JP3190286B2 - ヒンジ - Google Patents

ヒンジ

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JP3190286B2
JP3190286B2 JP13283897A JP13283897A JP3190286B2 JP 3190286 B2 JP3190286 B2 JP 3190286B2 JP 13283897 A JP13283897 A JP 13283897A JP 13283897 A JP13283897 A JP 13283897A JP 3190286 B2 JP3190286 B2 JP 3190286B2
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一吉 大嶋
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Sugatsune Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、扉を躯体に回動
可能に連結するためのヒンジに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のヒンジは、躯体の内側面
に固定される支持部材と、先端部に扉が回動可能に連結
される連結部材とを備えており、連結部材を支持部材に
連結することによって扉を躯体に回動可能に連結するよ
うになっている。この場合、連結部材は、全体が上下方
向(扉の上下方向)へ平行移動することができるように
支持部材に対して連結されており、連結部材を上下方向
へ適宜移動させることにより、躯体に対する扉の左右方
向の位置を調節するようになっている(実公平2−17
108号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】連結部材全体を上下方
向へ平行移動させるようにした従来のヒンジにおいて、
扉を上下方向へ大きく調節することができないという問
題があった。すなわち、扉の上下方向の調節量を大きく
するためには、支持部材と連結部材との少なくとも一方
の上下の幅を大きくする必要がある。さもなければ、連
結部材を上下方向へ移動させたときに、支持部材と連結
部材との連結を維持することができなくなってしまうか
らである。ところが、支持部材または連結部材の幅を大
きくすると、それに応じてヒンジが大型化してしまう。
このため、支持部材および連結部材の幅を大きくするこ
とができず、扉の上下方向の調節量も大きくすることが
できなかったのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、請求項1に係る発明は、躯体の内側面に固定され
る支持部材と、この支持部材に着脱可能に連結されると
ともに、先端部に扉が回動可能に固定される連結部材と
を備えたヒンジにおいて、上記連結部材の先端部が上下
方向へ変位することができるように、上記連結部材の後
端部を上記支持部材に上下方向へ回動可能に連結し、上
記支持部材と上記連結部材との間に、上記連結部材を上
記支持部材に固定する固定機構を設けたことを特徴とし
ている。
【0005】この場合、上記固定機構を、上記支持部材
に対して上下方向へ変位可能に連結されるとともに、上
記連結部材に上下方向へ一体に変位するように係合した
変位部材と、この変位部材を上記支持部材に固定する固
定手段とから構成し、上記固定手段によって上記変位部
材を上記支持部材に固定することにより、上記連結部材
を上記支持部材に位置固定するのが望ましい。
【0006】また、上記連結部材の先端部を上記支持部
材および上記変位部材に対して左右方向へ変位可能に
し、上記連結部材に調節ねじを回動可能に、かつ軸線方
向へ移動不能に設けるとともに、この調節ねじを上記変
位部材に螺合させ、上記調節ねじの上記変位部材に対す
るねじ込み量を調節することによって上記連結部材を左
右方向へ変位させるようにするのが望ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図1〜図6を参照して説明する。図1および図2は
この発明の一実施の形態を示すものであり、図1(A)
はその平面図、図1(B)は図1(A)のX−X断面
図、図2はその分解斜視図である。これらの図に示すよ
うに、この実施の形態のヒンジAは、前面が開口した箱
状をなす躯体Fの内側面Faに固定される支持部材1
と、躯体Fの開口部を開閉する扉Dに回動可能に連結さ
れる連結部材2とを備えている。なお、図1のX−X′
方向、Y−Y′方向およびZ−Z′方向は、躯体Fの上
下方向、前後方向および左右方向をそれぞれ示してい
る。
【0008】上記支持部材1は、内側面Fa側が開放さ
れた断面コ字状をなす支持部11を有している。この支
持部11の両側部および先端部には固定板部12がそれ
ぞれ形成されており、各固定板部12のねじ挿通孔12
aに挿通されたねじ(図示せず)により、支持部材1が
支持部11の長手方向を前後方向(Y−Y′方向)に向
けた状態で固定されている。
【0009】支持部11の天板11aには、その後端部
にねじ孔13が形成され、中央部に上下方向(X−X′
方向)に延びる長孔14が形成され、先端部に支持部1
1の両側板11b,11cまで延びる切欠き15が形成
されている。また、支持部11の両側板11b,11c
には、天板11a側の部分に中央部から先端まで延びる
凹部16が形成されている。
【0010】上記支持部11の内部には、変位部材3が
配置されている。この変位部材3は、前後方向に延びる
縦板部31と、この縦板部31の先端部に固定された横
板部32とから構成されている。縦板部31の後端部に
はねじ孔33が形成されている。このねじ孔33には、
長孔14に挿通された締付ボルト(ねじ部材)4が螺合
されており、この締付ボルト4を締め付けることによ
り、縦板部31が天板11aの内面に固定され、ひいて
は変位部材3が支持部材1に固定されている。ただし、
締付ボルト4が長孔14に挿通されているので、変位部
材3は、締付ボルト4を緩めると、長孔14の範囲内に
おいて上下方向へ位置調節可能である。一方、横板部3
2は、その上下方向の長さ(X−X方向の長さ)が支持
部11の幅より長くなっており、図1(A)に示すよう
に、縦板部31を前後方向と平行にした状態では幅方向
の両端部が切欠き15を通って支持部11から突出する
ようになっている。また、縦板部31および横板部32
の連結部には、それらを貫通するねじ孔34が形成され
ている。
【0011】上記連結部材2は、内側面Fa側が開放さ
れた断面コ字状をなす嵌合部21を有している。この嵌
合部21の先端部には、連結腕22,23の一端部が軸
1,J2を介してそれぞれ回動可能に連結されており、
連結腕22,23の他端部はピンP1,P2を介してカッ
プ部材24にそれぞれ回動可能に連結されている。カッ
プ部材24は、扉Dの内面に形成された凹部Daに挿入
され、ビス(図示せず)によって固定されている。これ
により、連結部材2に扉Dが回動可能に連結されてい
る。また、連結板部2と連結腕22との間には、ばねS
が配設されている。このばねSは、扉Dの開度が所定の
大きさまでの間は扉Dを閉方向に付勢し、所定の開度以
上である場合には扉Dを開方向へ付勢するようになって
いる。
【0012】なお、ピンP1,P2として、筒体の一側部
にスリットを形成することによって弾性的に拡縮径可能
としたいわゆるスプリングピンが用いられており、ピン
1,P2は連結板22,23およびカップ部材24に圧
入されている。これによって、ピンP1,P2と連結板2
2,23またはカップ部材24との間に作用する摩擦抵
抗を大きくするとともに、ピンP1,P2が経時的に摩耗
しても摩擦抵抗が大きく変化しないようにしている。こ
れにより、ばねSによる扉Dの開閉速度を遅くするとと
もに、開閉速度が経時的に変化するのを防止している。
【0013】上記嵌合部21の両側板21b,21c間
の内幅は、後端部では上記支持部11の外幅とほぼ等し
くなっており、しかも先端側へ向かうにしたがって漸次
広がっている。したがって、嵌合部21は、その内部に
内側面Fa側の開放部または後端側の開放部から支持部
11を挿脱可能であり、嵌合部21に支持部11を挿入
した状態においては、嵌合部材21の先端部が上下方向
へ変位するように、後端部を中心として上下方向へ回動
可能になっている。
【0014】嵌合部21の両側板21b,21cの中央
部には、内側へ突出する突出部25,25が前後方向に
沿ってそれぞれ形成されている。各突出部25,25
は、上記変位部材3の横板部32の両側面とそれぞれ対
向するように配置されている。しかも、突出部25,2
5間の距離は、横板部32の長さとほぼ同一になってい
る。したがって、突出部25,25は、横板部32の両
側面にそれぞれほぼ接する。よって、連結部材2がその
後端部を中心として上下方向へ回動すると、変位部材3
が連結部材2と共に上下方向へ変位する。
【0015】なお、連結部材2の上下方向の回動量は、
その回動方向に応じていずれかの突出部25,25が対
応する凹部16,16の底面に突き当たることによって
規制されており、それによって変位部材3の変位範囲も
規制されている。また、突出部25の突出量は、凹部1
6の深さとほぼ同一になっている。したがって、突出部
25,25が凹部16,16の底面に突き当たるのとほ
ぼ同時に連結部材2の側板21b,21cが支持部材1
の側板11b,11cの先端部に突き当たるようになっ
ている。
【0016】また、嵌合部21の天板21aの後端部に
は、前後方向に延びるボルト座26が形成されている。
このボルト座26は、深さの浅い凹部として形成されて
おり、その底部にはボルト座5より幅の狭い長孔26a
が形成されている。この長孔26aの後端部は、ボルト
座24の後端部を横切って天板21aの後端に開放され
ている。長孔26aには、固定ボルト51が挿通されて
いる。この固定ボルト51の頭部51aはボルト座26
に着座し、ねじ部51bは支持部材1のねじ孔13に螺
合されている。したがって、固定ボルト51を締め付け
ると、嵌合部21が支持部11に固定され、ひいては連
結部材2が支持部材1に連結固定される。連結部材2を
支持部材1に固定した状態においては、連結部材2の先
端部が支持部材1から前方に突出している。
【0017】ここで、固定ボルト51が緩むと連結部材
2が前方へ移動可能になり、連結部材2が前方へ移動す
ると、長孔26aの後端部が開放されているため、固定
ボルト51が長孔26aから抜け出てしまうおそれがあ
る。そして、固定ボルト51が長孔26から抜け出る
と、連結部材2が支持部材1から外れてしまう。このよ
うな不具合を極力防止するために、ボルト座26を凹部
として形成し、固定ボルト51の頭部51aがボルト座
26の後端部に突き当たることにより、固定ボルト51
が長孔26から抜け出るのを防止するとともに、それ以
上連結部材2が前方へ移動するのを防止し、これによっ
て連結部材2が支持部材1から外れるのを防止してい
る。しかも、この実施の形態においては、嵌合部21の
両側板21b,21cの後端部に突起27をそれぞれ形
成している。そして、連結部材2が前方へ移動したとき
に、この突起27が支持部材1の後端面に突き当たるこ
とにより、それ以上連結部材2が前方へ移動するのを防
止、支持部材1から外れるのを防止している。
【0018】上記天板21aの中央部には前後方向に延
びる操作孔28が形成されている。この操作孔28は、
幅の広い後端側の幅広部28aと、幅の狭い先端側の幅
狭部28bとから構成されている。幅広部28aは支持
部材の長孔14と対向し、幅狭部28bは変位部材3の
ねじ孔34と対向するように配置されている。幅狭部2
8bの両側部には、調節ねじ52の頭部52aに形成さ
れた環状溝52bが嵌まり込んでおり、これによって調
節ねじ52が連結部材2に左右方向へ移動不能に、かつ
回動可能に連結されている。この調節ねじ52のねじ部
52cは、変位部材3のねじ孔34に螺合している。し
たがって、調節ねじ52を回動させると、その回動方向
に応じて連結部材2がその後端部を中心として左右方向
へ回動する。
【0019】上記構成のヒンジAにおいて、扉Dを躯体
Fに連結するために、支持部材1に連結部材2を連結す
る場合には、変位部材3を締付ボルト4によって支持部
材1に予め連結しておく。この場合、変位部材3は、支
持部材1に強固に固定しておいてもよいが、締付ボルト
4を緩く締め、支持部材1と変位部材3との間に作用す
る摩擦に抗して上下方向へ移動可能に連結しておくのが
望ましい。
【0020】その後、連結部材2内に支持部材1を内側
面Fa側の開放部から挿入し、調節ねじ52の頭部52
aを操作孔28の幅広部28aに入り込ませる。次に、
連結部材2を左右方向へ適宜回動させることにより、調
節ねじ52の環状溝52bを幅狭部28bの両側部と対
向させる。そして、連結部材2を後方へ移動させ、環状
溝52bに幅狭部28bの両側部を嵌め込む。次に、長
孔26aに固定ボルト51を挿通し、ねじ孔13に螺合
させる。これによって、ヒンジAの組み立てが完了す
る。
【0021】なお、固定ボルト51については、支持部
材1に予め螺合させておいてもよい。その場合には、調
節ねじ52の環状溝52bを幅狭部28bの両側部に対
向させた状態を維持しつつ、連結部材2の後端部を支持
部材1から浮かせ、図1(B)において想像線で示すよ
うに、支持部材1の後端部を突起27より内側面Fa側
に相対的に位置させるとともに、固定ボルト51の頭部
51aを連結部材2の天板1aの後端部より図1(B)
において上側に位置させる。その後、連結部材2を後方
へ移動させ、環状溝52bに幅狭部28bの両側部を嵌
め込むとともに、固定ねじ51のねじ部51bを長孔2
6aにその後端部から挿入すればよい。
【0022】次に、扉Dの位置を調節する場合について
説明すると、扉Dの前後方向の位置を調節する場合に
は、固定ボルト51を緩め、連結部材2を前後方向へ移
動させる。これによって扉Dの前後方向の位置を調節す
る。調節後、固定ボルト51を締め付ける。
【0023】また、扉Dの左右方向の位置を調節する場
合には、調節ねじ52を一方向または他方向へ回動させ
る。すると、連結部材2が後端部を中心として左右方向
へ回動し、連結部材2の先端部が左右方向へ回動変位す
る。この場合、連結部材2の先端部を僅かに回動変位さ
せるのであれば、固定ボルト51を締め付けておいても
よい。連結部材2の回動変位が僅かであれば、調節ねじ
52の回動に応じて連結部材が弾性変形し、それによっ
て連結部材2の先端部が左右方向へ回動変位するからで
ある。一方、連結部材2の先端部を大きく回動変位させ
る場合には、連結部材2の弾性変形の限界を越えるおそ
れがあるので、調節ねじ52を回動操作する前に固定ボ
ルト51を緩めておき、連結部材2を回動可能にしてお
く。連結部材2の先端部が左右方向へ回動変位すると、
それに応じて扉Dが左右方向へ移動し、その左右方向の
位置を調節することができる。調節後、固定ボルト51
を締め付ける。
【0024】扉Dの上下方向の位置を調節する場合に
は、まず固定ボルト51を緩め、連結部材2を回動可能
な状態にする。この場合、連結部材2が自由に回動し得
る状態にするよりも、固定ボルト51を緩く締め、連結
部材2と支持部材1との間に摩擦抵抗が作用する状態に
しておくのが望ましい。次に、操作孔28の幅広部28
aからドライバ等のねじ回し手段(図示せず)を挿入
し、締付ボルト4を緩める。その後、連結部材2をその
後端部(固定ボルト51)を中心として上下方向へ適宜
に回動させる。これによって、扉Dを上下方向へ変位さ
せてその上下方向の位置を調節することができる。調節
後、締付ボルト4を締め付ける。すると、変位部材3が
支持部材1に固定され、変位部材3を介して連結部材2
が支持部材1に固定される。これから明らかなように、
この実施の形態においては、変位部材3と締付ボルト4
とによって固定機構が構成されている。なお、固定ボル
ト51を緩めた場合には、固定ボルト51も締め付け
る。
【0025】上記のヒンジAにおいては、連結部材2全
体を上下方向へ平行移動させることなく、その後端部を
中心として回動させるようにしているので、扉Dを上下
方向へ大きく位置調節することができる。すなわち、仮
に連結部材2を上下方向へ移動させるものとすると、そ
のときの最大調節量は支持部材1と連結部材2との間の
上下方向の隙間の幅W(図4参照)と等しい。一方、こ
の発明のヒンジAのように連結部材2を回動させるよう
にした場合には、連結部材2の先端部の上下方向におけ
る回動変位量は、連結部材2が支持部材1より前方に突
出している分だけ隙間の幅Wより大きくなる。そして、
連結部材2の先端部に扉Dが取り付けられているから、
扉Dの上下方向に対する位置調節量を、隙間の幅Wよ
り、つまり従来のヒンジの位置調節量より大きくするこ
とができる。
【0026】また、この実施の形態のヒンジAにおいて
は、調節ねじ52の頭部52aを連結部材2に係合さ
せ、そのねじ部52cを変位部材3に螺合させている
が、仮に調節ねじ52を支持部材1に螺合させると、調
節ねじ52が邪魔になって連結部材2を上下方向へ回動
させることができなくなってしまう。そこで、連結部材
2を上下方向へ回動させたとき、それとほとんど同一距
離だけ上下方向へ移動する変位部材3に調節ねじ52を
螺合させ、これによって連結部材2を上下方向へ円滑に
回動させることができるようにしているのである。
【0027】次に、図4および図5に示すこの発明の他
の実施の形態について説明する。この実施の形態のヒン
ジBは、支持部材1に代えて支持部材1′を用いた点、
および支持部材1′と連結部材2との間にワンタッチ着
脱機構6を設けた点が上記のヒンジAと大きく異なって
いる。そこで、それらの相違点およびその相違点に応じ
て変更された点だけを説明し、上記のヒンジAと同様な
部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
【0028】支持部材1′は、天板を有しておらず、支
持部11が側板11b,11cだけで構成されている。
側板11b,11cの先端面には、第1の傾斜面17
a,17a、およびこれに続く第1の係合凹部17a,
17aが形成されている。側板11b,11cの後端面
には、第2の傾斜面18a,18a、およびこれに続く
第2の係合凹部18b,18bが形成されている。
【0029】また、支持部材1′の両側部に形成された
固定板部12,12には、幅狭部12b,12bが側板
部11b,11cに隣接してそれぞれ形成されている。
しかも、同固定板部12,12の各ねじ挿通孔12a,
12aは、後方へ向かうにしたがって互いに離れるよう
に傾斜した長孔として形成されており、ねじ挿通孔12
a,12aの間隔が、前方側へ狭く後方側で広くなって
いる。これは、躯体Fの内側面Faに形成されるピン挿
入孔を利用するためのものである。
【0030】すなわち、内側面Faには、通常、棚を支
持するためのピンが挿入されるピン挿入孔が上下に所定
のピッチで形成されている。この場合、ピン挿入孔のピ
ッチが各躯体Fで同一であれば、ねじ挿通孔12a,1
2aを単なる円形の孔にし、かつその間隔をねじ挿通孔
のピッチに合わせるようにすれば、ねじ挿通孔12a,
12aに挿通したねじ部材をピン挿入孔に螺合させるこ
とができる。ところが、ピン挿入孔のピッチは、規格に
よって異なっている。例えば、ピッチは30mmまたは
32mmが採用される。そこで、ねじ挿通孔12a,1
2aの間隔を前方側で小さく、後方側で大きくし、小さ
いピッチが採用されている場合には、ねじ挿通孔12
a,12aの前端部にねじ部材を挿通し、大きいピッチ
が採用されている場合には、ねじ部材をねじ挿通孔12
a,12aの後端側に挿通することにより、ねじ部材を
ピン挿入孔に螺合させることができるようにしたもので
ある。勿論、このような構成は、前述した実施の形態に
も適用可能である。
【0031】また、支持部材1′と連結部材2との間に
は、ワンタッチ着脱機構6が設けられている。ワンタッ
チ着脱機構6は、中間部材7と操作部材8とを主な構成
要素としている。
【0032】中間部材7は、後述するように、連結部材
2を支持部材1′に連結したときに支持部材1′に連結
固定されるものであり、上記実施の形態における支持部
材1の支持部11としての機能を果たす。そのために、
中間部材7は、支持部11と同様に断面コ字状に形成さ
れ、天板7aおよび両側板7b,7cを有している。そ
して、天板7aには、支持部11のねじ孔13、長孔1
4、切欠き15および凹部16に対応するねじ孔73、
長孔74、切欠き75および凹部76がそれぞれ形成さ
れている。勿論、ねじ孔73には固定ボルト51が螺合
され、長孔74には締付ボルト4が挿通されている。し
たがって、連結部材2は、中間部材7に対して前後、左
右および上下に移動することになるが、連結部材2を支
持部材1′に連結したとき、中間部材7は支持部材1′
に一体に連結固定されてその一部とみなすことができ
る。よって、この実施の形態のヒンジBもこの出願の権
利範囲に入るものである。
【0033】また、中間部材7の両側板7b,7cの内
幅は、支持部材1′の両側板11b,11cの外幅とほ
ぼ同一寸法になっている。したがって、中間部材7は、
その内部に開放部から支持部材1の両側板11b,11
cを挿入可能であり、挿入した状態においては、側板7
b,7cの中央部に形成された係合溝71,71が支持
部材1′の幅狭部12b,12bに嵌まり込む。これに
よって、中間部材7が支持部材1′に対して前後方向へ
移動不能に係合する。また、側板7b,7cの前端部に
は、前後方向に延びる第1の長孔76,76が形成さ
れ、側板7b,7cの後端部には、後端側へ向かうにし
たがって支持部材1′から離れるように傾斜する第2の
長孔77,77が形成されている。
【0034】一方、操作部材8は、樹脂を成形してなる
ものであり、前後方向に延びる断面四角形の本体部8a
と、この本体部8aの後端部に柔軟な薄肉部8bを介し
て連設されたカバー部8cとから構成されている。
【0035】本体部8aは、中間部材7の両側板7b,
7c間に入り込むことができるのは勿論のこと、支持部
材1′の両側板11b,11c間に入り込むことができ
るような幅を有しており、その前端部には貫通孔81が
形成され、その後端部には、前後方向に延びる貫通長孔
82が形成されている。貫通孔81および貫通長孔82
には、軸91,92がそれぞれ挿通されている。各軸9
1,92に両端部は、貫通孔81,貫通長孔82からそ
れぞれ突出しており、貫通孔81から突出する軸91の
両端部は、図6(A)に示すように、上記中間部材7の
第1の長孔76,76にその長手方向へ移動可能に挿入
され、貫通長孔82から突出する軸92の両端部は第2
の長孔77,77にその長手方向へ移動可能に挿入され
ている。これによって、操作部材8の本体部8aは、中
間部材7に対して前後方向へ移動可能に、かつ軸91を
中心として回動可能に連結されている。また、軸91,
92のうちの本体部8aと中間部材7との間に位置する
部分は第1、第2の係合凹部17b,18bにそれぞれ
嵌まり込むようになっており、これによって中間部材7
が軸91,92を介して支持部材1′に連結固定される
ようになっている。
【0036】また、本体部8aと中間部材7との間には
ばね93が配置されている。このばね93は、本体部8
aを支持部材1′側へ向かって斜め後方に付勢してい
る。したがって、通常は、軸91が第1の長孔76の後
端部に突き当たった状態に維持されるとともに、軸92
が第2の長孔77および貫通長孔82に前端部に突き当
たった状態に維持される。しかも、軸91,92は第
1、第2の係合凹部17b,18bに嵌まり込んだ状態
に維持される。
【0037】上記カバー部8cは、上記薄肉部8bを連
結部材2の後端部に沿って湾曲させると、連結部材2の
天板21aに沿って延び、その後端部に形成された係合
孔83が調節ねじ52の頭部82aに嵌合することによ
り、天板21aを覆った状態に維持されている。
【0038】上記構成のヒンジBにおいて、連結部材2
を支持部材1′に連結する場合には、図6(B),
(C),(D)に示すように、三種類の連結法のいずれ
かを採用することができる。
【0039】図6(B)に示す連結法は、軸91を第1
の係合凹部17bに係合させた状態で、連結部材2の後
端部を支持部材1′側へ回動させて連結するものであ
り、連結部材2を支持部材1′側へ回動させると、軸9
2が第2の傾斜面18aに突き当たる。その状態で連結
部材2をさらに回動させると、軸92が第2の傾斜面1
8aによって後方へ押され、それによって操作部材8の
本体部8aが軸91を中心としてばね93の付勢力に抗
して回動する。これにより、軸92が連結部材2の回動
に伴って後方へ移動させられる。そして、軸92が第2
の傾斜面18aを乗り越えると、本体部8aがばね93
によって回動させられ結果、軸92が前方へ移動させら
れて第2の係合凹部18bに嵌まり込む。これにより、
中間部材7が支持部材1′に連結固定され、ひいては連
結部材2が支持部材1′に連結される。なお、連結した
後には、上記の実施の形態と同様にして扉Dの前後、左
右、および上下の位置調整を行うことができる。
【0040】図6(C)に示す連結法は、軸92を第2
の係合凹部18aに係合させた状態で、連結部材2の先
端部を支持部材1′側へ回動させて連結するものであ
り、連結部材2を支持部材1′側へ回動させると、軸9
1が第1の傾斜面17aに突き当たる。その状態で連結
部材2をさらに回動させると、軸91が第1の傾斜面1
7aによって前方へ押圧され、その押圧力によって軸9
1および本体部8aがばね93の付勢力に抗して前方へ
移動させられる。軸91が第1の傾斜面17aを乗り越
えると、軸91および本体部8aがばね93の付勢力に
よって後方へ移動させられ、軸91が第1の係合凹部1
7bに嵌まり込む。これにより、連結部材2が中間部材
7を介して支持部材1′に連結される。
【0041】図6(D)に示す連結法は、連結部材2を
前後方向へ向けた状態で支持部材1′側へ平行移動させ
るようにしたものであり、連結部材2を支持部材1側へ
平行移動させると、軸91,92が第1、第2の傾斜面
17a,18aにそれぞれ突き当たる。その状態で連結
部材2をさらに平行移動させると、傾斜面17aによっ
て軸91および本体部8aがばね93の付勢力に抗して
前方へ移動させられる。また、傾斜面18aにより本体
部8aが軸91を中心としてばね93の付勢力に抗して
回動させられて、軸92が後方へ移動させられる。そし
て、軸91,92が第1、第2の傾斜面17a,18a
を乗り越えると、本体部8aがばね93の付勢力によっ
て後方へ移動させられとともに、支持部材1′に接近す
るように回動させられる。この結果、軸91,92が互
いに接近するように移動し、第1、第2の係合凹部17
b,18bに嵌まり込む。これにより、連結部材2が中
間部材7を介して支持部材1′に連結される。
【0042】また、連結部材2を支持部材1′から取り
外す場合には、本体部8aの後端部に設けられた操作部
8dを支持部材1′から離れる方向へ押し、本体部8a
をばね93の付勢力に抗して回動させればよい。本体部
8aを回動させると、第2の長孔77と貫通長孔82と
による確動カム作用によって軸92が後方へ移動させら
れ、第2の係合凹部18bから抜け出る。その後、軸9
1を第1の係合凹部17bから抜き出すことにより、連
結部材2を支持部材1′から取り外すことができる。
【0043】別の取外方法としては、本体部8aを前方
へ押す方法もある。本体部8aを前方へ押して移動させ
ると、軸91が第1の係合凹部17aから前方抜け出
る。そこで、連結部材2の先端部を支持部材1′から離
間するように回動させる。その後、軸92を第2の係合
凹部82から抜き出すことよって連結部材2を支持部材
1′から取り外すことができる。
【0044】なお、この発明は、上記の実施の形態に限
定されるものでなく、適宜変更可能である。例えば、先
の実施の形態であるヒンジAにおいては、変位部材3を
支持部材1に上下方向へ直線変位可能に設けているが、
締付ボルト4を中心として上下方向へ回動変位可能に設
けてもよい。そのようにする場合には、変位部材3の横
板部32の両側面を横板部32の中心を中心とする円弧
面によって形成するのが望ましい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜3に係
る発明によれば、扉を上下方向へ大きく位置調節するこ
とができるという効果が得られる。特に、請求項3に係
る発明によれば、扉を上下方向へ位置調節する際に、連
結部材を円滑に回動させることができるという効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態を示す図であって、図
1(A)はその平面図、図1(B)は、ヒンジを躯体お
よび扉に取り付けた状態で示す図1(A)のB−B断面
図である。
【図2】図1に示す実施の形態の分解斜視図である。
【図3】同実施の形態の作用を説明するための図であ
る。
【図4】この発明の他の実施の形態を示す図1(A)と
同様の断面図である。
【図5】同実施の形態の分解斜視図である。
【図6】同実施の形態における連結方法を説明するため
の図であって、図6(A)は連結状態を示し、図6
(B)〜(D)はそれぞれ異なる連結方法を示してい
る。
【符号の説明】
A ヒンジ B ヒンジ F 躯体 Fa 内側面 D 扉 1 支持部材 1′ 支持部材 2 連結部材 3 変位部材 4 締結ボルト(固定手段) 7 中間部材 34 ねじ孔 52 調節ねじ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05D 3/06 - 3/08 E05D 7/02 - 7/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 躯体の内側面に固定される支持部材と、
    この支持部材に着脱可能に連結されるとともに、先端部
    に扉が回動可能に固定される連結部材とを備えたヒンジ
    において、上記連結部材の先端部が上下方向へ変位する
    ことができるように、上記連結部材の後端部を上記支持
    部材に上下方向へ回動可能に連結し、上記支持部材と上
    記連結部材との間に、上記連結部材を上記支持部材に固
    定する固定機構を設けたことを特徴とするヒンジ。
  2. 【請求項2】 上記固定機構を、上記支持部材に対して
    上下方向へ変位可能に連結されるとともに、上記連結部
    材に上下方向へ一体に変位するように係合した変位部材
    と、この変位部材を上記支持部材に固定する固定手段と
    から構成し、上記固定手段によって上記変位部材を上記
    支持部材に固定することにより、上記連結部材を上記支
    持部材に位置固定することを特徴とする請求項1に記載
    のヒンジ。
  3. 【請求項3】 上記連結部材の先端部を上記支持部材お
    よび上記変位部材に対して左右方向へ変位可能にし、上
    記連結部材に調節ねじを回動可能に、かつ軸線方向へ移
    動不能に設けるとともに、この調節ねじを上記変位部材
    に螺合させ、上記調節ねじの上記変位部材に対するねじ
    込み量を調節することによって上記連結部材を左右方向
    へ変位させるようにしたことを特徴とする請求項2に記
    載のヒンジ。
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