JP3159340B2 - 枠体付きパネルの製造方法 - Google Patents

枠体付きパネルの製造方法

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JP3159340B2
JP3159340B2 JP34708792A JP34708792A JP3159340B2 JP 3159340 B2 JP3159340 B2 JP 3159340B2 JP 34708792 A JP34708792 A JP 34708792A JP 34708792 A JP34708792 A JP 34708792A JP 3159340 B2 JP3159340 B2 JP 3159340B2
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俊和 伊藤
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  • Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パネル、ことに無機質
ならびに有機質のガラス板状体、例えば平板状または曲
げ板状を有する生あるいは強化された単板、合せあるい
は複層ガラスなどのパネルに、リテーナを配備できるよ
うに押出成形によって枠体を成形一体化する製造方法で
あって、建築用ならびに車輌用等における、種々の窓部
材あるいは扉部材等に採用し得る有用な枠体付きパネル
の製造方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば車輌用窓ガラスのようなパ
ネルの周縁部に、リテーナを備える枠体を一体的に装着
する方法としてはいくつかの提案がなされている。
【0003】例えば特開昭58ー113482号公報には、ウイ
ンドウおよびその製造方法が記載されており、窓板の外
表面に剥離可能なコーテイング層を形成する工程と、窓
板の周縁に剛性材料からなる複数個のリテーナを固着す
る工程と、窓板をインジエクシヨン成形型内に載置し、
リテーナを含めて窓板の周縁を覆うように軟質合成樹脂
モールデイングを一体成形する工程と、モールデイング
の内周縁に沿って切目を入れてコーテイング層を剥離す
る工程とを含むウインドウの製造方法等が開示されてい
る。
【0004】また一方、押出成形法による樹脂モールに
係る製造方法としては、本出願人が既に出願した特開平
4ー261822号公報には、枠体付きパネルの製造方法及び
製造装置について記載しており、パネルの周縁部に枠体
が装着されてなる枠体付きパネルを製造する方法であっ
て、押出し成形用ダイ装置の口金に形成された押出口に
対し、その側方開口部からパネルの周縁部の一部分を差
し込んで、そのパネルの周縁部と口金の押出口との間に
枠体の断面形状に対応する成形空間を構成し、次にダイ
装置の材料給送路から給送される枠体材料を成形空間を
経て、パネルの周縁部と口金の押出口とで形成される押
出成形口から押出しながら、パネルとダイ装置とをパネ
ル周縁部に沿って相対的に移動させることで、パネルの
周縁部に沿って連結する均一断面の枠体を形成すると同
時にパネル周縁部に枠体を接合して一体化することを提
案している。
【0005】さらに例えば、特開平4ー226323号公報に
は、ガラスプレート等の物品の周縁表面に合成樹脂物品
を形成するための種々のフローレートで押出し成形がで
きる装置について記載しており、ことにダイヘッドの放
射状に外側に直接な部分は外周エッジの略直線部よりコ
ーナー部あるいはカーブ部についての方が速く移動する
ので、コーナー部あるいはカーブ部については外側のオ
リフイスのフローレートを増加すること等が開示されて
いる。
【0006】またさらに例えば、特開平4ー151225号公
報には、ガラス周縁部における樹脂成形品の成形方法が
記載されており、押出ノズルを固定し、ガラスウインド
を回転させてガラスウインドの外周縁に、樹脂モール等
の樹脂成形品を取付けることが開示されている。
【0007】またさらに例えば、特開平4ー226321号公
報には、ガスケット付窓ガラスの製造方法が記載されて
おり、ガラス周縁部に直接プラスチゲルを任意の形状に
吐出させながら、付着したのち、加熱溶融させることが
開示され、前記プラスチゲルが塩化ビニル系樹脂と可塑
剤から成り、常温における粘度が、剪断速度1sec -1
50万cps 以上、500 万cps 以下の粘度を有し、かつ剪断
速度100sec -1 で50万cps 以下の粘度を有するものであ
ることが記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】前述したように、例
えば特開昭58ー113482号公報に記載のウインドウおよび
その製造方法では、インジエクシヨン成形を行うにあた
って、ことにパネルが大型化した際に、その金型製作費
等が多大でコスト高となり、また一対の金型内にパネル
をセットし型締めする時あるいはインジエクシヨン成形
時におけるパネルの破損を招来することが起こり易く、
金型内面が損傷されて枠体表面に凹凸状の傷となって発
現し不良品となり、、歩留の低下や作業性の低下等に悪
影響を及ぼすようになり易いものと言えるものであっ
て、このなかでリテーナを備えるものとすると、微妙な
調整等が必要となり、ますます複雑となって多面的な問
題を発現し易くなると言えるものである。
【0009】また一方、例えば特開平4ー261822号公
報、特開平4ー226323号公報、特開平4ー151225号公報
ならびに特開平4ー226321号公報には、単にパネルの周
縁部に枠体を押出し法で一体成形するものにすぎず、そ
の一体成形されたものを効率的かつ確実に取り付けるた
めの手段およびその製造方法については何ら開示されて
いないし示唆する記載もない。
【0010】しかもことに例えば特開平4ー226323号公
報に記載のガラスプレート等の物品の周縁表面に合成樹
脂物品を形成するための種々のフローレートで押出し成
形ができる装置では、単にガラスプレート等物品の一裏
面における周縁の塗膜部表面に合成樹脂物品を形成する
のにはよい方法と言えるとしても、例えばガラスパネル
等の表裏周縁表面と端面を含む3〜4次元的な対応を必
要とするような周縁部に、所期の形状の枠体を装着する
ような、形状が複雑であって、しかも枠付きパネルとし
て使用される際に該枠体が外視されるための品位までに
及ぶには容易には到らないものである。
【0011】またことに例えば、特開平4ー151225号公
報に記載のガラス周縁部における樹脂成形品の成形方法
では、単に押出ノズルを固定し、ガラスウインドを回転
させ、ガラスウインドの外周縁に樹脂成形品を取付ける
ようにしたとしても、ガラスウインドを固定し、その周
縁に沿って押出しノズルを回周して樹脂成形品を取付け
るようにしたような手段に単に振替えたに過ぎないもの
であって、例えばパネルのコーナ曲線状部やその近傍に
おける前記枠体の表面シワや浮上り等の見栄えを損なう
ようなことを防止することが必ずしもできないものであ
り、具体性についての記載は全くなく容易に採用するこ
とができるとは言い難いもので実用性に乏しいものであ
る。
【0012】さらにことに例えば、特開平4ー226321号
公報に記載のガスケット付窓ガラスの製造方法では、金
型および高圧の射出装置を使用することなく、常圧下で
できるものの、加熱溶融処理が必要であり、ことに吐出
開始部と吐出終了部が不連続となり、プラスチゲルをヘ
ラ等でもって連続形状への修正が必要であって、必ずし
も省力的でかつ自動化でき、しかも略同一形状ならびに
表面性とはし難いと言っても過言ではないものである。
【0013】
【問題点を解決するための手段】本発明は、従来のかか
る問題点に鑑みてなしたものであって、例えウインドガ
ラス等のパネルが平板状で形状変化しても、該パネルの
例えば周縁表裏両面と端面を囲繞して合成樹脂製の枠体
であるモールディングあるいはガスケットを同時固着一
体に押出成形することができるなかで、ことに該パネル
の周縁部の複数箇所にリテーナの挟持部を適宜配置して
も、直線状部と同様な均一状断面で高品位である自動的
でかつ連続的に押出成形ができるようにしたものであっ
て、複雑な3次元的、場合によっては4次元的対応がで
きるようにすることで成し得たものであり、操業上のト
ラブルもなく、高表面性で寸法精度がよいものとなり、
さらに例えばコーナー部やその近傍ならびにリテーナ挟
持部等におけるシワや浮上り等の発生を防止することが
でき、しかも効率的な取付けができるようにしたもので
あり、建築用窓または扉等はもちろん、自動車用窓など
に充分採用し得る有用な枠体付きパネルの製造方法を提
供するものである。
【0014】すなわち、本発明は、パネルの周縁部に、
剛性材料から成るリテーナを有する枠体が装着されてな
る枠体付きパネルを、押出成形によって製造する方法に
おいて、パネルにリテーナの挟持部を予め固着し、枠体
がリテーナの挟持部と接合して一体化されたものであっ
て、該パネルの周縁部と、押出成型用ダイ装置の口金に
成形した押出口との間に前記枠体の断面形状に対応す
る成形空間を構成し、次いで前記ダイ装置の材料供給路
から給送される枠体材料を前記成形空間を経て押出成形
から押出しながら、前記パネルと前記ダイ装置とをパ
ネル周縁に沿って相対的に移動させ、前記リテーナの挟
持部が固着されているパネル周縁部の箇所が、前記ダイ
装置を通過するに際して、前記リテーナ挟持部の固着に
よって増加した成形空間への挿入部体積に対して、押出
される前記枠体材料の供給量を制御することを特徴とす
る枠体付きパネルの製造方法である。
【0015】
【0016】さらに、前記供給量の制御手段が、ダイ装
置において、枠体の押出し材料供給路の他に第2の流路
を設け、さらにその開口部には押出し材料の吐出量の増
減または停止を制御可能とする可動シャッターを有し、
非リテーナ挟持部固着部の前記ダイ装置通過時には前記
シャッターを閉じ、該リテーナ挟持部の固着部分のダイ
装置通過時には同調して前記シャッターを開くことによ
ることを特徴とする上述した枠体付きパネルの製造方法
をそれぞれ提供するものである。
【0017】ここで、前記したように、その移動中前記
パネルの周縁部に沿って連結する要所に、リテーナの挟
持部を有する枠体を形成すると同時に前記パネル周縁部
に前記枠体を接合して一体化することで、前記パネルの
周縁部に沿って枠体を連装することとしたのは、ウイン
ドガラス自体が複雑な曲面を持ち、該ウインドガラスの
周縁部をダイ装置の口金およびダイ本体部分でほぼ水平
に保持しつつ寸法的な吸収を行い、該移動開始部の枠体
の先端部とその形状をキャッチし、その瞬間から枠体形
状に応じて枠体材料の供給量等を制御するようにして、
3次元的な前記キャビティ空間の容積変化によって起こ
る枠体材料の押出し圧力変化を相殺するように、キャビ
ティ空間内圧を決定する因子、成形条件としては押出量
および引き取り速度を制御、さらに具体的には例えば、
ダイ装置内にバイパスである第2の流路から吐出口への
流出のシャッター開閉、押出し装置のスクリュウ回転の
増減によるあるいは引き取り速度(ウインドガラスと押
出口との相対的移動速度)の増減によるキャビティ内圧
制御のうち、押出口直下の変化への対応速答性から、キ
ャビティ容積の変化に合わせ、シャッター開閉、スクリ
ュウ回転の増減等またはそれらの組み合わせの制御をす
ることで解決し、しかも枠体であるモールディング自身
もウインドガラス周縁の表裏両面と端面との周縁部に囲
繞するようにした3次元的な複雑な形状であるものであ
り、さらにモールディングの外表面は外視されるものと
なり優れた表面性が要求される等、格段に多彩な因子が
ある中で少なくとも前記リテーナ挟持部が適宜存在する
なかで、さらに対応して前記枠体材料の供給量、ことに
シャッターの開閉を制御することで吸収し得、前記パネ
ルの周縁部に沿って連装する所期の均一状断面形状の枠
体を形成すると同時に、前記パネルの全周に該枠体を固
着一体化し繋げることができたものである。
【0018】なお、枠体成形開始部の形状としは、少々
傾斜的に逐次所期の枠体断面形状にした方が前記繋ぐ際
の各種制御が容易であることは言うまでもない。
【0019】
【作用】上述したとおり、本発明の枠体付きパネルの製
造方法によれば、ダイ装置の材料給送路から給送される
枠体材料がキャビティ空間および成形空間を経て押出成
形口から押出されながら、パネルとダイ装置とがパネル
周縁部に沿って、相対的に速度制御して移動する。押出
成形口はパネルの周縁部と口金に設けられた押出口とで
形成される。パネルの周縁部にリテーナ挟持部を適宜少
なくとも1個以上装着配置し、パネルの周縁部に枠体を
同時成形固着一体化が容易に押出成形でき、パネルの破
損やキズならびに枠体のシワや浮上り等の発生を解消
し、優れた表面性で見栄えの向上が図れ、さらに均一状
断面で全体寸法も精度よく、自動化ならびに省力化して
製造することができ、リテーナによる取付部材によって
効率的かつ確実に取り付けられるようになる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図にしたがって具
体的に説明する。ただし本発明は係る実施例に限定され
るものではない。
【0021】図1は、本実施例における枠体付きパネル
はモール付き自動車用窓ガラスであって、枠体である
モールディング3がパネルであるウインドガラス2の周
縁部8に沿って周縁4の全周に連続する均一状の断面に
形成されており、リテーナをモールディング3の裏側に
複数箇所配設し、確実な取り付けを可能としており、車
体に取り付けた際にシール性、空力特性あるいは意匠性
に優れるものとなるモール付き自動車用窓ガラスの正
面図である。
【0022】さらに、図2は、前記ウインドガラス2の
周縁部8の表裏両面30、31および端面32に樹脂系接着剤
等でなるプライマを処理した後、前記ウインドガラス2
の周縁部8全周の複数箇所に適宜配設した略コ字状のリ
テーナ挟持部23を包含するよう、塩ビ系あるいはウレタ
ン系等の熱可塑性樹脂、ならびにオレフイン系あるいは
スチレン系等の熱可塑性エラストマーなどの合成樹脂系
またはゴム系等よりなる所期の形状の均一状断面でかつ
枠体状をなす前記モールディング3を、該ウインドガラ
ス2周縁4の表裏両面30、31と端面32を含む周縁部8に
押出成形によって連続して接着と同時一体成形すること
で成し、前記モールディング3の裏側のリテーナ接着部
26を覆う枠体材料を除去して孔を開け、前記リテーナ挟
持部23の裏面のリテーナ接着部26でボルト27を接着固定
したリテーナ12を備えた、前記図1においてIーI視し
たモール付き自動車窓ガラスのリテーナ取付部の部分
拡大側断面図である。
【0023】さらにまた、図3は、図2に示したリテー
12の内、略コ字状のリテーナ挟持部23のみをウインド
ガラス2の周縁部8に配備したリテーナ取付部22を示す
図であり、(A) はその正面図であって、ウインドガラス
2の周縁4に適宜複数個配備した一部を取り上げたもの
であり、(B) は (A)においてIIーII視した部分拡大断面
図であって、後で示す図4乃至6に係る押出成型時の口
金16でのダイ装置通過形状が変化し、枠体材料の流れあ
るいは押出量等に与える影響を最小にするために、リテ
ーナ構成のうち挟持部のみを先ずパネルに固定配備する
ようにしたものである。
【0024】次に上記したように構成するモール付き自
動車用窓ガラスの製造を実施した装置およびその方法
について以下に簡単に説明する。図4は、前記製造を実
施するにあたり主要装置としては、押出成形機の前端
に組付けるダイ装置と、該ダイ装置の側方に配置し
たパネル保持装置と、該パネル保持装置を回転可能
に組付ける回転台と、該回転台を旋回可能に組付ける旋
回装置と、該旋回装置を昇降可能に組付ける支持台
10、該支持台10に組付ける移動装置11ならびに前記パネ
ル保持装置を傾動可能にする傾動装置等を示す斜視図
である。
【0025】なお、図示していないが、製造装置全体と
しては上記した以外に、例えば前記パネル保持装置
対するパネル投入装置、パネル取出し装置、パネル投入
装置に対するパネル供給用受棚装置、ならびに前記パネ
ル取出し装置に対するパネル搬出用受棚装置等を適宜採
用する。
【0026】次いで、図4および図5に示すように、前
記押出成形機のダイ装置には、押出成形機の先端
部に固定バー13によってダイ本体14が取付けられてい
る。該ダイ本体14には一端部がジョイントパイプ15によ
って押出成形機の材料流路に連通し、他端部がダイ本
体14の前端面に凹設された出口に開口し口金16の押出口
17に連通する材料給送路、該材料給送路でもあるキャビ
ティ空間を内部に形成している。
【0027】ダイ本体14の側面にはウインドガラス2の
周縁部8が差込まれた状態で該ガラス2を移動案内する
案内溝が凹設されており、その案内溝の溝面には例えば
弾性圧縮可能なゴム材より成る保護層を設けている。
【0028】ダイ本体14の前端面には口金16が例えば所
定数のボルト等によって着脱交換可能に定着されてい
る。前記口金16には前記材料給送路の出口に連通する押
出口17が貫設され、該押出口17を口金16の側方に開口し
てウインドガラス2の周縁部の一部が押出口17に差込み
可能な側方開口部18を形成している。そして前記側方開
口部18から押出口17に差込まれるウインドガラス2の周
縁部と口金16の押出口17の周壁面によってモールディン
グ3の断面形状に対応する成形空間19を構成している。
なお前記口金16の側方開口部18の対向面には、例えば弾
性圧縮可能なゴム材よりなる保護片を設けている。
【0029】次いで、図4に示すように、前記ダイ装置
の側方に配置され前記ウインドガラス2を載持するパ
ネル保持装置は、前記ウインドガラス2の周縁部8の
差込みあるいは引出し等にあたって前記移動装置11によ
って移動する。該移動装置11は、フロアに固定した基台
20上に、スライドテーブル21がレールに沿って摺動可能
に組付け、該スライドテーブル21はスライド用モータを
駆動源とする送りねじの正逆回転によって進退動するも
ので、スライドテーブル21の下面には前記送りねじに対
するナットを設けている。
【0030】なお、前記旋回装置の第1旋回アーム28
および第2旋回アーム29によって自在に旋回するように
なっている。また図示していないが、傾動装置によって
前後および左右方向に傾動可能にして前記ウインドガラ
ス2の位置決めを確かなものとしている。
【0031】次に、上述したように構成した各装置を用
いて実施した、本発明の枠体付きパネルの製造方法につ
いて説明する。先ず、予め大きさ約1350mmx950mm 程度
で板厚約3.5mm 程度の曲げ成形したフロートガラスであ
る前記ウインドガラス2周縁4のモールディング3を施
す表裏両面30、31および端面32を含む周縁部8をプライ
マで処理し、該プライマ処理したウインドガラス2を前
記パネル投入装置によって前記パネル保持装置の保持
部材に対して所定の向き、すなわち該プライマ処理した
ウインドガラス2周縁4がダイ装置に対向する向きと
なるように、前記保持部材の各アーム上に配設した前記
吸引カップ34上に載置する。なお、前記移動装置11のス
ライドテーブル21は予め後方位置まで後退しておく。
【0032】次いで、上記の載置した前記プライマ処理
ウインドガラス2は前記各吸引カップ34に吸着し投入を
完了する。さらに次いで、前記ダイ装置の口金16の側
方開口部18に対向する側の吸着した前記プライマ処理ウ
インドガラス2周縁4は常に水平となるように、傾動な
らびに昇降自在に調整しつつ、前記プライマ処理ウイン
ドガラス2周縁部8が前記口金16の側方開口部18から該
口金16の押出口17内に所要の一定量だけ差込み、該プラ
イマ処理ウインドガラス2の周縁部8と該口金16の押出
口17の内周壁との間にモールディング3の断面形状に対
応する前記成形空間19を構成し、図4乃至図5に示すよ
うにセットした。
【0033】セット後、前記ダイ装置の材料給送路に
モールディング材料である塩ビ系樹脂を供給し、該樹脂
が前記成形空間19を経て押出成形口から押出し成形す
る。ことに図6では前記ダイ本体14でのリテーナ挟持部
23を配備固定したリテーナ取付部を示す。
【0034】図7は、図2に示したリテーナ12に係る構
成例を説明した図であり、(A) は図2および3に示した
ように、モールディング3形成後、リテーナ挟持部23を
覆っている部分の樹脂を除去して孔を設け、リテーナ挟
持部23のリテーナ接着部26にボルト27を接着するリテー
ナ接着タイプであり、(B) は前記リテーナ接着部26に替
えてリテーナ嵌着部25を設け、ボルト27を嵌着するリテ
ーナ嵌着タイプであり、(C) は前記リテーナ接着部26に
替えてリテーナネジ部24を設け、ボルト27をネジ止めす
るリテーナネジタイプであり、それぞれ斜視図で示すも
のであって、いずれもリテーナ挟持部23をモールディン
グ内に包含して押出成形後、リテーナとして完成するも
のである。
【0035】図8は、図1においてIーI視したモール
付き自動車窓ガラスにおいて、図2で示したリテーナ
12のリテーナ接着部26を備えるリテーナ挟持部23に替え
て、図7の(C) に示すように、リテーナネジ部24を備え
るリテーナ挟持部23とボルト27でなるリテーナネジタイ
プの場合であって、リテーナ取付部22を部分拡大した側
断面図である。
【0036】図9は、図8に示したリテーナ12のうち、
ネジ部24付きリテーナ挟持部23のみをウインドガラス2
の周縁部8に配備したリテーナ取付部22を示す図であ
り、(A) はその正面図であって、ウインドガラス2の周
縁4に適宜複数個配備した一部を取り上げたものであ
り、(B) は (A)においてIII ーIII 視した部分拡大断面
図であって、前記図4乃至5ならびに後述する図10乃至
12に係る押出成型時の口金16でのダイ装置通過形状が変
化し、枠体材料の流れあるいは押出量等に与える影響を
最小にするために、リテーナ構成のうち挟持部23のみを
先ずパネルに固定配備するようにしたものである。
【0037】図10は、図9に示したようなリテーナネジ
タイプであるウインドガラス3で、図8に示すモール付
き自動車窓ガラスを製造する際に係る、ダイ本体14に
設けた樹脂の吐出口36およびシャッター37を示す一部断
面を含む正面図であって、リテーナ12自体、ことにメネ
ジ形状等を有するリテーナ挟持部23が大型となった場
合、該大型リテーナ挟持部23を固定配備した部分での枠
体材料の樹脂流動に与える影響は免れず、図11で示すダ
イ本体14内の第2の流路35を樹脂が流出するよう吐出口
36を設けることが一手段であり、該吐出口36をモーター
M等で作動可能なシャッター37によって開閉を制御でき
るようにしたものである。
【0038】なお、この場合、例えば押出機のスクリュ
ー回転制御等による枠体材料の供給量を制御変化せしめ
ることでも対応可能であるものの、即答性の点で必ずし
も充分とは言い難く、内圧の均一化等、本シャッター37
との組み合わせが時としては好しい場合もあるもので
ある。
【0039】図11は、図10に示した吐出口36に繋がるダ
イ装置内の第2の流路35と、図9で示したウインドガラ
スにモールディング3を形成するモールィング形成部と
の配置関係を示す断面図である。
【0040】図12は、図9、10および11に示すリテーナ
ネジタイプに係り、ウインドガラス2の周縁部8にモー
ルディング3の一体成形が進行し、リテーナネジ部24を
備えるリテーナ挟持部23に及んだ際において、ダイ本体
14の前面部に設けたシャッター37を一点破線の位置から
実線の位置に移動し、即座に塞いでいた吐出口36を開放
し、ダイ本体14内の成型空間19の枠体材料が実線で示す
位置にあったものが、該成型空間19と第2の流路35での
点線の位置まで枠体材料が及ぶようにし、場合によって
は吐出口36から枠体材料を流出せしめるようにし、成形
空間19でのモールディング3の成型に影響を与えること
がないようにするものであり、その挙動を説明する説明
図である。
【0041】以上の一連の作業でもって、前記ウインド
ガラス2周縁部8に沿って全周に連裝し所期の均一状断
面形状のリテーナ挟持部23を備えるモールディング3を
固着一体化押出成形した時点で、前記したダイ本体14と
口金16の型部下側部分33を下側へ下げることで型開きを
し、前記移動装置11のスライドテーブル21を後方位置ま
で後退してモールディングの押出成形を完了する。な
お、前記型開きした部分は型締めして次回に備えた。ま
たなお、相対的移動速度等の制御については、例えば3
次元ティーチング法あるいはオフラインティーチング法
等でもよいものである。
【0042】得られたモール付き自動車用窓ガラス
は、図13に示すように、モールディング3にリテーナ12
を設けた外観の完成品となって、ガラスにおける破損や
キズの発現等のトラブルがないことはもとより、成形し
たモールディングでの表面シワやキズ等の発現もなく優
れた表面性で高品位となり、さらにモールディング形状
も均一状断面を呈し見栄えもよく、リテーナの位置やモ
ール付き自動車窓ガラス全体等の寸法精度もよいもので
ある等、所期のものを自動化ならびに省力化して得るこ
とができる。ことに前記リテーナによる取付部材によっ
て効率よくかつ確実に取り付けられるようになるもので
ある。
【0043】
【発明の効果】以上前述したように、本発明によれば、
曲げ成形パネル等各種パネルを特異にセットし、複雑な
断面形状を有するようなモールディングを、ことにパネ
ルの周縁部にリテーナ挟持部を適宜少なくとも1個以上
装着配置するなかで、パネルの周縁部に沿って全周に連
裝して同時成形固着一体化する押出成形方法で製造する
ことができるようにしたので、より効率的で、シワや浮
上りがなく高品位であって、かつ均一状断面で全体寸法
およびリテーナ位置等精度よく確実に安定して製造でき
て取り付けられ、建築用の窓あるいは扉等をはじめ、自
動車用窓等にとくに有用な枠体付きパネルの製造方法で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の枠体付きパネルの製造方法における一
実施例でのモール付き自動車窓ガラスを示した正面図で
ある。
【図2】図1においてIーI視した、モール付き自動車
窓ガラスのリテーナ部を部分拡大した側断面図である。
【図3】図2に示したリテーナのうち、リテーナ挟持部
のみをウインドガラスの周縁部に配備したリテーナ取付
部を示す図であり、(A) はその正面図、(B) は(A) にお
いてIIーII視した部分拡大断面図である。
【図4】図1および図2に示したモール付き自動車窓ガ
ラスを製造するに際し、製造装置の一部を構成する移動
装置上のパネル保持装置に載置保持したウインドガラス
を、押出成形機のダイ装置にセットした状態を示す斜視
図である。
【図5】図4に示した、ウインドガラスおよび製造装置
の一部を構成する押出成形機のダイ本体を部分拡大した
斜視図である。
【図6】図3に示したリテーナ取付部におけるダイ本体
を示す正面図である。
【図7】図2に示したリテーナに係る構成例を説明した
図であり、(A) は図2に示したリテーナ接着タイプ、
(B) はリテーナ嵌着タイプ、(C) はリテーナネジタイプ
のそれぞれ斜視図である。
【図8】図1においてIーI視した、モール付き自動車
窓ガラスにおいて、他タイプであるリテーナネジタイプ
のリテーナ挟持部でなるリテーナ部を部分拡大した側断
面図である。
【図9】図8に示したリテーナのうち、リテーナ挟持部
のみをウインドガラスの周縁部に配備したリテーナ取付
部を示す図であり、(A) はその正面図、(B) は(A) にお
いてIII ーIII 視した部分拡大断面図である。
【図10】図9に示すリテーナネジタイプを備えるウイン
ドガラスで、図8に示すモール付き自動車窓ガラスを製
造する際に係る、ダイ本体に設けた樹脂の吐出口および
シャッターを示す一部断面を含む正面図である。
【図11】図10に示した吐出口に繋がるダイ本体内の第2
の流路とモールディング形成部との配置を示す断面図で
ある。
【図12】図9、10および11に示すリテーナネジタイプに
係り、ウインドガラス周縁部にモールディングの一体成
形が進行し、リテーナネジ挟持部に及んだ際における成
型空間と第2の流路での枠体材料およびシャッターの挙
動を説明する説明図である。
【図13】本発明によるモール付き自動車窓ガラスのモー
ルディングにリテーナを設けた外観を示す完成品リテー
ナ部部分斜視図である。
【符号の説明】 モール付き自動車用窓ガラス 2 ウインドガラス 3 モールディング ダイ装置 パネル保持装置 8 周縁部12 リテーナ 14 ダイ本体 16 口金 17 押出口 18 側方開口部 19 成形空間 22 リテーナ取付部 23 リナーナ挟持部 24 リテーナネジ部 25 リテーナ嵌着部 26 リテーナ接着部 35 第2の流路 36 吐出口 37 シャッター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 豊 三重県松阪市大口町1510 セントラル硝 子株式会社テクニカルセンター内 (56)参考文献 特開 平4−151225(JP,A) 特開 平4−261822(JP,A) 特開 昭58−113482(JP,A) 実開 昭62−156519(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 47/00 - 47/96

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パネルの周縁部に、剛性材料から成るリテ
    ーナを有する枠体が装着されてなる枠体付きパネルを、
    押出成形によって製造する方法において、パネルにリテ
    ーナの挟持部を予め固着し、枠体がリテーナの挟持部と
    接合して一体化されたものであって、該パネルの周縁部
    と、押出成型用ダイ装置の口金に成形した押出口との間
    前記枠体の断面形状に対応する成形空間を構成し、
    次いで前記ダイ装置の材料供給路から給送される枠体材
    料を前記成形空間を経て押出成形口から押出しながら、
    前記パネルと前記ダイ装置とをパネル周縁に沿って相対
    的に移動させ、前記リテーナの挟持部が固着されている
    パネル周縁部の箇所が、前記ダイ装置を通過するに際し
    て、前記リテーナ挟持部の固着によって増加した成形空
    間への挿入部体積に対して、押出される前記枠体材料の
    供給量を制御することを特徴とする枠体付きパネルの製
    造方法。
  2. 【請求項2】前記供給量の制御手段が、ダイ装置におい
    て、枠体の押出し材料供給路の他に第2の流路を設け、
    さらにその開口部には押出し材料の吐出量の増減または
    停止を制御可能とする可動シャッターを有し、非リテー
    ナ挟持部固着部の前記ダイ装置通過時には前記シャッタ
    ーを閉じ、該リテーナ挟持部の固着部分のダイ装置通過
    時には同調して前記シャッターを開くことによることを
    特徴とする請求項記載の枠体付きパネルの製造方法。
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