JP3199970B2 - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents

エンジンの排気浄化装置

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JP3199970B2
JP3199970B2 JP33612794A JP33612794A JP3199970B2 JP 3199970 B2 JP3199970 B2 JP 3199970B2 JP 33612794 A JP33612794 A JP 33612794A JP 33612794 A JP33612794 A JP 33612794A JP 3199970 B2 JP3199970 B2 JP 3199970B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,車両等のエンジンの排
気中に含まれるパティキュレートを捕集,除去するエン
ジンの排気浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】ディーゼルエンジンの排気中にはカーボン
を主成分とする排気微粒子(パティキュレート)が含ま
れており,排気黒煙の原因となっている。そのため,デ
ィーゼルエンジンの排気通路中に,ハニカム状セラミッ
クあるいはセラミックファイバ等によるパティキュレー
トフィルタを配設し,パティキュレートを捕集・除去す
る排気浄化装置が設けられる。
【0003】しかし,上記フィルタにパティキュレート
が多量に堆積すると,エンジンの排気圧力が上昇し,出
力の低下や燃費の悪化を生ずるため,堆積したパティキ
ュレートを燃焼させて除去し,フィルタを再生すること
が必要となる。このフィルタの再生方法として,フィル
タに触媒を担持し,あるいは触媒を添加剤として燃料に
添加し,通常は600℃以上であるパティキュレート燃
焼温度を触媒作用により400℃以下に低下させ,排気
の温度を利用してパティキュレートを燃焼させる方法が
知られている。
【0004】この方法を加速及び減速が繰り返される実
車に適用する場合には,上記フィルタの温度をパティキ
ュレートの燃焼温度以上に維持するために,エンジン低
負荷時における低温排気(例えば200℃以下)による
フィルタの冷却を防ぐことが非常に有効である。そこ
で,パティキュレートフィルタが介装された排気通路と
並列に排気のバイパス通路を設け,車両の減速運転時等
の排気の低温時には,バルブを切り換えて排気をバイパ
ス通路へ流し,フィルタの冷却を防ぐ方法が提案されて
いる。
【0005】しかしながら,この第1の方法では,2組
の排気通路及び切り換え用のバルブが必要となることか
ら,構成が複雑となり,設置のために大きなスペースを
要し,小型車への搭載が困難であるという問題がある。
さらに,この方法では排気温度の低い低速運転が長時間
継続する場合には,パティキュレートを燃焼できず,フ
ィルタを再生できないという問題がある。
【0006】これに対し,特公平6−10409号公報
では,排気温度が低い場合でもパティキュレートを燃焼
しフィルタの再生を可能とすべく,排気温度を昇温させ
る手段として,エンジンの吸気通路に吸気絞り弁を設け
る方法が提案されている。この第2の方法によれば,吸
気を絞ることによりエンジンのシリンダ内の余剰空気量
を減少させるため,簡素な構成で,排気温度を上昇させ
ることができ,これによってパティキュレートの燃焼除
去が可能となる。
【0007】しかしながら,過度に吸気を絞ると,エン
ジンシリンダ内での燃焼状態が悪化し,出力の低下や燃
費の悪化を生ずるため,可能な限り絞り量を小さくし,
或いは絞り頻度を減少させてパティキュレートを確実に
燃焼させて,捕集手段を再生することが重要な課題とな
る。
【0008】この問題を解決するため,実開昭63−2
1718号公報では,排気温度tを検出し,この温度t
が設定値t1 より低い(t<t1 )場合は,吸気を絞っ
ても排気温度がパティキュレート燃焼温度に到達しない
うえに燃費が悪化するため吸気を絞らず,また排気温度
が触媒の活性化温度t2 より高い(t>t2 )場合は,
吸気を絞らなくてもパティキュレートが燃焼するため吸
気を絞らず,排気温度tがt1 <t<t2 の場合のみ吸
気を絞る方法が提案されている。
【0009】
【解決しようとする課題】しかしながら,排気が一定の
温度範囲(t1 <t<t2 )にあるときにのみ,吸気を
絞って昇温させる上記改良方法は,バイパス流路などの
大きなスペースを占有しないという利点はあるが,次の
ような問題点が依然として存在している。即ち,この方
法においては,排気が低温(t≦t1 )のときには昇温
手段を作動させないからパティキュレートを燃焼できな
いばかりでなく,フィルタの温度がどんどん低下するこ
とになる。
【0010】そして,一旦低温になったフィルタを,パ
ティキュレートの燃焼可能な温度まで昇温させるには,
吸気を大きくまた長時間に渡って絞る必要があるため,
これによって燃費が大幅に悪化するという問題がある。
また,排気の温度tだけを捉えて吸気絞りを操作するた
め,フィルタのパティキュレートの捕集量が少なく走行
上問題ないにもかかわらず吸気を頻繁に絞るという状態
が生じ,徒に燃費を悪化させるという問題がある。
【0011】更に,市街地の走行などによって長時間に
渡って低速運転をした後に加速した場合などには,排気
温度は高いがフィルタの温度が非常に低くなっていると
いう状態が生ずる。しかしながら,排気温度を基準にし
て吸気を絞ると,フィルタが低温のためパティキュレー
トが燃焼できないにも拘らず,吸気を絞ってパティキュ
レートを燃焼させようとし,これによって燃費を悪化さ
せるという状態を生じさせる。
【0012】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたものであり,スペースを取らない簡素な配管構成
により,出力の低下や燃費の悪化を招くことのない適切
な制御によって,良好にパティキュレート捕集手段を再
生させることのできるエンジンの排気浄化装置を提供し
ようとするものである。
【0013】
【課題の解決手段】本願の第1発明は,エンジンの排気
通路中に介装されたパティキュレート捕集手段と,該捕
集手段の上流側に設けられた圧力検出手段と,エンジン
の運転状態検出手段と,エンジンの排気温度を上昇させ
る昇温手段と,上記圧力検出手段及び運転状態検出手段
の出力信号を受けて上記捕集手段に捕集されたパティキ
ュレートの捕集量を算出する捕集量算出手段と,上記運
転状態検出手段及び捕集量算出手段の信号を受けて上記
昇温手段を作動させる昇温制御部とを有するエンジンの
排気浄化装置であって,上記昇温制御部は,上記運転状
態検出手段により検出したエンジンの負荷が,所定値L
1以下の低負荷状態にある場合には,上記昇温手段を
常時作動させて上記捕集手段の温度低下を抑制して高め
に維持し,一方,負荷が所定値Ls1を越える場合に
は,上記昇温制御部は,上記捕集量算出手段によって検
出したパティキュレート捕集量が所定値m 1 を越えた場
合,又は運転状態検出手段の出力信号に応じて昇温手段
を作動させて上記捕集手段を再生させ,かつパティキュ
レート捕集量が上記所定値m 1 を越える場合に,上記昇
温制御部は,パティキュレート捕集量の値が大きい程,
上記昇温手段に対する操作量を段階的又は連続的に増大
させることを特徴とするエンジンの排気浄化装置にあ
る。
【0014】第1発明において最も注目すべきことは,
昇温制御部が運転状態検出手段によってエンジンの負荷
状態を検出し,エンジンの負荷が所定値Ls1 以下の低
負荷である場合には,昇温手段を常時作動させることで
ある。そして,エンジン負荷が所定値Ls1 を越える場
合には,捕集量算出手段又は運転状態検出手段の出力信
号に応じて昇温手段を作動させる。
【0015】そして,エンジンの負荷が上記所定値Ls
1を越える場合には,パティキュレートの捕集量が所定
値m1を越えた場合にのみ昇温手段を作動させる。パテ
ィキュレートの捕集量が少ない場合には,短時間でパテ
ィキュレートを燃焼させることができるから,昇温手段
を作動させなくてもパティキュレート燃焼の可能性が高
く,吸気又は排気を絞る昇温手段の作動によって生ずる
不具合を完全に防止することができるからである。そし
て,パティキュレートの捕集量が少ないため,エンジン
の排気圧力の増加による走行の不具合も生じないからで
ある。
【0016】更に,パティキュレート捕集量が上記所定
値m1をこえた場合における昇温手段の操作量は,パテ
ィキュレートの捕集量が大きいほど大きくする。なぜな
らば,パティキュレートの燃焼速度は温度が高いほど大
きいため,パティキュレートの捕集量が大きいほどパテ
ィキュレートの燃焼のためにより高い排気温度が要求さ
れるから昇温手段を大きく操作する必要があり,一方,
パティキュレートの捕集量が少ない場合には,より低い
排気温でパティキュレートの燃焼が可能であるから昇温
手段の操作量が小さくてよく,これによって昇温手段を
過度に操作することに伴う燃費の悪化を防止することが
できるからである。
【0017】次に,本願の第2発明は,エンジンの排気
通路中に介装されたパティキュレート捕集手段と,該捕
集手段の上流側に設けられた圧力検出手段と,該捕集手
段の温度を検出する温度検出手段と,エンジンの運転状
態検出手段と,エンジンの排気温度を上昇させる昇温手
段と,上記圧力検出手段と運転状態検出手段の出力信号
を受けて上記捕集手段に捕集されたパティキュレートの
捕集量を算出する捕集量算出手段と,上記運転状態検出
手段,捕集量算出手段及び温度検出手段の信号を受けて
上記昇温手段を作動させる昇温制御部とを有するエンジ
ンの排気浄化装置であって,上記昇温制御部は,上記運
転状態検出手段により検出したエンジンの負荷が,所定
値Ls1以下の低負荷状態にある場合には,上記捕集手
段の温度低下を抑制して高めに維持するように上記昇温
手段を常時作動させ,負荷が所定値Ls1を越える場合
には,上記捕集量算出手段の出力信号又は運転状態検出
手段の出力信号に応じて昇温手段を作動させることを特
徴とするエンジンの排気浄化装置にある。上記昇温制御
部は,上記運転状態検出手段により検出したエンジンの
負荷が低負荷状態の所定値Ls2を越える場合には,前
記温度検出手段によって検出した捕集手段の温度が設定
値tsを越えた場合にのみ,上記運転状態検出手段と捕
集量算出手段の信号に応じて上記昇温手段を操作し,
つ,前記昇温制御部は,エンジンの負荷が所定値Ls 2
を越える場合であってパティキュレート捕集量が所定値
2 以下である場合には,パティキュレート捕集手段の
温度のいかんに拘わらず昇温手段を作動させないことを
特徴とするエンジンの排気浄化装置にある。
【0018】第2発明において最も注目すべきことは,
昇温制御部は,エンジンの負荷が所定値Ls2 を越える
場合には,パティキュレート捕集手段の温度が設定値t
sを越えた場合にのみ,昇温手段を操作することであ
る。上記設定値tsは,昇温手段を作動させてもパティ
キュレートを燃焼させて捕集手段を再生することのでき
ない,捕集手段の温度状態の上限値に対応する値であ
る。
【0019】なお,上記温度設定値tsは,エンジンの
負荷が大きいほど大きな値とすることが好ましい。なぜ
ならば,エンジンの負荷が小さい場合には排出されるパ
ティキュレートの量が少ないためパティキュレート捕集
手段の温度が相対的に低くてもパティキュレート(捕集
されたパティキュレート及び新規排出パティキュレート
の合計)を燃焼させて捕集手段を再生することができ
る。一方,エンジンの負荷が大きい場合には,排出され
るパティキュレートの量が多いため,パティキュレート
捕集手段の温度がより高い状態にあることが必要となる
からである。
【0020】即ち,エンジンの負荷が大きい場合におい
て,捕集手段の温度が充分高くないのに昇温手段を操作
すれば,昇温手段を徒に操作することによる不具合が生
ずることになりかねない。なお,負荷に応じて変化させ
る上記設定値tsの変化の態様は連続的に変化させる方
法でもよく段階的に変化させる方法でもよい。
【0021】また,所定値Ls2を越える場合の第2発
明における昇温手段の操作は,パティキュレート捕集量
が非常に少ない場合(所定値m2以下の場合)には, 昇
温手段を全く作動させないパティキュレート捕集量が
非常に少ない場合には,昇温手段を操作せずに成り行き
によってパティキュレートを燃焼させても,パティキュ
レートの捕集量が少ないためエンジンの排気圧力の増加
による走行上の不具合が生じないからである。そして,
吸気の絞りによる燃費の悪化など昇温手段を操作するこ
とによる不具合の発生がない。
【0022】また,所定値Ls2 を越える場合の第2発
明における昇温手段の操作量は,エンジンの負荷が小さ
いほど大きくし,エンジンの負荷が大きいほど小さくす
ることが好ましい。なぜならば,エンジンの吸・排気を
絞ることによる燃費の悪化の程度は,エンジンが高負荷
であるほど大きくなるからである。
【0023】なお,第2発明において,エンジンの負荷
が上記所定値Ls2 以下である場合には,パティキュレ
ート捕集手段の温度のいかんに拘わらず,昇温手段を常
時作動させることが好ましい。なぜならば,エンジンが
低負荷である場合には,吸気又は排気を絞っても,出力
や燃費を悪化させることは殆どなく,昇温手段を操作し
て捕集手段の冷却を防止すれば,その後の,パティキュ
レートの燃焼と捕集手段の再生とをより容易にすること
ができるからである。
【0024】上記第1発明及び第2発明の昇温手段に
は,エンジンの吸気通路中に設けた吸気絞り部材があ
り,またエンジンの排気通路に設けた排気絞り部材があ
る。その他,一般的に用いられる燃料噴射増量,噴射時
期遅角あるいはそれらの組合せなどの手段でもよいこと
は言うまでもない。また,第1,第2発明におけるパテ
ィキュレート捕集手段には,例えば,触媒を担持させた
フィルタがあり,触媒を燃料に添加した場合には上記触
媒を担持しない通常のフィルタがある。
【0025】
【作用及び効果】第1発明においては,エンジンが低負
荷(所定値Ls1 以下)である場合には,昇温手段を常
時作動させ排気を昇温させる。そのため,パティキュレ
ート捕集手段は温度の低下を抑制され,高めに維持され
る。それ故,その後のパティキュレートの燃焼と捕集手
段の再生が容易となり,より好ましい状態に捕集手段が
維持される。更に,このときはエンジンが低負荷である
から,吸気又は排気を絞り込んでももエンジンの出力の
低下や燃費の悪化は殆ど生じない。
【0026】一方,低負荷でない場合には,昇温手段の
操作によりエンジン出力の低下や燃費の悪化を招き易い
から,捕集量算出手段や運転状態検出手段の出力信号に
応じて昇温手段を操作することによって,出力の低下や
燃費の悪化を低めに抑えることができる。そして,第1
発明では,排気をバイパスさせる通路など装置を大型化
するような部材は必要ないから,占有スペースが大きく
ならず装置はコンパクトである。
【0027】上記のように,第1発明によれば,スペー
スを多く取らない簡素な配管構成により,出力の低下や
燃費の悪化を招くことない適切な制御によって良好にパ
ティキュレート捕集手段を再生することのできるエンジ
ンの排気浄化装置を提供することができる。
【0028】次に,第2発明にかかる排気浄化装置の作
用効果について述べる。第2発明の排気浄化装置におい
ては,エンジンが低負荷運転状態にない場合(所定値L
2 を越える場合)には,パティキュレート捕集手段の
温度状態に対応して昇温手段を作動させる。そして,
ティキュレート捕集手段が設定値tsを越える場合にの
み昇温手段を操作する。
【0029】従って,この設定値tsを越える領域を,
昇温手段を操作してパティキュレートを燃焼し,捕集手
段を再生することのできる領域に設定することにより,
無用な昇温手段の作動を回避することができる。即ち昇
温手段を操作してもパティキュレートを燃焼できなけれ
ば,無用にエンジンの出力を低化させ燃費を悪化させる
ことになるから,昇温手段を作動させないことが好まし
い。
【0030】そして,前記のように,上記設定値tsを
エンジン負荷によって変化させることによって,より適
切にパティキュレートの燃焼とパティキュレート捕集手
段の再生とを行うことができ,また前記のように,昇温
手段の操作量をエンジンの負荷が大きいほど小さくする
ことによってより適切な運転が可能となる。
【0031】また,前記のように,パティキュレート捕
集量が非常に少ない場合には,あえて昇温手段を操作し
ないことによって,より適切な運転が可能となる。更
に,第2発明にかかる排気浄化装置も,バイパス用の排
気通路などを設けないから,占有スペースも大きくなら
ない。
【0032】上記のように,第2発明によれば,スペー
スを多く取らない簡素な配管構成により,出力の低下や
燃費の悪化を招くことのない適切な制御によって,良好
にパティキュレート捕集手段を再生することのできるエ
ンジンの排気浄化装置を提供することができる。
【0033】
【実施例】
実施例1 本発明の実施例にかかる排気浄化装置につき,図1〜図
5を用いて説明する。本例は,図1に示すように,エン
ジン4の排気通路42中に介装されたパティキュレート
捕集手段11と,該捕集手段11の上流側に設けられた
圧力検出手段12と,エンジン4の運転状態検出手段1
3と,エンジン4の吸気を絞ってエンジン4の排気温度
tを上昇させる昇温手段14と,圧力検出手段12及び
運転状態検出手段13の出力信号を受けて捕集手段11
に捕集されたパティキュレートの捕集量を算出する捕集
量算出手段21と,上記運転状態検出手段13および捕
集量算出手段21の信号を受けて昇温手段14を作動さ
せる昇温制御部22とを有するエンジン4の排気浄化装
置1である。
【0034】そして,運転状態検出手段13により検出
したエンジン4の負荷Lが,所定値Ls1 以下の低負荷
状態である場合には,昇温制御部22は昇温手段14を
常時作動させる(図3,ステップ602,603)。ま
た,エンジン4の負荷Lが上記所定値Ls1 を越える場
合には,昇温制御部22は,捕集量算出手段21によっ
て検出したパティキュレート捕集量mが所定値m1 を越
えた場合にのみ昇温手段14を作動させ,上記パティキ
ュレート捕集量mが大きいほど昇温手段14の操作量を
段階的に増大させる(図3,ステップ604〜60
8)。
【0035】上記のそれぞれについて説明を補足する。
本例のエンジン4は,ディーゼルエンジンであり,パテ
ィキュレート捕集手段11は,パティキュレートを捕集
する酸化触媒付きのフィルタである。このフィルタは,
セラミック等の多孔質部材からなるハニカム状格子によ
り,多数の流路111が形成されており,流路の入口と
出口は封鎖材112により交互に閉塞されている。ま
た,上記多孔質部材の表層には,γ−アルミナ等のコー
ト層が設けられ,更にその表面にはPt,Pd,Cuな
どの酸化触媒が担持されている。
【0036】また,昇温手段14は,エンジン4の吸気
管41に設けた吸気絞り弁である。そして,捕集量算出
手段21と昇温制御部22とは,電子制御装置(EC
U)2における共通のハードウェア資源と応用プログラ
ムによって構成されている。ECU2には,圧力検出手
段12及び運転状態検出手段13の出力部と昇温手段1
4の入力部とが電気的に接続されている。
【0037】運転状態検出手段13は,エンジン4の回
転数及び負荷(トルク)を検出する機能を有する。そし
て,捕集量算出手段21は圧力検出手段12及び運転状
態検出手段13の出力信号からパティキュレート捕集量
mを算出する。即ち,捕集手段11にパティキュレート
が捕集されると流路111の目詰まりにより,圧力検出
手段12で検出される圧力が大きくなり,この圧力値と
運転状態検出手段13の出力値とからパティキュレート
捕集量mを算出する。
【0038】次に,昇温制御部22の制御動作につい
て,図3に示すフローチャートを用いて説明する。始め
に,ステップ601において,昇温制御部22は運転状
態検出手段13及び捕集量算出手段21から,エンジン
4の負荷(トルク)L及びパティキュレート捕集量mを
読み込む。
【0039】続くステップ602において,昇温制御部
22は,上記負荷Lが設定値Ls1(例えばエンジン最
大出力トルクの5%)よりも大きいか否かを判定し,否
(NO)ならばステップ603に進み昇温手段14を大
きく絞りこむ(例えば,操作量a=弁の全絞り量の40
%とする)。
【0040】一方,ステップ602において,判定結果
が是(YES)ならば,ステップ604に進み,パティ
キュレート捕集量mが低目の所定値m1 (例えば4g)
より大きいか否かを判定する。ここで捕集量mが上記m
1 以下であれば,ステップ605に進み,昇温制御部2
2は昇温手段14を操作しない(操作量V=0,即ち絞
り弁全開)。
【0041】一方,ステップ604で捕集量mが上記m
1 を越える場合には,ステップ606に進み,捕集量m
が上記m1 よりも大きい値である所定値m3 (例えば1
0g)よりも大きいか否かを判定する。この判定結果が
否であれば,ステップ607に進み昇温手段14を小さ
めに操作する(但し操作量b<a)。
【0042】ステップ606の判定結果が是であれば,
ステップ608に進み,昇温手段14を操作する。この
ときの操作量cは,ステップ607における操作量bよ
りも大きく,ステップ603における操作量aよりは小
さい(a>c>b)。また,上記ステップ603,60
5,607,608の後はステップ601に戻る。そし
てステップ601〜608のルーチンを例えば1秒間隔
毎に繰り返す。
【0043】次に,上記制御フローの作用と効果につい
て説明する。ステップ602においてエンジン4の負荷
Lが極めて低い場合(L≦Ls1 )には,昇温手段14
を操作してもエンジンの出力低下や燃費の悪化が殆どな
いから,ステップ603に示すように,昇温手段14の
操作量aを大きくする。その結果,低温の排気によるフ
ィルタの冷却を防止でき,フィルタを高温に維持するこ
とができる。
【0044】一方,エンジンが低負荷でない場合(L>
Ls1 )には,ステップ604以下に示すように,パテ
ィキュレート捕集量mの大小により昇温手段14の操作
量を変更する。その理由は,絞り弁(昇温手段14)を
絞ると,図4(a)に示すように排気温度も上昇するが
同時に同図(b)に示すように燃料消費量も上昇してし
まうから,不適切な昇温手段14の操作は避けなければ
ならないからである。
【0045】そのため,図2に示すように,捕集量mが
低めの値m1 以下のときには,昇温手段は操作しない
(図3,ステップ604,605)。捕集量mが小さい
場合には,仮にパティキュレートが燃焼しなくても運転
に対する悪影響が極めて少ないからである。
【0046】そして,捕集量mが上記m1 を越えても中
位の値m3 以下のとき(m1 <m≦m3 )には,図2及
びステップ607に示すように,小さめに昇温手段14
を操作する(操作量bは,例えば全絞り量の10%程度
とする)。なぜならば,パティキュレート捕集量mは余
り多くないから,少なめの絞り量bによる排気の昇温に
より,パティキュレートを燃焼できるからである。
【0047】そして,捕集量mが上記m3 を越えた大き
な値の場合には,図2及びステップ608に示すよう
に,昇温手段14の操作量cは,更に増大させる(捕集
量cは,例えば全絞り量の30%とする)。これによっ
て排気温度は大幅に上昇し,多量のパティキュレートを
迅速に燃焼させることができる。
【0048】なお,上記制御ルーチンにおいて絞り弁の
ハンチング動作を防止するために,上記パティキュレー
ト捕集量m1 ,m3 の値を一定の値とせず,ステップ6
01に戻る前の前サイクルの結果に応じて変化させるよ
うにすることもできる。例えば,前サイクルにおいて,
ステップ608(操作量c)のルーチンに進んだ場合に
は,次のサイクルにおいては所定値m3 を例えば1gだ
け増加させるなどの変更を加え,弁のハンチングを防止
する。
【0049】また,ハンチングを防止する他の方法とし
て,ステップ604や606における判定条件として,
例えば10秒間以上など一定時間以上の状態の継続を条
件に付加するなどの方法がある。図5は,昇温手段14
の操作量を値ゼロから,値b,値cに変化させたとき
に,捕集手段11を再生させることができるエンジンの
運転領域がどのように変化するかを示すものである。
【0050】図5の曲線Aの上部(ハッチ部)は,昇温
手段14を操作せずに捕集手段11の再生が可能となる
運転領域である。即ち,この領域ではパティキュレート
の排出量は多いが,エンジンが高回転,高負荷であるた
め排気温度が高く,フィルタは自然に再生する。しかし
ながら,通常の運転状態では,この領域に入る頻度は少
ない。
【0051】一方,昇温手段14の絞りを10%だけ絞
った場合(ステップ607)には,これによって排気温
度が上昇し,フィルタを再生可能な運転領域は図5の曲
線Bの上部まで拡大する。そして,この領域は,通常の
運転状態のほとんどをカバーすることができる。更に,
昇温手段14の操作量を30%とした場合には,フィル
タの再生可能な領域は曲線Cの上部まで拡大し,ほとん
どの低負荷運転領域をもカバーする。
【0052】しかしながら,エンジンのアイドリング時
などエンジン負荷が極めて低い場合には,運転領域が上
記曲線Cの下部領域に入り,昇温手段14を大きく操作
してもパティキュレート捕集手段を再生できなくなる。
しかしながら,この場合には,パティキュレート排出量
は微量であり,捕集手段11に集積されるパティキュレ
ートの量は少なく,その後の負荷上昇によって短時間の
うちに,パティキュレートを燃焼し除去させることがで
きる。そして,本例においては,このように負荷が極め
て低い場合には,昇温手段14を大きく操作すること
(ステップ603)によって,昇温手段14の冷却を防
止し,その後のパティキュレートの燃焼を容易にするこ
とができる。
【0053】上記のように,本例の排気浄化装置1にお
いては,エンジンの運転状況とパティキュレートの捕集
量に応じて,燃費の悪化を極力低く抑えてパティキュレ
ート捕集手段11を確実かつ効果的に再生することがで
きる。
【0054】また,図4(b)から知られるように,吸
気の絞り量を10%位の値にしても燃費の悪化は非常に
小さいため,ステップ607の操作条件であるパティキ
ュレート捕集量m1 を小さな値に設定することができ
る。その結果,捕集手段11におけるパティキュレート
の平均捕集量が従来に比べて小さくなり,エンジンの排
気圧力の平均値が小さくなり,燃費を向上させることが
できる。また,パティキュレートの平均捕集量が少ない
ことから,パティキュレートの燃焼に伴う発熱量が小さ
くなり,捕集手段11が過度に高温化する不具合を防止
し,フィルタや触媒の耐久性が大幅に向上する。
【0055】また,本例の排気浄化装置1は,装置を大
型化するバイパス流路などを必要とせず配管構成は簡素
であり,占有スペースは小さい。上記のように,本例に
よれば,スペースを多く取らない簡素な配管構成によ
り,出力の低下や燃費の悪化を招くことのない適切な制
御によって,良好にパティキュレート捕集手段11を再
生することのできるエンジンの排気浄化装置1を提供す
ることができる。
【0056】実施例2 本例は,図6に示すように,実施例1において,パティ
キュレート捕集量に対する昇温手段14の操作量Vをよ
り多段階に変化させるようにしたもう1つの実施例であ
る。即ち,昇温手段14を作動させるパティキュレート
の最小の捕集量m0 を実施例1における値m1 (4g)
よりも小さくし,かつ昇温手段14の操作量Vをより小
刻みに変化させるようにしたものである(M0 を例えば
2gとする)。その他については,実施例1と同様であ
る。
【0057】実施例3 本例は,図7に示すように,実施例2においてパティキ
ュレート捕集量mの少ない領域における昇温手段14の
操作量Vを段階的ではなく,連続的に変化させるように
したもう1つの実施例である。即ち,昇温手段14の操
作量Vを,パティキュレート捕集量mがm1 (4g)以
下の範囲において連続的に変化させる。その他について
は,実施例1と同様である。
【0058】実施例4 本例は,図8に示すように,実施例1において昇温手段
15を排気絞り弁としたもう1つの実施例である。昇温
手段15は電磁弁であり,操作入力部が昇温制御部22
(ECU2)に電気的に接続されている。その他につい
ては,実施例1と同様である。
【0059】実施例5 本例は,図9に示すように,実施例1においてパティキ
ュレート捕集手段110を触媒を担持しないフィルタと
したもう1つの実施例である。そして,燃料に触媒を添
加する。そのため,パティキュレートに触媒成分が含ま
れることとなりパティキュレートの燃焼温度が大幅に低
下し,フィルタに触媒を担持するのと同様の効果を有す
る。その他については,実施例1と同様である。
【0060】実施例6 本例は,図10に示すように,実施例5において触媒供
給手段45によって燃料中に触媒を混入させるようにし
たもう1つの実施例である。即ち,燃料供給配管44に
触媒供給手段45を設け,燃料噴射ポンプ46から噴射
された燃料中に触媒を混入させる。その他は実施例5と
同様である。
【0061】実施例7 本例は,図11に示すように,実施例5において昇温手
段15を吸気絞り弁に替えて排気絞り弁としたもう1つ
の実施例である。その他については実施例5と同様であ
る。
【0062】実施例8 本例は,図12に示すように,実施例6において昇温手
段15を吸気絞り弁に替えて排気絞り弁としたもう1つ
の実施例である。その他については,実施例6と同様で
ある。
【0063】実施例9 本例は,第2発明の実施例にかかる排気浄化装置1であ
り,図13に示すように,実施例1のシステム構成に温
度検出手段17を追加したものである。そして,昇温制
御部23は,運転状態検出手段13により検出したエン
ジン4の負荷が所定値Ls2 越える場合には,温度検出
手段17によって検出したパティキュレート捕集手段の
温度が設定値tsを越えた場合にのみ,運転状態検出手
段13と捕集量算出手段21の信号に応じて昇温手段1
4を操作する。
【0064】このとき,昇温制御部23は,図14に示
すように,エンジン4の負荷が小さいほど設定値tsを
小さな値となるように,設定値tsを連続的に変化させ
る。しかしながら,パティキュレート捕集量mが所定値
2 以下である場合には,パティキュレート捕集手段1
1の温度のいかんに拘わらず昇温手段14を作動させな
い(図15,ステップ624,625)。
【0065】また,昇温制御部23は,エンジン4の負
荷が上記所定値Ls2 以下である場合には,パティキュ
レート捕集手段11の温度のいかんに拘わらず昇温手段
14を常時作動させる(図15,ステップ622,62
3)。
【0066】以下それぞれについて説明を補足する。図
13に示すように,温度検出手段17はECU2に接続
されており,出力信号は昇温制御部23に入力される。
次に,昇温制御部23の制御動作について,図15に示
すフローチャートにより説明する。始めに,ステップ6
21において,昇温制御部23は運転状態検出手段13
及び捕集量算出手段21からエンジン4の負荷(=トル
ク)L及びパティキュレート捕集量mを読み込む。
【0067】続くステップ622において,昇温制御部
23は上記負荷Lが設定値Ls2 (例えばエンジン最大
出力トルクの5%)よりも大きいか否かを判定し,否な
らばステップ623に進み昇温手段14を大きく絞り込
む(例えば操作量a=弁の全絞り量の40%)。一方,
ステップ622において,判定結果が是であれば,ステ
ップ624に進み,パティキュレート捕集量mが低目の
所定値m2 (例えば4g)よりも大きいか否かを判定す
る。
【0068】ここで捕集量mが上記m2 以下であれば,
ステップ625に進み,昇温制御部23は,昇温手段1
4を操作しない(操作量V=0,弁全開)。一方,ステ
ップ624において捕集量mが上記m2 よりも大きい場
合には,ステップ626に進み,温度検出手段17の出
力信号を読み込む。
【0069】次に,ステップ627において,運転状態
検出手段13からエンジン4の負荷Lの値を検知し,こ
の負荷Lにおいて昇温手段14を下記の操作量dだけ操
作することにより,パティキュレートを燃焼させて,捕
集手段を再生することのできる捕集手段11の下限の温
度toを算出し,この値to以上の値を設定値tsとす
る(ts≧to)。
【0070】そして,続くステップ628において,温
度検出手段17によって検出した捕集手段11の温度t
が,上記設定値tsより大きいか否かを判定する。ここ
で捕集手段11の温度tが設定値ts以下である場合に
は,ステップ625に進み昇温手段14を操作しない。
一方,ステップ628において,上記温度tが設定値t
sを越える場合には,ステップ629に進み,昇温手段
14を所定量d(例えば絞り量20%)だけ操作する。
【0071】なお,ステップ623,625,629で
昇温手段14を操作(又は非操作)後は,いずれの場合
もステップ621に戻り,制御ルーチンを再スタートす
る。そして,上記ステップ621〜629の制御ルーチ
ンを例えば1秒の間隔で繰り返す。
【0072】次に,上記制御フローの作用効果について
次に説明する。エンジン4が極めて低負荷(L≦L
2 )である場合には,昇温手段14を操作しても出力
の低下や燃費の悪化が殆どないから,ステップ623に
示すように,昇温手段14の操作量aを大きくする。そ
の結果,低温の排気による捕集手段11の冷却が抑制さ
れ,捕集手段11を高温に維持することができる。
【0073】しかしながら,エンジン4の負荷が極めて
低くはない場合(L>Ls2 )には,昇温制御部23は
パティキュレート捕集量mやエンジンの負荷状況に応じ
て昇温手段14を操作する。即ち,昇温手段14を操作
してもパティキュレートを燃焼させて,捕集手段を再生
することができないような無用の操作を無くして,燃費
の悪化や出力の低下を回避する。
【0074】第1に,ステップ624,625に示すよ
うに,パティキュレート捕集量mが少ない場合(m≦m
2 )には,実施例1におけるステップ604,605の
流れと同様に,昇温手段14を操作しない。その理由は
実施例1において述べたのと同様である。一方,捕集量
mが多い場合(m>m2 )には,ステップ627におい
て,昇温手段14を操作することによりパティキュレー
トを燃焼させて,捕集手段を再生することのできる捕集
手段11の温度toを算出する。
【0075】この温度toはエンジン4の負荷Lの状況
によって変化する。即ち,エンジン4の負荷が小さい場
合には,排出されるパティキュレートが少ないため,捕
集手段11の温度が比較的低くても集積されたパティキ
ュレート及び流入パティキュレートの双方を燃焼させる
ことができる。一方,負荷Lが大きい場合には,捕集手
段11の温度が比較的高くなければ上記パティキュレー
トを燃焼することができない。
【0076】即ち,昇温手段14を一定量だけ操作して
パティキュレートを燃焼できる捕集手段11の温度は,
図14の斜線の領域に示すように,エンジンの負荷Lの
値によって変化する。従って,同図のP点のような位置
に捕集手段11の温度tがある場合には,昇温手段14
を操作しても無駄な操作となり,燃費を徒に悪化させる
こととなる。
【0077】そのため,本例では,ステップ627にお
いて,適度の操作量dによって負荷Lにおいて再生可能
な下限の温度toを判定し,この値to以上の値を設定
値tsとし,ステップ628の条件(t≧ts)を満た
す場合にだけ,ステップ629において昇温手段14を
操作する。上記のように,本例の排気浄化装置10にお
いては,エンジン4の負荷Lが極めて低くない場合(L
>Ls2 )には,無益な昇温手段14の操作を回避し,
燃費や出力を悪化させることなく,適切に捕集手段11
を再生することができる。その他については,実施例1
と同様である。
【0078】実施例10 本例は,図16に示すように,実施例9において,昇温
手段14を操作する設定温度tsをエンジン4の負荷に
対して段階的に変えるようにしたもう1つの実施例であ
る。即ち,本例では,図15のフローチャートにおける
ステップ627,628の設定温度tsを,図16に示
すように段階的に変化させる。その他については,実施
例9と同様である。
【0079】実施例11 本例は,図17に示すように,実施例9,実施例10に
おいて,昇温手段15を排気管42に設けた排気絞り弁
としたもう1つの実施例である。その他については,実
施例9,実施例10と同様である。
【0080】実施例12 本例は,図18に示すように,実施例9,実施例10に
おいて,パティキュレート捕集手段110を触媒を担持
しないフィルタとし,燃料に触媒を添加したもう1つの
実施例である。その他については,実施例9,実施例1
0と同様である。
【0081】実施例13 本例は,図19に示すように,実施例12において触媒
供給手段45によって燃料中に触媒を混入させるように
したもう1つの実施例である。即ち,燃料供給配管44
に触媒供給手段45を設け,燃料噴射ポンプ46から噴
射された燃料中に触媒を混入させる。その他について
は,実施例12と同様である。
【0082】実施例14 本例は,図20に示すように,実施例12において昇温
手段15を排気絞り弁としたもう1つの実施例である。
その他については,実施例12と同様である。
【0083】実施例15 本例は,図21に示すように,実施例13において昇温
手段15を排気絞り弁としたもう1つの実施例である。
その他については,実施例13と同様である。
【0084】実施例16 本例は,実施例9〜実施例15において,図15のステ
ップ629における昇温手段14の操作量dをエンジン
4の負荷によって変化させるようにしたもう1つの実施
例である。即ち,図15に示したフローチャートのステ
ップ629における操作量dを,図22に示すようにエ
ンジン4の負荷に応じて変化させる。
【0085】そして,図23に示すように,フィルタ温
度tが設定値tsより大きいかを判定するステップ63
2と昇温手段14,15を操作するステップ634の間
に,図22によって操作量dを算出するステップ633
を挿入する。
【0086】その理由は,以下に述べる通りである。即
ち,図24に示すように,昇温手段14,15の操作量
を一定とした場合には,燃料消費量の増加率は,エンジ
ン4の負荷Lが大きいほど大きくなる。そのため,本例
においては,図22に示すように負荷Lが大きいほど操
作量dを小さくし燃費の悪化が余り大きくならないよう
に抑制する。また,ステップ631における設定値ts
の決定は,図22に示す操作量dを一定の範囲に想定し
て,例えば絞り量が30%以下となるように決定する。
【0087】上記のように,本例においては,エンジン
4の負荷が極めて低いときには,昇温手段14,15を
大きく操作して捕集手段11,110の冷却を抑制し
(ステップ623),パティキュレート捕集量mが少な
く運転に支障がない場合には,昇温手段14,15を操
作せず(ステップ624,625),またパティキュレ
ートを燃焼することができるほどに捕集手段11の温度
tが高くない場合には,昇温手段14,15を操作せず
(ステップ628,625),更に昇温手段14,15
を操作する場合には操作量dをエンジン負荷Lによって
変化させ,適度な操作量となるようにする。その他につ
いては,実施例9〜実施例15と同様である。
【0088】実施例17 本例は,図25に示すように,実施例16において昇温
手段14,15の操作量dをエンジンの負荷Lに対して
段階的に変化させるようにしたもう1つの実施例であ
る。その他については実施例16と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の排気浄化装置のシステム構成図。
【図2】実施例1の排気浄化装置におけるパティキュレ
ート捕集量mと昇温手段の操作量Vの相関図。
【図3】実施例1の昇温制御部の制御動作を示すフロー
チャート。
【図4】実施例1の排気浄化装置においてエンジンの出
力を一定としたときの吸気絞り量と排気の上昇温度
(a)及び燃料消費量増加率(b)との相関図。
【図5】実施例1の排気浄化装置において,昇温手段の
操作量を変化させたときの,パティキュレート捕集手段
の再生可能な運転領域の変化を示す図。
【図6】実施例2の排気浄化装置におけるパティキュレ
ート捕集量mと昇温手段の操作量Vの相関図。
【図7】実施例3の排気浄化装置におけるパティキュレ
ート捕集量mと昇温手段の操作量Vの相関図。
【図8】実施例4の排気浄化装置のシステム構成図。
【図9】実施例5の排気浄化装置のシステム構成図。
【図10】実施例6の排気浄化装置のシステム構成図。
【図11】実施例7の排気浄化装置のシステム構成図。
【図12】実施例8の排気浄化装置のシステム構成図。
【図13】実施例9の排気浄化装置のシステム構成図。
【図14】実施例9の排気浄化装置において,昇温手段
を一定量だけ操作することによりパティキュレートを燃
焼させることのできるパティキュレート捕集手段の温度
範囲とエンジンの負荷との相関図。
【図15】実施例9の昇温制御部の制御動作のフローチ
ャート。
【図16】実施例10の排気浄化装置における昇温手段
を作動させる温度範囲とエンジン負荷との相関図。
【図17】実施例11の排気浄化装置のシステム構成
図。
【図18】実施例12の排気浄化装置のシステム構成
図。
【図19】実施例13の排気浄化装置のシステム構成
図。
【図20】実施例14の排気浄化装置のシステム構成
図。
【図21】実施例15の排気浄化装置のシステム構成
図。
【図22】実施例16の排気浄化装置における昇温手段
の操作量dとエンジン負荷Lとの相関図。
【図23】実施例16の昇温制御部の制御フローチャー
ト。
【図24】実施例16において昇温手段の操作量dを一
定とした場合におけるエンジン負荷Lによる燃料消費量
の増加率の変化カーブ。
【図25】実施例17における昇温手段の操作量dとエ
ンジン負荷Lとの相関図。
【符号の説明】
1・・・排気浄化装置, 11,110・・・パティキュレート捕集手段, 12・・・圧力検出手段, 13・・・運転状態検出手段, 14,15・・・昇温手段, 21・・・捕集量算出手段, 22・・・昇温制御部, 4・・・エンジン,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 45/00 312 F02D 45/00 312R (56)参考文献 特開 平3−202609(JP,A) 特開 昭63−120810(JP,A) 特開 平3−107548(JP,A) 特開 昭60−90931(JP,A) 特開 平3−233124(JP,A) 実開 昭61−49014(JP,U) 実開 昭60−75623(JP,U) 実開 昭63−132820(JP,U) 特公 昭63−67018(JP,B2) 特公 平6−10409(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 3/02 - 3/038 F02D 9/00 - 11/00 F02D 41/00 - 41/40

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの排気通路中に介装されたパテ
    ィキュレート捕集手段と,該捕集手段の上流側に設けら
    れた圧力検出手段と,エンジンの運転状態検出手段と,
    エンジンの排気温度を上昇させる昇温手段と,上記圧力
    検出手段及び運転状態検出手段の出力信号を受けて上記
    捕集手段に捕集されたパティキュレートの捕集量を算出
    する捕集量算出手段と,上記運転状態検出手段及び捕集
    量算出手段の信号を受けて上記昇温手段を作動させる昇
    温制御部とを有するエンジンの排気浄化装置であって, 上記昇温制御部は,上記運転状態検出手段により検出し
    たエンジンの負荷が,所定値Ls1以下の低負荷状態に
    ある場合には,上記昇温手段を常時作動させて上記捕集
    手段の温度低下を抑制して高めに維持し,一方, 負荷が所定値Ls1を越える場合には,上記昇温
    制御部は,上記捕集量算出手段によって検出したパティ
    キュレート捕集量が所定値m 1 を越えた場合,又は運転
    状態検出手段の出力信号に応じて昇温手段を作動させ
    て上記捕集手段を再生させ かつパティキュレート捕集量が上記所定値m 1 を越える
    場合に,上記昇温制御部は,パティキュレート捕集量の
    値が大きい程,上記昇温手段に対する操作量を段階的又
    は連続的に増大させる ことを特徴とするエンジンの排気
    浄化装置。
  2. 【請求項2】 エンジンの排気通路中に介装されたパテ
    ィキュレート捕集手段と,該捕集手段の上流側に設けら
    れた圧力検出手段と,該捕集手段の温度を検出する温度
    検出手段と,エンジンの運転状態検出手段と,エンジン
    の排気温度を上昇させる昇温手段と,上記圧力検出手段
    と運転状態検出手段の出力信号を受けて上記捕集手段に
    捕集されたパティキュレートの捕集量を算出する捕集量
    算出手段と,上記運転状態検出手段,捕集量算出手段及
    び温度検出手段の信号を受けて上記昇温手段を作動させ
    る昇温制御部とを有するエンジンの排気浄化装置であっ
    て, 上記昇温制御部は,上記運転状態検出手段により検出し
    たエンジンの負荷が低負荷状態の所定値Ls2を越える
    場合には,記温度検出手段によって検出した捕集手段
    の温度が設定値tsを越えた場合にのみ,上記運転状態
    検出手段と捕集量算出手段の信号に応じて上記昇温手段
    を操作し, かつ,記昇温制御部は,エンジンの負荷が所定値Ls
    2を越える場合であってパティキュレート捕集量が所定
    値m2以下である場合には,パティキュレート捕集手段
    の温度のいかんに拘わらず昇温手段を作動させないこと
    を特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  3. 【請求項3】 請求項において,エンジンの負荷が
    記所定値Ls2を越える場合には,記昇温制御部は,
    エンジンの負荷が小さいほど記温度設定値tsを低め
    の値とし,エンジンの負荷が大きいほど上記温度設定値
    tsを高めの値とするよう,記設定値tsを段階的又
    は連続的に変化させることを特徴とするエンジンの排気
    浄化装置。
  4. 【請求項4】 請求項又は請求項において,エンジ
    ンの負荷が記所定値Ls2を越え,記昇温制御部が
    記昇温手段を作動させる場合には,エンジンの負荷が
    小さいほど上記昇温手段に対する操作量が大きくなるよ
    うに,操作量を段階的または連続的に変化させることを
    特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  5. 【請求項5】 請求項〜請求項のいずれか1項にお
    いて,エンジンの負荷が記所定値Ls2以下である場
    合には,記昇温制御部は,パティキュレート捕集手段
    の温度のいかんに拘わらず,記昇温手段を常時作動さ
    せることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項のいずれか1項にお
    いて,記昇温手段は,エンジンの吸気通路中に設けた
    吸気絞り部材であることを特徴とするエンジンの排気浄
    化装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項のいずれか1項にお
    いて,記昇温手段は,エンジンの排気通路に設けた排
    気絞り部材であることを特徴とするエンジンの排気浄化
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項のいずれか1項にお
    いて,記パティキュレート捕集手段は,パティキュレ
    ートの燃焼温度を低下させる触媒を担持させたフィルタ
    であることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項のいずれか1項にお
    いて,記パティキュレート捕集手段は触媒を担持させ
    ないフィルタであり,エンジンの燃料には触媒を添加し
    てあることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
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