JP3153313U - 錠剤用プレススルーパッケージ - Google Patents
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Abstract
【課題】 錠剤、カプセル剤などの薬剤を収納したプレススルーパッケージにおいて膨らみ収納部を指圧した際、膨らみ収納部の倒れ、圧潰を容易にして蓋材の易開封性を向上させる。【解決手段】 プレススルーパッケージ100は、錠剤4を収納する膨らみ収納部20を所定間隔に複数備えたシート状成形体(本体)10と,前記膨らみ収納部20を封止する蓋材6とからなり、前記蓋材6を破壊して前記錠剤4を取り出す形式のパッケージであって、前記膨らみ収納部20の形状を底面が開口した四角錐台状とした構成。【選択図】 図2
Description
本考案は、錠剤、カプセル剤などの薬剤を収納するプレススルーパッケージ(PTP:PressThrough Package)の形状に関する。詳しくは、錠剤を収納した膨らみ収納部を指圧した際、膨らみ収納部の倒れ,または圧潰を容易にし、蓋材の易開封性を向上させたプレススルーパッケージに関する。
従来の薬用プレススルーパッケージは図3、図4に示すごとく、厚さ300μm程度の塩化ビニルシート等の剛性を有するシート状成形体(本体)と,厚さ20μm程度のアルミニウム箔からなる蓋材、または厚さ数十μm程度のフィルムを多層にした積層樹脂フィルムの蓋材とからなる構成のものが広く用いられている。収納物(錠剤)の取り出しは膨らみ収納部を指圧して圧潰し、膨らみ収納部を介して収納物を押すことにより、収納物によって蓋材を押し破って開口させ取り出す方法が採用されている。
蓋材の易開封性を向上させたプレススルーパッケージとして例えば特開2002−225930号公報により、シート状成形体に熱成形により形成され表面側に突出する多数の膨らみ部を備え、多数の各膨らみ部の内側の凹部に非収納物を入れた状態でシート状成形体裏面の凹部の開口部を閉じるように合成樹脂材料からなる積層フィルムを使用してこの積層フィルムをシート状成形体に対し小さな接合力で剥離可能に接合し、前記各凹部の開口部を囲む位置で積層フィルムの裏面側より積層フィルムを厚み方向に貫通するがシート状成形体を厚み方向に貫通しないように切り込みを形成してなることを特徴とする包装体が提案されている。
特開2002−225930号公報
しかし特許文献1におけるプレススルーパッケージは蓋材に切り込みを設けることにより蓋材の易開封性を向上させるもので、本体の膨らみ収納部に言及するものでない。
さらに、蓋材に切り込みを設ける工程が増えコスト高になるうえ、切り込み深さのバラツきにより防湿性が損なわれる恐れがあるという課題を有していた。
さらに、蓋材に切り込みを設ける工程が増えコスト高になるうえ、切り込み深さのバラツきにより防湿性が損なわれる恐れがあるという課題を有していた。
本考案は膨らみ収納部を親指の爪などで指圧した際、膨らみ収納部の変形と圧潰を容易にし、膨らみ収納部内の錠剤を介して蓋材を破壊することにより易開封性を向上させることを目的とする。また、親指と人差し指とで膨らみ収納部を挟持して錠剤を押し出せる様にすることを目的とする。
本考案にかかるプレススルーパッケージは、錠剤を収納する膨らみ収納部を所定間隔に複数備えた本体と,前記膨らみ収納部を封止する蓋材とからなり、前記蓋材を破壊して前記錠剤を取り出す形式のパッケージであって、前記膨らみ収納部の形状を底面が開口した角錐台状としたことを特徴としたもので、これにより膨らみ収納部の頂部を指圧した場合、従来のように円筒面に支承され,かつ球面の一部をなす頂部を真上から押圧スル構成に較べて頂部の変形、圧潰を容易にし錠剤を介して蓋材の易開封性を向上させられる。また、膨らみ収納部の角錐面を指圧した場合、従来の円筒面またはテーパの付いた円筒面に較べて角錐面の倒れを容易にする。さらに、親指と人差し指とで対向する角錐面を挟持して錠剤を容易に押し出せる。
さらに、本考案にかかるプレススルーパッケージは上記記載において、開口した底面を矩形に代え、開口した円形としたことを特徴としたもので、これにより本体と蓋剤との接合面積が矩形に較べて増える。また、膨らみ収納部周辺を熱圧着する押圧金型の窪み形状が円形となり、前記押圧金型の加工が容易となる。
さらに、本考案にかかるプレススルーパッケージは上記記載において、頂部を平面に代え、球面の一部としたことを特徴としたもので、これによりを膨らみ収納部の高さを低くできプレススルーパッケージを複数重ねても嵩ばらない。
上記構成により本考案のプレススルーパッケージは、膨らみ収納部の頂部を指圧した場合、従来のように円筒面に支承され,かつ球面の一部をなす頂部を真上から押圧スル構成に較べて頂部の変形、圧潰を容易にし錠剤を介して蓋材の易開封性を向上させられる。また、膨らみ収納部の角錐面のいずれか一つを指圧した場合、従来の円筒面またはテーパの付いた円筒面を押圧することに較べて角錐面の倒れを容易にする。さらに、親指と人差し指とで対向する角錐面を挟持して錠剤を容易に押し出せる。その結果、指の力の弱い子ども、お年寄りにも容易にプレススルーパッケージを開封できる。特に錠剤の直径が5mm程度と小さい場合に本考案が有効である。
本考案にかかるプレススルーパッケージは上述の通りである。プレススルーパッケージを構成するシート状成形体(本体)は厚さ200〜300μm程度の剛性を有する透明な樹脂シートで構成するのが好ましい。透明樹脂シートとしては例えば、塩化ビニルシート、ポプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)等、任意の一般的樹脂部材を用いればよい。
錠剤を収納する膨らみ収納部は前記本体樹脂を真空成型または圧空成型などして配設するのが好ましい。膨らみ収納部の樹脂厚さは70〜100μm程度とするのが好ましい。
錠剤を収納する膨らみ収納部は前記本体樹脂を真空成型または圧空成型などして配設するのが好ましい。膨らみ収納部の樹脂厚さは70〜100μm程度とするのが好ましい。
蓋材は20μm程度のアルミニウム箔、10μm程度のアルミニウム箔をラミネートした厚さ100μm程度の紙、厚さ40〜70μm程度の合成樹脂フィルム、異なる種類の樹脂フィルム例えば12μm程度のPETフィルムと30μm程度のPEフィルムを積層した樹脂シート、アルミニウムを1000Å程度蒸着した樹脂フィルムたとえば20μm程度のPETフィルム等から選んだ一つとするのが好ましい。
角錐台形状は三角錐台、四角錐台など任意の形状としてよいことは自明である。なお、角錐面の傾斜角度θも任意としてよいが40度〜60度の範囲に設定するのが好ましい。
以下、本考案のプレススルーパッケージを図面とともに説明する。図1は本考案の一実施例におけるプレススルーパッケージの平面図、図2は図1を切断線S1〜S1で切断した要部拡大断面図である。
図1、図2に示すプレススルーパッケージ100は、錠剤4を収納する膨らみ収納部20を所定間隔に複数備えたシート状成形体(本体)10と,前記膨らみ収納部20を封止する蓋材6とからなり、前記蓋材6を破壊して前記錠剤4を取り出す形式のパッケージであって、前記膨らみ収納部20の形状を底面が開口した四角錐台状としたことを特徴とする。収納する錠剤4の直径が5mm、厚さ寸法が3.5mmのとき、四角錐台の開口した底面の一辺寸法を約6mm、四角錐台の高さを約4.5mmとした。前記四角錐台を構成する角錐面21の傾斜角度を約60度とした。
シート状成形体10は透明な合成樹脂材料たとえばポリプロピレンを材料として作られている。真空成形により表面側に厚み90μm程度の膨らみ収納部20が2行5列に10個所定間隔毎に形成されている。膨らみ収納部20以外のフラットな部分は厚み200μm程度のシート状成形体である。該シート状成形体10の各膨らみ収納部20の内側の凹部30に外周が円形の錠剤4を入れた状態で、凹部30の開口部50を閉蓋するようにシート状成形体10裏面全体に亘って合成樹脂の積層フィルム6がヒートシールにより装着されている。
前記積層フィルム6は厚み8μm程度の透明蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム層6aと、このフィルム層6aにドライラミネートにより剥離強度2.0N/cm以上の大きな接合力で接合された厚み10μm程度の透明なエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂とオレフィン樹脂とのブレンド材料からなるフィルム層6bとからなる。
該フィルム層6bが前記シート状成形体10の裏面側に向くように積層フィルム6をシート状成形体10に重ねてヒートシール面が界面剥離可能にヒートシールにより装着されている。
該フィルム層6bが前記シート状成形体10の裏面側に向くように積層フィルム6をシート状成形体10に重ねてヒートシール面が界面剥離可能にヒートシールにより装着されている。
詳しくは、フィルム層6bとシート状成形体10とはヒートシール強度1.0N/cm〜13.0N/cm程度の小さな接合力で接合されている。なお、積層フィルム6に透明蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム層6aを備えるのは凹部30の内部への湿気の浸入防止効果やガスバリヤー効果を得るためである。
シート状成形体10についてはポリプロピレンを材料として作られていて厚みが大きいため、凹部30の内部への湿気の浸入防止効果を発揮する。なお、該シート状成形体10にガスバリヤー性を必要とする場合には、ガスバリヤー効果のある材料からなるフィルム層を設けてよいことは自明である。
シート状成形体10についてはポリプロピレンを材料として作られていて厚みが大きいため、凹部30の内部への湿気の浸入防止効果を発揮する。なお、該シート状成形体10にガスバリヤー性を必要とする場合には、ガスバリヤー効果のある材料からなるフィルム層を設けてよいことは自明である。
上記構成の包装体の凹部30より錠剤4を取り出すには、図2に示すごとくシート状成形体10の表面側の膨らみ収納部20頂部に真上な方向から指圧する。または四角錐面21を倒すよう指圧する。前記指圧により膨らみ収納部の開口縁部70を支点とした曲げモーメントが頂部または側壁に作用する。凹部30内の錠剤4は膨らみ収納部20を介して積層フィルム6側に押し付けられ、その力によってシート状成形体10の開口部50を覆う積層フィルム6が開口縁部70にほぼ沿って破断し、剥離する。その結果、開口部50が開いて凹部30より錠剤4を取り出すことができる。
なお、上記実施例において開口した底面を矩形に代え、開口した円形としてよいことは自明である。また、頂部23を平面に代え、球面の一部とししてよいことも同様である。
本考案のプレススルーパッケージは錠剤、カプセル剤などの薬剤に利用される他に、顆粒や液状の薬剤を収納する場合にも利用できる。
4 錠剤
6 蓋材
6a、6b フィルム層
10 シート状成形体(本体)
20 膨らみ収納部
21 角錐面
23 頂部
30 凹部
50 開口部
60 切り込み(ハーフカット)
70 開口縁部
100 プレススルーパッケージ
6 蓋材
6a、6b フィルム層
10 シート状成形体(本体)
20 膨らみ収納部
21 角錐面
23 頂部
30 凹部
50 開口部
60 切り込み(ハーフカット)
70 開口縁部
100 プレススルーパッケージ
Claims (3)
- 錠剤を収納する膨らみ収納部を所定間隔に複数備えた本体と,前記膨らみ収納部を封止する蓋材とからなり、前記蓋材を破壊して前記錠剤を取り出す形式のパッケージであって、前記膨らみ収納部を底面が開口した角錐台状としたことを特徴とする錠剤用プレススルーパッケージ。
- 開口した底面を矩形に代え、開口した円形としたことを特徴とする請求項1記載の錠剤用プレススルーパッケージ。
- 頂部を平面に代え、球面の一部としたことを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の錠剤用プレススルーパッケージ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009003226U JP3153313U (ja) | 2009-05-19 | 2009-05-19 | 錠剤用プレススルーパッケージ |
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JP2009003226U JP3153313U (ja) | 2009-05-19 | 2009-05-19 | 錠剤用プレススルーパッケージ |
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Publication Number | Publication Date |
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JP3153313U true JP3153313U (ja) | 2009-09-03 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP3153313U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014169089A (ja) * | 2013-03-01 | 2014-09-18 | Ckd Corp | Ptpシート及びその製造装置 |
-
2009
- 2009-05-19 JP JP2009003226U patent/JP3153313U/ja not_active Expired - Fee Related
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