JP3143833B2 - 屋内塵性ダニ類用ダニ防除剤及び屋内塵性ダニ類防除方法 - Google Patents
屋内塵性ダニ類用ダニ防除剤及び屋内塵性ダニ類防除方法Info
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Description
防除剤及びこれを使用した屋内塵性ダニ類防除方法に関
し、更に詳細には、ヨードプロパギルカーバメイト誘導
体を有効成分として使用し、少量の散布、施与により、
特に屋内に生息し繁殖してぜんそくの原因となる等の問
題を引き起こす特に屋内塵性ダニ類の防除に卓効を示す
屋内塵性ダニ類用ダニ防除剤及び屋内塵性ダニ類防除方
法に関する。
としては、畳やジュータンの乾燥が最も有効とされてい
るが、これらの方法は空間的、労力的に実施が非常に困
難であるため一般には薬剤による防除が行われている。
而して、従来より使用されてきた薬剤としては、有機リ
ン系のフェンチオン、フェニトロチオン、ダイアジノ
ン、DDVP、トリクロルフォン、ピレスロイド系のク
リスロン、ペルメトリン、カーバメイト系のプロポクス
ル等である。しかしながら、屋内塵性ダニ類の生息する
畳やジュータンといった環境は、薬剤の均一処理が困難
であることが多い。
め、使用する量を少なくせざるを得なかった。ところ
が、上記の従来より広く用いられてきた薬剤は、かなり
多量に使用しないと実効ある屋内塵性ダニ類防除効果は
得られない。
屋内塵性ダニ類に対して、充分な防除効果が得られる薬
剤を見いだすべく、種々の薬剤について研究を重ねてお
り、その成果の一つとして、3−ヨード−2−プロピニ
ルブチルカーバメイトが屋内塵性ダニ類の防除に著効を
示すのみならず、これらのダニの殺卵効果をも併せて持
つことを見いだし、これについては先に平成2年特許願
第97090号として提案した。
類に対して、充分な防除効果を示す薬剤を開発すべく日
夜努力を重ねているが、ヨードプロパギルカーバメイト
誘導体類が本件特許出願人の先願に係る3−ヨード−2
−プロピニルブチルカーバメイトを凌駕する屋内塵性ダ
ニ類の防除効果をもたらすことを知り得た。
記の新たな知見に基づき、ヨードプロパギルカーバメイ
ト誘導体類の1種または2種以上を有効成分として含有
する屋内塵性ダニ類用ダニ防除剤及びヨードプロパギル
カーバメイト誘導体類を用いる屋内塵性ダニ類防除方法
に関する。
ヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ、ケナガコナダニ、イ
エササラダニ、カザリヒワダニ、アシブトコナダニ、サ
トウダニ、クワガタツメダニ、ケラカロプシス属のツメ
ダニ、サヤアシニクダニ、イエニクダニなどである。本
発明によるダニ防除剤及びダニ防除方法は、上記の屋内
塵性ダニ類の防除に卓効を示す。
で表されるヨードプロパギルカーバメィト誘導体類の1
種または2種以上を有効成分として含有することを特徴
とする。
つをハロゲン原子、低級アルキル基、ニトロ基、シアノ
基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アル
コキシ低級アルキル基、低級アルケニルオキシ基または
低級アルキニルオキシ基で置換した基から成る群から選
択したものである。)で表されるヨードプロパギルカー
バメイト誘導体を有効成分として含有することを特徴と
する屋内塵性ダニ類用ダニ防除剤。 (2)上記(1)に記載の屋内塵性ダニ類用ダニ防除剤
を用いることを特徴とする屋内塵性ダニ類防除方法。に
ある。
プロパギルカーバメイト誘導体類は、上記の一般式で示
される化合物類であり、これらの1種または2種以上を
配合することにより、ダニ類、特に従来の薬剤では完全
な駆除を期し難かった屋内塵性ダニ類に卓効を示す屋内
塵性ダニ類用ダニ防除剤が得られる。
ル基のHの一つ乃至三つをハロゲン原子、低級アルキル
基、ニトロ基、シアノ基、ハロ低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基、低級アルコキシ低級アルキル基、低級アル
ケニルオキシ基または低級アルキニルオキシ基で置換し
た基から成る群から選択したものである。上記式で示さ
れる化合物の多くは既に殺菌剤として、EP−2578
88、258−030等に記載された公知物質であり、
ヨードプロパギルアルコールと置換−フェニルイソシア
ネートを反応させることにより容易に製造することがで
きる。本発明に含まれる具体的な化合物を例示すれば、
3−ヨードプロパギル N−フェニルカーバメイト及び
2−クロル、3−クロル、4−クロル、2−メチル、3
−メチル、4−メチル、2、4−ジクロル、3、4−ジ
クロル、3−フルオロ、4−フルオロ、3−トリフルオ
ロメチル、4−ニトロ、あるいは4−メトキシ基を置換
基として有するフェニル基からなる3−ヨードプロパギ
ル N−フェニルカーバメイトを挙げることができる。
尚、本発明の化合物を実際に屋内塵性ダニ類用ダニ防除
剤として使用するにあたっては、他に何らの成分を加え
ずにそのままで用いてもよいが、一般の薬剤に用いられ
ている固体、液体、ガス状の各種担体及び製剤用補助
剤、餌等と適宜混合して、油剤、乳剤、粉剤、粒剤、水
和剤、エアゾール剤、シート剤等に製造することもでき
る。
いても、また組み合わせて用いてもよい。固体担体とし
ては、例えばタルク、クレー、ベントナイト、カオリ
ン、珪藻土、炭酸カルシウム、尿素、硫酸アンモニウ
ム、ホワイトカーボン、活性炭、木粉、澱粉等の粉末あ
るいは粒状物が挙げられ、液体担体としては、例えばケ
ロシン、灯油等の脂肪族炭化水素類、キシレン、メチル
ナフタレン、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素
類、ジクロロエタン、トリクロロエチレン等のハロゲン
化炭化水素類、エタノール、イソプロパノール、セロソ
ルブ等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン
等のケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン
等のエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、アセトニ
トリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド等のアミ
ド類、大豆油、綿実油等の植物油等が挙げられ、ガス担
体としては、例えばフロンガス、LPG、ジメチルエー
テル等が挙げられる。製剤用補助剤としては、例えばア
ルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンソルビタン
エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等の界
面活性剤、セルロース誘導体、ビニル系樹脂等の塗膜形
成剤、ポリビニルアルコール、CMC、アラビアゴム等
の増粘剤あるいは分散剤、発泡剤、燃焼剤等が挙げられ
る。
発明化合物を重量%として、0.1%〜50%好ましく
は0.1〜20%を含有し、担体として50〜99.9
%、補助剤として0〜15%が最適である。また、本発
明を実際に使用するに際しては、使用方法、使用剤型、
使用場所等によって適宜選択されることは当然である
が、使用量としては有効成分として1m2あたり0.0
5〜5g好ましくは0.5〜2gで処理することが望ま
しい。更にまた、他の殺虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤、害虫
忌避剤、防黴剤、香料、着色料等と混合して使用するこ
とにより、より広範囲な効果を期待することができる。
をより詳しく説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
ルカーバメイトを溶解させ、300ml用のエアゾール
缶に入れ、噴射剤(LPG)を充填し、エアゾール剤を
製造した。 〔実施例 2〕 ヨードプロパギル−3−トリフルオロメチルフェニルカーバメイト 10重量部 ニトロセルロース 50重量部 カルボキシメチルセルロース 5重量部鉱物質微粉末 残部 100重量部 上記各原料に適宜水を加えて練合し、押し出し造粒機に
より造粒した後、乾燥して金属容器に充填し、燻煙剤を
製造した。 〔実施例 3〕 ヨードプロパギルフェニルカーバメイト 2重量部 クレー 10重量部 タルク 88重量部 100重量部 上記各原料を粉体混合機及び粉砕機により充分混合して
粉剤を製造した。 〔実施例 4〕 ヨードプロパギル−4−クロロフェニルカーバメイトを
少量のエタノールに溶解させ、PP、PEに練り込んで
シート状に成形して、シート剤を作成した。
ため、比較例として次の化合物を準備した。 〔比較例 1〕 3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメイト(以
下、「IPBC」と略記する。)。 〔比較例 2〕 フェンチオン(Fenthion)。 〔比較例 3〕 ダイアジノン(Diazinon)。
と比較例の化合物のダニ防除効果を調べるために次のよ
うな試験を行った。代表的な屋内塵性ダニとしてコナヒ
ョウヒダニ及びケナガコナダニを選び、同様の方法で駆
除し、結果を同様の評価方法で評価した。 〔コナヒョウヒダニに対する効力〕 本発明の化合物をアセトンで希釈し、所定の濃度に調節
する。直径4.5cmのガラス製シャーレに希釈液0.
5mlを滴下し、風乾させ、ドライフイルムを作成した
後、コナヒョウヒダニ成虫を30頭宛接種する。尚、シ
ャーレ底面周囲には防虫粘着剤を帯状に塗布し、忌避個
体も評価した。24時間後及び必要に応じ48時間後に
供試虫を正常個体、忌避個体、麻痺個体、死亡個体に類
別して調査した。 〔ケナガコナダニに対する効力〕 本発明の屋内塵性ダニ類用ダニ防除剤と比較例の化合物
のダニ防除効果を調べるため、コナヒョウヒダニの場合
と同様の方法で試験を行った。 〔殺卵効力試験〕 成虫に対する効力試験と同様に作成したドライフィルム
上に産下後0〜48時間以内のケナガコナダニ卵を接種
し、3週間後に孵化率を調査した。
にそれぞれまとめて示した。そして、表1〜2はコナヒ
ョウヒダニに対する効力を、また表3はケナガコナダニ
に対する効力を、そして表4は殺卵効力をそれぞれ示す
ものである。
v)は忌避個体を、(Ab)は麻痺個体を、(D)は死
亡個体を夫々示すものである。
発明の屋内塵性ダニ類用ダニ防除剤によれば、低薬量で
もって畳やジュータンの中の屋内塵性ダニ類まで略完全
に防除することができる優れたものである。更に加え
て、屋内塵性ダニ類の成虫のみならず、屋内塵性ダニ類
の卵までも略完全に殺すことができ、もって屋内塵性ダ
ニ類の再発生を効果的に防止することができるものであ
る。
Claims (2)
- 【請求項 1】下記の一般式 【化1】 (式中、Rはフェニル基;フェニル基のHの一つ乃至三
つをハロゲン原子、低級アルキル基、ニトロ基、シアノ
基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アル
コキシ低級アルキル基、低級アルケニルオキシ基または
低級アルキニルオキシ基で置換した基から成る群から選
択したものである。)で表されるヨードプロパギルカー
バメイト誘導体を有効成分として含有することを特徴と
する屋内塵性ダニ類用ダニ防除剤。 - 【請求項 2】請求項1に記載の屋内塵性ダニ類用ダニ
防除剤を用いることを特徴とする屋内塵性ダニ類防除方
法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2-417736 | 1990-12-17 | ||
JP41773690 | 1990-12-17 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0532506A JPH0532506A (ja) | 1993-02-09 |
JP3143833B2 true JP3143833B2 (ja) | 2001-03-07 |
Family
ID=18525787
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03351278A Expired - Lifetime JP3143833B2 (ja) | 1990-12-17 | 1991-12-13 | 屋内塵性ダニ類用ダニ防除剤及び屋内塵性ダニ類防除方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3143833B2 (ja) |
-
1991
- 1991-12-13 JP JP03351278A patent/JP3143833B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0532506A (ja) | 1993-02-09 |
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