JP3217848B2 - ピリジン誘導体及び除草剤 - Google Patents

ピリジン誘導体及び除草剤

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JP3217848B2
JP3217848B2 JP09731392A JP9731392A JP3217848B2 JP 3217848 B2 JP3217848 B2 JP 3217848B2 JP 09731392 A JP09731392 A JP 09731392A JP 9731392 A JP9731392 A JP 9731392A JP 3217848 B2 JP3217848 B2 JP 3217848B2
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雅弘 宮崎
政文 松澤
啓二 鳥谷部
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なピリジン誘導体及
びその塩と、それらを有効成分とする除草剤に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】本発明化合物に類似する構造を有する化
合物としては、4,6−ジメトキシピリミジン−2−イ
ル−オキシ−ピリジン誘導体があげられる。具体的な先
行技術としては、3−(4,6−ジメトキシピリミジン
−2−イル)オキシピコリン酸誘導体(特開昭64−8
4号公報明細書)や、2−スルホンアミノピリジン誘導
体(特開平2−149567号公報明細書)が除草作用
を有することが示されている。また、特開平2−121
973号公報明細書には、キノリン、ナフタリン、ベン
ゾフラン、チオフェンまたはピリジン環を含む芳香族カ
ルボン酸誘導体が除草作用を有することが示されてい
る。しかし、これらの明細書には、本発明が開示するニ
コチン酸誘導体に関する記述は全く認められない。さら
に、前述の特開昭64−84号公報明細書には、トウモ
ロコシに安全な化合物の実施例は例示されているもの
の、他の作物に対する安全性を示す実施例はない。他の
2つの明細書においても、いくつかの作物に対する安全
性は記述されているものの、それらの具体的な例示はな
く、また除草効果も不十分なため、多くの雑草を同時に
防除するには多くの薬量を必要としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これまで数多くの除草
剤が開発され、農作業の省力化及び生産性の向上に寄与
してきたが、これらも実際の使用場面では除草効果なら
びに作物に対する安全性の面で種々の問題を有してい
る。本発明は既存のピリジン誘導体が有する欠点(効果
不足、作物適用性が狭い等)を克服することができる新
規なピリジン誘導体を創製することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはピリジン誘
導体について、有用作物に対して薬害を与えることな
く、かつ除草活性の優れた化合物の開発を目的に鋭意研
究した。その結果、ピリジン環と結合したピリミジン及
びトリアジン誘導体である本発明化合物が水田湛水処理
及び畑作の土壌ならびに茎葉処理において、一年生雑草
はもとより多年生のイネ科、カヤツリグサ科及び広葉雑
草に対して優れた除草活性を有すとともに、イネ、コム
ギ、トウモロコシ、ワタ等の作物に安全性が高いことを
見出し本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は一般式〔I〕
【0006】
【化3】
【0007】{式中、Rは水素原子、水酸基、アルコキ
シ基、アルコキシアルコキシ基、アシルオキシアルコキ
シ基、置換されていてもよいベンジルオキシ基、アルキ
ルスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、置換されてい
てもよいフェノキシ基、置換されていてもよいフェニル
チオ基またはイミダゾリル基を示し、R1及びR2は同一
または相異なり、水素原子、アルコキシ基、ハロゲン原
子、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ハロアル
コキシ基またはアルキル基を示し、nは1または2の整
数を示し、nが1のときXはピリジン環の4位がフェニ
ル基または置換フェニル基を示し、nが2のときXはピ
リジン環の4位がフェニル基または置換フェニル基を示
し並びに5位または6位のどちらか一方がハロゲン原
子、アルキル基、アルコキシ基、フェニル基またはジア
ルキルアミノ基を示し、
【0008】
【0009】Wは酸素原子または硫黄原子で表される基
を示し、Zはメチン基または窒素原子を示す。}で表さ
れるピリジン誘導体及びその塩ならびに該誘導体及びそ
の塩を有効成分として含有する除草剤である。
【0010】一般式〔I〕においてRのアルコキシ基と
しては、炭素数1〜7の直鎖または枝分れしたアルコキ
シ基、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ
基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオ
キシ基、i−ペンチルオキシ基、s−ペンチルオキシ
基、t−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、基
OCH2C(CH3)3、基OCH2CH(CH3)C2H5、基OCH2CH(C2H5)2
基OC2H4C(CH3)3、基OCH(CH3)CH2C(CH3)3等を例示するこ
とができる。
【0011】また、R1及びR2のアルコキシ基として
は、前記置換基Rのアルコキシ基の記載と同様な基を例
示することができる。また、ハロゲン原子としては、塩
素、臭素、フッ素及びヨウ素の各原子をあげることがで
きる。
【0012】アルキルアミノ基としては、炭素数1〜3
の直鎖または枝分れしたアルキルアミノ基、すなわちメ
チルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基
及びi−プロピルアミノ基をあげることができる。
【0013】ジアルキルアミノ基としては、炭素数1〜
3の直鎖または枝分れしたジアルキルアミノ基、例えば
ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルエチルア
ミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジ−i−プロピル
アミノ基等を例示することができる。
【0014】ハロアルコキシ基としては、炭素数1〜7
の直鎖または枝分れしたアルコキシ基の一部または全部
が前記ハロゲン原子で置換されたハロアルコキシ基、例
えば基OCHF2、基OCH2Cl等を例示することができる。
【0015】アルキル基としては、炭素数1〜7の直鎖
または枝分れしたアルキル基、例えばメチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、
i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペン
チル基、i−ペンチル基、s−ペンチル基、t−ペンチ
ル基、n−ヘキシル基、基CH2C(CH3)3、基CH2CH(CH3)C2
H5、基CH2CH(C2H5)2、基C2H4C(CH3)3、基CH(CH3)CH2C(C
H3)3等を例示することができる。また、Xのハロゲン原
子、アルキルアミノ基及びジアルキルアミノ基として
は、前記置換基R1及びR2のハロゲン原子、アルキルア
ミノ基及びジアルキルアミノ基の記載と同様な基を例示
できる。
【0016】ハロゲン置換アルキル基としては、炭素数
1〜7の直鎖または枝分れしたアルキル基の一部または
全部が前記ハロゲン原子で置換されたハロゲン置換アル
キル基、例えば基CHF2、基CH2Cl、基CBr3等を例示する
ことができる。
【0017】アルキル基としては、前記R1及びR2のア
ルキル基と同様の基を例示することができる。アルコキ
シ基としては、前記Rのアルコキシ基と同様の基を例示
することができる。ハロアルコキシ基としては、前記R
1及びR2のハロアルコキシ基と同様の基を例示すること
ができる。シクロアルキル基としては、炭素数3〜7の
シクロアルキル基、例えばシクロプロピル基、シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基等を例示することができ
る。アルケニルオキシ基及びアルキニルオキシ基として
は、炭素数2〜8のものを例示することができる。
【0018】置換フェニル基としては、フェニル基の一
部または全部が前記のハロゲン原子、低級アルキル基、
アルコキシ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
基、ハロゲン置換アルキル基、ハロアルコキシ基、ニト
ロ基、水酸基、アルコキシアルコキシ基、アルコキシカ
ルボニルアルコキシ基、アルキルチオアルコキシ基、ベ
ンジルオキシ基、シアノ基、フェノキシ基、置換フェノ
キシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アル
キニル基、アルケニル基等で置換された置換フェニル
基、例えば4-Cl-フェニル基、3-CH3-フェニル基等を例
示することができる。
【0019】特に好ましい化合物は、一般式〔I〕にお
いてRは水酸基、メトキシ基、エトキシ基、ベンジルオ
キシ基、エトキシメトキシ基及びピバロイルオキシメト
キシ基で表され、R1及びR2は同一または相異なり水素
原子、塩素原子、メチル基、メトキシ基、ジメチルアミ
ノ基及びハロゲン置換メトキシ基で表され、Xはフェニ
ル基、ハロゲン置換フェニル基、メチル基置換フェニル
基及びメトキシ基置換フェニル基で表され、Wは酸素原
子または硫黄原子で表され、Zはメチン基または窒素原
子で表され、nは1〜2の整数で表される化合物であ
る。
【0020】次に本発明化合物を表1の基準により表2
〜表36に例示する。尚、化合物番号は以後の記載にお
いて参照される。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【表5】
【0026】
【表6】
【0027】
【表7】
【0028】
【表8】
【0029】
【表9】
【0030】
【表10】
【0031】
【表11】
【0032】
【表12】
【0033】
【表13】
【0034】
【表14】
【0035】
【表15】
【0036】
【表16】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【表24】
【0045】
【表25】
【0046】
【表26】
【0047】
【表27】
【0048】
【表28】
【0049】
【表29】
【0050】
【表30】
【0051】
【表31】
【0052】
【表32】
【0053】
【表33】
【0054】
【表34】
【0055】
【表35】
【0056】
【表36】
【0057】本発明化合物〔I〕は、例えば以下に示す
製造法〈1〉〜〈6〉に従って製造することができる。
しかしこれらの方法に限定されるものではない。
【0058】製造法〈1〉
【0059】
【化5】
【0060】(式中、Lはハロゲン原子、アルキルスル
ホニル基、置換されていてもよいベンジルスルホニル
基、アルキルスルホナート基、ハロアルキルスルホナー
ト基及び置換されていてもよいベンジルスルホナート基
を示し、W、X、n、R、R1、R2及びZは前記で定義
したものと同じ意味を示す。)
【0061】一般式〔I〕で示される化合物は、一般式
〔A〕で示される化合物と一般式〔B〕で示される化合
物とを当量以上の塩基の存在下、適当な溶媒中で室温か
ら溶媒の沸点の範囲で0.5時間〜24時間反応させる
ことにより製造することができる。
【0062】塩基としては金属リチウム、金属ナトリウ
ム、金属カリウム等のアルカリ金属類、n−ブチルリチ
ウム及びLDA(リチウムジイソプロピルアミド)等の
有機リチウム試薬、水素化ナトリウム、水素化カリウ
ム、水素化カルシウム等の水素化アルカリ金属及び水素
化アルカリ土類金属類、カリウムt−ブトキシド等のア
ルカリ金属アルコキシド類、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム等のアルカリ金属炭酸塩類、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類が使用できる。
また、溶媒としてはヘキサン、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホ
ルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエー
テル系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系溶
媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性
溶媒、アセトニトリル等が使用できる。
【0063】尚、一般式〔A〕で示される化合物はジャ
ーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J. of Me
d. Chem.),第6巻,294(1963)、同上第7
巻,17(1964)、ベリヒテ(Berichte),第74
B巻、1111(1941)、リービッヒ・アンナーレ
ン・ヘミー(Liebigs Ann. Chem.),371(197
9)等に記載されている方法に準じて製造することがで
きるが、次の方法によっても製造することができる。
【0064】
【化6】
【0065】(式中、 3 はフェニル基または置換フェ
ニル基を示し、R 4 及びR 5 は同時に水素原子を示すか或
いはどちらか一方が低級アルキル基、低級アルコキシ
基、フェニル基またはジアルキルアミノ基を示し、R6
はアルキル基を示し、Lは前記で定義したものと同じ意
味を示す。)
【0066】化合物〔IV〕で示される化合物はアルチー
フ・デル・ファルマジー(Archiv der Pharmazie,第3
18巻,481(1985)に記載の方法に準じて製造
することができる。すなわち、一般式〔II〕で表される
化合物と一般式〔III〕で表されるアセタール化合物と
を、無機または有機塩基存在下あるいは非存在下、メタ
ノール、エタノール等のアルコール類、テトラヒドロフ
ラン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド等
の非プロトン性極性溶媒またはアセトニトリル中におい
て、0.1〜10時間加熱することにより、一般式〔I
V〕で表される化合物を得ることができる。これをポリ
リン酸、ハロゲン化水素水、硫酸及び酢酸等の酸中にお
いて室温にて1時間〜7日間反応させることにより、一
般式〔V〕で表される化合物を得ることができる。
【0067】また、一般式〔IV〕で表される化合物を酢
酸あるいはジクロロメタン、トルエン等の不活性溶媒
中、臭化水素あるいは塩化水素ガスを0℃から溶媒の沸
点の範囲、好ましくは、10℃〜50℃にて反応させる
ことにより、一般式〔VI〕で表される化合物を得ること
ができる。
【0068】さらに、一般式〔VII〕で表される化合物
は、一般式〔VI〕の化合物を特開平1−275562号
の方法に準じて合成することができる。すなわち、一般
式〔VI〕で表される化合物を塩酸、硫酸などの鉱酸及び
水の存在下に、50℃〜120℃で0.5〜10時間チ
オウレアと反応させ、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等のアルカリ性物質で処理し、塩酸等の酸により酸性
とすることにより、一般式〔VII〕で表される化合物を
得ることができる。尚、目的物のチオール化合物以外
に、スルフィド、ジスルフィドが少量含まれる。
【0069】製造法〈2〉
【0070】
【化7】
【0071】(式中、L、X、n、R、R1、R2、Z及
びWは前記で定義したものと同じ意味を示す。)
【0072】一般式〔I〕で示される化合物は、一般式
〔C〕で示される化合物と一般式〔D〕で示される化合
物とを当量以上の塩基の存在下、適当な溶媒中で室温か
ら溶媒の沸点の範囲で0.5時間〜24時間反応させる
ことにより製造することができる。使用する塩基及び溶
媒については、製造法〈1〉で記載したものと同じもの
を使用することができる。
【0073】製造法〈3〉
【0074】
【化8】
【0075】(式中、R7はアルキル基またはトリメチ
ルシリルエチル基を示し、X、n、W、Z、R1及びR2
は前記で定義したものと同じ意味を示す。)
【0076】一般式〔F〕で示される化合物は、一般式
〔E〕で示される化合物を当量以上の塩基の存在下、水
または水を含む適当な溶媒中で、室温から溶媒の沸点の
範囲で0.5時間〜24時間反応させた後、酸性にする
ことにより製造することができる。
【0077】塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム等の炭酸アルカリ金属類、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金属類等が
使用できる。R7がトリメチルシリルエチル基の場合に
は、塩基としてテトラブチルアンモニウムフルオリド及
びフッ化カリウム等が使用できる。また、溶媒としては
ヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロ
ホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、メタノール、エ
タノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、エ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサ
ン等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン
等のケトン系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド
等の非プロトン性極性溶媒、またはアセトニトリル等が
使用できる。
【0078】製造法〈4〉
【0079】
【化9】
【0080】(式中、M+は1当量のアルカリ金属、ア
ルカリ土類金属、アンモニウムまたは有機アンモニウム
イオンを示し、X、n、W、Z、R1及びR2は前記で定
義したものと同じ意味を示す。)
【0081】一般式〔G〕で示される化合物は、一般式
〔F〕で示される化合物を等量の塩基とともに、適当な
溶媒中で室温から溶媒の沸点の範囲で0.5時間〜24
時間反応させることにより製造することができる。
【0082】塩基としては水素化ナトリウム、水素化カ
リウム等の水素化アルカリ金属類、ナトリウムメチラー
ト、ナトリウムエチラート等のアルカリ金属アルコキシ
ド類、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等の水酸化
アルカリ金属類ならびに水酸化アルカリ土類金属類、炭
酸ナトリウム、炭酸カルシウム等の炭酸アルカリ金属類
ならびに炭酸アルカリ土類金属類、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム及び水酸化カルシウム等の水酸化アルカ
リ金属類ならびに水酸化アルカリ土類金属類、炭酸水素
ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金
属類、アンモニア、イソプロピルアミン等の有機アミン
類等が使用できる。また、溶媒としてはベンゼン、トル
エン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、
クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、メタノー
ル、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶
媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、
アセトニトリル、水等が使用できる。
【0083】製造法〈5〉
【0084】
【化10】
【0085】(式中、Qはハロゲン原子、シアノ基、イ
ミダゾリル基、置換アミジノオキシ基を示し、R、
1、R2、X、n、W、Zは前記で定義したものと同じ
意味を示す。)
【0086】一般式〔I〕で示される本発明化合物は、
一般式〔F〕で示される化合物を適当な溶媒中で、等量
以上の縮合剤と−10℃から溶媒の沸点の範囲で、0.
5時間〜24時間反応することによって、一般式〔H〕
で示される中間体化合物を得ることができる。これを単
離するか、単離することなく、一般式〔J〕で示される
化合物と等量以上の塩基とともに、適当な溶媒中で−1
0℃から溶媒の沸点の範囲の温度で0.5時間〜24時
間反応させることによって一般式〔I〕で示される化合
物を製造することができる。縮合剤としては塩化チオニ
ル、シュウ酸ジクロリド、クロロ炭酸エステル、カルボ
ニルジイミダゾール、シアノリン酸エステル、カルボジ
イミド類等が使用できる。使用する塩基及び溶媒につい
ては、製造法〈1〉で記載したものと同じものを使用す
ることができる。
【0087】製造法〈6〉
【0088】
【化11】
【0089】(式中、R8はアルキル基、アルコキシア
ルキル基、アシルオキシアルキル基、置換されていても
よいベンジル基を示し、L、R1、R2、W、X、n、Z
は、前記で定義したものと同じ意味を示す。)
【0090】一般式〔I〕で示される化合物は一般式
〔F〕で示される化合物を適当な溶媒中で等量以上の塩
基の存在下、一般式〔K〕で示される化合物と−10℃
から溶媒の沸点の範囲で0.5時間〜24時間反応する
ことによって得ることができる。使用する塩基及び溶媒
については製造法〈1〉で記載したものと同じものを使
用することができる。
【0091】次に、一般式〔IV〕および〔V〕で示され
る本発明化合物の新規な中間体であるニコチン酸誘導体
の合成例を参考例として記載する。
【0092】参考例1 1−シアノ−1−メトキシカルボニル−4−(N,N−
ジメチルアミノ)−2−(4−メトキシフェニル)−
1,3−ブタジエンの合成 1−シアノ−1−メトキシカルボニル−2−(4−メト
キシフェニル)−1−プロピレン85.0g(0.44
モル)、1,1−ジメトキシトリメチルアミン79.0
g(0.66モル)を秤量し、メタノール200mlを加
え攪拌下30分間還流させた。反応混合物を氷水で冷却
後析出した結晶を濾過した。100mlのメタノールで3
回洗浄後乾燥して黄緑色の目的物103.6g(収率8
1.4%)を得た。融点:175〜178℃
【0093】参考例2 メチル 2−ヒドロキシ−4−(4−メチルフェニル)
ニコチネートの合成 濃硫酸250mlに攪拌下20℃以下で1−シアノ−1−
メトキシカルボニル−4−(N,N−ジメチルアミノ)
−2−(4−メチルフェニル)−1,3−ブタジエン1
17.0g(0.54モル)を加え、室温で48時間攪
拌した。反応混合物を氷水1lに注ぎ、析出物を濾過し
た。濾液を水酸化ナトリウム水でpH6にし、析出した目
的物を濾過し、水、及びメタノールで洗浄後乾燥して白
色結晶の目的物74.9g(60.9%)を得た。融
点:248〜251℃
【0094】参考例3 メチル 2−ブロモ−4−(4−クロロフェニル)ニコ
チネートの合成 1−シアノ−1−メトキシカルボニル−4−(N,N−
ジメチルアミノ)−2−(4−クロロフェニル)−1,
3−ブタジエン80.0g(0.28モル)を秤量し酢
酸100mlを加え攪拌下室温にて25%HBrの酢酸溶
液をゆっくりと滴下した。滴下終了後室温で3時間攪拌
した。反応混合物を氷水にあけ析出した結晶を濾過し水
で洗浄後乾燥して白色結晶の目的物75.0g(収率8
3.5%)を得た。融点:73〜76℃
【0095】参考例4 2−ブロモ−4−(4−クロロフェニル)ニコチン酸の
合成 メチル 2−ブロモ−4−(4−クロロフェニル)ニコ
チネート50.0g(0.15モル)を秤量し、ジメチ
ルスルホキシド300ml及び30%水酸化ナトリウム水
60mlを加え80℃で3時間攪拌した。水にあけ酢酸エ
チル300mlで洗浄後水槽を10%HCl水で酸性に
し、析出した結晶を濾過した。水及びイソプロピルエー
テルで洗浄後乾燥して白色結晶の目的物41.0g(8
5.7%)を得た。融点:204〜208℃
【0096】このようにして得た中間体の具体例を表3
7〜表61に示す。
【0097】
【表37】
【0098】
【表38】
【0099】
【表39】
【0100】
【表40】
【0101】
【表41】
【0102】
【表42】
【0103】
【表43】
【0104】
【表44】
【0105】
【表45】
【0106】
【表46】
【0107】
【表47】
【0108】
【表48】
【0109】
【表49】
【0110】
【表50】
【0111】
【表51】
【0112】
【表52】
【0113】
【表53】
【0114】
【表54】
【0115】
【表55】
【0116】
【表56】
【0117】
【表57】
【0118】
【表58】
【0119】
【表59】
【0120】
【表60】
【0121】
【表61】
【0122】
【実施例】次に実施例をあげて本発明化合物の製造法並
びに製剤法、用途を具体的に説明する。 製造例1 メチル 2−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イ
ルオキシ)−4−フェニルニコチネート(化合物番号1
8)の合成 メチル 2−ヒドロキシ−4−フェニルニコチネート5
0.0g(0.22モル)及びジクロロメタン200ml
を秤量し、−20℃前後でトリフルオロメタンスルホン
酸無水物50.0g(0.24モル)を滴下した。滴下
後さらに−20〜−10℃で30分間攪拌後、室温にも
どした。反応物を水に注ぎジクロロメタン300mlで抽
出後、有機層を水、飽和塩化ナトリウム水で洗浄した。
乾燥後に溶媒を留去し、50.0g(収率64%)の黄
色粘稠液体を得た。次に4,6−ジメトキシ−2−ヒド
ロキシピリミジン25.0g(0.16モル)、炭酸カ
リウム25.0g(0.18モル)及びジメチルスルホ
キシド200mlを秤量し、80℃で30分間加熱した。
室温に冷却後、先に合成したスルフホナート50.0g
(0.14モル)を加え、90℃で2時間反応させた。
反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチル300mlで抽出後、
有機層を水、飽和塩化ナトリウム水で洗浄した。無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーにて精製し、目的物3.6g
(収率4.5%)を得た。融点:111〜115℃
【0123】製造例2 2−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルオキ
シ)−4−フェニルニコチン酸(化合物番号7)の合成 メチル 2−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イ
ルオキシ)−4−フェニルニコチネート2.6g(0.
007モル)及びジメチルスルホキシド50mlを秤量
し、2N水酸化ナトリウム水4.6ml(0.009モ
ル)を60℃で滴下した。滴下後さらに60℃で30分
間攪拌した。水にあけ、酢酸エチルで2回洗浄した。水
層を10%塩酸水でpH2とし、析出した結晶を濾過し
た。水で洗浄後に乾燥した。酢酸エチルで再結し、白色
結晶の目的物1.1g(収率44%)を得た。融点:1
65〜169℃
【0124】
【0125】
【0126】
【0127】製造例6 メチル 4−(4−クロロフェニル)−2−(4,6−
ジメトキシピリミジン−2−イルチオ)ニコチネートの
合成(化合物番号93) 2−ブロモ−4−(4−クロロフェニル)ニコチン酸7
3.9g(0.24モル)、及びチオウレア22.0g
(0.29モル)を秤量し、5%HCl水100ml及び
酢酸150mlを加え100℃で2時間攪拌した。反応混
合物を水にあけ50%水酸化ナトリウム水400mlを加
え室温で30分間攪拌した。20%HCl水で酸性にし
析出した結晶を濾過し、水で洗浄後乾燥した。次に得ら
れた粗結晶及び4,6−ジメトキシ−2−メチルスルホ
ニルピミジン66.0g(0.30モル)、炭酸カリウ
ム104.0g(0.75モル)を秤量し、ジメチルス
ホキシド500mlを加え80℃で2時間攪拌した。反応
混合物を室温にもどしヨウ化メチル68.0g(0.4
8モル)を加え室温で30分間攪拌した。水にあけ酢酸
エチル1lで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。濾過し溶媒を留去後残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸エ
チル/ヘキサン=1/4)にて精製し白色結晶の目的物
19.0g(19.2%)を得た。融点:138〜14
1.5℃
【0128】製造例7 4−(4−クロロフェニル)−2−(4,6−ジメトキ
シピリミジン−2−イルチオ)ニコチン酸の合成(化合
物番号94) メチル 4−(4−クロロフェニル)−2−(4,6−
ジメトキシピリミジン−2−イルチオ)ニコチネート1
6.8g(0.040モル)及びジメチルスルホキシド
150mlを秤量し、2N水酸化ナトリウム水35ml
(0.070モル)を60℃で滴下した。滴下後さらに
60℃で30分間攪拌した。水にあけ酢酸エチルで2回
洗浄した水層を10%塩酸水で酸性とし、酢酸エチル5
00mlで抽出した。水、及び飽和食塩水で洗浄後無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。濾過し溶媒を留去後残渣の結
晶をメタノール及びイソプロピルエーテルで洗浄し白色
結晶の目的物11.5g(70.8%)を得た。融点:
219〜223℃
【0129】製造例8 ピバロイルオキシメチル 4−(4−フルオロフェニ
ル)−2−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル
チオ)ニコチネートの合成(化合物番号106) 4−(4−フルオロフェニル)−2−(4,6−ジメト
キシピミジン−2−イルチオ)ニコチン酸0.70g
(0.0019モル)及び炭酸カリウム0.50g
(0.0036モル)を秤量しジメチルホルムアミド1
0mlを入れ室温で1時間攪拌した。次にクロロメチルピ
バレート0.34g(00022モル)を加え、室温で
2時間攪拌した。水にあけ酢酸エチル50mlで抽出し水
及び飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。濾過し溶媒を留去後残渣をシリカゲルクロマトグラ
フィー(展開溶媒 酢酸エチル/ヘキサン=1/4)に
て精製し黄色アメ状物質の目的物0.81g(88.0
%)を得た。nD 20:1.5615
【0130】製造例9 メチル 4−(4−イソプロポキシフェニル)−2−
(4,6−ジメチルピリミジン−2−イルチオ)ニコチ
ネートの合成(化合物番号180) 2−ブロモ−4−(4−イソプロポキシフェニル)ニコ
チン酸20.0g(0.059モル)及びチオウレア
5.5g(0.072モル)を秤量し、5%HCl水4
0ml及び酢酸60mlを加え100℃で2時間攪拌した。
反応混合物を水にあけ50%水酸ナトリウム水200ml
を加え室温で30分間攪拌した。20%HClで酸性に
し析出した結晶を濾過し水で洗浄後乾燥した。次に得ら
れた粗結晶、4,6−ジメチル−2−メチルスルホニル
ピリミジン11.1g(0.060モル)及び炭酸カリ
ウム25.0g(0.18モル)を秤量しジメチルスル
ホキシド200mlを加え80℃で2時間攪拌した。反応
混合物を室温にもどしヨウ化メチル16.8g(0.1
2モル)を加え室温で30分間攪拌した。水にあけ酢酸
エチル500mlで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄後無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過し溶媒を留去後残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 酢酸
エチル/ヘキサン=1/2)にて精製し淡黄色アメ状物
質の目的物6.5g(26.7%)を得た。nD 20:1.
5965
【0131】製造例10 4−(4−クロロフェニル)−2−(4,6−ジメトキ
シピリミジン−2−イルチオ)ニコチン酸ナトリウム塩
(化合物番号307) 4−(4−クロロフェニル)−2−(4,6−ジメトキ
シピリミジン−2−イルチオ)ニコチン酸0.50g
(0.0012モル)及びエタノール7mlを秤量し28
%ナトリウムメチラートメタノール溶液0.30g
(0.0016モル)を室温にて滴下した。滴下後さら
に室温で20分間攪拌した。析出した結晶を濾過しエタ
ノールで洗浄後乾燥し白色粉末の目的物0.46g(8
6.0%)を得た。融点:244〜247℃
【0132】
【0133】製造例12 エトキシメチル 2−(4,6−ジメトキシピリミジン
−2−イルオキシ)−4−フェニルニコチネートの合成
(化合物番号86) 2−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルオキ
シ)−4−フェニルニコチン酸0.50g(0.001
4モル)及び炭酸カリウム0.24g(0.0017モ
ル)を秤量し、ジメチルホルムアミド10mlを入れ室温
で1時間攪拌した。次にエトキシメチルクロライド0.
14g(0.0015モル)を加え室温で30分間攪拌
した。水にあけ酢酸エチル50mlで抽出し、水、飽和食
塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過し溶
媒を留去後残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開
溶媒 酢酸エチル/ヘキサン=1/4)にて精製し、淡
黄色アメ状物質の目的物0.54g(93.1%)を得
た。nD 20:1.5701
【0134】製造例13 4−(3−クロロフェニル)−2−(4,6−ジメトキ
シピリミジン−2−イルチオ)−N−メチルスルホニル
ニコチンアミドの合成(化合物番号301) 4−(3−クロロフェニル)−2−(4,6−ジメトキ
シピリミジン−2−イルチオ)ニコチン酸3.0g
(0.0074モル)を秤量し、ジメチルホルムアミド
30mlを加え攪拌下カルボニルジイミダゾール1.50
g(0.0093モル)を徐々に加え室温で24時間攪
拌した。メタンスルホンアミド1.80g(0.001
9モル)及び60%水素化ナトリウム0.60g(0.
0015モル)を秤量しジメチルホルムアミド30mlを
加え80℃で2時間攪拌した。次に、先に合成したニコ
チン酸のカルボニルイミダゾールのジメチルホルムアミ
ド溶液を室温下加え、80℃で2時間攪拌した。水にあ
け酢酸エチル50mlで洗浄後水層を10%HCl水で酸
性にし酢酸エチル100mlで抽出した。水、飽和食塩水
で洗浄後無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過し溶媒を
留去後残渣をシリカゲルクロマログラフィー(展開溶媒
酢酸エチル/ヘキサン=1/1)で精製し淡黄色ガラ
ム状物質の目的物3.0g(81.3%)を得た。融
点:54〜58℃
【0135】
【0136】本発明の除草剤は、一般式〔I〕で示され
るピリジン誘導体及びその塩を有効成分としてなる。本
発明化合物を除草剤として使用するには本発明化合物そ
れ自体で用いてもよいが、製剤化に一般的に用いられる
担体、界面活性剤、分散剤または補助剤等を配合して、
粉剤、水和剤、乳剤、微粒剤または粒剤等に製剤して使
用することもできる。
【0137】製剤化に際して用いられる担体としては、
例えばジークライト、タルク、ベントナイト、クレー、
カオリン、珪藻土、ホワイトカーボン、バーミキュライ
ト、炭酸カルシウム、消石灰、珪砂、硫安、尿素等の固
体担体、イソプロピルアルコール、キシレン、シクロヘ
キサン、メチルナフタレン等の液体担体等があげられ
る。
【0138】界面活性剤及び分散剤としては、例えばア
ルキルベンゼンスルホン酸金属塩、ジナフチルメタンジ
スルホン酸金属塩、アルコール硫酸エステル塩、アルキ
ルアリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ポリ
オキシエチレングリコールエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノアルキレート等があげられる。補助剤として
は、例えばカルボキシメチルセルロース、ポリエチレン
グリコール、アラビアゴム等があげられる。使用に際し
ては適当な濃度に希釈して散布するかまたは直接施用す
る。
【0139】本発明の除草剤は茎葉散布、土壌施用また
は水面施用等により使用することができる。有効成分の
配合割合については必要に応じて適宜選ばれるが、粉剤
または粒剤とする場合は0.01〜20%(重量)、好
ましくは0.1〜10%(重量)の範囲から適宜選ぶの
がよい。また、乳剤及び水和剤とする場合は0.1〜8
0%(重量)、好ましくは1〜50%(重量)の範囲か
ら適宜選ぶのがよい。
【0140】本発明の除草剤の施用量は使用される化合
物の種類、対象雑草、発生傾向、環境条件ならびに使用
する剤型等によってかわるが、粉剤及び粒剤のようにそ
のまま使用する場合は、有効成分として10アール当り
0.1g〜5kg、好ましくは1g〜1kgの範囲から適宜選
ぶのがよい。また、乳剤及び水和剤とする場合のように
液状で使用する場合は、0.1〜10,000ppm、好ま
しくは10〜5,000ppmの範囲から適宜選ぶのがよ
い。
【0141】また、本発明の化合物は必要に応じて殺虫
剤、殺菌剤、他の除草剤、植物生長調節剤、肥料等と混
用してもよい。次に代表的な製剤例をあげて製剤方法を
具体的に説明する。化合物、添加剤の種類及び配合比率
は、これのみに限定されることなく広い範囲で変更可能
である。以下の説明において「部」は重量部を意味す
る。
【0142】
【0143】製剤例2 水和剤 化合物(7)の10部にポリオキシエチレンオクチルフ
ェニルエーテルの0.5部、β−ナフタレンスルホン酸
ホルマリン縮合物ナトリウム塩の0.5部、珪藻土の2
0部、ホワイトカーボンの5部、クレーの64部を混合
粉砕し、水和剤を得る。
【0144】製剤例3 水和剤 化合物(23)の10部にポリオキシエチレンオクチル
フェニルエーテルの0.5部、β−ナフタレンスルホン
酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩の0.5部、珪藻土の
20部、ホワイトカーボンの5部、炭酸カルシウムの6
4部を混合粉砕し、水和剤を得る。
【0145】製剤例4 乳剤 化合物(25)の30部にキシレンとイソホロンの等量
混合物60部、界面活性剤ポリオキシエチレンソルビタ
ンアルキレート、ポリオキシエチレンアルキルアリール
ポリマー及びアルキルアリールスルホネートの混合物の
10部を加え、これらをよくかきまぜることによって乳
剤を得る。
【0146】製剤例5 粒剤 化合物(49)の10部、タルクとベントナイトを1:
3の割合の混合した増量剤の80部、ホワイトカーボン
の5部、界面活性剤ポリオキシエチレンソルビタンアル
キレート、ポリオキシエチレンアルキルアリールポリマ
ー及びアルキルアリールスルホネートの混合物の5部に
水10部を加え、よく練ってペースト状としたものを直
径0.7mmのふるい穴から押し出して乾燥した後に0.
5〜1mmの長さに切断し、粒剤を得る。
【0147】次に試験例をあげて本発明化合物の奏する
効果を説明する。尚、各試験では表62に示す化合物を
試験例と同様に製剤し、比較薬剤として使用した。
【0148】
【表62】
【0149】試験例1(水田土壌処理による除草効果試
験) 100cm2プラスチックポットに水田土壌を充填し、代
掻後、タイヌビエ(Ec)、コナギ(Mo)及びホタルイ(Sc)の
各種子を播種し、水深3cmに湛水した。翌日、製剤例1
に準じて調製した水和剤を水で希釈し、水面滴下した。
施用量は、有効成分を10アール当り100gとした。
その後、温室内で育成し、処理21日目に表63の基準
に従い、除草効果を調査した。試験結果を表64に示
す。
【0150】
【表63】
【0151】
【表64】
【0152】試験例2(畑地土壌処理による除草効果試
験) 120cm2プラスチックポットに畑地土壌を充填し、食
用ビエ(Ec)、オオイヌタデ(Po)、アオビユ(Am)、シロザ
(Ch)、コゴメガヤツリ(Ci)の各種子を播種して覆土し
た。製剤例1に準じて調製した水和剤を水で希釈し、1
0アール当り有効成分が100gになる様に、10アー
ル当り100lを小型噴霧器で土壌表面に均一に散布し
た。その後、温室内で育成し、処理21日目に表63の
基準に従って、除草効果を調査した。試験結果を表65
に示す。
【0153】
【表65】
【0154】試験例3(畑地茎葉処理による除草効果試
験) 120cm2プラスチックポットに畑地土壌を充填し、食
用ビエ(Ec)、オオイヌタデ(Po)、アオビユ(Am)、シロザ
(Ch)、コゴメガヤツリの(Ci)各種子を播種し、温室内で
2週間育成後、製剤例1に準じて調製した水和剤を水に
希釈し、10アール当り有効成分が100gになる様
に、10アール当り100lを小型噴霧器で植物体の上
方から全体に茎葉散布処理した。その後、温室内で育成
し、処理14日目に表63の基準に従って、除草効果を
調査した。試験結果を表66に示す。
【0155】
【表66】
【0156】試験例4(畑地茎葉処理による除草効果及
びイネに対する薬害試験) 600cm2プラスチックポット各々に畑地土壌を充填
し、イネ(Or)、、ジョンソングラス(So)、ノスズメノテ
ッポウ(Al)、オオイヌタデ(Po)、アオビユ(Am)及びシロ
ザ(Ch)を播種して覆土した。温室内で2週間育成後、製
剤例1に準じて調製した水和剤の所定有効成分量(ai,g
/10a)を10アール当り100lの水で希釈し、小型噴
霧器で植物体の上方から全体に茎葉散布処理した。その
後、温室内で育成し、処理14日目に表63の基準に従
って、除草効果及び薬害を調査した。試験結果を表67
に示す。
【0157】
【表67】
【0158】試験例5(畑地土壌処理による除草効果及
びイネに対する薬害試験) 600cm2プラスチックポット各々に畑地土壌を充填
し、、イネ(Or)、ジョンソングラス(So)、ノスズメノテ
ッポウ(Al)、オオイヌタデ(Po)、アオビユ(Am)及びシロ
ザ(Ch)を播種して覆土した。ポット底部より吸水させた
後、製剤例1に準じて調製した水和剤の所定有効成分量
(ai,g/10a)を10アール当り100lの水で希釈し、
小型噴霧器で土壌表面に散布処理した。処理後再び温室
内で育成し、処理20日目に表63の基準に従って、除
草効果及び薬害を調査した。試験結果を表68に示す。
【0159】
【表68】
【0160】試験例6(畑地茎葉処理による除草効果及
びコムギに対する薬害試験) 600cm2プラスチックポット各々に畑地土壌を充填
し、コムギ(Tr)、ジョンソングラス(So)、ノスズメノテ
ッポウ(Al)、オオイヌタデ(Po)、アオビユ(Am)及びシロ
ザ(Ch)を播種して覆土した。温室内で2週間育成後、製
剤例1に準じて調製した水和剤の所定有効成分量(ai,g
/10a)を10アール当り100lの水で希釈し、小型噴
霧器で植物体の上方から全体に茎葉散布処理した。その
後、温室内で育成し、処理14日目に表63の基準に従
って、除草効果及び薬害を調査した。試験結果を表69
に示す。
【0161】
【表69】
【0162】試験例7(畑地土壌処理による除草効果及
びコムギに対する薬害試験) 600cm2プラスチックポット各々に畑地土壌を充填
し、コムギ(Tr)、ジョンソングラス(So)、ノスズメノテ
ッポウ(Al)、オオイヌタデ(Po)、アオビユ(Am)及びシロ
ザ(Ch)を播種して覆土した。ポット底部より吸水させた
後、製剤例1に準じて調製した水和剤の所定有効成分量
(ai,g/10a)を10アール当り100lの水で希釈し、
小型噴霧器で土壌表面に散布処理した。処理後再び温室
内で育成し、処理20日目に表63の基準に従って、除
草効果及び薬害を調査した。試験結果を表70に示す。
【0163】
【表70】
【0164】試験例8(畑地茎葉処理による除草効果及
びワタに対する薬害試験) 600cm2プラスチックポット各々に畑地土壌を充填
し、ワタ(Go)、ジョンソングラス(So)、ノスズメノテッ
ポウ(Al)、オオイヌタデ(Po)、アオビユ(Am)及びシロザ
(Ch)を播種して覆土した。温室内で2週間育成後、製剤
例1に準じて調製した水和剤の所定有効成分量(ai,g/1
0a)を10アール当り100lの水で希釈し、小型噴霧
器で植物体の上方から全体に茎葉散布処理した。その
後、温室内で育成し、処理14日目に表63の基準に従
って、除草効果及び薬害を調査した。試験結果を表71
に示す。
【0165】
【表71】
【0166】試験例9(畑地土壌処理による除草効果及
びワタに対する薬害試験) 600cm2プラスチックポット各々に畑地土壌を充填
し、ワタ(Go)、ジョンソングラス(So)、ノスズメノテッ
ポウ(Al)、オオイヌタデ(Po)、アオビユ(Am)及びシロザ
(Ch)を播種して覆土した。ポット底部より吸水させた
後、製剤例1に準じて調製した水和剤の所定有効成分量
(ai,g/10a)を10アール当り100lの水で希釈し、
小型噴霧器で土壌表面に散布処理した。処理後再び温室
内で育成し、処理20日目に表63基準に従って、除草
効果及び薬害を調査した。試験結果を表72に示す。
【0167】
【表72】
【0168】
【発明の効果】一般式〔I〕で表される本発明の化合物
及びその塩は、畑地においても問題となる種々の雑草、
例えばオオイヌタデ、アオビユ、シロザ、ハコベ、イチ
ビ、アメリカキンゴジカ、アサガオ、オナモミ等の広葉
雑草をはじめ、ハマスゲ、キハマスゲ、ヒメクグ、カヤ
ツリグサ、コゴメガヤツリ等の多年生及び1年生カヤツ
リグサ科雑草、ヒエ、メヒシバ、エノコログサ、スズメ
ノカタビラ、ジョンソングラス、ノスズメノテッポウ、
野生エンバク等のイネ科雑草の発芽前から生育期の広い
範囲にわたって、極めて低い薬量で優れた除草効果を発
揮する。また、水田に発生するタイヌビエ、タマガヤツ
リ、コナギ等の一年生雑草及びウリカワ、ミズガヤツ
リ、クログワイ、ホタルイ、ヘラオモダカ等の多年生雑
草を防除することもできる。適用作物としてはイネ、コ
ムギ、ワタ、トウモロコシ等があげられる。
【0169】
フロントページの続き (72)発明者 平田 道弥 静岡県小笠郡菊川町青葉台1丁目14番15 号 審査官 冨永 保 (56)参考文献 特開 平2−216631(JP,A) 特開 平2−121973(JP,A) 特開 昭64−84(JP,A) 特開 平1−213202(JP,A) ***国特許出願公開3633485(DE, A1) 欧州特許出願公開467139(EP,A 2) 仏国特許7699(FR,B) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 401/12 A01N 43/54 A01N 43/66 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式【化1】 {式中、Rは水素原子、水酸基、アルコキシ基、アルコ
    キシアルコキシ基、アシルオキシアルコキシ基、置換さ
    れていてもよいベンジルオキシ基、アルキルスルホニル
    アミノ基、アルキルチオ基、置換されていてもよいフェ
    ノキシ基、置換されていてもよいフェニルチオ基または
    イミダゾリル基を示し、 R1及びR2は同一または相異なり、水素原子、アルコキ
    シ基、ハロゲン原子、アルキルアミノ基、ジアルキルア
    ミノ基、ハロアルコキシ基またはアルキル基を示し、
    は1または2の整数を示し、nが1のときXはピリジン
    環の4位がフェニル基または置換フェニル基を示し、n
    が2のときXはピリジン環の4位がフェニル基または置
    換フェニル基を示し並びに5位または6位のどちらか一
    方がハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、フェニ
    ル基またはジアルキルアミノ基を示し、Wは酸素原子ま
    たは硫黄原子で表される基を示し、Zはメチン基または
    窒素原子を示す。}で表されるピリジン誘導体及びその
    塩。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のピリジン誘導体及びその
    塩を、有効成分として含有する除草剤。
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