JP4269905B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、乗員の表面温度を非接触で検出する非接触温度センサを用いて車室内の空調制御を行う車両用空調装置に関する。
従来、非接触温度センサをなす赤外線温度センサを用いて車室内の乗員の表面温度を非接触で検出するとともに、この検出される表面温度を用いて車室内の空調状態を制御することにより、乗員にとって快適な空調を実現する車両用空調装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、車室内の運転席側空調ゾーンに吹き出す吹出空気の目標吹出温度と、助手席側空調ゾーンに吹き出す吹出空気の目標吹出温度とをそれぞれ算出し、運転席側目標吹出温度と助手席側目標吹出温度とに基づいて、運転席側空調ゾーンに吹き出す吹出空気の温度と助手席側空調ゾーンに吹き出す吹出空気の温度とをそれぞれ独立して制御する車両用空調装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この車両用空調装置においては、運転席側空調ゾーンと助手席側空調ゾーンとに向けて送風する1つの送風機が設けられている。そして、運転席側目標吹出温度に基づいて送風機の送風量(以下、運転席側送風量という)を決定するとともに、助手席側目標吹出温度に基づいて送風機の送風量(以下、助手席側送風量という)を決定する。これに伴い、運転席側送風量と助手席側送風量との平均値を送風機の実際の送風量として決定する。
特開2001−191779号公報 特開2000−153710号公報
ところで、本発明者らは、上述の特許文献1、2の車両用空調装置を組み合わせて、運転席側乗員の表面温度と助手席側乗員の表面温度とを赤外線温度センサによって検出し、これら双方の乗員の表面温度に基づいて、運転席側空調ゾーンに吹き出す吹出空気の温度と助手席側空調ゾーンに吹き出す吹出空気の温度をそれぞれ独立して制御することについて詳細に検討したところ、次のようなことが分かった。
すなわち、助手席側空調ゾーンに乗員が車室外から乗り込んできた場合には、この乗り込んだ乗員の表面温度を赤外線温度センサにより検出し、この検出される表面温度に基づいて、助手席側空調ゾーンに吹き出す吹出空気の温度を制御する。これに伴い、例えば、冬季では、助手席側空調ゾーンに乗り込んだ乗員に対して、その乗員の表面温度に合った温風が吹き出されて、快適感を与えることができる。
しかし、運転席側空調ゾーンに予め乗員が乗車している場合には、運転席側空調ゾーンに吹き出す吹出空気の温度は、運転席側乗員の表面温度に基づいて制御されるものの、助手席側空調ゾーンへの乗員の乗り込み直後では、助手席側乗員の表面温度は、車室外の環境の影響を受けているので、運転席側乗員の表面温度と大きく異なる。
したがって、上述の特許文献2の如く、運転席側送風量と助手席側送風量との平均値をそのまま用いて送風機の送風量を制御すると、運転席側乗員の表面温度が一定であっても、運転席側空調ゾーンに送風される送風量が増加する。
例えば、冬季では、運転席側空調ゾーンに送風される温風の送風量が増加すると、運転席側乗員にとっては、暑苦しくなって、温風が不快に感じる。また、夏期では、運転席側空調ゾーンに送風される冷風の送風量が増加するため、運転席側乗員にとっては、冷えすぎて、冷風が不快に感じる。
本発明は、上記点に鑑み、車室外から乗員が乗り込んだとき、この乗り込んだ乗員に快適感を与えつつ、予め着座していた乗員に不快感を与えるのを抑えるようにした車両用空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車室内で左右に配置される第1、第2の座席(4c、4d)に対応する第1、第2の空調ゾーン(1c、1d)に向けて空気を送風する送風機(62)と、
前記第1、第2の空調ゾーンに向けて送風される空気の温度をそれぞれ独立して調整する第1、第2の温度調整手段(65a、65b)と、
前記第1、第2の座席に着座した左右の乗員の表面温度を独立して非接触で検出する第1、第2の非接触温度検出部(71、72)と、
前記第1、第2の非接触温度検出部によって検出された前記左右の乗員の表面温度に基づいて、前記第1、第2の温度調整手段を独立して制御する第1、第2の温度制御手段(S126、S128)と、
前記第1、第2の座席のうち少なくとも一方の座席側に乗員が乗り込んだか否かを判定する乗り込み判定手段(S100、…)と、
前記一方の座席側に乗員が乗り込んだと前記乗り込み判定手段が判定した場合に、前記第1、第2の座席のうち他方の座席に乗員が予め着座していたか否かを判定する着座判定手段(S102)と、
前記他方の座席に乗員が予め着座していたと前記着座判定手段が判定した場合には、前記一方の座席側に乗り込んだ乗員の表面温度と前記他方の座席に予め着座していた乗員の表面温度とのうち、前記他方の座席に予め着座していた乗員の表面温度のみに基づいて、前記送風機の送風量を制御する送風制御手段(S103、…)と、を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、一方の座席側に乗員が乗り込んだとき、一方の空調ゾーンに吹き出される空気の温度は、当該乗り込んだ乗員の表面温度に基づいて、調整されるので、乗り込んだ乗員に快適感を与えることができる。
一方、他方の座席に乗員が予め着座していた場合においては、送風機の送風量は、他方の座席に予め着座していた乗員の表面温度に基づいて制御されるので、他方の空調ゾーンに送風される送風量は、他方の座席に予め着座していた乗員の表面温度に基づいて制御されることになる。したがって、他方の空調ゾーンに送風される空気量は、一方の座席側への乗員の乗り込みに影響されず、他方の座席に予め着座していた乗員に不快感を与えるのを抑えることができる。
なお、請求項1に記載の発明において、乗り込み判定手段は、第1、第2の座席のうち一方の座席だけに対して乗員が乗り込んだか否かを判定する場合に限らず、第1、第2の座席に対して乗員が乗り込んだか否かを座席毎に独立して判定してもよい。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明において、前記他方の座席に乗員が予め着座していないと前記着座判定手段が判定した場合には、前記送風制御手段は、前記一方の座席側に乗り込んだ乗員の表面温度に基づいて、前記送風機の送風量を制御することを特徴とする。
したがって、一方の空調ゾーンに吹き出される送風量は、一方の座席側に乗り込んだ乗員の表面温度に基づいて、制御されるため、乗り込んだ乗員に対して、より強い快適感を与えることができる。
ところで、一方の座席側に乗員が乗り込んできた直後は、その乗り込んだ乗員の表面温度は、車室外の環境の影響を受けているので、他方の座席の乗員の表面温度と大きく異なるものの、所定期間経過すると、一方の座席に乗り込んだ乗員の表面温度と、他方の座席に着座した乗員の表面温度とは、車両用空調装置の空調作動により近似して安定化してくる。
このため、請求項3に記載の発明の如く、他方の座席に乗員が予め着座していたと前記着座判定手段が判定した場合において、前記一方の座席側に乗員が乗り込んだと前記乗り込み判定手段が判定してから所定期間だけ経過すると、前記送風制御手段(S107)は、前記第1、第2の非接触温度検出部によって検出された前記左右の乗員の表面温度に基づいて、前記送風機の送風量を制御してもよい。
また、具体的には、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の発明において、請求項4に記載の発明の如く、前記第1、第2の非接触温度検出部によって検出された前記左右の乗員の表面温度に基づいて、前記第1、第2の空調ゾーンに向けて吹き出される空気の第1、第2の目標温度(TAORrDr、TAORrPa)をそれぞれ算出する第1、第2の算出手段(S101…)を備えており、
前記第1、第2の温度制御手段は、前記第1、第2の空調ゾーンに向けて吹き出される空気の温度をそれぞれ前記第1、第2の目標温度に近づけるように前記第1、第2の温度調整手段を独立して制御するものである場合には、
前記他方の座席に乗員が予め着座していたと前記着座判定手段が判定した場合には、前記送風制御手段(S103)は、前記第1、第2の目標温度のうち前記他方の座席に対応する目標温度に基づいて、前記送風機の送風量を制御することが必要である。
また、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の発明において、請求項5に記載の発明によれば、前記送風機により送風される空気を前記第1、第2の空調ゾーンに向けてそれぞれ吹き出す第1、第2の吹出口(66a、66b)と、
前記第1、第2の吹出口(66a、66b)から吹出される空気流れの向きを独立して調整する第1、第2の風向調整手段(661a、661b)と、
前記第1、第2の風向調整手段を独立して制御する第1、第2の風向制御手段(662a、662b)と、を備えており、
前記他方の座席に乗員が予め着座していないと前記着座判定手段が判定した場合には、前記第1、第2の風向制御手段のうち前記他方の座席に対応する風向制御手段は、前記第1、第2の風向調整手段のうち前記他方の座席側の風向調整手段を制御して、前記第1、第2の吹出口のうち前記他方の座席側の吹出口から吹き出される空気流れを前記一方の座席(4c)側に向けるようにすることを特徴とする。
したがって、第1、第2の空調ゾーンのうち、前記一方の座席(4a)側の空調ゾーンは、他方の座席側の吹出口から吹き出される空気によっても空調されることになる。したがって、一方の座席に乗り込んだ乗員に対して、より強い快適感を与えることができる。
また、乗り込み判定手段(S100…)は、請求項6に記載の発明の如く、前記第1、第2の非接触温度検出部のうち前記一方の座席側の非接触温度検出部の検出温度が所定温度以上変化すると、前記一方の座席側に乗員が乗り込んだと判定してもよい。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下本発明の一実施形態を図に基づいて説明する。図1は本実施形態による車両用空調装置の室内空調ユニット部の吹出口配置状態を示す平面概要図、図2は室内空調ユニット部および電気制御ブロックを含む全体構成図である。
本実施形態は、車室内1の前後左右の計4つの空調ゾーン1a、1b、1c、1dをそれぞれ独立して空調制御する。図1、図2は右ハンドル車の場合を示しており、上記空調ゾーン1a〜1dをより具体的に説明すると、前席右側空調ゾーン1aは、前席空調ゾーンのうち右側、すなわち、運転席2側に位置する。前席左側空調ゾーン1bは、前席空調ゾーンのうち左側、すなわち、助手席3側に位置する。
そして、後席右側空調ゾーン1cは、後席空調ゾーンのうち右側、すなわち、後部右側座席4a側に位置し、後席左側空調ゾーン1dは、後席空調ゾーンのうち左側、すなわち、後部右側座席4b側に位置する。なお、図1中の前後左右の各矢印は、車両搭載時における前後左右の方向を示す。
車両用空調装置の室内空調ユニット部は前席用空調ユニット5と後席用空調ユニット6とから構成されている。前席用空調ユニット5は、前席左右の空調ゾーン1a、1bのそれぞれの空調状態を独立して調整するためのものであり、後席用空調ユニット6は、後席左右の空調ゾーン1c、1dのそれぞれの空調状態を独立して調整するためのものである。なお、本実施形態において空調状態とは、例えば、吹出空気の温度、風量、吹出口の切換(すなわち、後述する吹出モード)等を示すものである。
前席用空調ユニット5は、車室内1の最前部の計器盤7の内側に配置されており、後席用空調ユニット6は、車室内1の最後方に配置されている。前席用空調ユニット5は、車室内1の前席側に空気を送風するためのダクト50を備えている。このダクト50の最上流部には、車室内1から内気を導入するための内気導入口50aおよび車室外から外気を導入するための外気導入口50bが設けられている。
さらに、ダクト50には、外気導入口50bおよび内気導入口50aを選択的に開閉する内外気切替ドア51が設けられており、この内外気切替ドア51には、駆動手段としてのサーボモータ51aが連結されている。
また、ダクト50内のうち外気導入口50bおよび内気導入口50aの空気下流側には、空調ゾーン1a、1bに向けて吹き出される空気流を発生させる遠心式送風機52が設けられており、遠心式送風機52は、遠心式羽根車およびこの羽根車を回転させる前席側ブロワモータ52aにより構成されている。
さらに、ダクト50内にて遠心式送風機52の空気下流側には、空気を冷却する空気冷却手段としての蒸発器53が設けられており、さらに、この蒸発器53の空気下流側には、空気加熱手段としてのヒータコア54が設けられている。
そして、ダクト50内のうち蒸発器53の空気下流側には仕切り板57が設けられ、この仕切り板57によりダクト50内の空気通路を車両左右両側の2つの通路、すなわち、運転席側通路50cと助手席側通路50dとに仕切っている。
運転席側通路50cのうちヒータコア54の側方にはバイパス通路50eが形成され、助手席側通路50dのうちヒータコア54の側方にはバイパス通路50fが形成されている。これらのバイパス通路50e、50fは、それぞれ蒸発器53により冷却された冷風をヒータコア54に対してバイパスさせる。
運転席側通路50cおよび助手席側通路50dにおいてヒータコア54の空気上流側にそれぞれ、エアミックスドア55a、55bが独立に操作可能に設けられている。運転席側エアミックスドア55aは、その開度により、運転席側通路50cを流通する冷風のうちヒータコア54を通る量(温風量)とバイパス通路50eを通る量(冷風量)との比を調整して、前席運転席側への吹出空気温度を調整する。
また、助手席側エアミックスドア55bは、その開度により、助手席側通路50dを流通する冷風のうちヒータコア54を通る量(温風量)とバイパス通路50fを通る量(冷風量)との比を調整して、前席助手席側への吹出空気温度を調整する。
なお、左右のエアミックスドア55a、55bには、駆動手段としてのサーボモータ550a、550bがそれぞれ連結されており、エアミックスドア55a、55bの開度は、サーボモータ550a、550bによってそれぞれ独立に調整される。
蒸発器53は、図示しない圧縮機、凝縮器、受液器、減圧器とともに、周知の冷凍サイクルを構成している低圧側の冷却用熱交換器である。この蒸発器53は、ダクト50内を流れる空気から低圧側冷媒が蒸発潜熱を吸熱して蒸発することにより、ダクト50内の空気を冷却する。なお、冷凍サイクルの圧縮機は、車両エンジンに電磁クラッチ(図示しない)を介して連結され、電磁クラッチを断続制御することによって駆動停止制御される。
ヒータコア54は、車両エンジンからの温水(エンジン冷却水)を熱源とする加熱用熱交換器であり、このヒータコア54は蒸発器53通過後の空気を加熱する。
また、運転席側通路50cおよび助手席側通路50dのうちヒータコア54の空気下流側(最下流部)には、運転席側フェイス吹出口56aおよび助手席側フェイス吹出口56bが設けられている。
運転席側フェイス吹出口56aは、運転席側通路50cから運転席2に着座する運転者の上半身に向けて空気を吹き出す。また、助手席側フェイス吹出口56bは、助手席側通路50dから助手席3に着座する助手席乗員の上半身に向けて空気を吹き出す。
さらに、運転席側通路50cおよび助手席側通路50dのうち運転席側フェイス吹出口56aおよび助手席側フェイス吹出口56bの各空気上流部には、それぞれ、運転席側フェイス吹出口56aを開閉する吹出口切替ドア56cおよび助手席側フェイス吹出口56bを開閉する吹出口切替ドア56dが設けられている。これら吹出口切替ドア56cおよび56dは、それぞれ駆動手段としての運転席側のサーボモータ56e、および助手席側のサーボモータ56fによって、開閉駆動される。
なお、運転席側フェイス吹出口56aと助手席側フェイス吹出口56bは、具体的には図1に示すようにそれぞれ、計器盤7の左右方向の中央部寄り部位に位置するセンターフェイス吹出口と計器盤7の左右方向の両端部付近に位置するサイドフェイス吹出口とに分けて配置される。
また、図1、図2には図示していないが、運転席側通路50cの最下流部には、上記運転席側フェイス吹出口56aの他に、運転席側フット吹出口および運転席側デフロスタ吹出口が設けられている。運転席側フット吹出口は運転席側通路50cから運転者の下半身に空気を吹き出す。運転席側デフロスタ吹出口は運転席側通路50cからフロントガラスの内表面のうち運転席側領域に空気を吹き出す。
助手席側通路50dの最下流部には、上記助手席側フェイス吹出口56bの他に、助手席側フット吹出口および助手席側デフロスタ吹出口が設けられている。助手席側フット吹出口は助手席側通路50cから助手席乗員の下半身に空気を吹き出す。助手席側デフロスタ吹出口は助手席側通路50dからフロントガラスの内表面のうち助手席側領域に空気を吹き出す。
そして、運転席側通路50cにおいて運転席側フット吹出口および運転席側デフロスタ吹出口の空気上流部には、それぞれの吹出口を開閉する吹出口切替ドア(図示せず)が設けられている。そして、これら運転席側の各吹出口切替ドアは、上述した運転席側のサーボモータ56eにより連動して開閉駆動される。
また、助手席側通路50dにおいて助手席側フット吹出口および助手席側デフロスタ吹出口の空気上流部には、それぞれの吹出口を開閉する吹出口切替ドア(図示せず)が設けられている。そして、これら助手席側の各吹出口切替ドアは、上述した助手席側のサーボモータ56fにより連動して開閉駆動される。
後席用空調ユニット6は、車室内1の後席側に空気を送風するためのダクト60を備えている。このダクト60内の最上流部には、車室内1から内気導入口60aを通して内気のみが導入される内気導入ダクト60bが接続される。
内気導入ダクト60bの空気下流側には、車室内1の空調ゾーン1c、1dに向けて吹き出される空気流を発生させる遠心式送風機62が設けられている。遠心式送風機62は、遠心式羽根車およびこの羽根車を回転させるブロワモータ62aにより構成されている。なお、図2では図示の簡略化のために、前席側の遠心式送風機52および後席側の遠心式送風機62の遠心式羽根車として軸流式羽根車を図示しているが、実際は、両送風機52、62の羽根車として遠心式羽根車が使用されることはもちろんである。
さらに、ダクト60内において遠心式送風機62の空気下流側には、空気を冷却する空気冷却手段としての蒸発器63が設けられている。この蒸発器63の空気下流側には、空気を加熱する空気加熱手段としてのヒータコア64が設けられている。
そして、ダクト60内のうち蒸発器63の下流部分には仕切り板67が設けられ、この仕切り板67によりダクト60内の空気通路を車両左右両側の2つの通路、すなわち、後席右側通路(後席運転席側通路)60cと後席左側通路(後席助手席側通路)60dとに仕切っている。
後席右側通路60cのうちヒータコア64の側方にはバイパス通路60eが形成され、後席左側通路60dのうちヒータコア64の側方にはバイパス通路60fが形成されている。これらのバイパス通路60e、60fは、それぞれ蒸発器63により冷却された冷風をヒータコア64に対してバイパスさせる。
後席右側通路60cおよび後席左側通路60dにおいてヒータコア64の空気上流側には、それぞれエアミックスドア65a、65bが独立に操作可能に設けられている。後席右側のエアミックスドア65aは、その開度により、後席右側通路60cを流通する冷風のうちヒータコア64を通る量(温風量)とバイパス通路60eとを通る量(冷風量)との比を調整して、後席右側への吹出空気温度を調整する。
また、後席左側のエアミックスドア65bは、その開度により、後席左側通路60dを通過する冷風のうちヒータコア64を通る量(温風量)と、バイパス通路60fを通る量(冷風量)との比を調整して、後席左側への吹出空気温度を調整する。
そして、後席左右のエアミックスドア65a、65bには、駆動手段としてのサーボモータ650a、650bがそれぞれ連結されており、後席左右のエアミックスドア65a、65bの開度は、サーボモータ650a、650bによって、それぞれ独立に調整される。
蒸発器63は、上述した周知の冷凍サイクルにおいて前席側の蒸発器53に対して並列的に配管結合される冷却用熱交換器である。
また、ヒータコア64は、車両エンジンからの温水(エンジン冷却水)を熱源とする加熱用熱交換器であり、ヒータコア64は、温水回路において前席側のヒータコア54に対し並列的に接続され、蒸発器63通過後の空気を加熱する。
ダクト60内の後席右側通路60cのうちヒータコア64の空気下流側(最下流部)には後席右側フェイス吹出口66aが設けられている。後席右側フェイス吹出口66aは、後席右側通路60cから後席の右側(すなわち、後席運転席側領域)に着座する乗員(以下、後席右側乗員という)の上半身に向けて空気を吹き出す。
また、ダクト60内の後席左側通路60dのうちヒータコア64の空気下流側最下流部には、後席左側フェイス吹出口66bが設けられている。後席左側フェイス吹出口66bは、後席左側通路60dから後席の左側(すなわち、後席助手席側領域)に着座する乗員(以下、後席左側乗員という)の上半身に向けて空気を吹き出す。
ここで、後席左右の両フェイス吹出口66a、66bの空気上流部には、それぞれフェイスドア66c、66dが設けられ、後席左右の両フェイス吹出口66a、66bを開閉するようになっている。この後席左右のフェイスドア66c、66dは、駆動手段としてのサーボモータ660c、660dによって開閉駆動される。
そして、図2には図示しないが、後席右側通路60cの最下流部には、後席右側フェイス吹出口66aの他に後席右側フット吹出口が設けられている。この後席右側フット吹出口は、後席右側通路60cから空気を後席右側乗員の下半身に向けて吹き出す。
同様に、後席左側通路60dの最下流部には、後席左側フェイス吹出口66bの他に後席左側フット吹出口が設けられている。この後席左側フット吹出口は、後席左側通路60dから空気を後席左側乗員の下半身に向けて吹き出す。
この後席左右の両フット吹出口の空気上流部には、それぞれフットドアが設けられており、この後席左右の両フットドアは、上記サーボモータ660c、660dによって開閉駆動される。
空調制御手段(空調制御装置)をなすエアコンECU8の入力側には、外気温度センサ81、車両エンジンの冷却水温度センサ82、日射センサ83a、83b、および前席側および後席側の蒸発器温度センサ86、87等が接続されている。
外気温度センサ81は、車室外の外気温度を検出し、その検出温度に応じた外気温度信号TamをエアコンECU8に出力する。冷却水温度センサ82は、車両エンジンの冷却水(すなわち温水)の温度を検出し、その検出温度に応じた冷却水温度信号TwをエアコンECU8に出力する。
日射センサ83a、83bは、図1に図示するように、計器盤7の上面部(車両フロントウインドウの内側部)において、車両左右方向の略中央部分に配置されている。そして、日射センサ83aは、車両右方向に向けて傾斜配置されて、運転席側領域に入射される日射量を検出し、その検出した日射量に応じた日射量信号TsDrをエアコンECU8に出力する。一方、日射センサ83bは、車両左方向に向けて傾斜配置されて、助手席側領域に入射される日射量を検出して、その検出した日射量に応じた日射量信号TsPaをエアコンECU8に出力する。
前席側内気温度センサ84は、車室内の空調ゾーン1a、1b(前席側空調領域)の空気温度を検出しその検出温度に応じた内気温度信号TrFrをエアコンECU8に出力する。後席側内気温度センサ85は、車室内の空調ゾーン1c、1d(後席側空調領域)の空気温度を検出しその検出温度に応じた内気温度信号TrRrをエアコンECU8に出力する。
ここで、両内気温度センサ84、85としては、当該空気に接触して空気温度を検出するサーミスタが用いられている。
前席側蒸発器温度センサ86は、前席側蒸発器53の吹出空気温度を検出し、その検出温度に応じた蒸発器吹出温度信号TeFrをエアコンECU8に出力するもので、後席側蒸発器温度センサ87は、後席側蒸発器63の吹出空気温度を検出し、その検出温度に応じた蒸発器吹出温度信号TeRrをエアコンECU8に出力する。
また、エアコンECU8の入力側には乗員により操作可能な4個の温度設定スイッチ9、10、11、12が接続されている。この4個の温度設定スイッチ9〜12から車室内の4つの空調ゾーン1a、1b、1c、1dのそれぞれに対応して乗員により設定された設定温度信号TsetFrDr、TsetFrPa、TsetRrDr、TsetRrPaがエアコンECU8に出力される。なお、各温度設定スイッチ9〜12のそれぞれ近傍には、設定温度等の設定内容を表示する設定温度表示手段としてのディスプレイ9a、10a、11a、12aが備えられている。
更に、エアコンECU8の入力側には非接触温度センサとしての赤外線温度(IR)センサ70が接続されている。この赤外線温度(IR)センサ70は本実施形態では、車室内天井部の前方側部位にて車両左右方向の中央部付近(日射センサ83の上方側部位)に配置される。
また、エアコンECU8の入力側には、着座センサ88a及び着座センサ88bが接続されている。着座センサ88a、88bは、後席右側座席4a、4bに乗員が着座したか否かをそれぞれ個別に判定するための周知のセンサである。例えば、着座センサ88aとしては、後席右側座席4aを構成するシートクッション(着座部)内に埋設されて、このシートクッションに上方向から加重が加わると閉じる(すなわち、オンする)常開型スイッチが用いられる。シートクッションは、乗員が着座した際に腰部を支える部材である。同様に、着座センサ88bとしては、後席右側座席4bを構成するシートクッション(着座部)内に埋設されて、このシートクッションに上方向から加重が加わると閉じる(すなわち、オン)する常開型スイッチが用いられる。
なお、エアコンECU8は、アナログ/デジタル変換器、マイクロコンピュータ等を有して構成される周知のものであり、日射センサ83、各温度センサ81、82、84、85、86、87、着座センサ88a、88b、および温度設定スイッチ9、10、11、12からそれぞれ出力される出力信号は、アナログ/デジタル変換器によりアナログ/デジタル変換されてマイクロコンピュータにそれぞれ入力されるように構成されている。
マイクロコンピュータは、ROM、RAMなどのメモリ、およびCPU(中央算出装置)等から構成される周知のもので、イグニッションスイッチがオンされたときに、図示しないバッテリから電力供給される。
赤外線温度センサ70は、検温対象物から入射される赤外線量の増減に対応して起電力が増減するサーモパイル型検出素子(以下「検出素子」と略称する)を用いて構成される。すなわち、赤外線温度センサ70は検温対象物の温度変化を検出素子の起電力変化として電気的に検出する。
赤外線温度センサ70は運転席側検出部71と助手席側検出部72とを有している。この両検出部71、72はそれぞれ上記検出素子を複数用い、この複数の検出素子を所定形状に配置して構成される。
図3は赤外線温度センサ70の具体的な構成を例示するものであって、運転席側検出部71には運転席側(車両右側)の前後の空調ゾーン1a、1cの検温対象物から放出される赤外線が運転席側レンズ73を通して入射される。また、助手席側検出部72には、助手席側の前後の空調ゾーン1b、1dの検温対象物から放出される赤外線が助手席側レンズ74を通して入射される。
ここで、赤外線温度センサ70は上述のごとく車室内天井部の車両左右方向の中央部付近に配置されるものであるため、運転席側検出部71および運転席側レンズ73と、助手席側検出部72および助手席側レンズ74をそれぞれ車両中央部の車両前後方向の線Aに対して所定角度θ1だけ左右外側に斜めに向くように傾斜配置している。
これにより、図3の図示例では、運転席側検出部71および助手席側検出部72に対してそれぞれ車両の後方から赤外線が所定角度θ2(θ2=2×θ1)、例えば、85°程度の範囲にわたって入射されるようになっている。
なお、上記両レンズ73、74はそれぞれ赤外線透過率の高い材料で形成された1枚のレンズからなる。
運転席側検出部71および助手席側検出部72を構成する所定数の検出素子の各々は、公知のごとくレンズ73、74を通して入射される赤外線を吸収して熱に変換する赤外線吸収膜と、この赤外線吸収膜にて発生する熱量に応じた起電力を発生する熱電対部とを備えている。
図3において、電子回路75は運転席側検出部71および助手席側検出部72の各検出素子の起電力が入力される回路部で、コネクタ76によりエアコンECU8の入力側に接続される。
次に、赤外線温度センサ70における両検出部71、72の検出素子の具体的な配置形態、換言すると、両検出部71、72の具体的な赤外線受光部の形状について説明する。
図4中の符号Aに示す左下側では、車両の前面窓ガラス側から車室内の運転座席2側を示しており、赤外線温度センサ70における検出部71のうち、運転座席2側の赤外線受光部70aの形状の具体例を拡大図示する。
赤外線受光部70aは、検出素子700〜703を備えており、検出素子700、701の検温対象物は運転座席2側方のサイド窓ガラスSGであり、そのため、検出素子700、701を上下方向に並べて組み合わせ形状により、運転座席2側方サイド窓ガラスSG(検温対象物)の形状に応じた形状に形成している。
ここで、赤外線受光部とは、検出素子700、701の熱電対部と、この熱電対部上に配置される赤外線吸収膜とを総称したものを言う。以下述べる符号「700、701」以外の検出素子においても同様である。
検出素子702の検温対象物は運転者の顔の皮膚であり、検出素子702は、運転者の顔部のうち皮膚だけが露出した領域(すなわち、眼鏡、髭、髪の毛等を除いた領域)に応じた形状になっている。なお、図4では、検出素子702の具体的な形状を省略して四角形にしている。また、検出素子703の検温対象物は運転者の上半身の着衣部であり、検出素子703は、運転者の着衣部に応じた形状になっている。
一方、図4中の符号Bに示す右上側では、車両の前面窓ガラス側から車室内の後部座席4の右側を示しており、赤外線温度センサ70における検出部71のうち、後部座席4の右側の赤外線受光部70bの形状の一例を拡大図示する。赤外線受光部70bは、検出素子711〜716を備えている。検出素子711、712の検温対象物は、後部座席4の右側の内装部材であり、検出素子711、712は、それぞれを左右に並べて後部座席4の右側の内装部材(具体的には後側窓ガラス701の上側の天井の内装部材)に応じた形状にしている。
また、検出素子713〜716の検温対象物は、後部座席4の右側乗員の上半身の着衣部であり、検出素子713〜716は、それぞれを前後左右に並べて後部座席4の右側乗員の着衣部に応じた形状にしている。そして、検出素子716の検温対象物は、後部座席4の右側乗員の顔部の皮膚であり、検出素子716は、後部座席4の右側乗員の顔部のうち皮膚だけが露出した領域に応じた形状になっている。なお、図4では、検出素子716の具体的な形状を省略して四角形にしている。
また、助手席側検出部72は、運転座席側検出部71と同様、検出素子700〜703、711〜716(図示せず)を備えており、助手席側検出部72の検出素子700〜703、711〜716は、運転席側検出部71の検出素子700〜703、711〜716に対して左右対称に配置されている。
すなわち、助手席側検出部72において、検出素子700、701を上下に並べて、助手席側方サイド窓ガラス(検温対象物)の形状に応じた形状に形成している。検出素子702は、助手席者(前席左側の乗員)の顔部のうち皮膚だけが露出した領域に応じた形状になっている。検出素子703は、助手席者の着衣部に応じた形状になっている。
検出素子711、712は、左右に並べて後部座席4の左側内装部材に応じた形状にしている。そして、検出素子713〜716を前後左右に並べて後部座席4の左側乗員の着衣部に応じた形状にしている。検出素子716は、後部座席4の左側乗員の顔部のうち皮膚だけが露出した領域に応じた形状になっている。
次に、上記構成において本第1実施形態の作動を図5〜図9に基づいて説明する。
エアコンECU8は、車両イグニッションスイッチが投入され電源が供給されると、メモリに記憶された制御プログラム(コンピュータプログラム)がスタートして、図5に示すフローチャートにしたがって空調制御処理を実行する。なお、以下では、空調制御処理を前席空調制御処理と後席空調制御処理とに分けて図5を参照して説明する。図5は各空調制御処理全体の概要を示している。
最初に、前席空調制御処理について説明する。まず、ステップS121にて前席左右の温度設定スイッチ9、10から運転席側設定温度信号TsetFrDr、助手席側設定温度信号TsetFrPaを読み込む。
次に、ステップS122にて各種センサ検出信号を読み込む。すなわち、外気温センサ81、右側日射センサ83a、左側日射センサ83bおよび前席側内気温度センサ84からそれぞれ外気温度信号Tam、日射量信号TsDr、TsPa、前席側内気温度信号TrFrを読み込む。更に、赤外線温度センサ70の運転席側検出部71および助手席側検出部72の検出信号(詳細は後述)を読み込む。
次に、ステップS123にて、前席運転席側空調ゾーン1aの目標吹出温度TAOFrDrおよび前席助手席側空調ゾーン1bの目標吹出温度TAOFrPaを算出する。ここで、各目標吹出温度TAOFrDr、TAOFrPaは、それぞれ車両環境条件(空調熱負荷条件)の変動にかかわらず、各空調ゾーン1a、1bの温度を各設定温度TsetFrDr、TAOFrPaに維持するために必要な目標温度である。
先ず、前席運転席側目標吹出温度TAOFrDrをメモリに予め記憶されている下記の数式(1)に基づいて算出する。
TAOFrDr=KsetFrDr×TsetFrDr
−Kir×FrDrTir−KrFr×TrFr
−KsFr×TsDr−Kam×Tam+CFrDr…(数式1)
この数式1において、TsetFrDrは運転席側温度設定スイッチ10により設定された運転席側設定温度である。
FrDrTirは前席右側の運転者の表面温度であり、このFrDrTirは、赤外線温度センサ70の運転席側検出部71のうち赤外線受光部70bの検出温度によって決定される。具体的には、検出素子702、703の検出温度Ta2、Ta3にそれぞれ係数k1、k2を掛けた乗算値Ta2×k1、Ta3×k2をそれぞれ算出し、これら算出された乗算値Ta2×k1、Ta3×k2の平均値を表面温度FrDrTirとして算出する{FrDrTir=(Ta2×k1+Ta3×k2)/2}。
次に、TrFrは、前席側内気温度センサ84により検出される前席側内気温度である。また、TsDrは前席運転席側領域への日射量である。Tamは外気温度センサ81により検出される外気温度である。
なお、数式1中のKsetFrDr、Kir、KrFr、KsFr、Kamは、制御ゲイン(係数)であり、CFrDrは定数である。
また、ステップS1233では、前席助手席側目標吹出温度TAOFrPaを下記の数式(2)に基づいて算出する。
TAOFrPa=KsetFrPa×TsetFrPa
−Kir×FrPaTir−KrFr×TrFr
−KsFr×TsPa−Kam×Tam+CFrPa…(数式2)
この数式2において、TsetFrPaは助手席側温度設定スイッチ9により設定された助手席側設定温度である。
FrPaTirは前席左側の助手席乗員の表面温度であり、このFrPaTirは、赤外線温度センサ70の助手席側検出部72のうち検出素子70aの検出温度によって決定される。具体的には、検出素子702、703の検出温度Ta02、Ta03にそれぞれ係数k1、k2を掛けた乗算値Ta02×k1、Ta03×k2をそれぞれ算出し、乗算値Ta02×k1、Ta03×k2の平均値を表面温度FrPaTirとして算出する{FrDrTir=(Ta02×k1+Ta03×k2)/2}。
次に、TrFrは、数式1と同じ前席側内気温度である。また、TsPaは前席助手席側領域への日射量である。そして、Tamは数式1と同じ外気温度である。
なお、数式2中のKsetFrPa、Kir、KrFr、KsFr、Kamは、制御ゲイン(係数)であり、CFrPaは定数である。
これに伴い、TAOFrPa、TAOFrDrの平均値(以下、前席用目標吹出温度平均値TAOfravという)に基づいて、前席側ブロアモータ52aに印加するブロワ電圧を決定する。このブロワ電圧により前席側ブロアモータ52aの回転数を変化させ、それにより、前席側送風機52の風量を制御することができる。
すなわち、図6に示す如く、前席用目標吹出温度平均値TAOfravが所定の低温側領域および高温側領域にあるときはブロワ電圧を高くして風量を大きくし、そして、前席用目標吹出温度平均値TAOfravがこの低温側領域と高温側領域との間の中間温度領域にあるときはブロワ電圧を低くするようにブロワ電圧を決定する。
次に、図5のステップS124にて内外気モードを、上述の前席用目標吹出温度平均値TAOfravに基づいて決定する。具体的には、図6に示す如く、前席用目標吹出温度平均値TAOfravが所定の低温側領域にあるときは内外気モードを内気100%の内気循環モードとし、前席用目標吹出温度平均値TAOfravが所定の高温側領域にあるときは内外気モードを外気100%の外気導入モードとする。そして、前席用目標吹出温度平均値TAOfravがこの低温側領域と高温側領域との間の中間温度領域にあるときは内外気モードを内気と外気の両方が同時に導入される内外気混入モードとする。
次に、ステップS125にて前席運転席側の吹出モードをTAOFrDrに基づいて決定し、前席助手席側の吹出モードをTAOFrPaに基づいて決定する。具体的には、図8に示す如く、TAOFrDrが低温側から上昇するにつれて、前席運転席側の空調ゾーン1aの吹出モードをフェイス(FACE)モード→バイレベル(B/L)モード→フット(FOOT)モードと順次自動的に切り替える。
同様に、TAOFrPaが低温側から上昇するにつれて、前席助手席側の空調ゾーン1bの吹出モードをフェイス(FACE)モード→バイレベル(B/L)モード→フット(FOOT)モードと順次自動的に切り替える。
なお、フェイスモードは、フェイス吹出口から乗員上半身に空調風を吹き出すモードであり、フットモードは、フット吹出口から乗員下半身に空調風を吹き出すモードである。バイレベルモードは、フェイス吹出口及びフット吹出口からそれぞれ乗員上半身及び乗員下半身に空調風を吹き出すモードである。
次に、ステップS126において前席運転席側のエアミックスドア55aの目標開度SWFrDrを次の数式3により算出し、また、前席助手席側のエアミックスドア55bの目標開度SWFrPaを次の数式4により算出する。
SWFrDr={(TAOFrDr−TeFr)/(Tw−TeFr)}×100(%)…(数式3)
SWFrPa={(TAOFrPa−TeFr)/(Tw−TeFr)}×100(%)…(数式4)
なお、数式3、4において、TeFrは前席側蒸発器温度センサ86により検出される前席側蒸発器吹出温度、Twは冷却水温度センサ82により検出される冷却水(温水)温度である。SWFrDrおよびSWFrPa=0%は最大冷房位置であり、運転席側通路50cおよび助手席側通路50dにおいて蒸発器53通過後の空気(冷風)の全量がバイパス通路50e、50fを流れる。また、SWFrDrおよびSWFrPa=100%は最大暖房位置であり、運転席側通路50cおよび助手席側通路50dにおいて蒸発器53通過後の空気(冷風)の全量がヒータコア54に流入して加熱される。
以上のように決定した内外気切替モード、吹出モード、ブロワ電圧、目標開度SWFrDrおよびSWFrPaのそれぞれを示す各制御信号をステップS128において、サーボモータ51a、550a、550b、56e、56f、前席側ブロアモータ52a等に出力して、送風機52、内外気切替ドア51、吹出口切替ドア56c、56d、エアミックスドア55a、55b等の作動を制御する。
その後、ステップS128において、一定時間t経過すると、ステップS121の処理に戻り、上述の空調制御処理(ステップS121〜S129)が繰り返される。このような算出、処理の繰り返しによって前席空調ゾーン1a、1bの空調が自動的に制御されることになる。
次に、後席側の空調制御処理について説明する。なお、後席側の空調制御処理のうち、前席側と共通部分の説明は簡略化する。まず、ステップ121にて後席側左右の温度設定スイッチ11、12から設定温度信号TsetRrDr、TsetRrPaを読み込む。
次に、ステップS122にて前席側の場合と同様に各種センサ信号の読み込みを行う。次に、ステップS123にて、後席右側(運転席側)空調ゾーン1cの目標吹出温度TAORrDrおよび後席左側(助手席側)空調ゾーン1dの目標吹出温度TAORrPaを算出する。ここで、各目標吹出温度TAORrDr、TAORrPaは、それぞれ車両環境条件(空調熱負荷条件)の変動にかかわらず、各空調ゾーン1c、1dの温度を各設定温度TsetRrDr、TsetRrPaに維持するために必要な目標温度である。
図9、図10は、上記後席側の両目標吹出温度TAORrDr、TAORrPaの算出、及びブロア電圧(送風量)の算出を行うための具体的な制御処理であり、まず、ステップS100にて、赤外線温度センサ70の運転席側検出部71のうち検出素子713〜717の検出温度Ta13〜Ta17(後席Dr乗員側の検出表面温度)の平均値に基づき、後部右側座席4cに乗員が乗り込んだか否かを判定する。
具体的には、[現在の検出温度Ta13〜Ta17の平均値]は、[所定時間(例えば、一秒)前の検出温度Ta13〜Ta17の平均値]に比べると、所定温度(例えば、3℃)以上変化しているか否かを判定する。
すなわち、
[現在の検出温度Ta13〜Ta17の平均値]<
[所定時間(例えば、一秒)前の検出温度Ta13〜Ta17の平均値]−[所定温度]
或いは、[現在の検出温度Ta13〜Ta17の平均値]>
[所定時間(例えば、一秒)前の検出温度Ta13〜Ta17の平均値]+[所定温度]
の関係が成立するとき、後部右側座席4cに乗員が乗り込んだとしてS100でYESと判定する。
これに伴い、後席右側(後席Dr側)の表面温度TirRrDrを数式(5)に基づいて算出する。
TirRrDr=内装温度×0.3+ガラス温度×0.2
+乗員着衣温度×0.14+乗員皮膚温度×0.36…(数式5)
この数式5において、内装温度は、後席右側の内装部材の表面温度を示すもので、運転席側検出部71の赤外線受光部70bの検出素子711、712の検出温度Ta11、Ta12の平均値である{内装温度=(Ta11+Ta12)/2}。ガラス温度は、運転席側のガラスの表面温度を示すもので、外気の影響及び内気の影響を受けて変化する温度であり、ガラス温度としては、運転席側検出部71の検出素子700、701の検出温度Ta00、Ta01の平均値が用いられる{ガラス温度=(Ta00+Ta01)/2}。
また、乗員着衣温度は、後席右側の乗員の着衣部の表面温度を示すもので、日射の影響、内気の影響を受けて変化する温度である。乗員着衣温度としては、運転席側検出部71の検出素子713〜716の検出温度Ta13〜Ta16の平均値が用いられる{乗員着衣温度=(Ta13+…Ta16)/4}。
乗員皮膚温度は、後席右側の乗員の皮膚温度の表面温度を示すもので、乗員の温感を検出するのに用いられる。そして、乗員皮膚温度としては、運転席側検出部71の検出素子717の検出温度Ta17が用いられる。
これに伴い、後席右側表面温度TirRrDrを用いて後席右側(運転席側)目標吹出温度TAORrDrを、メモリに記憶されている数式6に基づいて算出する。
TAORrDr=7×TestRrDr−5×TirRrDr−40
…(数式6)
この数式6において、TsetRrDrは後席右側温度設定スイッチ11により設定された後席右側設定温度である。なお、数式6中の「7」、「5」は、制御ゲイン(係数)であり、「−40」は定数である。
次に、後席左側(助手席側)の表面温度TirRrPaを数式(7)に基づいて算出する。
TirRrPa=内装温度×0.3+ガラス温度×0.2
+乗員着衣温度×0.14+乗員皮膚温度×0.36…(数式7)
この数式7にて、内装温度は、助手席側検出部72の赤外線受光部70bの検出素子711、712の検出温度Ta12、Ta13の平均値である。ガラス温度は、助手席側検出部72の検出素子700、701の検出温度Ta00、Ta01の平均値である。また、乗員着衣温度は、助手席側検出部71の検出素子713〜716の検出温度Ta13〜Ta16の平均値である。乗員皮膚温度は、助手席側検出部71の検出素子717の検出温度Ta17である。
次に、後席左側表面温度TirRrPaを用いて後席左側(助手席側)目標吹出温度TAORrPaを、メモリに記憶されている数式8に基づいて算出する。
TAORrPa=7×TestRrPa−5×TirPa−40
…(数式8)
この数式8において、TsetRrPaは後席左側温度設定スイッチ12により設定された後席左側設定温度である。なお、数式8中の「7」、「5」は、制御ゲイン(係数)であり、「−40」は定数である。
次のステップS102においては、後席左側着座センサ88bの出力信号Zbに基づいて、後席左側(助手席側)座席4dに乗員が予め着座しているか否かを判定する。ここで、後席左側着座センサ88bを構成する常開型スイッチがオンしていると、後席左側座席4dに乗員が着座しているとして、YESと判定する。
これに伴い、ステップ103に移行して、TAORrPaに基づいて、後席側ブロアモータ62aに印加するブロワ電圧を決定する。この後席側ブロワ電圧の決定は前席側のブロワ電圧の決定と同様に行う。
一方、ステップS102において、後席左側着座センサ88bを構成する常開型スイッチがオフしていると、後席左側座席4dに乗員が着座していないとして、NOと判定する。これに伴い、ステップ104に移行して、TAORrDrに基づいて、後席側ブロアモータ62aに印加するブロワ電圧を決定する。この後席側ブロワ電圧の決定も前席側のブロワ電圧の決定と同様に行う。
次のステップS100a(図10参照)にて、赤外線温度センサ70の助手席側検出部72のうち検出素子713〜717の検出温度Ta13〜Ta17(後席Pa乗員側の検出表面温度)の平均値に基づき、後部左側座席4d側に乗員が乗り込んだか否かを判定する。この後部左側座席4d側に乗員が乗り込んだか否かの判定は、上述の乗り込み判定処理(ステップS100)と同様に行われる。
そして、後部左側座席4d側に乗員が乗り込んだとしてS100aでYESと判定した場合には、図10のステップ101に移行して、数式(5)に基づいて、後席右側(後席Dr側)の表面温度TirRrDrを算出するとともに、この算出された後席右側表面温度TirRrDrを用いて後席右側(運転席側)目標吹出温度TAORrDrを、メモリに記憶されている上述の数式6に基づいて算出する。
これに加えて、上述の数式(7)に基づいて後席左側(助手席側)の表面温度TirRrPaを算出するとともに、この算出された後席左側表面温度TirRrPaを用いて後席左側目標吹出温度TAORrPaを、メモリに記憶されている上述の数式8に基づいて算出する。
次のステップS102aにおいては、後席右側着座センサ88aの出力信号Zaに基づいて、後席右側(運転席側)座席4cに乗員が予め着座しているか否かを判定する。ここで、後席右側着座センサ88aを構成する常開型スイッチがオンしていると、後席右側座席4cに乗員が着座しているとして、YESと判定する。
これに伴い、ステップ103aに移行して、TAORrDrに基づいて、後席側ブロアモータ62aに印加するブロワ電圧を決定する。この後席側ブロワ電圧の決定は前席側のブロワ電圧の決定と同様に行う。
一方、ステップS102aにおいて、後席側着座センサ88を構成する常開型スイッチがオフしていると、後席側座席4に乗員が着座していないとして、NOと判定する。これに伴い、ステップ104に移行して、TAORrPaに基づいて、後席側ブロアモータ62aに印加するブロワ電圧を決定する。この後席側ブロワ電圧の決定も前席側のブロワ電圧の決定と同様に行う。
次に、図5のステップS125に移行して後席左右両側の吹出モードをそれぞれ上記後席右側目標吹出温度TAORrDrと後席左側目標吹出温度TAORrPaとに基づいて決定する。この後席側の吹出モード決定は前席側の吹出モード決定と同様に行えばよい。なお、図5のステップS124の内外気モード決定は前席側のみの制御処理であるから、後席側の制御処理では行わない。
次に、ステップS125にて上述の後席左右の目標吹出温度TAORrDr、TAORrPaの平均値、すなわち、後席用目標吹出温度平均値TAOrravに基づいて、後席側ブロアモータ62aに印加するブロワ電圧を決定する。この後席側ブロワ電圧の決定も前席側のブロワ電圧の決定と同様に行う。
次に、ステップS126において後席右側のエアミックスドア65aの目標開度SWRrDrを次の数式9により算出し、また、後席左側のエアミックスドア65bの目標開度SWRrPaを次の数式10により算出する。
SWRrDr={(TAORrDr−TeRr)/(Tw−TeRr)}×100(%)…(数式9)
SWRrPa={(TAORrPa−TeRr)/(Tw−TeRr)}×100(%)…(数式10)
なお、数式9、10において、TeRrは後席側蒸発器温度センサ87により検出される後席側蒸発器吹出温度、Twは冷却水温度センサ82により検出される冷却水(温水)温度である。
SWRrDrおよびSWRrPa=0%は最大冷房位置であり、後席右側通路60cおよび後席左側通路60dにおいて後席側蒸発器63通過後の空気(冷風)の全量がバイパス通路60e、60fを流れる。また、SWRrDrおよびSWRrPa=100%は最大暖房位置であり、後席右側通路60cおよび後席左側通路60dにおいて後席側蒸発器53通過後の空気(冷風)の全量がヒータコア64に流入して加熱される。
以上のように決定した後席側吹出モード、後席側ブロワ電圧、後席側エアミックスドア目標開度SWRrDrおよびSWRrPaのそれぞれを示す各制御信号をステップS128において、サーボモータ650a、650b、660c、660dおよびブロアモータ62a等に出力して、後席側送風機62、後席側吹出口切替ドア66c、66d、後席側エアミックスドア65a、65b等の作動を制御する。
その後、ステップS128において、一定時間t経過すると、ステップS121の処理に戻り、上述の空調制御処理(ステップS121〜S129)が繰り返される。このような算出、処理の繰り返しによって後席空調ゾーン1c、1dの空調が自動的に制御されることになる。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
すなわち、本実施形態の後席用空調ユニット6では、車室内で左右に配置される後部右側座席4c、後部左側座席4dに対応する空調ゾーン1c、1dに向けて空気を送風する送風機62と、空調ゾーン1c、1dに向けて送風される空気の温度をそれぞれ独立して調整するエアミックスドア65a、65bと、後部右側座席4c、後部左側座席4dに着座した左右の乗員の表面温度を独立して非接触で検出する検出部71、72を有する非接触温度センサ70と、エアコンEUC8とを備えている。
ここで、エアコンEUC8は、座席4c、4dに着座した左右の乗員の表面温度に基づいて、エアミックスドア65a、65bの開度を独立して制御するものである。更に、エアコンEUC8は、座席4c、4dのうち少なくとも一方の座席側に乗員が乗り込んだと判定した場合に、他方の座席に乗員が予め着座していたと判定したときには、他方の座席に予め着座していた乗員の表面温度に基づいて、送風機62の送風量を制御する。
したがって、一方の座席側に乗員が乗り込んだとき、一方の空調ゾーンに吹き出される空気の温度は、当該乗り込んだ乗員の表面温度に基づいて、調整されるので、乗り込んだ乗員に快適感を与えることができる。
一方、他方の座席に乗員が予め着座していた場合においては、送風機62の送風量は、他方の座席に予め着座していた乗員の表面温度に基づいて制御されるので、他方の空調ゾーンに送風される送風量は、他方の座席に予め着座していた乗員の表面温度に基づいて制御されることになる。したがって、他方の空調ゾーンに送風される空気量は、一方の座席側への乗員の乗り込みに影響されず、他方の座席に予め着座していた乗員に不快感を与えるのを抑えることができる。
上述の第1実施形態では、着座センサ88a、88bとして、シートクッションに着座する際に乗員から加わる加重に基づき閉じる常開型スイッチを用いた例を示したが、これに代えて、赤外線温度センサ70の検出部71(検出部72)のうち検出素子713〜717の検出温度Ta13〜Ta17を用いて判定しても良い。例えば、検出温度Ta13〜Ta17の平均値が変化したとき、シートクッションに乗員が着座したと判定する。
上述の第1実施形態では、図9のステップS100において、赤外線温度センサ70の検出部71の検出温度に基づき、後部右側座席4cに乗員が乗り込んだか否かを判定したか否かを判定する例について説明したが、これに代えて、図10のステップ100aの如く、後部右側のドアが閉じられたときには、後部右側座席4cに乗員が乗り込んだと判定してもよい。
具体的には、後部右側のドアの開閉に伴いオンオフするスイッチを採用し、このスイッチの出力信号が、ドアの開状態を示す信号から、ドアの閉状態を示す信号に変化したとき、エアコンECU8は、後部右側ドア(後部Dr側ドア)が乗員によって閉じられたと、すなわち、後部右側座席4cに乗員が乗り込んだと判定する。
また、後部左側座席4dに乗員が乗り込んだか否かの判定についても、赤外線温度センサ70の検出部71の検出温度を用いる場合に限らず、図11のステップ100bの如く、後部左側ドア(後部Pa側ドア)が閉じられたときには、後部右側座席4cに乗員が乗り込んだと判定してもよい。
なお、図11、図12は、図9、図10に代えて用いられる制御フローチャートであり、図11、図12において、図9、図10中のステップと同一符号のステップは、同一処理を示す。
さらに、後部右側座席4cに乗員が乗り込んだか否かの判定については、後部右側座席4cのシートベルトがセットされたか否かを検出するセンサを用いて、このセンサの出力に基づいて、シートベルトがセットされたと判定したときに、後部右側座席4cに乗員が乗り込んだと判定してもよい。後部左側座席4dに乗員が乗り込んだか否かの判定についても、シートベルトがセットされた否かで判定してもよい。
更に、無線通信端末を乗員が携帯している場合には、無線通信端末から送信される電波の受信強度を検出する車載無線機を後部右側座席4c側に設置して、この車載無線機によって検出される受信強度が一定値以上となると、無線通信端末を携帯した乗員が後部右側座席4cに乗員が乗り込んだと判定してもよい。同様に、無線通信端末から送信される電波の受信強度を検出する車載無線機を後部左側座席4d側に設置して、この車載無線機によって検出される受信強度が一定値以上となると、無線通信端末を携帯した乗員が後部左側座席4d側に乗員が乗り込んだと判定してもよい。
(第2実施形態)
上述の第1の実施形態では、後部右側座席4c側(後部左側座席4d側)に乗員が乗り込んできた場合には、その直後は、その乗り込んだ乗員の表面温度は、車室外の環境の影響を受けているので、後部左側座席4dに着座した乗員の表面温度と大きく異なるため、遠心式送風機62の送風量を、後部左側目標吹出温度TAORrPaに基づいて、制御する例を示したが、所定時間経過すると、乗り込んだ乗員の表面温度と予め着座していた乗員の表面温度は、車両用空調装置の空調作動により近似して安定化してくる。
このため、本第2実施形態では、所定時間経過すると、TAORrPa、TAORrDrを用いて、遠心式送風機62の送風量を制御する。本実施形態では、図13、図14の制御フローチャートが、図9、図10の制御フローチャートに代えて採用されている。これに伴い、エアコンECU8は、図13、図14の制御フローチャートにしたがって、TAORrPa、TAORrDrの算出処理及びブロア電圧の算出処理を行う。
なお、図13、図14において、図9、図10中の符号と同一符号は、同一処理、或いは、実質的に同一処理を示す。
また、本実施形態では、図15に示すように、後席右側フェイス吹出口66a
には、左右方向に角度θだけ揺動可能に設置された2つの風向板661aが設けられており、2つの風向板661aは、フェイス吹出口66aから吹出される空気流れの向きを調整する。そして、2つの風向板661aは、駆動手段としてのサーボモータ662aが連結されている。
一方、後席左側フェイス吹出口66bには、左右方向に角度θだけ揺動可能に設置された2つの風向板661bが設けられており、2つの風向板661bは、フェイス吹出口66bから吹出される空気流れの向きを調整する。そして、2つの風向板661bには、駆動手段としてのサーボモータ662bが連結されている。そして、サーボモータ662a、662bは、エアコンECU8により制御される。
次に、本実施形態の作動について図13、図14を用いて説明する。本実施形態では、エアコンECU8は、図13、図14に示す制御フローチャートにしたがって、コンピュータプログラムを実行する。
先ず、ステップS100において、運転席側検出部71の検出素子713〜717の検出温度Ta13〜Ta17の平均値が所定温度(例えば、3℃)以上変化した場合、後部右側座席4cに乗員が乗り込んだとしてYESと判定する。
その後、ステップS101に移行して目標吹出温度TAORrDr、TAORrPaの演算処理を実行する。これに伴い、ステップS105に移行して、ステップS100でYESと判定してから所定時間(例えば5分)以上経過したか否かを判定する。
そして、ステップS100でYESと判定してから所定時間以上経過する前では、ステップS105でNOと判定する。これに伴い、ステップS102に移行して、後席左側座席4dに乗員が予め着座しているとしてYESと判定した場合には、ステップ103に移行して、TAORrPaに基づいて、後席側ブロアモータ62aに印加するブロワ電圧を決定する。この後席側ブロワ電圧の決定も上述の第1実施形態と同様に前席側のブロワ電圧の決定と同様に行う。
この場合、サーボモータ662a、662bをそれぞれ制御して、2つの風向板661aをそれぞれ後席右側空調ゾーン4cに向けるとともに、2つの風向板661bをそれぞれ後席右側空調ゾーン4dに向ける。これに伴い、後席右側フェイス吹出口66aから後席右側空調ゾーン4cに向けて空気が吹き出され、後席左側フェイス吹出口66dから後席左側空調ゾーン4dに向けて空気が吹き出される。
また、ステップS102においてに後席左側座席4dに乗員が予め着座していないとしてNOと判定した場合には、ステップS104に移行して、TAORrDrに基づいて、後席側ブロアモータ62aに印加するブロワ電圧を決定する。
この場合、サーボモータ662a、662bをそれぞれ制御して、2つの風向板661a及び2つの風向板661bを後席右側空調ゾーン4cに向ける。これに伴い、後席右側フェイス吹出口66a及び後席左側フェイス吹出口66dの双方から後席右側空調ゾーン4cに向けて空気が吹き出される。
一方、ステップS105において、ステップS100でYESと判定してから所定時間以上経過すると、NOと判定する。これに伴い、ステップS107に移行して、TAORrDr、TAORrPaに基づいて、後席側ブロアモータ62aに印加するブロワ電圧を決定する。この後席側ブロワ電圧の決定も上述の第1実施形態と同様に前席側のブロワ電圧の決定と同様に行う。
次に、図14のステップS100aに移行して、助手席側検出部72の検出素子713〜717の検出温度Ta13〜Ta17の平均値が所定温度(例えば、3℃)以上変化した場合、後部左側座席4dに乗員が乗り込んだとしてYESと判定する。
その後、ステップS101に移行して目標吹出温度TAORrDr、TAORrPaの演算処理を実行する。これに伴い、ステップS105に移行して、ステップS100でYESと判定してから所定時間(例えば5分)以上経過したか否かを判定する。
そして、ステップS100aでYESと判定してから所定時間以上経過する前では、ステップS105でNOと判定する。これに伴い、上述の第1実施形態と同様、ステップS102aにて、後席右側座席4cに乗員が予め着座しているとしてYESと判定した場合には、ステップ103aに移行して、TAORrDrに基づいて、後席側ブロアモータ62aに印加するブロワ電圧を決定する。この場合、サーボモータ662a、662bをそれぞれ制御して、2つの風向板661aをそれぞれ後席右側空調ゾーン4cに向けるとともに、2つの風向板661bをそれぞれ後席右側空調ゾーン4dに向ける。

また、ステップS102aにおいてに後席右側座席4cに乗員が予め着座していないとしてNOと判定した場合には、ステップ104aに移行して、TAORrPaに基づいて、後席側ブロアモータ62aに印加するブロワ電圧を決定する。
この場合、サーボモータ662a、662bをそれぞれ制御して、2つの風向板661a及び2つの風向板661bを後席左側空調ゾーン4dに向ける。これに伴い、後席右側フェイス吹出口66a及び後席左側フェイス吹出口66dの双方から後席左側空調ゾーン4dに向けて空気が吹き出される。
一方、ステップS105において、ステップS100aでYESと判定してから所定時間以上経過すると、NOと判定する。これに伴い、ステップS107に移行して、TAORrDr、TAORrPaに基づいて、後席側ブロアモータ62aに印加するブロワ電圧を決定する。
以上説明したように本実施形態によれば、例えば、後席右側空調ゾーン4cに乗員が乗り込んできた場合において、後席左側空調ゾーン4dに乗員が予め着座していないときには、サーボモータ662a、662bをそれぞれ制御して、2つの風向板661a及び2つの風向板661bを後席右側空調ゾーン4cに向ける。
これに伴い、後席右側フェイス吹出口66a及び後席左側フェイス吹出口66dの双方から後席右側空調ゾーン4cに向けて空気が吹き出される。したがって、後席右側空調ゾーン4cは、後席右側フェイス吹出口66a及び後席左側フェイス吹出口66dの双方から吹き出される空気によって空調されるため、後席右側空調ゾーン4cに乗り込んできた乗員に対して、より強い快適感を与えることができる。
(その他の実施形態)
上述の第1実施形態では、請求項7に記載の空調手段として、空調ゾーン1c、1dに送風する後席側遠心式送風機62を採用した例について説明したが、これに限らず、次の(a)、(b)のようにしてもよい。
(a)空調ゾーン1c、1dに対応する吹出口切替ドア66b、66cが連動するように構成されている場合において、吹出口切替ドア66b、66cを駆動するサーボモータ660c(アクチュエータ)を、予め着座していた乗員の表面温度に基づいて制御しても良い。
すなわち、赤外線温度センサ70は、座席4a、4bの一方に着座した乗員の表面温度を非接触で検出する非接触温度検出部71(72)を備えており、吹出口切替ドア66b、66cを駆動するサーボモータ660cを備えており、エアコンECU8は、座席4a、4bのうち他方の座席側に乗員が乗り込んだと判定し、かつ、一方の座席に乗員が予め着座していたと判定した場合には、一方の座席に予め着座していた乗員の表面温度だけに基づいて、サーボモータ660cを制御する。
換言すれば、目標吹出温度TAORrDr、TAORrPaのうち、一方の座席に対応する目標吹出温度に基づいて、吹出口モードを決定する。
(b)空調ゾーン1c、1dにそれぞれ吹き出す吹出温度を調整するエアミックスドアが1つだけ設けられて、空調ゾーン1c、1dにそれぞれ吹き出す吹出温度の制御が連動する場合において、エアコンECU8は、座席4a、4bのうち他方の座席側に乗員が乗り込んだと判定し、かつ、一方の座席に乗員が予め着座していたと判定した場合には、一方の座席に予め着座していた乗員の表面温度だけに基づいて、エアミックスドアを駆動するサーボモータを制御する。
更に、上述の(a)、(b)に限らず、次の(c)、(d)のようにしてもよい。
(c)すなわち、車両用空調装置において、車室内で左右に配置される第1、第2の座席(4c、4d)に対応する第1、第2の空調ゾーン(1c、1d)に向けて送風される空気の温度をそれぞれ独立して調整する第1、第2の温度調整手段(65a、65b)と、前記第1、第2の空調ゾーンの空調状態を前記第1、第2の温度調整手段以で調整する空調手段と、前記第1、第2の座席に着座した左右の乗員の表面温度を独立して非接触で検出する第1、第2の非接触温度検出部(71、72)と、前記第1、第2の非接触温度検出部によって検出された前記左右の乗員の表面温度に基づいて、前記第1、第2の温度調整手段を独立して制御する第1、第2の温度制御手段(S126、S128)と、前記第1、第2の座席のうち少なくとも一方の座席側に乗員が乗り込んだか否かを判定する乗り込み判定手段(S100、…)と、前記一方の座席側に乗員が乗り込んだと前記乗り込み判定手段が判定した場合に、前記第1、第2の座席のうち他方の座席に乗員が予め着座していたか否かを判定する着座判定手段(S102)と、前記他方の座席に乗員が予め着座していたと前記着座判定手段が判定した場合には、前記他方の座席に予め着座していた乗員の表面温度に基づいて、前記空調手段を制御する送風制御手段(S103、…)と、を備えることを特徴とする。
(d)車両用空調装置において、車室内に左右に配置される第1、第2の座席(4c、4d)に対応する第1、第2の空調ゾーン(1c、1d)の空調状態を調整する空調手段(62)と、前記第1、第2の座席に着座した左右の乗員の表面温度を独立して非接触で検出する第1、第2非接触温度検出部(71、72)と、前記第1、第2の座席のうち一方の座席側に乗員が乗り込んだか否かを判定する乗り込み判定手段(S100、…)と、前記一方の座席側に乗員が乗り込んだと前記乗り込み判定手段が判定した場合に、前記第1、第2の座席のうち他方の座席に乗員が予め着座していたか否かを判定する着座判定手段(S102)と、前記他方の座席に乗員が予め着座していたと前記着座判定手段が判定した場合には、前記他方の座席に予め着座していた乗員の表面温度に基づいて、前記空調手段を制御する空調制御手段(S103、…)と、を備えており、 前記一方の座席側に乗員が乗り込んだと判定してから所定時間経過すると、前記空調制御手段は、前記第1、第2非接触温度検出部によって検出された左右の乗員の表面温度に基づいて前記空調手段を制御することを特徴とする。
上述の第1実施形態では、後席右側空調ゾーン4c(後席左側空調ゾーン4d)に乗員が乗り込んできたときと、後席右側空調ゾーン4cに乗員が乗り込んできてから所定時間以上経過したときとで、同一の目標吹出温度TAORrDr(TAORrPa)を用いてブロワモータ62aの回転数(すなわち、送風機62の送風量)を制御した例を示したが、これに代えて、後席右側空調ゾーン4cに乗員が乗り込んできたときと、後席右側空調ゾーン4cに乗員が乗り込んできてから所定時間以上経過したときとで、ブロワモータ62aの回転数の制御に際して、を用いられる目標吹出温度TAORrDrを変えてよい。
上述の第1、第2実施形態では、後部左右の両方座席1c、1d側に対して、乗員が乗り込んできたか否かを座席毎に判定する例について説明したが、これに代えて、後部左右の両方座席1c、1dのうち一方の座席側だけに、乗員が乗り込んできたか否かを判定するようにしてもよい。
上述の第1の実施形態では、非接触温度センサ70として、サーモパイル型検出素子を用いた赤外線センサを例示したが、温度係数の大きな抵抗で構成されたボロメータ型検出素子を用いた赤外線センサや、他の形式の赤外線センサを用いることもできる。さらに、赤外線センサに限らず、被検温体の表面温度を非接触で検出する他の形式の表面温度センサを用いることもできる。
上述の第1実施形態では、運転席側領域に入射される日射量を検出する日射センサ83aと、助手席席側領域に入射される日射量を検出する日射センサ83bとを採用して、日射センサ83a、83bの検出日射量TsDr、TsPaを用いて、TAOFrDr、TAOFrPaを算出する例を示したが、これに代えて、次のようにしてもよい。
すなわち、運転席側領域及び助手席側領域の双方から入射される日射量を検出する日射センサを採用して、この日射センサの検出日射量Tsに、後述する右側日射補正係数fRrDrおよび左側日射補正係数fRrPaを掛けて、Ts×fRrDrを検出日射量TsDrとして、Ts×fRrPaを検出日射量TsPaとする。
ここで、係数fRrDr、fRrPaは、前席左右の窓ガラス温度差に基づいて算出する。
すなわち、前席右側の窓ガラス温度は、赤外線温度センサ70の運転席側検出部71のうち検出素子700、701(図4)によりそれぞれ検出される温度の平均値であり、前席左側の窓ガラス温度は、赤外線温度センサ70の助手席側検出部72のうち検出素子700、701によりそれぞれ検出される温度の平均値である。
そして、前席の左右の窓ガラス温度差と両係数fRrDr、fRrPaとの関係を定める図15の制御特性は予め設定され、マイクロコンピュータのメモリに記憶してあるので、前席側の左右の窓ガラス温度差に基づいて両係数fRrDr、fRrPaを決定できる。
具体的には、実線で示す日射補正係数fRrDrは上記温度差が増大するにつれて増大するように決定される。また、日射補正係数fRrPaは上記温度差が増大するにつれて逆に減少するように決定される。
上述の第1の実施形態では、運転席側検出部71(助手席側検出部72)の赤外線受光部70bの検出素子711、712の検出温度Ta12、Ta13の平均値を内装温度とする例について説明したが、これに代えて、Ta12、Ta13のそれぞれに係数k1、k2を掛けてTa12×k1、Ta13×k2を求め、Ta12×k1、Ta13×k2の平均値{=(Ta12×k1+Ta13×k2)/2}を内装温度としてもよい。
また、ガラス温度としても、運転席側検出部71(助手席側検出部72)の検出素子700、701の検出温度Ta00、Ta01の平均値を用いる場合に限らず、検出温度Ta00、Ta01のそれぞれに係数k1、k2を掛けてTa00×k1、Ta01×k2を求め、Ta00×k1、Ta01×k2の平均値をガラス温度としてもよい。
さらに、乗員着衣温度としても、運転席側検出部71(助手席側検出部72)の検出素子713〜716の検出温度Ta13〜Ta16の平均値を用いる場合に限らず、検出温度Ta13〜Ta16のそれぞれに係数k1、k2、k3、k4を掛けてTa13×k1、Ta14×k2、Ta15×k3、Ta16×k4を求める。そして、Ta13×k1、Ta14×k2、Ta15×k3、Ta16×k4の平均値={(Ta13×k1+Ta14×k2+Ta15×k3+Ta16×k4)/4}を乗員着衣温度としてもよい。
以下、上記実施形態と本発明の特許請求項の範囲の構成との対応関係について説明すると、後部右側座席4cが第1の座席に相当し、後席左側座席4dが第2の座席に相当し、後席右側空調ゾーン1cが第1の空調ゾーンに相当し、後席左側空調ゾーン1dが第2の空調ゾーンに相当し、エアミックスドア65aが、第1の温度調整手段に相当し、エアミックスドア65bが第2の温度調整手段に相当し、運転席側検出部71が第1の非接触温度検出部に相当し、助手席側検出部72が第2の非接触温度検出部に相当する。そして、「ステップS126にてエアミックスドア55aの目標開度SWRrDrを算出してこの目標開度SWRrDrをステップS128にてサーボモータ650aに出力する処理」が、第1の温度制御手段に相当し、「ステップS126にてエアミックスドア55aの目標開度SWRrPaを算出してこの目標開度SWRrPaをステップS128にてサーボモータ650bに出力する処理」が、第2の温度制御手段に相当する。
ステップS100、100a、100b、100cが乗り込み判定手段に相当し、
ステップS102、S102aが着座判定手段に相当し、ステップS103、S104、S103a、S104a、S107が送風制御手段に相当し、TAORrDr、TAORrPaが第1、第2の目標温度に相当し、「ステップS101にてTAORrDrを算出する処理」が第1の算出手段に相当し、「ステップS101にてTAORrPaを算出する処理」が第2の算出手段に相当し、後席右側フェイス吹出口66aが第1の吹出口に相当し、後席左側フェイス吹出口66bが第2の吹出口に相当し、風向板661aが第1の風向調整手段に相当し、風向板661bが第2の風向調整手段に相当し、「サーボモータ662a及びステップS106a」が第1の風向制御手段に相当する。「サーボモータ662b及びステップS106」が第2の風向制御手段に相当する。そして、後部右側座席4c側に乗員が乗り込んできたときには、後部右側座席4cが「一方の座席」に相当し、後部左側座席4dが「他方の座席」に相当する。この場合、風向板661bが、「第1、第2の風向調整手段のうち他方の座席側の風向調整手段」に相当し、「サーボモータ662b及びステップS106」が「第1、第2の風向制御手段のうち他方の座席に対応する風向制御手段」に相当し、更に、後席左側フェイス吹出口66bが「第1、第2の吹出口のうち他方の座席側の吹出口」に相当する。
一方、後部左側座席4d側に乗員が乗り込んできたときには、後部左側座席4dが「一方の座席」に相当し、後部右側座席4cが「他方の座席」に相当する。
この場合、風向板661aが、「第1、第2の風向調整手段のうち他方の座席側の風向調整手段」に相当し、「サーボモータ662a及びステップS106a」が「第1、第2の風向制御手段のうち他方の座席に対応する風向制御手段」に相当する。後席右側フェイス吹出口66aが「第1、第2の吹出口のうち他方の座席側の吹出口」に相当する。
本発明の第1実施形態による車両用空調装置の吹出口配置状態を示す平面概要図である。 第1実施形態による車両用空調装置全体の模式的構成図である。 第1実施形態による赤外線温度センサの概要構成図である。 第1実施形態による赤外線温度センサのうち運転席側検出部の拡大形状を図示する説明図である。 第1実施形態によるエアコンECUの制御処理の概要を示すフローチャートである。 第1実施形態において風量を決定するための特性図である。 第1実施形態において内外気モードを決定するための特性図である。 第1実施形態において吹出モードを決定するための特性図である。 第1実施形態において目標吹出温度及び風量を算出するための制御処理の一部を示すフローチャートである。 第1実施形態において目標吹出温度及び風量を算出するための制御処理の残りを示すフローチャートである。 第1実施形態の変形例において目標吹出温度及び風量を算出するための制御処理の一部を示すフローチャートである。 第1実施形態の変形例において目標吹出温度及び風量を算出するための制御処理の残りを示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態において目標吹出温度及び風量を算出するための制御処理の一部を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態において目標吹出温度及び風量を算出するための制御処理の残りを示すフローチャートである。 第2実施形態における概要構成図である。 その他の実施形態の日射補正係数を決めるための特性図である。
符号の説明
1c、1d…空調ゾーン、4c、4d…座席、6…後席用空調ユニット、
8…エアコンECU、62…送風機、65a、65b…エアミックスドア、
70…赤外線温度センサ。

Claims (6)

  1. 車室内で左右に配置される第1、第2の座席(4c、4d)に対応する第1、第2の空調ゾーン(1c、1d)に向けて空気を送風する送風機(62)と、
    前記第1、第2の空調ゾーンに向けて送風される空気の温度をそれぞれ独立して調整する第1、第2の温度調整手段(65a、65b)と、
    前記第1、第2の座席に着座した左右の乗員の表面温度を独立して非接触で検出する第1、第2の非接触温度検出部(71、72)と、
    前記第1、第2の非接触温度検出部によって検出された前記左右の乗員の表面温度に基づいて、前記第1、第2の温度調整手段を独立して制御する第1、第2の温度制御手段(S126、S128)と、
    前記第1、第2の座席のうち少なくとも一方の座席側に乗員が乗り込んだか否かを判定する乗り込み判定手段(S100、…)と、
    前記一方の座席側に乗員が乗り込んだと前記乗り込み判定手段が判定した場合に、前記第1、第2の座席のうち他方の座席に乗員が予め着座していたか否かを判定する着座判定手段(S102)と、
    前記他方の座席に乗員が予め着座していたと前記着座判定手段が判定した場合には、前記一方の座席側に乗り込んだ乗員の表面温度と前記他方の座席に予め着座していた乗員の表面温度とのうち、前記他方の座席に予め着座していた乗員の表面温度のみに基づいて、前記送風機の送風量を制御する送風制御手段(S103、…)と、を備えることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記他方の座席に乗員が予め着座していないと前記着座判定手段が判定した場合には、前記送風制御手段は、前記一方の座席側に乗り込んだ乗員の表面温度に基づいて、前記送風機の送風量を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記他方の座席に乗員が予め着座していたと前記着座判定手段が判定した場合において、
    前記一方の座席側に乗員が乗り込んだと前記乗り込み判定手段が判定してから所定期間だけ経過すると、前記送風制御手段(S107)は、前記第1、第2の非接触温度検出部によって検出された前記左右の乗員の表面温度に基づいて、前記送風機の送風量を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記第1、第2の非接触温度検出部によって検出された前記左右の乗員の表面温度に基づいて、前記第1、第2の空調ゾーンに向けて吹き出される空気の第1、第2の目標温度(TAORrDr、TAORrPa)をそれぞれ算出する第1、第2の算出手段(S101)を備えており、
    前記第1、第2の温度制御手段は、前記第1、第2の空調ゾーンに向けて吹き出される空気の温度をそれぞれ前記第1、第2の目標温度に近づけるように前記第1、第2の温度調整手段を独立して制御するものであり、
    前記他方の座席に乗員が予め着座していたと前記着座判定手段が判定した場合には、前記送風制御手段(S103)は、前記第1、第2の目標温度のうち前記他方の座席に対応する目標温度に基づいて、前記送風機の送風量を制御することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 前記送風機により送風される空気を前記第1、第2の空調ゾーンに向けてそれぞれ吹き出す第1、第2の吹出口(66a、66b)と、
    前記第1、第2の吹出口(66a、66b)から吹出される空気流れの向きを独立して調整する第1、第2の風向調整手段(661a、661b)と、
    前記第1、第2の風向調整手段を独立して制御する第1、第2の風向制御手段(662a、662b)と、を備えており、
    前記他方の座席に乗員が予め着座していないと前記着座判定手段が判定した場合には、前記第1、第2の風向制御手段のうち前記他方の座席に対応する風向制御手段は、前記第1、第2の風向調整手段のうち前記他方の座席側の風向調整手段を制御して、前記第1、第2の吹出口のうち前記他方の座席側の吹出口から吹き出される空気流れを前記一方の座席(4c)側に向けるようにすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  6. 前記第1、第2の非接触温度検出部のうち前記一方の座席側の非接触温度検出部の検出温度が所定温度以上変化すると、前記乗り込み判定手段(S100…)は、前記一方の座席側に乗員が乗り込んだと判定することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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