JP3190066B2 - ベーカリー製品及びその製造法 - Google Patents
ベーカリー製品及びその製造法Info
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Description
ーキ、パン又は米菓等の小麦粉又は澱粉を主要原料とす
るベーカリー製品、及びその製造法に関する。
ー、スポンジケーキ等のベーカリー製品の食感を改良す
る目的で、原料中に油脂、マーガリン及び/又は乳化剤
等を多量添加する手段が慣用されている。しかし今日で
は、食品の低カロリー化への要望から油脂量の少ない方
が好まれる傾向にあり、また乳化剤の多用は、該製品の
風味を悪くするという欠点を有する。そこで、既にベー
カリー製品を製造に際して油脂や乳化剤に替えてガム質
添加することも行なわれているが、ガム質は自体高価で
あることに加え、得られる食感が必ずしも望ましいもの
ではないという問題がある。
て、益々柔らかいものが好まれる傾向にあり、クッキ
ー、スポンジケーキ、パン又は米菓等の小麦粉又は澱粉
を主要原料とするベーカリー製品でも例外ではない。他
方、食品の寿命も保存技術の向上と相まって伸びる方向
にあるが、保存に際し食感の低下が少ないことも時代の
要請である。
意図する課題は、クッキー、スポンジケーキ、パン又は
米菓等の小麦粉又は澱粉を主要原料とするベーカリー製
品において、低カロリー、口当たり及び保存性の要望に
応えた該製品を提供することである。
結果、ある種のヘミセルロースをベーカリー食品中に加
えることにより、該食品のカロリーを高くすることなし
に、口当たりの柔らかい食感に改良しうると共に、保存
による品質の低下をも抑制し得るとの知見を得た。本発
明は以上の知見に基づいて完成されたものである。
量部に対し、大豆子葉を原料とし、これを酸性の条件下
に130℃以下80℃以上で加熱分解して得た水溶性ヘ
ミセルロースを0.1〜15重量部の割合で含有するこ
とを特徴とするベーカリー製品及び、ベーカリー製品を
製造するに際して、主要原料である小麦粉又は澱粉10
0重量部に対し、大豆子葉を原料とし、これを酸性の条
件下に130℃以下80℃以上で加熱分解して得た水溶
性ヘミセルロースを0.1〜15重量部の割合で添加す
ることを特徴とするベーカリー製品の製造法を要旨とす
る。以下、発明を構成する諸要素などにつき項別して説
明する。
スケット、クラッカー、スポンジケーキ又は各種のパン
など小麦粉を主要原料とした生地、又は米菓など澱粉を
主要原料とした生地を焼成することによって製造される
製品を言う。
由来のものである。本発明においては、このような水溶
性ヘミセルロースを主要原料である小麦粉又は澱粉10
0重量部に対し0.1〜15重量部、好ましくは0.2
〜10重量部の割合で含有させる。
量(標準プルラン(昭和電工株式会社販売)を標準物質
として、0.1 M のNaNO3 溶液中の粘度を測定する極限粘
度法で求めた値)が5万〜100 万、好ましくは10万〜40
万であって水に可溶な植物由来のヘミセルロースであ
る。
がラムノース、フコース、アラビノース、キシロース、
ガラクトース、グルコース及びウロン酸からなるものが
適当である。しかし平均分子量によっては、ラムノース
のないもの或いは植物の種類によってはラムノース又は
フコースの何れか一方又は両方ともないものも適してい
る。なお、ここにウロン酸の測定はBlumenkrantz法によ
り、中性糖の測定はアルジトールアセテート法によりG
LCを用いて測定されたものである。
すと以下のようである。即ち、大豆子葉を原料とし、こ
れを酸性の条件下、好ましくは蛋白質の等電点付近のp
Hで、130℃以下80℃以上、好ましくは130℃以
下100℃以上で加熱分解し、水溶性画分を分画した
後、好ましくは活性炭処理若しくは樹脂吸着処理或いは
エタノール沈殿処理を行って疎水性物質又は低分子物質
を除去した後、乾燥することにより水溶性ヘミセルロー
スを得ることができる。
などによる単なる加熱分解よりも酸性化で実施した方が
収率的に好ましい。殊に蛋白質の等電点付近で実施する
のが、アルカリ性下での加熱分解に比べより好ましい。
即ち、アルカリ性下での分解に比べて、蛋白質が被分解
画分中に溶け出し難いので、後の除蛋白工程が必ずしも
必要でなくなる他、食品として用いる場合に好ましくな
いとされる副反応(リジノアラニンの生成等)も抑制さ
れるという副次的な利益を生じる。
ロースと併用することにより一層効果が向上する。ここ
に粘度付与剤としては、例えば寒天、カラギーナン、フ
ァ−セレラン、グァーガム、ローカストビーンガム、タ
マリンド種子多糖類、タラガム、アラビアガム、トラガ
ントガム、カラヤガム、ペクチン、キサンタンガム、プ
ルラン、ジェランガムなどの多糖類の他、ゼラチン、ア
ルブミン、カゼインナトリウム等の水溶性蛋白質を例示
できる。
するが、これは例示であって本願発明の精神がこれらの
例示によって制限されるものではない。
量の水を加え、塩酸にてpHを4.5 に調整し、120 ℃で1.
5 時間加水分解した。冷却後遠心分離し(10000 G×30
分)、上澄と沈澱部に分離した。こうして分離した沈澱
部を更に等重量の水で水洗し、遠心分離して得た上澄を
先の上澄と一緒にし、活性炭カラム処理をし、乾燥して
水溶性ヘミセルロース(イ) を得た。
食塩水に溶解し、エタノール濃度が50%となるように
再沈澱を3回繰り返し、イオン交換樹脂(オルガノ
(株)製「アンバーライトIR−120B」)を用いて
脱塩して水溶性ヘミセルロース(ロ) を得た。
をしないで同様に水溶性ヘミセルロース(ハ) を得た。以
上の結果をまとめて下表1に示す。
及び低分子成分が、イオン交換樹脂により灰分がそれぞ
れ除かれる。
ミセルロース試料の糖組成及びウロン酸含量を分析し
た。ウロン酸の測定はBlumenkrantz法により、また中性
糖の測定はアルジトールアセテート法により行った。結
果を下表2に示す。
を試作し、食感及び保存における変化を調べた。(以下
余白)
き、これに順次、乳化油脂、水、粉の順に混合し、最後
に比重を0.4 に合わせた後、生地を170 ℃で20分間焼成
した。焼成の結果を下表4に、保存結果を下表5にそれ
ぞれ示す。(以下余白)
数値の高い方が良好であることを意味する。
した日数。硬さ(g/cm2) は、試料を2/3 まで圧縮した時
の応力を、レオメーター(不動工業株式会社製)を用
い、径40m/m のプランジャーを使用し、テーブル上昇速
度50mm/分にて測定した値である。
に対し1重量部添加した場合、組織の肌理が良くなり、
保存後の変化も少なかった。しかし、0.08重量部の添加
では効果が認められなかった。
性ヘミセルロース(ロ) を用い、下表6に示す配合にてク
ッキーを試作した。
合して3分間撹拌し、これに卵黄及び香料を加え、次い
で薄力粉、ベーキングパウダー及び水溶性ヘミセルロー
スを混合して篩を通したものを加え、更に混合撹拌した
後、冷蔵庫で1時間寝かせ、型抜きして180 ℃で焼成し
た。焼成の結果を下表7に示す。
で行った。数値の高い方が良好であることを意味する。
ースを添加すると食感が向上することが分かる。
水溶性ヘミセルロース(ハ) を使って下表8に示す配合に
てマドレーヌを試作した。(以下余白)
後、薄力粉、ベーキンギパウダー、食塩及び水溶性ヘミ
セルロースを篩で混合したものを更に加え撹拌した。次
いで香料、レモン汁及びバターを加え混合した後、カッ
プに流し、2 0 0 ℃で焼成した。結果を下表9に示す。
(以下余白)
で行った。数値の高い方が良好であることを意味する。
ヌの破断強度を測定した。結果を下表10に示す(径5.6
m/m の円柱状プランジャーを使い、テーブル上昇速度、
50mm/sec にて測定)。
セルロースを添加すると、非常にソフトな食感となり、
菓子の食感改良に有効なことが分かる。但し、薄力粉10
0 重量部に対して20重量部を添加すると脹らみがなくな
り、食感も悪くなった。
キ、パン又は米菓等の小麦粉又は澱粉を主要原料とする
ベーカリー製品に対し、水溶性ヘミセルロースを主要原
料である小麦粉又は澱粉に対し特定の割合で添加するこ
とにより、保存による品質低下が少なく、かつ口当たり
の柔らかい低カロリーのベーカリー製品を得ること可能
となる。
Claims (2)
- 【請求項1】 主要原料である小麦粉又は澱粉100重
量部に対し、大豆子葉を原料とし、これを酸性の条件下
に130℃以下80℃以上で加熱分解して得た水溶性ヘ
ミセルロースを0.1〜15重量部の割合で含有するこ
とを特徴とするベーカリー製品。 - 【請求項2】 ベーカリー製品を製造するに際して、主
要原料である小麦粉又は澱粉100重量部に対し、大豆
子葉を原料とし、これを酸性の条件下に130℃以下8
0℃以上で加熱分解して得た水溶性ヘミセルロースを
0.1〜15重量部の割合で添加することを特徴とする
ベーカリー製品の製造法。
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- 1991-07-02 JP JP18919991A patent/JP3190066B2/ja not_active Expired - Fee Related
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