JP3130043B2 - プロポキシフェンのイムノアッセイ用ハプテン、トレーサー、免疫原および抗体 - Google Patents

プロポキシフェンのイムノアッセイ用ハプテン、トレーサー、免疫原および抗体

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 技術分野 本発明はイムノアッセイ、特に尿、血清または血漿の
ような特に水性の流体の生物学的サンプル中にデキスト
ロプロポキシフェンおよび/またはデキストロプロポキ
シフェンの主な代謝物質(主にノルデキストロプロポキ
シフェン)の定性および/または定量分析をするイムノ
アッセイ、特に蛍光偏光イムノアッセイ(FPIA)をする
ための試薬および方法ならびに該試薬に基く免疫アッセ
イに関する。より詳しくは本発明は新規のハプテン、こ
のハプテンから製造される免疫原、このハプテンに対し
て産生した抗体および本発明の試薬および方法を利用す
るイムノアッセイに関する。
従来技術 デキストロプロポキシフェンは麻酔性、鎮痛性を有
し、広く治療用途に用いられる。不幸にもそれは悪用さ
れる薬物にもなる。デキストロプロポキシフェンはまた
以下の化学名によっても知られている。[S−(R,S
)]−α−[2−(ジメチルアミノ)−1−メチルエ
チル]−α−フェニルベンゼンエタノールプロパノエー
ト(エーテル);α−d−4−ジメチルアミノ−3−メ
チル−1,2−ジフェニル−2−ブタノールプロピオネー
ト;(+)−1,2−ジフェニル−2−プロピノキシ−3
−メチル−4−ジメチルアミノブタン;(+)−4−ジ
メチルアミノ−1,2−ジフェニル−3−メチル−2−プ
ロピオニルオキシブタン;α−d−4−ジメチルアミノ
−3−メチル−1,2−ジフェニルブタン−2−オールプ
ロピオネート;およびd−プロポキシフェン。デキスト
ロプロポキシフェンは以下の構造式に相当する。
R.J.Flanagan等によって“Measurement of Dextrop
ropoxyphene and Nordextropropoxyphene in Biolo
gical Fluids",Human Toxicol.(1984),3,103S−114
S中に報告されているように、デキストロプロポキシフ
ェンおよびその主な血漿代謝物質であるノルデキストロ
プロポキシフェンを検出、同定および定量するいろいろ
な方法が調べられた。そのような方法の例には溶液の薄
層クロマトグラフィー(TLC)および気−液クロマトグ
ラフィー(GLC)または尿もしくは胃内容物の固相抽出
ならびにホモジニアスエンザイムイムノアッセイ法が含
まれる。
US 4,025,501はイムノアッセイにおいて(d,l)−プ
ロポキシフェンおよびその代謝物質を認識する抗体の製
造のための抗原と結合する化合物に関する。この特許が
扱っている化合物は1,2−ジフェニル−3−メチル−4
−ジメチルアミノ−2−ブタノールと2塩基酸とを反応
させハーフ−酸エステルを形成させて製造される。この
開示されている酸基はタンパクまたはポリペプチドのア
ミノ基との結合に対して活性化されている。
しかしながら、プロポキシフェンに対する現在存在す
アッセイは都合の悪いことには種々の構造的に類似の化
合物に対してよく交差反応しやすい。本発明は多数の目
的を有する。それらの中には、例えば、新規のハプテ
ン、このハプテンから製造された免疫原およびこの免疫
原に応答して産生された抗体を提供することが含まれ
る。これらはデキストロプロポキシフェンおよびその主
な代謝物質ノルデキストロプロポキシフェンに対して高
い識別力があるイムノアッセイへの使用に適している。
このイムノアッセイはとりわけメタドンおよびクロロフ
ェノキサミンのような干渉化合物に対する交差反応性が
最小化または実質的に消去されている。
加えて、現在存在するプロポキシフェンに対するアッ
セイはプロポキシフェンに対する抗体を産生する免疫原
の製造において分子のラセミ混合物の使用を含む。しか
しながら、プロポキシフェンは分子中に2つの光学活性
中心を有するので、4つの異なった異性体の形態で存在
し得る。このように、抗体を産生する免疫原の製造にこ
のようなラセミ混合物を使用すると少なくとも4つのタ
イプの抗体が導かれると信じられていて、そのうちのた
だ約25%がアッセイに適したプロポキシフェンの光学形
態を検出し得るのみである。市販されているプロポキシ
フェンの形態は薬剤の光学活性な形態である。さらにい
えば、プロポキシフェンの4つの異性体の中で、ヒトの
中で少しでも実質的な効能を有する形態、すなわちデキ
ストロプロポキシフェンはただ1つの形態のみである。
したがって、ヒトに効果を有するプロポキシフェンのそ
の形態および/またはその最も重要な代謝物質に対する
定量アッセイに特に適した抗体であって、その大部分が
該薬剤の薬効を有しない形態よりも該薬剤の薬効を有す
る形態と反応しやすい抗体を提供することが望まれてい
た。
本発明はイムノアッセイに関し、特にコンペティティ
ブイムノアッセイに関する。これは試薬および技術を含
み、生物学的液体中のデキストロプロポキシフェンおよ
び/またはノルデキストロプロポキシフェンの定性およ
び/または定量に特に適している。本発明はとりわけ、
他の類似化合物の干渉を最小化したデキストロプロポキ
シフェンおよび/またはその主な代謝物質、ノルデキス
トロプロポキシフェンの有意に効果的な定量を与える有
益性を提供し得る。本発明は一部分新規の実質的に光学
的に純粋なハプテンに基き、このハプテンはイムノアッ
セイに使用するのに適した免疫原および/またはトレー
サーの製造に使用し得る。
発明の要約 本発明は実質的に光学的に純粋なハプテンに関する。
これはデキストロプロポキシフェンおよび/またはノル
デキストロプロポキシフェンのイムノアッセイに有用で
ある。本発明のハプテンは構造式(IX): [式(IX)中、Zは−NH−部分であり、m=1のとき存
在する。Xは−CHO、−COOH、−NH2、およびRがC1〜C3
のアルキル基である−COORからなる群から選択される官
能基である。式(IX)中、mは0または1であり得て、
nは1から3の整数であり得る。]に相当する。
本発明はまた、本発明のハプテンから誘導される免疫
原を提供する。
本発明はまた、本発明のハプテンから誘導される免疫
原に応答して産生された抗体を提供する。
本発明はまた、本発明の実質的に光学的に純粋な化合
物から誘導された蛍光トレーサーを提供する。このトレ
ーサーはデキストロプロポキシフェンおよび/またはノ
ルデキストロプロポキシフェンに対するイムノアッセイ
に有用である。この実質的に光学的に純粋な化合物は式
(IX)で示されるハプテンに相当する。
本発明はまた、生物学的サンプル中のデキストロプロ
ポキシフェンおよび/またはノルデキストロプロポキシ
フェンの定性または定量分析をする改善されたイムノア
ッセイ法を提供する。この改善されたイムノアッセイ法
はサンプルを本発明の免疫原に応答して産生された抗体
と接触させるステップを含む。さらに、本発明は生物学
的サンプル中のデキストロプロポキシフェンおよび/ま
たはノルデキストロプロポキシフェンの定性または定量
分析をする蛍光偏光イムノアッセイ(FPIA)を提供す
る。このFPIAはサンプルを本発明の免疫原に応答して産
生された抗体と接触させるステップおよび/またはサン
プルを本発明の蛍光トレーサーと接触させるステップを
含む。
発明の詳細な説明 本発明のハプテンは実質的に光学的に純粋であり、特
にデキストロプロポキシフェンおよび/またはデキスト
ロプロポキシフェンの代謝物質であるノルデキストロプ
ロポキシフェンのイムノアッセイに有用である。本明細
書中において、「実質的に光学的に純粋」という語句
は、製造物であるハプテンが右旋性(dまたは+)およ
び左旋性(1または−)鏡像異性体の合計に対して右旋
性鏡像異性体を重量%10%以下、好ましくは5%以下、
最も好ましくは2%以下のハプテンの含むことを意味す
る。本発明のハプテンは式(IX): [式(IX)中、Zは2価−NH−部分を示し、m=1のと
き存在する。Xは−CHO、−COOH、−NH2、およびRがC1
〜C3のアルキル基である−COORからなる群から選択され
る官能基である。Xがアルデヒド基であるのが好まし
い。またRがエチル基であるのが好ましい。式(IX)
中、mは0または1、好ましくは0であり得て、nは1
〜3の整数、好ましくは3であり得る。式(IX)中、官
能基Xは例えばハプテンに抗原性付与部分を、例えば直
接のまた中間ステップを介する抗原性付与キャリヤーか
らの共反応性の官能基との反応によって、結合させる用
途に適した官能基である]に相当する。
本発明のハプテンは以下に説明する一般的製造方法に
より製造し得る。典型的には、光学的に活性な本発明の
デキストロプロポキシフェン誘導体(ハプテン)はデキ
ストロプロポキシフェン塩酸塩と適当な還元剤との反応
により製造される。得られたアルコールを他の官能基に
変換し得る第2の官能性を含むアシルハライドまたはイ
ソシアネート試薬での処理によって誘導体化する。この
新しい官能基はデキストロプロポキシフェン誘導体を与
え、これにより抗原分子にカップリングされるように製
造される。第2の官能性はエステルまたはオレフィンで
あり得る。この方法中のこのような方法によるデキスト
ロプロポキシフェン誘導体の連鎖の同化に用いられる全
方法は光学純度の高いハプテン性デキストロプロポキシ
フェン誘導体を得る中心である。
本発明のハプテンの製造で使用し得る還元剤にはリチ
ウムアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニ
ウムハイドライド、ビス−(メトキシエトキシ)アルミ
ニウムハイドライドおよび類似物のような還元剤が含ま
れ、リチウムアルミニウムハイドライドが好ましい。
上記のアシルハライドまたはイソシアネート試薬は好
ましくはペンテノイルクロリド、ブテノイルクロリド、
エチルイソシアネートアセテート、エチル−3−イソシ
アネートプロピネートおよび類似物のような脂肪族酸ク
ロライドまたは脂肪族イソシアネートであり、ハプテン
形成にはペンテノイルクロリドが好ましい。芳香族酸か
ら誘導される酸クロライドおよびイソシアネートは好ま
しくない。
抗原分子とカップリングするための酸ハライド分子中
に存在する第2官能性の改質は、存在する置換基のタイ
プに依存する2つのタイプの試薬を使用する。ブテノイ
ルクロリドのような不飽和酸クロライドは、オレフィン
を含んだデキストロプロポキシフェン誘導体を導く。オ
レフィンはテトラアセチル酸鉛、過ヨウ素酸ナトリウ
ム、オゾンを含むいろいろな酸化試薬を使用し、その
後、適当な還元操作および類似の操作でアルデヒドに変
換し得る。不飽和イソシアネートもまた適当な開裂試薬
での処理により酸を含むオレフィン性デキストロプロポ
キシフェンを導く。これらの試薬は酸、塩基、芳香族硫
化物塩、ヨウ素化シリルおよび類似物を含む。第2のエ
ステル置換性を含む酸クロライドもまた酸を含むデキス
トロプロポキシフェン誘導体を導き得る。
得られたデキストロプロポキシフェニックアルデヒド
および酸の両方を抗原分子に当業者に公知の方法で連結
する。
本発明のハプテンから製造された免疫原から産生した
抗血清を使用して行う蛍光偏光イムノアッセイはデキス
トロプロポキシフェンおよび/またはノルデキストロプ
ロポキシフェンに対する、特に高い特異性および、とり
わけメタドンおよびクロロフェノキサミンのような干渉
化合物に対する、特に低い交差反応性を与え得ることが
見出された。
本発明の免疫原は本発明の実質的に光学的に純粋なハ
プテンから導かれる。本発明の免疫原は特にデキストロ
プロポキシフェンおよび/またはノルデキストロプロポ
キシフェンのイムノアッセイに有用である。この免疫原
は式(X): [式中、Zは上記式(IX)に相当するハプテンに対して
定義した通りである。式(X)中、Yは(CH2基を
抗原性付与部分Aに連結する2価部分である。Yは−NH
−、−(CO)NH−、または−NH(CO)−で有り得て、−
NH−が好ましい。本明細書中および請求の範囲中におい
て、2つの別々の構造を連結する2原子価部分は常に次
のように特定する。例えばYとして(CH2およびA
を連結する−(CO)NH−は2価部分の左手部分が、左の
構造と結合していて、右手部分が、右の構造と結合して
いる((換言すると、この例では(CH2−(CO)NH
−A))。式(X)中において、下付き文字mは0また
は1であり得て、0が好ましく、下付き文字nは1〜3
の整数であり得て、3が好ましい。抗原性付与キャリヤ
ー部分Aは広くいろいろな抗原性付与キャリヤー部分か
ら選択され得る。式(X)で認められ得たように、A部
分は式(X)の免疫原のハプテニック部分にYを介して
結合する抗原性付与キャリヤーの残基を示す。]に相当
する。
本明細書中に記載されているハプテン物質と免疫原性
付与物質との共有連結は当業界で公知の方法で完成され
得て、その選択はデキストロプロポキシフェン誘導体
(すなわち、式(IX)中、X)中の結合する官能性の性
質および連結に対して選択したキャリヤーに依存する。
典型的には抗原性を与えるキャリヤー部分Aは一般的
な公知の製造方法によって式(IX)に相当するハプテン
の官能基(X)と例えば天然のまたは合成ポリ(アミノ
酸)のような免疫原性付与キャリヤーと反応させること
により提供される。典型的には、本発明の好ましい実施
態様において、天然ポリ(アミノ酸)、ウシチログロブ
リン(BTG)は、構造式(X)中の部分Aに抗原性付与
キャリヤーとして使用されるが、以下のものを含む他の
タンパクキャリヤー例えば、アルブミンおよびグロブリ
ン、リポプロテイン、オキュラーレンズタンパクのよう
な血清タンパクおよびその類似物が使用し得ることを理
解されたい。いくつかの例示し得る抗原性付与タンパク
キャリヤーはウシ血清アルブミン(BSA)、鍵穴笠貝ヘ
モアニン(KLH)、卵白オボアルブミン、ウシγ−グロ
ブリン(BGG)、チロキシン結合グロブリン等を含む。
または、ポリリシン等のような合成ポリ(アミノ酸)が
使用し得る。
例えば、式(IX)中、Xがカルボキシルであるハプテ
ンはウシ血清アルブミンと、好ましくはアミド結合を形
成する普通の当業者に公知である条件下で、カップリン
グ剤として、例えば、カルボジイミド、特に、1−エチ
ル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミ
ド(EDC)または1−シクロヘキシル−3−(2−モル
フォリノエチル)カルボジイミドメト−p−トルエンス
ルホネートのような水溶性カルボジイミドを使用してカ
ップリングし得る。同様な試薬が、ハプテンのXが−NH
2基の場合使用し得て、この場合、ウシ血清アルブミン
のカルボキシル基とアミド結合が形成される。ハプテン
のQが−CHOであるとき、このアルデヒドは対応するア
ミン官能基に還元的にアミン化され得る。他のアルデヒ
ドの有用なハプテンへの変換は当業者にとって公知であ
る。
本発明の抗体は動物中で、本発明の免疫原に対する免
疫応答を発生させて製造される。この免疫原はラビッ
ト、マウス、ラット、ヒツジまたはウシのような動物に
当業界で一般的に知られている技術による一連の注射に
よって投与される。本発明の抗体は本発明の実質的に光
学的に純粋なハプテンから誘導される本発明の免疫原に
応答して産生される。免疫原上の特定のエピトープを認
識するポリクローナルおよびモノクローナル抗体の両方
および、一方本発明で使用されている典型的なポリクロ
ーナル抗体は両方ともに適し得る。それぞれ特定のエピ
トープを認識する多様な抗体の混合物からなるポリクロ
ーナル抗体、それに対して、モノクローナル抗体は特定
のエピトープを認識する単一の抗体を分泌する細胞によ
って製造される。一般にポリクローナル抗体を製造する
技術は当業界で公知である。
モノクローナル抗体はマウスまたはラットのような動
物に腹腔内に、皮下に、静脈内にまたはいくらかの他の
方法で注射して、抗原すなわち上記式(X)に相当する
免疫原で動物中の免疫応答を誘引して、製造される(す
なわち、抗原に特異的な抗体の製造)。動物からの血清
を抜き取り、この血清を血清中の抗体の力価を決定する
試験をした(動物が所望の免疫応答を誘引したかどうか
およびどの程度かを決定する)。所望の免疫応答が体内
で起こった動物をほぼ2〜3ケ月残した。この2〜3ケ
月の期間の後、B−リンパ球細胞(抗原による刺激によ
って、抗体を合成する血漿細胞中に成熟した細胞であ
り、B細胞とも呼ばれる細胞)と骨髄腫細胞(腫瘍細
胞)の前融合に先立ってほぼ3日前、抗原の圧力を高め
た注射をこれらの動物に投与した。その後、B−リンパ
球細胞をこれらの動物の脾臓から標準方法で取り除き、
B−リンパ球細胞をその後、骨髄腫融合相手とKohlerお
よびMilstein、「Continuous Culture of Fused Ce
lls Secreting Antibody of Predefined Specific
ity」Nature,256,495(1975)に記載されているような
標準方法に従って、融合した。B−リンパ球−骨髄腫融
合細胞をHAT培地または他の適した培地を含むマルチウ
エル組織培養プレートに入れた。得られた培養物をHT培
地または、他の適当な培地、およびウシ胎児血清または
子ウシ血清上で細胞の融合と同時または約5〜7日後に
培養し、その後、細胞融合と同時にまたは10日後、抗原
に特異的な抗体の存在を試験した。特定の所望のハイブ
リッドをその後限界希釈によってクローン化した。(ハ
イブリッド細胞は異なった量のHT培地または他の好適な
培地中に希釈し、所望の1つのクローン体を単離するた
めに組織培養プレートに入れた。)株化クローンをその
後、交差反応の幅広いパネルへの特異性を再試験した。
所望のクローンにより製造されて得られたモノクロー
ナル抗体の量はその後、(1)組織培養(組織培養物ま
たはHT培地中の細胞の数を増やすことによって);また
は(2)腹水用のマウスでの両方で精製に対して十分な
量の抗体を製造するためにスケールアップし得る。この
モノクローナル抗体はハイブリッド細胞をマウスの腹腔
中に注射し、細胞を増殖させて(一般的には約7日
間)、マウス中でスケールアップし得る。この腹水はマ
ウスから、マウスを犠牲にして腹水体液を集めこの腹水
を精製して収穫した。BALB/cマウスはこの方法に用いら
れる最も一般的な実験室マウス種であり、それらはいか
なるマウス売人からも入手し得る。プリスタンはマウス
のBおよびT細胞を産生する免疫系を刺激するために注
射されねばならない(ハイブリッド細胞がマウスに注射
される約2〜3週間前に)。そのBおよびT細胞はマウ
スに注射されたクローン細胞の供給層として働く。これ
は、ハイブリッド細胞が増殖し得る好適な実施態様を与
える働きをする。
本発明は生物サンプル中のデキストロプロポキシフェ
ンおよび/またはノルデキストロプロポキシフェンの定
性または定量分析をする改善されたイムノアッセイ法を
提供する。本発明の改善されたイムノアッセイ法は、決
定しようとするサンプルを本発明の免疫原に応答して産
生された抗体と接触させるステップを含む。本発明のハ
プテン、免疫原および/または免疫原に対して産生され
た抗体を使用するプロポキシフェンおよび/またはノル
デキストロプロポキシフェンに対するいかなる免疫アッ
セイも本発明の範囲であることを意図する。イムノアッ
セイの例はラジオイムノアッセイ(RIA)、エンザイム
イムノアッセイ(EIA)、エンザイムリンクトイムノソ
ルベントアッセイ(ELISA)および蛍光偏光イムノアッ
セイ(FPIA)を含む。蛍光偏光イムノアッセイ(FPIA)
において、本発明の蛍光トレーサーは本発明の免疫原に
応答して産生された抗体を用いてまたは用いずに使用し
得る。
本発明の蛍光トレーサーは本発明のハプテンに相当す
る実質的に光学的に純粋な化合物から誘導されると見な
し得る。本発明のトレーサーはデキストロプロポキシフ
ェンおよび/またはノルデキストロプロポキシフェンに
対するイムノアッセイに有用であり、式(XI): [式中、Zは上記式(IX)に相当するハプテンで定義し
た通りであり、下付き文字mは0または1、好ましくは
1である。式(XI)において、Yは−NH−、−(CO)NH
−、および−NH(CO)−から選択される2原子価ラジカ
ルであり、−(CO)NH−が好ましい。下付き文字nは1
〜3の整数であり、本発明の好ましいトレーサー中、1
である。式(XI)中、FLは蛍光性付与部分であり、Yは
蛍光性付与部分FLと2価ラジカル−(CH2−とを連
結する働きをする。蛍光性付与部分FLはいろいろな蛍光
性付与部分から選び得る。] に相当する。
式(XI)から認められ得るように、部分FLはYを介し
てトレーサーの残りの部分と結合する蛍光性付与化合物
の1原子価残基を示す。本発明の好ましい実施態様にお
いて、蛍光トレーサーの蛍光性付与部分はフルオレシン
の1価残基またはフルオレシン誘導体の1価残基であ
る。例として、以下のフルオレシン誘導体のいずれも使
用し得る。FL−NH2、フルオレシンアミン;FL−CH2NH2
アミノメチルフルオレシン;およびFL−COOH、カルボキ
シフルオレシン。本明細書中で使用しているように、FL
は以下の式(XII): に相当するフルオレシン部分を表す。
本発明の好ましい実施態様において、FL−NH2はトレ
ーサーの製造に使用され、好ましくは−NH2基はFLに5
−または6−位(上記図XII参照)に結合し、典型的に
は5−位に結合する。
本発明のトレーサーは適当な蛍光化合物と式中Xがハ
プテンに蛍光化合物を結合させるのに適した置換基を示
す上記式(IX)で示される本発明のハプテンとを例え
ば、直接のまたは中間ステップを介した、蛍光化合物か
らの共反応性官能基での反応によって、連結することに
より一般に提供され得る。ハプテンに対する官能基の例
は−COOH、−NH2、およびRがC1〜C3のアルキル基であ
る−COORを含む。Xで示されるハプテンのこのような官
能基と蛍光性化合物の共反応性官能基を反応させる反応
条件は当業界において公知である。
一般的にはコンペティティブバインディングイムノア
ッセイ法は本発明の生物学的サンプル中のデキストロプ
ロポキシフェンおよび/またはノルデキストロプロポキ
シフェンの定性およびまたは定量分析をする方法に従っ
て使用し得る。典型的にはコンペティティブバインディ
ングイムノアッセイ法は試験サンプル中のリガンドを測
定するために用いられる。本開示の目的で、「リガン
ド」はコンペティティブバインディングイムノアッセイ
技術で定量される生物学的興味の物質(デキストロプロ
ポキシフェンおよび/またはノルデキストロプロポキシ
フェン)である。このリガンドをラベル化試薬(「リガ
ンド類似物」または「トレーサー」)とリガンドおよび
リガンド類似物(本明細書中、本発明の免疫原に応答し
て製造された抗体)に特異的な抗体上の限定数のリガン
ド結合サイトに対して競合させる。サンプル中のリガン
ドの濃度は抗体と結合するリガンド類似物の量を決定
し、抗体と結合し得るリガンド類似物の量はサンプル中
のリガンドの濃度に反比例する。なぜなら、リガンドお
よびリガンド類似物はともに、それらのそれぞれの濃度
の割合で抗体と結合するからである。
本発明の1つの実施態様において、蛍光偏光イムノア
ッセイ(FPIA)技術はコンペティティブバインディング
イムノアッセイ法で生成したトレーサー抗体共有生成物
の量を決定するのに用いられる。このような方法は蛍光
ラベル化化合物は平行に偏光された光により励起された
とき、その回転割合に逆の偏光の度合いを有する蛍光を
発する原理に基く。従って、蛍光ラベルを有するトレー
サー−抗体共有体が平行偏光で励起されたとき、放射さ
れた光は高く偏光されたままである。なぜなら、発蛍光
団が光の吸収および放出の間の時間に回転することを強
いられるからである。非結合トレーサーが平行偏光で励
起されたとき、その回転は相当するトレーサー−抗体共
有体に比べて、非常に早く、その分子はよりランダムな
配向になる。この結果、非結合トレーサー分子から発生
された光は非偏光される。
より特定すると、サンプル中のデキストロプロポキシ
フェンおよび/またはノルデキストロプロポキシフェン
を定性または定量分析する本発明の好適なFPIA法は
(a)サンプルと(1)モノクローナルまたはポリクロ
ーナル、典型的にはポリクローナル抗体であって、本発
明の免疫原に応答して産生された抗体を含む抗血清およ
び(2)本発明の蛍光トレーサー、(この蛍光トレーサ
ーは抗血清の存在に応答して検出し得る蛍光偏光を発生
し得る)を接触させ;(b)平行偏光をステップ(a)
で得られた溶液に通して、蛍光偏光応答を得て;(c)
サンプル中のデキストロプロポキシフェンおよび/また
はノルデキストロプロポキシフェンの定性または定量分
析としてステップ(b)の溶液の蛍光偏光応答を検出を
するステップからなる。
蛍光トレーサーおよび抗体の濃度を一定に保って、デ
キストロプロポキシフェンおよび/またはノルデキスト
ロプロポキシフェン−抗体錯体と形成された蛍光トレー
サー−抗体錯体との比をサンプル中のデキストロプロポ
キシフェンおよび/またはノルデキストロプロポキシフ
ェンの量に正比例させる。線状に偏光した光で混合物を
励起し、蛍光トレーサーおよび蛍光トレーサー−抗体錯
体により発生された蛍光偏光を(ミリポーラリゼーショ
ン単位で)測定することにより、サンプル中のデキスト
ロプロポキシフェンおよび/またはノルデキストロプロ
ポキシフェンの量の定量分析および存在の定性分析がで
きる。この結果は正味のミリポーラリゼーション単位お
よび(ミリポーラリゼーション単位での)スパンによっ
て定量し得る。正味のミリポーラリゼーション単位の測
定は、いかなるデキストロプロポキシフェンおよび/ま
たはノルデキストロプロポキシフェンも存在しないため
に蛍光トレーサーの最大量が抗体に結合したとき、最大
偏光を示す。正味のミリポーラリゼーション単位が多い
ほど、トレーサーの抗体への結合が多い。このアッセイ
のスパンはいかなるデキストロプロポキシフェンおよび
/またはノルデキストロプロポキシフェンも存在しない
ために最大量のトレーサーが結合したとき得られた正味
のミリポーラリゼーションの値と特定の量のデキストロ
プロポキシフェンおよび/またはノルデキストロプロポ
キシフェンがサンプル中に存在したとき得られた正味の
ミリポーラリゼーションの値との差である。大きなスパ
ンによってアッセイ用につくられた標準曲線の各キャリ
ブレーターの間に位置するより多くのミリポーラリゼー
ション単位が与えられ、そのことにより、よいアッセイ
精度が与えられ、さらに得られたデータのよい定量分析
が得られる。スパンは使用したサンプルの大きさに依存
して変わり、サンプルの大きさは順番に好ましい組み合
わせに変え得ることに注意することが重要である。
本発明の蛍光トレーサーは実質的に光学的に純粋であ
る。これらのトレーサーはポリクローナル抗体が使われ
ている例のなかで、特定の利点を有する。デキストロプ
ロポキシフェンは体内において本質的に光学的に純粋で
あるので、実質的に光学的に純粋な免疫原から誘導され
た抗体と組み合わせた実質的に光学的に純粋なトレーサ
ーの使用は、FPIA技術を使用するデキストロプロポキシ
フェンおよび/またはノルデキストロプロポキシフェン
アッセイにおいて選択したダイナミックレンジと交差す
る強調されたシグナルを与えることが見出された。本発
明のFPIAアッセイはサンプル中のデキストロプロポキシ
フェンおよび/またはノルデキストロプロポキシフェン
20.0ナノグラム/ミリリットル(ng/ml)のオーダーの
感度に到達し得たことが得られた利点の1つである。
本発明の蛍光トレーサーおよび本発明の免疫原の最も
好ましい組み合わせのいくつかの顕著な特徴は(1)デ
キストロプロポキシフェンおよび/またはノルデキスト
ロプロポキシフェンに対する免疫原に応答して発生した
デキストロプロポキシフェンおよび/またはノルデキス
トロプロポキシフェンに対する抗体の特異性の高い度合
いおよび、(2)干渉し得る抗体との最小の交差反応
性、を含む。
本発明のFPIA法のpHは蛍光トレーサーのフルオレシン
部分がその開環形態で存在するのに十分であるように実
施される。pHは約3〜12の間、より一般には約5〜10の
間、最も好ましくは約6〜9の間の値をとる。いろいろ
な緩衝液がFPIA法の間に、そのpHに達するためにおよび
そのpHに保つために使用され得る。典型的な緩衝液はホ
ウ酸塩、リン酸塩、炭酸塩、トリス、バルビタル、クエ
ン酸塩および類似物を含む。採用した特定の緩衝液は本
発明に対して臨界的ではないが、トリス、リン酸塩およ
びクエン酸塩緩衝液が好ましい。この緩衝液のカチオン
部分は一般的に溶液中のトレーサー塩のカチオン部分を
決定する。リボフラビン結合タンパク(RBP)をサンプ
ルまた1種もしくは多種のアッセイ試薬に加え、サンプ
ル中に存在するいかなるリボフラビンもRBP−リボフラ
ビン錯体へと結合させ、この様にして、蛍光し得る干渉
物を消去し得る。RBPはほぼ32,000M.W.のタンパクであ
り、卵白から単離し得る。卵から分離する際に、各RBP
分子はリボフラビン分子1つを含む。このRBPのホロタ
ンパク(holoprotein)形態は透析によりアポプロテイ
ン(apoprotein)形態に酸条件のもとで変換し、結合し
たリボフラビンを除かねばならない。本発明で使用する
RBPアポタンパクはSigma Chemical Company,St.Loui
s,Missouriから商業的に入手し得る。使用量は臨界的で
はなく、サンプル中のすべての遊離のリボフラビンと結
合するのに十分な量が使用される。
本発明の蛍光偏光イムノアッセイは「ホモジニアスア
ッセイ」であり、これは最終偏光読取りが結合トレーサ
ーが非結合トレーサーから分離されていない溶液に対し
て行われていることを意味する。このことは結合トレー
サーが非結合トレーサーから読み取りが行われる前に取
り除かねばならないような他のヘテロジニアスイムノア
ッセイ法に対して異なった利点である。
本発明の蛍光偏光アッセイ用の試薬は(1)デキスト
ロプロポキシフェンに対するポリクローナルまたはモノ
クローナル、典型的にはポリクローナル抗体、および
(2)蛍光トレーサー試薬、を含む。
加えて、前処理溶液、希釈緩衝液、デキストロプロポ
キシフェンキャリブレーターおよびデキストロプロポキ
シフェンコントロールを含む広く一般的な溶液が望まし
くは製造し得る。これらの試薬の典型的な溶液は(これ
らのいくつかは後述するが)、Abbott Laboratories,A
bbot Park,Illinoisからアッセイ「キット」として商
業的に入手し得る。
とくに断らない限り、ここに示す全てのパーセンテー
ジは重量/体積である。本発明の好ましい蛍光偏光イム
ノアッセイ用の好ましい試薬、キャリブレーターおよび
コントロールは、以下の実施例7で見られ得る。
好ましいFPIA法はAbbott TDX(登録商標)Clinical
Analyzer、Abbott TDXFLX(商標)またはAbbott AD
X(登録商標)Drugs of Abuse Systemを用い行われ
ると特に示され、これら3つ全てはAbbott Laboratori
es,Abbott Park,Illinoisから入手し得る。キャリブレ
ーター、コントロールまたは未知のサンプルをTDX(登
録商標)のサンプルカートリッジのサンプルウエル中に
直接ピペットで入れる。この方法の利点の1つはこのサ
ンプルはいかなる特別な準備も必要としないということ
である。この点の故にこのアッセイ法はよく自動化され
ている。
手動アッセイをする場合には、サンプルを希釈緩衝液
中で前処理溶液と混合し、バックグラウンドの読取りを
行う。蛍光トレーサーをその後このアッセイ用混合物と
混合する。抗体を最後に試験溶液中に混合する。インキ
ュベーションの後、蛍光偏光読取りを行う。
各キャリブレーター、コントロールまたはサンプルの
蛍光偏光値を決定し、Abbott TDX(登録商標)Analyze
r、TDXFLX(商標)またはADX(登録商標)Systemのよう
な機器のアウトプットテープにプリントアウトする。各
キャリブレーターの偏光対その濃度をプロットし、非線
形回帰分析を使用することにより、機器中で標準曲線が
作成される。各コントロールまたはサンプルの濃度は蓄
積されたキャリブレーションカーブから読み取られ、ア
ウトプットテープに記録される。
前述の好ましい方法に関していえば、トレーサー、抗
体、前処理溶液、洗浄溶液、キャリブレーターおよびコ
ントロールは約2℃〜約8℃の間で貯蔵しなければなら
ず、一方、希釈緩衝液は周囲温度で貯蔵しなければなら
ないことに注意しなければならない。標準曲線およびコ
ントロールは各キャリブレーターおよびコントロールを
それぞれ2回測定して、2週間毎に作成せねばならな
い。
以下の実施例は本発明の実施態様をさらに説明する
が、本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではな
い。
以下の一般的実験法は以下の実施例のハプテンの製造
に使用された。
実施例1 本発明は以下の式(I)に相当し、本発明のハプテン
およびトレーサーの製造に使用する(2S,3R)−4−ジ
メチルアミノ−1,2−ジフェニル−3−メチル−ブタン
−2−オールの製造を説明する。
無水テトラヒドロフラン(THF)3.0ミリリットル(m
l)中のデキストロプロポキシフェン塩酸塩200ミリグラ
ム(mg、0.53mmol)の冷却した(0℃)サスペンジョン
にリチウムアルミニウムハイドライド22mg(0.59mmol)
を加えた。混合物を周囲温度まで温め、4時間(hr)攪
拌した。反応を水で停止させ、2モル濃度(M)の水酸
化カリウム水溶液で塩基性化し、酢酸エチル10mlで3回
抽出した。抽出物を合わせて、MgSO4で乾燥し、濾過
し、濃縮して、無色透明のオイル状の(2S,3R)−4−
ジメチルアミノ−1,2−ジフェニル−3−メチル−ブタ
ン−2−オールを得た(164mg)。これをその後、さら
なる精製をせずに使用した。
実施例2 本実施例は以下の式(II)に相当する(2S,3R)−4
−ジメチルアミノ−1,2−ジフェニル−3−メチル−2
−エトキシカルボニルメチルアミノカルボニルオキシ)
−ブタンの製造を説明する。
ベンゼン1.0mlおよびトルエン1.0mlの混合物中の前記
実施例で製造した無色透明のオイル(アルコール)127m
g(0.45mmol)溶液を分留し、1.0mlの蒸留物だけを集め
た。残留溶液を冷却し、0.15ml(1.34mmol)のエチルイ
ソシアネートアセテートOCN−CH3COOCH2CH3を注入し
た。得られた溶液を1時間還流し、冷却し、水2滴で反
応を停止させた。得られた混合物をロータリーエパボエ
ーターで濃縮し、1×18センチメートル(cm)のシリカ
ゲルのカラムで直接クロマトグラフィーし、クロロホル
ムを充填し、クロロホルム中、2容量%、6容量%、10
容量%の各メタノール溶液50mlで溶出させた。エステル
(2S,3R)−4−ジメチルアミノ−1,2−ジフェニル−3
−メチル−2−(エトキシカルボニルメチルアミノカル
ボニルオキシ)−ブタンの無色透明オイルを全部で269m
g得た。
実施例3 本実施例は以下の式(III)に相当する本発明のハプ
テン(2S,3R)−4−ジメチルアミノ−1,2−ジフェニル
−3−メチル−2−(カルボキシメチルアミノカルボニ
ルオキシ)−ブタンの製造を説明する。
テトラヒドロフラン0.75mlおよび水0.75mlの混合物中
の(上記実施例2で製造した)無色透明オイルのエステ
ル118mg(0.29mmol)溶液に水酸化カリウム(24mg、0.4
3mmol)を加えた。溶液を12時間周囲温度で攪拌し、pH7
に酸性化し、濃縮した。濃縮物をメタノールに再溶解さ
せ、その溶液を2枚の0.5ミリメートル(mm)×20cm×2
0cmの板に塗り、それを30容量%のメタノールのクロロ
ホルム溶液(メタノール/クロロホルム)で展開させ
た。生成物を粉々にして切り裂いた帯から80%メタノー
ル/クロロホルムで溶出させ、そして濃縮し、酸(2S,3
R)−4−ジメチルアミノ−1,2−ジフェニル−3−メチ
ル−2−(カルボキシメチルアミノカルボニルオキシ)
−ブタンの白色固体50mgを得た。
実施例4 本実施例は以下の式(IV)に相当する本発明のトレー
サー、(2S,3R)−4−ジメチルアミノ−1,2−ジフェニ
ル−3−メチル−2−(5−フルオレセイニルアミノカ
ルボニルメチルアミノカルボニルオキシ)−ブタン、の
製造を説明する。
ジメチルホルムアミド100マイクロリットル(μl)
中の上記実施例3の白色固体の酸3.6mg(9.3マイクロモ
ル、μmol)の冷却した(0℃)溶液に、イソブチルク
ロロホーメート1.2μl(9.3μmol)を加えた。得られ
た溶液を1時間攪拌し、周囲温度まで温め、0℃まで再
冷却した。5−フルオレセインアミン(3.2mg、9.3μmo
l)をその後加え、得られた溶液を周囲温度で12時間攪
拌した。混合物を濃縮し、メタノールに再溶解し、0.25
mm×20cm×20cmのプレートに塗った。20%メタノール/
クロロホルムで展開し、80%メタノール/クロロホルム
で粉々にした帯から溶出させ、オレンジ色の固体8.1mg
を得た。この固体をさらなる0.25mmのプレート上でクロ
ロホルム:メタノール:氷酢酸70:30:2で溶出させるク
ロマトグラフィーに再びかけた。帯を粉砕し、80%メタ
ノール/クロロホルムで溶出させ、オレンジ色の固体32
mgを得た。この固体をさらに2回さらなる0.25mmのプレ
ート上で各回ともにメタノール/クロロホルム50%で展
開し、各粉砕した帯を80:20:1のメタノール:クロロホ
ルム:濃水酸化アンモニウムで溶出させた。(2S,3R)
−4−ジメチルアミノ−1,2−ジフェニル−3−メチル
−2−(5−フルオレセイニルアミノカルボニル−メチ
ルアミノカルボニルオキシ)−ブタンのオレンジ色の固
体4.5mgを最終精製の後に得た。
実施例5 この実施例は以下の式(V)に相当する本発明のハプ
テンの製造の前駆体、(2S,3R)−4−ジメチルアミノ
−1,2−ジフェニル−3−メチル−2−[1−(ブト−
4−エニル)カルボニルオキシ]−ブタンの製造を説明
する。
ベンゼン1.0mlおよびトルエン1.0mlの混合物中の上記
実施例1で製造した無色透明のオイル153mg(0.54mmo
l)の溶液を部分的に蒸留し、ただ1.0mlの蒸留物を集め
た。残った溶液を周囲温度に冷却し、溶液にベンゼン中
の4−ペンテノイルクロリド溶液1.00mmolを加えた。得
られた混合物を徐々に温め、ベンゼンを蒸留によって除
去し、残った混合物を2時間還流した。生成した沈殿物
を濾過し、トルエン2mlで洗浄した。濾液および洗浄液
を合わせてクロロホルムで希釈し、水酸化カリウム2M溶
液で抽出し、MgSO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。得ら
れたオレフィンのエステルをさらに精製することなく使
用した。
実施例6 以下の式(VI)に相当する本発明のハプテン(2S,3
R)−4−ジメチルアミノ−1,2−ジフェニル−3−メチ
ル−2−[1−(プロパン−3−アル)カルボニルオキ
シ]−ブタンの製造を説明する。
ジクロロメタン0.5ml中の上記実施例5で製造した冷
却した(0℃)オレフィンエステル40mg(0.11mmol)溶
液に、トリフルオロ酢酸50μlを加えた。得られた混合
物を周囲温度に温めた後、5分間攪拌し、濃縮し、メタ
ノール5.0mlに再溶解した。得られた溶液を青色が持続
するまでオゾン化した。過剰なオゾンをアルゴンを吹き
込んで除き、得られた無色の反応混合物を硫化ジメチル
0.1mlで反応を停止させた。反応混合物を周囲温度まで
ゆっくりと(約1時間かけて)温め、濃縮して、ハプテ
ン、(2S,3R)−4−ジメチルアミノ−1,2−ジフェニル
−3−メチル−2−[1−(プロパン−3−アル)カル
ボニルオキシ]−ブタンの明るい黄色のオイル69mgを得
た。以下の実施例7にしたがって、このハプテンをタン
パクと共有させ本発明の免疫原を製造した。
実施例7 本実施例は以下の式(VII)に図示され、式中、アミ
ド結合を介するこの化合物の残りの部分に結合したウシ
チログロブリン部分を示す本発明の免疫原の製造を説明
する。
(a)実施例6のハプテン(VI)の53.0mgの量を脱イオ
ン水1.0mlおよびジメチルスルホキシド(DMSO)0.5mlに
加えた。得られた溶液0.75mlの体積(ハプテン26.5mgを
含む)を30分間室温で攪拌しながらウシチログロブリン
溶液(チログロブリン10mg/mlおよびリン酸0.05モル濃
度(M)を含み、pH=7.0を有する)10.4mlに加えた。
得られた混合物を混合物のpHを0.1規定(N)HClで約7.
0に調整しておき、各50mgのナトリウムシアノボロハイ
ドライドを2時間の間隔をおいて5回添加した。ナトリ
ウムシアノボロハイドライドの最終添加の後に、混合物
を2時間攪拌した。次に、混合物をセルロース透析チュ
ーブ中で、0.05Mのリン酸ナトリウムに対してpH=7.5で
36時間、4回透析物をかえて透析した。透析の後、混合
物をSorvall中で、10,000回転毎分(rpm)で10分間遠心
分離した。浮遊物はタンパクを9.78mg/ml含んでいるこ
とがLowryのタンパク濃度決定法により見出された。
(b)抗血清はすぐ上のパート(a)の免疫原から製造
され、尿サンプル中のプロポキシフェンの決定に関する
蛍光偏光イムノアッセイ(FPIA)に利用された。
このFPIAに対するキャリブレーターおよびコントロー
ルの構成は以下の通りである。
1. トレーサー処方はpH=6.3の0.1モル濃度のリン酸ナ
トリウム緩衝液、ウシγ−グロブリン、5−スルフォ−
サリシレート5%およびナトリウムアジド0.1%中、ト
レーサー100ナノモル濃度である。
2. 抗血清処方はpH=7.5のトリス緩衝液0.1モル濃度、
エチレングリコール2%、ナトリウムアジド0.1%およ
びウシγ−グロブリン0.05%で希釈したヒツジ血清から
なる。
3. 前処理溶液はpH=7.5のトリス緩衝液0.1モル濃度、
ウシγ−グロブリン0.01%、ナトリウムアジド0.1%お
よびリボフラビン結合タンパク4mg/mlからなる。
4. 洗浄液はpH=7.5のリン酸ナトリウム緩衝液0.1モル
濃度、ナトリウムアジド0.1%およびウシγ−グロブリ
ン0.01%からなる。
5. 希釈緩衝液はpH=7.5のリン酸ナトリウム緩衝液0.1
モル濃度、ナトリウムアジド0.1%およびウシγ−グロ
ブリン0.01%からなる。
6. キャリブレーター/コントロール希釈液は健康なヒ
トの尿およびナトリウムアジド0.1%からなる。
7. プロポキシフェンキャリブレーターは処理した健康
なヒトの尿中の濃度0.0、150.0、300.0、500.0、1000.0
および1500.0ナノグラム/ミリリットルのプロポキシフ
ェンからなる。
8. プロポキシフェンコントロールは処理をした健康な
ヒトの尿中の濃度200.0、400.0および900.0ナノグラム
/ミリリットルのプロポキシフェンからなる。
(c)このアッセイはデキストロプロポキシフェンをキ
ャリブレーターとする6ポイントキャリブレーションカ
ーブを使用した。このキャリブレーションカーブは2つ
の弱い最小安定性および0.0ng/mlから1500.0ng/mlの範
囲を有する。このアッセイは20.0ng/mlの感度を有す
る。感度は95%の確度で0と識別し得る最低測定可能濃
度として定義される。
TDX(登録商標)装置の再現性は2週間の期間中の異
なった10日でヒト尿中の200、400および900ng/mlのデキ
ストロプロポキシフェンの各5つの応答をアッセイする
ことにより決定された。各濃度を研究の最初の日に作成
した単一の標準曲線から決定した。結果を以下の表1に
示す。
ADX(登録商標)装置の再現性をバッチおよびパネル
モードを組み合わせて15の異なった試行をかけて、ヒト
血清中の200、400および900ng/mlのデキストロプロポキ
シフェンの4つの反復実験をアッセイすることによって
決定した。それぞれの濃度は研究の最初の日に各点2回
測定して作成した標準曲線を使用して決定した。結果を
以下の表2に示す。
キャリブレーターとコントロールの2セットを既知の
量のデキストロプロポキシフェンをヒト尿に加えて、X
Systems Dilution Bufferを150、200、300、400、5
00、900、1000および1500ng/mlのレベルにして作成し
た。キャリブレーションをウシキャリブレーターで行っ
て、キャリブレーターの各組みをこのキャリブレーター
と比較してアッセイした。以下の表3において、「%回
復」は100Xに等しい(緩衝液中で測定された濃度を、尿
中で測定した濃度で割る)。
既知の量の試験化合物をドラッグフリーのヒト尿に加
えた後、いろいろな試験化合物を(交差反応性を決定す
るために)、デキストロプロポキシフェンアッセイによ
ってアッセイした。以下の表4および5において、「%
交差反応性」は100Xに等しい(「検出濃度」を「添加濃
度」で割る)。交差反応性はノルデキストロプロポキシ
フェン(N−ノルプロポキシフェン)に対して試験され
た。デキストロプロポキシフェンに対する結果は以下の
表4でまとめている。表4の結果から本発明が好都合に
ノルデキストロプロポキシフェン(NDP)に対する高い
交差反応性を有するイムノアッセイを提供し得ると考え
られ得る。
同様な交差反応性が類似の化学構造を有するまたはヒ
トにより同時に使用される(干渉する)化合物に対し
て、測定された。その結果を以下の表5に示す。表5中
において、「ND」は「観測されず」を意味し、濃度が
アッセイの感度より小さいことを意味する。表5から、
本発明が好都合に干渉し得るものとの低い交差反応性を
有するイムノアッセイを提供し得ることが理解され得
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01N 33/542 G01N 33/542 A (72)発明者 クーン,ドンナ・アール アメリカ合衆国、イリノイ・60070、プ ロスペクト・ハイツ、イースト・オール ド・ウイロウ・ロード・18、ユニツト・ 103・エヌ (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/53 C07K 16/00 G01N 33/531 G01N 33/533 G01N 33/542 BIOSIS(DIALOG)

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】デキストロプロポキシフェンおよび/また
    はノルデキストロプロポキシフェンのイムノアッセイに
    有用な式(IX): [式中、 Zは−NH−であり、 Xは−CHO、−COOH、−NH2またはRがC1〜C3のアルキル
    基である−COORであり、 mは0または1であり、 nは1〜3の整数である] に相当する、実質的に光学的に純粋なハプテン。
  2. 【請求項2】m=0であり、n=3である請求項1に記
    載のハプテン。
  3. 【請求項3】Xが−CHOである請求項2に記載のハプテ
    ン。
  4. 【請求項4】実質的に光学的に純粋なハプテンから誘導
    され、デキストロプロポキシフェンおよび/またはノル
    デキストプロポキシフェンのイムノアッセイに有用な式
    (X): [式中、 Zは−NH−であり、 Yは−NH−、−(CO)NH−または−NH(CO)−であり、 mは0または1であり、 nは1〜3の整数であり、 Aは抗原性付与キャリヤー部分である] に相当する免疫原。
  5. 【請求項5】m=0であり、n=3である請求項4に記
    載の免疫原。
  6. 【請求項6】Yが−NH−である請求項5に記載の免疫
    原。
  7. 【請求項7】前記抗原性付与キャリヤー部分がポリ(ア
    ミノ酸)である請求項4に記載の免疫原。
  8. 【請求項8】前記抗原性付与キャリヤー部分がウシチロ
    グロブリンである請求項4に記載の免疫原。
  9. 【請求項9】実質的に光学的に純粋なハプテンから誘導
    される免疫原に応答して産生され、デキストロプロポキ
    シフェンおよび/またはノルデキストロプロポキシフェ
    ンのイムノアッセイに有用な抗体であって、該免疫原が
    式(X): [式中、 Zは−NH−であり、 Yは−NH−、−(CO)NH−または−NH(CO)−であり、 mは0または1であり、 nは1〜3の整数であり、 Aは抗原性付与キャリヤー部分である] に相当する、前記抗体。
  10. 【請求項10】m=0であり、n=3である請求項9に
    記載の抗体。
  11. 【請求項11】Yが−NH−である請求項10に記載の抗
    体。
  12. 【請求項12】前記抗原性付与キャリヤー部分がポリ
    (アミノ酸)である請求項9に記載の抗体。
  13. 【請求項13】前記抗原付与キャリヤー部分がウシチロ
    グロブリンである請求項9に記載の抗体。
  14. 【請求項14】実質的に光学的に純粋な化合物から誘導
    され、デキストロプロポキシフェンおよび/またはノル
    デキストロプロポキシフェンのイムノアッセイに有用な
    式(XI): 「式中、 Zは−NH−であり、 Yは−NH−、−(CO)NH−または−NH(CO)−であり、 mは0または1であり、 nは1〜3の整数であり、 FLは蛍光性付与部分である] の蛍光トレーサー。
  15. 【請求項15】m=1でありn=1である請求項14に記
    載の蛍光トレーサー。
  16. 【請求項16】Yが−(CO)NH−である請求項15に記載
    の蛍光トレーサー。
  17. 【請求項17】前記蛍光性付与部分がフルオレセインの
    1価残基またはフルオレセイン誘導体の1価残基である
    請求項14に記載の蛍光トレーサー。
  18. 【請求項18】サンプル中のデキストロプロポキシフェ
    ンおよび/またはノルデキストロプロポキシフェンを定
    性または定量分析する改善されたイムノアッセイ法であ
    り、前記サンプルと免疫原に応答して産生された抗体と
    を接触させるステップを含み、該改善が免疫原として、
    実質的に光学的に純粋なハプテンから誘導される免疫原
    を使用し、この免疫原が式(X): [式中、 Zは−NH−であり、 Yは−NH−、−CO(NH)−または−NH(CO)−であり、 mは0または1であり、 nは1〜3の整数であり、 Aは抗原性付与キャリヤー部分である] に相当する、前記方法。
  19. 【請求項19】Yは−(CO)NH−であり、m=1であり
    そしてn=1である請求項18の改善されたイムノアッセ
    イ法。
  20. 【請求項20】前記抗原性付与キャリヤー部分がポリ
    (アミノ酸)である請求項19に記載の改善されたイムノ
    アッセイ法。
  21. 【請求項21】前記抗原性付与キャリヤー部分がウシチ
    ログロブリンである請求項19に記載の改善されたイムノ
    アッセイ法。
  22. 【請求項22】サンプル中のデキストロプロポキシフェ
    ンおよび/またはノルデキストロプロポキシフェンを定
    性または定量分析する蛍光偏光イムノアッセイであっ
    て、前記サンプルと実質的に光学的に純粋なハプテンか
    ら誘導される免疫原に応答して産生された抗体とを接触
    させるステップを含み、前記免疫原が式(X): [式中、 Zは−NH−であり、 Yは−NH−、−(CO)NH−または−NH(CO)−であり、 mは0または1であり、 nは1〜3の整数であり、 Aは抗原性付与部分である] に相当する、前記方法。
  23. 【請求項23】サンプルと、実質的に光学的に純粋な化
    合物から誘導される式(XI): [式中、 Zは−NH−であり、 Yは−NH−、−(CO)NH−または−NH(CO)−であり、 mは0または1であり、 nは1〜3の整数であり、 FLは蛍光性付与部分である] に相当する蛍光トレーサーとを接触させるステップを含
    む請求項22に記載の蛍光偏光イムノアッセイ。
  24. 【請求項24】前記トレーサーに於いてm=1およびn
    =1である、請求項23に記載の蛍光偏光イムノアッセ
    イ。
  25. 【請求項25】トレーサーにおいてYが−(CO)NH−で
    ある請求項24に記載の蛍光偏光イムノアッセイ。
  26. 【請求項26】蛍光性付与部分がフルオレシンの1価残
    基またはフルオレシン誘導体の1価残基である請求項23
    に記載の蛍光偏光イムノアッセイ。
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