JP3144497B2 - 周波数シンセサイザ - Google Patents

周波数シンセサイザ

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JP3144497B2
JP3144497B2 JP28942291A JP28942291A JP3144497B2 JP 3144497 B2 JP3144497 B2 JP 3144497B2 JP 28942291 A JP28942291 A JP 28942291A JP 28942291 A JP28942291 A JP 28942291A JP 3144497 B2 JP3144497 B2 JP 3144497B2
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明 豊間根
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、出力周波数を任意可変
設定できる機能を有し、周波数切替時間の高速化が可能
な、位相同期ループ(PLL:Phase Locked Loop)構成
を用いた周波数シンセサイザの改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】出力周波数の任意可変設定が可能な位相
同期ループ(PLL)構成を用いた周波数シンセサイザ
として、従来は、電圧制御発振器(VCO:Voltage Co
ntrolled Oscillator)の出力を可変分周器を用いて分周
した帰還信号と、周波数が一定の基準信号とを位相比較
器に入力し、前記位相比較器の出力をループフィルタを
介してVCOに帰還するという構成が広く応用されてい
る。この従来の構成図を図9に示す。図中、301はV
CO、302は分周器、303は基準発振器、304は
位相比較器、305はループフィルタである。
【0003】上記従来の構成では、位相比較器304は
一般に基準信号と帰還信号との乗算処理を行うように構
成されており、位相比較器304の出力の低周波成分に
位相誤差情報が含まれているという構成であるため、不
要な高調波を大きく抑圧・除去するためのループフィル
タ305が不可欠である。ところが、周波数シンセサイ
ザの周波数切替時間は、ループフィルタ305の時定数
に依存しており、切替時間を短く設定するためには時定
数を小さく設定する必要がある。一方、周波数シンセサ
イザ出力のS/N(信号対雑音電力比)を一定値以上に
確保するためには、逆に、ループフィルタ305の時定
数を大きく設定する必要が生ずる。
【0004】以上のように、従来の構成では、不要な高
調波を除去することによるS/Nの向上と周波数切替時
間の高速化とは、互いに相反関係にあるため両者を同時
に満足させることができない、という不具合が生ずる。
この不具合を救済するため、図9の構成において、周波
数切替時の引込み動作と、引込み後の定常動作とで、ル
ープフィルタ305の時定数を小さい値(高速引込み)
から大きい値(高S/N)へ切替える方法も考案されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの方法では、
ループフィルタの切替時に発生するVCO入力電圧の変
動による周波数ゆらぎによって位相比較器の出力値が変
動し、結局、長い時間の過渡応答が生じてしまう。この
ため、周波数切替時点にはループフィルタの出力変動の
抑圧や、位相比較器の出力値の一時記憶保持などの対策
が別途必要となり、回路規模が大きくなる。本発明の目
的は、前記従来の構成における周波数切替時間の高速化
と、高S/N化の相反関係の問題を回避し、小形化,I
C化に適する周波数シンセサイザを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決する手段】本発明の周波数シンセサイザ
は、電圧制御発振器の出力を分周した帰還信号と基準発
振器からの基準信号とを位相比較しその出力を前記電圧
制御発振器の制御電圧として出力周波数を任意に可変設
定できる位相同期ループ構成による周波数シンセサイザ
において、前記基準発振器からの基準クロックを基に外
部から供給される開ループ/閉ループ切替信号が閉ルー
プ信号のときにのみ該基準クロックを分周して基準位相
信号ψとして出力する基準位相信号生成手段と、前記電
圧制御発振器の出力周波数を1/P(P≧1)に固定分
周する固定分周器と、該固定分周器の出力を基に前記開
ループ/閉ループ切替信号が閉ループ信号のときにのみ
外部から入力される所定の位相増加ステップ値を積算し
た位相積算出力の2πラジアンを法とするディジタル値
を帰還位相信号φとして出力する帰還位相信号出力手段
と、 前記基準位相信号ψと前記帰還位相信号φとを入力
し、式ε=[{ψ−φ+3π}mod2π]−π(但
し、{・}mod2πは、2πラジアンで除したときの
剰余)に従って得られる出力範囲が(−π〜π)ラジア
ンの位相誤差信号εを出力する位相比較回路と、位相
比較回路からの位相誤差信号εを平均化した値外1を所
定の時間帯で出力する平均化回路と、該平均化回路から
の平均化した値外1をディジタルフィルタリングを行っ
て出力値ε’を出力するリカーシブフィルタと、前記
ε,外1及びε’を入力し、前記開ループ/閉ループ切
替信号により、閉ループ動作中はεを、開ループ動作中
は外1を、更に予め定めたスロット数後の開ループ動作
中はε’を、それぞれ切替え出力し、アナログ変換して
前記電圧制御発振器の制御電圧とする切替出力手段と
特徴とするものである。さらに、前記基準位相信号生成
手段は、前記基準発振器からの基準クロックを一方の入
力とし前記開ループ/閉ループ切替信号を他方の入力と
して閉ループ動 作時には基準クロックを出力し開ループ
動作時は基準クロックを停止する第1のANDゲート回
路と、該第1のANDゲート回路からの基準クロックを
分周することにより基準位相信号ψを生成するカウンタ
とが備えられ、 前記帰還位相信号出力手段は、前記固定
分周器の出力を一方の入力とし前記開ループ/閉ループ
切替信号を他方の入力として閉ループ動作時には前記固
定分周器の出力クロックを出力し開ループ動作時は出力
クロックを停止する第2のANDゲート回路と、該第2
のANDゲート回路の出力クロックのタイミングに従っ
て外部から入力される所定の位相増加ステップ値を積算
した位相積算出力の2πラジアンを法とするディジタル
値を帰還位相信号φとして出力する数値制御発振器とが
備えられたことを特徴とするものである。 また、前記第
1のANDゲート回路の一方の入力として前記固定分周
器からの出力を与えることにより前記カウンタから帰還
位相信号φを生成出力させ、前記第2のANDゲート回
路の一方の入力として前記基準発振器からの基準クロッ
クを与えることにより前記数値制御発振器から基準位相
信号ψを生成出力させるように構成したことを特徴とす
るものである。
【0007】
【実施例】図1は本発明による第1の実施例を示す周波
数シンセサイザの一構成例図である。図において、1は
基準発振器であり、基準クロックを出力する。2はAN
Dゲート回路であり、前記基準クロックを入力し、外部
から供給される開ループ/閉ループ切替信号により、閉
ループ動作時には基準クロックを出力し、開ループ動作
時には基準クロックを停止する。3はカウンタであり、
ANDゲート回路2の出力である基準クロックを分周す
ることにより、基準位相信号ψを生成する。4は電圧制
御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)で
あり、後述するLPF13からの制御電圧に従った発振
周波数f0 を出力する。5は固定分周器であり、VCO
4の出力周波数f0 を1/P(P≧1)に固定分周し、
CLK (=f0 /P)を出力する。6は2と同様のAN
Dゲート回路であり、固定分周器5からのfCLK を入力
し、前記開ループ/閉ループ切替信号により、閉ループ
動作時にはfCLK を出力し、開ループ動作時にはfCLK
を停止する。
【0008】7は数値制御発振器(NCO:Numerical
Controlled Ocillator) であり、ANDゲート回路6の
出力fCLK のタイミングに従って、外部から設定される
位相増加ステップ値(ディジタル値)Δφを積算し、帰
還位相信号φ(0≦φ≦2π:φはディジタル値)を出
力する。該回路は加算器とレジスタとで容易に構成でき
る。
【0009】8は位相比較回路であり、カウンタ3から
の基準位相信号ψを一方の入力(加算値)とし、NCO
7からの帰還位相信号φを他方の入力(減算値)として
加算演算を行い、次に示す(1)式に従って、位相誤差
信号ε(−π≦ε≦π)を出力する。 ε=[{(ψ−φ)+3π}mod2π]−π ……………(1) 但し、{・}mod2πは2πラジアンで除したときの
剰余を示す。該回路は、加算器で容易に構成できる。
【0010】9は平均化回路であり、位相比較回路8か
らの位相誤差信号εを平均化し、開ループ動作開始後の
所定の時間帯で位相誤差平均値外1を出力する。該回路
は、加算器とレジスタとで容易に構成できる。図3は平
均化回路9の詳細を示す一構成例図である。図中、10
1は加算器であり、位相誤差信号εを一方の入力とし、
後述のレジスタ102より帰還される値を他方の入力と
して加算演算を行い、その結果を出力する。102はレ
ジスタであり、加算器101の出力を一時記憶してお
き、外部より供給される積算クロックのタイミングで出
力する。該回路の出力は加算器101へ帰還される。以
上の構成により、加算器101による位相誤差信号εの
積算回数を2m 回とし、得られた積算値をmビットだけ
桁落としした値、即ち2-m倍の値を平均値外1とするこ
とにより、2m 個のサンプルの平均動作を得ることがで
きる。
【0011】再び図1に戻って、10はリカーシブフィ
ルタ(Recursive Filter) であり、前記位相誤差平均値
を1スロットごとにディジタルフィルタリングして出力
する。該回路は加算器とレジスタとで容易に構成でき
る。図4はこのリカーシブルフィルタの詳細を示す一構
成例図である。図中、201は位相誤差平均値外1を一
方の入力(加算値)とする加算器である。202は、加
算器201の出力を一方の入力とし、後述のレジスタ2
03より帰還される値を他方の入力として加算演算を行
い、その結果を出力する加算器である。203は、加算
器202の出力を一時記憶しておき、外部より供給され
るタイミングで出力するレジスタである。204は、該
回路の出力の2-n倍の値を得る処理であって、nビット
の低位側へのシフト配線により容易に構成できる。この
回路204の出力は前記加算器201の他方の入力へ帰
還されるとともに、位相誤差のリカーシブフィルタ出力
値ε’として出力される。
【0012】再び図1に戻って、11は切替器であり、
位相比較回路8からの位相誤差信号εと平均化回路9か
らの位相誤差平均値外1、及びリカーシブフィルタ10
の出力値ε’とが入力され、前記開ループ/閉ループ切
替信号に従って、閉ループ動作中は位相誤差信号εを出
力し開ループ動作中は位相誤差平均値外1を出力する。
さらに、予め定めたスロット数の後、開ループ動作時に
は位相誤差フィルタリング値ε’を出力する。12はD
/A変換器であり、切替器11のディジタル出力値をア
ナログ値に変換する。13は低域ろ波器(LPF:LowP
ass Filter)であり、D/A変換器12の出力に含まれ
る量子化雑音成分を除去し、VCO4の制御電圧入力に
帰還する。
【0013】次に、図2は、本発明の第2の実施例を示
す構成例図である。図2の構成例における全ての構成要
素は、図1の構成要素1〜13と全く同一であって、た
だ、ANDゲート回路2及び6の入力が、それぞれ固定
分周器5及び基準発振器1の出力に接続されていること
のみが図1の場合と異なっている。
【0014】
【作用】図1,図3,図4の構成例図に基づく本発明の
作用を、図5,図6,図7及び図8を用いて次に説明す
る。まず図5により、閉ループ動作時における同期引込
みの作用を説明する。図5(a),(b)及び(c)
は、閉ループ動作時の帰還位相信号φ,基準位相信号
ψ,位相誤差信号εの動作タイムチャート例を示してい
る。今、時刻0においてNCO7の出力をφ=0とす
る。以降NCO7は固定分周器5の出力信号fCLK の1
周期毎(1/fCLK )に位相増加ステップ値Δφの積算
を続け、その積算によるNCO7の出力は、図5(a)
に示すようにΔφのステップで階段状に上昇する。次に
時刻Aに至りφの値が2π以上に到達すると、2π値を
超えて破線で示した仮の積算値から2πを差し引いた値
に下降し、再びΔφのステップで上昇してゆく。時刻A
以降は時刻0以降と同様の動作を繰り返し、鋸歯状波形
の帰還位相信号φを得る。
【0015】一方、基準位相信号ψは、基準発振器1の
出力をカウンタ3により積算カウントした数値で与えら
れるので、図5(b)に示すように、φと同様の鋸歯状
波形となる。さて、今、図5に示すように、帰還位相信
号φが基準位相信号ψに対して進み位相である場合を考
える。このとき、図5(c)の破線に示す基準位相信号
ψと帰還位相信号φの単純な数値上の差(ψ−φ)に
は、基準位相信号が2πから0に変換する度に−2πの
位相ジャンプが生ずる。この位相ジャンプは位相比較回
路8により(1)式に基づく演算によって補正され、図
5(c)の実線で示すような位相誤差信号εが得られ
る。
【0016】以上から、本発明による構成では、閉ルー
プ動作による同期引込みにおいて、上記基準位相信号
ψ,帰還位相信号φが直接的な位相情報であり、位相誤
差信号εに真の位相誤差が得れるため、理論上は位相誤
差信号εに高調波成分を含むことがなく、従来の構成に
必要であった高調波成分抑圧のためのループフィルタは
本質的に不要となることが分かる。このため、従来の構
成において、周波数切替時間が長くなる要因であったル
ープフィルタの時定数は、本発明においては小さい値に
設定できるので、周波数の高速切替が可能となる。位相
誤差信号εは、D/A変換器12によってアナログ値に
変換され、LPF13による量子化雑音成分の除去後、
VCO4の制御電圧入力に帰還される。この負帰還ルー
プの構成により、希望する出力周波数f0 を得ることが
できる。
【0017】ここで、出力周波数f0 と、NCO7の位
相増加ステップ値Δφとの関係を導出してみる。まず、
カウンタ3の入力である基準クロックをfc とし、カウ
ンタ3の分周数をNとすると、図5(b)における周期
C は次の(2)式で示される。 また、NCO7の周期TNCO は次の(3)式で与えられ
る。 基準位相信号の周期TC と帰還位相信号の周期T
NCO は、位相同期状態ではTC =TNCO であるので
(2)式,(3)式より次の(4)式が得られる。 また、固定分周器5の出力クロックfCLK は次の(5)
式で示される。 従って(4)式,(5)式より、出力周波数f0 は次の
(6)式で表すことができる。 (6)式より、P,N,fc を一定とすると、出力周波
数f0 はΔφに逆比例する関係で一意に決定できること
が分かる。
【0018】次に、本発明の構成における周波数切替動
作のフローチャートを図6に示す。図において、動作開
始(START)後、まず、ステップ1において、
(6)式の関係に基づきΔφを設定することにより出力
周波数を設定し閉ループ動作に入る。該閉ループ動作に
より、ステップ2で同期引込み後、ステップ3に入り平
均化回路9により位相誤差信号εの平均化動作を行い、
平均値外1を得た時点で、ステップ4において外1を保
持値とする制御電圧で開ループ動作に入るとともに、リ
カーシブフィルタ出力値ε’を更新する。最後に、ステ
ップ5において、リカーシブフィルタ出力値ε’を保持
値とする制御電圧で開ループ動作を継続する。
【0019】以上の一連の動作を、さらに図7を用いて
説明する。図7は、図6に示したフローチャートに基づ
く周波数切替動作をタイムチャートで示した図である。
図中上段はVCO4の出力周波数、中段はANDゲート
回路2及び6、平均化回路9及び切替器11に入力され
る開ループ/閉ループ切替信号、下段は平均化回路9の
積算出力を、それぞれ示している。図において、今、出
力周波数をf1 からf2 へ切替える場合を考える。この
とき、図7のステップ1からステップ2へ到るプロセス
で、VCO4の出力周波数は閉ループ動作により、f1
からf2 へ変化する。次に、同期引込みが終了した時点
から、ステップ3において、まず平均化回路9の出力が
リセットされ、ただちに平均化(積算)処理が開始され
る。ステップ4では、開ループ動作に切替わり、D/A
変換器12及びLPF13に対して平均化回路出力外1
が供給される。外1は開ループ動作中一定値となるの
で、安定した出力周波数が得られる。
【0020】また、開ループ動作中は、ANDゲート回
路2及び6により、カウンタ3及びNCO7に供給する
基準クロック及び固定分周器5の出力fCLK をそれぞれ
停止することによって、基準位相信号ψ及び帰還位相信
号φを保持し、ψ及びφの位相すべりを防止する。これ
により、次の閉ループ動作開始時の位相誤差信号εが前
回の閉ループ動作の最終値に保持され、次のチャネル切
替えによる同期引込みが高速で行なえる。
【0021】以上の一連の動作によって得られた位相誤
差平均出力外1の、リカーシブフィルタ10によるフィ
ルタリング動作を図8を用いて説明する。ここでは、出
力周波数f1 の場合を例にして説明する。図の各スロッ
ト内において、破線は外1,ε’,f1 のそれぞれ目標
値であり、実線はそれぞれの出力値である。今、R番目
のスロットにおける位相誤差平均値を外2とおき、(R
−1)番目のスロットのフィルタリング値をε’R-1
加算器202及びレジスタ203による積算回数を2n
とおく。このとき、リカーシブフィルタ10の出力ε’
R は、次の(7)式で表される。
【外2】
【数1】 (7)式より、リカーシブフィルタ出力値ε’R は、
(R−1)番目のスロットのリカーシブフィルタ出力値
ε’R-1 と、R番目のスロットにおける位相誤差平均値
外2との重みづけ平均となっており、スロット毎に逐
次、(7)式の更新動作を繰り返すことにより、位相誤
差のフィルタリング値ε’は一定値に近づき、より安定
した出力周波数を得ることができる。なお、リカーシブ
フィルタの動作の初期化処理としては、初期のn個の区
間では位相誤差平均値外1の積算のみを行い、当該区間
の開ループ動作時には切替器11により位相誤差平均値
外1を出力し、n区間経過後の開ループ動作時にはリカ
ーシブフィルタ切替信号によってリカーシブフィルタ1
0の出力値ε’R を出力するように構成するものとす
る。
【0022】次に図2の第2の実施例の構成例図に基づ
く本発明の作用について述べる。図2では、図1の場合
とは逆に、基準位相信号ψはNCO7により得られ、ま
た、帰還位相信号φはカウンタ3により得られる構成と
なっている。従って、図1の構成において導出した、
(2)式,(3)式及び(4)式におけるfc とfCLK
は互いに交換されるので、それぞれ下式を得る。
【0023】一方、図2の構成においても前述の(5)
式は成立しているので、この(5)式と、上記(4)’
式とにより、結局出力周波数f0 は前述の(6)式に対
応する次の式で表すことができる。 上記(6)’式より、P,N,fc を一定とすると、出
力周波数f0 は、図1の構成では(6)式によりΔφに
逆比例する関係であったのに対し、図2の構成ではΔψ
に比例する関係で一意に決定できることが分かる。
【0024】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の周
波数シンセサイザの構成では、NCOを用いることによ
り直接的に帰還位相信号の抽出、もしくは基準位相信号
の生成を実現しているので、ディジタル信号処理による
直接位相比較が可能となる。従って、従来の構成におい
て発生した高調波成分が発生せず、ループフィルタの時
定数を小さい値に設定できるので、閉ループ動作時の周
波数引込み時間の高速化がはかれる。また、閉ループ動
作による周波数引込み後、平均化回路を用いて位相誤差
成分を平均化し、その平均値を保持して開ループ動作を
行うとともに、該位相誤差平均値をさらにフィルタリン
グしているので、周波数安定性の高い信号が得られる。
さらに、回路の大半がディジタル信号処理であるので回
路の小形化,IC化に適している等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すブロック図であ
る。
【図2】本発明の第2の実施例を示すブロック図であ
る。
【図3】図1及び図2中の平均化回路の一構成例を示す
ブロック図である。
【図4】図1及び図2中のリカーシブフィルタ回路の一
構成例を示すブロック図である。
【図5】本発明の帰還位相信号,基準位相信号及び位相
誤差信号のタイムチャートである。
【図6】本発明の周波数切替動作のフローチャートであ
る。
【図7】本発明の周波数切替のタイムチャートである。
【図8】本発明のリカーシブフィルタによる出力周波数
のタイムチャートである。
【図9】従来のPLL構成の周波数シンセサイザのブロ
ック図である。
【符号の説明】
1 基準発振器 2 ANDゲート回路 3 カウンタ 4 電圧制御発振器(VCO) 5 固定分周器 6 ANDゲート回路 7 数値制御発振器(NCO) 8 位相比較回路 9 平均化回路 10 リカーシブフィルタ 11 切替器 12 D/A変換器 13 低域ろ波器 101 加算器 102 レジスタ 201 加算器 202 加算器 203 レジスタ 204 除算器 301 電圧制御発振器(VCO) 302 分周器 303 基準発振器 304 位相比較器 305 ループフィルタ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−248715(JP,A) 特開 平1−114122(JP,A) 特開 平3−109818(JP,A) 特開 平4−137914(JP,A) 特開 平2−312318(JP,A) 特開 平1−97017(JP,A) 特開 昭62−88428(JP,A) 特開 昭61−57122(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03L 7/06 - 7/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧制御発振器の出力を分周した帰還信
    号と基準発振器からの基準信号とを位相比較しその出力
    を前記電圧制御発振器の制御電圧として出力周波数を任
    意に可変設定できる位相同期ループ構成による周波数シ
    ンセサイザにおいて、 前記基準発振器からの基準クロックを基に外部から供給
    される開ループ/閉ループ切替信号が閉ループ信号のと
    きにのみ該基準クロックを分周して基準位相信号ψとし
    て出力する基準位相信号生成手段と、 前記電圧制御発振器の出力周波数を1/P(P≧1)に
    固定分周する固定分周器と、 該固定分周器の出力を基に前記開ループ/閉ループ切替
    信号が閉ループ信号のときにのみ外部から入力される所
    定の位相増加ステップ値を積算した位相積算出力の2π
    ラジアンを法とするディジタル値を帰還位相信号φとし
    て出力する帰還位相信号出力手段と、 前記基準位相信号ψと前記帰還位相信号φ とを入力し、
    式ε=[{ψ−φ+3π}mod2π]−π(但し、
    {・}mod2πは、2πラジアンで除したときの剰
    余)に従って得られる出力範囲が(−π〜π)ラジアン
    の位相誤差信号εを出力する位相比較回路と、 位相比較回路からの位相誤差信号εを平均化した値外
    を所定の時間帯で出力する平均化回路と、 該平均化回路からの平均化した値外1をディジタルフィ
    ルタリングを行って出力値ε’を出力するリカーシブフ
    ィルタと、 前記ε,外1及びε’を入力し、前記開ループ/閉ルー
    プ切替信号により、閉ループ動作中はεを、開ループ動
    作中は外1を、更に予め定めたスロット数後の開ループ
    動作中はε’を、それぞれ切替え出力し、アナログ変換
    して前記電圧制御発振器の制御電圧とする切替出力手段
    を備えたことを特徴とする周波数シンセサイザ。 【外1】
  2. 【請求項2】 前記基準位相信号生成手段は、前記基準
    発振器からの基準クロックを一方の入力とし前記開ルー
    プ/閉ループ切替信号を他方の入力として閉ループ動作
    時には基準クロックを出力し開ループ動作時は基準クロ
    ックを停止する第1のANDゲート回路と、該第1のA
    NDゲート回路からの基準クロックを分周することによ
    り基準位相信号ψを生成するカウンタとが備えられ、 前記帰還位相信号出力手段は、前記固定分周器の出力を
    一方の入力とし前記開ループ/閉ループ切替信号を他方
    の入力として閉ループ動作時には前記固定分周器の出力
    クロックを出力し開ループ動作時は出力クロックを停止
    する第2のANDゲート回路と、該第2のANDゲート
    回路の出力クロックのタイミングに従って外部から入力
    される所定の位相増加ステップ値を積算した位相積算出
    力の2πラジアンを法とするディジタル値を帰還位相信
    号φとして出力する数値制御発振器とが備えられたこと
    を特徴とする請求項1記載の周波数シンセサイザ。
  3. 【請求項3】 前記第1のANDゲート回路の一方の入
    力として前記固定分周器からの出力を与えることにより
    前記カウンタから帰還位相信号φを生成出力させ、前記
    第2のANDゲート回路の一方の入力として前記基準発
    振器からの基準クロックを与えることにより前記数値制
    御発振器から基準位相信号ψを生成出力させるように構
    成したことを特徴とする請求項2記載の周波数シンセサ
    イザ。
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