JP3188480B2 - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JP3188480B2 JP50210599A JP50210599A JP3188480B2 JP 3188480 B2 JP3188480 B2 JP 3188480B2 JP 50210599 A JP50210599 A JP 50210599A JP 50210599 A JP50210599 A JP 50210599A JP 3188480 B2 JP3188480 B2 JP 3188480B2
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憲司 井上
勝男 佐藤
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    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/02535Details of surface acoustic wave devices
    • H03H9/02543Characteristics of substrate, e.g. cutting angles
    • H03H9/0259Characteristics of substrate, e.g. cutting angles of langasite substrates

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、単結晶基板上に交差指状電極を有する弾性
表面波装置に関する。
背景技術 近年、形態電話機を始めとした移動体通信端末機が急
速に普及してきている。この端末機は、持ち運びの利便
さから、特に小型軽量であることが望まれている。末端
機の小型軽量化を達成するには、そこに使われる電子部
品も小型軽量であることが必須であり、このため、端末
機の高周波部や中間周波部には、小型軽量化に有利な弾
性表面波装置、すなわち弾性表面波フィルタが多用され
ている。弾性表面波装置は、圧電基板表面に、弾性表面
波を励振、受信、反射、伝搬するための交差指状電極を
形成したものである。
弾性表面波装置に使われる圧電基板に重要な特性とし
て、弾性表面波の表面波速度(SAW速度)、フィルタを
構成した場合の中心周波数または共振子を構成した場合
の共振周波数の温度係数(周波数温度係数:TCF)、電気
機械結合係数(k2)があげられる。これまでに知られて
いる各種弾性表面波装置用圧電基板の特性を表1に示
す。
この表1からわかるように、64LN、36LTは4000m/s以
上のSAW速度を有しており、端末機の高周波部のフィル
タを構成するのに適している。この理由を説明すると、
以下の通りである。携帯電話に代表される移動体通信
は、世界各国で各種のシステムが実用化されているが、
いずれのシステムでも1GHz前後の周波数が使用されてい
る。したがって、端末機高周波部で使用されるフィルタ
は、中心周波数が1GHz前後となる。弾性表面波フィルタ
の場合、その中心周波数は、使用する圧電基板のSAW速
度にほぼ比例し、基板上に形成する電極指の幅にほぼ反
比例する。そこで、高周波化のためには、SAW速度の大
きな基板、例えば64LN、36LTが好ましい。また、この高
周波部のフィルタには、通過帯域幅が20MHz以上である
広帯域のものが要求されるが、広帯域化を実現するため
には圧電基板の電気機械結合係数k2が大きいことが必須
であり、このためにも、64LN、36LTが多用されている。
一方、移動体端末機の中間周波数としては、70〜300M
Hzの周波数帯が使用されている。この周波数帯に中心周
波数が存在するフィルタを、弾性表面波装置を用いて構
成する場合に、圧電基板として前記64LN、36LTを使用す
ると、基板上に形成する電極指の幅を、前記高周波部に
使用されるフィルタに比べて非常に大きくする必要があ
る。
具体的な数値を概算して上記したことを説明する。弾
性表面波フィルタを構成する弾性表面波変換器の電極指
幅dと、弾性表面波フィルタの中心周波数f0と、使用す
る圧電基板のSAW速度Vとの間には、おおむね f0=V/(4d) ・・・(1) が成立する。SAW速度を4000m/sとして、中心周波数1GHz
の弾性表面波フィルタを構成する場合、その電極指幅は
上記(1)式より、 d=4000(m/s)/(4×1000(MHz))=1(μm) となる。一方、このSAW速度4000m/sの圧電基板を用い
て、中心周波数100MHzの中間周波フィルタを構成する場
合、これに必要な電極指幅は、 d=4000(m/s)/(4×100(MHz))=10(μm) となり、高周波部のフィルタに比べて、必要な電極指幅
が10倍も大きくなってしまう。電極指幅が大きくなると
いうことは、弾性表面波装置そのものも大きくなってし
まうことを意味する。そこで、弾性表面波中間周波フィ
ルタを小型なものとするには、上記(1)式から明らか
なようにSAW速度Vの小さな圧電基板を使う必要があ
る。
SAW速度が非常に小さい圧電基板として、上記表1に
示したBGOが知られている。BGO圧電基板のSAW速度は168
lm/sである。しかしながら、BGO圧電基板は、周波数温
度係数TCFが−122ppm/℃と非常に大きいので、一つのチ
ャンネルの信号だけを取り出す中間周波フィルタを構成
するには適していない。なぜなら、TCFが大きいという
ことは、弾性表面波フィルタの中心周波数が温度により
大きく変化することを意味し、それにより、希望するチ
ャンネルに隣接する他のチャンネルの信号を取り出して
しまうことがあるためである。
また、SAW速度が比較的小さい圧電基板として。上記
表1に示すST水晶が知られている。ST水晶は、周波数温
度係数TCFがほぼゼロ(一次温度係数aがゼロ)である
ため、中間周波フィルタを構成するうえで好適である。
このため、従来、移動体通信用端末機の中間周波数用弾
性表面波フィルタは、殆どST水晶圧電基板が利用されて
いた。しかし、ST水晶基板のSAW速度は3158m/sであり、
十分に小さいとはいえないため、小型化には限界があ
る。また、ST水晶基板の電気機械結合係数k2は0.14%で
あり、比較的小さい。k2が小さいということは、通過帯
域の狭いフィルタしか構成できないということを意味す
る。これまでの移動体通信、すなわち携帯電話のシステ
ムとしては、アナログ方式が主として採用されており、
そのチャンネル幅は国内のNTT仕様では12.5kHz、米国の
AMPS仕様では30kHz、欧州のTACS仕様では25kHzと非常に
狭帯域であったので、前記ST水晶基板の電気機械結合係
数k2が小さいということは問題とならなかった。しかし
ながら、近年、周波数資源の有効利用、デジタルデータ
通信との適合性等の点から、デジタル移動体通信システ
ムが開発、実用化され急速に普及してきている。このデ
ジタルシステムのチャンネル幅は、例えば欧州の携帯電
話GSM方式では200kHz、コードレス電話DECT方式では1.7
MHzと、非常に広帯域となっている。このような広帯域
の中間周波フィルタを弾性表面波フィルタで構成する場
合、ST水晶基板では、その実現が困難となっている。
発明の開示 以上説明したように、従来、弾性表面波装置におい
て、電気機械結合係数が大きい上記64LN、36LT等の圧電
基板を用いた場合、通過帯域を広くできるが、基板のSA
W速度が大きいために素子寸法が大きくなるという問題
があり、一方、素子の小型化をはかるためにSAW速度の
小さな上記BGO基板を用いた場合は、周波数温度係数TCF
の絶対値が大きすぎるための良好な選択度が得られない
という問題があり、いずれにしても中間周波用の弾性表
面波フィルタとして十分な特性が得られなかった。
また、周波数温度係数TCFが小さいST水晶基板は、SAW
速度が十分に小さくはないので、小型化には限界があ
り、また、電気機械結合係数が比較的小さいので広帯域
化が困難である。
本発明の目的は、小型で、選択度、すなわち温度特性
が良好で、通過帯域の広い弾性表面波装置を提供するこ
とである。
上記の目的は、下記(1)の構成により達成される。
(1) 基板表面に交差指状電極を有し、 前記基板が、化学式La3Ga5SiO14で表わされ、点群32に
属するランガサイト単結晶から構成され、 前記基板のランガサイト単結晶からの切り出し角およ
び弾性表面波伝搬方向をオイラー角表示で(φ,θ,
ψ)と表わしたとき、φ、θおよびψが、φ=−5〜5
゜、θ=136〜146゜、ψ=21〜30゜で表される領域に存
在し、 前記交差指状電極の厚さhを弾性表面波の波長λで規
格化した規格化膜厚h/λ(単位:%)と、弾性表面波伝
搬方向を示す前記ψ(単位:度)との関係が、 ψ≦25.5゜のとき −3.79(h/λ)+23.86≦ψ≦−5.08(h/λ)+26.96 であり、 ψ>25.5゜のとき 4.39(h/λ)+24.30≦ψ≦3.54(h/λ)+27.17 である弾性表面波装置。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の弾性表面波装置の構成例を示す斜視
図である。
図2は、交差指状電極の規格化膜厚が異なる場合の中
央周波数変化率の温度依存性の違いを示すグラフであ
る。
図3は、弾性表面波伝搬方向が異なる場合の中心周波
数変化率の温度依存性の違いを示すグラフである。
図4は、各規格化膜厚における弾性表面波伝搬方向と
頂点温度との関係を示すグラフである。
図5Aは、伝搬方向ψが25.5度以下である場合に、頂点
温度が10〜40℃の範囲となる規格化膜厚と伝搬方向との
関係を示すグラフである。図5Bは、伝搬方向ψが25.5度
を超える場合に、頂点温度が10〜40℃の範囲となる規格
化膜厚と伝搬方向との関係を示すグラフである。
発明を実施するための最良の形態 本願発明者らは、ランガサイト単結晶において、フィ
ルタの中心周波数または共振子の共振周波数の温度依存
性が二次曲線で近似でき、かつ、SAW速度が3000m/sを下
回り、かつ、電気機械結合係数が0.3%を超える特性が
得られるカット角および弾性表面波伝搬方向の特定の組
み合わせを、実験検討により見いだした。この特定の組
み合わせは、オイラー角表示(φ,θ,ψ)において上
記範囲内のφ、θおよいψで表される。また、本発明者
らは、この特定の組み合わせにおいて、前記二次曲線の
頂点に相当する温度、すなわち、中心周波数または共振
周波数の変化が最も小さくなる温度が、弾性表面波伝搬
方向(オイラー角表示におけるψ)および交差指状電極
の規格化膜厚(h/λ)と相関することを見いだした。な
お、h/λにおけるhは交差指状電極の厚さであり、λは
中心周波数または共振周波数における弾性表面波の波長
である。そして、前記頂点に相当する温度を室温近傍、
具体的には10℃から40℃の範囲内に存在させるために、
本発明ではψとh/λとを上記した特定の関係となるよう
に設定し、これにより、常用使用環境温度内で温度安定
性に優れた、小型で広帯域の弾性表面波装置を実現し
た。
本発明の弾性表面波装置の構成例を第1図に示す。こ
の弾性表面波装置は、基板2表面に、弾性表面波を励
振、受信、反射、伝搬するための一組の交差指状電極
3、3を有する。基板2には、ランガサイト単結晶を用
いる。ランガサイト単結晶は、点群32に属する結晶型で
ある。図中のx軸、y軸およびz軸は互いに直交してい
る。x軸およびy軸は基板2の面内方向にあり、x軸は
弾性表面波の伝搬方向を規定する。また、基板面に垂直
なz軸は、単結晶基板の切り出し角(カット面)を規定
する。これらx軸、y軸およびz軸とランガサイト単結
晶のX軸、Y軸およびZ軸との関係は、オイラー角表示
(φ,θ,ψ)で表わすことができる。本発明の弾性表
面波装置における切り出し角および伝搬方向をオイラー
角表示(φ,θ,ψ)で表わしたとき、φ、θおよびψ
は、 φ=−5〜5゜、 θ=136〜146゜、 ψ=21〜30゜ で表される領域に存在する。
この領域では、周波数の温度依存性が二次曲線的とな
るが、これを最小二乗法により一次の直線に近似する
と、この領域内には、基板の周波数温度係数TCFが±1pp
m/℃以内と非常に小さくなり、かつ、基板の係合係数k2
が0.3%以上と十分に大きくなるφ、θ、ψの組み合わ
せが存在する。
なお、ランガサイト単結晶は三方晶であるため、結晶
の対称性から、互いに等価なオイラー角の組み合わせが
存在する。三方晶基板では、φ=120〜240゜およびφ24
0〜360゜(−120〜0゜)はφ=0〜120゜と等価であ
り、また、θ=360〜180゜(0〜−180゜)はθ=0〜1
80゜と等価であり、また、ψ=90〜270゜はψ=−90〜9
0゜と等価である。本発明は、以下の実施例に示す角度
以外に、これと結晶学的に等価な角度に対しても同様の
効果が得られる。
等価な組み合わせの具体例としては、例えば、以下の
ものが挙げられる。(0゜,140゜,25゜)と等価なもの
は、(60゜,40゜,25゜)、(60゜,40゜,−25゜)、(1
20゜,140゜,−25゜)、(120゜,140゜,25゜)であり、
φ=120゜とφ=0゜とは等価であるから、(0゜,140
゜,−25゜)も等価である。
次に、弾性表面波伝搬方向を規定するψと、交差指状
電極の規格化膜厚h/λとを、上記関係とする理由につい
て説明する。
まず、CZ法により結晶育成してランガサイト単結晶を
作製し、これを切り出して基板を得た。この基板の表面
に一組の交差指状電極からなる弾性表面波変換器を形成
し、弾性表面波装置とした。交差指状電極は、入力側、
出力側共にAlの蒸着により形成し、電極指幅dは10μ
m、電極指ピッチ(4d=λ)は40μm、電極指対数は20
とした。電極厚さ(規格化膜厚)は、0.3%(0.12μ
m)、0.5%(0.20μm)または0.75%(0.30μm)と
した。基板の切り出し角は、オイラー角表示で(0゜,1
40゜,ψ)とした。この切り出し角は、カットのための
結晶の回転が一度ですむいわゆるシングルローテーショ
ンであり、好ましい切り出し角である。以下、この(0
゜,140゜,ψ)基板につき、具体的データを示し、本発
明の有用性を説明する。
図2に、上記方法により作製した弾性表面波装置(弾
性表面波フィルタ)の中心周波数の温度依存性を示す。
図2に示す弾性表面波装置は、伝搬方向をオイラー角表
示でψ=22゜とし、規格化膜厚h/λを0.5%または0.75
%としたものである。図2から、中心周波数の温度依存
性が二次曲線でよく近似でき、かつ、この二次曲線の頂
点温度が規格化膜厚h/λに依存して変化することがわか
る。一方、規格化膜厚h/λを固定し、弾性表面波伝搬方
向ψを変えた場合も、この二次曲線の頂点温度は移動す
る。この例を示したのが図3である。図3には、規格化
膜厚h/λを0.75%に固定し、ψ=22゜またはψ=30゜と
した例を示してある。これらのことから、本願発明者ら
は、電極の規格化膜厚に応じて弾性表面波伝搬方向ψを
選定して、頂点温度を室温近傍に設定することにより、
弾性表面波装置の温度安定性を向上させ得るという考え
に至った。なお、図2および図3における中心周波数の
変化率は、中心周波数の最大値(頂点温度における中心
周波数)をf0、任意の温度における中心周波数をfとし
て、 (f−f0)/f0 により算出した値である。
図2および図3に示すように中心周波数変化率の温度
依存性を二次曲線で近似し、その二次曲線の頂点温度
(ターン・オーバー温度)を求め、この頂点温度と、伝
搬方向ψおよび規格化膜厚h/λとの関係を調べた。結果
を図4に示す。図4には、規格化膜厚が0.3%、0.5%ま
たは0.75%である場合のそれぞれについて、伝搬方向ψ
と頂点温度との関係を示してある。同図から、伝搬方向
ψが、25度と26度との間(25.5度)を境に、ψの小さな
領域ではψの増大とともに頂点温度が低くなり、ψの大
きな領域ではψの増大とともに頂点温度が高くなること
がわかる。
装置の温度安定性という点から、前記頂点温度は室温
(通常25℃程度)近傍、すなわち10〜40℃の範囲にある
ことが望ましい。そこで、図4をもとに、頂点温度が10
℃となる規格化膜厚h/λと伝搬方向ψとの関係、および
頂点温度が40℃となる規格化膜厚h/λと伝搬方向ψとの
関係を求めると、伝搬方向ψが25.5度以下の場合には図
5Aに示す結果が得られ、伝搬方向ψが25.5度を超える場
合には図5Bに示す結果が得られる。すなわち、本発明に
おいて限定するh/λとψとの関係式が得られる。交差指
状電極の規格化膜厚h/λに応じて、伝搬方向ψを図5Aお
よび図5B中の上側の直線と下側の直線とに挟まれる範囲
内に設定することにより、周波数温度特性の頂点温度が
室温付近に設定され、よって温度安定性に優れた装置が
得られる。
なお、中心周波数または共振周波数における弾性表面
波の波長λは、弾性表面波装置が適用される周波数と基
板の音速とによって決定されるが、本発明が適用される
好ましい周波数帯域では、一般に8〜60μm程度であ
る。また、交差指状電極の厚さhは、薄すぎると電気抵
抗が増大し、厚すぎると電極形成が困難となり、また、
剥離が生じやすくなるので、一般に0.1〜2μm程度と
する。したがって、交差指状電極の規格化膜厚h/λは、
一般に0.17〜25%程度となるが、図5Aではh/λ=2.40%
のときに上下の直線が交わり、図5Bではh/λ=3.38%の
ときに上下の直線が交わるため、これがh/λの上限とな
る。
本発明で用いるランガサイト単結晶は、一般に化学式
La3Ga5SiO14で表される。ランガサイト単結晶は、例え
ば、Proc.IEEE International Frequency Control Symp
o.vol.1994 pp48−57(1994)などにより知られている
が、本発明は、ランガサイト単結晶を弾性表面波装置の
基板に適用するに際し、結晶のカット方向を前述したよ
うに選択し、さらに、交差指状電極の規格化膜厚に応じ
て弾性表面波の伝搬方向を前述したように選択すること
により、上記した高特性の弾性表面波装置を実現する点
で、従来の使用方法とは異なる。
本発明で用いるランガサイト単結晶は、X線回折でラ
ンガサイト相だけが観察されるものであればよい。すな
わち、上記化学式で表わされるものに限らず、例えば、
La、Ga、Siの各サイトの少なくとも一部を他の元素で置
換してもよく、酸素数が上記化学量論組成から外れてい
てもよい。また、不可避的不純物、例えばAl、Zr、Fe、
Ce、Nd、Pt、Ca等が含まれていてもよい。ランガサイト
単結晶の製造方法は特に限定されず、通常の単結晶育成
法、例えばCZ法などにより製造すればよい。
基板の寸法は特に限定されないが、一般に、表面波伝
搬方向は4〜10mm程度、これと直交する方向は2〜4mm
程度、厚さは0.2〜0.4mm程度である。なお、基板のカッ
ト方向は、X線回折により確認することができる。基板
2上に形成される交差指状電極3は、周期的なストライ
プ状に形成される。交差指状電極は、その膜厚に応じて
弾性表面波伝搬方向が上記した所定の方向となるように
パターニングがなされる。交差指状電極は、AlやAl合金
などを用いて蒸着やスパッタなどにより形成すればよ
い。交差指状電極の電極指幅は、弾性表面波装置が適用
される周波数および基板の音速に応じて適宜決定すれば
よく、本発明が適用される好ましい周波数帯域では、一
般に2〜15μm程度である。
本発明の弾性表面波装置は、一般に周波数10〜500MH
z、特に周波数10〜300MHzの帯域におけるフィルタに好
適である。また、本発明では、SAW速度が小さい基板を
用いることから、弾性表面波遅延素子の小型化にも有用
である。
効果 本発明によれば、ランガサイト単結晶基板において切
り出し角を最適なものとすることにより、電気機械結合
係数k2が大きく、SAW速度が小さい基板を有する弾性表
面波装置を実現でき、さらに、その基板における弾性表
面波の伝搬方向を、基板表面上に形成する交差指状電極
の規格化膜厚に応じて適宜選定することにより、きわめ
て温度安定性に優れた装置が実現できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 9/145 H03H 9/25 H03H 9/64

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板表面に交差指状電極を有し、 前記基板が、化学式La3Ga5SiO14で表わされ、点群32に
    属するランガサイト単結晶から構成され、 前記基板のランガサイト単結晶からの切り出し角および
    弾性表面波伝搬方向をオイラー角表示で(φ,θ,ψ)
    と表わしたとき、φ、θおよびψが、φ=−5〜5゜、
    θ=136〜146゜、ψ=21〜30゜で表される領域に存在
    し、 前記交差指状電極の厚さhを弾性表面波の波長λで規格
    化した規格化膜厚h/λ(単位:%)と、弾性表面波伝搬
    方向を示す前記ψ(単位:度)との関係が、 ψ≦25.5゜のとき −3.79(h/λ)+23.86≦ψ≦−5.08(h/λ)+26.96 であり、 ψ>25.5゜のとき 4.39(h/λ)+24.30≦ψ≦3.54(h/λ)+27.17 である弾性表面波装置。
JP50210599A 1997-09-02 1998-06-22 弾性表面波装置 Expired - Fee Related JP3188480B2 (ja)

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