JP3167691B2 - インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法

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JP3167691B2
JP3167691B2 JP2558999A JP2558999A JP3167691B2 JP 3167691 B2 JP3167691 B2 JP 3167691B2 JP 2558999 A JP2558999 A JP 2558999A JP 2558999 A JP2558999 A JP 2558999A JP 3167691 B2 JP3167691 B2 JP 3167691B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録装
置およびインクジェット記録方法に関し、特に記録ヘッ
ドのインク吐出口を設けた面(吐出口形成面)のクリー
ニングを行う際のワイピング処理の性能向上を企図した
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータやワードプロセッ
サ,フアクシミリ,複写機などの機器が広く普及してお
り、これらの機器に用いられる記録装置も様々な記録方
式を採るものが数多く開発されている。中でも、インク
ジェット記録装置は、他の記録方式と比べて高精細化が
容易であり、しかも高速記録性および静粛性に優れ、か
つ廉価であるという優れた特徴を有している。
【0003】インクジェット記録装置において、記録ヘ
ッドの吐出口形成面に不要なインク滴ないしは紙粉等の
異物が付着した場合には、インクの吐出方向が偏向して
画像品位が低下する場合がある。すなわち、インクジェ
ット記録方式は記録ヘッドからインクを紙,OHPフィ
ルムなどの記録媒体に吐出させて記録を行うものである
ため、実際の記録に関与する、例えば滴状の吐出インク
以外に微細なインク滴(インクミスト)が生じたり、記
録媒体へ吐出したインクの跳ね返りが生じる場合などが
ある。図12に示すように、これらが原因となって記録
ヘッドの吐出口形成面1にインクが付着し、これが吐出
口12の周りに多量に集まると吐出が阻害されて思わぬ
方向への吐出(ヨレ)が生じたり、インクが吐出されな
い状態(不吐出)が生じたりするという弊害を引き起こ
すことがあった。
【0004】記録剤に液体であるインクを用いることに
起因するかかる不都合を解消すべく、インクジェット記
録装置においては、他の記録装置に見られない固有の構
成として、吐出状態を良好にする手段としての回復手段
が設けられることがある。そして、吐出口形成面をリフ
レッシュさせて吐出方向の偏向を予防するものとして、
吐出口形成面と接触するワイピング部材を設け、両者を
相対移動させることによりインク滴などを払う(ワイピ
ング)ようにしたものがある。
【0005】吐出口形成面に付着する不要なインク滴は
記録に伴うインク吐出時に発生するインクミストや紙か
らのインクの跳ね返りなどによって形成され、また、紙
粉などの異物も記録時に記録ヘッドと紙とが近接して相
対移動する際に付着すると考えられている。そのため、
記録動作を中断させて、ないしは記録終了後に、上記ワ
イピング手段によってそれを除去するようにするのが一
般的に行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一方、インクジェット
記録装置においては、液路内のインクが水分等の蒸発に
よって増粘し、吐出を生じさせるべきエネルギの付与に
よっても吐出が生じなくなる場合があり、そうした吐出
に適さないインクを、例えばポンプにより吸引力を作用
させて強制的に排出し、液路内のインクをリフレッシュ
する手段が回復手段の一形態として設けられることがあ
る。そして、このような処理に関連して、ポンプ等によ
る液路からのインク強制排出の際に排出されたインクが
付着することもある。かかる吸引後のインク付着は記録
中のインクの付着量に比べて大きい場合もあり、吸引回
復動作が頻繁に行われるとワイピング手段にかかる負担
も大きくなり拭き残しの増加を招いたり、排出されたイ
ンクの処理が難しくなるという弊害もある。
【0007】ワイピングしきれずに吐出口形成面上に残
ったインク滴の大部分や紙粉等の異物は吐出口形成面上
に付着したままとなる。吐出口形成面上にインク等が付
着したまま放置された場合、インクの水分が蒸発するこ
とによってインク自身が増粘するとともに、紙粉などの
異物をも強固に付着堆積させてしまい、放置後にワイピ
ングしても容易には除去できなくなる場合もある。ま
た、インクの成分として増粘ないしは結晶化しやすい色
素や補助溶剤が含まれている場合、吐出口からインクが
蒸発することにより吐出口付近に増粘インクが盛り上が
る現象(以下、花咲き現象とも称する)が発生し、増粘
インクによって吐出口が塞がれた状態となって吐出不良
が生じるおそれもある。
【0008】以上の様な吐出口形成面に残った増粘イン
ク、ないしは花咲き現象により吐出口に盛り上がった増
粘インクは、通常のワイピング動作及び予備吐出だけで
は除去しきれず、また、予備吐出に先立ちインクを記録
時と同等の温度に加熱しても改善がみられない場合も多
く、吸引回復などの吐出口からのインクの強制排出を実
施するようにしていた。しかし吸引などによるインクの
強制排出で回復する場合には、排出量に応じて排出イン
クの受容手段の大型化やインクの有効使用量の低下など
の問題を生ずる。
【0009】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、ワイピング性能の向上を目的とする。すなわち、
本発明は、吐出口形成面および吐出口自体に存在する増
粘インク等の吐出不良要因を効率的に取り除く、ないし
は小さくすることにより、記録ヘッドの吐出を安定化せ
しめ長期に亘って良好な記録を維持できるようにするこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の形態は、
吐出口からインクを吐出する記録ヘッドを用い、記録媒
体に対して記録を行うためのインクジェット記録装置で
あって、前記記録ヘッドの前記吐出口が設けられた面の
摺擦が可能なワイピング手段と、前記記録ヘットの前記
吐出口の近傍の加熱が可能な加熱手段と、前記記録ヘッ
ドによる最後の予備吐出および前記ワイピング手段によ
る最後の摺擦からの経過時間を計測するタイマと、この
タイマによって計測された経過時間が所定時間以上の場
合に前記ワイピング手段による摺擦に先立って前記加熱
手段により加熱を行う制御手段とを具えたことを特徴と
するものである。
【0011】ここで、記録ヘッドを記録動作のために保
温する保温手段をさらに設け、加熱の温度を保温の温度
より高く設定するようにしてもよい。
【0012】また、記録ヘッドは、インクの吐出に利用
されるエネルギを発生する素子として、インクに膜沸騰
を生じさせる熱エネルギを発生可能な電気熱変換体を有
するものであってもよく、この場合、制御手段は、電気
熱変換体を加熱手段として用い、インクの吐出が生じな
い程度に駆動するようにしてもよい。
【0013】本発明の第2の形態は、吐出口からインク
を吐出する記録ヘッドを用い、記録媒体に対して記録を
行うインクジェット記録方法であって、前記記録ヘッド
による最後の予備吐出および前記記録ヘッドの前記吐出
口が設けられた面の最後の摺擦からの経過時間を計測す
るステップと、このステップにて計測された経過時間が
所定時間以上の場合に前記面の摺擦に先立って前記記録
ヘッドを加熱するステップとを具えたことを特徴とする
ものである。
【0014】ここで、記録ヘッドを記録動作のために保
温するステップをさらに設け、加熱の温度を前記保温の
温度より高くするようにしてもよい。
【0015】また、記録ヘッドは、インクの吐出に利用
されるエネルギを発生する素子として、インクに膜沸騰
を生じさせる熱エネルギを発生可能な電気熱変換体を有
するものであってもよく、この場合、電気熱変換体を記
録ヘッドの加熱に用い、インクの吐出が生じない程度に
加熱するようにしてもよい。
【0016】
【作用】タイマは、記録ヘッドによる最後の予備吐出お
よびワイピング手段による最後の摺擦からの経過時間を
計測し、このタイマによって計測された経過時間が所定
時間以上の場合、制御手段はワイピング手段による記録
ヘッドの吐出口が設けられた面に対する摺擦に先立って
加熱手段により加熱を行い、吐出口が設けられた面に付
着しているインクを軟化させることにより、ワイピング
手段によってこれを確実に払拭する。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。
【0018】(装置概要)図1は本発明を適用したイン
クジェット記録装置の概略図を示す。ここで、Cはイン
クジェットカートリッジであり、図中上方にインクタン
ク部、下方にに記録ヘッドを一体に有してなるものであ
り、さらに記録ヘッドを駆動するための信号などを受容
するためのコネクタを設けてある。本例に係る記録ヘッ
ドは、図中底面側に複数の吐出口を有し、その吐出口に
連通した液路部分にインク吐出に利用されるエネルギを
発生する素子が配置される。また、各液路は共通液室に
連通し、該共通液室にインクタンク部から供給されるイ
ンクが受容される。なお、上記素子としては吐出口ない
し液路の高集積化が可能なことから、電気熱変換素子を
用いるのが好適である。
【0019】2はキャリッジであり、4個のカートリッ
ジC(C1,C2,C3,C4;それぞれ異なった色の
インクに対応しており、たとえばイエロー、マゼンタ、
シアン、ブラックなど)を位置決めして搭載するととも
に、記録ヘッドを駆動するための信号などを伝達するた
めのコネクタホルダが設けられて記録ヘッドと電気的に
接続されるようになっている。また、キャリッジ2の底
部には後述するように各々の記録ヘッドの両側に位置す
るように吸収体が設けてある。
【0020】11はキャリッジ2の主走査方向に延在
し、キャリッジ2を摺動自在に支持する走査レール、5
2はキャリッジ2を往復動させるための駆動力を伝達す
る駆動ベルトである。また、搬送ローラ対15,16お
よび搬送ローラ対17,18は、記録ヘッドによる記録
位置の前後に配置されて記録媒体の挟持搬送を行う。P
は紙などの記録媒体であり、記録媒体Pの被記録面を平
坦に規制するプラテン(不図示)に圧接されている。キ
ャリッジ2に搭載されたインクジェットカートリッジC
の記録ヘッド部はキャリッジ2から図中下方へ突出して
記録媒体搬送用ローラ16、18間に位置し、記録ヘッ
ド部の吐出口形成面はプラテン(不図示)の案内面に圧
接された記録媒体Pに平行に対向するようになってい
る。
【0021】本例のインクジェット記録装置において
は、回復手段としての回復系ユニット200を図1の左
側にあるホームポジション側に配設してある。回復系ユ
ニット200において、300は記録ヘッドを有する複
数のインクジェットカートリッジCにそれぞれ対応して
設けたキャップユニットであり、キャリッジ2の移動に
ともなって図中左右方向にスライド可能であるととも
に、スライドに伴って上下方向に昇降可能である。そし
てキャリッジがホームポジションにあるときには記録ヘ
ッド部と接合してこれをキャッピングし、記録ヘッドの
吐出口内のインクが蒸発して増粘,固着し、吐出不良が
生じるのを防いでいる。
【0022】また、回復系ユニットにおいて500はキ
ャップユニット300に連通したポンプユニットであ
り、記録ヘッドに万一吐出不良が生じた場合、キャップ
ユニット300と記録ヘッドとを接合させて行う吸引回
復処理などに際してそのための負圧を生じさせるのに用
いる。さらに、回復系ユニットにおいて、401はゴム
などの弾性部材で形成されたワイピング部材としてのブ
レード、402はブレード401を保持するためのブレ
ードホルダである。本例においては、キャリッジ2の移
動によって駆動されるブレード昇降機構(不図示)によ
り、ブレードホルダ402に支持されたブレード401
は、記録ヘッドの吐出口形成面に付着したインクをワイ
ピングすべく突出(上昇)した位置(ワイピング位置)
と、記録ヘッドの吐出口面と干渉しないように後退(下
降)した位置(待機位置)とにふたつの位置に設定可能
としている。
【0023】さらに、本実施例では、キャリッジ2が図
中左側より(回復ユニットのあるホームポジション側)
から右側に移動するときにのみ、ブレード401による
ワイピングがなされるようにする。これは、ブレード4
01の位置がキャップユニット300と記録媒体Pを搬
送する搬送系との間に位置しているため、逆に図中右側
から左側へ移動するときにワイピングをするとブレード
401の弾性力によってワイピングしてきたインクを記
録媒体Pの搬送部にまき散らして記録媒体を不用意に汚
してしまう危険性があるためである。しかしこのような
弊害がない場合には、両方向でワイピングするのも良
い。
【0024】以上のようにキャップユニット300のス
ライドないし昇降によるキャッピングの実行,解除や、
ブレード401の昇降によるワイピングさらにはそのワ
イピング方向の規制については、例えば本出願人により
出願された特願平2−126655号(特願平1−12
2878号に基づく国内優先権主張出願)に開示された
機構を用いることができる。また、それに限らず、キャ
ップユニット300およびブレード401の昇降を行う
ためのモータ,ソレノイドなどの駆動部材と、これを制
御する制御手段との組合せにより行うこともできる。
【0025】図2は、キャリッジ2を底面側からみた図
(a)と前面側からみた図(b)とを示している。ここ
で1は吐出口形成面であり、12はインク滴を吐出する
ための吐出口である。3はブレード401を清掃するた
めのクリーニング手段として設けた吸収体であり、イン
クに対して耐蝕性があり、かつ吸収性の高い多孔質の吸
収部材で構成されている。ブレードクリーニング用吸収
体3は各記録ヘッドの吐出口形成面1の両側部分に設け
てある。また、図2(b)に示すようにブレードクリー
ニング吸収体3は、記録媒体Pとの記録時の擦れを防止
するため、キャリッジ2より下方に突出した記録ヘッド
の吐出口形成面1よりも若干引っ込んだところに位置す
るように配設されている。さらに、当該擦れを確実に防
止するためには、吸液によつても膨潤しない部材でなる
のが好ましい。
【0026】(ワイピング)ところで、一般的に記録ヘ
ッドは先にも述べたようにインクを吐出して画像記録を
行うと、図12に示したように、いわゆるヌレ状態が発
生する。このように吐出口の周りにインク滴が多量に付
着すると吐出が阻害されて思わぬ方向に吐出する現象
(ヨレ)が生じたり、インク液滴が吐出しない現象(不
吐出)といった弊害を引き起こす。このため、吐出に対
する弊害が引き起こされる前に、定期的に吐出口面1を
ブレード401でワイピングするのが好ましい。
【0027】ここで、本実施例におけるワイピング動作
を図3及び図4を参照しながら説明する。
【0028】図3はブレード401によるワイピング時
の動作を全体的に示すものであり、図4は、その部分を
拡大して示すものである。先にも述べたようにワイピン
グ動作は、必要なときにのみホームポジション側(図
1,図3中左側)から記録媒体搬送系側(図1,図3中
右側)へ移動する方向で行う。
【0029】図3(a)は、ワイピング動作を行う直前
の状態を示している。最初、ブレード401が待機位置
から矢印Y方向にせり上がり、記録ヘッドをワイピング
するのに最適な侵入量となる位置(ワイピング位置)で
固定される。次に図3(b),(c)のように、カート
リッジCを搭載したキャリッジ2が左から右へ水平に移
動すると、ブレード401はキャリッジ2の底部に配設
した各ブレードクリーニング用の吸収体3とキャリッジ
2から突出した記録ヘッドの吐出口面1とに交互に当接
しながら吐出口形成面1のインクを順次除去するととも
に、自らも吸収体3によってクリーニングされる(図4
(a),(b)参照)。全てのブレードクリーニング吸
収体3と吐出口形成面1と当接し終わると、ブレード4
01は矢印Y' 方向に降下して待機位置にて待機する。
記録ヘッドの両側にブレードクリーニング吸収体3を設
けることにより、吐出口形成面から掃き取ってきたイン
クはブレードクリーニング吸収体3にて吸収されるた
め、ブレード401に付着残留するインクの量は少なく
なり、次の記録ヘッドの吐出口形成面1をワイピングす
るときに混色を起こさないようにする上で絶大な効果を
発揮する。
【0030】ワイピング速度に関しては、ブレード当接
対象面(吐出口形成面1や吸収体3表面)の凹凸状態
と、弾性体であるブレード401の復元性(当接対象面
への追従性)とを考慮して定める。すなわち、その速度
が速くなるほどブレードの追従の遅れに起因してすり抜
けなどによってワイピング効果が低下したり、インク等
異物の除去効果が低下する傾向が生ずるので、ワイピン
グ速度は低速であるほうが好ましいが、本出願人は30
0mm/sec以下ならば特に大きな問題点は生じない
ことを確認した。
【0031】(制御系の構成)図5は本実施例の制御系
の構成例を示す。
【0032】ここで、800は主制御部をなすコントロ
ーラであり、図6〜図11に示す手順を実行する例えば
マイクロコンピュータ形態のCPU801、その手順に
対応したプログラムやその他の固定データを格納したR
OM803、および画像データを展開する領域や作業用
の領域等を設けたRAM805等を有する。また、コン
トローラ800には、従来の処理の過程で時間に応じた
適切な回復処理を行うために利用されるタイマ群807
を有している。810は画像データの供給源をなすホス
ト装置(リーダ等であってもよい)であり、画像データ
その他コマンド,ステータス信号等はインターフェース
を(I/F)812を介してコントローラと送受信され
る。
【0033】820は電源スイッチ822、記録(コピ
ー)開始を指令するためのコピースイッチ824および
回復の起動を指示するための回復スイッチ826等、操
作者による指令入力を受容するスイッチ群である。83
0はホームポジションやスタートポジション等キャリッ
ジ2の位置を検出するためのセンサ832、および吸引
ポンプ位置検出のために用いるセンサ834等、装置状
態を検出するためのセンサ群である。
【0034】840は、カートリッジCの記録ヘッド8
6に設けられてインク吐出に利用されるエネルギを発生
する素子(本例では電気熱変換体)を駆動するためのヘ
ッドドライバである。850はキャリッジ2を主走査方
向(図1の左右方向)に移動させるための主走査モー
タ、852はそのドライバである。860は副走査モー
タであり、記録媒体を搬送(副走査)するために用いら
れる。862はそのドライバである。
【0035】870はヘッド保温用のヒータであり、記
録ヘッドと一体に設けられたもの、ないしは電気熱変換
体が設けられた基板に、電気熱変換体の形成工程と同一
工程で形成したものとすることができる。また、キャリ
ッジ2に設けられてもよいが、この場合にはヘッドカー
トリッジ装着時に記録ヘッド86に接触して効果的な伝
熱を行いうる位置に設けられるのが好ましい。
【0036】(回復モード)次に、本実施例装置におい
て採用される種々の回復モードについて説明する。
【0037】(イ)回復スイッチ826による回復モー
ド この回復モードの目的は、本例装置におけるシーケンス
上の回復モードが行われているのにも拘らず、万一ヘッ
ドの吐出が正常に行われないような事態が生じた場合、
操作者の判断により回復スイッチ826が押されたとき
に、ヘッドの吐出を正常な状態に回復させることであ
る。通常は使用されることはないが、もし使用された場
合には確実に回復を行わせるために、他の回復モードに
比べて強力にしている。
【0038】このモードでは、ポンプ500により吸引
を行うことで共通液室ないし液路内の気泡を除去し、増
粘インクを排除する。さらに吸引と同時に電気熱変換体
を駆動して吐出動作を行わせ、吸引のみで発生する負圧
に対して吐出の際の瞬間的な負圧を加わらせることによ
り液室ないし液路内の気泡の除去を容易にしている。さ
らに吐出の際の気泡を発生させる手段として電気熱変換
体が駆動されるため、各液路のインク温度が上昇して粘
度を低下させ、かつ表面張力を低下させるため、液路内
の流路抵抗が一層小さいものとなって気泡の除去がさら
に容易なものとなる。吸引のために設定されるべき値は
吐出口数,各部寸法,インク粘度などによって異なる
が、本例では吸引圧はそのポンプの最大圧、吸引保持時
間は2.5秒であり、そのときの吸引量は0.17g程
度である。
【0039】吸引後はゴムブレードによりヘッドのオリ
フィス面をワイピングし、その後、空吐出を行う。
【0040】(ロ)タイマー吸引を用いる回復モード この回復モードの目的は、吸引回復動作が行われない状
態が長い間続いた場合、ヘッドの液室内のインクが増粘
し、さらにヘッドの液室内に気泡が発生し増大すること
で正常な吐出ができなくなる場合があるため、それを防
止することである。そのため最終吸引時より、例えばコ
ントローラに設けたタイマにより計時を行い、所定の時
間経過後に本モードでの回復動作を行う。
【0041】本モードでは、ポンプにより吸引を行うこ
とで液室内の気泡を除去し、増粘インクを排除する。
【0042】吸引後はブレード401によりヘッドの吐
出口形成面をワイピングし、その後、空吐出を行う。
【0043】(ハ)カウンターを用いる吸引回復モード この回復モードの目的は、吸引回復動作が行われない状
態で長い間記録が続いた場合、ヘッドの液室内のインク
が増粘し、さらにヘッドの液室内に気泡が発生し増大す
ることで正常な吐出ができなくなる場合があるため、そ
れを防止することである。そのため最終吸引時より記録
枚数をカウンタにより計数しておき、所定枚数の記録後
に行う本モードでの回復動作を行う。
【0044】本モードは前述のタイマー吸引回復と同様
の回復動作であり、ポンプにより吸引を行うことで液室
内の気泡を除去し、増粘インクを排除するとともに、吸
引後はブレード401によりヘッドの吐出口形成面をワ
イピングし、その後、空吐出を行う。したがって、前述
のタイマ吸引と本モードのカウンター吸引のいずれかが
実施されれば、タイマおよびカウンタをリセットするよ
うにしている。
【0045】(ニ)予備吐出(A)モード この予備吐出モードは記録動作前、記録動作中断時、ス
タンバイ中、及びワイピング後に全吐出口よりインクを
吐出させる。液路部の昇温を伴わず、安定した吐出状態
を得るべく、例えば電気熱変換体の最大駆動周波数の4
KHzにたいして吐出周波数は1KHzとしている。
【0046】(ホ)予備吐出(B)モード この予備吐出は吸引と同時に全吐出口よりインク吐出を
行う。本モードでは、液路部の温度が高くなり、増粘イ
ンクを低粘度化させ、かつ吐出エネルギを利用して液路
内の流速を大にすることで吸引性を上げるために、最大
駆動周波数の4KHzとした。
【0047】(ヘ)予備吐出(C)モード この予備吐出は吐出口形成面ないしは吐出口付近に増粘
インクが生じている場合に実施され、予備加熱(B)モ
ードに引き続き全電気熱変換体を最大駆動周波数で駆動
して吐出を行う。本モードでは、電気熱変換体の温度が
高くなり、増粘インクを低粘度化を促進させ吐出を容易
にするために、最大駆動周波数である4KHzとした。
【0048】(ト)記録ヘッド保温モード 記録ヘッド保温モードは、電気熱変換体(吐出用ヒー
タ)とは別に設けた保温用ヒータ870を用いて記録ヘ
ッド86をインク吐出に適した温度に維持するために行
われるもので、記録時および所定のスタンバイ状態で実
施される。
【0049】(チ)予備加熱(A)モード この予備加熱は所定の時間放置された場合に実施される
予備吐出に先立ち行なわれるもので、吐出用のヒータを
吐出が生じない程度のエネルギで発熱させることによっ
て液路内のインクを吐出に適した温度にする。吐出用の
ヒータを用いる理由は、液路内のインクに直接接触して
いるのでインクの加熱が効率的に迅速に行えるためであ
るが、別途設けた保温用ヒータ870を用いても良い。
基本的には前記記録ヘッド保温温度と同等の温度となる
ように制御されている。
【0050】(リ)予備加熱(B)モード この予備加熱は所定の時間放置された後に実施されるワ
イピング動作ないしは予備吐出(C)モードに先立ち行
なわれるもので、吐出用のヒータを吐出が生じない程度
のエネルギで発熱させることによって液路内のインクを
吐出に適した温度にする。吐出用のヒータを用いる理由
は液路内のインクに直接接触しているのでインクの加熱
が効率的に迅速に行えるためであるが、別に設けた保温
用ヒータ870を用いても良い。
【0051】(記録装置の回復制御手順)次に、以上の
モード等を適宜用いた回復制御処理について説明する。
【0052】図6はインクジェット記録装置のメインの
制御手順の一例であり、説明のため、特に回復系の動作
を中心にして簡略化してある。
【0053】電源ONされたときに、本実施例のインク
ジェット記録装置は、まず初めに記録装置自体のイニシ
ャルチェックとして記録装置のROM803とRAM8
05その他必要な各部のチェックをおこなう(ステップ
S1)。
【0054】次に、図7について後述するタイマ回復処
理において必要な回復動作を行った後(ステップS
3)、上記予備吐出(A)を実行する(ステップS
5)。タイマ回復処理では、前述のタイマ吸引ないしは
増粘インク除去処理が実施される場合もある。
【0055】ステップS5の後には、図8について後述
するワイピング+キャッピング処理(ステップS7)を
経て、記録指令を待機する(ステップS9)。記録指令
の待機中(ステップSで否定判定の場合)には、回復ス
イッチ826の操作の有無を判定し(ステップS1
1)、否定判定であれば図9について後述するスタンバ
イ処理(ステップS13)、肯定判定であれば図10に
ついて後述する強制回復処理(ステップS15)を実行
する。
【0056】一方、ステップS9にて記録指令が検知さ
れた場合にはキャップが閉(オン)であるか否かを判定
する(ステップS17)。ここで肯定判定であれば記録
動作に先立ってタイマ回復処理(ステップS19;図7
について後述)を実行し、キャップが閉(オン)であれ
ばこれを開放(オフ)する処理(ステップS21,S2
3)を行う。そしてワイピング(ステップS25)およ
び上記予備吐出(A)(ステップS27)を経て、ステ
ップS29に移行する。
【0057】ステップS17にてキャップが開であるこ
とが判定された場合にはステップS31に進み、キャッ
プが開とされた時点から所定時間(例えば12秒)を経
過しているか否かを判定する。ここで否定判定であれば
直ちにステップS29に移行するが、肯定判定の場合に
は予備吐出(A)(ステップS33)を行った後に、上
記時点から所定時間(例えば60秒)を経過しているか
否かを判定する(ステップS35)。そして、ここで否
定判定であれば直ちに、一方肯定判定であればワイピン
グ(ステップS37)を行った後に、ステップS29に
移行する。
【0058】ステップS29では、時間に応じて適切な
回復処理を実行させるのに利用される回復処理用タイマ
の一つであって所定の時間(4時間)を計測するタイマ
(以下4hタイマという)をリセットし、所要の記録動
作を実行する(ステップS39)。そして、その終了後
には図11について後述するカウンタ回復処理(ステッ
プS41)を行ってステップS9に復帰し、記録指令を
待機する。カウンタ回復処理では、前述のカウンタ吸引
モードが実施される場合もある。
【0059】図7はステップS3,S19でコールされ
るタイマ回復処理手順の一例を示す。まず、ステップS
51では、回復処理用タイマの一つであって比較的長い
所定時間(例えば72時間)を計測するタイマ(以下7
2hタイマという)により、前回吸引回復がなされてか
ら72時間を経過しているか否かを判定する。ここで否
定判定であればステップS53に進み、4hタイマによ
り最後の予備吐出,ワイピングから4時間を経過してい
るか否かを判定する。ここで否定判定であれば直ちにリ
ターンするが、肯定判定の場合にはキャップをオフとし
た後(ステップS55,S57)ステップS59以降で
次のような増粘インク除去処理を行う。
【0060】前述の如く、ワイピングしきれずに吐出口
形成面上に残ったインク滴紙粉等の異物が吐出口形成面
上に付着したまま放置された場合、インクの水分が蒸発
してすることによってインク自身が増粘するとともに、
紙粉などの異物をも強固に付着堆積させてしまい、放置
後にワイピングしても容易には除去できなくなる場合も
ある。また、インクの成分として増粘ないしは結晶化し
やすい色素や補助溶剤が含まれている場合、吐出口から
インクが蒸発することにより吐出口に増粘インクが盛り
上がる現象(花咲き現象と称する)が発生し増粘インク
によって吐出口が塞がれた状態になり吐出不良となるこ
ともある。
【0061】以上の様な吐出口形成面に残った増粘イン
クないしは花咲き現象により吐出口に盛り上がった増粘
インクは通常のワイピング動作及び予備吐出だけでは除
去しきれず、また、予備吐出に先立ちインクを記録時と
同じ最適吐出温度に加熱しても吐出不能となる場合も多
く、吸引回復など吐出口からのインクの強制排出を実施
するようにしていた。
【0062】これに対し、本発明では、強制排出による
多大なインク消費をきたすことなく増粘インクを効率的
に除去するようにする。本実施例では、前回の吸引から
長大な時間(72時間)経過していない場合(4〜72
時間)の場合には、ワイピング動作(ステップS61)
によって対処する。そして、それに先立ち、吐出口形成
面を含む記録ヘッドの吐出部を加熱する加熱手段として
予備加熱(B)を作動させるようにしている(ステップ
S59)。
【0063】放置等により増粘したインクは予備加熱
(B)によって温度上昇し、低粘度化しワイピングによ
り移動しやすくなる。花咲き現象によって吐出口に盛り
上がった増粘インクも予備加熱(B)によってノズル側
から徐々に低粘度化し、全ての花咲きインクが低粘度化
しなくてもワイピングによって低粘度化した部分から分
離して動かしやすくなる。予備加熱後のワイピングによ
り増粘していたインクの大部分は吐出口形成面から除去
されるが、花咲きが過大で一度のワイピングでは除去し
きれない場合や、低粘度化しきれなかったインクがある
場合には吐出口形成面や吐出口に増粘インクが残る場合
もありうるので、本実施例では(予備加熱(B)+ワイ
ピング)をn回繰り返し行っている(ステップS6
3)。なお、ワイピングのみを繰り返し行っても良い。
【0064】予備加熱後のワイピングにより吐出口形成
面から除去された増粘インクの一部は吐出口に塗り込め
られる場合があり、そのままでは正常な吐出を行えな
い。そこで本実施例では、さらに引き続き予備加熱
(B)および予備吐出(C)の処理)を実施し(ステッ
プS65,S67。これらを繰返してもよい)、4hタ
イマをリセットして(ステップS69)、メインルーチ
ン(図6)に復帰する。
【0065】増粘インクをワイピングしやすくしたり、
吐出しやすくするための予備加熱(B)は、インクの一
部の成分が蒸発乾燥したものを低粘度化することを目的
としているので、通常のインクを安定して吐出させるた
めの保温温度や予備加熱(A)よりも高い温度に設定し
ている。
【0066】本実施例では、ワイピング手段に先立つ加
熱の実施要否を放置時間を基に判断するするようにして
いる。すなわち、最後の予備吐出およびワイピングから
の経過時間をカウントする4hタイマを利用して、電源
ON時ないしは記録開始時に4時間以上経過ている場合
に実施するようにしている。したがって、記録を断続的
に行う場合にはこの動作は実施されず、時間的な無駄が
ないようにしている。ただし、記録中に吐出口形成面に
付着するインクの除去に対しても効果があるので、記録
動作終了後等のワイピング動作に先だって実施するよう
にしても良い。その場合には、付着したインクの増粘が
あまり進んでないと考えられるので予備加熱温度をやや
低く設定するなどの工夫をするのも良い。
【0067】再び図7を参照するに、ステップS51に
おいて、本実施例では最後の吸引回復から電源ON時な
いしは印字開始前に72時間以上経過した場合は、タイ
マ吸引回復を行う(ステップS73)。しかしその場合
にも吸引動作に先だって予備加熱(B)およびワイピン
グを実施して増粘インクの除去を容易にしている(ステ
ップS71)。これは吸引回復の補助手段としても有効
であり吸引量の低減化が実現できるので、カウンタ回復
処理(図10)および強制回復(図11)時にも実施し
ても良い。いずれにしても本実施例では、増粘インク等
の異物を効率的に除去できるようにしたので記録ヘッド
の吐出を長期に亘って安定化することができる。
【0068】ステップS73の処理後にはステップS7
5,S77にて各タイマをリセットし、ワイピング(ス
テップS79)を実行してメインルーチンに復帰する。
【0069】なお、ステップS79のワイピングの前に
予備加熱を行ってもよく、ワイピング後にステップS6
5,S67と同様の処理を付加してもよい。
【0070】図8は図6のステップS7で示すワイピン
グ+キャッピング処理手順の一例である。ここでは、ま
ずステップS81にて、キャップオン時点からの所定時
間(例えば0.5時間)を計測するタイマ(以下0.5
hタイマという)をリセットし、ステップS83にてワ
イピングを実行した後に、ステップS85にてキャッピ
ング(キャップオン)を行ってメインルーチンに復帰す
る。
【0071】図9は記録指令を待機するスタンバイ処理
手順の一例を示す。ここではまずステップS91にてキ
ャップがオンであるか否かを判定し、肯定判定であれば
ステップS93にてキャップオンのまま上記72時間を
経過しているか否かを判定する。ここで肯定判定であれ
ばメインルーチンに復帰し、この場合は後の記録動作の
前のタイマ回復処理にて吸引回復が行われることにな
る。ステップS93で否定判定された場合はステップS
95に進み、キャップオン時点より0.5hが経過して
いるか否かを判定する。ここで否定判定であればメイン
ルーチンに復帰する。肯定判定の場合には予備吐出
(C)を実行するが、ここでも上述と同様に予備吐出に
先立って予備加熱(B)を行う(ステップS97,S9
9)。そして、ステップS101にて0.5hタイマを
リセットし、メインルーチンに復帰する。
【0072】一方、ステップS91でキャップが開であ
ると判定された場合には、さらに開のまま所定時間(例
えば5秒)以上放置されているか否かを判定し(ステッ
プS103)、肯定判定であればワイピング+キャッピ
ング処理(ステップS105;図8参照)を経てメイン
ルーチンに復帰する。
【0073】図10は回復スイッチ826が操作された
場合に起動される強制回復処理手順の一例を示す。
【0074】まずステップS111で前述のように吸引
を行いつつ予備吐出(B)を実行し、ステップS113
で予備加熱(B)を行った後に、ワイピング(ステップ
S115)および予備吐出(A)(ステップS117)
を実行する。これら処理は適宜複数回繰返されるもので
もよい(ステップS119)。
【0075】なお、上述のようにステップS111に先
立って例えば予備加熱(B)およびワイピングを行うよ
うにしてもよい。また、ステップS117に先立って例
えば予備加熱(A)が行われるようにしてもよい。
【0076】図11はカウンタ回復処理手順の一例を示
す。
【0077】ここではまずステップS121にて前回の
吸引回復後に所定枚数(例えば10枚)の記録が行われ
たか否かを判定する。ここで肯定判定であれば上記ステ
ップS73と同様に吸引回復を行い(これに先立って予
備加熱,ワイピングが行われてもよい)、各部タイマを
リセットする(ステップS125)。
【0078】ステップS125の処理の後、またはステ
ップS121で否定判定された場合にはステップS12
7に進み、予備加熱(B),ワイピング(ステップS1
29),および予備吐出(A)(ステップS131)を
行った後にメインルーチンに復帰する。
【0079】なお、以上において各モードやその動作条
件,タイマによる計測時間等は例示であって、必要に応
じ適宜選択できるのは勿論である。
【0080】(具体的な効果の検証)以上説明した本実
施例のインクジェット記録装置における、画像品位の安
定性に関する耐久テストを実施した。なお、ここで、本
実施例における諸条件を具体的数値として以下に示す。
【0081】 ブレード:厚み 0.7mm±0.1 幅 12.0mm±0.1 自由長 8.0mm±0.1 ワイピング時侵入量(対吐出口面) 1.5mm±0.5 ブレードクリーニング時侵入量(対クリーナエッジ部) 4.0mm±0.5 キャリッジ移動速度:200mm/sec±30(ワイピング時) 100mm/sec±30(クリーニング時) 使用記録ヘッド: 400dpi 128ノズル ワイピング動作のシーケンス:A4 一枚記録毎 タイマ吸引動作のシーケンス:72時間経過後 カウンター吸引動作のシーケンス:10枚記録毎 増粘インクの除去シーケンス:4時間経過後 記録時の保温温度:38℃ 予備加熱(A):35〜40℃ 予備加熱(B):50℃以上 試験環境: 高温/低湿(35℃/10%) 試験環境は、吐出量が多くてインクのぬれ量も多い高温
かつ乾燥して蒸発し易い低湿環境という厳しい条件で行
った。上述の条件で記録比率100%のベタ黒記録によ
ってぬれ量を最大にしてA4サイズ5000枚の耐久試
験(500枚/日で10日間、一日毎の放置時間は12
時間)を行った結果、ヨレや不吐出などの吐出不良は起
こらなかった。しかし、上述の予備加熱(B)を除外し
た場合には放置後の初期印字で吐出不良が発生する場合
もあり、本発明の効果が確認された。
【0082】(ワイピング方向および予備加熱のタイマ
制御に関する変形例)以上説明した実施例では、ワイピ
ング動作時のブレード401と吐出口形成面との相対的
な移動方向は吐出口の配列方向に対して直角方向であっ
たが、吐出口の配列方向にワイピングするものであって
もよい。
【0083】インクジェット記録装置で用いられる記録
ヘッドとして、液路列の端部効果(例えば吐出時のイン
クの振動などの影響が端部で異なることによる吐出特性
の微妙な相違など)を避けるために、実際には記録のた
めの吐出に供しないダミーノズルと呼ばれる液路を吐出
口列の両側に設けることがある。
【0084】ダミーノズルは本変形例のように吐出口配
列方向にワイピングする場合には別の効果が得られる。
吐出口形成面にインク等が付着した場合、ワイピングに
よってそれを吐出口に塗り込めてしまうこともあるが本
変形例のワイピング方向では吐出口間のインク等が隣接
吐出口に影響する程度であり、端部吐出口でもダミーノ
ズルによってそういった異物がトラップされるので上記
実施例に比べて吐出口形成面上の増粘インク等の影響を
受けにくい。しかしながら、ダミーノズルは吸引回復時
にインクが入れ替わるだけなので、記録に供される吐出
口に比べてノズル内のインクが増粘しやすく、前述の花
咲き現象を発生しやすい。
【0085】本変形例では、そうしたダミーノズルの増
粘を考慮して、上述の(予備加熱+ワイピング)の実施
要否を判断するタイマII(上例では4hタイマに該当
する)と吸引回復の実施要否を判断するタイマI(上例
では72hタイマに該当する)とを関連づけるようにす
る。すなわち、吸引回復実施後の経過時間に応じて(予
備加熱+ワイピング)のタイマの判断時間を徐々に短く
するようにすることができる。例えば、(タイマIIの
判定時間)=4×72/(72−タイマIの経過時間)
とすることができる。
【0086】(予備加熱温度の制御に関する変形例)ま
た、上述の実施例では、ワイピング動作に先立つ予備加
熱の加熱温度を一定としていたが、放置時間とインクの
増粘化の相関関係を利用して予備加熱温度の制御を行う
こともできる。本変形例では前述の如く吐出用のヒータ
を用いて吐出には至らない程度のエネルギを所定の時間
与える、すなわちヒートパルスのパルス幅を通常の吐出
時よりも短くして所定のパルス数を与えることにより予
備加熱を行うようにする。そこで、予備加熱(A)のパ
ルス数を最低値として放置時間と予備加熱(B)のパル
ス数とが正の相関となるように予備加熱(B)のパルス
数の制御テーブルを設定する。
【0087】同様に、環境温度、吐出口での水頭圧に関
係するインクの残量、吐出口形成面のインクの付着量に
関係する放置前の記録量(吐出回数)、ワイピングのし
やすさに関係する吐出口形成面の撥水状態に関係する記
録ヘッドの使用状態(記録枚数等)など、様々な他の要
因に応じて、放置後の増粘インクの効率的な除去シーケ
ンス、例えば予備加熱(B)の保持時間,ワイピングの
回数,ワイピング後の予備吐出条件,吸引回復との併用
などを制御しても良い。
【0088】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0089】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0090】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0091】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0092】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0093】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本
発明は極めて有効である。
【0094】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0095】
【発明の効果】本発明によると、記録ヘッドによる最後
の予備吐出および記録ヘッドの吐出口が設けられた面の
最後の摺擦からの経過時間を計測し、この計測された経
過時間が所定時間以上の場合に記録ヘッドの吐出口が設
けられた面の摺擦に先立って記録ヘッドを加熱するよう
にしたので、増粘インク等の異物を効率的に除去できる
と共に記録ヘッドの吐出を長期に亙って安定化すること
ができ、特に記録剤に液体であるインクを用いることに
起因する休止後の印字再開時の吐出を良好にし画像品質
の維持が可能となった。
【0096】また、上記加熱手段による加熱温度を保温
温度より高くすることで上記除去は一層効果的なものと
なる。
【0097】さらに、ワイピングに先立つ加熱を、時間
や制御の流れ等の必要に応じて行うようにしたので、ワ
イピングによるクリーニングの一層の効率化を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能なインクジェット記録装置の
構成例を示す模式的斜視図である。
【図2】図2(a)および(b)は、図1における記録
ヘッドを搭載したキャリッジ付近の底面図および正面図
である。
【図3】図3(a)〜(c)は図1のワイピング動作の
説明図である。
【図4】図4(a)および(b)は同じくその拡大説明
図である。
【図5】本例装置の制御系の一例を示すブロック図であ
る。
【図6】本例装置の記録制御手順の一例を示すフローチ
ャートである。
【図7】図6の手順におけるタイマ回復処理手順の一例
を示すフローチャートである。
【図8】同じくワイピングおよびキャッピング処理手順
の一例を示すフローチャートである。
【図9】同じくスタンバイ処理手順の一例を示すフロー
チャートである。
【図10】同じく強制回復処理手順の一例を示すフロー
チャートである。
【図11】同じくカウンタ回復処理手順の一例を示すフ
ローチャートである。
【図12】記録ヘッドの吐出口形成面上へのインク等異
物の付着状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 吐出口形成面 2 キャリッジ 3 吸収体 12 吐出口 86 記録ヘッド 200 回復系ユニット 300 キャップユニット 401 ブレード 500 ポンプユニット 800 コントローラ 801 CPU 804 タイマ群 C カートリッジ P 記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 仁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 松原 美由紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 高橋 喜一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−168363(JP,A) 特開 昭63−252748(JP,A) 特開 昭63−247049(JP,A) 特開 平1−156074(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/165 - 2/175 B41J 2/05

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出口からインクを吐出する記録ヘッド
    を用い、記録媒体に対して記録を行うためのインクジェ
    ット記録装置であって、 前記記録ヘッドの前記吐出口が設けられた面の摺擦が可
    能なワイピング手段と、 前記記録ヘットの前記吐出口の近傍の加熱が可能な加熱
    手段と、 前記記録ヘッドによる最後の予備吐出および前記ワイピ
    ング手段による最後の摺擦からの経過時間を計測するタ
    イマと、 このタイマによって計測された経過時間が所定時間以上
    の場合に前記ワイピング手段による摺擦に先立って前記
    加熱手段により加熱を行う制御手段とを具えたことを特
    徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記記録ヘッドを記録動作のために保温
    する保温手段をさらに有し、前記加熱の温度を前記保温
    の温度より高く設定したことを特徴とする請求項1に記
    載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録ヘッドは、インクの吐出に利用
    されるエネルギを発生する素子として、インクに膜沸騰
    を生じさせる熱エネルギを発生可能な電気熱変換体を有
    することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    インクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記電気熱変換体を前
    記加熱手段として用い、インクの吐出が生じない程度に
    駆動することを特徴とする請求項3に記載のインクジェ
    ット記録装置。
  5. 【請求項5】 吐出口からインクを吐出する記録ヘッド
    を用い、記録媒体に対して記録を行うインクジェット記
    録方法であって、 前記記録ヘッドによる最後の予備吐出および前記記録ヘ
    ッドの前記吐出口が設けられた面の最後の摺擦からの経
    過時間を計測するステップと、 このステップにて計測された経過時間が所定時間以上の
    場合に前記面の摺擦に先立って前記記録ヘッドを加熱す
    るステップとを具えたことを特徴とするインクジェット
    記録方法。
  6. 【請求項6】 前記記録ヘッドを記録動作のために保温
    するステップをさらに有し、前記加熱の温度を前記保温
    の温度より高くしたことを特徴とする請求項5に記載の
    インクジェット記録方法。
  7. 【請求項7】 前記記録ヘッドは、インクの吐出に利用
    されるエネルギを発生する素子として、インクに膜沸騰
    を生じさせる熱エネルギを発生可能な電気熱変換体を有
    することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の
    インクジェット記録方法。
  8. 【請求項8】 前記電気熱変換体を前記記録ヘッドの加
    熱に用い、インクの吐出が生じない程度に加熱すること
    を特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録方
    法。
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