JP3184824B2 - 加熱真空成形装置 - Google Patents

加熱真空成形装置

Info

Publication number
JP3184824B2
JP3184824B2 JP27721899A JP27721899A JP3184824B2 JP 3184824 B2 JP3184824 B2 JP 3184824B2 JP 27721899 A JP27721899 A JP 27721899A JP 27721899 A JP27721899 A JP 27721899A JP 3184824 B2 JP3184824 B2 JP 3184824B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vacuum forming
mold
heating
molding
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP27721899A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001096611A (ja
Inventor
俊一 佐名
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Kawasaki Jukogyo KK
Priority to JP27721899A priority Critical patent/JP3184824B2/ja
Publication of JP2001096611A publication Critical patent/JP2001096611A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3184824B2 publication Critical patent/JP3184824B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性合性樹脂
から成る被成形材を加熱軟化させ、成形型に押付け、真
空吸引して型の形状を再現する加熱真空成形装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】サンドイッチ構造のコア材として、近年
ハニカムコアに代えて発泡プラスチックコア(以下、発
泡コアと略す)が注目されており、たとえば、航空機や
高速鉄道車両の外板、またはブレードの芯材として採用
されている。このような発泡コアは、等方性を有し、耐
衝撃性に優れ、複雑な形状に成形可能など、優れた特徴
を備えている。
【0003】発泡コアの成形方法として、従来から平板
を切断する機械加工法、またはプレス成形法などがあ
る。しかしながら、機械加工法では加工形状に制約があ
り、またプレス成形法ではプレス型(マッチドダイ)が
高価であり、プレス設備を必要とし、コストが高くなる
といった問題がある。これらの問題を解決する方法とし
て、真空成形法(ストレッチ成形法)がある。
【0004】真空成形法は、真空テーブルと加熱装置を
備え、真空テーブル上に成形型を配置し、加熱装置で、
発泡プラスチックである被成形材を加熱して軟化させ、
この軟化した被成形材を真空テーブル上の成形型に載置
し、さらにその上からストレッチラバーで覆い、真空引
きを行う。真空引きを行うと、ストレッチラバーととも
に軟化した被成形材が成形型に押付けられ、型の形状が
忠実に再現される。その後冷却して硬化させ、型から取
り外し、不要なエキセス部のトリミングを行う。このよ
うにして比較的低コストで、発泡コアを成形することが
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、真空成
形法では加熱装置で加熱してから成形型に押し付けるま
での間に被成形材の表面温度が急激に下がり、温度が低
下すると賦形性が悪くなるといった問題を有する。
【0006】また、従来の真空成形法では型と被成形材
との位置決めが難しいため、被成形材を大きくする必要
があったが、このためにエキセスを広く取らねばならな
いといった問題もあった。
【0007】本発明の目的は、被成形材を加熱軟化して
から成形型に押し付けるまでのあいだの被成形材の温度
低下を防ぎ、さらに被成形材と成形型との位置ずれを防
ぐことができる加熱真空成形装置を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、成形型および加熱手段を有し、熱可塑性合成樹脂か
ら成る板状の被成形材を加熱手段で加熱軟化させ、成形
型に押付け、真空引きして成形する加熱真空成形装置に
おいて、伸縮性、耐熱性および断熱性を有し、成形型に
臨む面に透孔が形成されるシートで、保温のために被成
形材全体を覆った状態で加熱軟化させ、その後、成形型
への押し付け、および真空引きを行うことによって、加
熱された被成形材が保温状態で真空成形されることを特
徴とする加熱真空成形装置である。
【0009】本発明に従えば、被成形材は伸縮性を有
し、かつ耐熱性を有するシートに覆われた状態で加熱手
段で加熱されて軟化する。その後、シートで覆った状態
で被成形材を成形型へ押しつけ、真空引きして真空成形
を行う。このように、本発明では、加熱軟化した被成形
材は、断熱性を有したシートに覆われた状態で成形型に
押し付けられるので、その間に温度が急激に低下すると
いったことが防がれる。これによって、賦形性の低下を
防ぐことができる。
【0010】また、成形型へ臨む下側のシートには透孔
が形成されているので、真空引きしたとき、上側のシー
トがストレッチラバーの機能を果たし、成形材を確実に
型面上に押付け、型面の形状を忠実に再現することがで
きる。また、被成形部材はこのようにシートに覆われ保
持されて成形型に押付けられるので、高精度に位置決め
でき、また成形中の位置ずれも防がれ、成形作業が容易
となる。また、このように高精度に位置決めすることが
できることにより、エキセスを広く取る必要がなくな
る。
【0011】請求項2記載の本発明は、被成形材を挟持
せず、被成形材を覆うシートを利用して被成形材を保持
することを特徴とする。
【0012】被成形材を挟持して成形型に押付け、真空
成形を行うと、成形材は移動できないため、成形時に引
き伸ばされる部分とあまり引き伸ばされない部分とが生
じた場合に、引き伸ばされる部分では厚みが薄くなり、
全体的に厚みに偏りが生じてしまう。これに対し本発明
では、被成形材を覆うシートのみを保持するので、被成
形材はシート内で移動可能となる。したがって、成形時
に引き延ばされる側に被成形材が移動し、ほぼ均一な厚
みに成形することができる。また、被成形材を挟持しな
いことにより、挟持するための部分を予め設ける必要が
なくなり、これによってエキセスがさらに減少する。
【0013】請求項3記載の本発明の前記シートは、シ
リコンゴムから成ることを特徴とする。
【0014】本発明に従えば、シリコンゴムは伸縮性を
有するとともに、耐熱性および断熱性も優れるので、被
成形材を覆って加熱し、成形時に引き伸ばされるシート
として好適であり、また繰り返し使用することができ
る。
【0015】請求項4記載の本発明の被成形材は、サン
ドイッチ構造の発泡プラスチックコアであることを特徴
とする。
【0016】本発明の加熱真空成形装置は、特にサンド
イッチ構造の発泡プラスチックコアの成形に好適であ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある加熱真空成形装置1の概略的な構成を示す断面図で
ある。本実施形態の真空成形装置1は、サンドイッチ構
造の発泡コアを成形するものとする。
【0018】真空成形装置1は、大きく加熱部A、真空
成形部Bおよび型形成トリム部Cの3つの部分から構成
される。加熱部Aには加熱装置2が配置され、熱可塑性
発泡合成樹脂からなる被成形材である発泡コア5はここ
で加熱軟化される。
【0019】型形成トリム部Cには形状変更成形型16
が配置され、ここで真空成形用の型が形成される。つま
りここで、製造する発泡コアの形状に応じて成形型16
の型面の形状を変更する。
【0020】加熱部Aと型形成トリム部Cとの間に真空
成形部Bがあり、型形成トリム部Cで形成された成形型
16が真空成形部Bに移動し、加熱部Aで加熱された発
泡コア5が真空成形部Bの成形型16まで搬送され、真
空成形部Bで真空成形が行われる。
【0021】発泡コア5は矩形板状の発泡合成樹脂であ
り、一対のシリコンゴムシート6,7で覆われる。発泡
コア5の上面を覆うシリコンゴムシート6は矩形状の外
枠8を有し、同様に発泡コア5の下面を覆うシリコンゴ
ムシート7も矩形状の外枠9を有する。したがって、発
泡コア5を下側のシリコンゴムシート7上に載置し、上
側のシリコンゴムシート6をかぶせ、下側の外枠9と上
側の外枠8とを重ねて挟持することによって、シリコン
ゴムシート6,7間が気密に接合される。また下側のシ
リコンゴムシート7には、複数の透孔10が形成されて
いる。
【0022】本実施形態の加熱装置2は、上面盤11お
よび下面盤12を有し、上面盤11および下面盤12に
はそれぞれヒータが内蔵されている。また、上面盤11
は上面盤昇降モータ13によって昇降可能となってい
る。したがって、上面盤11を上昇させた状態でシリコ
ンゴムシート6,7で覆われた発泡コア5を下面盤12
に載置し、上面盤11を下降させて発泡コア5を加熱装
置にセットし、セットした発泡コア5を所定時間加熱す
ることによって発泡コア5を軟化させることができる。
【0023】加熱部Aで加熱された発泡コア5は、本実
施形態では搬送手段3で真空成形部Bまで搬送される。
搬送手段3は加熱部Aから真空成形部Bまで搬送する水
平搬送部と、成形型16上に搬送された発泡コア5を成
形型16まで降下させる昇降搬送部とを有する。搬送中
には発泡コア5はシリコンゴムシート6,7によって覆
われているので、加熱軟化した発泡コア5の温度が搬送
中に急激に低下すると言ったことが防がれる。また、搬
送作業は、発泡コア5を挟持せず、シリコンゴムシート
6,7の外枠8,9を把持して搬送するので、搬送中に
発泡コア5の変形、位置ずれなどが防がれる。
【0024】形状変更成形型16は、多数の伸縮支持手
段25から構成される。伸縮支持手段25は上下に伸縮
可能なシリンダから成り、ユニバーサルジョイントによ
って回動自在に支持ヘッド26が上端部に取付けられ
る。この複数の伸縮支持手段26は真空成形容器15
で、相互に平行に縦横に密に収容され、上方に臨む各支
持ヘッド26の支持面26aを連ねた3次元曲面が成形
型16の型面となる。したがって、各支持ヘッド26の
高さを調整することで型面の形状を変更することができ
る。そのために、型形成トリム部Cにはヘッド高さ調整
ロボット17が設けられる。また、成形後の発泡コア5
をトリムするトリムロボット18も型成形トリム部Cに
設けられる。
【0025】図2は、型形成トリム部Cの構成を示す斜
視図である。型形成トリム部Cにはフレーム36が設け
られ、このフレーム36の下に形状変更成形型16が配
置される。フレーム36上にはX−Yテーブル35が設
置され、このX−Yテーブル35にヘッド高さ調整ロボ
ット17およびトリムロボット18が水平面内で移動可
能に支持される。
【0026】ヘッド高さ調整ロボット17は、たとえば
上下に伸縮自在のロボットであり、下端部にハンド20
が装着され、このハンド20で支持ヘッド26を把持し
て上方への引上げるか、下方へ押込むか、もしくは支持
ヘッド26を回転させて上下させることによって支持ヘ
ッド26の高さを調整することができる。ヘッド高さ調
整ロボット17は前述したようにX−Yテーブル35で
移動可能に設けられるので、成形型16の全ての支持ヘ
ッド26の高さを調整することが可能である。
【0027】トリムロボット18は多関節型ロボットで
あり、手首部に超音波カッタ21を備える。トリム作業
は、成形後の発泡コア5からシリコンゴムシート6,7
を外し、成形型16上に再び載置し、超音波カッタ21
で発泡コアを切断しながらX−Yテーブル35でトリム
ロボット18を移動させることによって、所定の形状に
発泡コア5を切断し、トリム作業を行うことができる。
【0028】また、トリム作業の他の方法として、超音
波カッタに代えて、トリムロボット18の手首にエンド
ミルなどの回転切削刃を設け、これによってトリム作業
を行うように構成してもよい。
【0029】図3は、伸縮支持手段25の構成を示す正
面図である。本実施形態では、伸縮支持手段25は伸縮
シリンダ27の上端部にユニバーサルジョイント28を
介して支持ヘッド26が回動自在に取付けられて構成さ
れる。
【0030】本実施形態では、支持ヘッド28は回動自
在に伸縮シリンダ27に取付けられるが、成形ケースに
よっては、たとえば限定された軸方向のみ角変位可能に
支持、または伸縮シリンダ27に完全に固定される場合
もある。
【0031】また本実施形態では、伸縮シリンダ27に
は、伸縮シリンダ27の伸縮を阻止するロック機構(図
示せず)が備えられる。したがって、ロック機構を解除
した状態でヘッド高さ調整ロボット17で支持ヘッド2
6を上下させて支持ヘッド26の高さ位置を調整した
後、ロック機構を作動させることによって、支持ヘッド
26の高さ位置が決められる。なお、本実施形態では、
伸縮支持手段25の伸縮量は一例として0〜300mm
である。
【0032】支持ヘッド26は前述したようにユニバー
サルジョイント28を介して伸縮シリンダ27の上端部
に回動自在、本実施形態では一例として±45°の範囲
で回動自在に取付けられる。また、支持ヘッド26は、
一例として、直径約80mm、厚さ20mmの板状のシ
リコンゴムから成り、弾力性を有する。また、型面を形
成する支持ヘッド26の支持面26aは、一例として約
400mmの曲率半径を有する球面の一部を形成する。
本実施形態では、このような直径80mmの支持ヘッド
を有する伸縮支持手段25が縦横に100mmの間隔を
あけ、真空成形容器15内全面に均一に立設されて収容
される。なお、本実施形態の真空成形容器15の大きさ
は、一例として縦3000mm、横1550mmであ
る。
【0033】また、回動自在に取付けられる本実施形態
の支持ヘッド26は、外力が作用しない状態では中立位
置、たとえば、水平状態から±10°以内の範囲に戻る
ようにばね付勢されて構成される。
【0034】このよう支持ヘッド26の高さ調整は、設
定される型面の3次元曲面上に各支持ヘッドの支持面2
6aの中央が配置されるように調整する。この状態で発
泡コア5を各支持ヘッド26上に押付けると、各支持ヘ
ッドの支持面26aが滑らかに連なるように支持ヘッド
26が回動し、滑らかな型面が形成される。また支持ヘ
ッド26は弾発性を有するので、角部などが存在する
と、この角部がへこみ、これによっても型面が滑らかに
形成される。
【0035】図4は、真空成形容器15の構造を示す断
面図である。真空成形容器15は、上方が開口する気密
な四角箱状であり、底部に支持台40が敷設される。支
持台40は、底壁43から離間して配置され、各伸縮支
持手段25を垂直に立設して支持する。
【0036】また、支持台40には複数の透孔45が形
成される。この支持台40と真空成形容器15の底壁4
3との間の空間に臨んで真空ホース接続口42が真空成
形容器15の側壁44に取付けられる。このような構成
によって、効率良く真空引きを行うことができる。
【0037】真空成形容器15の側壁44の上端部に
は、全周にわたってシール材19が設けられる。このシ
ール材19は、発泡コア5が真空成形容器15にセット
されたときに、発泡コア5を覆うシリコンゴムシート
6,7の下側の外枠9に気密に接触する。これによっ
て、真空成形容器15内に密閉した空間を形成すること
ができる。
【0038】また真空成形容器15の下部には移動手段
41が取付られ、これによって真空成形容器15は図1
の成形部Bと型形成トリム部Cとの間を移動可能とな
る。
【0039】次に図5に示すフローチャートを参照して
真空成形装置1による発泡コア5の製造方法について説
明する。
【0040】まず、ステップa1において、真空成形装
置1に設定された型面の3次元曲面に基づいて形状変更
成形型16の型面を形成する。すなわち、ヘッド高さ調
整ロボット17を用いて全ての支持ヘッド26の高さを
個別に調整する。
【0041】次にステップa2において型が決定した成
形型16を真空成形容器15ごと真空成形部Bに移動し
て所定の位置にセットし、真空ポンプ47の真空ホース
48を真空ホース接続口42に接続する。
【0042】ステップa1の型形成作業と平行して、ス
テップa3で発泡コア5をシリコンゴムシート6,7で
挟み込み、これを加熱装置2にセットし、ステップa4
で加熱装置2の上面盤11を降下させ、所定温度に加熱
する。所定温度になった後、一定時間保持し、熱可塑性
発泡合成樹脂から成る発泡コア5を軟化させる。
【0043】このように、本実施形態では時間を要する
型形成作業、および加熱作業を同時に行うことができる
ので、効率的である。
【0044】次のステップa5で、加熱終了後、上面盤
11を上昇させ、搬送手段3の水平搬送部でで発泡コア
5を真空成形部Bに移動させる。このときの移動は、シ
リコンゴムシート6,7の外枠9,10を保持して搬送
する。このように発泡コア5を挟持しないことにより、
軟化した発泡コア5が移動中に変形するといったことが
防がれる。
【0045】次のステップa6において搬送手段3の昇
降搬送部で発泡コア5を降下させ、コアを成形型にセッ
トする。このとき、コア5はシリコンゴムシート6,7
によって覆われて保持されているので、位置ずれするこ
となく、高精度に位置決めを行うことができる。また、
前述したように外枠9が真空成形容器15のシール材1
9に押付けられることによって真空成形容器内に密封空
間が形成される。その後、真空ポンプ47を駆動して真
空引きを開始し、真空成形を行う。発泡コア5を覆う下
側のゴムシート7には複数の透孔10が形成されている
ので、この真空成形時には上側のシリコンゴムシート6
によって発泡コア5が型面に押付けられ、密着する。ま
た、このとき、コア5はシリコンゴムシート6,7内に
覆われて移動可能に保持されているので、型面の形状に
よって成形時に大きな引張り力が作用すると、シート
6、7内でコア5が移動し、これによってコア5の厚み
をほぼ均一にすることができる。
【0046】次のステップa7で、シリコンゴムシート
6,7の表面温度が60℃以下に冷却するまで真空引き
を継続する。冷却後、真空引きを止め、大気に開放し、
シート外枠8,9を利用して搬送手段3の昇降搬送部で
成形後の発泡コア5を上昇させる。
【0047】次のステップa8では、まず上側のシリコ
ンゴムシート6を取外して発泡コア5を一旦取外し、さ
らに下側のシリコンゴムシート7を取外す。
【0048】次のステップa9において、成形型16を
再び型形成トリム部Cに移動し、所定の位置にセットす
る。次に、数個の支持ヘッド26を、発泡コア5を保持
可能な支持ヘッド(図示せず)に交換する。本実施形態で
は、発泡コア保持可能な支持ヘッドは、支持ヘッド上に
突出する針を有し、この針に成形後の発泡コア5を突き
刺して発泡コア5を保持する。
【0049】このようにして、交換した複数の支持ヘッ
ドで発泡コア5を固定させ、シリコンゴムシート6,7
を外した発泡コア5を成形型16にセットする。その
後、トリムロボット18を用いてコアエキセス部をトリ
ムする。
【0050】次のステップa10において、トリムが完
了した発泡コア5を針から慎重に持ち上げ、トリムが完
全に完了していない部分を手作業でカットし、発泡コア
5が完成する。
【0051】この後、完成した発泡コア5の両表面に、
強化繊維24に樹脂を含浸させた半硬化状のプリプレグ
を複数枚貼りつけ、さらにこれをオートクレーブに挿入
して樹脂を加熱硬化させて、発泡コアを有するサンドイ
ッチ構造が完成する。
【0052】上述した本実施形態では、加熱装置2で加
熱し、搬送装置3で成形型16まで搬送する構成とした
が、本発明はこのような形態に限らず、図6に示す他の
実施形態のように、移動可能な加熱装置2aおよび昇降
可能な成形型16aを用いる構成としてもよい。
【0053】加熱装置2aは、真空成形部Bで、成形型
16aの上方に配置され、シリコンゴムシート6,7に
覆われた発泡コア5を上下に挟み、ヒータで加熱、軟化
させる。発泡コア5が軟化すると、発泡コア5を外枠3
0で保持し、加熱装置2aの上下ヒータをそれぞれ上下
に離脱させ、水平方向に退避させる。その後、成形型1
6aを上昇させ、発泡コア5を成形型16aに押しつけ
るとともに、シール材19と外枠9とを密着させて発泡
コア5を成形型16にセットする。その後、前述と同様
に真空引きを行い、真空成形する。
【0054】このようにして、搬送装置3で加熱軟化し
た発泡コア5を搬送するのでなく、発泡コア5は移動さ
せず、加熱装置2aおよび成形型16aを移動させて加
熱軟化した発泡コア5を成形型16aにセットすること
によって、加熱軟化してから成形型16aにセットする
までの発泡コア5の温度低下をさらに抑制することがで
きる。
【0055】また、本実施形態では、支持ヘッド26の
高さ調整はヘッド高さ調整ロボット17によって1本ず
つ高さ調整を行ったが、本発明はこのような形態に限ら
ず、たとえば伸縮支持手段25を油圧シリンダによって
構成し、支持ヘッド26の高さをそれぞれ各油圧シリン
ダを制御して調整するように構成してもよい。これによ
って、ヘッド高さを同時に調整することができ、型形成
を迅速に行うことができる。
【0056】また、本実施形態の真空成形装置はサンド
イッチ構造の発泡コアの真空成形装置として説明した
が、本発明はこれに限らず、熱可塑性合成樹脂の成形で
あれば適用可能である。
【0057】また、本実施形態では支持ヘッド26の高
さを調整することによって型面を変更可能な形状変更成
形型16を用いたが、本発明はこのように形状変更成形
型を用いる形態に限らず、真空テーブル上に成形型を配
置し、真空引きする従来の真空成形方法であっても適用
可能である。
【0058】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、加熱軟化
した被成形材はシートによって覆われるので、加熱して
から成形型に押し付けるまでの間に温度が急激に低下す
るといったことが防がれ、賦形性の低下を防ぐことがで
きる。また、シートに覆われることにより、成形型への
位置決めおよび成形中の位置ずれを防ぐことができ、成
形作業を容易に行うことができ、またエキセス部を低減
することができる。
【0059】また本発明によれば、搬送および成形時の
被成形材の保持はシートを利用して行うので、被成形材
をほぼ均一な厚みに成形することができ、またエキセス
部も減少させることができる。
【0060】また被成形材を覆うシートはシリコンゴム
から成るので、耐熱性も優れ、繰返し使用することがで
きる。このような本発明の加熱真空成形装置は、特にサ
ンドイッチ構造の発泡プラスチックコアの成形に好適に
用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である加熱真空成形装置
1の全体の構成を示す断面図である。
【図2】型形成トリム部Cの構成を示す斜視図である。
【図3】伸縮支持手段25を示す正面図である。
【図4】真空成形容器15を示す断面図である。
【図5】真空成形装置1による発泡コア5の製造工程を
示すフローチャートである。
【図6】本発明の他の実施形態で用いる加熱装置2aお
よび成形型16aを示す断面図である。
【符号の説明】
1 加熱真空成形装置 2,2a 加熱装置 3 搬送装置 5 発泡コア 6,7 シリコンゴムシート 8,9,30 外枠 15 真空成形容器 16,16a 形状変更成形型 17 ヘッド高さ調整ロボット 18 トリムロボット 25 伸縮支持手段 26 支持ヘッド

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形型および加熱手段を有し、熱可塑性
    合成樹脂から成る板状の被成形材を加熱手段で加熱軟化
    させ、成形型に押付け、真空引きして成形する加熱真空
    成形装置において、 伸縮性、耐熱性および断熱性を有し、成形型に臨む面に
    透孔が形成されるシートで、保温のために被成形材全体
    を覆った状態で加熱軟化させ、その後、成形型への押し
    付け、および真空引きを行うことによって、加熱された
    被成形材が保温状態で真空成形されることを特徴とする
    加熱真空成形装置。
  2. 【請求項2】 被成形材を挟持せず、被成形材を覆うシ
    ートを利用して被成形材を保持することを特徴とする請
    求項1記載の加熱真空成形装置。
  3. 【請求項3】 前記シートは、シリコンゴムから成るこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の加熱真空成形装
    置。
  4. 【請求項4】 被成形材は、サンドイッチ構造の発泡プ
    ラスチックコアであることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれか1つに記載の加熱真空成形装置。
JP27721899A 1999-09-29 1999-09-29 加熱真空成形装置 Expired - Fee Related JP3184824B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27721899A JP3184824B2 (ja) 1999-09-29 1999-09-29 加熱真空成形装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27721899A JP3184824B2 (ja) 1999-09-29 1999-09-29 加熱真空成形装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001096611A JP2001096611A (ja) 2001-04-10
JP3184824B2 true JP3184824B2 (ja) 2001-07-09

Family

ID=17580469

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27721899A Expired - Fee Related JP3184824B2 (ja) 1999-09-29 1999-09-29 加熱真空成形装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3184824B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102615813A (zh) * 2012-04-09 2012-08-01 昆山金利表面材料应用科技股份有限公司 一种碳纤维立体成形装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001096611A (ja) 2001-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU744880B2 (en) Apparatus and methods for twin sheet thermoforming
JP4444316B2 (ja) 真空成形装置及び真空成形方法
US5403421A (en) Method of welding halogen-free thermoplastic foils
JP3184824B2 (ja) 加熱真空成形装置
JP3427019B2 (ja) 成形型
CN113085147B (zh) 拉伸及弯折机构、树脂成型装置、拉伸及弯折方法以及树脂成型方法
JP4317302B2 (ja) 熱成形装置
JP3461490B2 (ja) 成形方法および装置
JP2772241B2 (ja) 熱転写装置
JP2022125261A (ja) 複合材料構造物の製造方法
KR20010006962A (ko) 열가소성 물품을 몰딩하기 위한 장치
JP7152881B2 (ja) 複合材料構造物の製造用治具
JP3916983B2 (ja) プレフォームフィルムの製造方法
JP2001293776A (ja) フィルムプレフォーム装置
JP3948647B2 (ja) シート材料の位置決め方法及び位置決め装置
JP2797220B2 (ja) 合成樹脂成形品の製造方法および製造装置
JPH1177815A (ja) 積層成形体の成形装置
JP2505610Y2 (ja) 自動車用内装材の製造装置
JP3010250B2 (ja) 熱可塑性樹脂シートの成形方法
JPH1076570A (ja) 真空成形法
JP3486160B2 (ja) 成形装置および方法
JP2871783B2 (ja) 複合材の成形方法および成形装置
JP3036152B2 (ja) 熱可塑性樹脂シートのプレス成形装置
JPH04298323A (ja) 真空成形方法
JP3026734B2 (ja) 積層成形体の取出方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees