JP3192514B2 - エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

エンジンの空燃比制御装置

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JP3192514B2 JP03523493A JP3523493A JP3192514B2 JP 3192514 B2 JP3192514 B2 JP 3192514B2 JP 03523493 A JP03523493 A JP 03523493A JP 3523493 A JP3523493 A JP 3523493A JP 3192514 B2 JP3192514 B2 JP 3192514B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの空燃比制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用の普通の火花点火式エ
ンジンにおいては、燃料(例えば、ガソリン)と空気とか
らなる混合気が燃焼室内でピストンによって圧縮された
後、点火プラグによって着火・燃焼させられるが、混合
気の空燃比(空気と燃料の比A/F)は、基本的には可燃
範囲内で任意に設定することができる。
【0003】そして、混合気がリーンなときほどエンジ
ン出力は低くなるものの、燃費性能及びエミッション性
能が高められる。なお、NOx発生率は、理論空燃比よ
りはややリーン側の空燃比域(A/Fで16付近)でピー
クとなる。そこで、近年、さほど高いエンジン出力が必
要とされない低・中負荷領域では、着火性が損なわれな
い限り混合気をできるだけリーンにして(例えば、A/
F=19〜24)、燃費性能及びエミッション性能の向
上を図るようにしたリーンバーンエンジンが多用されて
いる。
【0004】かかるリーンバーンエンジンにおいては、
一般に低・中負荷領域(リーンゾーン)では運転状態に応
じて理論空燃比よりもリーンな目標空燃比が設定され、
実際の空燃比がこの目標空燃比に追従するように燃料噴
射量が設定される。具体的には、例えば排気通路にリニ
アO2センサ(リニア空燃比センサ)を臨設し、該リニア
2センサによって検出された排気ガス中のO2濃度から
空燃比を把握し、該空燃比が目標空燃比に追従するよう
に燃料噴射量を設定するといったフィードバック制御が
行われる。なお、以下では便宜上リニアO2センサによ
って検出されたO2濃度から把握される空燃比を、「リニ
アO2センサによって検出される空燃比」ということにす
る。
【0005】しかしながら、リニアO2センサは制御対
象(吸気系ないし燃焼室)より下流の排気通路に臨設され
る関係上、リニアO2センサによって検出される空燃比
は、制御対象の実際の空燃比に対して応答遅れをもつこ
とになる。ここで、応答遅れ時間は、燃料噴射量(空燃
比)の変化がリニアO2センサに達するまでの所要時間す
なわちむだ時間と、燃料噴射量(空燃比)の変化がリニア
2センサに達した後リニアO2センサ出力が所定の程度
まで変化するのに要する時間すなわち一時遅れ時間とか
らなる。このため、単純にリニアO2センサによって検
出された空燃比の目標空燃比に対する偏差に応じて燃料
噴射量を設定したのでは、該応答遅れによって制御が乱
れ、サイクリングあるいはハンチングが生じてしまう。
【0006】そこで、リニアO2センサでのむだ時間及
び一時遅れ時間に応じて目標空燃比を修正したフィード
バック制御用の目標空燃比(以下、これをF/B用目標
空燃比という)を設定し、空燃比のF/B用目標空燃比
に対する偏差に応じて燃料噴射量を設定するようにした
空燃比制御装置が提案されている(例えば、特開昭64
−60746号公報参照)。なお、以下ではエンジンの
運転状態に応じて設定される修正されていない目標空燃
比(すなわち空燃比のオープンループ制御において目標
値とされる目標空燃比)を、上記のF/B用目標空燃比
と区別するために基本目標空燃比(オープンループ用空
燃比)ということにする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に減速
領域等においてはエンジン出力が必要とされないばかり
か、逆にエンジンブレーキが必要とされる。そこで、近
年、減速領域等のエンジン出力を必要としない所定の運
転領域では燃料供給を停止して燃費性能を高めるととも
にエンジンブレーキを強める燃料供給停止手段を備えた
エンジンが多用されている。
【0008】そして、F/B用目標空燃比に追従するよ
う空燃比をフィードバック制御する空燃比制御装置を備
えたリーンバーンエンジンに、さらに燃料供給停止手段
を設けて燃費性能を一層高めるようにしたエンジンが提
案されている。しかしながら、このようにF/B用目標
空燃比に追従するよう空燃比をフィードバック制御する
空燃比制御装置と、燃料供給停止手段とを備えた従来の
エンジンでは、燃料供給停止後において燃料供給を再開
したとき(燃料復帰時)には、F/B用目標空燃比は、通
常、エンジンの運転状態に応じて設定される基本目標空
燃比とほぼ等しく設定される。これに対して、リニアO
センサによって検出される空燃比は燃料供給停止によ
って非常にリーンになっている。このため、燃料復帰時
には、リニアOセンサによって検出される空燃比とF
/B用目標空燃比との間の偏差が非常に大きくなり、燃
料復帰直後から空燃比のフィードバック制御を開始した
のでは大きなハンチングが生じてしまう。
【0009】すなわち、図4に示すように、かかる従来
のエンジンでは、燃料供給が停止されているときにはF
/B用目標空燃比(逆数であらわしている)は直線G1
ようになり、他方リニアO2センサ出力は曲線G2のよう
になるので、斜線部分が偏差として誤判定されてしま
い、空燃比制御に乱れが生じることになる。なお、図4
においては、燃料復帰時刻t1からリニアO2センサ出力
が変化しはじめる時刻t2までの所要時間がむだ時間Lと
なる。このため、このような燃料供給停止手段と空燃比
制御装置とを備えた従来のエンジンでは、燃料復帰後は
一定期間だけ空燃比のフィードバック制御を停止せざる
を得ないといった問題がある。
【0010】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたものであって、リニアOセンサによって
検出される空燃比の応答遅れに対処することができ、燃
料復帰直後から空燃比のフィードバック制御を開始する
ことができ、空燃比をF/B用目標空燃比に精度良く追
従させることができるエンジンの空燃比制御装置を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するた
め、図1にその構成を示すように、第1の発明は、排気
ガス中の酸素濃度を検出することによって空燃比を把握
するリニア空燃比センサaと、該リニア空燃比センサaに
よって把握される空燃比が所定の目標空燃比に追従する
ように燃料噴射量を設定する燃料噴射量設定手段bと、
リニア空燃比センサ出力のむだ時間に応じて上記目標空
燃比を補正する目標空燃比補正手段eと、所定の運転領
域では燃料供給を停止する燃料供給停止手段cとが設け
られたエンジンの空燃比制御装置において、燃料供給停
止手段cによって燃料供給が停止されているときには目
標空燃比をリーン側に変更する目標空燃比変更手段d
と、燃料供給停止からの復帰時にはむだ時間を縮小方向
に補正するむだ時間補正手段fとが設けられていること
を特徴とするエンジンの空燃比制御装置を提供する。
【0012】第2の発明は、第1の発明にかかるエンジ
ンの空燃比制御装置において、燃料噴射量設定手段bと
目標空燃比補正手段eとが、リニア空燃比センサ出力の
むだ時間に対応するためのパラメータを含む所定のモデ
ル式に基づいて、前回の目標空燃比から今回の目標空燃
比を演算し、リニア空燃比センサ出力が該目標空燃比に
追従するように燃料噴射量を設定・補正するようになっ
た現代制御手段gとされていて、むだ時間補正手段fが、
燃料供給停止からの復帰時には、上記モデル式を変更す
ることによってむだ時間を補正するようになっているこ
とを特徴とするエンジンの空燃比制御装置を提供する。
【0013】第3の発明は、第1又は第2の発明にかか
るエンジンの空燃比制御装置において、むだ時間補正手
段fが、燃料供給停止時間が短いときにのみむだ時間を
補正するようになっていることを特徴とするエンジンの
空燃比制御装置を提供する。
【0014】
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
図2(a),(b)に示すように、ガソリンエンジン1の各気
筒(1つのみ図示)においては、吸気弁2が開かれたとき
に吸気ポート3を介して独立吸気通路4から燃焼室5内
に混合気を吸入し、この混合気をピストン6で圧縮して
点火プラグ7で着火・燃焼させ、排気弁8が開かれたと
きに、燃焼ガスを排気ポート9を介して排気通路10に
排出するといったプロセスが繰り返されるようになって
いる。なお、エンジン1は、通常の運転領域(リーンゾ
ーン)では空燃比A/Fが理論空燃比(A/F=14.7
すなわち空気過剰率λ=1)よりもリーン(A/F=19
〜24)に設定され、かつ空燃比がフィードバック制御
されるリーンバーンエンジンである。
【0016】排気通路10には、排気ガス中のO2濃度
を検出するリニアO2センサ11(リニア空燃比センサ)
が臨設され、このO2濃度から空燃比が把握されるよう
になっている。なお、以下では便宜上、この空燃比を
「リニアO2センサ11によって検出された空燃比」とい
う。また、リニアO2センサ11より下流側において、
排気通路10には排気ガスを浄化する触媒コンバータ1
2が介設されている。
【0017】各気筒の燃焼室5に空気を供給するため
に、上流端が大気に開放された単一の共通吸気通路14
が設けられ、この共通吸気通路14には空気の流れ方向
にみて上流側から順に、エアクリーナ(図示せず)と、吸
気量を検出するエアフローセンサ(図示せず)と、アクセ
ルペダル(図示せず)の踏み込み量に応じて開閉されるス
ロットル弁15とが設けられている。そして、共通吸気
通路14の下流端は、吸入空気の流れを安定化させるサ
ージタンク16に接続され、このサージタンク16に前
記した各気筒の独立吸気通路4の上流端が接続されてい
る。
【0018】共通吸気通路14に対して、スロットル弁
15をバイパスさせて空気を通すバイパス吸気通路17
が設けられ、このバイパス吸気通路17には、該バイパ
ス吸気通路17内を流れる空気の流量を調節することに
よってアイドル回転数を制御するISCバルブ18が介
設されている。
【0019】独立吸気通路4には、上流側から順に、所
定の低負荷領域ではスワールを強化するために通路断面
を絞る絞り弁19と、独立吸気通路4内の空気中に燃料
(ガソリン)を噴射して混合気を形成する燃料噴射弁20
とが設けられている。ここで、燃料噴射弁20の燃料噴
射量は、後で説明するようにコントロールユニット25
によって、混合気の空燃比A/F(空気過剰率λ)が所定
のF/B用目標空燃比(フィードバック制御用の目標空
燃比)に追従するようフィードバック制御されるように
なっている。さらに、減速領域等のエンジン出力を必要
としない運転領域ではコントロールユニット25によっ
て燃料噴射弁20からの燃料噴射が停止され、燃費性能
が高められるととともにエンジンブレーキが強化される
ようになっている。
【0020】また、混合気の燃焼温度の過上昇(NOx発
生量の増加)を防止するために、排気通路10内の排気
ガスの一部をEGRガスとして独立吸気通路4に還流さ
せるEGR通路21と、EGRガス量を調節するEGR
バルブ22とが設けられている。
【0021】エンジン1の各種制御を行うために、マイ
クロコンピュータ等からなるコントロールユニット25
が設けられている。このコントロールユニット25は、
特許請求の範囲に記載された「燃料噴射量設定手段」と
「目標空燃比補正手段」と「燃料供給停止手段」と「目標空
燃比変更手段」と「むだ時間補正手段」とを含み、現代制
御理論に基づいて空燃比制御等の各種制御を行う総合的
な現代制御手段であって、エアフローセンサによって検
出される吸気量、回転数センサによって検出されるエン
ジン回転数、リニアO2センサ11によって検出される
空燃比等を制御情報として所定の制御を行うようになっ
ている。
【0022】以下、コントロールユニット25(現代制
御手段)による現代制御理論に基づく空燃比制御の制御
則を説明する。本実施例における空燃比制御は、基本的
には、制御システム(制御対象)すなわちエンジン1の燃
料系システムにおける燃料の挙動ないしは空燃比の動特
性を解明して、リニアO2センサ11のむだ時間及び一
時遅れ時間に応じた最適なF/B用目標空燃比を求める
ことができるモデル式をつくり、該モデル式に従って最
適なF/B用目標空燃比を設定し、リニアO2センサ1
1によって検出される空燃比の該F/B用目標空燃比に
対する偏差に応じて燃料噴射量を設定・補正し、この最
適な燃料噴射量で燃料噴射を行うといった手順で行われ
るようになっている。ここで、モデル式は燃料供給停止
あるいは燃料復帰による燃料の挙動の変化を考慮してつ
くられ、換言すれば燃料供給時と燃料供給停止時とでは
モデル式が切り替えられ、これによって燃料供給停止時
あるいは燃料復帰時においても最適なF/B用目標空燃
比が設定され、燃料復帰直後から精度の良い安定した空
燃比のフィードバック制御が行われるようになってい
る。
【0023】本実施例においては、最適なF/B用目標
空燃比を求めるためのモデル式は、次の式1のように設
定される。
【数1】 λd[i]=α・λd[i−1]+(1−α)・{λafl[i−1−L]・Ccut[i−1−L] +γ[i−1−L]}………………………………………………………式1 ただし、 i :時刻 L: むだ時間 α: 一時遅れ特性値 λd[i]: 今回のF/B用目標空燃比 λd[i−1]: 前回のF/B用目標空燃比 λafl[i−1−L]: (L+1)回前の基本空燃比 Ccut[i−1−L]: (L+1)回前の燃料カット係数 γ[i−1−L]: (L+1)回前のウェット分補正値
【0024】式1において、iは現時刻をあらわし、i−
ωは現時刻より制御ルーチンをω回実行するのに必要な
時間だけ前(過去)の時刻(ω回前の時刻)をあらわしてい
る。むだ時間Lは燃料噴射量が変化した場合においてこ
の影響がリニアO2センサ11に達するのに要する時間
であり、一時遅れ特性値αはリニアO2センサ11の一
時遅れ特性をあらわす値である。ここで、αは時定数T
から算出される。
【0025】基本目標空燃比λaflは、エンジンの運転
状態、例えばエアフローセンサによって検出される吸気
量、回転数センサによって検出されるエンジン回転数、
水温センサによって検出されるエンジン水温等に基づい
て設定されるオープンループ用の目標空燃比であって、
空燃比のフィードバック制御が行われないとき、すなわ
ち空燃比がほぼ理論空燃比とされるリッチゾーンで運転
される場合の目標値である。そして、F/B用目標空燃
比は、リーンゾーンにおいて空燃比のフィードバック制
御が行われるときの目標値であり、このF/B用目標空
燃比を目標値とすることによって、リニアO2センサ1
1のむだ時間及び一時遅れ時間が補償された、誤差の少
ない安定したフィードバック制御を行うことができる。
【0026】燃料カット係数Ccutは、燃料供給時には
1(100%)とされ、燃料供給停止時(燃料カット時)に
は0とされる係数である。なお燃料の一部がカットされ
る場合は、Ccutを0〜1の範囲内で燃料カット率に応
じて設定すればよい。
【0027】ウェット分補正値γは、吸気ポート3での
燃料付着による空燃比のずれを補正するために、燃料供
給停止時に次の式2により設定される補正値である。す
なわち、燃料供給停止時には燃料噴射は行われないが、
燃料供給停止以前に吸気ポート3に付着していた燃料が
燃焼室5に流入する。そして、この燃料が燃料復帰時に
燃焼され、この燃焼ガスがリニアO2センサ11に影響
を及ぼし、むだ時間が短縮されたのと同じ効果が生じ、
このままでは燃料復帰時におけるリニアO2センサ出力
とF/B用目標空燃比との間の偏差が大きくなる。そこ
で、このウェット分補正値γを導入することによって、
吸気ポート3に付着していた燃料の燃焼に起因する上記
効果を打ち消し、燃料復帰時に上記偏差が生じるのを防
止するようにしている。
【数2】 γ[i]=γ0・exp(−i/T)………………………………………………式2 ただし、 γ0: 初期値 T: 時定数 式2においてexp(ω)は、自然対数の底eのω乗をあらわ
すものとする。なお、燃料供給時にはγ[i]は0とされ
る。
【0028】ウェット補正値γは、式2から明らかなよ
うに、燃料供給停止後において時間iの経過に伴って減
少(減衰)する。したがって、燃料供給停止時間が短いと
きほどγの値は大きくなり、むだ時間がより短縮される
ことになる。すなわち、燃料供給停止後においては、時
間の経過に伴って吸気ポート3の付着燃料が減少してゆ
くので、これを考慮して燃料供給停止時間に応じてウェ
ット補正値γを設定するようにしている。
【0029】以下、図3に示すフローチャートに従って
適宜図2(a),(b)を参照しつつ、かかる空燃比制御にお
けるF/B用目標空燃比の具体的な設定方法を説明す
る。図3に示すように、ステップ#1では吸気量、エン
ジン回転数、リニアO2センサ出力値(空燃比)、燃料カ
ット信号等の各種制御情報が読み込まれる。
【0030】続いて、ステップ#2で、燃料供給停止中
(燃料カット中)であるか否かが比較・判定され、燃料供
給停止中であると判定された場合は(YES)、ステップ
#3で、式2によりウェット補正値γ[i]が演算され
る。他方、燃料供給停止中ではないと判定された場合は
(NO)、ステップ#4でウェット補正値γ[i]が0とさ
れる。
【0031】次に、ステップ#5で式1に基づいて、今
回のF/B用目標空燃比λd[i]が演算され、リニアO2
センサ11によって検出された空燃比の上記F/B用目
標空燃比に対する偏差に応じて燃料噴射弁20の燃料噴
射量が設定され、この設定値に基づいて燃料が噴射され
るといった空燃比のフィードバック制御が行われる。こ
の後、ステップ#1に復帰する。
【0032】このような空燃比制御によれば、燃料供給
停止時ないしは燃料復帰時におけるF/B用目標空燃比
は、図4中の曲線G2のようになるので、燃料復帰時に
おいて、リニアO2センサ11によって検出される空燃
比とF/B用目標空燃比との間にはほとんど偏差が生じ
ない。このため、燃料復帰直後から精度の良い安定した
空燃比のフィードバック制御を行うことができる。
【0033】
【発明の作用・効果】第1の発明によれば、燃料供給停
止時には目標空燃比がリーン側に変更されるので、燃料
復帰時におけるリニア空燃比センサ出力と目標空燃比と
の間の偏差が小さくなる。したがって、燃料復帰直後か
ら精度の良い安定した空燃比のフィードバックを行うこ
とができる。さらに、燃料復帰時にはむだ時間が縮小方
向に補正されるので、吸気ポートに付着していた燃料の
燃焼によって生じるむだ時間が短縮されたのと同様の効
果が打ち消され、燃料復帰時におけるリニア空燃比セン
サ出力と目標空燃比との間の偏差が一層縮小され、空燃
比制御の制御精度が一層高められる。
【0034】第2の発明によれば、基本的には第1の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、現代制御理
論を用いて、制御システムの特性をあらわすモデル式に
基づいて空燃比制御が行われるので、空燃比制御の制御
精度がさらに高められる。
【0035】第3の発明によれば、基本的には第1又は
第2の発明と同様の作用・効果が得られる。さらに、燃
料供給停止時間が短いとき、すなわち吸気ポートに付着
燃料が残っている場合にのみむだ時間が短縮方向に補正
されるので、燃料供給停止時間が長く、したがって吸気
ポートでの燃料付着がないときにむだ時間が誤補正され
るのが防止される。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1〜請求項3に対応する第1〜第3の
発明の構成を示すブロック図である。
【図2】 (a)は本発明にかかる空燃比制御装置を備え
たエンジンのシステム構成図であり、(b)は(a)に示すエ
ンジンの制御システム(制御対象)への入出力関係を示す
図である。
【図3】 空燃比制御におけるF/B用目標空燃比の設
定方法を示すフローチャートである。
【図4】 燃料復帰時における目標空燃比の逆数の時間
に対する特性を示す図である。
【符号の説明】
1…エンジン 3…吸気ポート 5…燃焼室 11…リニアO2センサ 20…燃料噴射弁 25…コントロールユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−182454(JP,A) 特開 平4−124435(JP,A) 特開 平2−308955(JP,A) 特開 昭64−60746(JP,A) 特開 平4−246254(JP,A) 特開 平4−47136(JP,A) 特開 平4−187844(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気ガス中の酸素濃度を検出することに
    よって空燃比を把握するリニア空燃比センサと、該リニ
    ア空燃比センサによって把握される空燃比が所定の目標
    空燃比に追従するように燃料噴射量を設定する燃料噴射
    量設定手段と、リニア空燃比センサ出力のむだ時間に応
    じて上記目標空燃比を補正する目標空燃比補正手段と、
    所定の運転領域では燃料供給を停止する燃料供給停止手
    段とが設けられたエンジンの空燃比制御装置において、 燃料供給停止手段によって燃料供給が停止されていると
    きには目標空燃比をリーン側に変更する目標空燃比変更
    手段と、 燃料供給停止からの復帰時にはむだ時間を縮小方向に補
    正するむだ時間補正手段とが設けられていることを特徴
    とするエンジンの空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたエンジンの空燃比
    制御装置において、 燃料噴射量設定手段と目標空燃比補正手段とが、リニア
    空燃比センサ出力のむだ時間に対応するためのパラメー
    タを含む所定のモデル式に基づいて、前回の目標空燃比
    から今回の目標空燃比を演算し、リニア空燃比センサ出
    力が該目標空燃比に追従するように燃料噴射量を設定・
    補正するようになった現代制御手段とされていて、 むだ時間補正手段が、燃料供給停止からの復帰時には、
    上記モデル式を変更することによってむだ時間を補正す
    るようになっていることを特徴とするエンジンの空燃比
    制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載されたエン
    ジンの空燃比制御装置において、 むだ時間補正手段が、燃料供給停止時間が短いときにの
    みむだ時間を補正するようになっていることを特徴とす
    るエンジンの空燃比制御装置。
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