JP3164261U - ラック台車 - Google Patents
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Abstract
【課題】収納する被保管物の重量に拘らず被保管物を収納した状態で移動させることができることにより使い勝手を向上させたラック台車を提供する。【解決手段】ラック台車100は、被保管物を載置する載置台101を備えている。載置台101は、上側横断フレーム102に対して上下方向に摺動可能に組み付けられた下側横断フレーム104を介してキャスター105によって移動可能に支持され、上側横断フレーム102と下側横断フレーム104との間に設けられたスプリング体によって上下方向に変位する。さらに、載置台101は、下降した際に床面に接地する前方支柱108および後方支柱109を備え、載置台101の下面には、下側横断フレーム104に設けられた縦断フレーム106の受けプレート106aに対向して載置台101の下降を規制するロック機構107が設けられている。【選択図】図1
Description
本考案は、倉庫や工場内において、被保管物を移動可能な状態で積載して保管できるラック台車に関する。
従来から、倉庫や工場内などにおいては、部品や製品などを一時的に保管するためにラック(保管棚)が用いられている。一般に、倉庫や工場内などにおいて用いられるラックは、被保管物を収めた収納箱(例えば、段ボール箱や通函)を直接、又は同収納箱をパレットを介して収納されて保管する。この場合、被保管物を収めた収納箱や収納箱を載置したパレットは、人やフォークリフトなどによりラックまで運ばれ収納される。
このようにラック内に被保管物を収納する場合、前記したように被保管物をラックまで運んで収納しなければならない。この被保管物をラックまで運んで収納する荷役作業は極めて煩雑な作業であるため、例えば、下記特許文献1には、被保管物が載置される載置台の底部にバネ材を介してキャスターが設けられた車輪付き保管棚が提案されている。この車輪付き保管棚は、載置台上に載置される被保管物の重さによって載置台が下降して同載置台に設けられた支柱が床面に接地することによりキャスターによる移動が不能な状態となる。
しかしながら、このような車輪付き保管棚においては、所定の重さ以上の重さ(例えば、600kg以上)の被保管物を載置台に載置すると載置台が下降して同載置台に設けられた支柱が床面に接地するため、所定量以上の重さの被保管物を収納した状態で保管棚を移動させることができない。このため、載置台に被保管物を載置して移動させる場合においては、載置台に載置可能な被保管物の重量に制限があって使い勝手が悪いという問題があった。
本考案は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、収納する被保管物の重量に拘らず被保管物を収納した状態で移動させることができることにより使い勝手を向上させたラック台車を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る本考案の特徴は、被保管物を載置する載置台と、載置台に載置される被保管物の重さにより弾性変形するスプリング体を介して同載置台を床面上に対して移動可能に支持するキャスターと、載置台に対して少なくとも3つ配置され、スプリング体の弾性変形による載置台の下降により床面に接地して載置台を支持する支柱と、スプリング体の弾性変形による載置台の下降を阻止するロック機構とを備えたことにある。
このように構成した請求項1に係る本考案の特徴によれば、ラック台車は、被保管物を載置する載置台に被保管物の重さによって弾性変形するスプリング体を介して載置台を移動させるためのキャスターを備えるとともに、同スプリング体の弾性変形による載置台の下降を阻止するロック機構を備えて構成されている。この場合、ロック機構は、例えば、載置台をキャスターに直接支持させるための部材を載置台とキャスターとの間に配置および退避させることができるリンク機構で構成することができる。このため、ラック台車を使用する使用者は、被保管物を載置台上に載置する際、ロック機構を操作して載置台が被保管物の載置により下降しない状態とすることができる。これにより、ラック台車は、被保管物を収納する際に被保管物の重さに拘らず被保管物を載置した状態で移動させることができる。この結果、ラック台車の使用者は、載置台に被保管物を載置して移動させる際に、被保管物の重さに係わらず被保管物を載置できるため、使い勝手が向上する。
また、請求項2に係る本考案の他の特徴は、前記ラック台車において、載置台は、被保管物が載置される載置面上における少なくとも三方が開放されていることにある。
このように構成した請求項2に係る本考案の他の特徴によれば、ラック台車は、被保管物が載置される載置台の上面上の少なくとも三方が開放されている。これにより、ラック台車の使用者は、載置台に対して少なくとも三方向から被保管物を載置することができるため荷役作業が行い易くなり、作業性が向上する。
また、請求項3に係る本考案の他の特徴は、前記ラック台車において、支柱は、上端部が載置台における載置面より上方に位置する長さで上方に延びて形成されているとともに、同支柱における上端部および下端部が他のラック台車における支柱の下端部および上端部に対して互いに嵌合可能に形成されていることにある。
このように構成した請求項3に係る本考案の他の特徴によれば、ラック台車を構成する支柱は、その上端部が載置台における載置面より上方に位置する長さで上方に延びて形成されているとともに、同支柱における上端部および下端部が他のラック台車における支柱の下端部および上端部に対して互いに嵌合可能に形成されている。これにより、使用者は、載置台に被保管物を載置した状態で複数のラック台車を積み上げて使用することができ、保管スペースを有効に利用することができる。
また、請求項4に係る本考案の他の特徴は、前記ラック台車において、前記3つのうちの少なくとも1つの支柱は、上端部が載置台における載置面以下に位置する下側支柱と、下側支柱の上端部に対して着脱自在に連結される上側支柱とで構成されることにある。
このように構成した請求項4に係る本考案の他の特徴によれば、支柱は、上端部が載置台における載置面以下に位置する下側支柱と、同下側支柱の上端部に対して着脱自在に連結される上側支柱とで構成されている。これにより、使用者は、上側支柱を下側支柱から分離することにより載置台上の周囲を開放した状態とすることができ、載置台への被保管物の載置および取り出し作業を行ない易くすることができる。また、載置台上に被保管物を載置した状態においては、上側支柱を下側支柱に連結することにより被保管物の載置台からのズレや落下を防止することができるとともに、ラック台車を積み重ねることができる。
また、請求項5に係る本考案の他の特徴は、前記ラック台車において、載置台は、下側支柱から分離した上側支柱を保持するための保持部を備えることにある。
このように構成した請求項5に係る本考案の他の特徴によれば、ラック台車は、載置台に、下側支柱から分離した上側支柱を保持するための保持部を備えている。これにより、使用者は、下側支柱から分離した上側支柱を保持部により載置台に保持させることができ、分離した上側支柱の紛失を防止できるとともに分離した上側支柱の保管スペースを別途確保する必要もない。また、載置部の保持部に保持した上側支柱は、上側支柱が必要なときに直ちに保持部から取り出して使用することができ、作業性も向上する。
また、請求項6に係る本考案の他の特徴は、前記ラック台車において、支柱は、前記3つのうちの少なくとも2つの支柱間に架設された架設棒体を備えることにある。
このように構成した請求項6に係る本考案の他の特徴によれば、ラック台車を構成する支柱は、3つのうちの少なくとも2つの支柱間に架設棒体が架設された状態で備えている。これにより、使用者は、2つの支柱間に架設された架設棒体をラック台車の手押しのための操作子として用いることができ、使い勝手を向上させることができる。また、2つの支柱間に架設された架設棒体は、載置台上に載置された被保管物のズレや落下を防止することができるとともに、架設棒体が設けられた支柱の強度や剛性を高めることができる。
以下、本考案に係るラック台車の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本考案に係るラック台車100の外観構成を概略的に示した前方斜視図である。また、図2は、前記ラック台車100の外観構成を概略的に示した後方斜視図である。また、図3は、前記ラック台車100の外観構成を概略的に示した側面図である。また、図4は、前記ラック台車100の外観構成を概略的に示した正面図である。また、図5は、前記ラック台車100の外観構成を概略的に示した平面図である。
なお、本明細書において参照する各図は、本考案の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。このため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。本実施形態に係るラック台車100は、倉庫や工場内において、部品や製品などの被保管物を運搬および/または一時的に保管するために用いられるラック兼用台車である。
(ラック台車100の構成)
ラック台車100は、載置台101を備えている。載置台101は、ラック台車100が保管する被保管物WKを載置するための荷台であり、鋼製角パイプ(鋼管)材を方形の枠状に組んで形成されている。本実施形態においては、1100mm×1100mmのパレットが載置可能な大きさに形成されている。この載置台101を構成する方形枠の内側には、ラック台車100の前側および後側に上側横断フレーム102がラック台車100の横幅方向に沿って延びてそれぞれ設けられている。上側横断フレーム102は、図3に示すように、溝形鋼(断面コ字状に成形された所謂チャンネル)の内側部分が図示下方に向って開放するとともに、外側の図示上面が載置台101を構成する方形枠と面一になるように配置されている。なお、図3、図4および図6〜図8においては、被保管物WKを二点鎖線(想像線)で示している。
ラック台車100は、載置台101を備えている。載置台101は、ラック台車100が保管する被保管物WKを載置するための荷台であり、鋼製角パイプ(鋼管)材を方形の枠状に組んで形成されている。本実施形態においては、1100mm×1100mmのパレットが載置可能な大きさに形成されている。この載置台101を構成する方形枠の内側には、ラック台車100の前側および後側に上側横断フレーム102がラック台車100の横幅方向に沿って延びてそれぞれ設けられている。上側横断フレーム102は、図3に示すように、溝形鋼(断面コ字状に成形された所謂チャンネル)の内側部分が図示下方に向って開放するとともに、外側の図示上面が載置台101を構成する方形枠と面一になるように配置されている。なお、図3、図4および図6〜図8においては、被保管物WKを二点鎖線(想像線)で示している。
2つの上側横断フレーム102の内側部分にはスプリング体103を介して下側フレーム104がそれぞれ嵌まり込んでいる。スプリング体103は、コイル状に形成されたバネ体であり、上側横断フレーム102の内側空間において上側横断フレーム102の長手方向に沿ってそれぞれ2つずつ配置されている。このスプリング体103は、本実施形態においては、1つのスプリング体103に約25kgの荷重が加わることにより完全に圧縮弾性変形するコイルスプリングで構成されている。したがって、この載置台101は、総重量が約100kg以上の重さの被保管物WKが載置されることにより、スプリング体103が完全に圧縮弾性変形して図示上下方向に沿った変位可能範囲における下限位置まで変位する。
下側横断フレーム104は、前記上側横断フレーム102と同様の溝形鋼で構成されている。この下側横断フレーム104は、外側の幅が上側横断フレーム102の内側の幅より短く形成されており、内側部分が図示上方に向って開放する向きで上側横断フレーム102の内側部分に図示上下方向に沿って摺動可能な状態で嵌り込んでいる。すなわち、下側横断フレーム104は、スプリング体103を介して上側横断フレーム102(すなわち、載置台101)を図示上下方向に変位可能な状態で支持している。この下側横断フレーム104は、上側横断フレーム102に対して図示上下方向に摺動自在な状態でボルト104aによって取り付けられている。
2つの下側横断フレーム104における図示底面には、キャスター105が上側フレーム102の長手方向に沿ってそれぞれ2つずつ配置されている。キャスター105は、載置台101を床面GL上にて移動可能に支持する車輪である。すなわち、4つのキャスター105は、スプリング体103を介して載置台101を支持している。また、下側横断フレーム104の中央部には、ラック台車100の前後方向に沿って縦断フレーム106が設けられている。縦断フレーム106は、ラック台車100の前後方向に延びる2つの鋼製角パイプ(鋼管)材の両端部が鋼板製の受けプレート106aでそれぞれ連結して構成されている。
縦断フレーム106の受けプレート106aの上方に対向する載置台101の底面には、ロック機構107がそれぞれ設けられている。ロック機構107は、載置台101の下降を規制するためのリンク機構部品であり、ペダル107aの操作により円形の押圧プレート107bが受けプレート106aに向かう方向および遠ざかる方向(図示上下方向)にそれぞれ変位するように構成されている。
載置台101の外側の四隅のうちラック台車100の前方側の2つの隅部には、側方に張り出した状態で前方支柱108が図示上下方向に沿って互いに平行に延びて設けられている。前方支柱108は、載置台101が下降した際に床面GLに対して載置台101を支持するとともにラック台車100を積み重ねるための鋼製丸パイプ(鋼管)材からなる円筒部材であり、互いに着脱自在に連結される下側前方支柱108aと上側前方支柱108bとで構成されている。なお、図1〜図3および図7においては、上側前方支柱108bを二点鎖線(想像線)で示している。また、図4においては、上側前方支柱108bを後述する保持部111に保持した状態を示している。また、図5においては、上側前方支柱108bの図示を省略している。
これらのうち、下側前方支柱108aは、載置台101が下降した際に床面GLに対して載置台101を支持するとともにラック台車100を他のラック台車100上に載置するための円筒部材である。より具体的には、下側前方支柱108aは、鋼製丸パイプ材の上端部が上側前方支柱108bの下端部が挿し込み可能な内径で開口するとともに、下端部が他のラック台車100の上側前方支柱108bの上端部が挿し込み可能なカップ状に拡径して形成されている。また、下側前方支柱108aは、上端部が載置台101の上面に対して面一に位置決めされた状態で下端部が床面GLから浮く長さに形成されている。本実施形態においては、下側前方支柱108aの下端部は、床面GLから約20mm浮いた状態で設けられている。
上側前方支柱108bは、主として、ラック台車100上に他のラック台車100を積み重ねるための円筒部材であり、下側前方支柱108aの上端部の内径より小さい外径で形成されている。この上側前方支柱108bは、下側前方支柱108aに挿し込んで連結した場合に、載置台101に載置される被保管物WKの高さより高くなる長さに形成されている。
一方、載置台101の外側の四隅のうちラック台車100の後方側の2つの隅部には、側方に張り出した状態で後方支柱109が図示上下方向に沿って互いに平行に延びて設けられている。後方支柱109は、前方支柱108とともに載置台101が下降した際に床面GLに対して載置台101を支持するとともに、ラック台車100を積み重ねるための鋼製丸パイプ(鋼管)材からなる円筒部材である。この支柱109は、下側前方支柱108aと上側前方支柱108bとを連結した前方支柱108の長さと同じ長さに形成されており、前方支柱108と同様に、上端部が閉塞されているとともに下端部がカップ状に拡径して形成されている。
2つの後方支柱109の上部には、互いの後方支柱109間に架設された状態で架設棒体110が設けられている。架設棒体110は、主として、載置台101を手押しにて移動させるための棒部材であり鋼製丸パイプ(鋼管)材で構成されている。この架設棒体110は、ラック台車100を積み重ねた際に上側に重ねられたラック台車100の最下端部、具体的には、キャスター105の下端が位置する高さ位置に設けられている。
載置台101の四隅の下面には、丸鋼材が同各下面から図示下方に延びた後、前方支柱108および後方支柱109に向ってそれぞれ直角に屈曲して各前方支柱108および後方支柱109に接続して構成された保持部111が設けられている。保持部111は、ラック台車100の前後方向に設けられた2つ保持部111で一対を構成し、同一対の保持部111に前記下側前方支柱108aから分離させた上側前方支柱108bが通されることにより同上側前方支柱108bを保持する部分である。
(ラック台車100の作動)
次に、このように構成されたラック台車100の作動について説明する。まず、ラック台車100の使用者は、被保管物WKを載置する場所にラック台車100を移動させる。具体的には、使用者は、前方支柱108を構成する上側前方支柱108bを下側前方支柱108aから外して保持部111に収納した状態(図4参照)で、後方支柱109間に架設された架設棒体110を把持して手押し操作によりラック台車100を移動させる。なお、この場合、載置台101上には被保管物WKなどの荷物が載置されていないため、載置台101は下降せず前方支柱108および後方支柱109の各下端部は床面GLから浮いた状態である。これにより、使用者は、容易かつ円滑にラック台車100を移動させることができる。なお、ラック台車100は、上側前方支柱108bを下側前方支柱108aに連結した状態であっても移動可能であることは言うまでもない。
次に、このように構成されたラック台車100の作動について説明する。まず、ラック台車100の使用者は、被保管物WKを載置する場所にラック台車100を移動させる。具体的には、使用者は、前方支柱108を構成する上側前方支柱108bを下側前方支柱108aから外して保持部111に収納した状態(図4参照)で、後方支柱109間に架設された架設棒体110を把持して手押し操作によりラック台車100を移動させる。なお、この場合、載置台101上には被保管物WKなどの荷物が載置されていないため、載置台101は下降せず前方支柱108および後方支柱109の各下端部は床面GLから浮いた状態である。これにより、使用者は、容易かつ円滑にラック台車100を移動させることができる。なお、ラック台車100は、上側前方支柱108bを下側前方支柱108aに連結した状態であっても移動可能であることは言うまでもない。
次に、使用者は、載置台101上に被保管物WKを載置する。具体的には、使用者は、図6に示すように、ロック機構107のペダル107aを操作することにより押圧プレート107bを下降させて受けプレート106aに押し付ける。これにより、載置台101は、直接、縦断フレーム106を介してキャスター105によって支持される。すなわち、載置台101の下降が阻止された状態となる。次いで、使用者は、図示しないフォークリフト車などを用いて被保管物WKを収めた収納箱(例えば、段ボール箱や通函)を直接、又は同収納箱をパレットを介して持ち上げて載置台101上に載置する。この場合、載置台101は、ロック機構107により下降不能なロック状態であるため、被保管物WKの載置により下降することはない。すなわち、載置台101への被保管物WKの載置によって前方支柱108および後方支柱109の下端部が床面GLに設置することはない。
これにより、使用者は、載置台101に被保管物WKを載置した場合であっても自由にラック台車100を移動させることができる。したがって、使用者は、前記と同様に、後方支柱109間に架設された架設棒体110を把持して手押し操作によりラック台車100を保管場所に移動させることができる。この場合、使用者は、保持部111に保持されている上側前方支柱108bを下側前方支柱108aに連結してラック台車100を移動させることができる。これによれば、ラック台車100の移動中における被保管物WKの位置ずれや落下、および損傷を防止することができる。
なお、本実施形態におけるラック台車100は、ロック機構107による載置台101の下降を解除した状態で、約100kgまでの重さの被保管物WKであれば載置台101が変位可能範囲における下限位置まで下降することがない。このため、使用者は、約100kgまでの重さの被保管物WKであれば載置台101の下降をロックしない状態で被保管物WKを載置して移動させることができる。また、本実施形態におけるラック台車100は、ロック機構107により載置台101の下降をロックした状態で500kgまでの被保管物WKを載置台101上に載置して移動させることができる。すなわち、本実施形態におけるロック機構107の耐荷重は、500kgである。したがって、500kg以上の耐荷重のロック機構107を用いることにより500kg以上の被保管物WKを載置台101上に載置して移動させることもできる。また、本実施形態におけるラック台車100は、ロック機構107により載置台101の下降のロックを解除した状態で1000kgまでの被保管物WKを載置台101上に載置して保管することができる。
被保管物WKの保管場所にラック台車100を移動させた使用者は、ロック機構107のペダル107aを操作することにより押圧プレート107bを上昇させて受けプレート106aの押圧を解除する。これにより、載置台101は、縦断フレーム106を介したキャスター105による支持が解除されて、スプリング体103および縦断フレーム106を介してキャスター105によって支持される(図3参照)。このため、載置台101は、被保管物WKの総重量が約100kg以上である場合には、図7に示すように、スプリング体103の弾性力に抗しながら変位可能範囲における下限位置まで下降する。これにより、前方支柱108および後方支柱109の各下端部が床面GLにそれぞれ同時に接地して、載置台101が、再度、直接、縦断フレーム106を介してキャスター105によって支持された状態となる。すなわち、ラック台車100は、移動不能の状態となる。
なお、ラック台車100は、前方支柱108および後方支柱109の各下端部が床面GLにそれぞれ接地した移動不能な状態で被保管物WKを保管することができるが、載置される被保管物WKの重さによってはロック機構107による載置台101の下降をロックした状態で被保管物WKを保管することもできる。また、使用者は、ラック台車100を保管位置に配置して被保管物WKを保管する場合、前方支柱108の上部を構成する上側支柱108aを保持部111に保持させた状態で被保管物WKを保管することができる。一方、使用者は、上側前方支柱108bを保持部111から取り出して下側前方支柱108aに連結した状態で被保管物WKを保管することもできる。これにより、ラック台車100は、載置台101に載置した被保管物WKの位置ずれや落下、および損傷を防止できる。
また、さらに、使用者は、図8に示すように、ラック台車100の上方に他のラック台車100を積み重ねて他の被保管物WKを保管することもできる。具体的には、使用者は、下段に配置されるラック台車100を保管位置に位置決めした後、保持部111に保持された2つの上側前方支柱108bをそれぞれ下側前方支柱108aに挿し込んで連結する。これにより、前方支柱108は、後方支柱109と同じ高さに形成される。次いで、使用者は、上段に配置されるラック台車100を下段に配置されるラック台車100の近傍に配置して、フォークリフト車(図示せず)などを用いて、上段に配置されるラック台車100を持ち上げて下段に配置されるラック台車100上に積み上げる。この場合、使用者は、フォークリフト車のフォークを縦断フレーム106の下方に挿し込んで同縦断フレーム106を介してラック台車100をリフトアップすることができる。
また、この場合、使用者は、上段に配置されるラック台車100の前方支柱108および後方支柱109のカップ状の下端部を下段に配置されるラック台車100の前方支柱108および後方支柱109の上端部上に配置する。これにより、2つのラック台車100が上下に積み重なった状態で被保管物WKを保管することができる。また、この場合、下段に配置されるラック台車100に被保管物WKを収納する場合においては、載置台101上に載置する被保管物WKの上端部が後方支柱109に架設された架設棒体110より下方に位置することを確認する。
これにより、下段に配置されるラック台車100に、上段に配置されるラック台車100を積み重ねた際に上段に配置されるラック台車100の下端部(キャスター105)が下段に配置されるラック台車100に収納された被保管物WKへの干渉を予め認識することができ、下段に配置されるラック台車100に収納された被保管物WKの損傷や上段に配置されるラック台車100の積載ミスなどの荷役作業の事故を未然に防止することができる。
一方、使用者は、ラック台車100内から被保管物WKを取り出す際には、フォークリフト車などを用いて載置台101上に載置された被保管物WKを取り出すことができる。この場合、使用者は、上側前方支柱108bを下側前方支柱108aから分離することにより荷役作業を行い易くすることができる。そして、載置台101上から被保管物WKが取り除かれると、載置台101は、スプリング体103の弾性力によって上昇する。これにより、載置台101とともに前方支柱108および後方支柱109がそれぞれ同時に上昇して床面GLから離隔するため、ラック台車100は再び移動可能な状態となる。
上記作動説明から理解できるように、上記実施形態によれば、ラック台車100は、被保管物WKを載置する載置台101に被保管物WKの重さにより弾性変形するスプリング体103を介して載置台101を移動させるためのキャスター105を備えるとともに、同スプリング体103の弾性変形による載置台101の下降を阻止するロック機構111を備えて構成されている。このため、ラック台車100を使用する使用者は、被保管物WKを載置台101上に載置する際、ロック機構111を操作して載置台101が被保管物WKの載置により下降しないロック状態とすることができる。これにより、ラック台車100は、被保管物WKを収納する際に被保管物WKの重さに拘らず被保管物WKを載置した状態で移動させることができる。この結果、ラック台車100の使用者は、載置台101に被保管物を載置して移動させる際に、被保管物の重さに係わらず被保管物WKを載置できるため、使い勝手が向上する。
さらに、本考案の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本考案の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態においては、スプリング体103をコイルバネで構成した。しかし、スプリング体103は、載置台101に載置される被保管物WKの重量によって弾性変形する弾性体であれば、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、スプリング体103を板バネで構成することもできる。また、スプリング体103の配置位置や配置数についても、前方支柱108および後方支柱109を床面GLに接地する方向および離隔する方向に変位させることができれば、上記実施形態に限定されるものではない。また、スプリング体103の弾性係数についても、ラック台車100の仕様、例えば、載置台101に載置する被保管物WKの重量などに応じて適宜決定すればよい。
また、上記実施形態においては、キャスター105を車輪で構成した。しかし、キャスター105は、載置台101を床面GLに対して移動させることができるものであれば、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、キャスター105を、球体や無限軌道で構成することもできる。
また、上記実施形態においては、前方支柱108を互いに着脱自在に連結可能な下側前方支柱108aと上側前方支柱108bとで構成した。しかし、前方支柱108は、後方支柱109と同様に、一本の丸鋼材で構成することもできる。また、前方支柱108および後方支柱109は、載置台101に対して少なくとも3つ配置され、スプリング体103の弾性変形による載置台101の下降により床面GLに接地して載置台101を支持する構成であれば良い。すなわち、前方支柱108および後方支柱109は、本考案に係る支柱に相当する。したがって、前方支柱108および後方支柱109を総数として3本で構成しても良いし、総数として5本以上で構成してもよい。また、前方支柱108および後方支柱109を下側前方支柱108aと上側前方支柱108bのように分離可能に構成する場合、分割数や、分離可能に構成する支柱の数もラック台車100の仕様に応じて適宜決定すれば良い。また、前方支柱108および後方支柱109の長さも、必ずしも、載置台101の載置面である上面より上方に延びる長さに形成する必要はなく、下側前方支柱108aと同じように、上端部が載置台101の載置面である上面と面一になる長さで構成しても良い。
また、上記実施形態においては、前方支柱108を下側前方支柱108aに対して上側前方支柱108bを分離可能に構成することにより、載置台101上の三方を開放した状態とした。これは、載置台101上への被保管物WKの積み降ろし作業を容易にするためである。したがって、載置台101上への被保管物WKの積み降ろし作業が確保可能であれば、載置台101上の側方および/または前後方向がフェンス状や板状の壁部(例えば、籠状)で閉塞されて構成されていても良い。
また、上記実施形態においては、ラック台車100は、複数のラック台車100同士を互いに積み重ねられるように、前方支柱108および後方支柱109に対して他のラック台車100の前方支柱108および後方支柱109が嵌合可能に構成した。しかし、ラック台車100は、複数のラック台車100同士を互いに積み重ねる必要がない場合には、必ずしも、前方支柱108および後方支柱109に対して他のラック台車100の前方支柱108および後方支柱109を嵌合可能に形成する必要はない。また、複数のラック台車100同士を積み重ねられる構成も上記実施形態に限定されるものでもなく、他の構成であってもよいことは当然である。
また、上記実施形態においては、前方支柱108における下側前方支柱108aから分離した上側前方支柱108bを保持するために載置台101の底部に保持部111を設けた。しかし、保持部111は、上側前方支柱108bを保持する必要がない場合、例えば、前方支柱108が分離不能な一体物で構成されている場合や他に上側前方支柱108bを保管するスペースが用意されている場合などには不要であり省略することができる。
また、上記実施形態においては、2本の後方支柱109間に架設棒体111を架設して設けた。しかし、架設棒体111は、ラック台車100の手押し操作の利便性向上や載置台101上に載置する被保管物WKの安定性および安全性確保のために設けられたものであり、必ずしも必要なものでない。すなわち、架設棒体111は、ラック台車100の仕様に応じた数、配置および形状で必要に応じて設けられれば良い。例えば、架設棒体111は、2本の後方支柱109間の他に、後方支柱109と前方支柱108との間や2本の前方支柱108間の間に1本、または2本以上設けることができる。
WK…被保管物、GL…床面
100…ラック台車、101…載置台、102…上側横断フレーム、103…スプリング体、104…下側横断フレーム、104a…ボルト、105…キャスター、106…縦断フレーム、106a…受けプレート、107…ロック機構、107a…ペダル、107b…押圧プレート、108…前方支柱、108a…下側前方支柱、108b…上側前方支柱、109…後方支柱、110…架設棒体、111…保持部。
100…ラック台車、101…載置台、102…上側横断フレーム、103…スプリング体、104…下側横断フレーム、104a…ボルト、105…キャスター、106…縦断フレーム、106a…受けプレート、107…ロック機構、107a…ペダル、107b…押圧プレート、108…前方支柱、108a…下側前方支柱、108b…上側前方支柱、109…後方支柱、110…架設棒体、111…保持部。
Claims (6)
- 被保管物を載置する載置台と、
前記載置台に載置される前記被保管物の重さにより弾性変形するスプリング体を介して同載置台を床面上に対して移動可能に支持するキャスターと、
前記載置台に対して少なくとも3つ配置され、前記スプリング体の弾性変形による前記載置台の下降により前記床面に接地して前記載置台を支持する支柱と、
前記スプリング体の弾性変形による前記載置台の下降を阻止するロック機構とを備えることを特徴とするラック台車。 - 請求項1に記載したラック台車において、
前記載置台は、前記被保管物が載置される載置面上における少なくとも三方が開放されていることを特徴とするラック台車。 - 請求項1または請求項2に記載のラック台車において、
前記支柱は、
上端部が前記載置台における前記載置面より上方に位置する長さで上方に延びて形成されているとともに、同支柱における前記上端部および下端部が他の前記ラック台車における前記支柱の下端部および上端部に対して互いに嵌合可能に形成されていることを特徴とするラック台車。 - 請求項3に記載したラック台車において、
前記3つのうちの少なくとも1つの支柱は、
前記上端部が前記載置台における前記載置面以下に位置する下側支柱と、
前記下側支柱の上端部に対して着脱自在に連結される上側支柱とで構成されることを特徴とするラック台車。 - 請求項4に記載のラック台車において、
前記載置台は、前記下側支柱から分離した前記上側支柱を保持するための保持部を備えることを特徴とするラック台車。 - 請求項3ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載のラック台車において、
前記支柱は、
前記3つのうちの少なくとも2つの支柱間に架設された架設棒体を備えることを特徴とするラック台車。
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Family Applications (1)
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