JP3137751B2 - グラビア印刷用艶消し軽量塗工紙の製造方法 - Google Patents

グラビア印刷用艶消し軽量塗工紙の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グラビア印刷用艶消し
軽量塗工紙の製造方法に係り、ミスドット率が少なく、
網点再現性に優れ且つ印刷裏抜けに優れたグラビア印刷
用艶消し軽量塗工紙の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】グラビア印刷は版の網点の面積及び深さ
を変えられることから印刷物の色調再現性に優れてお
り、高級印刷物等に用いられている。最近の印刷用紙の
傾向として、グロス調のものからマット調のものに移行
して来ている。これはユーザーが面のギラツキが目立
ち、文字などが読みにくいものから、目に優しい面の穏
やかなものを好むようになったためと思われる。また、
写真等の絵柄部分ではより良好な印刷仕上がりの要求が
高まっている。このような状況から最近、本文の読み易
さと絵柄の鮮明さを得るためにグラビア印刷用艶消し塗
工紙が使われるようになって来た。
【0003】グラビア印刷は、先ず版全体にインキを与
、次 にドクターで画線部以外のインキを掻き取り、
凹部に溜ったインキを加圧下で紙に転移する方式であ
る。このため凹部にあるインキが紙にスムーズに且つ均
一に転移するためには紙表面の平滑性が必要である。こ
こで言う平滑性とは、印圧下で圧縮された状態での平滑
性であり、いわゆる動的平滑性とも言われるものであ
り、クッション性が必要である。また、インキの転移性
を良好にするために吸油性も必要である。
【0004】これまでグラビア印刷用艶消し塗工紙に関
する特許に就いて顔料処方等を特定して幾つか特許出願
されている(特開昭59−199897、特開平1−1
18695)が、何れもクッション性を出すために機械
パルプを用いた中質系原紙を使用しており、高級感の無
い艶消し塗工紙であった。一方、高級感の出る晒し化学
パルプ単独の原紙では、クッション性を出せないために
ミスドットが起こり易く充分に満足すべきグラビア印刷
用艶消し塗工紙が存在しないのが現状であり、更にまた
坪量が低くなると不透明度が低くなり、印刷裏抜けの問
題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、白紙光沢及
びミスドット率が低く、製品の軽量化が進んでも、印刷
裏抜けに優れ、白色度が高く高級感のあるグラビア印刷
用艶消し軽量塗工紙を得るために晒し化学パルプ単独の
原紙に特定の塗工液を2度塗工し、乾燥、平滑化処理す
ることによって優れた品質のグラビア印刷用艶消し軽量
塗工紙を得ることを見出だした。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、グラビア印刷
用艶消し軽量塗工紙のグラビア適性、印刷裏抜け性を抑
止させるために下塗り塗工層の顔料成分として長径4.
0μm以下、短径0.5μm以下の柱状軽質炭酸カルシウ
ムを50重量%以上含有し、上塗り塗工層の顔料成分と
して粒径0.5〜3.0μmの重質炭酸カルシウムを5
0%以上含み、晒し化学パルプ単独の原紙を用いて、2
度塗り塗工、平滑化処理することによって白紙光沢度及
びミスドット率が低く、軽量紙でも印刷裏抜け性の点で
優れ、白色度が高く高級感のあるグラビア印刷用艶消し
軽量塗工紙を得ることを見出だした。本発明で用いられ
る上記の下塗り塗工層に使用する柱状軽質炭酸カルシウ
ムの割合は、全顔料に対して50重量%以上、好ましく
は60重量%以上含有するのが良い。全顔料成分に占め
る柱状軽質炭酸カルシウムの割合が50重量%に満たな
い場合は、不透明度が低くなり印刷裏抜けの問題が生じ
る。また、その他の形状の異なる軽質炭酸カルシウムで
も、不透明度が低くなり、印刷裏抜けの問題が起こる。
但し、この下塗り塗工層を1度塗りしただけでは、印刷
裏抜け等の問題は無いが柱状炭酸カルシウムの形状によ
り塗工層表面に顔料が配向するため白紙光沢度が高くな
り、艶消し塗工紙に適さない。従って、白紙光沢の出に
くい粒径0.5〜3.0μmの重質炭酸カルシウムを5
0%以上含む上塗り塗工層を設け、2度塗り塗工、平滑
化処理することにより、初めて白紙光沢度及びミスドッ
ト率が低く、印刷裏抜け性の点で優れたグラビア印刷用
艶消し軽量塗工紙を得ることが出来るのである。本発明
の軽量塗工紙の坪量としては、一般的に70g/m2
下程度のものを指す。
【0007】また、塗工用に使用する原紙に就いては、
晒し化学パルプ単独の原紙を使用することにより白色度
が高い高級感のある艶消し塗工紙が製造可能となる。本
発明で用いる特定化された顔料以外の使用顔料として
は、カオリン,クレー,サチンホワイト,酸化チタン,
水酸化アルミニウム,酸化亜鉛,硫酸バリウム,硫酸カ
ルシウム、シリカ,活性白土,珪素土等が挙げられる。
【0008】本発明で用いられる接着剤としては、スチ
レン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、酢ビ・ア
クリル系、エチレン・酢ビ系、ブタジエン・メチルメタ
クリル系、酢ビ・ブチルアクリレート系等の各種共重合
体及びポリビニルアルコール、無水マレイン酸・スチレ
ン共重合体、イソブテン ・無水マレイン酸共重合体、
アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成
系接着剤;酸化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱
粉、酵素変性澱粉やそれ等をフラッシュドライして得ら
れる冷水可溶性澱粉、カゼイン、大豆蛋白等の天然系接
着剤などの一般に知られた接着剤が挙げられる。また、
必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水
化剤、着色剤等、通常の塗工用顔料に配合される各種助
剤が適宜使用できる。
【0009】本発明による塗工液を原紙に塗工する方法
は特に限定されるものでなく、エアーナイフコータ
ロールコーター、各種ブレードコータ、ショートドウェ
ルコーター等の通常の各種塗工装置が用いられる。下塗
り塗工層の塗工は通常の塗工量範囲である片面1〜8
g/m,好ましくは4〜7g/mであれば問題が無
い。上塗り塗工層の塗工層範囲に就いても4〜15g/
程度で、 トータルの坪量が70g/m以下程度
の製品とする。斯くして、塗工液を塗工、乾燥された塗
工紙はスーパーカレンダー、ソフトカレンダー等の装置
を経て仕上げられるが白紙光沢度(JIS P 814
2法)が40%以下となるように軽度の処理条件で仕上
げられるものである。
【0010】
【実施例】以下に本発明の効果を実施例により説明する
が、本発明はこれにより限定されるものではない。なお
実施例中の「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」及び
「重量%」を示す。また、実施例中に於ける各種の試験
方法は、下記の通りである。 (1)ミスドット率:大蔵省印刷局式グラビア印刷試験
機(熊谷理機工業(株)製)を用い、絵柄として網点グラ
ビアを使用し、試験片を印刷した。発生したミスドット
の数が全網点数に占める割合をミスドット率として%で
示した。数値の小さいものほど良好である。 (2)白紙光沢度:JISP8142に従い角度75度
で測定した。
【0011】(3)白色度:JISP8123に従いハ
ンター白色度試験器で測定した。 (4)不透明度:JISP8123に従いハンター白色
度試験器で測定した。 (5)印刷裏抜け:墨インキ0.35mL〜0.45m
LでRI印刷を行い、その裏面を目視評価した。評価結
果を次の如く表示した。 ◎:裏抜け全く無し、 ○:通常程度、 ×:裏抜け有り、
【0012】実施例1 下塗り塗工層 長径1.5〜3.0μm、短径0.1〜0.3μmの柱状
軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)製、商品名TP−
123)50部と粒径1.4μmの重質炭酸カルシウム
(三共製粉(株)製、商品名エスカロン#2000)30
部及びカオリン(ECC社製、商品名ベータグロス)2
0部を分散剤としてポリアクリル酸ソーダ0.4部を用
いて固形分72%になるよう水中に分散し、更に接着剤
としてアルカリ感応型SBラテックス8部と酵素変性デ
ンプン2.5部、保水剤としてCMCを加え耐水化剤及
び剥離剤等の助剤を添加し配合して62%濃度の塗工液
を得た。これをブレードコーターでパルプ成分が晒しク
ラフトパルプ100重量%の40g/m2の原紙(A)
に、塗工量が両面で14g/m2となるように塗工、乾
燥した。
【0013】上塗り塗工層 粒径1.4μmの重質炭酸カルシウム(三共製粉(株)
製、商品名エスカロン#2000)80部及びカオリン
(ECC社製、商品名ベータグロス)20部を分散剤と
してポリアクリル酸ソーダ0.4部を用いて固形分72
%になるよう水中に分散し、更に接着剤としてアルカリ
感応型SBラテックス8部と酵素変性デンプン2.5
部、保水剤としてCMCを加え耐水化剤及び剥離剤等の
助剤を添加し配合して62%濃度の塗工液を得た。この
塗工液を上記で得られた塗工紙にブレードコーターで塗
工量を更に両面で10g/m2になるように塗工、乾燥
し、更にスーパーカレンダー処理してクラビア印刷用艶
消し軽量塗工紙を得た。得られた塗工紙の品質評価結果
を第1表に記載した。
【0014】比較例1 下塗り塗工層に上記の柱状軽質炭酸カルシウム30部及
び重質炭酸カルシウム50部とカオリン20部の顔料を
用い、晒しクラフトパルプ75部と機械パルプ25部を
配合した使用原紙(B)を用いた以外は、実施例1と同
様にしてグラビア印刷用艶消し軽量塗工紙を得た。
【0015】比較例2 実施例1の下塗り塗工液を晒しクラフトパルプ単独の4
0g/m2の原紙(A)に塗工量が両面で24g/m2
なるよう1度塗り塗工、乾燥し、更にスーパーカレンダ
ー処理してグラビア印刷用艶消し軽量塗工紙を得た。
【0016】
【表1】
【0017】使用原紙 A:晒しクラフトパルプ単独 B:晒しクラフトパルプ75部、機械パルプ25部
【0018】
【発明の効果】表1から明らかなように実施例1は、白
紙光沢度が低く、不透明度及び白色度も高く、優れたミ
スドット率のレベルである。それに対し比較例1は、不
透明度に劣り、印刷裏抜けの問題があり、更に白色度に
劣り高級感が出ない。また、比較例2は白紙光沢度が高
くなり、艶消し塗工紙にならない。
フロントページの続き (72)発明者 坂本 祥 山口県岩国市飯田町2−8−1 山陽国 策パルプ株式会社 生産技術研究所内 (56)参考文献 特開 平5−214699(JP,A) 特開 昭60−119294(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 11/00 - 27/42

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原紙に塗工液を2度塗工するグラビア印
    刷用艶消し軽量塗工紙の製造に於いて、長径4.0μm
    以下、短径0.5μm以下の柱状軽質炭酸カルシウムを
    50重量%以上含む下塗り塗工液を晒し化学パルプ10
    0重量%より成る原紙に塗工し、且つ粒径0.5〜3.
    0μmの重質炭酸カルシウムを50%以上含む上塗り塗
    工液を塗工、乾燥し、白紙光沢度が40%以下となるよ
    うに平滑化処理をする事を特徴とするグラビア印刷用艶
    消し軽量塗工紙の製造方法。
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CN100343448C (zh) 2002-12-27 2007-10-17 艾默瑞斯颜料公司 纸涂布颜料
JP5341518B2 (ja) 2006-10-02 2013-11-13 奥多摩工業株式会社 紙塗工液の製造方法及びその方法で得た紙塗工液を塗被した塗工紙

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