JP3195024B2 - コイン識別装置 - Google Patents

コイン識別装置

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JP3195024B2
JP3195024B2 JP03339492A JP3339492A JP3195024B2 JP 3195024 B2 JP3195024 B2 JP 3195024B2 JP 03339492 A JP03339492 A JP 03339492A JP 3339492 A JP3339492 A JP 3339492A JP 3195024 B2 JP3195024 B2 JP 3195024B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば、硬貨あるい
はメダルなどのコインを種類ごとに選別するコイン処理
機において、搬送されるコインの種類などを識別するコ
イン識別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、たとえば、硬貨を種類ごとに選
別する硬貨処理機にあっては、硬貨の径を検出すること
により、硬貨の種類を識別し、その識別結果に基づき硬
貨を種類ごとに選別するようになっている。
【0003】このような硬貨処理機において、硬貨の径
を検出する場合、光学的に硬貨の径を検出する方法が一
般的に用いられている。この検出方法は、光源と光電変
換素子とからなる光センサを用いるもので、硬貨により
遮られた光の影を検出しようとする方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、光センサを用
いる従来の方法には以下のような問題があった。すなわ
ち、硬貨の搬送路にほこり等が混入した場合、硬貨とは
別にほこりが陰をつくり、このほこりの分だけ径の検出
値が大きくなり、正確な径の検出ができなくなる。特
に、硬貨処理機は紙幣処理機と異なり、硬貨の搬送に伴
い金属粉などが多量にでるため、その金属粉末について
も同様である。
【0005】また、これらの対応策として、光センサに
対して自動掃除装置を設けたり、光センサの出力を自動
調整する装置、たとえば光源の光量調整装置を設けるこ
とが考えられるが、これらはコストアップにもなり、実
用的でない。
【0006】さらに、通常よく使用される光電変換素
子、たとえば、CCD形ラインセンサなどは非常に高価
であり、複雑な駆動回路や光量制御装置などを必要とす
るという問題がある。
【0007】そこで、本発明は、ほこりやごみ等によっ
て誤検出を起こすことなく、簡単で、しかも、安価な構
成で、正確な識別が可能となるコイン識別装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のコイン識別装置
は、識別すべきコインを搬送する搬送手段に沿って前記
コインの径よりも小さい間隔で順に配設され、それぞれ
が前記コインの磁気的な特徴量を検出する第1および第
2の磁気センサと、この第1の磁気センサの出力値と第
2の磁気センサの出力値との差が所定値以内になるとき
のいずれか一方の磁気センサの出力値を検出する検出手
と、あらかじめコインの種類別に磁気的なコインの外
径に関する基準値を記憶している基準値記憶手段と、前
検出手段により検出された出力値と前記基準値記憶手
段内の基準値とを比較することにより、前記コインの種
類を識別する識別手段とを具備している。
【0009】
【0010】
【作用】発明によれば、光センサを用いないで2つの
磁気センサのみを用いて、磁気的にコインの径に関連し
た情報を検出してコインの種類を識別することにより、
従来のようにほこりやごみ等によって誤検出を起こすこ
となく、簡単で、しかも、安価な構成で、正確な識別が
可能となる。
【0011】
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。
【0013】図1は、本発明に係るコイン識別装置の一
例として、硬貨識別装置の構成を概略的に示すものであ
る。図において、第1および第2の磁気センサ21,2
2は、識別すべき硬貨の径よりも小さい間隔で順に硬貨
搬送路上に設けられている。記憶手段23は、増幅され
た第1,第2の磁気センサ21,22の各出力を交互に
サンプリングしてデジタル化し、それぞれ個別に記憶す
る。交点検出手段24は、記憶手段23に記憶されてい
る第1,第2の磁気センサ21,22の各出力により、
それらの交点を検出する。基準値記憶手段25は、硬貨
の金種ごとに硬貨径の基準値範囲データを記憶してい
る。識別手段26は、交点検出手段24の検出結果と基
準値記憶手段25内の基準値範囲データとを比較し、ど
の硬貨の基準値範囲に属するかを求めることにより、硬
貨の種類を識別する。
【0014】図2は、第1,第2の磁気センサ21,2
2の出力波形の一例を示している。これは、穴無し硬
貨、たとえば、1円硬貨、10円硬貨などの出力波形で
ある。硬貨のセンサ部への流入に伴い、まず、第1の磁
気センサ21の出力が立上がり、飽和後、第2の磁気セ
ンサ22の出力が立上りだす。第1の磁気センサ21と
第2の磁気センサ22の出力差があらかじめ定めた規定
値以内になったときのどちらかの磁気センサの出力値を
交点値とする。交点の検出は、これ以外に、たとえば、
第2の磁気センサ22の出力値が初めて第1の磁気セン
サ21の出力値を越えたときのどちらかの磁気センサの
出力値を交点としてもよい。この交点の検出結果とあら
かじめ設定された各硬貨の基準値範囲との比較を行うこ
とにより、硬貨の種類を識別するものである。次に、硬
貨処理機に適用した例について以下に説明する。
【0015】図3は、硬貨処理機の構成を概略的に示す
ものである。図において、1は受皿で、処理すべき各種
混合した複数金種の硬貨が投入される。受皿1は、硬貨
が投入されると、回転することにより受入れた硬貨を下
方に位置する繰出部2に落下させる。繰出部2は、受皿
1から落下された硬貨を1枚ずつ繰出し、本発明による
硬貨識別装置3へ搬送する。硬貨識別装置3は、後述す
る識別処理により搬送されてくる硬貨の種類および真偽
を識別し、その識別結果を出力する。
【0016】硬貨識別装置3で識別された硬貨は、搬送
路4と、この搬送路4上に設けられた搬送ベルト5とか
らなる搬送手段によって選別部6へ挟持搬送される。搬
送ベルト5は、搬送路4上に対し回転軸7を支点に図示
矢印A方向に開閉自在な搬送ベルト支持体8に支持され
ており、これにより、たとえば、硬貨が搬送路中にジャ
ムしたとき、搬送ベルト支持体8を上部へ開いてジャム
した硬貨を取り除くことができるように構成されてい
る。
【0017】選別部6は、搬送路4と搬送ベルト5とに
よって挟持搬送される硬貨を硬貨識別装置3の識別結果
に基づき金種別に選別する。選別部6は、たとえば、硬
貨の各金種に対応した複数のシャッタ9,…によって構
成されていて、これらシャッタ9,…を選択的に開閉駆
動することにより、硬貨を選別するようになっている。
選別部6によって選別された硬貨は、その下部に設けら
れた一時保留部10に保留され、たとえば、取引が成立
したとき、その一時保留された硬貨を、その下部に設け
られた金種別金庫11内に投入するようになっている。
【0018】以上は入金に際しての説明であるが、出金
に際しては、金種別金庫11から硬貨を繰出して払出
す。すなわち、金種別金庫11から払出された硬貨は、
横搬送路12によって図中左側へ搬送され、さらに、縦
搬送路13によって繰出部2へ搬送される。
【0019】繰出部2に搬送された硬貨は、繰出部2か
ら硬貨識別装置3および搬送路4を通り、搬送路4の最
後部に設けられたリジェクトゲート14から横搬送路1
5を介して縦搬送路16へと搬送され、受皿1に出金さ
れるようになっている。なお、17は金庫、18はオー
バフロー金庫である。
【0020】図4は、硬貨識別装置3における磁気セン
サの配置例を示すものである。図において、繰出部2か
ら1枚ずつ繰出される硬貨19は、搬送路4上に導か
れ、搬送ベルト5によって中心部を搬送路4上に押し付
けながら強制的に図示矢印B方向に搬送される。搬送路
4の始端部で、その幅方向の中心部には、セラミック板
20を介して第1の磁気センサ21が設置されていると
ともに、この第1の磁気センサ21よりも下流側には第
2の磁気センサ22が設置されている。なお、第1の磁
気センサ21と第2の磁気センサ22との間隔は、識別
すべき硬貨19の径よりも小さい距離に設定されてい
る。
【0021】図5は、第1の磁気センサ21の構成を示
すものである。この第1の磁気センサ21は、公知の差
動トランス形の磁気センサである。すなわち、センタコ
ア31の中央部に巻回された励磁用の1次コイル32、
この1次コイル32の両端部にそれぞれ巻回された2個
の2次コイル33,34、および、センタコア31と磁
路を構成する磁気リング35によって構成されている。
【0022】1次コイル32は、正弦波発振器36から
の正弦波信号によって励起され、2次コイル33,34
は、1次コイル31から電磁誘導されて出力が生じる
が、互いに打ち消すように接続されている。これによ
り、硬貨19がセンサ上にない場合、出力はほぼ零であ
る。しかし、実際は完全に相殺されないため、小さい出
力が生じている。以降、これをオフセットと呼ぶことに
する。そして、硬貨19がセンサ上にくると、硬貨19
側の2次コイル33の出力が硬貨19の渦電流により減
少して差動出力が生じるようになっている。
【0023】図6は、第2の磁気センサ22の構成を示
すものである。この第2の磁気センサ22も公知の磁気
センサである。すなわち、本体41全体が樹脂などによ
りモールドされて一体化されているが、被検出物である
硬貨19および搬送路4が通過するための中央部と、搬
送ベルト5が入るための上部中央部とが解放されてい
る。
【0024】搬送路4の下方に位置する1次コア42に
は、励磁のための1次コイル43、および、1次コイル
43から電磁誘導される2次コイル44が巻回されてい
る。一方、搬送路4の上方に中央で左右に分離して配置
された2次コア45,46には、それぞれ2次コイル4
7,48が巻回されており、この2次コイル47,48
が、1次コイル43から発生し、硬貨19を透過した磁
束を検出するようになっている。なお、1次コイル43
は、正弦波発振器49からの正弦波信号によって励起さ
れる。
【0025】図7は、硬貨識別装置3の電気回路を示す
ものである。まず、第1の磁気センサ21の系統につい
て述べる。2次コイル33,34からの差動出力は、増
幅器(たとえば、差動増幅器)51で増幅された後、コ
ンデンサ52で直流分がカットされ、全波整流回路53
で全波整流され、ローパスフィルタ54で平滑され、A
/D変換器55のチャンネル0に入力される。
【0026】次に、第2の磁気センサ22の系統につい
て述べる。2次コイル44,47,48の各出力は、そ
れぞれ増幅器(たとえば、差動増幅器)56,60,6
4で増幅された後、コンデンサ57,61,65で直流
分がカットされ、全波整流回路58,62,66で全波
整流され、ローパスフィルタ59,63,67で平滑さ
れ、演算回路68に入力される。演算回路68は、たと
えば、V59−(V63+V67)なる加減算を行ない、その
演算結果をA/D変換器55のチャンネル4に入力す
る。ここに、上記V59はローパスフィルタ59の出力、
V63はローパスフィルタ63の出力、V67はローパスフ
ィルタ67の出力である。
【0027】また、ローパスフィルタ59,63,67
の各出力は、それぞれ直接A/D変換器55にも入力さ
れる。すなわち、ローパスフィルタ59の出力はチャン
ネル1に、ローパスフィルタ63の出力はチャンネル2
に、ローパスフィルタ67の出力はチャンネル3に、そ
れぞれ入力される。
【0028】A/D変換器55は、後述するCPU70
で制御されるマルチプレクサ69によってチャンネルの
切換制御が行なわれることにより、ローパスフィルタ5
4,59,63,67および演算回路68の各出力をデ
ジタル信号に変換するようになっている。
【0029】なお、A/D変換器55のチャンネル0,
1,2,3の各入力信号レベルは、増幅器51,56,
60,64の各増幅率がそれぞれ調整可能となっている
ため、あらかじめ所定値に設定されている。また、A/
D変換器55のチャンネル4の入力信号レベルは、セン
サ上に硬貨がない状態で「0」となるように演算回路6
8の出力が調整されている。
【0030】A/D変換器55の出力は、第1,第2の
磁気センサ21,22の出力データとしてCPU(セン
トラル・プロセッシング・ユニット)70に入力され
る。CPU70は、硬貨の識別時、マルチプレクサ69
を介してA/D変換器55のチャンネル0,4を交互に
切換えることにより、第1の磁気センサ21の出力、第
2の磁気センサ22の出力を交互に読込み(サンプリン
グし)、RAM(ランダム・アクセス・メモリ、図1の
記憶手段23に相当)71に別々に順次記憶する。ま
た、CPU70は、各増幅器の増幅率を調整する際、マ
ルチプレクサ69を介してA/D変換器55のチャンネ
ル1,2,3を順次切換えることにより、第1,第2の
磁気センサ21,22の2次コイル33,34,44,
47,48の各出力を順次読込み、増幅率の調整制御を
行なう。
【0031】CPU70には、硬貨の金種ごとに硬貨径
の基準値範囲データを記憶しているROM(リード・オ
ンリ・メモリ、図1の基準値記憶手段25に相当)7
2、および、磁気センサの出力値などを表示する表示器
73が接続されている。
【0032】なお、CPU70は、硬貨の識別処理、増
幅率の調整制御の外、磁気センサの出力に基づく硬貨1
9の材質識別処理や、それらの識別結果に基づく硬貨1
9の真偽判別処理などをも行なうとともに、それに基づ
く硬貨処理機の各種アクチュエータの制御処理など、制
御系全体の制御を行なうようになっている。
【0033】次に、増幅器の調整系統について述べる。
増幅器51,56,60,64には、それぞれ増幅率調
整回路74,77,80,83が接続されている。増幅
率調整回路74,77,80,83は、可変抵抗器8
6、これに直列接続されたCdsフォトカプラ87、こ
れを制御するトランジスタ88によって構成されてい
る。Cdsフォトカプラ87のCds素子は、可変抵抗
器86に直列接続され、発光素子は、一端が電源の正極
側に接続され、他端はトランジスタ88に接続される。
【0034】増幅率調整回路74,77,80,83の
各トランジスタ88のベースは、それぞれD/A変換器
75,78,81,84の出力に接続される。D/A変
換器75,78,81,84の入力には、それぞれCP
U70からのデジタルデータ(調整値)をラッチするた
めのラッチ回路76,79,82,85が接続される。
なお、D/A変換器75,78,81,84は、たとえ
ば、8ビットのものが使用される。次に、このような構
成において動作を説明する。
【0035】まず、本装置の製造時の調整について説明
すると、図示しない回路調整用スイッチを調整側に設定
することにより、CPU70は、調整値として例えば1
6進数で80Hの中心値を出力し、ラッチ回路76,7
9,82,85にそれぞれラッチされる。この状態で、
可変抵抗器86を可変することにより、増幅器51,5
6,60,64の増幅率(利得)を調整してそれらの出
力を調整する。
【0036】すなわち、正弦波発振器36,49から
は、一定レベル電圧の正弦波が得られている。したがっ
て、2次コイル33,34,44,47,48には一定
の電圧が発生する。この発生電圧は、増幅器51,5
6,60,64で増幅され、コンデンサ52,57,6
1,65で直流分がカットされ、全波整流回路53,5
8,62,66で全波整流され、ローパスフィルタ5
4,59,63,67で平滑された後、A/D変換器5
5でデジタル化されてCPU70に入力される。この各
値は、図示しないスイッチの操作で表示器73に切換え
表示することができるように構成されている。そこで、
表示器73に表示された値を目視しながら、その値が例
えば16進数の300Hになるよう可変抵抗器86を用
いて調整する。
【0037】このようにして、製造時に調整されたもの
で硬貨の識別処理を行なうことになる。しかし、特に、
磁気センサは巻線で構成されており、そのため温度依存
性が非常に高く、調整する必要がある。そこで、硬貨が
センサ上に無いときの磁気センサの出力データを前記し
たようにして読込み、その値を調整値である300Hに
合わすよう調整する。
【0038】次に、その調整方法について図8および図
9に示すフローチャートを参照して説明する。まず、第
1の磁気センサ21の出力を調整する。すなわち、第1
の磁気センサ21の出力であるローパスフィルタ54の
出力を、A/D変換器55でA/D変換してCPU70
に取込む。CPU70は、その出力データを300Hと
比較して、その出力データが300Hよりも小さいとき
には、増幅率を大きくするため、ラッチ回路76への調
整値を大きくする。
【0039】ラッチ回路76にラッチされた調整値は、
D/A変換器75でアナログ信号化されて、トランジス
タ88のベースに与えられる。これにより、トランジス
タ88は、Cdsフォトカプラ87の発光素子の光量を
増加させるので、Cds素子の抵抗値が低下して、増幅
器51の増幅率が大きくなる。逆に、300Hよりも大
きい場合には、増幅器51の増幅率を低下させるため、
上記と逆の動作を行なう。
【0040】次に、第2の磁気センサ22の出力を調整
する。すなわち、2次コイル44の出力であるローパス
フィルタ59の出力を、A/D変換器55でA/D変換
してCPU70に取込む。CPU70は、その出力デー
タを300Hと比較する。これ以降、第1の磁気センサ
21の場合と同様な動作が行なわれる。また、2次コイ
ル47,48の系についても、それぞれ同様に調整さ
れ、硬貨19が搬送されるまで、この動作を繰返す。
【0041】CPU70は、制御系を全て制御してお
り、制御系の動作が必要かどうかを判断することは容易
である。したがって、制御系の動作が必要な場合、上記
の動作を停止して、図示しない硬貨検知器が第1の磁気
センサ21の部分に硬貨19が搬送されてきたことを検
知したとき、識別および制御一連の動作を行なう。そし
て、一連の動作が完了したとき、再度、磁気センサ系の
調整ルーチンに入ることとなる。以上のように、硬貨が
磁気センサ上に無いことを確認した上で、磁気センサ系
の調整を行なうので硬貨識別の信頼性が非常に高くな
る。
【0042】次に、硬貨の識別処理について図10に示
すフローチャートを参照して説明する。前述したよう
に、第1の磁気センサ21の出力はオフセットを持って
いるため、これが第2の磁気センサ22の出力の最大値
よりも小さい場合、交点が求められない。実際、たとえ
ば、50円硬貨の場合、出力は非常に小さいため、上記
のようなことが生じることがある。その対策としては、
硬貨19が第1の磁気センサ21の部分にくる前にオフ
セット値を求めておき、次に行なう第1の磁気センサ2
1の出力と第2の磁気センサ22の出力との差を求める
とき、あらかじめ第1の磁気センサ21の出力値からオ
フセット値を差し引いておけばよい。
【0043】すなわち、まず、CPU70は、硬貨19
が第1の磁気センサ21の部分にくる前に、A/D変換
器55のチャンネルを0に切換えて、第1の磁気センサ
21の出力を読込むことにより、オフセット値V0 を検
知してRAM71に記憶しておく。
【0044】そして、図示しない硬貨検知器が第1の磁
気センサ21の部分に硬貨19が搬送されてきたことを
検知すると、CPU70は、A/D変換器55のチャン
ネル0,4を交互に切換えることにより、第1の磁気セ
ンサ21の出力値V1 、第2の磁気センサ22の出力値
V2 を交互にサンプリングし、RAM71に別々に順次
記憶する。
【0045】次に、CPU70は、第1の磁気センサ2
1の出力値V1 からオフセット値V0 を減算し、その結
果V3 を新たな第1の磁気センサ21の出力値としてR
AM71に記憶しておく。次に、CPU70は、第1の
磁気センサ21の出力値V3 と第2の磁気センサ22の
出力値V2 との差を求めて、この差V4 が規定値VR 以
内であるか否かの判定を行ない、規定値VR 以内であれ
ば、どちらかの磁気センサの出力値を交点の値Vcとす
る。規定値VR 以外のときは、データのサンプリングを
繰り返す。
【0046】なお、上記規定値VR は、磁気センサの出
力に比べて充分小さい値とする。また、この方法以外
に、第1の磁気センサ21の出力値が第2の磁気センサ
22の出力値よりも初めて小さくなったときのどちらか
のセンサの出力値を交点としてもよい。
【0047】こうして、交点値Vcを求めると、CPU
70は、その交点値VcとROM72にあらかじめ記憶
されている金種ごとの磁気的硬貨径の基準値範囲データ
とを比較し、どの硬貨のレベルに属しているかを判定す
ることにより、硬貨19の種類を識別する。この場合、
どの硬貨のレベルにも属していなければ偽硬貨として識
別する。
【0048】なお、基準値範囲データは、ROM72に
あらかじめ初期データとして書込んでおき、そのまま不
変のデータとして用いてもよいが、ROM72の初期デ
ータをRAM71に転送し、学習機能などにより補正し
てから用いてもよい。このようにすることにより、硬貨
の識別能力は著しく向上する。
【0049】また、この交点以外に、第1,第2の磁気
センサ21,22の出力の最大値を求める手段を設け
て、各最大値がどの硬貨のレベルに属するか否かを判定
し、交点による判定結果と併わせて総合的な判定を行な
うことにより、硬貨19の種類を識別してもよい。
【0050】図11ないし図16は、本実施例装置で試
験して取得した1円〜500円硬貨に対する第1,第2
の磁気センサ21,22の出力波形を示しており、横軸
は時間、縦軸は出力値、実線は第1の磁気センサ21の
出力波形、破線は第2の磁気センサ22の出力波形であ
る。なお、第2の磁気センサ22の出力値は、最大値検
出を終了後、データをサンプリングしていないため
「0」となっている(最大値検出後、総合硬貨種類識別
を行なっている)。また、第1の磁気センサ21の出力
値は、オフセット値を差し引いた値を表示している。
【0051】図17は、本実施例装置で1円〜500円
硬貨をそれぞれ100枚ずつ処理したときの各硬貨の最
大値・最小値の様子を示している。これらから明らかな
ように、本実施例により、白銅貨の識別およびび10円
硬貨と1円硬貨、5円硬貨との識別が確実なものとな
る。なお、図11ないし図17において、第1の磁気セ
ンサ21をMセンサ、第2の磁気センサ22をKセンサ
と記してある。
【0052】以上説明したような構成であれば、従来の
ように光センサを用いないで、硬貨の材質検知に不可欠
である2つの磁気センサのみを用いて、磁気的に硬貨の
径に関連した情報を検出して硬貨の種類を識別すること
ができる。したがって、従来のように、ほこりやごみ等
によって誤検出を起こすことなく、簡単で、しかも、安
価な構成で、正確な識別が可能となる。
【0053】また、硬貨が磁気センサ上に無いときの出
力とあらかじめ定められた調整値とを比較し、その比較
結果に応じて、磁気センサの出力を増幅する増幅器の増
幅率を制御することにより、磁気センサおよび増幅器な
どの温度特性や経時変化に伴うデータの変化などを自動
的に調整できる。したがって、磁気センサ上に硬貨があ
って種類を識別する際に、種類識別用の基準値を変える
ことなく、常に正確な識別が可能となる。
【0054】なお、前記実施例では、硬貨を種類ごとに
選別する硬貨処理機において、硬貨の種類を識別する硬
貨識別装置に適用した場合について説明したが、本発明
はこれに限定されるものでなく、たとえば、メダルを種
類ごとに選別するメダル処理機において、メダルの種類
を識別するメダル識別装置にも同様に適用できる。
【0055】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、ほ
こりやごみ等によって誤検出を起こすことなく、簡単
で、しかも、安価な構成で、正確な識別が可能となるコ
イン識別装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る硬貨識別装置の構成を
概略的に示すブロック図。
【図2】第1,第2の磁気センサの出力波形の一例を示
す図。
【図3】硬貨処理機を概略的に示す構成図。
【図4】磁気センサの配置例を示す側面図。
【図5】第1の磁気センサの概略構成図。
【図6】第2の磁気センサの概略構成図。
【図7】電気回路の構成を示すブロック図。
【図8】増幅器の増幅率調整動作を説明するフローチャ
ート。
【図9】増幅器の増幅率調整動作を説明するフローチャ
ート。
【図10】硬貨の識別処理を説明するフローチャート。
【図11】試験で取得した1円硬貨に対する磁気センサ
の出力波形図。
【図12】試験で取得した5円硬貨に対する磁気センサ
の出力波形図。
【図13】試験で取得した10円硬貨に対する磁気セン
サの出力波形図。
【図14】試験で取得した50円硬貨に対する磁気セン
サの出力波形図。
【図15】試験で取得した100円硬貨に対する磁気セ
ンサの出力波形図。
【図16】試験で取得した500円硬貨に対する磁気セ
ンサの出力波形図。
【図17】1円〜500円硬貨を100枚ずつ処理した
ときの各硬貨の最大値・最小値の様子を示すグラフ。
【符号の説明】
3……硬貨識別装置、4……搬送路、5……搬送ベル
ト、19……硬貨、21……第1の磁気センサ、22…
…第2の磁気センサ、23……記憶手段、24……交点
検出手段、25……基準値記憶手段、26……識別手
段、51,56,60,64……増幅器、55……A/
D変換器、68……演算回路、70……CPU、71…
…RAM、72……ROM、74,77,80,83…
…増幅率調整回路、75,78,81,84……D/A
変換器、76,79,82,85……ラッチ回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−96598(JP,A) 特開 平3−168893(JP,A) 特開 平1−180091(JP,A) 特開 昭62−242290(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G07D 5/00 - 5/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 識別すべきコインを搬送する搬送手段に
    沿って前記コインの径よりも小さい間隔で順に配設さ
    、それぞれが前記コインの磁気的な特徴量を検出す
    第1および第2の磁気センサと、 この第1の磁気センサの出力値と第2の磁気センサの出
    力値との差が所定値以内になるときのいずれか一方の
    気センサの出力値を検出する検出手段と、 あらかじめコインの種類別に磁気的なコインの外径に関
    する基準値を記憶している基準値記憶手段と、 前記検出手段により検出された出力値と前記基準値記憶
    手段内の基準値とを比較することにより、前記コインの
    種類を識別する識別手段と、 を具備したことを特徴とするコイン識別装置。
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