JP3206054B2 - 防音床と天井パネルとを一体に備えた構造材 - Google Patents

防音床と天井パネルとを一体に備えた構造材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防音床と天井パネルと
を一体に備えた構造材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の一般住宅の床天井の構造として
は、先ず、図5及び図6にそれぞれ示すように、梁・大
引き等の架設後、根太をこれらの上面に一定間隔で設置
し、更にこの上に床仕上げ材を釘、接着剤等で固定して
床とした。
【0003】さらに、天井については、梁・大引きから
吊り木で吊った野縁に天井材を張って天井としていた。
【0004】しかし、これらの施工は構造が複雑で多く
の部材を使用し、また、各部材は無垢材が多く、しかも
一般に乾燥不充分な材が流通しており、精度も不良で修
正を必要とする場合が多く、収縮,反り,狂いやキシミ
音が発生したり、強度不足の恐れもあった。
【0005】また、施工中二階での作業は、床が張られ
ていないため、足場等の仮床を作る必要があり手間を要
し、設置後の隙間も多く工具落下や転落事故の発生もあ
り、未熟練者や高齢者の割合が増加しており、極めて危
険であった。
【0006】そして、工事完成後、こうして得られた床
は、強度的に弱く、また遮音性能も劣悪であり、特に、
床衝撃音については人間の居住環境とは言えないL85
〜90程度であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
上記の各欠点を除去するために発明さたものであって、
一般木造住宅の床天井施工において、部材をあらかじめ
工場で切断・加工したり、人工乾燥材、合板その他の高
精度部材を使用することで、収縮,反り,狂い,やキシ
ミ音がなく、施工中も安全確保のため、転落防止の恐れ
がない、防音床と天井パネルとを一体に備えた構造材を
提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこでこの発明は、住宅
等の階上の床と階下の天井とを形成する建築用材におい
て、厚物木質材を床下地材とし、該床下地底面に桁材を
設け、該桁材に天井材を設け、これらを一体に形成した
ことを特徴とする,防音床と天井パネルとを一体に備え
た構造材からなるものである。
【0009】
【作用】この発明の使用にあたっては、床下地材と天井
材とが桁材を介して一体に形成してあるため、クレーン
等で吊り容易に取付けが可能であり、迅速に施工でき取
付け完了後安全な足場としても活用でき、構造がシンプ
ルで精度が高く、狂いの発生する恐れもなく、遮音シー
トやグラスウール等の吸音材の設置も容易である。
【0010】
【実施例】次に、この発明の最適な実施例を詳述する
と、住宅等の階上の床と階下の天井とを形成する建築用
材において、厚物木質材〔単板積層材(LVL)〕を床
下地材(1)とし、該床下地底面に桁材(2)を設け、
該桁材(2)に天井材(3)を設け、これらを一体に形
成したものより構成される。
【0011】尚、桁材(2)は単板積層材(LVL)を
用いたが、強度が同等であれば合板、集成材その他の材
でもよく、床下地材(1)と天井材(3)に使用した厚
物木質材は多少の小単板を積層し、更に、表裏の付近に
は、微細な繊維質層を設置し、断面構造が3層の厚さ3
0〜200mm、比重0.4〜0・7を使用した。
【0012】また、床下地材(1)には、金属粉その他
の高比重物質を混合した軟質の遮音シート(4)とグラ
スウール等の吸音材(5)を、天井材(3)との間に設
置しておくと良く、床下地材(1)には緩衝材(6)を
設ける。
【0013】
【発明の効果】本発明は、以上の構成よりなるものであ
り、この発明によれば、床と天井パネルが一体に設けら
れ、しかも、防音床天井パネルを用いることで、迅速に
高精度の床天井の同時施工が可能となり、床衝撃音遮音
性能についても、従来の床天井の場合より、遥かに高性
能であり〔図4において、○は従来の天井材、△は本発
明の床天井(一般フロアー住宅に使用される木質フロー
リング)、●は図2,図3に示す本発明の床天井(防音
フロア住宅に使用される木質フローリングでフローリン
グの裏面又は内部に緩衝材などが構成され、防音効果を
示すもの)、上階からの騒音に悩まされることの少ない
快適な木造住宅が得られる等極めて有益なる効果を奏す
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す一部欠截側面図であ
る。
【図2】本発明の他の実施例を示す一部欠截側面図であ
る。
【図3】本発明のさらに他の実施例を示す一部欠截側面
図である。
【図4】本発明の床天井の軽量床衝撃音性能を示す等級
表図である。
【図5】従来例の一部欠截側面図である。
【図6】従来例の一部欠截側面図である。
【符号の説明】
1 床下地材 2 桁材 3 天井材 4 遮音シート 5 吸音材 6 緩衝材
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−165448(JP,A) 特開 昭59−102036(JP,A) 特開 昭61−130540(JP,A) 実開 昭59−32012(JP,U) 実開 昭63−51005(JP,U) 実開 昭55−103316(JP,U) 実開 昭55−123525(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 住宅等の階上の床と階下の天井とを形成
    する建築用材において、厚物木質材を床下地材とし、該
    床下地材に直接、桁材を設けるか、あるいは、該床下地
    材に緩衝材を介して桁材を設け、該桁材に天井材を設
    け、これらを一体に形成したことを特徴とする,防音床
    と天井パネルとを一体に備えた構造材。
  2. 【請求項2】 天井材の裏面に、遮音シートを設け、該
    遮音シートを介して桁材を設けたことを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の防音床と天井パネルとを一体に
    備えた構造材
JP31340991A 1991-10-31 1991-10-31 防音床と天井パネルとを一体に備えた構造材 Expired - Fee Related JP3206054B2 (ja)

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