JP3160045U - 包装済み医療用複室容器 - Google Patents

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誠司 矢後
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Abstract

【課題】落下などの衝撃に起因する連通阻害部の剥離を防止する包装済み医療用複室容器を提供する。【解決手段】包装済み医療用複室容器1は、仕切部24により2室に区分された容器本体と、排出ポート22と、排出ポート22の連通を阻害する連通阻害部25とを備える医療用複室容器2と、この医療用複室容器2を仕切部24にて2つ折りした状態で被包する包装体4とからなる。包装済み医療用複室容器1は、包装体4と医療用複室容器2の連通阻害部25付近との間に挟まれ、実質的移動が規制された状態にて収納された連通阻害部保護部材3を備える。【選択図】図2

Description

本考案は、内部にて薬剤の調合を行うことができる医療用複室容器を包装体内に収納した包装済み医療用複室容器に関するものである。
輸液に際し、2種以上の液体(薬液)を混合して使用する場合がある。この場合、従来では、別途準備した2つの薬液を使用時に混合することにより準備していた。最近では、薬液の投与を速やかなものとすること、ならびに混合忘れなどを防止することより、1つの医療用容器の薬剤室を剥離可能な仕切部により2つの薬剤室に区分し、あらかじめ混合すると経時的に変質、劣化する薬剤を分離して収納したいわゆる複室の医療用容器が使用されるようになってきている。
しかしながら、複室の医療用容器では、薬剤が混合されない状態にて患者に投与されるおそれがある。このため、各収納部に収納されている薬剤を混合した後に患者に投与することを保証する方法が工夫されている。例えば、特開2002−136570号公報(特許文献1)のように、薬剤室を剥離可能な仕切部により区分するとともに、さらに、薬剤排出口と薬剤を収納する分室との間を区切る隔壁である排出用弱シール部を備える容器が提案されている。また、本件出願人は、排出ポートの付近に設けられ、第1の薬剤室と排出ポートとの連通を阻害する連通阻害部を備えるものを提案している(特開2006−043061号公報:特許文献2)。
そして、このような2つの薬剤室に区分された複室の医療用容器は、例えば、特開2004−149124号公報(特許文献3)にあるように、2つの薬剤室に区分する仕切部部分にて2つ折りした状態で包装体内に収納され、提供される。
特開2002−136570号公報 特開2006−043061号公報 特開2004−149124号公報
そして、特許文献3のものでは、包装箱の最下層に緩衝材が収納されており、その上に二つ折りされかつ包装体に収納された医療用容器が複数積層されている。この特許文献3のものでは、包装箱状態における落下時の衝撃が、上記の緩衝材により吸収される。
しかし、特許文献2のものでは、包装箱より取り出された包装された医療用容器を落下させた場合における緩衝作用を有するものではない。
上述した特許文献1のような排出ポートの付近に設けられ、第1の薬剤室と排出ポートとの連通を阻害する連通阻害部を備え、かつ、仕切部部分にて2つ折りした状態で包装体内に収納された医療用容器にあっては、包装箱より取り出した包装された医療用容器を落下させた場合に、薬剤室内に充填された薬液に付与された衝撃により、連通阻害部が剥離するおそれがあることを、本考案者は知見した。なお、医療用容器の落下時における連通阻害部の剥離は、それを備えない特許文献3のものが知見しうるものではない。
そこで、本考案は、剥離可能な仕切部により区分されるとともに、それぞれに薬剤が収納された第1の薬剤室と第2の薬剤室と、第1の薬剤室と排出ポートとの連通を阻害する剥離可能な連通阻害部とを備える医療用複室容器と、この医療用複室容器を仕切部にて2つ折りした状態で被包する包装体とからなる包装済み医療用複室容器であって、包装済み医療用複室容器に落下などに起因する衝撃が付与されても、連通阻害部の剥離を防止することができる包装済み医療用複室容器を提供するものである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 可撓性材料により作製され、内部空間が剥離可能な仕切部により第1の薬剤室と第2の薬剤室に区分された容器本体と、前記第1の薬剤室の下端部に設けられた排出ポートと、前記第1の薬剤室に収納された第1の薬剤と、前記第2の薬剤室に収納された第2の薬剤と、前記第1の薬剤室と前記排出ポートとの連通を阻害する剥離可能な連通阻害部とを備える医療用複室容器と、該医療用複室容器を前記仕切部にて2つ折りした状態で被包する包装体とからなる包装済み医療用複室容器であって、
該包装済み医療用複室容器は、前記包装体と前記医療用複室容器の前記連通阻害部付近との間に挟まれ、実質的移動が規制された状態にて収納された連通阻害部保護部材を備える包装済み医療用複室容器。
(2) 前記連通阻害部は、前記容器本体の前記下端部より前記排出ポートの先端部上方を取り囲むように前記仕切部方向に延びるものである上記(1)に記載の包装済み医療用複室容器。
(3) 前記連通阻害部保護部材は、板状部と、該板状部の前記医療用複室容器と向かい合う面に設けられかつ、前記連通阻害部の形状に対応した形状を有する連通阻害部保護用突出部を有するものであり、前記阻害部保護部材は、前記医療用複室容器の前記連通阻害部が、前記連通阻害部保護用突出部上となるように前記包装体内に収納されている上記(1)または(2)に記載の包装済み医療用複室容器。
(4) 前記連通阻害部保護部材の前記板状部は、前記排出ポートが載置される排出ポート載置部を備えている上記(3)に記載の包装済み医療用複室容器。
(5) 前記連通阻害部保護部材は、内部に空気が充填され膨満した中空袋状物である上記(1)に記載の包装済み医療用複室容器。
(6) 前記連通阻害部保護部材は、前記医療用複室容器の前記連通阻害部が、前記連通阻害部保護部材上となるように前記包装体内に実質的に移動が規制された状態にて収納されている上記(5)に記載の包装済み医療用複室容器。
(7) 可撓性材料により作製され、内部空間が剥離可能な仕切部により第1の薬剤室と第2の薬剤室に区分された容器本体と、前記第1の薬剤室の下端部に設けられた排出ポートと、前記第1の薬剤室に収納された第1の薬剤と、前記第2の薬剤室に収納された第2の薬剤と、前記第1の薬剤室と前記排出ポートとの連通を阻害する剥離可能な連通阻害部とを備える医療用複室容器と、該医療用複室容器を前記仕切部にて2つ折りした状態で被包する包装体とからなる包装済み医療用複室容器であって、該包装済み医療用複室容器は、前記包装体と前記医療用複室容器の前記連通阻害部付近との間に挟まれ、実質的移動が規制された状態にて収納された連通阻害部保護部材を備え、前記連通阻害部は、前記容器本体の前記下端部より前記排出ポートの先端部上方を取り囲むように前記仕切部方向に延びるものであり、前記連通阻害部保護部材は、板状部と、該板状部の前記医療用複室容器と向かい合う面に設けられかつ、前記連通阻害部の形状に対応した形状を有する連通阻害部保護用突出部を有するものであり、前記阻害部保護部材は、前記医療用複室容器の前記連通阻害部が、前記連通阻害部保護用突出部上となるように前記包装体内に収納されているものである包装済み医療用複室容器。
(8) 前記連通阻害部保護部材の前記板状部は、前記排出ポートが載置される排出ポート載置部を備えている上記(7)に記載の包装済み医療用複室容器。
本考案の包装済み医療用複室容器では、包装体と医療用複室容器の連通阻害部付近との間に挟まれ、実質的移動が規制された状態にて収納された連通阻害部保護部材を備えている。
このため、包装済み医療用複室容器の落下などによる衝撃が薬剤を収納した薬剤室に付与されても、連通阻害部保護部材によりその衝撃に起因する力が伝達されにくいため、不用意な連通阻害部の剥離が防止される。
図1は、本考案の実施例の包装済み医療用複室容器の正面図である。 図2は、図1のA−A線断面図である。 図3は、図1に示した包装済み医療用複室容器の包装体の一部を剥離した状態を示す図である。 図4は、本考案の包装済み医療用複室容器に使用される医療用複室容器の一例の正面図である。 図5は、図4のB−B線断面図である。 図6は、図1ないし図3に示した包装済み医療用複室容器に用いられている連通阻害部保護部材の正面図である。 図7は、図6に示した連通阻害部保護部材の底面図である。 図8は、図6のC−C線断面図である。 図9は、本考案の包装済み医療用複室容器を説明するための説明図である。 図10は、本考案の他の実施例の包装済み医療用複室容器を説明するための説明図である。 図11は、図10のD−D線断面図である。 図12は、本考案の他の実施例の包装済み医療用複室容器の正面図である。 図13は、図12のE−E線断面図である。 図14は、図12に示した包装済み医療用複室容器の包装体の一部を剥離した状態を示す図である。 図15は、図12ないし図14に示した包装済み医療用複室容器に用いられている連通阻害部保護部材の正面図である。 図16は、図15に示した連通阻害部保護部材の平面図である。 図17は、本考案の包装済み医療用複室容器に使用される他の例の連通阻害部保護部材の断面図である。
以下、本考案の包装済み医療用複室容器について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本考案の実施例の包装済み医療用複室容器の正面図である。図2は、図1のA−A線断面図である。図3は、図1に示した包装済み医療用複室容器の包装体の一部を剥離した状態を示す図である。図4は、本考案の包装済み医療用複室容器に使用される医療用複室容器の一例の正面図である。図5は、図4のB−B線断面図である。図6は、図1ないし図3に示した包装済み医療用複室容器に用いられている連通阻害部保護部材の正面図である。図7は、図6に示した連通阻害部保護部材の底面図である。図8は、図6のC−C線断面図である。図9は、本考案の包装済み医療用複室容器を説明するための説明図である。図10は、本考案の他の実施例の包装済み医療用複室容器を説明するための説明図である。図11は、図10のD−D線断面図である。
本考案の包装済み医療用複室容器1は、可撓性材料により作製され、内部空間が剥離可能な仕切部24により第1の薬剤室28と第2の薬剤室29に区分された容器本体21と、第1の薬剤室28の下端部に設けられた排出ポート22と、第1の薬剤室28に収納された第1の薬剤38と、第2の薬剤室29に収納された第2の薬剤39と、第1の薬剤室28と排出ポート22との連通を阻害する剥離可能な連通阻害部25とを備える医療用複室容器2と、医療用複室容器2を仕切部24にて2つ折りした状態で被包する包装体4とからなる。そして、包装済み医療用複室容器1は、包装体4と医療用複室容器2の連通阻害部25付近との間に挟まれ、実質的移動が規制された状態にて収納された連通阻害部保護部材3を備えている。
この実施例の包装済み医療用複室容器1は、包装体4と、包装体4内に収納された医療用複室容器2と、包装体4内に収納されるとともに包装体4と医療用複室容器2の連通阻害部25付近との間に挟まれ、実質的移動が規制された状態となっている連通阻害部保護部材3とを備える。
医療用複室容器2は、図4および図5に示すように、仕切部24により仕切られ、かつ薬剤が収納された2つの薬剤室28,29を有している。
具体的には、医療用複室容器2は、仕切部24により仕切られた第1の薬剤室28および第2の薬剤室29を有する可撓性材料により形成された容器本体21と、第1の薬剤室28に充填された第1の薬液38と、第2の薬剤室29に充填された第2の薬液39と、薬剤室28と連通可能である排出ポート22と、薬剤室28と排出ポート22間の連通を阻害する剥離可能な連通阻害部25を備えている。
容器本体21は、軟質樹脂製シートにより作製されている。容器本体21は、インフレーション成形法により筒状に成形されたものが好ましい。なお、容器本体21は、例えば、Tダイ法、ブロー成形法、ドライラミネート法、ホットメルトラミネート法、共押出インフレーション法、共押出Tダイ法、ホットプレス法等の種々の方法により製造されたものでもよい。そして、容器本体21は、製造過程において折り曲げられることにより2つの側辺が形成される。また、必要により軽くプレスすることにより、折り曲げられた側辺を形成してもよい。
容器本体21の形成材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)のようなポリオレフィン、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等の各種熱可塑性エラストマーあるいはこれらを任意に組み合わせたもの(ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等)が挙げられる。そして、使用する樹脂材料は、高圧蒸気滅菌(オートクレーブ滅菌)に耐えられる耐熱性、耐水性を有していることが好ましい。
また、医療用複室容器2の容積は、内部に収納する液体の種類等によって異なるが、通常は、200〜5000mL程度であるのが好ましく、500〜5000mL程度であるのがより好ましい。
また、本考案の実施例の容器本体21の一端部には一端側シール部26が設けられ、容器本体21の他端部には他端側シール部27が設けられている。また、一端側シール部26には、吊り下げ用開口が設けられている。容器本体21の一端側シール部及び他端側シール部は、熱融着(ヒートシール)、高周波融着、超音波融着等により形成されることが好ましく、特に、熱融着により行うことが好ましい。
仕切部24は、図4および図5に示すように、容器本体21の内部空間を仕切るように形成された剥離可能な弱シール部である。容器本体21は、仕切部24により、第1の薬剤室28と第2の薬剤室29とに仕切られている。仕切部24の剥離強度としては、輸送中に2つ折り梱包形態の容器本体21に対して加えられる圧力では剥離せず、容器本体21を手指などで圧迫した(絞った)ときにいずれかの薬剤室中の薬液によって生じる薬剤室内面に対する強い内圧によって剥離する程度であることが好ましい。仕切部24は、容器本体21を融着することにより形成されることが好ましい。融着としては、熱融着、高周波融着、超音波融着などであることが好ましい。容器本体21は、このように仕切部24に区分された2つの薬剤室28、29を有しているため、異なる成分の薬剤を無菌的に容器本体21内で混合することができる。また、仕切部24の両端部には、実質的に剥離しない、すなわち、押圧・絞り加圧など、仕切用弱シールに対する通常の連通操作では剥離しない程度のシール強度でシールされた強シール部24aを形成してもよい。また、この医療用複室容器では、仕切部24は、容器本体21の第2の薬剤室29が第1の薬剤室28より内容積が大きくなる位置に形成されている。
仕切部24は、薬液が充填された第1の薬剤室28もしくは第2の薬剤室29を指等で押圧(或いは絞り加圧)することにより剥離可能な程度のシール強度を備える。このように仕切部24により容器本体21内を仕切ることにより、反応等による変質、劣化を生じる物質を含有する液体を使用するまでは別々に保存でき、使用に際し、また、使用直前などに両液を混合することが好ましいとき等に適用することができる。このような液体としては、例えば、アミノ酸電解質液とブドウ糖液、ブドウ糖液と重曹液等の組み合わせが挙げられる。
また、医療用複室容器2は、図4および図5に示すように、第1の薬剤室28と連通する排出ポート22を備えている。排出ポート22は、公知のものが使用される。この実施例の医療用複室容器2の排出ポート22は、図5に示すように、両端側が開口した筒状本体部材22aと、筒状本体部材22aの露出する開口部を封止するシール部材22bを備えるキャップ部材22cにより構成されている。
連通阻害部25は、排出ポート22の上方を取り囲むように形成されている。
そして、医療用複室容器2は、連通阻害部25を備えており、この実施例では、連通阻害部25は、剥離可能な連通阻害用シール部により形成されている。具体的には、連通阻害部25は、容器本体21の下端部より排出ポート22の先端部上方を取り囲むように仕切部24方向に延びるものとなっている。この連通阻害部25により、第1の薬剤室28から区画された区画部が形成されている。この区画部は、空き室となっている。しかし、区画部には、所定の液体(例えば、注射用水または生理食塩水)が入れられていてもよい。また、区画部は、乾燥状態でもよいが、滅菌のための微量の液体が充填されていてもよい。連通阻害部25は、シート材を、剥離可能に熱シール(熱融着、高周波融着、超音波融着)することにより形成することができる。
連通阻害部25は、仕切部24の中央部分の下側となる位置に形成されていることが好ましい。このような位置に形成されることにより、第1の薬剤室28または第2の薬剤室29を圧迫したとき(例えば押圧したときあるいは絞ったとき)に、上述したように連通阻害部25が容易に剥離する。
連通阻害部25は、シート材を帯状に熱シール(熱融着、高周波融着、超音波融着等)することにより剥離可能に形成されている。この連通阻害部25のシール強度は、仕切部24のシール強度より大きいものであることが好ましい。このような構成により、容器本体21の第1の薬剤室28内の薬剤38と第2の薬剤室29内の薬剤39が混合される前に薬剤が投与されることを防止する。
さらに、この医療用複室容器2では、図4および図5に示すように、第2の薬剤室29と連通する混注ポート23を備えている。混注ポートとしては、公知のものが使用され、具体的には、上述した排出ポートと同様の構成のものが好ましい。
そして、上述した医療用複室容器2は、図1および図2に示すように、仕切部24にて折り曲げることにより、2つに畳まれた状態にて、包装体4内に収納されている。
包装体4は、仕切部24にて折り畳まれた医療用複室容器2の全体を被包するとともに気密にシールされている。
包装体4としては、遮光性かつ気体難透過性のフィルムからなる密封されたものが用いられる。具体的には、アルミニウム蒸着層またはアルミニウム箔層、シリカ(SiO)蒸着層を有する遮光性でかつ気体難透過性のフィルムからなる包装材が好適である。特に、アルミニウム蒸着層またはアルミニウム箔層を気体難透過性の高分子材料フィルムで挟んだ積層フィルムを用いることが好ましい。気体難透過性の積層フィルムを形成する気体難透過性高分子材料としては、2軸延伸ポリアミド、エチレン−ビニルアルコール系共重合体、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリ塩化ビニリデンなどを挙げることができる。
また、積層フィルムの場合、アルミニウム蒸着層またはアルミニウム箔層が積層フィルムの中間層となることが好ましい。積層フィルムは、例えば、気体難透過性高分子材料よりなる1つの層または2層以上を、低融点の樹脂からなる接着剤層(例えばポリエチレンやエチレン−酢酸ビニル共重合体など)を用いて、アルミニウム蒸着層またはアルミニウム箔層と熱融着することによって作製することができる。さらに、積層フィルムの内側となる面に、密封のための低融点樹脂層を設けることが好ましい。この低融点樹脂層は、フィルムの内側全面に設けてもよいが、ヒートシールされる部分もしくはその付近のみに設けてもよい。低融点樹脂層の形成材料としては、いわゆるホットメルト材料が用いられる。具体的には、ポリエチレン(例えば、低分子ポリエチレン)やエチレン−酢酸ビニル共重合体のような低融点樹脂が用いられる。
包装体の具体例としては、例えば、2軸延伸ポリアミド(OPA)/ポリエチレン(PE)/アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレート(PET)/ポリエチレン(PE)よりなる層構造を有する積層フィルム、OPA/PE/アルミニウム箔/PE/PEよりなる層構造を有する積層フィルム、OPA/PE/アルミニウム箔/PE/PET/PEよりなる層構造を有する積層フィルム、PET/PE/アルミニウム蒸着PET/PE/エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)/PEよりなる層構造を有する積層フィルム、ポリ塩化ビニリデン/PE/アルミニウム蒸着PET/PEよりなる層構造を有する積層フィルム、PET/アルミニウム蒸着エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)/PEよりなる層構造を有する積層フィルムなどを挙げることができる。
また、本考案で使用される包装材に使用される気体難透過性フィルムは、酸素透過量が、23℃、90%RH、101kPa(1気圧)で測定したときに1.0mL/m2・day以下であることが好ましく、0.60mL/m2・day以下であることがより好ましい。また、気体難透過性フィルムにおけるアルミニウム蒸着層またはアルミニウム箔層の厚さは、アルミニウム蒸着層の場合は0.05〜1.5μm、アルミニウム箔層の場合は5〜15μmであることが好ましい。
そして、包装体4は、医療用複室容器を収納した後、開口部がヒートシールされることにより、密封される。この実施例の包装体では、包装体の周縁部全体がヒートシールされたシール部41を備えている。包装体4は、医療用複室容器とともに脱酸素剤を収納したものであっても良い。
そして、本考案の包装済み医療用複室容器1は、包装体4内に収納されるとともに包装体4と医療用複室容器2の連通阻害部25付近との間に挟まれ、実質的移動が規制された状態となっている連通阻害部保護部材3とを備える。
特に、この実施例の包装済み医療用複室容器1では、連通阻害部保護部材3は、包装体4の内面に固定されている。
そして、この実施例の包装済み医療用複室容器1に用いられている連通阻害部保護部材3は、図2、図6ないし図9に示すように、板状部31と、板状部31の医療用複室容器2と向かい合う面に設けられ、かつ、連通阻害部25の形状に対応した形状を有する連通阻害部保護用突出部32を備えている。そして、図2および図9に示すように、阻害部保護部材3は、医療用複室容器2の連通阻害部25が、連通阻害部保護用突出部32の上となるように包装体4内に収納されている。
連通阻害部保護部材3は、図1および図3に示すように、連通阻害部25の形成部付近上を載置可能であるとともに、図1ないし図3に示すように、排出ポート22上をも載置可能な大きさおよび形状のものとなっている。このため、落下時に排出ポートへの衝撃を緩衝する機能を発揮する。
連通阻害部保護部材3の板状部31は、図2、図6ないし図9に示すように、排出ポート22が載置可能であるとともに、排出ポートから連通阻害部25の形成部部位までを下方より支持可能な形状および大きさのものとなっている。そして、この実施例の連通阻害部保護部材3では、板状部31の一端側に排出ポート載置部を備え、他端側周縁部に連通阻害部保護用突出部32を備えている。連通阻害部保護用突出部32は、板状部31より突出する連続リブ状のものとなっている。そして、この実施例では、連通阻害部保護用突出部32は、連通阻害部25の形状に対応するとともに、連通阻害部25より延び容器本体のシール部27上に到達するものとなっている。さらに、連通阻害部保護用突出部32は、容器本体と接触する可能性のある上端角部が面取りされている。また、連通阻害部保護用突出部32は、上端に向かって肉薄となるように形成されている。
なお、連通阻害部保護用突出部としては、上記のような連続するものが好ましいが、点在する複数の突出部により構成してもよい。
また、板状部31より突出する連通阻害部保護用突出部35の形態は、図17に示す連通阻害部保護部材3bのようなものであってもよい。この実施例における連通阻害部保護用突出部35は、薄板状であり、板状部31より上方に延びる側壁部35aと、側壁部の端部より屈曲し、板状部31に対してほぼ平行に所定長延びる上壁部35bを備えている。上壁部35bの長さ(幅)は、連通阻害部25の幅とほぼ同じもしくは若干大きいまたは若干小さいものであることが好ましい。このような形態とすることにより、連通阻害部保護用突出部35は、湾曲可能であり、包装済み医療用複室容器1に衝撃が付加された場合その緩和作用を発揮する。
さらに、連通阻害部保護部材は、図10および図11に示す連通阻害部保護部材3aのように、板状部31の排出ポート載置部上に設けられた排出ポート保持部33を備えていてもよい。この実施例の連通阻害部保護部材3aにおける排出ポート保持部33は、板状部31より突出するリブにより形成されており、排出ポート保持部33の上面には、排出ポートを保持する凹部が形成されている。特に、この実施例の排出ポート保持部33は、排出ポート22の筒状本体部材22aを下から支えることにより保持するものとなっている。
連通阻害部保護部材の形成材料としては、軟質、硬質、半硬質などどのようなものでもよいが、半硬質もしくは軟質のものが好ましい。連通阻害部保護部材の形成材料としては、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリアミドなどの可撓性高分子材料、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー等の熱可塑性樹脂(熱可塑性エラストマー)、天然ゴム、イソプレンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴムのような各種ゴム材料等の弾性材料などが使用できる。
次に、本考案の他の実施例の包装済み医療用複室容器について説明する。
図12は、本考案の他の実施例の包装済み医療用複室容器の正面図である。図13は、図12のE−E線断面図である。図14は、図12に示した包装済み医療用複室容器の包装体の一部を剥離した状態を示す図である。図15は、図12ないし図14に示した包装済み医療用複室容器に用いられている連通阻害部保護部材の正面図である。図16は、図15に示した連通阻害部保護部材の平面図である。
この実施例の包装済み医療用複室容器10と上述した包装済み医療用複室容器1との相違は、連通阻害部保護部材のみであり、連通阻害部保護部材についてのみ説明するものとし、その他については、同一に符号を付し、上述した説明を参照するものとする。
この実施例の包装済み医療用複室容器10は、包装体4と、包装体4内に収納された医療用複室容器2と、包装体4内に収納されるとともに包装体4と医療用複室容器2の連通阻害部25付近との間に挟まれ、実質的移動が規制された状態となっている連通阻害部保護部材5とを備える。
なお、この実施例における医療用複室容器2では、連通阻害部25により囲まれた部分は、膨らんでいない状態となっており、連通阻害部保護部材5により、実質的に押圧されないものとなっている。よって、連通阻害部保護部材5により、連通阻害部25が押し広げられることはない。
そして、この実施例の包装済み医療用複室容器10においても、連通阻害部保護部材5は、包装体4の内面に固定されていてもよい。この実施例の包装済み医療用複室容器10において用いられている連通阻害部保護部材5は、図13および図16に示すように、内部に空気が充填され膨満した中空袋状物である。連通阻害部保護部材5は、可撓性フィルムにより袋状に形成されるとともに、その内部に空気が充填されることにより、膨満した状態となっている。そして、この通阻害部保護部材5は、包装体4内に収納されるとともに包装体4と医療用複室容器2の連通阻害部25付近との間に挟まれた状態となっており、図13に示すように、両者間に押圧されることにより、変形している。そして、この連通阻害部保護部材5は、図12ないし図14に示すように、連通阻害部25の形成部付近上を載置可能であるとともに、排出ポート22の容器本体21内に延びる端部部分上をも載置可能な大きさおよび形状のものとなっている。このため、落下時に排出ポートへの衝撃を緩衝する機能を発揮する。
中空袋状物である連通阻害部保護部材5の形成材料としては、包装体4の材料として説明したものが好適に使用できるが、ポリエチレンなどの安価でシート厚を薄くすることで柔軟となる材料であれば十分である。また、中空袋状物である連通阻害部保護部材5の膨満の程度としては、包装体4と医療用複室容器2に押圧されることにより、変形可能であることが好ましく、許容充填量の40〜90%程度であることが好ましく、特に、50〜80%程度が好適である。なお、この実施例における連通阻害部保護部材5は、内部に空気が充填されたチューブ状物51の両端をシール部52にてシールしたものとなっている。なお、連通阻害部保護部材5は、積層した2枚のシートの周縁部をシールすることにより形成したものであってもよい。
1 包装済み医療用複室容器
2 医療用複室容器
3 連通阻害部保護部材
4 包装体

Claims (8)

  1. 可撓性材料により作製され、内部空間が剥離可能な仕切部により第1の薬剤室と第2の薬剤室に区分された容器本体と、前記第1の薬剤室の下端部に設けられた排出ポートと、前記第1の薬剤室に収納された第1の薬剤と、前記第2の薬剤室に収納された第2の薬剤と、前記第1の薬剤室と前記排出ポートとの連通を阻害する剥離可能な連通阻害部とを備える医療用複室容器と、該医療用複室容器を前記仕切部にて2つ折りした状態で被包する包装体とからなる包装済み医療用複室容器であって、
    該包装済み医療用複室容器は、前記包装体と前記医療用複室容器の前記連通阻害部付近との間に挟まれ、実質的移動が規制された状態にて収納された連通阻害部保護部材を備えることを特徴とする包装済み医療用複室容器。
  2. 前記連通阻害部は、前記容器本体の前記下端部より前記排出ポートの先端部上方を取り囲むように前記仕切部方向に延びるものである請求項1に記載の包装済み医療用複室容器。
  3. 前記連通阻害部保護部材は、板状部と、該板状部の前記医療用複室容器と向かい合う面に設けられかつ、前記連通阻害部の形状に対応した形状を有する連通阻害部保護用突出部を有するものであり、前記阻害部保護部材は、前記医療用複室容器の前記連通阻害部が、前記連通阻害部保護用突出部上となるように前記包装体内に収納されている請求項1または2に記載の包装済み医療用複室容器。
  4. 前記連通阻害部保護部材の前記板状部は、前記排出ポートが載置される排出ポート載置部を備えている請求項3に記載の包装済み医療用複室容器。
  5. 前記連通阻害部保護部材は、内部に空気が充填され膨満した中空袋状物である請求項1に記載の包装済み医療用複室容器。
  6. 前記連通阻害部保護部材は、前記医療用複室容器の前記連通阻害部が、前記連通阻害部保護部材上となるように前記包装体内に実質的に移動が規制された状態にて収納されている請求項5に記載の包装済み医療用複室容器。
  7. 可撓性材料により作製され、内部空間が剥離可能な仕切部により第1の薬剤室と第2の薬剤室に区分された容器本体と、前記第1の薬剤室の下端部に設けられた排出ポートと、前記第1の薬剤室に収納された第1の薬剤と、前記第2の薬剤室に収納された第2の薬剤と、前記第1の薬剤室と前記排出ポートとの連通を阻害する剥離可能な連通阻害部とを備える医療用複室容器と、該医療用複室容器を前記仕切部にて2つ折りした状態で被包する包装体とからなる包装済み医療用複室容器であって、
    該包装済み医療用複室容器は、前記包装体と前記医療用複室容器の前記連通阻害部付近との間に挟まれ、実質的移動が規制された状態にて収納された連通阻害部保護部材を備え、
    前記連通阻害部は、前記容器本体の前記下端部より前記排出ポートの先端部上方を取り囲むように前記仕切部方向に延びるものであり、
    前記連通阻害部保護部材は、板状部と、該板状部の前記医療用複室容器と向かい合う面に設けられかつ、前記連通阻害部の形状に対応した形状を有する連通阻害部保護用突出部を有するものであり、前記阻害部保護部材は、前記医療用複室容器の前記連通阻害部が、前記連通阻害部保護用突出部上となるように前記包装体内に収納されているものであることを特徴とする包装済み医療用複室容器。
  8. 前記連通阻害部保護部材の前記板状部は、前記排出ポートが載置される排出ポート載置部を備えている請求項7に記載の包装済み医療用複室容器。
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