JP3179928B2 - 接合体及びそれとセラミックスとの結合体並びにそれらの製造方法 - Google Patents

接合体及びそれとセラミックスとの結合体並びにそれらの製造方法

Info

Publication number
JP3179928B2
JP3179928B2 JP07111893A JP7111893A JP3179928B2 JP 3179928 B2 JP3179928 B2 JP 3179928B2 JP 07111893 A JP07111893 A JP 07111893A JP 7111893 A JP7111893 A JP 7111893A JP 3179928 B2 JP3179928 B2 JP 3179928B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
metal member
thermal expansion
low thermal
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07111893A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06254723A (ja
Inventor
昇 石田
孝哉 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Spark Plug Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP07111893A priority Critical patent/JP3179928B2/ja
Publication of JPH06254723A publication Critical patent/JPH06254723A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3179928B2 publication Critical patent/JP3179928B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Welding Or Cutting Using Electron Beams (AREA)
  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属と他の金属との
接合体及びその接合体とセラミックスとの結合体並びに
それらの製造方法に関する。この発明の接合体は、ター
ボチャージャーローターの回転軸又はガスタービンロー
ターの回転軸に好適に利用され得る。また、この発明の
結合体は、ターボチャージャーローター又はガスタービ
ンローターに好適に利用され得る。
【0002】
【従来の技術】タ−ボチャ−ジャ−やガスタ−ビンエン
ジンなどの高温雰囲気下で回転体として使用される機構
部品には機械的強度、耐熱性、耐摩耗性に優れ、比重の
小さいセラミックス体(窒化珪素、サイアロン、炭化珪
素等の焼結体)が適している。
【0003】従って、上記セラミックに金属を複合又は
接合し、セラミックスの脆性を補った構造体が一般に用
いられる。ところで、セラミツクスと金属とは熱膨張係
数が大きく異なるため、その大きな膨張差によって接合
近傍には相当の歪みが残存することになる。この歪みに
よってもろいセラミツクスに破壊がおこる。これを防止
するため熱膨張係数がセラミツクスのそれに近い低膨張
金属を、接合すべきセラミツクスと金属との間に緩衝層
として介在させて接合される。
【0004】この場合、セラミックスと低熱膨張金属と
の接合方法としては、嵌合又は化学的接着が用いられ
る。嵌合とは、例えば、圧入、焼嵌め及び冷やし嵌めで
あり、化学的接着とは、活性ろう又は銀ろうによるロー
付けである。また、低熱膨張金属と金属部材との接合方
法としては、摩擦圧接、電子ビーム溶接、レーザー溶接
などの溶接が用いられる。
【0005】そして、低熱膨張金属は、析出硬化した状
態のものが用いられる。析出硬化しなければ、セラミッ
クスとの接合時又は高温高速回転体としての使用時の負
荷に耐えることができないからである。また、金属部材
は、通常約1000℃で焼入れされ、続いて約300〜
600℃で焼戻しされたものが用いられる。焼入れ・焼
戻しをしなければ、軸受けとしての充分な硬度が備わら
ないからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来、低熱膨張金属と
金属部材を摩擦圧接する場合、摩擦圧接前に低熱膨張金
属を析出硬化処理しておき且つ金属部材を焼入れ・焼戻
し処理しておいても、摩擦圧接時の熱により低熱膨張金
属が溶体化状態になってしまい、その強度が著しく低下
してしまった。一方、金属部材を予め焼入れ・焼戻し処
理しておき、これと低熱膨張金属とを摩擦圧接した後、
低熱膨張金属を析出硬化処理すると、析出硬化処理温度
(通常約700℃)で金属部材が鈍ってしまい、金属部
材の強度が著しく低下するという問題があった。
【0007】また、摩擦圧接後に析出硬化処理を行い、
その後高周波により部分的に焼入れ・焼戻し処理を行う
方法も試みられているが、摩擦圧接部分まで完全に焼入
れ・焼戻し等の熱処理を行うことは、熱処理温度が低熱
膨張金属の溶体化温度よりも高いために困難であった。
従って、摩擦圧接部分の近傍の低膨張金属に強度の低い
部分が残存するという問題があった。しかも工程が長
く、コスト的に不利であった。
【0008】更に予め析出硬化した低熱膨張金属と焼入
れ・焼戻し済みの金属部材とを電子ビーム溶接する方法
も考えられるが、この方法も、溶接時に発生する熱によ
り、溶接部周辺の析出硬化部分が溶体化してしまう問題
と、溶接部周辺の金属組織が変化するとともに、溶接に
よる残留応力が生じる問題が発生した。これらの現象
は、強度的な問題だけでなく、タ−ボチャ−ジャ−やガ
スタ−ビンのロ−タ−のように、高速でしかも高温で長
時間運転される回転体では、回転体の不つり合いが増加
し、異音、振動の増加、さらには翼車、軸受けの破損
等、信頼性に重大な問題が生じるおそれがあった。
【0009】発明者等は、かかる問題を、熱処理時の冷
却速度を遅くするだけで強度を確保できる低熱膨張析出
硬化型金属と、冷却速度が遅くても硬度の入る金属部材
を用いる事により解決できる事を見い出した。本発明の
目的は、上記従来の課題を解決し、高強度の低熱膨張金
属と高硬度の金属部材との接合体を提供することであ
る。本発明の他の目的は、そのような接合体とセラミッ
クスとが強固に結合した結合体を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】その第一の手段は、気体
を冷却媒体として焼入れされた硬度がHRC28以上の金
属部材と、この金属部材に接合され0.2%耐力が50
0MPa以上の析出硬化型低熱膨張金属とからなること
を特徴とする接合体である。
【0011】第二の手段は、気体を冷却媒体として焼入
れされた硬度がHRC28以上の金属部材と、この金属部
材に接合され0.2%耐力が500MPa以上の析出硬
化型低熱膨張金属と、この析出硬化型低熱膨張金属に結
合されたセラミックスとからなることを特徴とする接合
体とセラミックスとの結合体である。
【0012】本発明の接合体を製造する第一の手段は、
気体を冷却媒体として焼入れ可能な金属部材と析出硬化
型低熱膨張金属とを溶接した後、金属部材の焼入れ温度
以上に加熱し、次いで850℃から550℃までの間の
平均冷却速度が50℃/分以下となるように気体中で冷
却することを特徴とする。
【0013】同じく第二の製造手段は、気体を冷却媒体
として焼入れ可能な金属部材と析出硬化型低熱膨張金属
との間にロー材を介在させて金属部材の焼入れ温度以上
に加熱した後、850℃から550℃までの間の平均冷
却速度が50℃/分以下となるように気体中で冷却する
ことを特徴とする。
【0014】本発明の結合体を製造する第一の手段は、
気体を冷却媒体として焼入れ可能な金属部材と析出硬化
型低熱膨張金属とを溶接した後、金属部材の焼入れ温度
以上に加熱し、次いで850℃から550℃までの間の
平均冷却速度が50℃/分以下となるように気体中で冷
却し、更に析出硬化型低熱膨張金属にセラミックスを嵌
合により結合することを特徴とする。
【0015】同じく第二の製造手段は、気体を冷却媒体
として焼入れ可能な金属部材と析出硬化型低熱膨張金属
とセラミックスとの間にそれぞれロー材を介在させて金
属部材の焼入れ温度以上に加熱した後、850℃から5
50℃までの間の平均冷却速度が50℃/分以下となる
ように気体中で冷却することを特徴とする。
【0016】ここで850℃から550℃までの間の平
均冷却速度が50℃/分以下というのは、冷却速度を変
化させてもよいが、その温度範囲における冷却速度の平
均値を50℃/分以下とするように設定することをい
う。従って、例えば、850℃から析出硬化温度付近ま
での間を比較的速く冷却し、析出硬化温度付近で一定時
間保持し、続いて550℃まで冷却するような冷却操作
を行ってもよい。
【0017】
【作用】低熱膨張金属の析出硬化処理は一般に720℃
8hr−620℃8hrであるが、冷却速度と低熱膨張
金属の強度の関係について調査した結果、図1に示す様
に850℃から550℃までの間の冷却速度を50℃/
分以下にすれば0.2%耐力で500MPaが確保でき
る事を見い出した。望ましくは冷却速度を5℃/分以下
にすれば、通常の析出硬化処理を行ったものとほぼ同じ
強度を得られる。これらの冷却速度で硬度が得られる金
属部材としてはSNCM−630、SNCM−616、
SUH−616、SUS−420等が適している。
【0018】従って、焼鈍処理を行ったこれらの金属部
材と溶体化処理を行った低熱膨張金属とを、摩擦圧接、
電子ビ−ム溶接又はレ−ザ−溶接などの溶接により一体
化した後、金属部材の焼入れ温度まで加熱し、次いで8
50℃〜550℃の間の冷却速度を50℃/分以下にな
る様に調整して冷却すれば、低熱膨張金属の強度が50
0MPa以上、金属部材の硬度がHRC28以上の接合体
が得られる。
【0019】そこで、接合後に低熱膨張金属に凹部を穿
設するか又は接合前に低膨張金属をスリーブ状、袋管状
に加工しておき、その凹部にセラミック翼車の軸部を圧
入又は焼嵌め等により結合すれば、信頼性にすぐれたタ
−ボチャ−ジャ−、ガスタ−ビンが製造可能となる。ま
た、金属部材、低熱膨張金属及びセラミックを金属部材
の焼入れ温度付近でロ−付し、ロ−付後の冷却速度を8
50℃〜550℃の間で50℃/分以下にすればロ−付
処理工程のみで、低熱膨張金属の強度が500MPa、
金属部材の硬度がHRC28以上の金属とセラミックの接
合体が得られる。
【0020】なお低熱膨張金属部はセラミックと一体化
した場合の接合時の応力、振動、遠心力に耐える為に5
00MPa以上が必要であり、また、金属部材は軸受部
として用いる場合に摩擦防止の為HRC28以上が必要で
ある。以下実施例に基づいて説明を行う。
【0021】
【実施例】
[実施例1]図2は、実施例1の接合体とセラミックス
との結合体を製造しようとするところを示す図である。
結合体11は、ターボチャージャーローターであり、セ
ラミックス12と接合体13とが結合されたものであ
る。
【0022】セラミックス12は、中実のハブ12a
と、このハブ12aの外周に渦巻状に設けられた複数の
翼12bと、ハブ12aの背面に突出して設けられた軸
12cとからなるタービンローターであり、密度3.2
0g/cm3の窒化珪素質焼結体にて一体的に作製され
たものである。翼12bの外径は、55mm、軸12c
の外径は、12mmである。
【0023】接合体13は、ターボチャージャーロータ
ーの回転軸であり、タービンローターの回転駆動力をコ
ンプレッサーホイールに伝達する。接合体13は、長尺
の金属軸14とほぼカップ形状のスリーブ15とからな
る。金属軸14とスリーブ15とは、端面同志で突き合
わせて接合されている。金属軸14は、軸受け(図示省
略)にて支えられコンプレッサーホイール(図示省略)
に連結する。スリーブ15は、外周にオイルリング溝1
5a及びシールリング溝15bが加工されており、接合
体13をセラミックス12と結合する際に、金属軸14
とセラミックス12との中間部材となるものである。
【0024】以下にこのターボチャージャーローターの
製造方法を説明する。インコロイ903からなる外径1
7mmの低熱膨張金属とSNCM630からなる外径1
1.0mmの金属軸14とを摩擦圧接により接合した。
そして、低熱膨張金属の端面に内径12mm、深さ8.
5mmの凹部を、外周面に2つのリング溝をそれぞれ機
械加工し、スリ−ブ15とした。こうして接合体13
(回転軸)を製造した。
【0025】次に、この接合体13を900℃で30分
保持した後、900℃〜500℃まで平均3℃/分の冷
却速度で炉内冷却した。スリーブ15と同質の低熱膨張
金属及び金属軸14と同質の金属部材に、この熱処理と
同じ条件で熱処理を施したところ、前者の0.2%耐力
は950MPa、後者の硬度はHRC45であった。最後
にセラミックス12の軸12cをスリーブ15の凹部に
圧入代70μにて圧入し、タ−ボチャ−ジャ−ロ−タ−
の形状に仕上げた。
【0026】[実施例2]実施例1と同じ条件で製造し
た接合体を900℃で30分保持した後、900℃〜5
00℃まで平均45℃/分の冷却速度で炉内冷却した。
この接合体のスリーブと同質の低熱膨張金属及び金属軸
と同質の金属部材に、この熱処理と同じ条件で熱処理を
施したところ、低熱膨張金属の0.2%耐力は550M
Pa、金属部材の硬度はHRC47であった。最後にセラ
ミックス12の軸12cをスリーブ15の凹部に圧入代
70μにて圧入し、タ−ボチャ−ジャ−ロ−タ−の形状
に仕上げた。
【0027】[実施例3]図3は、実施例3の接合体と
セラミックスとの結合体を製造しようとするところを示
す図である。結合体21は、ターボチャージャーロータ
ーであり、セラミックス22と接合体23とが結合され
たものである。
【0028】セラミックス22は、実施例1のセラミッ
クス12と同形同質のタービンローターである。接合体
23は、実施例1と同様にターボチャージャーローター
の回転軸であり、金属軸24とスリーブ25とからな
る。但し、金属軸24の端面には、凸部24aが設けら
れており、これに対応してスリーブ25の端面に貫通孔
25cが設けられている。そして、凸部24aと貫通孔
25cとを嵌合した状態で、金属軸24とスリーブ25
とが接合されている。
【0029】以下にこのターボチャージャーローターの
製造方法を説明する。インコロイ909からなる低熱膨
張金属を予め、貫通孔25cを有するカップ形状に機械
加工し、スリーブ25とした。スリーブ25の貫通孔2
5cにSUH−616からなる金属軸24の凸部を嵌合
し、この状態で電子ビ−ム溶接を行い、スリーブ25と
金属軸24を一体化した。こうして接合体23を製造し
た。
【0030】次にスリーブ25の凹部25bにロー材を
充填し、セラミックス22の軸部22cを嵌入した。嵌
入した状態で接合体23及びセラミックス22を105
0℃で1hr保持した後、1000℃から550℃まで
を5℃/分の冷却速度で冷却するロ−付スケジュ−ル
で、接合体23とセラミックス22をロー付けした。こ
うして、ターボチャージャーローターを製造した。尚、
スリーブ25と同質の低熱膨張合金及び金属軸24と同
質の金属部材にそれぞれ上記ロ−付スケジュ−ルと同じ
条件で熱処理を施したところ、低熱膨張合金の0.2%
耐力は900MPa、金属部材の硬度はHRC50であっ
た。
【0031】[比較例1]実施例1と同じ条件で製造し
た接合体を900℃で30分保持した後、900℃〜5
00℃まで平均200℃/分の冷却速度で炉内冷却し
た。この接合体のスリーブと同質の低熱膨張金属及び金
属軸と同質の金属部材に、この熱処理と同じ条件で熱処
理を施したところ、低熱膨張金属の0.2%耐力は40
0MPa、金属部材の硬度はHRC46であった。最後に
セラミックス12の軸12cをスリーブ15の凹部に圧
入代70μにて圧入し、タ−ボチャ−ジャ−ロ−タ−の
形状に仕上げた。
【0032】[比較例2]金属軸14の材質をSNCM
630に代えてSNCM439とした以外は実施例1と
同一条件でターボチャージャーローターを製造した。こ
の時の低熱膨張金属の強度は0.2%耐力で950MP
a、金属部材の硬度はHRC25であった。
【0033】[比較例3]比較例2と同一条件でターボ
チャージャーローターを製造し、熱処理後に金属軸のみ
高周波加熱装置で焼入れ・焼戻し処理を行い、HRC40
の硬度とした。しかし、摩擦圧接部から2mmの間は焼
入れ・焼戻し処理ができなかった。それより摩擦圧接部
に近い位置まで焼入れ・焼戻し処理すると低熱膨張金属
が溶体化する可能性があったからである。
【0034】[比較例4]実施例1と同形同質のスリー
ブ15を真空中720℃で8hr保持し、続いて速度6
0℃/hrで冷却し620℃に達したところで8hr保
持した後、室温まで冷却することにより、比較用スリー
ブの析出硬化処理を行った。次いでその凹部にセラミッ
クス12の軸部12cを圧入代80μで圧入した後、焼
入れ・焼戻し処理を行った。その後、スリーブ15の端
面に硬度がHRC35である金属軸14を電子ビ−ムにて
溶接し、比較用のローターを製造した。最後にこのロ−
タ−を機械加工にて完成形状に仕上げた。このターボチ
ャージャーローターの溶接部近傍の低熱膨張金属の強度
は400MPaであった。
【0035】[実験例]実施例1〜3、比較例1〜4の
部品材質、冷却速度及び特性をまとめて表1に示す。こ
れらのターボチャージャーローターをタ−ボチャ−ジャ
−に組み込み、2500ccのエンジンに取り付け、5
分間アイドリング−5分間1/2負荷2500rpm−
5分間4/4負荷6000rpm(タ−ボ回転数max
150000rpm)という3つのサイクルを繰り返す
耐久試験を10hr行った後、不つり合い量の変化を調
べた。
【0036】不つり合いの測定位置は図3に示めす様に
セラミックス22(12)の頭部T及び背板Hの2ケ所
である。測定結果を表1に示す。
【表1】 表1に示めされる様に、実施例1〜3のように本発明を
適用したものは、本発明を適用しない比較例1〜4に比
べ回転バランスの変化又は破損を抑制することができ
た。
【0037】また、これらの結果より、低熱膨張金属の
強度は0.2%耐力で500MPa以上、金属部材硬度
はHRC28以上必要である事が判る。低熱膨張金属の強
度が500MPaより低い場合には不つり合いの変化が
大きく、また、金属部材の硬度がHRC28より低い場合
には軸受部の磨耗が増大し、ロ−タ−の破損につながり
好ましくない。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明接合体は、
低熱膨張金属においてセラミックスとの強固な結合に必
要な高い強度を具備し、金属部材において軸受け等との
摩耗に耐える高い硬度を具備する。従って、セラミック
スとの結合体を回転体として使用するとき、不つり合い
の変化が少なく且つ破損のおそれも少なく信頼性に優れ
た物となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】低熱膨張金属の冷却速度と0.2%耐力との関
係を示すグラフである。
【図2】実施例1の接合体とセラミックスとの結合体を
製造しようとするところを示す図である。
【図3】実施例2の接合体とセラミックスとの結合体を
製造しようとするところを示す図である。
【符号の説明】
11,21 結合体(ターボチャージャーローター) 12,22 セラミックス(タービンローター) 13,23 接合体(回転軸) 14,24 金属軸(金属部材) 15,25 スリーブ(低熱膨張金属)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−70275(JP,A) 特開 平4−97967(JP,A) 特開 平3−69570(JP,A) 特開 平4−89368(JP,A) 特開 平2−124781(JP,A) 特開 平1−215769(JP,A) 特開 昭61−215270(JP,A) 特開 平5−9085(JP,A) 特開 平5−85846(JP,A) 実開 平2−56918(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 37/02 B23K 1/00 - 20/26 B23P 11/00

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体を冷却媒体として焼入れされた硬度
    がHRC28以上の金属部材と、この金属部材に接合され
    0.2%耐力が500MPa以上の析出硬化型低熱膨張
    金属とからなることを特徴とする接合体。
  2. 【請求項2】 金属部材と析出硬化型低熱膨張金属と
    が、摩擦圧接、電子ビーム溶接、レーザー溶接又はロー
    付けにより接合されている請求項1に記載の接合体。
  3. 【請求項3】 請求項1〜2に記載の接合体を回転軸と
    するターボチャージャーローター。
  4. 【請求項4】 請求項1〜2に記載の接合体を回転軸と
    するガスタービンローター。
  5. 【請求項5】 気体を冷却媒体として焼入れされた硬度
    がHRC28以上の金属部材と、この金属部材に接合され
    0.2%耐力が500MPa以上の析出硬化型低熱膨張
    金属と、この析出硬化型低熱膨張金属に結合されたセラ
    ミックスとからなることを特徴とする接合体とセラミッ
    クスとの結合体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の接合体とセラミックス
    との結合体よりなるターボチャージャーローター。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の接合体とセラミックス
    との結合体よりなるガスタービンローター。
  8. 【請求項8】 気体を冷却媒体として焼入れ可能な金属
    部材と析出硬化型低熱膨張金属とを溶接した後、金属部
    材の焼入れ温度以上に加熱し、次いで850℃から55
    0℃までの間の平均冷却速度が50℃/分以下となるよ
    うに気体中で冷却することを特徴とする接合体の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 溶接が、摩擦圧接、電子ビ−ム溶接又は
    レ−ザ−溶接のいずれかである請求項8に記載の接合体
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 気体を冷却媒体として焼入れ可能な金
    属部材と析出硬化型低熱膨張金属とを溶接した後、金属
    部材の焼入れ温度以上に加熱し、次いで850℃から5
    50℃までの間の平均冷却速度が50℃/分以下となる
    ように気体中で冷却し、更に析出硬化型低熱膨張金属に
    セラミックスを嵌合により結合することを特徴とする接
    合体とセラミックスとの結合体の製造方法。
  11. 【請求項11】 溶接が、摩擦圧接、電子ビ−ム溶接又
    はレ−ザ−溶接のいずれかである請求項10に記載の接
    合体とセラミックスとの結合体の製造方法。
  12. 【請求項12】 気体を冷却媒体として焼入れ可能な金
    属部材と析出硬化型低熱膨張金属との間にロー材を介在
    させて金属部材の焼入れ温度以上に加熱した後、850
    ℃から550℃までの間の平均冷却速度が50℃/分以
    下となるように気体中で冷却することを特徴とする接合
    体の製造方法。
  13. 【請求項13】 気体を冷却媒体として焼入れ可能な金
    属部材と析出硬化型低熱膨張金属とセラミックスとの間
    にそれぞれロー材を介在させて金属部材の焼入れ温度以
    上に加熱した後、850℃から550℃までの間の平均
    冷却速度が50℃/分以下となるように気体中で冷却す
    ることを特徴とする接合体とセラミックスとの結合体の
    製造方法。
JP07111893A 1993-03-04 1993-03-04 接合体及びそれとセラミックスとの結合体並びにそれらの製造方法 Expired - Fee Related JP3179928B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07111893A JP3179928B2 (ja) 1993-03-04 1993-03-04 接合体及びそれとセラミックスとの結合体並びにそれらの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07111893A JP3179928B2 (ja) 1993-03-04 1993-03-04 接合体及びそれとセラミックスとの結合体並びにそれらの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06254723A JPH06254723A (ja) 1994-09-13
JP3179928B2 true JP3179928B2 (ja) 2001-06-25

Family

ID=13451337

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07111893A Expired - Fee Related JP3179928B2 (ja) 1993-03-04 1993-03-04 接合体及びそれとセラミックスとの結合体並びにそれらの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3179928B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5568796B2 (ja) * 2010-03-08 2014-08-13 株式会社井口一世 金属部品の締結構造
DE102012211481A1 (de) * 2012-07-03 2014-01-09 Robert Bosch Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum Herstellen eines Bauteils
WO2022017850A1 (fr) * 2020-07-20 2022-01-27 Fogale Nanotech Capteur capacitif haute temperature
FR3112604B1 (fr) * 2020-07-20 2022-10-14 Fogale Nanotech Capteur capacitif haute température

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06254723A (ja) 1994-09-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0837221B1 (en) Ti-Al turbine rotor and method of manufacturing said rotor
US5314106A (en) Method for joining steel to aluminum alloy components or titanium alloy components, and turbochargers obtained by the method
US4778345A (en) Turbine rotor
EP0816007A2 (en) Method of friction-welding a shaft to a titanium aluminide turbine rotor
JPH05155668A (ja) セラミックスと金属との結合体
JP3431652B2 (ja) ろう付けしたx線管陽極
JP3179928B2 (ja) 接合体及びそれとセラミックスとの結合体並びにそれらの製造方法
JP3829388B2 (ja) TiAl製タービンローター
JPH03279277A (ja) タービンロータの接合構造
EP0323207B1 (en) Joined metal-ceramic assembly method of preparing the same
EP1135348B1 (en) Method for joining ceramic to metal
JPH0329031B2 (ja)
JPH10193087A (ja) TiAl製タービンローターの製造方法
JPS60201002A (ja) タ−ビンロ−タ−
JPH09272021A (ja) タービンロータの製造方法
JPH10118764A (ja) TiAl製タービン羽根車とローターシャフトとの接合 方法
JP2003097213A (ja) セラミック製タービンローター
JP2747865B2 (ja) セラミックスと金属との接合構造
JP2536630B2 (ja) セラミック部材と金属部材との接合方法
JPS6073114A (ja) 回転接合体
JPS6270275A (ja) セラミツク製回転体と金属製回転軸との接合方法
JP2883223B2 (ja) セラミック部材と金属部材の接合方法
JPH08257804A (ja) 工作機械の主軸
JP2979529B2 (ja) セラミック部材と金属部材の接合体
JPH02124781A (ja) セラミックス製回転体と金属軸の結合方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees