JP3144856U - 要介護者用保温ズボン - Google Patents

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Abstract

【課題】表地と裏地をウエスト部分から二重構造とした、保温効果に優れ、しかも、外観は通常ズボンと変わりのない要介護者用保温ズボンを提供する。
【解決手段】緻密でしなやかな風合いがあり、暖かみのある生地を表地1とし、その内側に吸湿性、保温性に優れた素材を主体とした伸縮性に富むジャージを裏地2として配置し、両者をウエスト部分3でのみ一体化し、下部がそれぞれ独立した二重構造となすとともに、裏地2の裾4の部分にリブ5を取付け、該リブ5の上端部分を裏地2の膝下近傍6に連結することにより腰及び膝をまげたときに、リブ5の部分が足首にフィットして保温できるようにする。
【選択図】図1

Description

本考案は、表地と裏地をウエスト部分から二重構造とし、要介護者が車椅子や椅子に座った時に裾がめくれて足首が冷えるのを防止することができるように裏地の裾にリブを取付けた、保温効果に優れ、しかも、外観は通常ズボンと変わりのないおしゃれなズボンに関するものである。
従来、衣服のズボンの裾の部分を緊締できる部分設けたものとして、▲1▼裾を緊締する緊締部を裾に有する筒状体より成るレッグウオーマーを、着用者の爪先までの長さより長くし、その上端をパジャマやホームウエアのズボンの脚の部分の内部に固定して二重の筒状体を設けて脚部や足部の保温効果を得ることを目的としたズボン(実用新案登録第3059569号)、▲2▼ズボンの裾口または裾口の近くに作業者の足首に密着する部分を設けたクリーンルーム用の作業衣(実用新案公開平2−122014)、▲3▼ズボンの裾部の内周面に、先端(下端)側が縮径する短筒の上端を固着した水作業用の作業衣(実用新案登録第3103380号)などが存在する。
従来技術の▲1▼は単に脚部や足の部分を就寝時等に保温することを目的としたパジャマやホームウエアに関するもので、健常者とか要介護者の区別なく一般的な利用者を対象としたもので、要介護者の利便性に配慮されていない構造である。
また、この考案は本願と同じように保温効果を目的としているが、ズボンの脚部の内部に設けるレッグウオーマーの長さがズボンを着用した者の足先より長く、主として就寝時や室内にいる時に保温することを目的とし、しかも表地の脚筒内部に、レッグウオーマーの上端を逢着したパジャマやホームウエアに関するものであるので、装着時は足の部分が完全に覆われて保温効果はあるが体裁については配慮されていないので外出時の着用には不向きであるなどの欠点を有している。
また、従来技術の▲2▼及び▲3▼は保温を全く目的としていない考案であり、衣料関係の技術分野に属する考案ではあるが、保温を目的とした本願とは全く別な範疇の技術に関するものである。
本願考案は、上記▲1▼、▲2▼あるいは▲3▼の従来技術が目的としなかった要介護者の利便性向上を主たる目的として開発されたもので、着脱が容易で介護人の手間が省け、要介護者が車椅子に乗って外出したり施設内を移動するときや室内で椅子に座るとき(就寝時にも利用できるのは勿論のことである)に、外観は通常のズボンと全く同じでありながら、足首は勿論、腰部から膝部まで保温できるズボンを提供するためになされたものである。
なお、健常者は歩行を開始するとほどなく体全体が温まってくるが、要介護者が車椅子に乗って外出する場合は、本人自身は全く運動しないので、体全体が冷え込むばかりで効率のよい保温手段を講じる必要があり、本願はこの点に着目して開発されたものである。
上記目的を達成するために、本考案の要介護者用保温ズボンは、表地はベロア、ポンチローマ、スムスなどおしゃれで伸縮性に富む生地、裏地は保温性の高いジャージのような生地を使用し、これら表地及び裏地とも、ウエスト部分からそれぞれ独立した二重構造となすとともに、特に裏地の裾の部分は広がりを抑えるためにリブ付きとし、腰及び膝をまげたときに、リブの部分が足首にフィットして腰から足首下まで全面的に保温できるようにしたズボンを提供するためになされたものである。
上述のように、本考案の要介護者用保温ズボンは、表地と裏地を伸縮性、保温性に富む生地でウエスト部分から独立した二重構造となしているから、要介護者に手間のかかる防寒用のスパッツやズボンを別々に穿かせたり脱がせたりする手間を省くことができるとともに、車椅子に乗って外出したり、施設内で移動したりあるいは室内で椅子に座っている時に、腰部や膝部の保温はもとより、裾部に設けたリブの部分で直接足首部分を覆って保温でき、しかもこの際に、膝や足首部分での生地の重なりやだぶつき、皺などの影響が裏地部分だけでおさまって表地の部分には直接現れにくいので外観がスッキリしておしゃれに見え、通常外出着として使用するズボンと全く変わることなく使用できるなどの優れた効果を有するのである。
また、この考案は上記のような要介護者だけでなく健常な高齢者にとっても全く同じように使用することができ、外出時はもとより、家庭内で椅子に座っている時などに足腰や膝、特に足首が冷えるのを保護することができるので行動範囲が広がるなど数多くの特徴を有する考案である。
上記目的を達成するために、本考案の要介護者用保温ズボンは、表地はおしゃれなベロア、ポンチローマ、スムスなどの生地、裏地を保温性の高いジャージのような生地を使用し、要介護者や高齢者が容易に着脱しやすいようにゆったりサイズのウエスト回りとし、表地及び裏地とも、ウエスト部分から独立した二重構造となすとともに、特に裏地の裾の部分の広がりを抑えるためにリブ付きとし、腰及び膝をまげたときに、リブの部分が足首にフィットして車椅子や通常の椅子に腰かけた時にも足首下まで保温できるようにする。
以下、考案の実施の1例を図面によって詳述する。
本考案の要介護者用保温ズボンは、表地として緻密でしなやかな風合いがあり、暖かみのあるジャージ編地を表地(1)とし、内部には吸湿性、保温性に優れた綿素材主体の伸縮性に富む若干薄めのジャージを裏地(2)として、要介護者や高齢者が容易に着脱しやすいようにゆったりサイズのウエスト回りとし、該表地(1)及び裏地(2)とも、ウエスト部分(3)で一体化した状態でそれぞれ独立した二重構造となすとともに下部はフリーとし、特に裏地(2)の裾(4)の部分の広がりを抑えるためにゴム編みのリブ(5)を取付け、該リブ(5)の上端部分は裏地(2)の膝下近傍(6)に連結して腰及び膝をまげたときに、リブ(5)の部分が足首にフィットして車椅子や通常の椅子に腰かけた時にも足首下まで保温できるようにする。
なお、裏地(2)は表地(1)より若干長めとし、表地(1)と裏地(2)のリブ(5)の部分は膝を曲げた時に表地(1)が捲れ上がっても目立たなくするために同色にする方が望ましいし、全般的に、要介護者や高齢者が着脱しやすいようなゆったりサイズとするとともに、ウエスト部分(3)の両サイドにはウエスト調整ゴム(7)を取付ける。
この考案は上記のように、表地(1)と裏地(2)をウエスト部分(3)以外は独立した二重構造とし、要介護者が車椅子や椅子に座った際に裾がめくれても裏地(2)の裾に設けたリブ(5)が足首にフィットして冷えるのを防止することができるので、要介護者に防寒用のスパッツやズボンを別々に穿かせたり脱がせたりする手間を省くことができる。 このズボンの裏地(2)には吸湿性、保温性に優れた綿素材主体のジャージを使用しているので伸縮性に富み屈折時の変形が内部にとどまって表地(1)の部分に現れないので、外観は表地(1)の特性をそのまま活かすことができる。
たとえば該実施例では表地(1)は緻密でしなやかな風合いがあり、暖かみのあるポンチローマやスムスなどのジャージ編地を使用しているので通常のおしゃれなズボンと変わりがなく、外出着として気楽に着用できる。
また、この考案は要介護者や高齢者が容易に着脱しやすいようにゆったりサイズのウエスト回りとし、該ウエスト部分にはウエスト調整ゴム(7)を取り付けたり、裏地(2)は表地(1)より若干長めとし、表地(1)と裏地(2)のリブ(5)の部分は膝を曲げた際に表地(1)が捲れ上がっても目立たないよう同色にするなどの配慮がなされている。
本考案に係るズボンの正面図である。 本考案に係るズボンの表地の一部を欠如した右側面図である。 本考案に係るズボンの表地の裾の近傍を捲り上げた状態を示す右側面図である。
符号の説明
1 表地
2 裏地
3 ウエスト部分
4 裏地の裾
5 リブ
6 膝下近傍
7 ウエスト調整ゴム

Claims (3)

  1. 表地はおしゃれで伸縮性に富む生地、裏地は保温性、伸縮性に富むジャージのような生地を使用し、これら表地及び裏地ともウエスト部分でのみ一体化し、下部はそれぞれ独立した二重構造となすとともに、裏地の裾の部分にリブを取付けたことを特徴とする要介護者用保温ズボン。
  2. リブの上端部分を裏地の膝下近傍に連結したことを特徴とする請求項1記載の要介護者用保温ズボン。
  3. 裏地は表地より若干長めとし、表地と裏地のリブの部分を同色にしたことを特徴とする請求項1記載の要介護者用保温ズボン。
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