて支持されていない部分の忌避線3を保持することができる。そのため、忌避線3が忌避線架線具1を架空線5に取り付ける作業の妨げになりにくく、作業性を向上させることができる。
(1b)忌避線架線具1では、保持部63が支持部15よりも取付部11から離れているため、保持部63に保持された忌避線3を保持部63から取り出すときに、支持部15が邪魔になりにくく都合がよい。
(1c)忌避線架線具1では、貫通穴に差し込むことで忌避線3を保持できるため、忌避線3の保持部63からの取り外し、及び保持部63への取り付けを簡便に行うことができる。
(1d)忌避線架線具1では、保持部63が操作部41とは離れた位置に設けられているため、保持部63に保持された忌避線3を保持部63から取り出すときに、支持部15が邪魔になりにくく、作業性が向上する。
(1e)上記実施形態の忌避線架線具セット151では、忌避線3が保持部63に取り付けられた複数の忌避線架線具1を同時に扱うことができるので、忌避線架線具の架空線への取り付けを簡便に行うことができる。
[2.その他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
(2a)上記実施形態にて例示した忌避線架線具1は一例に過ぎず、取付部11の架空線に取り付けるための具体的な構造、延出部13の形状、支持部15の具体的な構造などは何ら限定されることなく、様々な構成とすることができる。
また、設置具101の具体的な形状も特に限定されず、忌避線架線具1を支持可能な様々な構成とすることができる。
(2b)上記実施形態では、保持部63は、延出部13に設けられた貫通孔である構成を例示した。しかしながら、束ねた状態の忌避線を保持可能であれば、その具体的な形状は特に限定されない。
図10Aに示す保持部201は、延出部13aの先端部に設けられた貫通穴であるが、貫通穴を構成する壁面の一部が開放されている。別の言い方をすれば、保持部201は、束ねた状態の忌避線を挿入可能である切り欠きである。このような構成であれば、保持部201への忌避線の着脱をスムーズに行うことができる。なお、切り欠きは延出部13aに2つ以上設けられていてもよい。
図10Bに示す保持部202は、延出部13bの先端部に設けられた、束ねた状態の忌避線を挿入可能である切り欠きであって、図10Aとは異なる形状の切り欠きである。別の言い方をすれば、保持部202は、束ねた状態の忌避線を挟み込んで保持可能に構成されている。このような構成であれば、保持部202への忌避線の着脱をスムーズに行うことができる。
図10Cに示す保持部203は、延出部13cの上端に設けられたリング状の部材である。この保持部203のように、保持部は、延出部の外部に設けられたものであってもよい。
図10Dに示す保持部204は、延出部13dの先端部に設けられた貫通穴であるが、貫通穴は左右一対の側板51に設けられている。この保持部204のように、貫通穴である保持部は、異なる方向に向くように複数設けられていてもよい。
図10Eに示す保持部205は、図10Dと同様に、延出部13eの先端部における左右一対の側板51に設けられている2つの貫通穴であるが、穴の形状が丸穴ではなく角穴である。この保持部205のように、貫通穴の形状は特に限定されず、様々な形状とすることができる。
図10Fに示す保持部206は、延出部13fの先端部に設けられた貫通穴であるが、貫通穴は上下に細長い穴であって、左右に2つ並べて配置されている。
図10Gに示す保持部207は、延出部13gの先端部に設けられた貫通穴であるが、貫通穴は上下に長い穴であって、かつ、上下方向の中央部分の左右の幅が狭くなっている。
図10Hに示す保持部208は、延出部13hの先端部に設けられたリング状の部材であって、一部が開放され、略C字型の形状である。
図10Iに示す保持部211は、延出部13iの先端部に設けられている。保持部211は、ヒンジ213を介して、取付部(図示しない)側の固定部215と、固定部215に対して相対的に移動する可動部217と、が連結されている。固定部215と可動部217とを係止爪219などを用いて係止すると、固定部215側の溝221と、可動部217側の溝223と、が組み合わさって1つの貫通孔が形成される。このようにして、保持部211は、束ねた状態の忌避線を挟み込んで保持可能に構成される。
また固定部215と可動部217は、係止爪219を用いて互いに係合して、束ねた状態の忌避線を挟み込んで保持可能な第1の状態と、図10Iに示されるような、束ねた状態の忌避線の挟み込みが不能である第2の状態と、に遷移可能に構成されている。このような構成であれば、狭持部によって忌避線の保持を簡便に行うことができることに加え、第1の状態と第2の状態とで忌避線の保持力に大きな差を設けることで、忌避線の取り付け及び取り外しを確実に実行することができるようになる。
(2c)上記実施形態では、保持部63が支持部15よりも取付部11から離れた位置に設けられている構成を例示したが、保持部が支持部よりも取付部側に近い位置に設けられていてもよい。
(2d)上記実施形態では、保持部63が架空線5を基準として操作部41とは反対側の位置に設けられる構成を例示したが、保持部と操作部との位置関係は、上記実施形態に限定されない。
(2e)本開示の各構成要素は概念的なものであり、上記実施形態に限定されない。例えば、1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。
1…忌避線架線具、3…忌避線、5…架空線、11…取付部、13(13a〜13i)…延出部、15…支持部、21…収容部、21a…第1挟部、21b…第2挟部、23…蓋部、25…移動部、27…差入空間、29…差込空間、31…突起、33…固定用孔、35…蓋固定部、37…取付用円盤、41…操作部、43…突出部、51…側板、53…固定具、55…長孔部、57…回転軸、59a…忌避線係止溝、59b…忌避線係止溝、61…縦板、63…保持部、101…設置具、103…基部、105…棹状部、105a…縦壁部、107…引掛部、111…被支持部、111a…滑止部、113…土台部、115…立面部、117…掛部、117a…上方凸部、117b…下方突部、151…忌避線架線具セット、201〜208…保持部、211…保持部、213…ヒンジ、215…固定部、217…可動部、219…係止爪、221…溝、223…溝

Claims (9)

  1. 架空線に取り付けて用いられ、忌避線を前記架空線に沿って架ける忌避線架線具であって、
    当該忌避線架線具を前記架空線に取り付けるための取付部と、
    前記忌避線を、前記架空線から距離を開けた所定の位置で支持可能に構成された支持部と、
    束ねた状態の前記忌避線を保持可能に構成された保持部と、を備える、忌避線架線具。
  2. 請求項1に記載の忌避線架線具であって、
    前記保持部は、前記支持部よりも前記取付部から離れた位置に設けられている、忌避線架線具。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の忌避線架線具であって、
    前記保持部は、束ねた状態の前記忌避線を挿入可能である少なくとも1つの貫通穴を含む、忌避線架線具。
  4. 請求項3に記載の忌避線架線具であって、
    前記保持部は、前記貫通穴を構成する壁面の一部が開放されている、忌避線架線具。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の忌避線架線具であって、
    前記保持部は、束ねた状態の前記忌避線を挿入可能である少なくとも1つの切り欠きを含む、忌避線架線具。
  6. 請求項1又は請求項2に記載の忌避線架線具であって、
    前記保持部は、束ねた状態の前記忌避線を挟み込んで保持可能に構成されている、忌避線架線具。
  7. 請求項6に記載の忌避線架線具であって、
    前記保持部は、束ねた状態の前記忌避線を挟み込んで保持可能な第1の状態と、束ねた状態の前記忌避線の挟み込みが不能である第2の状態と、に遷移可能に構成されている、忌避線架線具。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の忌避線架線具であって、
    前記取付部には、前記架空線を保持する操作を行うための操作部が設けられており、
    前記保持部は、当該忌避線架線具が架空線に取り付けられた状態における該架空線の位置を基準として、前記操作部とは反対側の位置に設けられている、忌避線架線具。
  9. 複数の忌避線架線具と、
    前記複数の忌避線架線具を着脱可能に保持するとともに、該複数の忌避線架線具を架空線に設置する作業で用いることが可能な設置具と、
    忌避線と、
    を含む忌避線架線具セットであって、
    前記設置具は、前記複数の忌避線架線具を所定方向に並べて保持可能であるとともに、前記所定方向に沿って前記忌避線架線具を移動させることにより前記設置具への前記忌避線架線具の着脱を実現可能に構成された1つ以上の棹状部を備え、
    前記複数の忌避線架線具は、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の忌避線架線具であって、前記棹状部に並べて保持されており、
    前記忌避線は、該忌避線の長さ方向に関して異なる複数の部分が、それぞれ束ねられて、複数の束を形成しており、
    前記複数の忌避線架線具それぞれは、前記支持部にて、前記忌避線における束ねられていない部分を支持しており、
    前記複数の束は、前記複数の忌避線架線具それぞれの前記保持部のいずれかに保持されている、忌避線架線具セット。
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JP2020080802A (ja) * 2018-11-30 2020-06-04 日動電工株式会社 鳥害防止器具の線条体保持構造
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