JP3164004B2 - 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性樹脂組成物

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JP3164004B2 JP2964397A JP2964397A JP3164004B2 JP 3164004 B2 JP3164004 B2 JP 3164004B2 JP 2964397 A JP2964397 A JP 2964397A JP 2964397 A JP2964397 A JP 2964397A JP 3164004 B2 JP3164004 B2 JP 3164004B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線、電子線な
どの活性エネルギー線により硬化する活性エネルギー硬
化性樹脂組成物に関する。詳細には、不飽和ポリエステ
ルと反応性希釈剤を含有してなり、保存安定性が長く、
硬化性、硬化膜物性に優れた活性エネルギー線硬化性樹
脂組成物に関する。かかる本発明の活性エネルギー線硬
化性樹脂組成物は紙、各種プラスチックフィルム用のオ
ーバーコート剤、印刷インキ、木工塗料等の各種用途に
適用できる。特に、本発明の活性エネルギー線硬化性樹
脂組成物は木工塗料として有用である。
【0002】
【従来の技術】不飽和ポリエステルは、一般的には無水
マレイン酸やフマル酸などのエチレン性不飽和二塩基酸
と、エチレングリコールやプロピレングリコールなどの
グリコール類とを主原料にして、通常、これらを酸系の
エステル化触媒の存在下でエステル化反応させることに
より製造されている。こうして得られる不飽和ポリエス
テルは、活性エネルギー線硬化性樹脂の分野では、スチ
レンモノマー等の反応性希釈剤を併用した組成物として
広く使用されている。
【0003】しかし、近年、スチレンモノマーは、その
揮発性、臭気、毒性による作業環境の悪化が指摘されて
おり、またスチレンモノマーを多用した樹脂組成物は硬
化後の膜が硬くて脆いといった問題がある。さらには、
反応性希釈剤としてスチレンモノマーを用いた活性エネ
ルギー線硬化性樹脂組成物は、アクリル系の反応性希釈
剤を用いた活性エネルギー線硬化樹脂組成物に比較し
て、硬化性も悪い。こうした事情から、不飽和ポリエス
テルにスチレンモノマーに代わる反応性希釈剤を併用し
てなり、速硬性を実現できる活性エネルギー線硬化樹脂
組成物が求められている。
【0004】スチレンモノマーに代わる反応性希釈剤と
しては、アクリル系の反応性希釈剤が考えられる。しか
し、一般に不飽和ポリエステル中のエチレン性不飽和結
合と、アクリロイル基とは反応性が乏しいため、アクリ
ル系の反応性希釈剤では、十分な硬化膜物性は得られな
い。また、他の反応性希釈剤としてはビニルエーテル系
化合物が検討されている。ビニルエーテル系化合物のな
かでもN−ビニルホルムアミドは、優れた硬化性、硬化
膜物性が認められる。しかし、不飽和ポリエステルとN
−ビニルホルムアミドを併用した樹脂組成物は、保存安
定性が極めて悪く、使用し難い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記実情に
鑑みて、保存安定性が長く、硬化性、硬化膜物性に優れ
た、不飽和ポリエステルおよび反応性希釈剤を含有する
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく、不飽和ポリエステルに反応性希釈剤とし
てN−ビニルホルムアミドを併用した樹脂組成物につい
て鋭意研究を行った。その結果、不飽和ポリエステル中
に残存する酸系のエステル化触媒や末端カルボキシル基
が、N−ビニルホルムアミドを併用した樹脂組成物の保
存安定性に悪影響を及ぼしていたことから、不飽和ポリ
エステルとして以下に示す特定の不飽和ポリエステルを
用いれば前記目的を達成できるという新たな知見を得、
本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、不飽和ポリエステルお
よび反応性希釈剤を含有する活性エネルギー線硬化性樹
脂組成物であって、不飽和ポリエステルが酸系触媒を含
有せず、かつ酸価が1以下の不飽和ポリエステルであ
り、反応性希釈剤がN−ビニルホルムアミドを含有する
ことを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、
さらには前記不飽和ポリエステルおよび反応性希釈剤に
加えて、ポリイソシアネート化合物を含有する活性エネ
ルギー線硬化性樹脂組成物、さらには、不飽和ポリエス
テルおよび反応性希釈剤を含有する活性エネルギー線硬
化性樹脂組成物であって、不飽和ポリエステルが酸系触
媒を含有せず、かつ酸価が1以下の不飽和ポリエステル
の残存水酸基に、さらにポリイソシアネート化合物を反
応させた不飽和ポリエステルであり、反応性希釈剤がN
−ビニルホルムアミドを含有することを特徴とする活性
エネルギー線硬化性樹脂組成物に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の不飽和ポリエステルは、
エチレン性不飽和ジカルボン酸と多価アルコールをエス
テル化反応させて得られたものである。また、本発明の
不飽和ポリエステルは、必要に応じて、エチレン性不飽
和ジカルボン酸以外のジカルボン酸、モノカルボン酸や
モノアルコールを併用したものでもよい。
【0009】エチレン性不飽和ジカルボン酸としてはマ
レイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸また
はその酸無水物などが挙げられる。
【0010】多価アルコールとしてはジエチレングリコ
ール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペン
チルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−
シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメ
タノール、3−メチル1,5−ペンタンジオール、グリ
セリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル等が挙げられる。
【0011】必要に応じて併用するエチレン性不飽和ジ
カルボン酸以外のジカルボン酸としてはアジピン酸、セ
バチン酸、コハク酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル
酸、テトラクロロフタル酸、無水クロレンド酸、グルタ
ル酸、マロン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルコハク
酸等が挙げられる。また、モノカルボン酸としては、プ
ロピオン酸、2−エチルヘキシル酸、イソ酪酸、ステア
リン酸等が挙げられ、モノアルコールとしては、n−ブ
チルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、n―
アミルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルア
ルコール、シクロヘキサノール、ジエチレングリコール
モノブチルエーテル等が挙げられる。
【0012】また、本発明の不飽和ポリエステルは、N
−ビニルホルムアミドを混合した樹脂組成物の長期保存
安定性の点から、酸系触媒を含有しないものを用いる。
このような酸系触媒を含有しない不飽和ポリエステル
は、酸系エステル化触媒を使用することなく無触媒下で
エステル化反応を行なうことにより製造できる。また酸
系エステル化触媒を使してエステル化反応を行なった場
合には、エステル化反応終了後に反応系内から酸系エス
テル化触媒を完全に除去することにより製造できる。
【0013】また、本発明の不飽和ポリエステルは、N
−ビニルホルムアミドを混合した樹脂組成物の長期保存
安定性の点から、酸価を1以下となるように反応させた
ものである。なお、酸価を1以下に調整し易くするた
め、エチレン性不飽和ジカルボン酸およびエチレン性不
飽和ジカルボン酸以外のジカルボン酸のカルボキシル基
当量は多価アルコールの水酸基当量より少なくなるよう
に用いるのが好ましい。
【0014】不飽和ポリエステルの製造は、エチレン性
不飽和ジカルボン酸および多価アルコール、必要に応じ
てエチレン性不飽和ジカルボン酸以外のジカルボン酸等
を常法によりエステル化反応させる。反応温度は150
〜250℃程度であり、全反応時間は4〜12時間程度
である。エステル化反応中に生じた水は、分縮器により
除く。反応の終了は酸価が1以下になった時とする。上
記のエステル化反応に際しては、反応促進のためにトル
エン等の溶剤を使用して反応してもよい。
【0015】こうして得られる本発明の不飽和ポリエス
テルの不飽和度(1g中に含まれるエチレン性不飽和基
のモル数)は、要求される物性、N−ビニルホルムアミ
ドの併用割合によって最適条件は異なるが、0.5×1
-3〜10×10-3モル/g程度が好ましい。不飽和度
が0.5×10-3モル/gより小さい場合には、十分な
硬化性が得られ難く、10×10-3モル/gより大きい
場合には、樹脂設計が困難となる。
【0016】また、本発明の不飽和ポリエステルの分子
量は、広範囲に変えることができるが、N−ビニルホル
ムアミドと併用して、良好な活性エネルギー線硬化性、
硬化膜物性を得るためには、重量平均分子量500〜3
0000程度、好ましくは500〜20000の範囲と
するのがよい。重量平均分子量が、500より小さい場
合は、硬化速度が低く、脆い硬化膜となる傾向があり、
30000より大きい場合には粘度が高く、取り扱いが
困難である。
【0017】かかる本発明の不飽和ポリエステルは、そ
の残存水酸基をポリイソシアネート化合物と反応させて
使用することもできる。ポリイソシアネート化合物は、
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物中に不飽和ポリエス
テルとともに存在させて、いわゆる二液タイプとして使
用することができ、また不飽和ポリエステルの残存水酸
基に予め反応させて、イソシアネート変性された不飽和
ポリエステルの一部として使用することができる。
【0018】ポリイソシアネート化合物としては、イソ
ホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシア
ネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、1,6―ヘキサンジイソ
シアネート、リジンジイソシアネート、水添ジフェニル
メタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネ
ートおよびそれらの多量体等が挙げられる。ポリイソシ
アネート化合物の使用割合は、不飽和ポリエステルの残
存水酸基1当量に対して、ポリイソシアネート化合物の
イソシアネート基が0.8当量以下となる範囲である。
なお、イソシアネート変性された不飽和ポリエステルの
不飽和度、重量平均分子量は前記範囲となるのが好まし
い。
【0019】本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成
物は、前記不飽和ポリエステルおよび反応性希釈剤とし
てN−ビニルホルムアミドを含有するものである。不飽
和ポリエステルおよびN−ビニルホルムアミドの使用割
合は、通常、不飽和ポリエステル50〜95重量%、N
−ビニルホルムアミド5〜50重量%の範囲とするのが
好ましい。N−ビニルホルムアミドが5重量%より少な
い場合には硬化性が不十分となり、50重量%を超える
場合には、硬化膜物性、特に耐水性の点で好ましくな
い。
【0020】また、本発明の活性エネルギー線硬化性樹
脂組成物には、N−ビニルホルムアミド以外の反応性希
釈剤を必要に応じて0〜30重量%含有することもでき
る。このような反応性希釈剤としては酢酸ビニル、スチ
レン、ビニルトルエン、トリエチレングリコールジビニ
ルエーテル、ブチルビニルエーテルのようなビニル単量
体、トリプロピレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−
ト、テトラエチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−
ト、1,6ーヘキサンジ(メタ)アクリレート、ビスフ
ェノ−ルAポリ(繰り返し数1〜4程度)エチレングリ
コ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパ
ントリ(メタ)アクリレ−ト、トリメチロールプロパン
モノまたはポリ(繰り返し単位1〜3程度)エトキシト
リアクリレート、ペンタエリスリトールポリ(メタ)ア
クリレート、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アク
リレート、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホ
リン、フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキ
シエチルアクリレートなど公知の各種のアクリル系単量
体があげられる。
【0021】さらに、本発明の活性エネルギー線硬化性
樹脂組成物には、活性エネルギー線として電子線等によ
り樹脂組成物を硬化させる場合には不要であるが、紫外
線による硬化させる場合には、樹脂組成物100重量部
に対し、通常、光重合開始剤1〜15重量部程度を含有
することができる。光重合開始剤としては、ダロキュア
ー1173、イルガキュアー651、イルガキュアー1
84、イルガキュアー907(チバガイギー社製)、ベ
ンゾフェノン、等の各種の公知のものを使用できる。ま
た、必要に応じて、上記以外の各種添加剤、たとえば、
重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、溶
剤、消泡剤、レベリング剤があげられる。場合によって
は、顔料、ケイ素化合物等を本発明の目的を逸脱しない
範囲で目的に応じて含有してもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明の不飽和ポリエステルおよび反応
性希釈剤を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物
は、保存安定性が長く、硬化性、硬化膜物性に優れた特
性を有する。また、本発明の活性エネルギー線硬化性樹
脂組成物は、比較的低粘度で取り扱い性もよい。
【0023】
【実施例】以下に、実施例をあげて本発明を詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。なお、以下「部」はいずれも重量基準である。
【0024】製造例1(不飽和ポリエステルAの製造) 攪拌機、温度計、窒素吹き込み管、分縮器、還流冷却器
を備えたフラスコに、無水マレイン酸54部、アジピン
酸179部、1,6−ヘキサンジオール152部、ネオ
ペンチルグリコール115部、トルエン25部、ヒドロ
キノンモノメチルエーテル1部を仕込んだ。次いで窒素
ガスを吹き込み系内を170℃まで昇温し1.5時間保
温し、さらに220℃まで2時間かけて昇温した後、3
時間保温して酸価0.64(この間の脱水量は、59部
であった)となったところで窒素流量を高め、30分
間、トルエン、水分等を除いた後、冷却し、取り出し
た。得られた不飽和ポリエステルの酸価は0.50、不
飽和度1.3×10-3モル/g、重量平均分子量(GP
Cにて測定、ポリスチレン換算)は5400であった。
得られた不飽和ポリエステルを不飽和ポリエステルAと
する。
【0025】製造例2(不飽和ポリエステルBの製造) 製造例1において、フラスコに仕込んだ化合物を無水マ
レイン酸98部、アジピン酸146部、ネオペンチルグ
リコール295部、トルエン25部、ヒドロキノンモノ
メチルエーテル1部に代え、220℃における保温時間
を4時間に変えた他は製造例1と同様に反応を行い、酸
価0.5となった後、製造例1と同様の処理を行なっ
た。得られた不飽和ポリエステルの酸価は0.36、不
飽和度2.1×10-3モル/g、重量平均分子量(GP
Cにて測定、ポリスチレン換算)は7750であった。
得られた不飽和ポリエステルを不飽和ポリエステルBと
する。
【0026】製造例3(不飽和ポリエステルCの製造) 製造例1で得た不飽和ポリエステルA100部(水酸基
価156)に、イソホロンジイソシアネート15部を加
え、130℃で4時間反応させた。得られた不飽和ポリ
エステルの酸価は0.41、不飽和度1.1×10-3
ル/g、重量平均分子量(GPCにて測定、ポリスチレ
ン換算)は7800であった。得られた不飽和ポリエス
テルを不飽和ポリエステルCとする。
【0027】製造例4(不飽和ポリエステルDの製造) 製造例1において、触媒としてブチル酸錫0.2部を添
加した以外は製造例1と同様に反応を行い、不飽和ポリ
エステルを得た。得られた不飽和ポリエステルの酸価は
0.41、不飽和度1.3×10-3モル/g、重量平均
分子量(GPCにて測定、ポリスチレン換算)は550
0であった。得られた不飽和ポリエステルを不飽和ポリ
エステルDとする。
【0028】製造例5(不飽和ポリエステルEの製造) 製造例1において、220℃における保温時間を2時間
に変えた他は製造例1と同様に反応を行った。得られた
不飽和ポリエステルの酸価は2.1、不飽和度1.3×
10-3モル/g、重量平均分子量(GPCにて測定、ポ
リスチレン換算)は5200であった。得られた不飽和
ポリエステルを不飽和ポリエステルEとする。
【0029】実施例1 不飽和ポリエステルA70部、N―ビニルホルムアミド
30部および重合禁止剤としてヒドロキノン0.07部
を混合し、ワニスを調製した。
【0030】実施例2〜3、比較例1〜2 実施例1において不飽和ポリエステルの種類を表1に示
すように変えた他は、実施例1と同様にしてワニスを調
製した。
【0031】(保存安定性)実施例1〜3または比較例
1〜2で調製したワニスをサンプル瓶にとり、密栓し、
50℃に設定した恒温器に入れ、ゲルが発生するまでの
時間を測定し、保存安定性を評価した。評価結果を表1
に示す。
【0032】
【表1】
【0033】実施例4 不飽和ポリエステルA70部およびN−ビニルホルムア
ミド30部をビーカーに入れ、さらに重合禁止剤として
ヒドロキノン0.1部および光重合開始剤(チバガイギ
ー社製,イルガキュアー184)3部を加え混合、溶解
し、粘度510cps(25℃)のワニスを調製した。
【0034】実施例5〜8、比較例3〜4 実施例3において不飽和ポリエステルまたは反応性希釈
剤の種類もしくは使用量を表2に示すように変えた他
は、実施例3と同様にしてワニスを調製した。ワニス粘
度を表2に示す。
【0035】実施例9 不飽和ポリエステルA67部、ポリイソシアネート化合
物(ヘキサメチレンジイソシアネート三量体、コロネー
トHX、日本ポリウレタン(株)製)10部およびN−
ビニルホルムアミド27部をビーカーに入れ、さらに重
合禁止剤としてヒドロキノン0.1部および光重合開始
剤(チバガイギー社製,イルガキュアー184)3部を
加え混合、溶解し、粘度600cps(25℃)のワニ
スを調製した。
【0036】(硬化速度、硬化膜の物性測定)実施例4
〜9、比較例3〜4で得られたワニスについて以下の試
験を行ない硬化速度、硬化膜の物性を評価した。評価結
果を表2示す。
【0037】(1)硬化性試験 ワニスを、3ミルのバーでガラス板上に塗布し、高圧水
銀灯(80W/cm)1灯、照射距離10cmの条件で
照射線量を変えて硬化性を測定した。なお、実施例9で
得られたワニスについては、ガラス板上に塗布後、15
0℃で30秒間熱硬化した後に照射を行なった。
【0038】(2)鉛筆硬度 硬化性試験(照射線量105mj)で得られた硬化膜に
ついて、JIS K−5400に基づいて鉛筆硬度を測
定した。
【0039】(3)伸度,強度 硬化性試験(照射線量105mj)で得られた硬化膜を
用いて伸度、強度を測定した。 試験片:幅6mm,長さ5cm(チャック間距離2.5
cm) 伸度:引張速度50mm/分で引っ張り、破断時の自長
に対する伸び率を測定した。 強度:引張速度50mm/分で引っ張り、破断時の荷重
を測定した。
【0040】(4)耐MEK(メチルエチルケトン)性 ワニスをバーコーターNO.12にてガラス板上に塗工
し、硬化(照射線量105mj)した塗工膜をMEKを
浸したガーゼにて表面を擦り、外観に変化があるまでの
回数で評価した。
【0041】
【表2】
【0042】表中、NVFはN−ビニルホルムアミド、
Stはスチレン、TPGDAはトリプロピレングリコー
ルジアクリレートを示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09D 167/06 C09D 167/06 (C08F 283/01 226:02) (56)参考文献 特開 平6−228251(JP,A) 特開 平7−24411(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 283/00 - 283/01 C08F 290/00 - 290/14 C08F 299/00 - 299/08 C08F 2/46 - 2/50 C09D 1/00 - 201/10

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和ポリエステルおよび反応性希釈剤
    を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物であっ
    て、不飽和ポリエステルが酸系触媒を含有せず、かつ酸
    価が1以下の不飽和ポリエステルであり、反応性希釈剤
    がN−ビニルホルムアミドを含有することを特徴とする
    活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 不飽和ポリエステルおよび反応性希釈剤
    に加えて、さらにポリイソシアネート化合物を含有する
    請求項1記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 不飽和ポリエステルおよび反応性希釈剤
    を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物であっ
    て、不飽和ポリエステルが酸系触媒を含有せず、かつ酸
    価が1以下の不飽和ポリエステルの残存水酸基に、さら
    にポリイソシアネート化合物を反応させた不飽和ポリエ
    ステルであり、反応性希釈剤がN−ビニルホルムアミド
    を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】 不飽和ポリエステル50〜95重量%、
    N−ビニルホルムアミド5〜50重量%およびN−ビニ
    ルホルムアミド以外の反応性希釈剤0〜30重量%を含
    有する請求項1〜3のいずれかに記載の活性エネルギー
    線硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 不飽和ポリエステルおよび反応性希釈剤
    に加え、さらに光重合開始剤および/または添加剤を含
    有する請求項1〜4のいずれかに記載の活性エネルギー
    線硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 前記不飽和ポリエステルの不飽和度が
    0.5×10-3〜10×10-3モル/gである請求項1
    〜5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組
    成物。
  7. 【請求項7】 前記不飽和ポリエステルの重量平均分子
    量が500〜30000である請求項1〜6のいずれか
    に記載の組成物。
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