JP3082014U - 事務機用コード等の収納体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 デスク上に事務機を設置する場合の障害にな
らないし、各種事務機のコードや電源コンセント等を整
理良く収納できる。可動式なのでデスクの配置替え等に
も自在に対応できるし、設置状況に応じて切断して使用
できる。 【解決手段】 収納ケース１を構成するケース本体２
は、底部３と両側壁部４と各側壁部４の上端から横方向
外側に突出する係止部５を刃物類で切断可能な合成樹脂
により長尺に成形してあり、内部は収納部６になってい
る。底部３には長手方向に複数のコード挿通穴７が隔設
してある。収納ケース１に嵌脱可能に嵌合するカバー１
１は刃物類で切断可能な合成樹脂により略平板状に形成
してあり、幅方向両側に複数のコード取出し口１２、１
２、１２が隔設してある。収納ケース１の両端にはエン
ドカバー１５が嵌脱可能に嵌着してある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、パソコン、ワープロ、電話器等の事務機用コードや電源コンセント 等を簡単に、また体裁よく収納することによりデスク上の空間を確保して有効に 使用できるようにすると共に、電源コンセント等も保護するようにした事務機用 コード等の収納体に関する。

【０００２】

【従来の技術】

オフイスのデスク上に載置して使用する各種事務機の普及に伴ってこれらに設 けてあるコード及び接続する電源コードやコンセント等がデスクの後側に乱雑に 垂れ下がった状態になっており、またコンセントもコードから吊り下がった状態 になっている。このため、事務機を移動する場合にコードがどれか分からないで 適当に引っ張りコードに無理な力を加わえて接続不良を招いたりするという問題 、コンセントとコードの接続部が断線するという問題がある。

【０００３】 このような問題を解消するために、例えば特公平７−１１２３２６号公報には 、床面上から机の側面に沿って自立可能な箱状体を主体とし、これの底部側にフ ロア配線材の引き込み部分を形成するとともに、上部に机上設置機器に付属する リード線の引き入れ部を形成しており、内部にフロア配線材の立ち上げ部と機器 付属リード線との接続部を載置する棚板を設け、この棚板の下に配線材の余長部 収納及び機器設置のためのスペースを確保せしめてなる机上設置ＯＡ機器用配線 処理装置の技術が開示されている。また、実開平１−６７９１７号公報には、僅 かな間隙を設けて対向させた机の天板の対向端上面に跨がって載置される配線ケ ースであって、内部に配線用空間を形成したケース本体の長手方向の側壁にコン セントを設け、配線用空間内には前記コンセントに接続している配線コードを具 え、更にケース本体底板には前記対向する天板の間隙内を通り天板の対向端下面 に跨がって当接してケース本体を天板に固定する挟持金具を設けてなる事務机の 天板に取り付ける配線ケースの技術が開示されている。

【０００４】 上述した従来技術のうち、机上設置ＯＡ機器用配線処理装置は、床面に自立可 能な箱状体に構成してあるため、床面が平坦でなければ設置できないという欠点 、箱状体は机の天板より高く、横幅も机の背面と略同じであるため、机の後方に 設置物がある場合には設置できないという欠点がある。また、後者の事務机の天 板に取り付ける配線ケースにあっては、天板より上方に突出するために例えば１ 台の電話機を対面する者同士で使用できないという欠点、配線ケースが天板の縁 部に起立するために机の使用面積が制限されるという欠点、ケース本体を挟持金 具で天板に固定する構造であるため、机の配置替えの場合に脱着が面倒であると いう欠点がある。そして、いずれの従来技術においても、構造が複雑で製造費も 高く、取り付けが面倒であり、また構造上所望の長さに切断できないという欠点 がある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上述した従来技術の諸欠点に鑑みなされたもので、対向する机と略同 一の高さに設置できるので事務機の設置や対面する者の障害にならないし、各種 事務機のコードや電源コンセント等を整理良く収納することができると共に、可 動式であるのでデスクの配置替えにも自在に対応することができ、また構成が簡 単であるので安価に使用できるし、設置状況に応じて切断して使用することもで きる事務機用コード等の収納体を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上述した課題を解決するために構成された本考案の手段は、底部、該底部の両 縁から起立する両側壁部及び該各側壁部の上端から横方向外側に突出する一対の 係止部からなり、内部を収容部とする長尺のケース本体と、前記底部に長手方向 に離間して形成した複数のコード挿通穴とから収納ケースを構成し、該収納ケー スに嵌脱可能に嵌合するカバーは、前記収容部を施蓋するカバー本体と、該カバ ー本体に形成したコード取出し口とから構成し、前記収納ケースの長手方向両端 開口は嵌脱可能なエンドカバーにより閉塞してなる収納体であって、前記収納ケ ースの一対の係止部を隣接するデスクの縁部間に係脱可能に掛架するようにした ものからなる。

【０００７】 そして、前記収納ケースは、前記ケース本体の両側壁部間に支持棒を架設した 構成にするとよい。

【０００８】 また、前記収納ケースの側壁部には通気穴を形成するとよい。

【０００９】 また、前記収納ケース及びカバーは、長手方向の任意の位置で切断可能であり 、前記エンドカバーは弾性係止片により前記ケース本体に嵌着するように構成す るとよい。

【００１０】 また、前記コード取出し口は、前記カバー本体の幅方向縁から内向きの切欠き 部に形成するとよい。

【００１１】 更に、前記コード取出し口は、前記カバー本体の長手方向に離間して設けた構 成にするとよい。

【００１２】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図面に基づき詳述する。図１乃至図３は第１の実 施の形態を示す。図において、１は刃物類で切断可能な合成樹脂製の収納ケース を示す。２は該収納ケース１を構成するケース本体で、該ケース本体２は長方形 の平板からなる底部３と、該底部３の幅方向両縁から立上がり、底部２の横幅寸 法より長い高さ寸法に設定してある一対の側壁部４、４と、該各側壁部４の上端 から横方向外側に略逆Ｌ字状に突出形成された一対の係止部５、５とから一体に 成形することにより、ケース本体２の内部は収納部６になっている。

【００１３】 ７、７、・・・は底部３に形成した楕円状の開口からなる複数のコード挿通穴 で、該コード挿通穴７、７、・・・は底部３の長手方向に離間して配列してある 。８、８、・・・は収容部６を冷却するために各側壁部４に形成した複数の通気 穴で、該通気穴８は側壁部４の高さ方向略中間に位置して長手方向に隔設してあ る。また、９、９、は両側壁部４、４の各内面４Ａの上端寄りに対向して設けた 一対の支持棒受け部で、該各支持棒受け部９は側壁部４から突出した状態で上向 きＣ字状に形成してある。そして、一対を１組とする支持棒受け部９、９はケー ス本体２の長手方向に離間して３組配置してある。１０は前記一対の支持棒受け 部９、９に上方から嵌脱可能に架設した合成樹脂製の支持棒で、該支持棒１０は デスク５１側からの外力で側壁部４、４が圧壊されるような事態を防止するもの である。収納ケース１は上述の構成からなり、所定の間隔を隔てて背合わせに配 置したデスク５１、５１の天板５２、５２の両縁部に係止部５、５を係脱可能に 係合することにより一対のデスク５１、５１間に掛架するようになっている。

【００１４】 次に、１１は収納部６を覆うべく収納ケース１の上部に嵌脱可能に嵌着された 切断可能な合成樹脂製のカバーを示す。１２は該カバー１１を構成するカバー本 体で、該カバー本体１２は長さと横幅をケース本体２と略同一に形成した平板か らなり、上面１２Ａのうち係止部５の上側のあたりから両端縁１２Ｂ、１２Ｂに かけて下り傾斜面に形成した形状からなる。１３、１３、・・・は前記カバー本 体１２の幅方向両端縁１２Ｂに長手方向に離間して左右対称に形成した複数のコ ード取出し口で、該各コード取出し口１３はカバー本体１２の端縁１２Ｂから幅 方向他側に向けた略Ｕ字状の切欠き部からなっている。また、１４、１４は側壁 部４、４の内面に摺接するようにカバー本体１２の下面１２Ｃから突出形成され た左右一対の嵌入片で、該各嵌入片１４には前記コード取出し口１３の位置に対 応して切欠き部１４Ａ、１４Ａ、１４Ａが形成してあり、コード取出し口１３に 横方向からコード類を出し入れできるようにしてある。

【００１５】 また、１５、１５はカバー１１をケース１に嵌着した状態で長手両端に形成さ れる開口を閉塞するエンドカバーで、該各エンドカバー１５は矩形状の平板から なるカバー部１５Ａと、該カバー部１５Ａの内側四隅寄りの位置に突出形成され 、カバー本体２の側壁部４内面に圧接する弾性係合片１５Ｂ、１５Ｂ、・・とか ら一体に成形してある。

【００１６】 本実施の形態による事務機用コード等の収納体は上述の構成からなり、使用時 には背合わせに設置するデスク５１、５１間にケース本体２が配置できる間隔を 設け、係止片５、５を天板５２、５２の縁部上面に係止する。そして、事務機用 コードＡの余長部分や、事務機用コードＡを接続し電源コンセントＢをケース本 体２の収納部６内に収納し、コード挿通穴１３に側方から電源コード等を挿通し たらカバー１１をカバー本体２に嵌着し、最後に両端の開口にエンドカバー１５ 、１５を嵌着する。

【００１７】 このように、本実施の形態による事務機用コード等の収納体はデスクに固定し ないから、設置上の自由度があり使い勝手に優れている。また、背合わせに設置 したデスク５１、５１間に掛架して設置することにより収納体の下方は開放して いるから、床上に設置物等があっても使用上支障がない。更に、ケース本体２に は長手方向に離間して複数のコード挿通穴７を設け、カバー１１にも長手方向に 離間して複数のコード取出し口１３を設けてあるから、各コードＡは最も近いコ ード取出し口１３に納めることにより、コードＡを一か所に束ねる必要がないの でコードＡが絡まることがないし、事務機に接続するコードＡを容易に確認する ことができる。しかも、収納ケース１及びカバー１１は切断可能な合成樹脂で成 形してあり、設置状況に応じて任意の長さに切断して使用することができるから 使用上の自由度があるし、長さの異なる種類を製造する必要がない。

【００１８】 次に、図４及び図５は第２の実施の形態を示す。なお、本実施の形態において 前述した第１の実施の形態の構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付して 援用し、その説明を省略する。図において２１は合成樹脂製の収納ケース、２２ は該収納ケース２１を構成するケース本体で、該ケース本体２２は底部３と、一 対の側壁部４、４と、一対の係止部５、５とから一体に成形し、内部を収納部６ としてある点では第１の実施の形態におけるケース本体２と同様であるが、各側 壁部４の上面４Ａ上端側に突条からなるカバー受け部２３が内向きに設けてある 点が異なる。そして、該カバー受け部２３には後述するコード取出し口２６に対 応する位置に切欠部２３Ａ、２３Ａ、２３Ａが形成してある。

【００１９】 ２４は前記収納ケース２１の上部に嵌脱可能に嵌着され、収納部６を覆う合成 樹脂製のカバーを示す。２５は該カバー２４を構成するカバー本体で、該カバー 本体内２５は長さをケース本体２２の長さと略同一に形成し、横幅を側壁部４、 ４間の幅と略同一に形成した平板からなっている。２６、２６、・・・は前記カ バー本体２５の幅方向端縁２５Ａ、２５Ａに長手方向に離間して左右対称に形成 した複数のコード取出し口で、該各コード取出し口２６はカバー本体２５の端縁 ２５Ａから幅方向他側に向けた略Ｕ字状の切欠き部からなっている。

【００２０】 上述した本実施の形態によれば、カバー２４はケース本体２２に嵌合すること によりデスク５１の天板５２と略同一面にすることができるから、隣接するデス ク５１、５１に跨がって事務機を設置する場合の支障にならないし、対面する者 同士の仕事の障害にならなず、また外観上もスッキリする。

【００２１】 なお、本実施の形態では支持棒１０、１０、１０をケース本体２２の上側寄り に架設し、デスク５１、５１からの押圧力を支持棒１０が直接支承することがで きるようにしてある。

【００２２】 また、カバー２４はケース本体２２に対して剥離可能な接着剤や粘着テープに より貼着するようにしてもよい。

【００２３】

【考案の効果】

本考案は以上詳述した如く構成したから、下記の諸効果を奏する。 （１）隣接するデスク間に掛架した状態で設置する構成からなり、デスクに固定 するものではないから、事務機の移動やデスクの配置替え等にも自在に対応する ことができる。 （２）デスクの天板と略同一の高さに設置できるから、事務機を設置する場合や 対面する者同士の仕事の障害にならないし、事務機をデスクの両側から共用する ことができる。 （３）カバーには長手方向に離間して複数のコード引き出し口が形成してあり、 デスク上の事務機の位置に対応してコードを引き出すことができるので、コード に負担が掛ることがない。 （４）事務機のコードを電源ケーブルのコンセントとの接続替えを行なう場合も 、上方からカバーを外すだけで行なうことができるので、作業性に優れているし 、接続間違えをするといった事態も解消できる。 （５）ケース本体及びカバーは長手方向の任意の位置から切断することが可能で あるから、設置するデスクのサイズや周囲の設置物に対応して切断して使用する といった使用上の自由度がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１乃至図３は本考案の第１の実施の形態に係
り、図１は事務機用コード等の収納体の全体構成を示す
斜視図である。

【図２】事務機用コード等の収納体の縦断面図である。

【図３】事務機用コード等の収納体の使用状態を示す断
面図である。

【図４】図４及び図５は第２の実施の形態に係り、図４
は事務機用コード等の収納体の分解斜視図である。

【図５】事務機用コード等の収納体の縦断面図である。

【符号の説明】

１、２１ 収納ケース ２、２２ ケース本体 ６ 収納部 ７ コード挿通穴 ８ 通気穴 １０ 支持棒 １１、２４ カバー １３、２６ コード取出し口

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 底部、該底部の両縁から起立する両側壁
   部及び該各側壁部の上端から横方向外側に突出する一対
   の係止部からなり、内部を収容部とする長尺のケース本
   体と、前記底部に長手方向に離間して形成した複数のコ
   ード挿通穴とから収納ケースを構成し、該収納ケースに
   嵌脱可能に嵌合するカバーは、前記収容部を施蓋するカ
   バー本体と、該カバー本体に形成したコード取出し口と
   から構成し、前記収納ケースの長手方向両端開口は嵌脱
   可能なエンドカバーにより閉塞してなる収納体であっ
   て、前記収納ケースの一対の係止部を隣接するデスクの
   縁部間に係脱可能に掛架するようにしてなる事務機用コ
   ード等の収納体。
2. 【請求項２】 前記収納ケースは、前記ケース本体の両
   側壁部間に支持棒が架設してあることを特徴とする請求
   項１記載の事務機用コード等の収納体。
3. 【請求項３】 前記収納ケースの側壁部には通気穴が形
   成してあることを特徴とする請求項１記載の事務機用コ
   ード等の収納体。
4. 【請求項４】 前記収納ケース及びカバーは、長手方向
   の任意の位置で切断可能であり、前記エンドカバーは弾
   性係止片により前記ケース本体に嵌着するように構成し
   てあることを特徴とする請求項１記載の事務機用コード
   等の収納体。
5. 【請求項５】 前記コード取出し口は、前記カバー本体
   の幅方向縁から内向きの切欠き部からなる請求項１記載
   の事務機用コード等の収納体。
6. 【請求項６】 前記コード取出し口は、前記カバー本体
   の長手方向に離間して複数設けてあることを特徴とする
   請求項１記載の事務機用コード等の収納体。