JP3164539B2 - 高周波焼入装置 - Google Patents

高周波焼入装置

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JP3164539B2 JP24208297A JP24208297A JP3164539B2 JP 3164539 B2 JP3164539 B2 JP 3164539B2 JP 24208297 A JP24208297 A JP 24208297A JP 24208297 A JP24208297 A JP 24208297A JP 3164539 B2 JP3164539 B2 JP 3164539B2
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heating coil
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒状ワークの内周
面に高周波焼入を施す筒状ワークの高周波焼入装置及び
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の筒状ワークの高周波焼入
装置について図6及び図7を参照しつつ説明する。な
お、高周波焼入が施される筒状ワークとしては、等速ジ
ョイントのカップ部を例に挙げる。
【0003】筒状ワークである等速ジョイントのカップ
部Wは、図6に示すように、内周面W1に軸芯WLに沿
った例えば3個の縦溝部W4が形成されており、この縦
溝部W4の底面部W41に高周波焼入が施される。この
ための筒状ワークの高周波焼入装置としては、縦溝部W
4の形状に合致した高周波加熱コイル100と、この高
周波加熱コイル100に付設された内側冷却ジャケット
200と、カップ部Wを外周面W2から冷却する外側冷
却ジャケット300とを有している。
【0004】このように構成された筒状ワークの内周面
W1に高周波焼入を施すための高周波焼入装置では、図
7に示すように、カップ部Wは、カップ部Wの開放側を
下向きにした状態でコンセントリング500の上に載置
され、下側から図示しない移動機構によって高周波加熱
コイル100がカップ部Wの内側に挿入される。高周波
加熱コイル100は、図外の高周波電源から高周波電流
が供給されており、順次下側から縦溝部W4を加熱して
いく。そして、高周波加熱コイル100の下側に付設さ
れた内側冷却ジャケット200から冷却液Lを噴射して
高周波焼入を行う。
【0005】カップ部Wには、縦溝部W4が形成されて
いるため、縦溝部W4が形成された部分は薄肉であり、
縦溝部W4が形成されていない部分は厚肉になってい
る。このため、高周波焼入が施されるべき縦溝部W4の
底面部W41である薄肉の部分に焼き抜けが形成される
ことを防止するために、外側冷却ジャケット300から
も冷却液Lを噴射している。なお、焼き抜けとは、高周
波焼入によって形成される硬化層が裏側から表側、すな
わち外周面W2から内周面W1にまで達することをい
う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カップ
部Wは単に軸方向に縦溝部W4が形成されているだけで
はなく、軸方向に直交する方向、すなわち外周面W2を
ぐるりと一周するような凹状の凹溝W3(図1参照)も
形成されている。すなわち、この凹溝W3が形成された
部分は、他の部分より薄肉に形成されているのである。
つまり、カップ部Wの周面の肉厚は一定してはないので
ある。
【0007】また、前記外側冷却ジャケット300は、
カップ部Wに対して固定されているので、凹溝W3が形
成された部分と形成されていない部分、すなわち肉厚の
部分と薄肉の部分とも均一に冷却液Lを噴射しているこ
とになる。
【0008】このため、冷却液Lの噴射量を凹溝W3に
相当する部分に最適な硬化層を形成することができるも
のとすると、凹溝W3が形成されていない部分である厚
肉の部分からすると、冷却の度合いが少なくなってい
る。これによって、厚肉の部分の硬化層が最適なものよ
り深く形成されることになる。
【0009】一方、冷却液Lの噴射量を厚肉の部分に最
適な硬化層を形成することができるものとすると、薄肉
の部分すなわち凹溝W3が形成された部分は厚肉の部分
からみると冷却の度合いが多くなっている。このため、
凹溝W3に形成される硬化層が最適なものより浅くなる
のである。
【0010】本発明は上記事情に鑑みて創案されたもの
で、外周面に凹溝が軸芯を中心として形成された筒状ワ
ークであっても、均一な硬化層を内周面に形成すること
ができる高周波焼入装置を提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る高周波焼入
装置は、外周面に凹溝が軸芯を中心として形成された筒
状ワークの内周面に高周波焼入を施す高周波焼入装置で
あって、筒状ワークの内側に挿入される高周波加熱コイ
ルと、この高周波加熱コイルで加熱された内周面に冷却
液を噴射する内側冷却ジャケットと、筒状ワークの外周
面に冷却液を噴射する外側冷却ジャケットと、高周波加
熱コイル、内側冷却ジャケット及び外側冷却ジャケット
を筒状ワークの軸芯に沿って相対的に移動させる移動機
構とを備えており、前記外側冷却ジャケットは、高周波
加熱コイルが凹溝が形成された部分の内周面の加熱を終
了するまで、凹溝に冷却液を噴射し、凹溝が形成された
部分の内周面の高周波加熱コイルによる加熱が終了する
と、前記移動機構は、外側冷却ジャケットと高周波加熱
コイルとを同期させつつ移動させ、当該外側冷却ジャケ
ットは凹溝への冷却液より少ない冷却液を噴射する。
【0012】また、前記外側冷却ジャケットは、複数に
分割されており、各部分における冷却液の噴射量を可変
としている。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態に係る
高周波焼入装置の図面であって、高周波加熱コイルが筒
状ワークの内側に挿入される以前の状態を示す概略的構
成図、図2は本発明の実施の形態に係る高周波焼入装置
の図面であって、高周波加熱コイルが筒状ワークの内側
に挿入され、かつ凹溝が形成された内周面の加熱中の状
態を示す概略的構成図、図3は本発明の実施の形態に係
る高周波焼入装置の図面であって、高周波加熱コイルが
凹溝が形成された内周面の加熱を完了した状態を示す概
略的構成図、図4は本発明の実施の形態に係る高周波焼
入装置の図面であって、高周波加熱コイルが凹溝が形成
された内周面の加熱を完了し、かつ外側冷却ジャケット
が同期して移動している状態を示す概略的構成図であ
る。また、図5は本発明の実施の形態に係る高周波焼入
装置の外側冷却ジャケットと筒状ワークとの関係を示す
概略的構成図である。なお、従来のものと略同一の部品
等には同一の符号を付して説明を行う。
【0014】本発明の実施の形態に係る高周波焼入装置
は、外周面W2に凹溝W3が軸芯WLを中心として形成
された筒状ワークであるカップ部Wの内周面W1に高周
波焼入を施す高周波焼入装置てある。
【0015】この高周波焼入装置は、カップ部Wの内側
に挿入される高周波加熱コイル100と、この高周波加
熱コイル100で加熱された内周面W1に冷却液Lを噴
射する内側冷却ジャケット200と、カップ部Wの外周
面W2に冷却液Lを噴射する外側冷却ジャケット300
と、高周波加熱コイル100、内側冷却ジャケット20
0及び外側冷却ジャケット300をカップ部Wの軸芯W
Lに沿って相対的に移動させる図示しない移動機構とを
備えている。
【0016】まず、この高周波焼入装置を説明する前
に、筒状ワークであるカップ部Wについて図5及び図1
を参照しつつ説明する。このカップ部Wは、有底筒状に
形成されており、内周面W1の開放側から閉塞側にかけ
て3つの縦溝部W4が120°間隔で形成されている。
この縦溝部W4は、カップ部Wの軸芯WLに沿って形成
されている。この縦溝部W4が形成されている部分は、
縦溝部W4が形成されていない部分より肉薄に形成され
ていることになる。また、カップ部Wの外周面W2に
は、軸芯WLを中心とした凹溝W3が形成されている。
この凹溝W3は、外周面W2をぐるりと一周している。
すなわち、この凹溝W3が形成された部分は、他の部分
より薄肉に形成されているのである。そして、このカッ
プ部Wは、開放側を開口510に一致させた状態でコン
セントリング500の上に載置されている。
【0017】前記高周波加熱コイル100は、カップ部
Wの縦溝部W4の形状に沿った複数の加熱導体部110
と、この加熱導体部110を相互に接続する接続導体部
(図示省略) と、この高周波加熱コイル100と図外の
高周波電源とを接続するための接続導体部 (図示省略)
とを有している。これらの加熱導体部110等は、自身
の過熱を防止するため、内部に冷却液を循環させるた
め、パイプ状に形成されている。
【0018】また、この高周波加熱コイル100には、
内側冷却ジャケット200が付設されている。すなわ
ち、この高周波加熱コイル100が加熱した部分に冷却
液Lを噴射するために、前記加熱導体部110の下方に
位置する第1の冷却ジャケット210と、加熱導体部1
10の中心に位置する第2の冷却ジャケット220とを
有しているのである。第2の冷却ジャケット220は、
先端の開口部 (図示省略) が上側を向いており、カップ
部Wの上面に冷却液Lが直接噴射されないように略笠状
の笠部221が設けられている。
【0019】前記第1の冷却ジャケット210は、カッ
プ部Wの内周面W1に冷却液Lを直接噴射するものであ
る。また、前記第2の冷却ジャケット220は、カップ
部Wの頂面に冷却液Lを噴射するものである。
【0020】一方、カップ部Wの外周面に冷却液Lを噴
射する外側冷却ジャケット300は、リング状に形成さ
れており、その内周面側すなわちカップ部Wの外周面W
2に対向する面側には複数の噴射孔310が開設されて
いる。
【0021】このように構成された内側冷却ジャケット
200と、高周波加熱コイル100及び外側冷却ジャケ
ット300は図示しない移動機構によって軸芯WLに沿
った方向、すなわち上下方向に移動させられるようにな
っている。この移動機構は、高周波加熱コイル100及
び内側冷却ジャケット200を移動させる内側移動部
と、外側冷却ジャケット300を移動させる外側移動部
とに大別される。
【0022】前記内側移動部は、例えば高周波加熱コイ
ル100に接続されたボールネジトと、高周波加熱コイ
ル100等の上下動を案内するリニアガイドとを有して
いる。また、外側移動部は、例えば外側冷却ジャケット
300に接続されたボールネジと、外側冷却ジャケット
300の上下動を案内するリニアガイドとを有してい
る。しかし、この移動機構はこれに限定されることな
く、高周波加熱コイル100等を上下動させる内側移動
部と、外側冷却ジャケット300を上下動させる内側移
動部とを有していればよい。
【0023】次に、このように構成された高周波焼入装
置によるカップ部Wの高周波焼入について説明する。ま
ず、図1に示すように初期状態において、高周波加熱コ
イル100は、コンセントリング500の開口510の
外側に位置している。従って、高周波加熱コイル100
は、まだカップ部Wの内側に挿入されていないのであ
る。よって、高周波加熱コイル100に付設された内側
冷却ジャケット200もカップ部Wの内側に挿入されて
いない。外側冷却ジャケット300は、凹溝W3に対向
している。
【0024】次に、高周波加熱コイル100をコンセン
トリング500の開口510を介してカップ部Wの内側
へ挿入するのであるが、図1に示すように、この高周波
加熱コイル100等のカップ部Wの内側への挿入に先立
って、外側冷却ジャケット300からも冷却液Lを噴射
しておく。すなわち、カップ部Wの外周面W2に形成さ
れた凹溝W3に予め冷却液Lを噴射しておくのである。
【0025】高周波加熱コイル100に図外の高周波電
源から高周波電流を供給するとともに、図2に示すよう
に、内側冷却ジャケット200から冷却液Lを噴射しつ
つ、内側移動部によって高周波加熱コイル100と内側
冷却ジャケット200とをカップ部Wの内側に挿入す
る。
【0026】ここで、内側冷却ジャケット200の第1
の冷却ジャケット210より上側に高周波加熱コイル1
00が位置するため、この状態では内側冷却ジャケット
200による冷却はまったく行われていない。このた
め、外側冷却ジャケット300からの冷却液Lの噴射が
なければ、凹溝W3は薄肉であるため過熱されることが
ある。しかし、本発明では、凹溝W3に外側冷却ジャケ
ット300から冷却液Lが噴射されているため、過熱さ
れることはない。
【0027】カップ部Wの内側に挿入された高周波加熱
コイル100は、カップ部Wの内周面W1、特に縦溝部
W4の底面部W41を順次下側から加熱する。この高周
波加熱コイル100によって加熱された部分は、高周波
加熱コイル100の下側に設けられた第1の冷却ジャケ
ット210から冷却液Lが噴射されて冷却されて高周波
焼入が施される。
【0028】一方、外側冷却ジャケット300は、高周
波加熱コイル100が、前記凹溝W3が形成された内周
面W1の加熱を完了するまで、すなわち高周波加熱コイ
ル100が凹溝W3が形成された内周面W1を通過する
まで、そのまま凹溝W3に冷却液Lを噴射し続ける。そ
して、高周波加熱コイル100が凹溝W3が形成された
内周面W1を通過すると(図3に示す状態になると)、
外側冷却ジャケット300は、外側移動部によって矢印
Yに示すように上方向に移動を開始する。
【0029】この外側冷却ジャケット300の上方向へ
の移動は、高周波加熱コイル100等の上方向への移動
に同期している。詳述すると、図4に示すように、外側
冷却ジャケット300は、高周波加熱コイル100の下
側に付設された第1の冷却ジャケット210とカップ部
Wの周面を挟み込んで対向した状態で上方向へ移動する
のである。
【0030】この際、外側冷却ジャケット300は、凹
溝W3に噴射していた量より少ない量の冷却液Lを外周
面W2に対して噴射する。なぜならば、凹溝W3よりも
この時点で外側冷却ジャケット300に対向している部
分の方が厚肉だからである。
【0031】この後は、高周波加熱コイル100、内側
冷却ジャケット200及び外側冷却ジャケット300と
は同期して上方向へ移動する。高周波加熱コイル100
が最も上にまで移動したならば、すなわち内側冷却ジャ
ケット200を構成する第2の冷却ジャケット220か
らも冷却液Lを噴射する。この冷却液Lは、笠部221
により水平に噴射されてカップ部Wの凹溝W3等を冷却
する。
【0032】このように構成された高周波焼入装置を用
いた場合には、前記凹溝W3が形成されているカップ部
Wであっても、凹溝W3にもその他の部分にも最適な深
さの硬化層を形成することが可能となるのである。
【0033】すなわち、凹溝W3が形成された部分と、
それ以外の部分である厚肉に形成された部分とで、外側
冷却ジャケット300から噴射される冷却液Lの量を形
成すべき硬化層の深さ寸法に対応したものに調整するこ
とが可能となる。このため、各部に最適な深さの硬化層
を形成することができるのである。
【0034】上述した実施の形態では、外側冷却ジャケ
ット300は、複数に分割されていなかったが、外側冷
却ジャケット300を図5に示すように複数(図面では
3つ)に分割することも可能である。
【0035】このように、外側冷却ジャケット300の
内部に3つの隔壁320を形成し、この隔壁320によ
って3つに分割し、それぞれの部分に独立して供給部3
30を介して冷却液Lを供給することができるようにす
ると、すなわち、各部分から噴射される冷却液Lの量を
変更することができるようにすると、縦溝部W4のよう
に縦方向に形成された薄肉部に対応することが可能であ
る。
【0036】また、上述した実施の形態では、筒状ワー
クであるカップ部Wを固定し、高周波加熱コイル10
0、内側冷却ジャケット200及び外側冷却ジャケット
300を上下動させることで、カップ部Wと高周波加熱
コイル100等とを相対的に移動させたが、本発明はこ
れに限定されるものではない。逆に高周波加熱コイル1
00、内側冷却ジャケット200及び外側冷却ジャケッ
ト300を固定し、カップ部Wを上下動させてもよい
し、両者ともに上下動させるようにしてもよい。これ
は、筒状ワークの形状、大きさや高周波加熱コイル10
0等の大きさ等によって適宜選択することが可能であ
る。
【0037】さらに、第2の冷却ジャケット220には
笠部221を設けておき、この笠部221によって冷却
液Lを水平方向に噴射するとしたが、本発明がこれに限
定されるものではない。例えば、第2の冷却ジャケット
220を設けることなく、内側冷却ジャケット200が
最も上まで移動したならば、第1の冷却ジャケット21
0からの冷却液Lの噴射量を増量することで対応しても
よい。
【0038】
【発明の効果】本発明に係る高周波焼入装置は、外周面
に凹溝が軸芯を中心として形成された筒状ワークの内周
面に高周波焼入を施す高周波焼入装置であって、筒状ワ
ークの内側に挿入される高周波加熱コイルと、この高周
波加熱コイルで加熱された内周面に冷却液を噴射する内
側冷却ジャケットと、筒状ワークの外周面に冷却液を噴
射する外側冷却ジャケットと、高周波加熱コイル、内側
冷却ジャケット及び外側冷却ジャケットを筒状ワークの
軸芯に沿って相対的に移動させる移動機構とを備えてお
り、前記外側冷却ジャケットは、高周波加熱コイルが凹
溝が形成された部分の内周面の加熱を終了するまで、凹
溝に冷却液を噴射し、凹溝が形成された部分の内周面の
高周波加熱コイルによる加熱が終了すると、前記移動機
構は、外側冷却ジャケットと高周波加熱コイルとを同期
させつつ移動させ、当該外側冷却ジャケットは凹溝への
冷却液より少ない冷却液を噴射する。
【0039】このため、外周面に凹溝が軸芯を中心とし
て形成された筒状ワークであっても、薄肉に形成された
部分である凹溝に外側冷却ジャケットから冷却液が噴射
されてているため、薄肉である凹溝が過熱されることも
ない。従って、凹溝の過熱に起因する硬化層の焼き抜け
は発生しない。また、凹溝が形成された部分の内周面の
加熱が終了したならば、外側冷却ジャケットからの冷却
液の噴射量を増量し、かつ高周波加熱コイルと同期して
外側冷却ジャケットを移動させるので、凹溝より厚肉で
ある部分に形成される硬化層が深すぎることもない。す
なわち、常に最適な深さの硬化層を得ることができるの
である。
【0040】また、前記外側冷却ジャケットは、複数に
分割されており、各部分における冷却液の噴射量を可変
とすると、軸芯の方向に沿った溝部にも対応することが
できるので、軸芯の方向に沿った溝部にも最適な深さの
硬化層を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る高周波焼入装置の図
面であって、高周波加熱コイルが筒状ワークの内側に挿
入される以前の状態を示す概略的構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る高周波焼入装置の図
面であって、高周波加熱コイルが筒状ワークの内側に挿
入され、かつ凹溝が形成された内周面の加熱中の状態を
示す概略的構成図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る高周波焼入装置の図
面であって、高周波加熱コイルが凹溝が形成された内周
面の加熱を完了した状態を示す概略的構成図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る高周波焼入装置の図
面であって、高周波加熱コイルが凹溝が形成された内周
面の加熱を完了し、かつ外側冷却ジャケットが同期して
移動している状態を示す概略的構成図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る高周波焼入装置の外
側冷却ジャケットと筒状ワークとの関係を示す概略的構
成図である。
【図6】高周波焼入装置で内周面に高周波焼入が施され
る筒状ワークの概略的断面図である。
【図7】従来のこの種の高周波焼入装置の概略的構成図
である。
【符号の説明】
100 高周波加熱コイル 200 内側冷却ジャケット 300 外側冷却ジャケット L 冷却液 W カップ部(筒状ワーク) WL 軸芯 W1 内周面 W2 外周面 W3 凹溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平5−54534(JP,U) 実開 昭60−49148(JP,U) 特公 昭61−4897(JP,B2) 実公 平2−38913(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 1/10 C21D 1/42 C21D 9/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に凹溝が軸芯を中心として形成さ
    れた筒状ワークの内周面に高周波焼入を施す高周波焼入
    装置において、筒状ワークの内側に挿入される高周波加
    熱コイルと、この高周波加熱コイルで加熱された内周面
    に冷却液を噴射する内側冷却ジャケットと、筒状ワーク
    の外周面に冷却液を噴射する外側冷却ジャケットと、高
    周波加熱コイル、内側冷却ジャケット及び外側冷却ジャ
    ケットを筒状ワークの軸芯に沿って相対的に移動させる
    移動機構とを具備しており、前記外側冷却ジャケット
    は、高周波加熱コイルが凹溝が形成された部分の内周面
    の加熱を終了するまで、凹溝に冷却液を噴射し、凹溝が
    形成された部分の内周面の高周波加熱コイルによる加熱
    が終了すると、前記移動機構は、外側冷却ジャケットと
    高周波加熱コイルとを同期させつつ移動させ、当該外側
    冷却ジャケットは凹溝への冷却液より少ない冷却液を噴
    射することを特徴とする高周波焼入装置。
  2. 【請求項2】 前記外側冷却ジャケットは、複数に分割
    されており、各部分における冷却液の噴射量を可変とし
    ていることを特徴とする請求項1記載の高周波焼入装
    置。
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