JP3156942B2 - 皮革様シート状物 - Google Patents

皮革様シート状物

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JP3156942B2 JP25464692A JP25464692A JP3156942B2 JP 3156942 B2 JP3156942 B2 JP 3156942B2 JP 25464692 A JP25464692 A JP 25464692A JP 25464692 A JP25464692 A JP 25464692A JP 3156942 B2 JP3156942 B2 JP 3156942B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表面ヌメリタッチを有
し、風合の良い皮革様シート状物に関する。さらに詳し
くは、ポリウレタン樹脂を構成する特定成分を特定の配
合組成で特定の順序で配合、反応せしむる事により得た
力学特性、耐久性などの諸物性に優れ、かつ加工適性に
優れたポリウレタン樹脂を用いることにより表面ヌメリ
タッチを有し、風合の良い皮革様シート状物を提供す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタンを表皮材とする皮革様シー
ト状物は靴、衣料、家具、あるいは自動車などの車両用
座席の材料として多方面に使用されているが、その風
合、耐久性、耐光性、耐熱性等の品質に対する要求が益
々高度なものとなって来ている。ポリウレタン樹脂の特
性を改良することによりこれらの要求性能を満たす試み
が数多くなされている。その手段の一つとして例えば、
ポリウレタンの種類、その成分組成を変更する事が行わ
れている。
【0003】特開平2−264086号公報には特定組
成のポリエステルジオールと数平均分子量300〜5,
000のポリオキシアルキレングルコールを成分として
含むポリウレタンエラストマーに特定構造の凝固調節剤
を配合した溶液を繊維基材に含浸または/および塗布
し、該ポリウレタンの非溶剤で凝固させるシート状物の
製造法が示されている。該公報にはポリオキシアルキレ
ングルコールとしてポリエチレングリコールが含まれる
事が示されている。得られたシート状物は良好な平滑性
と柔軟性およびドレープ性に優れた風合を呈するスポン
ジ構造を有しており、耐加水分解性および耐屈曲性にす
ぐれ、皮革様シートの表皮層に適する事を開示し、その
優位性を主張している。
【0004】しかしながら、該公報の方法によってはヌ
メリ性の良いシート状物は得られないのみならず、本発
明の要件である所のNCO/OHの当量比が0.5〜
0.99となる様な量的関係で反応して得られた実質的
に末端がOHの中間体ジオール(C)を経由し、平均
分子量が5000以上のポリエチレングリコール(E)
とを反応せしめる事により、ヌメリ性の良いシート状が
得られる事はとうてい類推できるものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この様に、皮革様シー
ト状物を構成するポリウレタンを改良することにより風
合、柔軟性、耐寒性、耐熱性、耐久性、さらには表面タ
ッチにすぐれた皮革様シート状物を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリエステ
ル、ポリカーボネート、ポリラクトンよりなる群より選
ばれた数平均分子量が500〜3000のポリマージオ
ール(A)と有機ジイソシアネート(B1)および低分
子鎖伸長剤(D)とをNCO/OHの当量比が0.5〜
0.99となる様な量的関係で反応して得られた実質的
に末端がOHの中間体ジオール(C)と、ジフェニルメ
タン−4,4’−ジイソシアネート(B2)および平均
分子量が5000以上のポリエチレングリコール(E)
とを反応せしめて得られるポリウレタンが繊維基材に含
浸または/および表面塗布されている事を特徴とする皮
革様シート状物である。
【0007】ポリマージオール(A)はポリエステル、
ポリカーボネート、ポリラクトンよりなる群より選ばれ
る。ポリエーテルジオールは、本発明の必須成分である
数平均分子量5000以上のポリエチレングリコール
(E)と同類の化合物であり、ポリエチレングリコール
(E)と親和性があり本発明の作用機構と思慮される適
度なミクロ相分離状態が得られないためか本発明の目的
には適さない。ポリマージオール(A)の数平均分子量
は500〜3000であるが、より好適には700〜2
500の範囲が選ばれる。500未満であると皮革様シ
ート状物の柔軟性が失われるとか、風合が低下するとか
の傾向にあり好ましくない。3000を越えたものは、
必然的にウレタン基濃度が減少するためか、風合、柔軟
性、耐寒性、耐熱性、耐久性のバランスのとれた皮革様
シート状物が得にくいのみならず、該ポリマージオール
の工業的製造に難点があり好ましくない。
【0008】ポリマージオール(A)はポリエステル、
ポリカーボネート、ポリラクトンの単独または任意の割
合で混合して用いることができる。また、分子量が50
0未満の低分子ジオールを本発明の目的を損なわない範
囲で混合して用いることはなんら制限はないが、エチレ
ングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオールなど
の低分子直鎖ジオール、キシリレングリコールなどの芳
香族ジオールのごとき通常は鎖伸長剤として用いられる
成分は実質的に含まないほうが皮革様シート状物の風
合、柔軟性、耐寒性などの面で好ましい。
【0009】本発明に使用されるポリエステルジオール
は例えば二塩基酸とジオールとを反応させて得る事がで
きる。二塩基酸としてはコハク酸、グルタル酸、アジピ
ン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、ブラシル酸のごとき脂肪族二塩基酸、イソフタル
酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香
族二塩基酸の一種またはそれらの組み合わせで用いる事
ができる。なかでも脂肪族二塩基酸、とりわけアジピン
酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、などのメチレン鎖長が4〜8の二塩基酸がさらに好
適に用いられる。ジオールとしては低級アルコールで置
換されていてもよいエチレングリコール、プロピレング
リコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、
メチルペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタン
ジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカン
ジオール、ドデカンジオールなどの脂肪族ジオール、シ
クロヘキサンジオール、水添キシリレングコリール、な
どの脂環式ジオール、キシリレングリコール、などの芳
香族ジオールなどの一種もしくは二種以上の混合物が用
いられるが、なかでも脂肪族ジオール、とりわけブタン
ジオール、メチルペンタンジオール、ヘキサンジオー
ル、ヘプタンジオール、メチルオクタンジオール、ノナ
ンジオールなどの炭素鎖長が4〜9の脂肪族ジオールの
一種もしくは二種以上の混合物が好適に用いられる。
【0010】ポリカーボネートジオールは、例えばカー
ボネート化合物とジオールとを反応させて得る事ができ
る。カーボネート化合物としてはジメチルカーボネー
ト、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネートな
どを用いることができる。ジオールとしては低級アルコ
ールで置換されていてもよいエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、メチルペンタンジオール、ヘキサンジオール、
ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオー
ル、デカンジオール、ドデカンジオールなどの脂肪族ジ
オール、シクロヘキサンジオール、水添キシリレングリ
コール、などの脂環式ジオール、キシリレングリコー
ル、などの芳香族ジオールなどの一種もしくは二種以上
の混合物が用いられるが、なかでも脂肪族ジオール、と
りわけブタンジオール、メチルペンタンジオール、ヘキ
サンジオール、ヘプタンジオール、メチルオクタンジオ
ール、ノナンジオールなどの炭素鎖長が4〜9の脂肪族
ジオールの一種もしくは二種以上の混合物が好適に用い
られる。
【0011】ポリラクトンジオールはたとえば、ポリ−
ε−カプロラクトンジオール、ポリ−トリメチル−ε−
カプロラクトンジオール、ポリ−β−メチル−δ−バレ
ロラクトンジオールなどがある。
【0012】有機ジイソシアネート(B1)は、たとえ
ば、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、
2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート、メ
タまたはパラフェニレンジイソシアネート、1,5−ナ
フチレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサンジイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、水添MDIなどの非芳香族ジ
イソシアネートなどがもちいられる。なかでもポリマー
ジオール(A)および鎖伸長剤(D)と反応せしめる有
機ジイソシアネート(B1)としてはジフェニルメタン
−4,4’−ジイソシアネートの場合が非溶剤で凝固さ
せる事によって得たシート状物の表面ヌメリタッチ性、
風合が良いので好ましい。
【0013】実質的に末端がOHの中間体ジオール
(C)は、ポリマージオール(A)と鎖伸長剤(D)お
よび有機ジイソシアネート(B1)とをNCO/OHの
当量比が0.5〜0.99となる様な量的関係で反応し
て得られる。NCO/OHの当量比が0.5未満である
とポリマージオール(A)の分子量、有機ジイソシアネ
ート(B1)の種類によっても異なるが、実質的に末端
がOHの中間体ジオールに組み込まれるウレタン結合量
が少なすぎたり、さらには分子量が小さくなり過ぎるた
めか、皮革様シート状物の表面ヌメリ性、風合、柔軟
性、耐寒性、耐熱性のバランスがとれにくく、本発明の
効果が十分に得られない。またNCO/OHの当量比が
0.99をこえてもちいると、ポリマージオール(A)
の分子量、有機ジイソシアネート(B1)の種類によっ
てもことなるが、実質的に末端がOHの中間体ジオール
に組み込まれるウレタン結合量が多すぎたり、分子量が
大きくなり過ぎたり、さらには、皮革様シート状物の表
面ヌメリ性、風合、柔軟性、耐寒性、耐熱性のバランス
がとれにくく、本発明の効果が十分に得られない。
【0014】鎖伸長剤(D)としては低級アルコールで
置換されていてもよいエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、メチルペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプ
タンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デ
カンジオール、ドデカンジオールなどの脂肪族ジオー
ル、シクロヘキサンジオール、水添キシリレングリー
ル、などの脂環式ジオール、キシリレングリコール、な
どの芳香族ジオール、さらにはジエチレングリコールな
どの一種もしくは二種以上の混合物が用いられるが、な
かでも脂肪族ジオール、とりわけエチレングリコール、
ブタンジオールが皮革様シート状物の風合、柔軟性、耐
寒性、耐熱性などのバランスの面で好適に用いられる。
【0015】低分子鎖伸長剤(D)の使用量はとくに制
限は無いが、その分子構造、ポリマージオール(A)の
分子量、有機ジイソシアネートの種類、NCO/OH当
量比によっても異なるが、通常はポリマージオール
(A)に対し、(D)/(A)の当量比で0.5〜7、
なかでも1〜5.5が得られた皮革様シート状物の風
合、柔軟性、耐寒性、耐熱性の面で好適である場合が多
い。
【0016】ポリエチレングリコール(E)の分子量は
5000以上であるが、さらには6000〜30000
がより好適に用いられる場合がある。5000未満であ
ると本発明の最大の効果である所の表面ヌメリタッチを
有す風合いの良い皮革様シート状物は得られない。分子
量は5000以上であれば良いが、通常は30000を
越えるポリエチレングリコールは工業的に得るには困難
が伴う。
【0017】ポリエチレングリコール(E)の配合量に
特に制限は無いが、ポリマージオール(A)100重量
部に対し、5〜25重量部、さらには7〜15重量部で
用いられる場合が多い。
【0018】ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシア
ネート(B2)の使用量はとくに制限はなく、ポリウレ
タン溶液の粘度、ポリマージオール(A)の分子量、ポ
リマージオール(A)と有機ジイソシアネート(B1
のNCO/OH当量比、反応溶媒、ポリマージオール
(A)、低分子鎖伸長剤(D)、ポリエチレングリコー
ル(E)中に含まれる水分などによっても異なるが、通
常は(B1)と(B2)よりのNCOとポリマージオール
(A)と低分子鎖伸長剤(D)、ポリエチレングリコー
ル(E)よりの水酸基の当量比NCO/OHが0.95
〜1.3、なかんずく0.97〜1.2で用いられるこ
とが多い。
【0019】また、本発明に用いられる重合法を行うと
きに触媒は必ずしも必要ではないが、通常のポリウレタ
ンの製造に用いられる触媒類、例えばチタンテトライソ
プロポキサイド、ジブチルスズジラウレート、スズオク
テートなどの金属化合物、テトラメチルブタンジアミ
ン、1,4−ジアザ(2,2,2)ビシクロオクタンな
どの三級アミンなどを用いる事ができる。
【0020】本発明に用いられる方法で得られたポリウ
レタンの溶剤としては、たとえばジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ト
ルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、テトラヒド
ロフランなど通常使用されている溶剤が用いられる。
【0021】本発明に用いられる方法で得られたポリウ
レタンは、使用にあたって従来のポリウレタンに使用さ
れる各種添加剤、例えばリン系化合物、ハロゲン含有化
合物などの難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、
染料、可塑剤、界面活性剤などを添加する事ができる。
【0022】繊維基材は、合成繊維、例えばポリアミ
ド、ポリエステル、ビニロン、ポリアクリロニトリルな
ど、人造繊維、例えば、レーヨン、キュプラ、アセテー
トなど、または天然繊維、例えば、絹、綿、羊毛、麻な
どから得られる編布、織布、不織布、平均単繊度0.1
デニール以下の極細繊維束が3次元絡合した不織布など
いずれも使用する事ができる。
【0023】中でも3次元絡合した平均単繊度0.1デ
ニール以下の極細繊維束からなる不織布が好適に適用出
来る。また、繊維基材はあらかじめ極細繊維束とポリウ
レタンの重量比が70/30〜97/3であり、かつ見か
け密度が0.4〜0.8g/cm3となる様にポリウレ
タン樹脂により処理された含浸布がさらに好適に適用出
来る。
【0024】
【作用】本発明の皮革様シート状物が風合、柔軟性、耐
寒性、耐熱性、耐久性、さらには表面タッチにすぐれた
ものとなる作用機構は明確ではないが、ポリマージオー
ル(A)と鎖伸長剤(D)および有機ジイソシアネート
(B1)とが特定の組成比で得られたウレタン基を含む
実質的に末端がOHの中間体ジオール(C)が数平均分
子量5000以上のポリエチレングリコール(E)の共
存下でジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート
(B2)と反応せしめることにより得られたポリウレタ
ン樹脂相と数平均分子量5000以上のポリエチレング
リコール相とが適度なミクロ相分離状態となるために該
ポリウレタン樹脂を表皮層とする皮革用シート状物に上
記のごとき好ましい特性が付与されたのではないかと考
えられる。この様にして得られた本発明の皮革用シート
状物は衣料、靴、鞄、家具、車両内装材、雑貨などなど
各種用途に有用である。
【0025】
【実施例】以下実施例をもって本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はそれに限定されるものではない。
【0026】実施例1 N,N−ジメチルホルムアミド5650重量部に数平均
分子量2000のポリブチレンアジペート1000重量
部、数平均分子量2000のポリヘキシレンカーボネー
ト249重量部、エチレングリコール70.4重量部を
投入溶解する。ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシ
アネート415重量部を攪伴下に徐々に添加する(NC
O/OH=0.94)。添加後、内温80℃で3時間反
応を行った所、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシ
アネートは完全に反応しており、実質的に末端がOHの
中間体を得た。
【0027】続いて、数平均分子量20000のポリエ
チレングリコール125重量部を投入し、ジフェニルメ
タン−4,4’−ジイソシアネートを徐々に添加、反応
を行い、NCO/OH=1.05になった所で溶液粘度
(30℃)が400ポイズとなったので冷却し、ポリウ
レタン溶液を得た。
【0028】上記で得たポリウレタン溶液1000重量
部にセイカセブンBS1001(商標:大日精化社)1
07重量部、レザミンCUT30添加剤(商標:大日精
化社)23重量部、レザミンCUT40(商標:大日精
化社)12重量部、N,N−ジメチルホルムアミド45
0重量部を添加混合し、ウレタン配合液を得た。
【0029】上記で得たウレタン配合液を、平均単繊度
0.08drのポリエチレンテレフタレートの極細繊維
束の三次元絡合不織布にポリエチレン・プロピレンアジ
ペートグリコール/ジフェニルメタン−4,4’−ジイ
ソシアネート/エチレングリコールを当量比で1/5/
4で重合したポリウレタンが多孔質状態で含有された厚
さ1.2mm、見かけ密度0.42g/cm3の多孔性
繊維質基体に350g/m2となる様にナイフコートで
塗工し、引き続き水中に投入し、凝固せしめた。
【0030】得られた湿式皮革様シートは表面ヌメリタ
ッチを有し、風合いに優れたものであり、本発明の目的
を達成していた。
【0031】比較例1 実施例1において、数平均分子量20000のポリエチ
レングリコールを用いることなく、それ以外は同様にし
てポリウレタン溶液を得、さらにポリウレタン配合液と
して湿式皮革様シートを得たが、表面ヌメリタッチを有
を有さず、風合いに劣ったものであり、本発明の特定の
ポリエチレングリコールを用いる効果は明白である。
【0032】比較例2 比較例1と同様にして得られたポリウレタン溶液に数平
均分子量20000のポリエチレングリコール125重
量部を添加した溶液1000重量部にセイカセブンBS
1001(商標:大日精化社)107重量部、レザミン
CUT30添加剤(商標:大日精化社)23重量部、レ
ザミンCUT40(商標:大日精化社)12重量部、
N,N−ジメチルホルムアミド450重量部を添加混合
し、ウレタン配合液を得た。
【0033】平均単繊度0.08drのポリエチレンテ
レフタレートの極細繊維束の三次元絡合不織布にポリエ
チレン・プロピレンアジペートグリコール/4,4’−
ジフェニルメタンジイソシアネート/エチレングリコー
ルを当量比で1/5/4で重合したポリウレタンが多孔
質状態で含有された厚さ1.2mm、見かけ密度0.4
2g/cm3の多孔性繊維質基体に、上記で得たウレタ
ン配合液を350g/m2となる様にナイフコートで塗
工し、引き続き水中に投入し凝固せしめた。
【0034】得られた湿式皮革様シートは、表面にワッ
クス状物がマイグレートして斑が発生しており、かつタ
ッキーであり、実用的には価値のないものであった。
【0035】比較例3 N,N−ジメチルホルムアミド5642重量部に数平均
分子量2000のポリブチレンアジペート1000重量
部、数平均分子量2000のポリヘキシレンカーボネー
ト249重量部、エチレングリコール70.4重量部、
数平均分子量20000のポリエチレングリコール12
5重量部を投入溶解する。ジフェニルメタン−4,4’
−ジイソシアネートを攪伴下に徐々に添加し、NCO/
OH=1.04になった所で溶液粘度(30℃)が39
0ポイズとなったので冷却し、ポリウレタン溶液を得
た。
【0036】上記で得たポリウレタン溶液を用い、実施
例1と同様に湿式凝固をおこなったが、得られた湿式皮
革様シートは表面に凹凸があり、実用に耐えるものでは
なかった。
【0037】この様に本発明の特定のポリエチレングリ
コールを特定の順序で用いて得たポリウレタンの効果は
明白である。
【0038】実施例2 N,N−ジメチルホルムアミド5650重量部に数平均
分子量2000のポリ(3−メチルペンタンジオールア
ジペート)800重量部、数平均分子量2000のポリ
ヘキシレンカーボネート450重量部、エチレングリコ
ール70.4重量部を投入溶解する。ジフェニルメタン
−4,4’−ジイソシアネート328重量部を攪伴下に
徐々に添加する(NCO/OH=0.73)。添加後、
内温80℃で3時間反応を行った所、ジフェニルメタン
−4,4’−ジイソシアネートは完全に反応しており、
実質的に末端がOHの中間体を得た。
【0039】続いて、数平均分子量14000のポリエ
チレングリコール150重量部およびジフェニルメタン
−4,4’−ジイソシアネートを添加、反応を行い、N
CO/OH=1.07になった所で溶液粘度(30℃)
が410ポイズとなったので冷却し、ポリウレタン溶液
を得た。
【0040】上記で得たポリウレタン溶液1000重量
部にセイカセブンBS780(商標:大日精化社)10
7重量部、レザミンCUT30添加剤(商標:大日精化
社)23重量部、レザミンCUT40(商標:大日精化
社)12重量部、N,N−ジメチルホルムアミド450
重量部を添加混合し、ウレタン配合液を得た。
【0041】上記で得たウレタン配合液を、平均単繊度
0.008drの6ナイロンの極細繊維束の三次元絡合
不織布にポリエチレン・プロピレンアジペートグリコー
ル/ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート/
エチレングリコールを当量比で1/5/4で重合したポ
リウレタンが多孔質状態で含有された厚さ1.1mm、
見かけ密度0.37g/cm3の多孔性繊維質基体に3
50g/m2となる様にナイフコートで塗工し、引き続
き水中に投入し、凝固せしめた。
【0042】得られた湿式皮革様シートは表面ヌメリタ
ッチを有し、風合いに優れたものであり、本発明の目的
を達成していた。
【0043】比較例4 N,N−ジメチルホルムアミド5650重量部に数平均
分子量2000のポリ(3−メチルペンタンジオールア
ジペート)800重量部、数平均分子量2000のポリ
ヘキシレンカーボネート450重量部、エチレングリコ
ール70.4重量部を投入溶解する。ジフェニルメタン
−4,4’−ジイソシアネート108重量部を攪伴下に
徐々に添加する(NCO/OH=0.25)。添加後、
内温80℃で3時間反応を行った所、ジフェニルメタン
−4,4’−ジイソシアネートは完全に反応しており、
実質的に末端がOHの中間体を得た。
【0044】続いて、数平均分子量14000のポリエ
チレングリコール150重量部およびジフェニルメタン
−4,4’−ジイソシアネートを添加、反応を行い、N
CO/OH=1.06になった所で溶液粘度(30℃)
が390ポイズとなったので冷却し、ポリウレタン溶液
を得た。
【0045】上記で得たポリウレタン溶液1000重量
部を用いる以外は実施例2と同様にして湿式凝固をおこ
なったが、得られた湿式皮革様シートは表面に凹凸があ
り、実用に耐えるものではなかった。
【0046】この様に本発明の特定範囲のNCO/OH
を満足して得た実質的に末端がOHの中間体を経て得ら
れたポリウレタンの効果は明白である。
【0047】比較例5 数平均分子量が14000のポリエチレングリコールに
代えて数平均分子量2000のポリエチレングリコール
を用いる以外は実施例2と同様にして湿式皮革様シート
を得たが、表面ヌメリタッチを有を有さず、風合いに劣
ったものであり、本発明の特定分子量のポリエチレング
リコールを用いる効果は明白である。
【0048】
【発明の効果】本発明のポリウレタンを使用することに
より、表面ヌメリを有し、風合、柔軟性、耐寒性、耐熱
性、耐久性のバランスのとれた皮革様シート状物を提供
することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09D 175/06 C09D 175/06 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06N 3/14 B32B 27/12 C08J 9/28 C08G 18/10 C08G 18/48 C09D 175/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル、ポリカーボネート、ポリラ
    クトンよりなる群より選ばれた数平均分子量が500〜
    3000のポリマージオール(A)と有機ジイソシアネ
    ート(B1)および低分子鎖伸長剤(D)とをNCO/
    OHの当量比が0.5〜0.99となる様な量的関係で
    反応して得られた実質的に末端がOHの中間体ジオール
    (C)と、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネ
    ート(B2)および平均分子量が5000以上のポリエ
    チレングリコール(E)とを反応せしめて得られるポリ
    ウレタンが繊維基材に含浸または/および表面塗布され
    ている事を特徴とする皮革様シート状物。
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