JP3171596B2 - 精密部品成形用樹脂組成物ならびにそれを用いてなるスリーブおよびフェルール - Google Patents

精密部品成形用樹脂組成物ならびにそれを用いてなるスリーブおよびフェルール

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、精密部品成形用樹脂組成物ならびにそれを
用いてなるスリーブおよびフェルールに関する。さらに
詳しくは、スリーブ、フェルールなどの光通信用部品な
どに好適に使用しうる精密部品成形用樹脂組成物ならび
にそれを用いてなるスリーブおよびフェルールに関す
る。
背景技術 従来、精密部品である光コネクター用フェルールなど
の光通信用部品には、たとえば特開昭57−196208号公報
に開示されているように、球状の石英ガラス微粒子がエ
ポキシ樹脂またはポリフェニレンサルファイドに30〜80
重量%充填された樹脂組成物が用いられている。前記樹
脂(エポキシ樹脂)組成物の組成およびそれを用いた光
コネクター用フェルールの性能を表1に示す。
表1に示されたフェルールの性能から、前記球状微粒
子を含有した樹脂組成物を用いて成形された光コネクタ
ー用フェルールは、真円度が約1μm、表面粗さが1μ
m以下であるため、光ファイバー接続時の光損失が1dB
以下とすぐれていることがわかる。
また、従来の樹脂組成物には、フィラーとして球状微
粒子が充填されているので、成形品内のフィラーの分布
および成形収縮が均一となり、成形品の寸法精度が高ま
ることが知られている。また、充填されているフィラー
が平均粒径が10μm程度の微粒子であるので、成形品の
表面粗さが小さく、表面平滑性にすぐれることも知られ
ている。
従来の樹脂組成物は、前記したように、えられる成形
品の寸法精度を高めるが、フィラーの形状が球状である
ため、フィラーと樹脂との密着面積が小さくなり、成形
品の機械的強度が低くなるという問題点がある。また、
熱膨張率を低減させるために、フィラーの充填量を増や
したばあいには、フィラー同士の接触抵抗が増大し、樹
脂組成物の溶融粘度が高くなるため、成形性が低下し、
寸法精度が低下するという問題がある。
また、従来の樹脂組成物で構成された光コネクター用
精密部品は、真円度が高く、光ファイバー接続時の光損
失が小さいという利点を有するが、機械的強度が低いた
め、光ファイバーの接続時の信頼性が低いという問題が
ある。また、温度変化に対する光ファイバー接続時の光
損失を低減させるために、樹脂組成物中のフィラーの充
填量を増やすことにより、光コネクター用精密部品の熱
膨張率を低減させたばあいには、樹脂組成物の溶融粘度
が高くなるので、成形性が低下し、また寸法精度が高
く、光ファイバーの接続時の光損失が小さい光コネクタ
ー用精密部品をうることが困難となるという問題があ
る。
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであ
る。
本発明の目的は、寸法精度、表面平滑性および低熱膨
張性を損なわずに、機械的強度を向上させ、たとえば精
密部品成形用に適した樹脂組成物を提供することにあ
る。
本発明のもう1つの目的は、成形性を損なわずに、熱
膨張率を低減させることができる樹脂組成物を提供する
ことにある。
本発明の他の目的は、光ファイバー接続時の信頼性が
高いスリーブおよびフェルールを提供することにある。
発明の開示 本発明は、ポリフェニレンサルファイドおよび芳香族
ポリエステル系サーモトロピック液晶性樹脂の少なくと
も1種20〜40重量%、ウィスカー15〜25重量%および球
状微粒子40〜60重量%を含有し、かつ前記ウィスカーと
前記球状微粒子の合計量が60〜80重量%であることを特
徴とする精密部品成形用樹脂組成物、ならびにポリフェ
ニレンサルファイドおよび芳香族ポリエステル系サーモ
トロピック液晶性樹脂の少なくとも1種20〜40重量%、
ウィスカー5〜25重量%、球状微粒子40〜75重量%なら
びにシランカップリング剤0.5〜3重量%を含有し、か
つ前記ウィスカーと球状微粒子の合計含有量が60〜80重
量%である樹脂組成物、ならびに該精密部品成形用樹脂
組成物を用いてなるスリーブおよびフェルールに関す
る。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の実施例でえられた樹脂組成物の特性
測定用試験片の斜視図である。
図2は、本発明の実施例でえられた樹脂組成物の特性
測定用試験片を示す斜視図である。
図3は、本発明の実施例でえられた樹脂組成物の特性
測定用試験片を示す斜視図である。
図4は、本発明の実施例でえられた光コネクター用ス
リーブの断面図である。
発明を実施するための最良の形態 本発明の精密部品成形用樹脂組成物は、前記したよう
に、ポリフェニレンサルファイドおよび芳香族ポリエス
テル系サーモトロピック液晶性樹脂の少なくとも1種20
〜40重量%、ウィスカー15〜25重量%ならびに球状微粒
子40〜60重量%を含有し、かつ前記ウィスカーと前記球
状微粒子の合計含有量が60〜80重量%であることを特徴
とする。
本発明の精密部品成形用樹脂組成物には、フィラーと
して、球状微粒子のみならず、ウィスカーが含有されて
いるので、フィラーと樹脂成分との密着面積が増大し、
従来のフィラーを同一量で含む樹脂組成物と比べて機械
的強度がすぐれたものである。
本発明の樹脂組成物においては、樹脂成分として、ポ
リフェニレンサルファイドおよび芳香族ポリエステル系
サーモトロピック液晶性樹脂の少なくとも1種が用いら
れる。したがって、ポリフェニレンサルファイドおよび
芳香族ポリエステル系サーモトロピック液晶性樹脂は、
それぞれ単独でまたは混合して用いることができる。
前記ポリフェニレンサルファイドの重量平均分子量
は、とくに限定されないが、通常15000〜40000程度であ
ることが好ましい。
前記芳香族ポリエステル系サーモトロピック液晶性樹
脂としては、芳香族ジオール、芳香族ジカルボン酸およ
び芳香族ヒドロキシカルボン酸から選ばれた少なくとも
1種のモノマーを重合させることによって調製すること
ができる。
前記芳香族ジオールの代表例としては、たとえば一般
式: (式中、XおよびYは、それぞれ独立して水素原子、ハ
ロゲン原子または炭素数1〜5のアルキル基を示す)で
表わされるヒドロキノン化合物、式: で表わされる2,6−ナフタレンジオールで代表されるナ
フタレンジオール、式: で表わされるビフェニル4,4′−ジオールで代表される
ビフェニルジオール、一般式: (式中、Xは前記と同じ)で表わされるビフェニルジオ
ール誘導体、式: で表わされる1,3−ジヒドロキシベンゼンで代表される
ジヒドロキシベンゼン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンなど
を示す一般式: (式中、Zは炭素数1〜3のアルキレン基または−SO2
−基を示す)で表わされるビス(ヒドロキシフェニル)
誘導体、式: で表わされる2,6−ジヒドロキシアントラキノンで代表
されるジヒドロキシアントラキノンなどがあげられる。
前記芳香族ジカルボン酸の代表例としては、たとえば
一般式: (式中、Xは前記と同じ)で表わされるテレフタル酸化
合物、式: で表わされる4,4′−ビフェニルジカルボン酸で代表さ
れるビフェニルカルボン酸、式: で表わされる2,6−ナフタレンジカルボン酸で代表され
るナフタレンジカルボン酸、式: で表わされるビス(4−カルボキシフェニル)オキシド
で代表されるビス(カルボキシフェニル)オキシド、
式: で表わされるイソフタル酸などがあげられる。
前記芳香族ヒドロキシカルボン酸としては、たとえば
一般式: (式中、Xは前記と同じ)で表わされるヒドロキシ安息
香酸化合物、式: で表わされる6−カルボキシ−2−ナフトールで代表さ
れるカルボキシナフトール、式: で表わされる4−ヒドロキシケイ皮酸で代表されるヒド
ロキシケイ皮酸などがあげられる。
前記芳香族ポリエステル系サーモトロピック液晶樹脂
の具体例としては、たとえばp−ヒドロキシ安息香酸−
テレフタル酸−p,p−ビスフェノール共重合体、ポリエ
チレンテレフタレート−p−ヒドロキシ安息香酸共重合
体などのカルボキシル基および水酸基の少なくとも1種
を2個有する芳香族化合物があげられる。
前記芳香族ポリエステル系サーモトロピック液晶樹脂
の重量平均分子量は、とくに限定がないが、通常10000
〜40000程度であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物における前記ポリフェニレンサル
ファイドおよび芳香族ポリエステル系サーモトロピック
液晶性樹脂の少なくとも1種の含有量は、成形性を向上
させるために、20重量%以上、好ましくは25重量%以上
とされ、また低熱膨張性の観点から、40重量%以下、好
ましくは35重量%以下とされる。
本発明に用いられるウィスカーにはとくに限定がない
が、その代表的なものとしては、たとえばチタン酸カリ
ウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、炭化
ケイ素ウィスカー、チッ化ケイ素ウィスカー、酸化亜鉛
ウィスカー、アルミナウィスカー、グラファイトウィス
カーなどがあげられる。
前記ウィスカーの針状部分の平均繊維長(以下、平均
繊維長という)は、表面平滑性を向上させるために、30
μm以下、なかんづく20μm以下であることが好まし
い。また、該ウィスカーのアスペクト比(平均繊維長/
平均繊維径)は、5〜500であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物における前記ウィスカーの含有量
は、機械的強度を向上させるために、15重量%以上とさ
れ、またえられる成形品の寸法精度を向上させるため
に、25重量%以下、好ましくは20重量%以下とされる。
なお、本発明の樹脂組成物に後述するシランカップリン
グ剤を配合するばあいには、前記ウィスカーの含有量
は、5重量%以上、好ましくは10重量%以上とすること
ができる。
本発明に用いられる球状微粒子にはとくに限定がない
が、その代表的なものとしては、たとえばシリカ、ガラ
スビーズ、アルミナ球などがあげられる。
前記球状微粒子の平均粒径は、表面平滑性を向上させ
るために、20μm以下、なかんづく10μm以下であるこ
とが好ましい。
前記球状微粒子の重量平均粒径(Dw)と数平均粒径
(Dn)の比で表わされる粒度分布(Dw/Dn)は、Dw/Dn
5を満足することが好ましい。前記球状微粒子がDw/Dn
>5を満足するばあい、樹脂組成物中におけるフィラー
の最大充填分率を高めることができ、またフィラー同士
の接触抵抗が低減し、溶融粘度が低減し、成形性が向上
するようになる。すなわち、大きさが異なる粒子の混合
物、換言すれば粒子の大きさに分布がある粒子の混合物
を用いたばあいには、単分散粒子を用いたばあいよりも
密に充填することができ、最大充填分率が大きくなり、
したがって、含有率を一定にしたばあい、粘度が低くな
る。
一般に、球状微粒子の粒度−頻度分布曲線には、頻度
(重量基準)の極大値を示す粒度が複数あり、そのうち
の2つの極大値を示す粒径の比(大きい粒径/小さい粒
径)の値が4〜10であることが好ましい。前記粒径の比
の値がかかる範囲内にあるとき、小さいほうの粒子が大
きいほうの粒子の間の通路を縫うようにして通るので、
効率よく、球状微粒子を樹脂組成物中に含有させること
ができ、溶融粘度が低減し、成形性が向上するようにな
る。
また、前記球状微粒子において、前記2つの極大値を
示す粒径の割合(粒径が大きいほうの粒子の割合(重量
%)/粒径が小さいほうの粒子の割合(重量%))(以
下、「重量分率の比」という)の値が2〜6であること
が好ましい。このように、前記球状微粒子がかかる重量
分率の比の値を有するばあい、充填効率がよくなり、よ
り高い最大充填率がえられ、溶融粘度が低減し、成形性
が向上するようになる。
本発明の樹脂組成物における前記球状微粒子の含有量
は、低熱膨張性の点から、40重量%以上、好ましくは45
重量%以上とされ、また機械的強度を向上させるため
に、60重量%以下、好ましくは55重量%以下とされる。
なお、本発明の樹脂組成物に後述するシランカップリン
グ剤を配合するばあいには、前記球状微粒子の含有量
は、75重量%以下、好ましくは60重量%以下とすること
ができる。
本発明の樹脂組成物には、シランカップリング剤を配
合することができる。シランカップリング剤を配合した
ばあいには、フィラーと樹脂成分との密着性が増大する
ので、えられる樹脂組成物の機械的強度を向上させるこ
とができる。
前記シランカップリング剤の種類にはとくに限定がな
いが、その代表的なものとしては、たとえばビニルトリ
エトキシシランなどのビニルシラン、ビフェニルシラン
やフェニルトリメトキシシランなどのフェニルシラン、
3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−ア
ミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシランな
どのアミノシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシランなどのメタクリルシラン、3−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシランなどのエポキシシラン、
3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメル
カプトシランなどがあげられる。これらのなかでは、ビ
ニルシランおよびフェニルシランは、樹脂組成物の吸湿
性を低減させ、寸法安定性を向上させるので好ましい。
本発明の樹脂組成物における前記シランカップリング
剤の含有量は、機械的強度を向上させるために、0.5重
量%以上、好ましくは1重量%以上とされ、また溶融粘
度の上昇を抑制し、成形性や寸法安定性を向上させるた
めに、3重量%以下、好ましくは2重量%以下とされ
る。
本発明の精密部品成形用樹脂組成物は、ポリフェニレ
ンサルファイドおよび芳香族ポリエステル系サーモトロ
ピック液晶性樹脂の少なくとも1種、ウィスカー、球状
微粒子および必要によりシランカップリング剤を所定の
含有量となるように、混合することによりえられる。
本発明の樹脂組成物は、寸法精度、表面平滑性および
低熱膨張性を損なわずに、機械的強度を向上させるの
で、たとえばスリーブ、フェルールなどの光通信用部品
などに好適に使用することができる。
したがって、本発明の樹脂組成物をスリーブ、フェル
ールなどの光通信用部品に用いたばあいには、機械的強
度を高め、信頼性を向上させることができる。
実験例 フィラーの種類と表面平滑性(表面粗さ)の関係につ
いて検討した。表2に示すフィラー60重量%を充填した
ポリフェニレンサルファイドを用い、図1に示された板
状の試験片(100×50×3mm)を成形し、表面粗さを表面
粗さ計(ランクテーラーボブソン社製、商品名:タリサ
ーフ)で測定した。その結果を表2に示す。
表2に示された結果から、フィラーとしてチタン酸カ
リウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、酸
化亜鉛ウィスカーまたは球状シリカ微粒子を用いたばあ
い、すなわち平均繊維長が30μm以下のウィスカーまた
は平均粒径が20μm以下の球状微粒子を用いたばあいに
は、表面粗さが1μm以下となり、表面平滑性が高まる
ことがわかる。
実施例1 ポリフェニレンサルファイド(呉羽化学工業(株)
製、商品名:W205)20重量%、6チタン酸カリウムウィ
スカー(平均繊維長16μm、大塚化学(株)製、商品
名:ティスモN)25重量%および球状シリカ微粒子(平
均粒径8μm、Dw/Dn=3.4、(株)龍森製、商品名:H
8)55重量%を配合し、2軸混練押出機で混練してペレ
ット化して樹脂組成物をえた。
えられた樹脂組成物の特性として、(A)成形収縮
率、(B)表面粗さ、(C)引張強度、(D)熱膨張率
および(E)溶融粘度を以下の方法にしたがって調べ
た。その結果を表3に示す。
(A)成形収縮率 堅型射出成形機(住友重機械工業(株)製、商品名:V
110/75V)を用い、図1に示された平板を成形し、成形
した平板の寸法をノギスで測定し、流動方向およびその
直角方向の成形収縮率を式: [成形収縮率(%)] =[(全型の寸法)−(形成した平板の寸法)] /[金型の寸法]×100 にしたがって求める。
(B)表面粗さ 表面粗さ計(ランクテーラホブソン社製、商品名:タ
リサーフ)を用い、成形収縮率を測定する際に用いた平
板の流動方向の表面粗さを測定する。
(C)引張強度 図2に示された試験片の斜線部(100×10×3mm)を切
り出し、万能試験機(オリエンテック社製、商品名:テ
ンシロンUTM−10T)を用いて、室温における引張強度を
測定する。
(D)線膨張率 図3に示した試験片の斜線部(5×5×3mm)を切り
出し、熱機械分析装置(ハーキンエルマー社製、商品
名:TMA−7)を用いて、流動方向およびその直角方向の
円膨張率を測定する。
(E)溶融粘度 樹脂組成物のペレットの粘度をキャピログラフ(東洋
精機(株)製)を用い、樹脂温度320℃、せん断速度100
/秒の条件下で測定する。
前記物性(A)〜(E)にもとづいて使用上の目安と
して行なった判定の結果を表3に示す。
判定の基準は、以下のとおりである。
(判定の基準) ◎:各物性にすぐれている ○:使用可能 ×:使用不可能 表3に示された結果から、実施例1でえられた樹脂組
成物は、収縮率の異方性が小さく、成形品の寸法精度が
高く、表面平滑性にすぐれ、引張強度が高く、熱膨張率
が小さいので、精密部品の成形に好適に使用しうるもの
であることがわかる。
実施例2〜4 実施例1と同じ材料を用い、ポリフェニレンサルファ
イド、ウィスカーおよび球状微粒子を表3に示すように
配合したほかは、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を
調製し、実施例1と同様にして特性を測定した。その結
果を表3に示す。
表3に示された結果から、実施例2〜4でえられた樹
脂組成物は、寸法精度が高く、表面粗さが小さく、すな
わち表面平滑性にすぐれ、引張強度が高く、熱膨張率が
小さいので、精密部品に好適に使用しうるものであるこ
とがわかる。
実施例5 ポリフェニレンサルファイド((株)トープレン製、
商品名:LN2)26重量%、ホウ酸アルミニウムウィスカー
(平均繊維長20μm、アスペクト比10〜60、四国化成工
業(株)製、商品名:アルボレックスY)18重量%およ
び球状シリカ微粒子(平均粒径8μm、Dw/Dn=3.4、
(株)龍森製、商品名:H8)56重量を配合し、実施例1
と同様にして樹脂組成物をえた。
えられた樹脂組成物の特性を実施例1と同様にして調
べた。その結果を表3に示す。
表3に示された結果から、実施例5でえられた樹脂組
成物は、収縮率の異方性が小さく、成形品の寸法精度が
高く、表面平滑性にすぐれ、引張強度が高く、熱膨張率
が小さいので、精密部品の成形に好適に使用しうるもの
であることがわかる。
実施例6 ポリフェニレンサルファイド((株)トープレン製、
商品名:LN2)24重量%、酸化亜鉛ウィスカー(平均繊維
長30、アスペクト比5〜100、松下アムテック(株)
製、商品名:パナテトラWZ−0501)17重量%および球状
シリカ微粒子(平均粒径8μm、Dw/Dn=3.4、(株)龍
森製、商品名:H8)59重量%を配合し、実施例1と同様
にして樹脂組成物をえた。
えられた樹脂組成物の特性を実施例1と同様にして調
べた。その結果を表3に示す。
表3に示された結果から、実施例6でえられた樹脂組
成物は、収縮率の異方性が小さく、成形品の寸法精度が
高く、熱膨張率が小さいので、精密部品の成形に好適に
使用しうるものであることがわかる。
実施例7 実施例2において、球状微粒子として、球状シリカ微
粒子(平均粒径9μm、Dw/Dn=5.5、(株)龍森製、商
品名:Y−40)を用い、各成分の配合量を表3に示すよう
に調整して樹脂組成物をえた。えられた樹脂組成物の特
性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表3に示
す。
表3に示された実施例2と実施例7の結果から、粒度
分布(Dw/Dn)が5.5と広いばあいには、シリカの含有量
が同一である実施例2と比べて、溶融粘度が低くなり、
成形性がより向上することがわかる。
比較例1〜7 実施例1と同じ材料を用い、実施例1において、ポリ
フェニレンサルファイド、ウィスカーおよび球状粒子を
表3に示す量に変更したほかは、実施例1と同様にして
樹脂組成物をえた。
えられた樹脂組成物の特性を実施例1と同様にして調
べた。その結果を表3を示す。
表3に示された結果から、比較例1は、ウィスカーを
含有しない従来技術に相当するものであり、引張り強度
が小さい。
比較例2でえられた樹脂組成物は、ポリフェニレンサ
ルファイド15重量%に、ウィスカーおよび球状微粒子が
合計量85重量%充填されたものであり、実施例1〜10で
えられたものと比べて、フィラーの含有率が高いため、
溶融粘度がいちじるしく高く、混練することができなか
った。
比較例3でえられた樹脂組成物は、ポリフェニレンサ
ルファイド50重量%と、ウィスカーおよび球状微粒子が
合計含有率で50重量%とからなるものであり、前記実施
例1〜10でえられた樹脂組成物と比べて、フィラーの含
有率が低いため、熱膨張率が大きかった。
以上の結果から、樹脂組成物の樹脂成分であるポリフ
ェニレンサルファイドの含有率が20〜40重量%であるこ
と、すなわちフィラーの含有率が60〜80重量%であるこ
とが必要であることがわかった。
つぎに、フィラーの含有率が60〜80重量%のときの、
ウィスカーおよび球状微粒子の割合について検討する。
比較例4でえられた樹脂組成物は、ウィスカー10重量
%および球状微粒子60重量%を含有したものであり、前
記実施例でえられた樹脂組成物と比べて、ウィスカーの
含有率が低いため、繊維状フィラーによる補強効果が小
さく、機械的強度が低いことがわかる。
比較例5でえられた樹脂組成物は、ウィスカー30重量
%および球状微粒子40重量%を含有したものであり、前
記実施例でえられた樹脂組成物と比べて、ウィスカーの
含有率が高いため、成形品中のウィスカーの配向が大き
く、収縮率の異方性が大きく、寸法精度が低くなったこ
とがわかる。
比較例6でえられた樹脂組成物は、ウィスカー25重量
%および球状微粒子35%を含有したものであり、前記実
施例でえられた樹脂組成物と比べて、球状微粒子の含有
率が低いため、成形品中のウィスカーの配向が大きく、
収縮率の異方性が大きく、寸法精度が低下したことがわ
かる。
比較例7でえられた樹脂組成物は、ウィスカー10重量
%および球状微粒子70重量%を含有したものであり、前
記実施例でえられた樹脂組成物と比べて、球状微粒子の
含有率が高いため、ウィスカーの含有率が小さくなり、
ウィスカーによる補強効果が小さく、機械的強度が低下
したことがわかる。
以上の結果から、寸法精度、表面平滑性および低熱膨
張率性を損なわずに機械的強度を高めるには、ポリフェ
ニレンサルファイド20〜40重量%、ウィスカー15〜25重
量%および球状微粒子40〜60重量%を用いればよいこと
がわかる。
換言すれば、実施例1〜7でえられた樹脂組成物は、
ポリフェニレンサルファイド20〜40重量%、ウィスカー
15〜25重量%および球状微粒子40〜60重量%を含有した
ものであり、かつウィスカーと球状微粒子とを合計含有
量で60〜80重量%含有しあものであるので、寸法精度、
表面平滑性および低熱膨張率性を損なうことなく、機械
的強度が向上したものであることがわかる。なかでも、
実施例7でえられた樹脂組成物は、さらに球状微粒子の
粒度分布が広いので、粘度が低く、成形性にすぐれたも
のであることがわかる。
実施例8 ポリフェニレンサルファイド(呉羽化学工業(株)
製、商品名:W205)30重量%、6チタン酸カリウムウィ
スカー(平均繊維長16μm、アスペクト比15〜70、大塚
化学(株)製、商品名:ティスモN)20重量%、球状シ
リカ微粒子(平均粒径8μm、Dw/Dn=3.4、(株)龍森
製、商品名:H8)49重量%およびシランカップリング剤
としてN−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルト
リメトキシシラン(信越化学工業(株)製、商品名:KBM
603)1重量%を配合し、実施例1と同様の方法で樹脂
組成物を調製し、実施例1と同様にして特性を測定し
た。その結果を表3に示す。
表3に示された結果から、実施例8でえられた樹脂組
成物には、シランカップリング剤が含有されているの
で、フィラーと樹脂との密着力、引張強度および寸法精
度が高く、表面平滑性が向上し、熱膨張率が小さいの
で、精密部品の成形に好適に使用しうるものであること
がわかる。
実施例9 実施例8と同じ材料を用い、ポリフェニレンサルファ
イド、ウィスカーおよび球状微粒子を表3に示す割合で
配合したほかは、実施例8と同様の方法で樹脂組成物を
調製し、実施例1と同様にして特性を測定した。その結
果を表3に示す。
表3に示された結果から、実施例9でえられた樹脂組
成物は、ウィスカーが5重量%しか含有されていない
が、シランカップリング剤が含有されていので、フィラ
ーと樹脂との密着力、引張強度および寸法精度が高く、
表面平滑性が向上し、熱膨張率が小さいので、精密部品
の成形に好適に使用しうるものであることがわかる。
実施例10 ポリフェニレンサルファイド((株)トープレン製、
商品名:LN2)25重量%、ホウ酸アルミニウムウィスカー
(平均繊維長20μm、アスペクト比10〜60、四国化成工
業(株)製、商品名:アルボレックスY)9重量%およ
び球状シリカ微粒子(平均粒径8μm、Dw/Dn=3.4、
(株)龍森製、商品名:H8)55重量%およびシランカッ
プリング剤としてN−(2−アミノエチル)3−アミノ
プロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、
商品名:KBM603)1重量%を配合し、実施例1と同様の
方法で樹脂組成物を調製し、実施例1と同様にして特性
を測定した。その結果を表3に示す。
表3に示された結果から、実施例10でえられた樹脂組
成物は、ウィスカーが9重量%しか含有されていないの
が、シランカップリング剤が含有されているので、フィ
ラーと樹脂との密着力、引張強度および寸法精度が高
く、表面平滑性が向上し、熱膨張率が小さいので、精密
部品の成形に好適に使用しうるものであることがわか
る。
以上の結果から、本発明の樹脂組成物にシランカップ
リング剤を用いるばあいには、寸法精度、表面平滑性お
よび低熱膨張性を損なわずに機械的強度を高めるには、
ポリフェニレンサルファイド20〜40重量%、ウィスカー
5〜25重量%、球状微粒子40〜75重量%およびシランカ
ップリング剤0.5〜3重量%の割合で配合すればよいこ
とがわかる。
実施例11〜15 ポリフェニレンサルファイド((株)トープレン製、
商品名:LN2)25重量%、ホウ酸アルミニウムウィスカー
(平均繊維長20μm、アスペクト比10〜60、四国化成工
業(株)製、商品名:アルボレックスY)9重量%、球
状シリカ微粒子(平均粒径8μm、Dw/Dn=3.4、(株)
龍森製、商品名:H8)55重量%およびシランカップリン
グ剤としてビニルトリエトキシシラン(信越化学工業
(株)、商品名:KBM1003、以下、ビニルシランという)
1重量%、フェニルトリメトキシシラン(信越化学工業
(株)、商品名:KBM103、以下、フェニルシランとい
う)1重量%、3−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン(信越化学工業(株)製、商品名:KBM403、以
下、エポキシシランという)1重量%、N−(2−アミ
ノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信
越化学工業(株)製、商品名:KBM603、以下、アミノシ
ランという)1重量%または3−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、商品
名:MB503、以下、メタクリルシランという)1重量%を
配合し、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を調製し、
図1に示された試験片1を成形したのち、温度85℃、相
対湿度85%の雰囲気中で100時間保管したときの吸湿率
および寸法変化率を調べた。その結果を表4に示す。
表4に示された結果から、シランカップリング剤とし
て、ビニルシランが用いられた実施例11でえられた樹脂
組成物およびフェニルシランが用いられた実施例12でえ
られた樹脂組成物は、吸湿率および寸法変化率が小さ
く、寸法安定性にすぐれたものであることがわかる。
つぎに、熱膨張率を低減させるために、フィラーの含
有率を高めると、流動時にフィラー同士の接触抵抗が増
大し、樹脂組成物の溶融粘度が高くなり、成形性および
寸法精度が低下するようになる。
そこで、フィラーの粒度分布を調整することにより、
フィラーの含有率が高いときの溶融粘度を低下させ、成
形性を向上させるために、以下の実験を行なった。
実施例16 ポリフェニレンサルファイド(呉羽化学工業(株)
製、商品名:W205)25重量%、6チタン酸カリウムウィ
スカー(平均繊維長16μm、アスペクト比15〜70、大塚
化学(株)製、商品名:ティスモN)20重量%、球状シ
リカ微粒子(平均粒径8μm、Dw/Dn=3.4、(株)龍森
製、商品名:H8)40重量%および球状シリカ微粒子(平
均粒径2μm、Dw/Dn=2.4、(株)龍森製、商品名:SO
−C5)15重量%を配合し、実施例1と同様の方法で樹脂
組成物を調製したのち、実施例1と同様にして特性を測
定した。その結果を表5に示す。
なお、実施例16で用いられた球状シリカ微粒子の粒度
−頻度分布曲線には、2つの極大値があった。
表5に示された結果から、実施例16でえられた樹脂組
成物は、溶融粘度が低いので成形性にすぐれ、成形品の
寸法精度および表面平滑性が高く、熱膨張率が低く、精
密部品の成形に適したものであることがわかる。
実施例17 実施例7において、ポリフェニレンサルファイド25重
量%、ウィスカー20重量%、球状微粒子として球状シリ
カ微粒子(平均粒径8μm、Dw/Dn=3.4、(株)龍森
製、商品名:H8)40重量%および球状シリカ微粒子(平
均粒径0.8μm、Dw/Dn=2.3、(株)龍森製、商品名:SO
−C3)15重量%となるように配合したほかは、実施例16
と同じ材料を用い、実施例1と同様の方法で樹脂組成物
を調製したのち、実施例1と同様にして特性を測定し
た。その結果を表5に示す。
なお、実施例17で用いられた球状シリカ微粒子の粒度
−頻度分布曲線には2つの極大値がある。
表5に示された結果から、実施例17でえられた樹脂組
成物は、溶融粘度が低いので成形性にすぐれ、成形品の
寸法精度および表面平滑性が高く、熱膨張率が低く、精
密部品の成形に適したものであることがわかる。
実施例18 ポリフェニレンサルファイド(呉羽化学工業(株)
製、商品名:W205)25重量%、6チタン酸カリウムウィ
スカー(大塚化学(株)製、商品名:ティスモN)20重
量%、球状シリカ微粒子(平均粒径8μm、Dw/Dn=3.
4、(株)龍森製、商品名:H8)40重量%、球状シリカ微
粒子(平均粒径2μm、Dw/Dn=2.4、(株)龍森製、商
品名:SO−C5)14重量%およびシランカップリング剤と
してN−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリ
メトキシシラン(信越化学工業(株)製、商品名:KBM60
3)1重量%を配合し、実施例1と同様の方法で樹脂組
成物を調製したのち、実施例1と同様にして特性を測定
した。その結果を表5に示す。
表5に示された結果から、実施例18でえられた樹脂組
成物は、用いられた球状シリカ微粒子が実施例16および
17と同様に、2つの極大値があり、その極大値を示す粒
径の比が4〜10であり、その重量分率の比が2〜6であ
るので、溶融粘度が低下し、さらにシランカップリング
剤を含有しているので、フィラーと樹脂との密着力が高
まり、より引張強度が高くなり、しかも寸法精度および
表面平滑性が高く、熱膨張率が小さくて、精密部品の成
形に適したものであることがわかる。
なお、実施例11〜15と同様に、他のシランカップリン
グ剤を前記シランカップリング剤のかわりに用いること
ができ、その含有率が0.5〜3重量%の範囲内で特性の
向上が認められた。
実施例19 実施例7において、球状微粒子として球状シリカ微粒
子(平均粒径8μm、Dw/Dn=3.4、(株)龍森製、商品
名:H8)40重量%および球状シリカ微粒子平均粒径0.4μ
m、Dw/Dn=2.0、(株)龍森製、商品名:SO−C2)15重
量%を用いたほかは、実施例16と同様にして樹脂組成物
を調製したのち、特性を実施例1と同様にして測定し
た。その結果を表5に示す。
実施例20 実施例7において、球状微粒子として球状シリカ微粒
子(平均粒子径0.8μm、Dw/Dn=2.3、(株)龍森製、
商品名:SO−C3)40重量%および球状シリカ微粒子(平
均粒径0.4μm、Dw/Dn=2.0、商品名:SO−C2)15重量%
を用いたほかは、実施例16と同様にして樹脂組成物を調
製したのち、特性を実施例1と同様にして測定した。そ
の結果を表5に示す。
表5に示された結果から、実施例16で用いられた球状
シリカ微粒子の粒度−頻度分布曲線にみられる2つの極
大値を示す粒径の比(大きい粒径/小さい粒径)の値が
4であるばあいには、流動時の球状シリカ微粒子間の接
触抵抗が低減し、溶融粘度が低下し、成形性が向上する
ことがわかる。
実施例17には、前記粒径の比の値が10である球状シリ
カ微粒子を組み合わせることにより、流動時の球状シリ
カ微粒子間の接触抵抗が低減し、溶融粘度が低下し、成
形性が向上することがわかる。すなわち、実施例16およ
び17では、球状微粒子の粒度−頻度分布曲線に2つの極
大値があり、その極大値を示す粒径の比の値が4〜10で
あり、しかもその重量分率の比が2〜6であり、極大値
の存在が顕著である。したがって、最大充填量が増し、
溶融粘度が低減するので、熱膨張率が低く、成形性が良
好となり、しかも機械的強度および寸法精度が高く、表
面平滑性にすぐれ、精密部品の成形に適することがわか
る。
なお、前記実施例では、シリカの粒度−頻度分布曲線
に2つの極大値があるものについて述べたが、3つ以上
の極大値を有する粒度分布の微粒子を用いても、極大値
を示す粒径の比および重量分率の比が前記条件を満たせ
ば、同様の効果がえられる。
また、実施例19および実施例20で用いられた2種類の
球状シリカ微粒子の粒度−分布曲線には、2つの極大値
があるが、前記粒径の比がそれぞれ16および2であり、
粘度の低下がみられなかった。
実施例21 実施例1において、ポリフェニレンサルファイドのか
わりに芳香族ポリエステル系サーモトロピック液晶性樹
脂としてパラヒドロキシ安息香酸−2−ヒドロキシ−6
−ナフトエ酸共重合体(ポリプラスチックス(株)製、
商品名:ベクトラA950)を用い、この液晶性樹脂20重量
%、6チタン酸カリウムウィスカー(平均繊維長16μ
m、アスペクト比15〜70、大塚化学(株)製、商品名:
ティスモN)25重量%および球状シリカ微粒子(平均粒
径8μm、Dw/Dn=3.4、(株)龍森型、商品名:H8)55
重量%を配合し、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を
調製したのち、実施例1と同様にして特性を測定した。
その結果を表6に示す。
表6に示された結果から、実施例21でえられた樹脂組
成物は、成形品の寸法精度が高く、表面平滑性にすぐ
れ、引張強度が高く、熱膨張率が小さいので、精密部品
の成形に好適に使用しうるものであることがわかる。
実施例22〜24 実施例21において、液晶性樹脂としてパラヒドロキシ
安息香酸−2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸共重合体
(ポリプラスチックス(株)製、商品名:ベクトラA95
0)、ウィスカーおよび球状微粒子を、表6に示すよう
に配合したほかは、実施例21と同じ材料を用い、実施例
1と同様の方法で樹脂組成物を調製したのち、実施例1
と同様にして特性を測定した。その結果を表6に示す。
表6に示された結果から、実施例22〜24でえられた樹
脂組成物は、成形品の寸法精度が高く、表面粗さが小さ
く、すなわち表面平滑性にすぐれ、引張強度が高く、熱
膨張率が小さいので、精密部品の成形に好適に使用しう
るものであることがわかる。
実施例25 実施例22において、球状シリカ微粒子として球状シリ
カ微粒子(平均粒径9μm、Dw/Dn=5.5、(株)龍森
製、商品名:Y−40)を用いたほかは、表6に示すよう
に、実施例22と同量の各成分を配合して樹脂組成物を調
製したのち、実施例1と同様にして特性を測定した。そ
の結果を表6に示す。
表6に示された結果から、粒度分布(Dw/Dn)が5.5と
広いばあいには、同じシリカ量を含有する実施例22でえ
られた樹脂組成物と比べて、粘度が低くなり、成形性が
向上することがわかる。
比較例8〜14 実施例21において、液晶性樹脂としてパラヒドロキシ
安息香酸−2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸共重合体
(ポリプラスチックス(株)製、商品名:ベクトラA95
0)、ウィスカーおよび球状微粒子を表6に示すように
配合したほかは、実施例21と同じ材料を用い、実施例1
と同様の方法で樹脂組成物を調製したのち、実施例1と
同様にして特性を測定した。その結果を表6に示す。
表6に示された結果から、比較例8でえられた樹脂組
成物は、ウィスカーを含有しない従来技術のものであ
り、引張強度が小さいことがわかる。
比較例9でえられた樹脂組成物は、液晶性樹脂15重量
%、合計量で85重量%のウィスカーおよび球状微粒子で
構成されたものであり、前記実施例と比べて、フィラー
の含有率が高いため、溶融粘度がいちじるしく高く、混
練するのが不可能であった。
比較例10でえられた樹脂組成物は、液晶性樹脂50重量
%と合計量で50重量%のウィスカーおよび球状微粒子と
からなるものであり、前記実施例でえられたものと比べ
て、フィラーの含有率が低いため、熱膨張率が増大した
ことがわかる。
以上の結果から、樹脂組成物中の液晶性樹脂の含有率
が20〜40重量%であること、すなわちフィラーの含有率
が60〜80重量%であることが必要であることがわかる。
つぎに、フィラーの含有率が60〜80重量%のときの、
ウィスカーおよび球状微粒子の含有率について検討す
る。
比較例11でえられた樹脂組成物は、ウィスカー10重量
%および球状微粒子60重量%を含有したものであり、前
記実施例でえられたものと比べて、ウィスカーの含有率
が低いため、繊維状フィラーによる補強効果が小さく、
機械的強度が低下したことがわかる。
比較例12でえられた樹脂組成物は、ウィスカー30重量
%および球状微粒子40重量%を含有したものであり、前
記実施例と比べて、ウィスカーの含有率が高いため、成
形品中のウィスカーの配向が大きく、収縮率の異方性が
大きく、寸法精度が低下したことがわかる。
比較例13でえられた樹脂組成物は、ウィスカー25重量
%および球状微粒子35%を含有したものであり、前記実
施例でえられたものと比べて、球状微粒子の含有率が低
いため、成形品中のウィスカーの配向が大きく、収縮率
の異方性が大きく、寸法精度が低下したことがわかる。
比較例14でえられた樹脂組成物は、ウィスカー10重量
%および球状微粒子70重量%を含有したものであり、前
記実施例でえられたものと比べて、球状微粒子の含有率
が高いため、ウィスカーの含有率が小さくなり、ウィス
カーによる補強効果が小さく、機械的強度が低下したこ
とがわかる。
以上の結果から、寸法精度、表面平滑性および低熱膨
張率性を損なわずに、機械的強度を高めるには、液晶性
樹脂20〜40重量%、ウィスカー15〜25重量%および球状
微粒子40〜60重量%を配合すればよいことがわかる。
換言すれば、実施例21〜25でえられた樹脂組成物は、
液晶性樹脂20〜40重量%、ウィスカー15〜25重量%およ
び球状微粒子40〜60重量%を含有したものであり、かつ
ウィスカーと球状微粒子とを合計含有量で60〜80重量%
としたものであるので、寸法精度、表面平滑性および低
熱膨張率性を損なうことなく、機械的強度が向上したも
のであることがわかる。
また、実施例25でえられた樹脂組成物は、球状微粒子
の粒度分布が広いので、粘度が低くなり、成形性が向上
したものであることがわかる。
実施例26 芳香族ポリエステル系サーモトロピック液晶性樹脂と
してパラヒドロキシ安息香酸−2−ヒドロキシ−6−ナ
フトエ酸共重合体(ポリプラスチックス(株)製、商品
名:ベクトラA950)30重量%、6チタン酸カリウムウィ
スカー(平均繊維長16μm、アスペクト比15〜70、大塚
化学(株)製、商品名:テイスモN)20重量%、球状シ
リカ微粒子(平均粒径8μm、Dw/Dn=3.4、(株)龍森
製、商品名:H8)49重量%およびシランカップリング剤
としてN−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルト
リメトキシシラン(信越化学工業(株)製、商品名:KBM
603)1重量%を配合し、実施例1と同様の方法で樹脂
組成物を調製したのち、実施例1と同様にして特性を測
定した。その結果を表6に示す。
表6に示された結果から実施例25でえられた樹脂組成
物には、シランカップリング剤が含有されているので、
フィラーと樹脂との密着力が高まり、引張強度が高くな
り、さらに寸法精度が高くなって表面平滑性にすぐれ、
熱膨張率が小さくて、精密部品の成形に好適に使用しう
るものであることがわかる。
実施例27 実施例26と同じ材料を用い、表6に示す組成となるよ
うに液晶性樹脂、チタン酸カリウムウィスカー、球状シ
リカ微粒子およびシランカップリング剤を配合したほか
は、実施例26と同様の方法で樹脂組成物を調製したの
ち、実施例1と同様にして特性を測定した。その結果を
表6に示す。
表6に示された結果から、実施例27でえられた樹脂組
成物には、ウィスカーが5重量%しか含有されていない
が、シランカップリング剤が含有されているので、フィ
ラーと樹脂との密着力が高まり、さらに寸法精度が高く
なって表面平滑性にすぐれ、熱膨張率が小さく、精密部
品の成形に好適に使用しうるものであることがわかる。
なお、前記樹脂組成物には、実施例7〜9と同様に、
他のシランカップリング剤を用いることができ、その含
有率が0.5〜3重量%の範囲内で特性の向上が認められ
た。
以上の結果から、寸法精度、表面平滑性および低熱膨
張性を損なわずに、機械的強度を高めるためには、芳香
族ポリエステル系サーモトロピック液晶性樹脂20〜40重
量%、ウィスカー5〜25重量%、球状微粒子40〜75重量
%およびシランカップリング剤0.5〜3重量%を配合す
ればよいことがわかる。
また、実施例26において、シランカップリング剤とし
て、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリ
メトキシシランのかわりに、ビニルシラン、フェニルシ
ランまたはメタクリルシランを1重量%の含有量となる
ように用いたほかは、実施例26と同様の方法で樹脂組成
物を調製したのち、実施例11〜15と同様にして、試験片
を成形し、温度85℃、相対湿度85%の雰囲気中で100時
間保管したときの吸湿率および寸法変化率を調べた。そ
の結果、ビニルシランまたはフェニルシランを配合した
ばあいには、樹脂組成物は、吸湿率が小さく、寸法安定
性にすぐれたものであることが確認された。
つぎに、樹脂成分として、ポリフェニレンサルファイ
ドを用いたばあいと同様に、前記液晶性樹脂を用いたば
あいについても、フィラーの粒度分布を調整することに
より、フィラーの含有率が高いときの溶融粘度を低下さ
せ、成形性を向上させるため、以下の実験を行なった。
実施例28 芳香族ポリエステル系サーモトロピック液晶性樹脂と
してパラヒドロキシ安息香酸−2−ヒドロキシ−6−ナ
フトエ酸共重合体(ポリプラスチックス(株)製、商品
名:ベクトラA950)25重量%、6チタン酸カリウムウィ
スカー(平均繊維長16μm、アスペクト比15〜17、大塚
化学(株)製、商品名:ティスモN)20重量%、球状シ
リカ微粒子(平均粒径8μm、Dw/Dn=3.4、(株)龍森
製、商品名:H8)40重量%および球状シリカ微粒子(平
均粒径2μm、Dw/Dn=2.4、(株)龍森製、商品名:SO
−C5)15重量%を配合し、実施例1と同様の方法で樹脂
組成物を調製したのち、実施例1と同様にして特性を測
定した。その結果を表7に示す。
なお、実施例28で用いられた球状シリカ微粒子の粒度
−頻度分布曲線には、2つの極大値があった。
表7に示された結果から、実施例28でえられた樹脂組
成物は、溶融粘度が低いので成形性にすぐれ、成形品の
寸法精度および表面平滑性が高く、熱膨張率が低く、精
密部品の成形に適したものであることがわかる。
実施例29 実施例28において、芳香族ポリエステル系サーモトロ
ピック液晶性樹脂としてパラヒドロキシ安息香酸−2−
ヒドロキシ−6−ナフトエ酸共重合体(ポリプラスチッ
クス(株)製、商品名:ベクトラA950)25重量%、6チ
タン酸カリウムウィスカー(平均繊維16μm、アスペク
ト比15〜17、大塚化学(株)製、商品名:ティスモN)
20重量%、球状微粒子として球状シリカ微粒子(平均粒
径8μm、Dw/Dn=3.4、(株)龍森製、商品名:H8)40
重量%および球状シリカ微粒子(平均粒径0.8μm、Dw/
Dn=2.3、(株)龍森製、商品名:SO−C3)15重量%とな
るように配合したほかは、実施例28と同じ材料を用い、
実施例28と同様の方法で樹脂組成物を調製したのち、実
施例1と同様にして特性を測定した。その結果を表7に
示す。
なお、実施例28で用いられた球状シリカ微粒子の粒度
−頻度分布曲線には、2つの極大値がある。
表7に示された結果から、実施例29でえられた樹脂組
成物は、溶融粘度が低いので成形性にすぐれ、成形品の
寸法精度および表面平滑性が高く、熱膨張率が低く、精
密部品の成形に適したものであることがわかる。
実施例30 実施例28において、球状微粒子として球状シリカ微粒
子(平均粒径8μm、Dw/Dn=3.4、(株)龍森製、商品
名:H8)40重量%および球状シリカ微粒子(平均粒径0.4
μm、Dw/Dn=2.0、(株)龍森製、商品名:SO−C2)15
重量%を用いたほかは実施例28と同様の方法で樹脂組成
物を調製したのち、特性を測定した。その結果を表7に
示す。
実施例31 実施例28において、球状微粒子として球状シリカ微粒
子(平均粒径0.8μm、Dw/Dn=2.3、(株)龍森製、商
品名:SO−C3)40重量%および球状シリカ微粒子(平均
粒径0.4μm、Dw/Dn=2.0、(株)龍森製、商品名:SO−
C2)15重量%を用いたほかは実施例28と同様の方法で、
樹脂組成物を調製したのち、特性を測定した。その結果
を表7に示す。
表7に示された結果から、実施例28で用いられた球状
シリカ微粒子の粒度分布にみられる2つの極大値を示す
粒径の比(大きい粒径/小さい粒径)の値が4であるば
あいには、流動時の球状シリカ微粒子間の接触抵抗およ
び溶融粘度が低減し、成形性が向上することがわかる。
実施例29では、粒径の比の値が10である球状シリカ微
粒子が組み合わせて用いられているので、流動時の球状
シリカ微粒子間の接触抵抗および溶融粘度が低減し、成
形性が向上していることがわかる。
すなわち、実施例28および29では、球状微粒子の粒度
−頻度分布曲線に2つの極大値があり、その極大値を示
す粒径の比の値が4〜10であり、しかもその重量分率の
比が2〜6であり、極大値の存在が顕著である。したが
って、フィラーの最大充填量が増し、溶融粘度が低減す
るので、熱膨張率が低く、成形性が良好となり、しかも
機械的強度および寸法精度が高く、表面平滑性にすぐ
れ、精密部品の成形に適することがわかる。
なお、前記実施例では、シリカの粒度−頻度分布曲線
に2つの極大値があるものについて述べたが、3つ以上
の極大値を有する粒度分布の微粒子を用いても、極大値
を示す粒径の比および重量分率の比が前記条件を満たせ
ば、同様の効果がえられる。
また、実施例30および実施例31で用いられた種類の球
状シリカ微粒子の粒度−頻度分布曲線には、2つの極大
値があるが、前記粒径の比がそれぞれ16および2であ
り、粒径の低下がみられなかった。
実施例32 芳香族ポリエステル系サーモトロピック液晶性樹脂と
してパラヒドロキシ安息香酸−2−ヒドロキシ−6−ナ
フトエ酸共重合体(ポリプラスチックス(株)製、商品
名:ベクトラA950)25重量%、6チタン酸カリウムウィ
スカー(平均粒径16μm、アスペクト比15〜70、大塚化
学(株)製、商品名:ティスモN)20重量%、球状微粒
子として球状シリカ微粒子(平均粒径8μm、Dw/Dn
3.4、(株)龍森製、商品名:H8)40重量%および球状シ
リカ微粒子(平均粒径2μm、Dw/Dn=2.4、(株)龍森
製、商品名:SO−C5)14重量%およびシランカップリン
グ剤としてN−(2−アミノエチル)3−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、商品
名:KBM603)1重量%を配合し、実施例1と同様の方法
で樹脂組成物を調製したのち、実施例1と同様にして特
性を測定した。その結果を表7に示す。
表7に示された結果から、実施例32でえられた樹脂組
成物は、実施例28および29でえられた樹脂組成物のよう
に、球状微粒子として粒度−頻度分布曲線に2つの極大
値を有するものが用いられており、その極大値を示す粒
径の比の値が4〜10であり、その重量分率の比が2〜6
であるので、溶融粘度が低下し、さらにシランカップリ
ング剤を含有しているので、フィラーと樹脂との密着力
が高まり、引張強度が高くなり、かつ寸法精度が高くな
り、表面平滑性にすぐれ、熱膨張率が小さくて、精密部
品の成形に適したものであることがわかる。
なお、前記樹脂組成物には、実施例5と同様に、他の
シランカップリング剤を用いることができ、その含有率
が0.5〜3重量%の範囲で特性の向上が認められた。
実施例33 射出成形機(テクノプラス社製、商品名:SIM4947)を
用い、樹脂温度320℃、金型温度170℃、射出速度73cm3/
秒、保圧150MPa、保圧時間3秒間および冷却時間20秒間
の成形条件で実施例1でえられた樹脂組成物を成形し、
図4に示された光コネクター用スリーブ(内径2.5mm
φ、外径4.3mmφ、長さ6.6mm)をえた。
図4は、本発明の光コネクター用スリーブの一実施態
様を示す断面図であり、図中、3は樹脂組成物である。
つぎに、前記スリーブの内径真円度を真円度測定器
(ランクテーラホブソン社製、商品名:タリロンド)で
測定した。
前記スリーブの内径部の中心軸方向の表面粗さを表面
粗さ計(ランクテーラーホブソン社製、商品名:タリサ
ー)で測定した。
前記スリーブの中心軸方向の圧縮強度を万能試験機
(オリエンテック社製、商品名:テンシロンUTM−10T)
で測定した。
前記スリーブの中心軸方向の線膨張率を熱機械分析装
置(パーキンエルマー社製、商品名:TMA−7)で測定し
た。
前記スリーブを光コネクターに組み込み、光ファイバ
ーを接続し、−40℃で1時間および85℃で1時間を1サ
イクルとし、これを500サイクル行なうヒートサイクル
試験後、光ファイバーの光損失を測定した。以上の測定
結果を表8に示す。
表8に示された結果から、実施例33でえられたスリー
ブには、実施例1でえられた樹脂組成物が用いられてい
るので、真円度が高く、表面平滑性にすぐれ、機械的強
度が高く、熱膨張率が低く、光ファイバー接続時の光損
失が小さい、光コネクター用スリーブであることがわか
る。
実施例34〜39 実施例2〜4および7でえられた樹脂組成物を用い、
実施例33と同様にして実施例の光コネクター用スリーブ
を作製した。つぎに、実施例33と同様にしてスリーブの
特性を測定した。その結果を表8に示す。
表8に示された結果から、実施例34〜39でえられたス
リーブは、実施例2〜4および7でえられた樹脂組成物
が用いられているので、真円度が高く、機械的強度が高
く、表面平滑性にすぐれ、熱膨張率が低く、光ファイバ
ー接続時の光損失が小さいものであることがわかる。
とくに、実施例39でえられたスリーブは、シリカの粒
度分布が異なるほかは、同じ材料と量が用いられた実施
例34でえられたスリーブと比べて、成形性にすぐれ、光
損失が小さく、特性が向上したものであることがわか
る。
比較例15〜21 比較例1〜7でえられた樹脂組成物を用い、実施例33
と同様にして光コネクター用スリーブを作製したのち、
実施例33と同様にしてスリーブの特性を測定した。その
結果を表8に示す。
表8に示された結果から、比較例15でえられたスリー
ブには、ウィスカーが含有されていないので、機械的強
度が低いことがわかる。
比較例16では、前記実施例で用いられている樹脂組成
物よりもフィラーの含有率が高い樹脂組成物が用いられ
ているので、溶融粘度がいちじるしく高く、成形不可能
であった。
比較例17でえられたスリーブは、前記実施例で用いら
れている樹脂組成物よりもフィラーの含有率が低い樹脂
組成物が用いられているため、熱膨張率が増大し、光フ
ァイバー接続時の光損失が増大していることがわかる。
比較例18でえられたスリーブには、前記実施例でえら
れたスリーブよりもウィスカーの含有率が低い樹脂組成
物が用いられているので、ウィスカーによる補強効果が
小さいため、光コネクター用スリーブの機械的強度が低
いことがわかる。
比較例19でえられたスリーブには、前記実施例でえら
れたスリーブよりもウィスカーの含有率が高い樹脂組成
物が用いられているので、成形品中のウィスカーの配向
が大きく、収縮率の異方性が大きいため、真円度が低下
し、光ファイバー接続時の光損失が大きいことがわか
る。
比較例20でえられたスリーブには、前記実施例でえら
れたスリーブよりも球状微粒子の含有率が低い樹脂組成
物が用いられているので、成形品中のウィスカーの配向
が大きく、収縮率の異方性が大きいため、光コネクター
用スリーブの真円度が低下し、光ファイバー接続時の光
損失が大きいことがわかる。
比較例21でえられたスリーブには、前記実施例でえら
れたスリーブよりも球状微粒子の含有率が高く、ウィス
カーの含有率が低い樹脂組成物が用いられているので、
ウィスカーによる補強効果が小さいため、光コネクター
用スリーブの機械的強度が低いことがわかる。
実施例40〜42 実施例8〜10でえられた樹脂組成物を用い、実施例33
と同様にして光コネクター用スリーブを作製したのち、
実施例33と同様にしてスリーブの特性を測定した。その
結果を表8に示す。
表8に示された結果から、実施例40〜42でえられたス
リーブには、シランカップリング剤が配合された樹脂組
成物が用いられているため、さらに機械的強度が高ま
り、寸法精度が高く、表面平滑性にすぐれ、熱膨張率が
低く、光ファイバー接続時の光損失が小さい光コネクタ
ー用スリーブであることがわかる。
実施例43〜47 実施例11〜15でえられた樹脂組成物を用い、実施例33
と同様にして光コネクター用スリーブを作製し、えられ
たスリーブを光コネクターに組み込んだ。
つぎに、前記コネクターを温度85℃、相対湿度85%の
雰囲気中に100時間保管したのち、内径寸法変化および
光損失を調べた。その結果を表9に示す。
表9に示された結果から、シランカップリング剤、と
くにビニルシランまたはフェニルシランが配合された樹
脂組成物で光コネクター用スリーブを成形したばあいに
は、寸法変化および光損失が小さいことがわかる。
実施例48〜49 実施例16および17でえられた樹脂組成物を用い、実施
例33と同様にして光コネクター用スリーブを作製したの
ち、実施例33と同様にしてスリーブの特性を測定した。
その結果を表10に示す。
表10に示された結果から、実施例48〜49でえられたス
リーブは、それぞれ実施例16〜17でえられた樹脂組成物
が用いられているので、真円度が高く、機械的強度が高
く、表面平滑性にすぐれ、熱膨張率が低く、光ファイバ
ー接続時の光損失が小さいものであることがわかる。
実施例50 実施例18でえられた樹脂組成物を用い、実施例33と同
様にして光コネクター用スリーブを作製したのち、実施
例33と同様にしてスリーブの特性を測定した。その結果
を表10に示す。
表10に示された結果から、実施例50でえられたスリー
ブには、シランカップリング剤が配合されているため、
機械的強度が高まり、寸法精度が高く、表面平滑性にす
ぐれ、熱膨張率が低く、光ファイバー接続時の光損失が
小さいものであることがわかる。
実施例51〜52 実施例19および20でえられた樹脂組成物を用い、実施
例33と同様にして光コネクター用スリーブを作製したの
ち、実施例33と同様にしてスリーブの特性を測定した。
その結果を表10に示す。
実施例51および52でえられたスリーブには、実施例19
および20でえられた樹脂組成物がそれぞれ用いられてい
るので、溶融粘度が低下せず、ファイバー接続時の光損
失が低減しないことがわかる。
実施例53〜57 実施例21〜25でえられた樹脂組成物を用い、実施例33
と同様にして光コネクター用スリーブを作製したのち、
実施例33と同様にしてスリーブの特性を測定した。その
結果を表11に示す。
表11に示された結果から、実施例53〜57でえられたス
リーブには真円度が高く、機械的強度が高く、表面平滑
性にすぐれ、熱膨張率が低く、光ファイバー接続時の光
損失が小さいものであることがわかる。
とくに、実施例57でえられたスリーブには、シリカの
粒度分布が異なるほかは、同じ材料と量が用いられた実
施例54でえられたスリーブと比べて、成形性の向上か
ら、真円度が向上し、特性が向上していることがわか
る。
実施例58〜59 実施例26でえられた樹脂組成物を用い、実施例33と同
様にして光コネクター用スリーブを作製したのち、実施
例33と同様にしてスリーブの特性を測定した。その結果
を表11に示す。
これらの実施例では、シランカップリング剤が配合さ
れた樹脂組成物が用いられているため、さらに機械的強
度が高まり、寸法精度が高く、表面平滑性にすぐれ、熱
膨張率が低く、光ファイバー接続時の光損失が小さいも
のであることがわかる。
また、実施例58〜59で用いられた樹脂組成物中のシラ
ンカップリング剤のかわりに、ビニルシラン、フェニル
シラン、エポキシシラン、アミノシランまたはメタクリ
ルシランをそれぞれ1重量%を配合し、実施例33と同様
にして光コネクター用スリーブを作製した。つぎに、え
られたスリーブを温度85℃、相対湿度85%の雰囲気中に
100時間保管したのち、内径寸法変化および光損失を調
べた。その結果、ビニルシラン、フェニルシラン、エポ
キシシラン、アミノシランまたはメタクリルシラン、と
くにビニルシランまたはフェニルシランを配合したと
き、スリーブの寸法変化が小さく、光損失が小さかっ
た。
比較例22〜28 比較例8〜14でえられた樹脂組成物を用い、実施例33
と同様にして光コネクター用スリーブを作製し、実施例
33と同様にしてスリーブの特性を測定した。その結果を
表11に示す。
表11に示された結果から、比較例22でえられたスリー
ブは、ウィスカーが含有されていないので、機械的強度
が低いことがわかる。
比較例23でえられたスリーブは、前記実施例でえられ
たスリーブよりもフィラーの含有率が高いため、溶融粘
度がいちじるしく高く、成形不可能であった。
比較例24でえられたスリーブは、前記実施例でえられ
たよりもフィラーの含有率が低いため、熱膨張率が増大
し、光ファイバー接続時の光損失が大きいことがわか
る。
比較例25でえられたスリーブは、ウィスカーの含有率
が低く、ウィスカーによる補強効果が小さいため、機械
的強度が低いことがわかる。
比較例26でえられたスリーブは、前記実施例でえられ
たスリーブよりもウィスカーの含有率が高く、成形品中
のウィスカーの配向が大きく、収縮率の異方性が大きい
ため、真円度が低下し、光ファイバー接続時の光損失が
大きいことがわかる。
比較例27でえられたスリーブは、前記実施例でえられ
たスリーブよりも球状微粒子の含有率が低く、成形品中
のウィスカーの配向が大きく、収縮率の異方性が大きい
ため、真円度が低下し、光ファイバー接続時の光損失が
大きいことがわかる。
比較例28でえられたスリーブは、前記実施例でえられ
たスリーブよりも球状微粒子の含有率が高く、ウィスカ
ーの含有率が小さくなり、ウィスカーによる補強効果が
小さいため、機械的強度が低いことがわかる。
実施例60〜61 実施例28および29でえられた樹脂組成物を用い、実施
例33と同様にしてスリーブを作製したのち、実施例33と
同様にしてスリーブの特性を測定した。その結果を表12
に示す。
表12に示された結果から、実施例60〜61でえられたス
リーブは真円度が高く、機械的強度が高く、表面平滑性
にすぐれ、熱膨張率が低く、光ファイバー接続時の光損
失が小さいものであることがわかる。
実施例62〜63 実施例30および31でえられた樹脂組成物を用い、実施
例33と同様にして光コネクター用スリーブを作製し、実
施例33と同様にしてスリーブの特性を測定した。その結
果を表12に示す。
実施例62および63でえられたスリーブは、実施例30お
よび31でえられた樹脂組成物が用いられているので、溶
融粘度が低下せず、光ファイバー接続時の光損失が低減
しないことがわかる。
実施例64 実施例32でえられた樹脂組成物を用い、実施例33と同
様にして光コネクター用スリーブを作製し、実施例33と
同様にしてスリーブの特性を測定した。その結果を表12
に示す。
表12に示された結果から、実施例64では、シランカッ
プリング剤が配合された樹脂組成物が用いられているた
め、さらに機械的強度が高まり、寸法精度が高く、表面
平滑性にすぐれ、熱膨張率が低く、光ファイバー接続時
の光損失が小さいものであることがわかる。
なお、前記実施例では、光コネクター用スリーブにつ
いて示したが、光コネクター用フェルールについても、
光コネクター用スリーブと同様の寸法精度、表面平滑
性、低熱膨張率および機械的強度が要求され、光ファイ
バー接続時の光損失が小さいことが要求される。
光コネクター用フェルールは、前記樹脂組成物を用い
て、従来と同様の成形法によって作製することができ、
前記と同様の効果が奏される。また、さらに前記光コネ
クター用スリーブおよびフェルールを他の部品と一体化
させた成形品などのように、光コネクター用スリーブお
よびフェルールの機能を有するあらゆる形状の成形品に
ついても同様の効果が奏される。
以上説明したように、本発明の樹脂組成物は、フィラ
ーとして球状微粒子だけでなく、ウィスカーを含有して
いるので、フィラーと樹脂成分との密着面積が増大し、
機械的強度にすぐれたものである。
また、本発明の樹脂組成物に、シランカップリング剤
が含有されているばあいには、フィラーと樹脂成分との
密着力が増大するので、機械的強度がより一層向上した
ものとなる。とくに、シランカップリング剤として、ビ
ニルシランまたはフェニルシランを用いたばあいには、
吸湿率が低減し、寸法安定性が向上する。
また、本発明の樹脂組成物において、球状微粒子が
式: Dw/Dn>5 (式中、Dwは重量平均粒径、Dnは数平均粒径を示す) で表わされる粒度分布を有するばあいには、流動時のフ
ィラー同士の接触抵抗が低減し、溶融粘度が低減するの
で、成形性を向上させることができる。
本発明の樹脂組成物において、球状微粒子の粒度−頻
度分布曲線に複数の極大値があり、隣接する極大値を示
す任意の2つの粒径の比(大きい粒径/小さい粒径)の
値が4〜10であるばあいには、流動時のフィラー同士の
接触抵抗をより低減させ、樹脂組成物の溶融粘度を低減
させることができるので、成形性を向上させることがで
きる。
また、本発明の樹脂組成物において、前記球状微粒子
として、重量分率の比が2〜6である球状微粒子を用い
たばあいには、流動時のフィラー同士の接触抵抗がより
低減し、えられる樹脂組成物の溶融粘度が低減するの
で、成形性を向上させることができる。
したがって、本発明の樹脂組成物が用いられたスリー
ブおよびフェルールは、機械的強度が高く、信頼性が向
上したものである。
以上説明した本発明の実施態様または実施例は、あく
までも本発明の技術内容を明らかにするためのものであ
り、本発明は、かかる具体例にのみ限定され、狭義に解
釈されるものではなく、本発明の精神と請求の範囲に記
載の範囲内で、種々の変更をして実施することができ
る。
産業上の利用可能性 本発明の樹脂組成物は、寸法精度、表面平滑性および
低熱膨張性を損なわずに、機械的強度を向上させること
ができるので、たとえばスリーブ、フェルールなどの光
通信用部品に好適に使用するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 努 神奈川県鎌倉市上町屋325番地 三菱電 機株式会社鎌倉製作所内 (72)発明者 中村 和夫 神奈川県鎌倉市上町屋325番地 三菱電 機株式会社鎌倉製作所内 (56)参考文献 特開 平5−239353(JP,A) 特開 平5−202292(JP,A) 特開 平4−202475(JP,A) 特開 平2−255766(JP,A) 特開 昭57−196208(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08K 7/00 - 7/28 C08L 67/00 - 67/08 C08L 81/00 - 81/10 G02B 1/00 - 1/12 WPI/L

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリフェニレンサルファイドおよび芳香族
    ポリエステル系サーモトロピック液晶性樹脂の少なくと
    も1種20〜40重量%、ウィスカー15〜25重量%ならびに
    球状微粒子40〜60重量%を含有し、かつ前記ウィスカー
    と前記球状微粒子との合計含有量が60〜80重量%である
    精密部品成形用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】ポリフェニレンサルファイドおよび芳香族
    ポリエステル系サーモトロピック液晶性樹脂の少なくと
    も1種20〜40重量%、ウィスカー5〜25重量%、球状微
    粒子40〜75重量%ならびにシランカップリング剤0.5〜
    3重量%を含有し、かつ前記ウィスカーと前記球状微粒
    子の合計含有量が60〜80重量%である精密部品成形用樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】シランカップリング剤がビニルシランまた
    はフェニルシランである請求項2記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】球状微粒子が式: Dw/Dn>5 (式中、Dwは重量平均粒径、Dnは数平均粒径を示す)で
    表わされる粒度分布を有するものである請求項1または
    2項記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】球状微粒子の粒度分布に複数の極大値があ
    り、2つの極大値を示す粒径の比(大きい粒径/小さい
    粒径)の値が4〜10である請求項1または2記載の樹脂
    組成物。
  6. 【請求項6】2つの極大値を示す粒径の、重量分率の比
    (粒径が大きいほうの粒子の割合/粒径が小さいほうの
    粒子の割合)の値が2〜6である請求項5記載の樹脂組
    成物。
  7. 【請求項7】光ファイバーを埋設したフェルールを挿入
    して保持するように、請求項1ないし6項のいずれかに
    記載の樹脂組成物を成形してなるスリーブ。
  8. 【請求項8】光ファイバーを埋設するように、請求項1
    ないし6項のいずれかに記載の樹脂組成物を成形して異
    なるフェルール。
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