JP3156438B2 - アクリル系共重合体 - Google Patents
アクリル系共重合体Info
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Description
関する。更に詳しくは、耐寒性および耐熱性のバランス
の点ですぐれているアクリル系共重合体に関する。
の要求される用途にアクリル系ゴムが使用されている。
しかるに、最近では従来のアクリル系ゴムでは満足され
ないような高度の機能、具体的には耐油性を損なうこと
なく、耐寒・耐熱性を向上させたものが求められてい
る。
メトキシエチルアクリレートを共重合させる方法が知ら
れているが(日本ゴム協会誌第53巻第6号第367頁、1980
年)、この方法では耐寒・耐油性は改良されるものの、
耐熱性が悪化するという結果を招いている。また、メタ
クリル酸エステルを共重合させることで、耐熱性を向上
させる方法も知られているが、この場合には耐寒性が悪
化してしまう。
の耐油性を損なうことなく、耐寒性および耐熱性を満足
させる加硫ゴムを与えるアクリル系共重合体を提供する
ことにある。
(a)アルキル(メタ)アクリレートおよびアルコキシアル
キル(メタ)アクリレートの少なくとも一種95〜50モル
%、(b)飽和脂肪酸アリルエステル2〜45モル%、(c)架橋
性単量体0.1〜10モル%および(d)これらと共重合可能な
単量体30〜0モル%の共重合体よりなり、粘度平均分子量
が10万〜500万であるアクリル系共重合体によって達成
される。
しては、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、n-またはイソ-プロピルアクリレート、n-またはイ
ソ-ブチルアクリレート、n-アミルアクリレート、n-ヘ
キシルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、
n-オクチルアクリレート、2-シアノエチルアクリレート
などの炭素数1〜8のアルキル基(シアノ基などの置換基
を有するものを含む)を有するアルキルアクリレートま
たは対応するアルキルメタアクリレートが用いられ、好
ましくはエチルアクリレートまたはn-ブチルアクリレー
トあるいはメチルメタクリレート、エチルメタクリレー
トまたはn-ブチルメタクリレートが用いられる。
ートとしては、例えばメトキシメチルアクリレート、エ
トキシメチルアクリレート、2-メトキシエチルアクリレ
ート、2-エトキシエチルアクリレート、2-ブトキシエチ
ルアクリレートまたは対応するメタクリレートなどの炭
素数2〜8のアルコキシアルキル基を有するアルコキシア
ルキル(メタ)アクリレートが用いられ、好ましくは2-メ
トキシエチルアクリレート、2-エトキシエチルアクリレ
ートまたは対応するメタクリレートが用いられる。
の主成分として約95〜50モル%、好ましくは約90〜60モ
ル%の割合で用いられ、アルキル(メタ)アクリレートと
アルコキシアルキル(メタ)アクリレートの両者が用いら
れる場合には、前者が約90〜10モル%、また後者が約10
〜90モル%の割合で一般に用いられる。
ル%程度迄を他の共重合性単量体と置換し、共重合させ
てもよい。かかる共重合性単量体としては、例えばエチ
レン、プロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アク
リロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、エチルビニルエ
ーテル、ブチルビニルエーテル、アルキルメタクリレー
ト、アルコキシアルキルメタクリレートなどが挙げられ
る。
ては、酢酸アリル、プロピオン酸アリル、n-吉草酸アリ
ル、n-ノナン酸アリル等が挙げられ、これらは共重合体
中2〜45モル%、好ましくは5〜30モル%を占めるような割
合で共重合せしめる。これ以下の共重合割合では耐熱性
が低下し、一方これ以上の割合で共重合させると、耐寒
性や耐加水分解性が低下するようになる。
びそれの反応性基の種類に応じて用いられる架橋剤とし
ては、それぞれ次のようなものが用いられる。 (イ)エポキシ基含有ビニル単量体 アリルグリシジルエーテル、グリシジルビニルエーテ
ル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタアクリレ
ートなどが例示され、これらの架橋剤としては、例えば
有機カルボン酸アンモニウム塩、ポリアミン、ポリアミ
ン塩、ジチオカルバミン酸塩、ポリカルボキシル化合物
と第4級アンモニウム塩または第4級ホスホニウム塩の併
用、イミダゾール誘導体とアルキル硫酸塩またはアルキ
ルスルホン酸塩の併用、ポリアミンまたはグアニジン誘
導体とイオウまたはイオウ供与化合物の併用などが挙げ
られる。 (ロ)カルボキシル基含有ビニル単量体 アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸モ
ノエステルなどが例示され、これらの架橋剤としては、
例えばポリアミン、ポリアミン塩、金属酸化物、ポリエ
ポキシ化合物と第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウ
ム塩または塩基性化合物の併用、ポリアミンまたはポリ
アミン塩とグアニジン誘導体の併用などが挙げられる。 (ハ)反応性ハロゲン含有ビニル単量体 2-クロルエチルビニルエーテル、2-クロルエチルアクリ
レート、モノクロル酢酸ビニルなどが例示され、これら
の架橋剤としては、例えばポリアミン、ポリアミン塩、
脂肪酸アルカリ金属塩とイオウまたはイオウ供与化合
物、トリチオシアヌル酸と脂肪酸金属塩、ジシアンジア
ミド、金属酸化物、ジチオカルバミン酸塩またはチウラ
ム化合物の併用などが挙げられる。 (ニ)ジエン系単量体 イソプレン、ペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、ク
ロロプレン、ブタジエン、メチルブタジエン、シクロペ
ンタジエン、メチルペンタジエン、エチリデンノルボル
ネン、ビニリデンノルボルネン、アリルアクリレート、
2-ブテニルアクリレート、ジヒドロエチリデンノルボル
ネニルアクリレート、ジヒドロジシクロペンタジエニル
アクリレートなどが例示され、これらの架橋剤として
は、例えばイオウ、あるいはベンゾイルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(第
3ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3-ビス(第3ブチルパー
オキシイソプロピル)ベンゼンなどの有機過酸化物とト
リ(メタ)アリルシアヌレート、トリ(メタ)アリルイソシ
アヌレート、1,2-ポリブタジエン、エチレングリコール
(メタ)アクリレートなどの多官能性不飽和化合物との組
合せなどが挙げられる。これらの架橋剤を用いる代わり
に、加熱のみで架橋させてもよい。 (ホ)水酸基含有ビニル単量体 ヒドロキシアルキルアクリレート、ヒドロキシアルキル
メタアクリレート、ヒドロキシアルコキシアクリレー
ト、N-メチロールアクリルアミドなどが例示され、これ
らの架橋剤としては、例えばヘキサメチレンジイソシア
ネート、トリレンジイソシアネートなどのポリイソシア
ネート、アジピン酸などのポリカルボン酸、メトキシメ
チルメラミンなどのアルコキシメチルメラミン、メチル
化尿素、ブチル化尿素などが挙げられる。 (ヘ)トリアルコキシシリル基含有ビニル単量体 ビニルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラ
ン、3-(トリメトキシシリル)-プロピル(メタ)アクリレ
ートなどが例示され、これらは通常自己架橋する。
上を併用して共重合させることができ、例えばエポキシ
基含有ビニル単量体とカルボキシル基含有ビニル単量体
とが併用された場合には、それらの架橋剤として第4級
アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩、グアニジン誘
導体、イミダゾール誘導体などが用いられ、またカルボ
キシル基含有ビニル単量体と反応性ハロゲン含有ビニル
単量体とが併用された場合には、それらの架橋剤として
有機カルボン酸のアルカリ金属塩が単独で、あるいはそ
れと第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩、グア
ニジン誘導体などとが併用される。
う点から最低0.1モル%が用いられ、ただし10モル%をこ
えて用いると架橋硬化物の耐熱性が損なわれるようにな
る。
下に、乳化重合法、けん濁重合法、溶液重合法、塊重合
法などによって行われる。ラジカル重合開始剤として
は、一般に用いられている有機過酸化物、アゾ化合物、
無機過硫酸塩等が、好ましくはレドックス系として用い
られ、これと共に有機メルカプト化合物、有機スルフィ
ド化合物等の連鎖移動剤も用いられる。
ましくは約30万〜300万の粘度平均分子量(ポリエチルア
クリレートの極限粘度からの概算値)を有している。
剤、加硫促進剤、老化防止剤、軟化剤、分散剤、滑剤な
どが必要に応じて添加され、それの加硫は、一般に約15
0〜210℃で約0.5〜15分間の一次加硫によって行われ、
必要に応じて約120〜180℃で約1〜20時間の二次加硫が
行われる。
リルエステルを共重合させることにより、耐油性を損な
うことなく、耐寒性および耐熱性の点で共に満足される
バランスのとれたアクリル系共重合体が得られる。
ル材、Oリング等の成形材料として有効に用いられる。
お、部は重量部である。
迄反応させた後、形成されたゴムラテックスに0.25%塩
化カルシウム水溶液を加えて凝固させ、凝固物を十分水
洗して、粘度平均分子量68万の共重合体を得た。
ック60部、ステアリン酸1部、ステアリン酸ナトリウム
2.5部、ステアリン酸カリウム0.5部およびイオウ0.3部
の配合物を10インチロールで混練し、180℃、6分間の一
次加硫(プレス加硫)および150℃、15時間のギャオーブ
ン中での二次加硫を行い、厚さ2mmの加硫ゴムシートを
得た。この加硫ゴムシートについて、JIS K-6301に準じ
て、引張試験、耐熱性試験(175℃、168時間の空気加熱
老化後の硬さ変化)、耐寒性試験(DSC法によるガラス転
移温度)および耐油性試験(JIS No.3オイル中に150℃、7
0時間浸漬後の体積変化率)が行われた。
のものが用いられ、粘度平均分子量160万の共重合体を
得た。 エチルアクリレート 20モル% n-ブチルアクリレート 30モル% 2-メトキシエチルアクリレート 30モル% n-吉草酸アリル 18モル% アリルグリシジルエーテル 2モル%
ック60部、ステアリン酸1部および安息香酸アンモニウ
ム2部の配合物について、実施例1と同様の混練、加硫
および各種試験が行われた。
のものが用いられ、粘度平均分子量120万の共重合体を
得た。 n-ブチルアクリレート 35モル% 2-メトキシエチルアクリレート 40モル% n-吉草酸アリル 23モル% クロロ酢酸ビニル 2モル%
様の配合物の調製、混練、加硫および各種試験が行われ
た。
のものが用いられ、粘度平均分子量75万の共重合体を得
た。 エチルアクリレート 25モル% n-ブチルアクリレート 30モル% 2-メトキシエチルアクリレート 30モル% プロピオン酸アリル 13モル% クロロ酢酸ビニル 2モル%
様の配合物の調製、混練、加硫および各種試験が行われ
た。
のものが用いられ、粘度平均分子量108万の共重合体を
得た。 n-ブチルアクリレート 46モル% 2-メトキシエチルアクリレート 52モル% クロロ酢酸ビニル 2モル%
様の配合物の調製、混練、加硫および各種試験が行われ
た。
のものが用いられ、粘度平均分子量125万の共重合体を
得た。 エチルアクリレート 26モル% n-ブチルアクリレート 36モル% 2-メトキシエチルアクリレート 36モル% アリルグリシジルエーテル 2モル%
様の配合物の調製、混練、加硫および各種試験が行われ
た。
は、次の表に示される。 表 実施例 比較例 測定項目 1 2 3 4 1 2 引張強さ(kgf/cm2) 145 142 130 148 125 140 伸 び (%) 340 330 320 325 325 330 耐熱性 (ΔHs) +5 +6 +6 +4 +10 +14 耐寒性 (℃) -36 -38 -42 -34 -43 -34 耐油性 (ΔV) 24.4 28.0 35.2 24.2 38.5 28.0
Claims (1)
- 【請求項1】 (a)アルキル(メタ)アクリレートおよび
アルコキシアルキル(メタ)アクリレートの少なくとも一
種95〜50モル%、(b)飽和脂肪酸アリルエステル2〜45モ
ル%、(c)架橋性単量体0.1〜10モル%および(d)これらと
共重合可能な単量体30〜0モル%の共重合体よりなり、粘
度平均分子量が10万〜500万であるアクリル系共重合
体。
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- 1993-03-26 JP JP09042993A patent/JP3156438B2/ja not_active Expired - Fee Related
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