JP3126148B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP3126148B2
JP3126148B2 JP08529155A JP52915596A JP3126148B2 JP 3126148 B2 JP3126148 B2 JP 3126148B2 JP 08529155 A JP08529155 A JP 08529155A JP 52915596 A JP52915596 A JP 52915596A JP 3126148 B2 JP3126148 B2 JP 3126148B2
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博幸 海藤
賀津人 山川
次郎 渡邊
全一郎 信田
嘉章 橋村
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は空気入りタイヤに関し、更に詳しくは特にベ
ルト部の耐久性を損なうことなく、タイヤサイド部にお
いてカーカスコード付近に生じる局所ひずみによる破損
を生ぜしめることなく、又は走行時のタイヤ変形にイン
ナーライナー層に生ずる微細な亀裂発生に基づく空気圧
保持性を損うことなく、軽量化した空気入りタイヤに関
する。
背景技術 燃料消費率の低減は自動車における大きな技術的課題
の一つであり、この対策の一環として空気入りタイヤの
軽量化に対する要求も益々強いものになってきている。
かかる観点から、タイヤを軽量化するために、空気透過
防止層を樹脂又は樹脂/ゴムのフィルム状としたタイヤ
が提案されている(例えば特開平5−329961号公報等参
照)。
ところで、空気入りタイヤの内面には、タイヤ空気圧
を一定に保持するためにハロゲン化ブチルゴムなどのよ
うな低気体透過性のゴムからなるインナーライナー層な
どの空気透過防止層が設けられている。しかしながら、
ハロゲン化ブチルゴムはヒステリシス損失が大きいた
め、タイヤの加硫後に、カーカスコード間の間隙におい
て、カーカス層の内面ゴム及び空気透過防止層に波打ち
が生じた場合、カーカス層の変形とともに空気透過防止
層が変形するので、転動抵抗が増加するという問題があ
る。このため、一般に、空気透過防止層(ハロゲン化ブ
チルゴム)とカーカス層の内面ゴムとの間にヒステリシ
ス損失が小さいタイゴムと呼ばれるゴムシートを介して
両者を接合している。従って、ハロゲン化ブチルゴムの
空気透過防止層の厚さに加えて、タイゴムの厚さが加算
され、層全体として1mm(1,000μm)を超える厚さにな
り、結果的に製品タイヤの重量を増大させる原因の一つ
になっていた。
空気入りタイヤの空気透過防止層としてブチルゴムな
どの低気体透過性ゴムに代えて種々の材料を用いる技術
が提案されている。例えば特開平6−40207号公報に
は、ポリ塩化ビニリデン系フィルム又はエチレンビニル
アルコール共重合体フィルムからなる低通気層と、ポリ
オレフィン系フィルム、脂肪族ポリアミド系フィルム又
はポリウレタン系フィルムからなる接着層とを積層して
薄膜を成形し、この薄膜を未加硫ゴムからなるグリーン
タイヤの内面に、接着層がカーカス層に接するように積
層した後、このグリーンタイヤを加硫成型することによ
り、タイヤ内側に空気透過防止層を設けることが提案さ
れている。このような多層フィルムを空気透過防止層に
用いることにより空気透過防止層の厚さを従来よりも薄
くすることができ、空気圧保持性を損なうことなく、タ
イヤ重量を軽減することができる。しかしながら、この
ような熱可塑性多層フィルムからインナーライナーなど
の空気透過防止層を構成する場合には、タイヤ走行時に
おける繰り返し変形に対して、熱可塑性のフィルムの伸
びが十分でないため、追従できず、フィルムに亀裂が多
数生じて空気の密封性が低下するおそれがあった。
一方、図1に示すように、タイヤの空気透過防止層1
には、タイヤの二次成型時のリフトhによってベルト下
部分2の周長がリフトした分だけ長くなり、その分だけ
ゲージが薄くなるため、この部分から空気が透過し、酸
素劣化によってベルト部の耐久性が低下するという問題
があった。そのため、ゲージが薄くなることを見越して
厚目に押出したり、特開平4−77243号公報に提案され
ているように、リフト量の大きいベルト下部分のみを厚
目に押出すことが行われていたが、いずれの場合にもタ
イヤの質量が増加して軽量化の要請に応えられないとい
う問題があった。
また、例えば特開平5−329961号公報には、空気透過
防止層を樹脂又は/樹脂/ゴムブレンド製のフィルム状
とする提案がされているが、この場合には、耐空気透過
性が良く薄ゲージ化による軽量化も可能である。
しかしながら、前記樹脂又は樹脂/ゴムブレンドから
製造したフィルムは耐疲労性がゴムに比較して劣るた
め、かかる材料が空気入りタイヤ、特に変形の大きいサ
イド部において、カーカスコード部付近に生じる局所ひ
ずみによりクラックやはがれ等の問題が生ずるおそれが
あった。
発明の開示 従って、本発明は、空気入りタイヤのベルト部の耐久
性が改良されかつ軽量化された空気入りタイヤを提供す
ることを目的とする。
本発明は、また、熱可塑性フィルムを空気透過防止層
に用いる、従来の空気入りタイヤにおいて、フィルムが
タイヤ走行時の繰り返し変形に十分追従できないために
フィルムに亀裂が多数生じて空気の密封性が低下するお
それがあるという問題を解決して、熱可塑性フィルムを
インナーライナー層として用いた場合にもタイヤ走行時
の繰り返し変形に亀裂などが生じることなく、良好な空
気圧保持性を有する空気入りタイヤを提供することを目
的とする。
更に、前記樹脂又は樹脂/ゴムブレンドは耐疲労性が
ゴムに比較して劣るため、かかる材料が空気入りタイヤ
のカーカス層に隣接していると、特にサイド部におい
て、カーカスコード部付近に生じる局所ひずみにより空
気入りタイヤの空気透過防止層が破損するおそれがある
という問題を解決して、空気入りタイヤの空気透過防止
層の破損のおそれのない軽量化された空気入りタイヤを
提供することを目的とする。
本発明に従えば、空気透過係数が25×10-12cc・cm/cm
2・sec・cmHg以下でヤング率が1〜1,000MPaの熱可塑性
樹脂又は熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレンドを含
むポリマー組成物のフィルムからなる空気透過防止層
を、少なくともベルトの両端の位置からそれぞれクラウ
ンセンター方向へ20mmの範囲のタイヤ内面を実質的にお
おうように配し、かつ最大でもベルト両端の位置からビ
ード部方向へ20mmの位置よりクラウンセンター側のタイ
ヤ内面を実質的におおうように配し、かつ少なくともタ
イヤ断面高さHの0.5〜0.65Hの範囲のタイヤサイド部に
周方向及び半径方向の実破断伸び量が15%以上の空気透
過防止層を用いた空気入りタイヤが提供される。
本発明に従えば、また、空気透過係数が25×10-12cc
・cm/cm2・sec・cmHg以下でヤング率が1〜1,000MPaの
熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレ
ンドを含むポリマー組成物のフィルムからなる空気透過
防止層を少なくともタイヤ断面高さHの0.5H〜0.65Hの
範囲のタイヤサイド部にも配置し、かつその表面に凹凸
を設けることによってタイヤ断面高さHの0.5H〜0.65H
の範囲における空気透過防止層の周方向及び半径方向の
形状伸び量を5%以上とし、かつ材料伸び量を10%とし
た空気入りタイヤが提供される。
本発明に従えば、更に空気透過係数が25×10-12cc・c
m/cm2・sec・cmHg以下でヤング率が1〜1,000MPaの熱可
塑性樹脂又は熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレンド
を含むポリマー組成物のフィルムからなる空気透過防止
層を、少なくともベルトの両端の位置からそれぞれクラ
ウンセンター方向へ20mmの範囲のタイヤ内面を実質的に
おおうように配し、かつ最大でもベルト両端の位置から
ビード部方向へ20mmの位置よりクラウンセンター側のタ
イヤ内面を実質的におおうように配し、かつ少なくとも
タイヤ断面高さHに対して0.5H〜0.65Hの範囲における
カーカスコード内側のゴム厚さtを0.3mm以上とし、か
つこの範囲に空気透過係数が25×10-12cc・cm/cm2・sec
・cmHg以下でヤング率が1〜200MPaの熱可塑性樹脂また
は熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレンドを含むポリ
マー組成物からなるフィルム状の空気透過防止層を配置
した空気入りタイヤが提供される。
図面の簡単な説明 以下、図面を参照して本発明を詳しく説明する。
図1は従来のタイヤ成型時のリフトによるベルト下部
の空気透過防止層の周長が長くなる状態を示す図面であ
る。
図2は空気入りタイヤの一例の子午線方向概略半断面
説明図である。
図3は本発明の第一の態様に従った空気入りタイヤの
ベルト部の空気透過防止層の構造を示す図面である。
図4は本発明の第一の態様に従った空気入りタイヤの
空気透過防止層におけるフィルムライナーの使用部分が
最も少ない状態を示す図面である。
図5は本発明の第一の態様に従った空気入りタイヤの
空気透過防止層におけるフィルムライナーの使用部分が
最も多い状態を示す図面である。
図6(A)〜図6(F)は本発明の第一の態様に従っ
た空気入りタイヤにおいて空気透過防止層とタイゴムを
併用した状態のいくつかの例を示す図面(A)〜(F)
である。
図7(A)〜図7(E)は本発明の第二の態様の空気
入りタイヤの空気透過防止層を製造するのに用いるブラ
ダーの表面の凹凸パターンのいくつかの例を示す模式図
である。
図8(A)及び(B)は本発明の第二の態様の空気入
りタイヤの断面形状を模式的に示した図面であり、
(A)は周方向を示し、(B)は断面方向を示す。
図9は本発明の第二の態様に従って凹凸状のインナー
ライナー層を施す部分PQを示す図面である。
図10は本発明の第二の態様に従った凹凸状インナーラ
イナー層の形状伸び量(E1)を求める方法を模式的に示
した図面である。
図11は本発明の第三の態様に従ってタイヤサイド部の
カーカス層中のカーカスコードと空気透過防止層との距
離tを0.3mm以上とする範囲0.5H〜0.65Hを示す図面であ
る。
図12は本発明の第三の態様に従ってタイヤサイド部の
カーカス層中のカーカスコードと空気透過防止層との距
離tの位置を示す図面である。
発明を実施するための最良の形態 本発明に従った空気入りタイヤの空気透過防止層を構
成するフィルムは、空気透過率が25×10-12cc・cm/cm2
・sec・cmHg以下、好ましくは5×10-12cc・cm/cm2・se
c・cmHg以下で、タイヤのベルト下に用いるフィルムは
ヤング率が1〜1,000MPa、好ましくは1〜500MPa、更に
好ましくは10〜300MPaであり、タイヤ断面高さHに対し
て0.5H〜0.65Hの範囲に用いられるカーカスコード内側
のゴム厚さtを0.3mm以上とした場合の空気透過防止層
のヤング率は1〜350MPa、好ましくは10〜200MPaであ
り、またフィルムの厚さは好ましくは成型加工性の面か
ら0.02mm以上が好ましく、軽量化の点からは1.1mm以下
が好ましく、更に好ましくは0.05〜0.2mmである。空気
透過率が25×10-12cc・cm/cm2・sec・cmHgを超えると空
気入りタイヤの軽量化上好ましくない。またヤング率は
低過ぎるとタイヤ成型時にシワや伸びなどの発生によっ
て成型加工性が低下し、逆に高過ぎると耐久性に問題が
生じるので好ましくない。
前記熱可塑性樹脂は空気透過防止作用を有する任意の
材料とすることができる。そのような熱可塑性樹脂とし
ては、例えば以下のような熱可塑性樹脂及びこれらの又
はこれらとエラストマーなどとの任意のポリマー混合物
を挙げることができる。
ポリアミド系樹脂(例えばナイロン6(N6)、ナイロ
ン66(N66)、ナイロン46(N46)、ナイロン11(N1
1)、ナイロン12(N12)、ナイロン610(N610)、ナイ
ロン612(N612)、ナイロン6/66共重合体(N6/66)、ナ
イロン6/66/610共重合体(N6/66/610)、ナイロンMXD6
(MXD6)、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロ
ン66/PP共重合体、ナイロン66/PPS共重合体)、及びそ
れらのN−アルコキシアルキル化物例えば、6−ナイロ
ンのメトキシメチル化物、6−610−ナイロンのメトキ
シメチル化物、612−ナイロンのメトキシメチル化物、
ポリエステル系樹脂(例えばポリブチレンテレフタレー
ト(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ
エチレンイソフタレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポ
リアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PB
N)、液晶ポリエステル、ポリオキシアルキレンジイミ
ドジ酸/ポリブチレートテレフタレート共重合体などの
芳香族ポリエステル)、ポリニトリル系樹脂(例えばポ
リアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリ
ル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、メタ
クリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリロニトリ
ル/スチレン/ブタジエン共重合体)、ポリメタクリレ
ート系樹脂(例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)、
ポリメタクリル酸エチル)、ポリビニル系樹脂(例えば
酢酸ビニル、ポリビニルアルコール(PVA)、ビニルア
ルコール/エチレン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリ
デン(PDVC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/
塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアク
リレート共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル
共重合体)、セルロース系樹脂(例えば酢酸セルロー
ス、酢酸酪酸セルロース)、フッ素系樹脂(例えばポリ
フッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PV
F)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフ
ロロエチレン/エチレン共重合体)、イミド系樹脂(例
えば芳香族ポリイミド(PI))などを挙げることができ
る。
前記熱可塑性樹脂とブレンドすることができるエラス
トマーとしては、ブレンドとして上記空気透過係数及び
ヤング率を有するものであれば、特に限定されないが、
例えば以下のようなものを挙げることができる。
ジエン系ゴム及びその水添物(例えばNR、IR、エポキ
シ化天然ゴム、SBR、BS(高シスBR及び低シスBR)、NB
R、水素化NBR、水素化SBR)、オレフィン系ゴム(例え
ばエチレンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、マレイン酸
変性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、IIR、イソブ
チレンと芳香族ビニル又はジエン系モノマー共重合体、
アクリルゴム(ACM)、アイオノマー)、含ハロゲンゴ
ム(例えばBr−IIR、Cl−IIR、イソブチレンパラメチル
スチレン共重合体の臭素化物(Br−IPMS)、CR、ヒドリ
ンゴム(CHR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CS
M)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩素
化ポリエチレン(M−CM))、シリコンゴム(例えばメ
チルビニルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴム、メチ
ルフェニルビニルシリコンゴム)、含イオウゴム(例え
ばポリスルフィドゴム)、フッ素ゴム(例えばビニリデ
ンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル系ゴ
ム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、含フ
ッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴム)、
熱可塑性エラストマー(例えばスチレン系エラストマ
ー、オレフィン系エラストマー、エステル系エラストマ
ー、ウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマ
ー)などを挙げることができる。
前記した特定の熱可塑性樹脂とエラストマー成分との
相溶性が異なる場合は、第3成分として適当な相溶化剤
を用いて両者を相溶化させるのが好ましい。系に相溶化
剤を混合することにより、熱可塑性樹脂とエラストマー
成分との界面張力が低下し、その結果、分散層を形成し
ているゴム粒子径が微細になることから両成分の特性は
より有効に発現されることになる。そのような相溶化剤
としては一般的に熱可塑性樹脂及びエラストマー成分の
両方又は片方の構造を有する共重合体、或いは熱可塑性
樹脂又はエラストマー成分と反応可能なエポキシ基、カ
ルボニル基、ハロゲン基、アミノ基、オキサゾリン基、
水酸基等を有した共重合体の構造をとるものとすること
ができる。これらは混合される熱可塑性樹脂とエラスト
マー成分の種類によって選定すれば良いが、通常使用さ
れるものにはスチレン/エチレン・ブチレンブロック共
重合体(SEBS)及びそのマレイン酸変性物、EPDM、EPDM
/スチレン又はEPDM/アクリロニトリルグラフト共重合体
及びそのマレイン酸変性物、スチレン/マレイン酸共重
合体、反応性フェノキシン等を挙げることができる。か
かる相溶化剤の配合量には特に限定はないが、好ましく
はポリマー成分(熱可塑性樹脂とエラストマー成分の総
和)100重量部に対して、0.5〜10重量部が良い。
熱可塑性樹脂とエラストマーとをブレンドする場合の
特定の熱可塑性樹脂(A)とエラストマー成分(B)と
の組成比は、特に限定はなく、フィルムの厚さ、耐空気
透過性、柔軟性のバランスで適宜決めればよいが、好ま
しい範囲は重量比(A)/(B)で10/90〜90/10、更に
好ましくは20/80〜85/15である。
本発明に係るポリマー組成物には、上記必須ポリマー
成分に加えて、本発明のタイヤ用ポリマー組成物の必要
特性を損なわない範囲で前記した相溶化剤ポリマーなど
の他のポリマーを混合することができる。他ポリマーを
混合する目的は、熱可塑性樹脂とエラストマー成分との
相溶性を改良するため、材料のフィルム成型加工性を良
くするため、耐熱性向上のため、コストダウンのため等
があり、これに用いられる材料としては、例えばポリエ
チレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン
(PS)、ABS、SBS、SEBS、ポリカーボネート(PC)等が
挙げられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン等の
オレフィン共重合体、そのマレイン酸変性体、又はその
グリシジル基導入体なども挙げることができる。本発明
に係るポリマー組成物には、更に一般的にポリマー配合
物に配合される充填剤、カーボン、石英粉体、炭酸カル
シウム、アルミナ、酸化チタンなどを上記空気透過係数
及びヤング率の要件を損わない限り任意に配合すること
もできる。
本発明に係る空気入りタイヤの一例の子午線方向概略
半断面説明図である図2に示すように、空気透過係数が
25×10-12cc・cm/cm2・sec・cmHg以下でヤング率が1〜
1,000MPaの熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂とエラストマ
ーとのブレンドを含むポリマー組成物のフィルムの空気
透過防止層1を左右1対のビードコア4、4間に設けら
れているカーカス層3の全内周面を実質的におおうよう
に配置する。なお、5はサイドウォール部を示す。
本発明に従った空気入りタイヤの他の空気透過防止層
として使用されるゴムとしては従来からインナーライナ
ー層として汎用されている任意のゴムを用いることがで
き、具体的には例えばブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴ
ムなどをあげることができる。
本発明の第一の態様に従えば、例えば図3に例示する
ような空気入りタイヤの構造において、空気透過防止層
1を前記熱可塑性樹脂又はそれとエラストマーとのブレ
ンドを含むポリマー組成物のフィルムからなる空気透過
防止層(以下、単にフィルムライナーと略称する)とゴ
ムからなる空気透過防止層(以下、単にゴムライナーと
略称する)とから構成するが、フィルムライナーは、最
も幅の広いベルト6の両端の位置Bからクラウンセンタ
ーの方へ少なくとも20mm(好ましくは40mm)の位置Yま
でで、ベルト両端の位置Bからビード部の方向へ最大で
も20mm(好ましくは15mm)の位置Xよりクラウンセンタ
ー側のタイヤ内面を実質的におおうように配置し、その
他の内面はゴムライナーでおおう。なお、図3におい
て、3はカーカスを示し、wはベルト幅を示す。
従って、図4に示すように、フィルムライナー7は、
最小限、ベルト端部の酸素劣化を防止するために、最も
幅の広いベルト6の両端部BよりクラウンセンターCの
方向に20mmの位置Yまでの領域でタイヤ内面を実質的に
おおうように配置され、タイヤ内面の他の領域はゴムラ
イナー8を配置する。
一方、図5に示すように、フィルムライナー7は、最
大限、フィルムライナーの疲労破壊を防止するために、
最も幅の広いベルト6の両端部の位置Bからビード部方
向へ20mmまでの位置Xよりクラウンセンター側のタイヤ
内面を実質的におおうようにフィルムライナー7を配置
し、タイヤ内面の位置Xよりビード部側の外側の他の領
域にゴムライナー8を配置する。
以上の通り、本発明に従えば、空気透過防止層1はフ
ィルムライナー7及びゴムライナー8とを組み合せるこ
とによって、ベルト部の疲労耐久性を損なうことなく空
気入りタイヤを軽量化することができる。フィルムライ
ナー7及びゴムライナー8はベルト6よりも内側にあれ
ばカーカス3の内側でも外側でもよく、またフィルムラ
イナー7とゴムライナー8との接続部はどちらのライナ
ーが内側であってもよい。
本発明に従った空気入りタイヤの空気透過防止層とカ
ーカス層との間には従来から汎用されているタイゴム層
を配してもよく、また本発明に係る空気透過防止層は多
層化して使用しても良いが、タイゴム層を含めた空気透
過防止層の合計厚さが1.2mm以下でなければならない。
本発明に従った空気入りタイヤの空気透過防止層(フ
ィルムライナー7及びゴムライナー8)とタイゴム層9
との組合せのいくつかの例を図6に(A)〜(F)に模
式的に示す。なお、タイゴム層としては、従来から使用
されている任意のものを使用することができ、例えばジ
ニトロソ化合物などの発泡剤および尿素系発泡助剤など
を配合した発泡ゴム等を用いてもよい。
本発明の第二の態様に係る空気入りタイヤの空気透過
防止層は、タイヤ内部のカーカス層の内側に配置するこ
とができ、タイヤ内部からの空気の透過拡散を防止し
て、タイヤ内部の空気圧を長期間保持することができ
る。
空気入りタイヤの空気透過防止層の配置の典型例を例
示する子午線方向半断面図である図2において、左右一
対のビードコア4,4間にカーカス層3が装架され、この
カーカス層3の内側のタイヤ内面には、空気透過防止層
1が設けられている。この空気透過防止層1は、本発明
では凹凸状の突起を有する熱可塑性フィルムから構成さ
れる。
本発明に係る表面に凹凸を有する熱可塑性フィルムか
ら成る空気透過防止層を有する空気入りタイヤの製造方
法について、図2に示すように、空気透過防止層をカー
カス層3の内側に配置する場合の一例を説明すると、あ
らかじめ空気透過防止作用を有する熱可塑性樹脂の1種
又はそれ以上を一般的な押出成形などによって単層又は
複層の平らな熱可塑性フィルムを製造するか、又は例え
ばインフレーション成形によって単層又は複層の円筒状
の熱可塑性フィルムを製造する。
次にこの押出された単層又は複層の平板状又は円筒状
熱可塑性フィルムは、常法に従って、空気透過防止層を
構成する熱可塑性フィルムが最内側になるようタイヤ用
ゴム材料に積層する。なお円筒状フィルムの場合には、
グリーンタイヤ成形時にタイヤ成形用のドラム上に必要
量ずつ切断して供給して筒状フィルムをドラムにはめ
る。この円筒状熱可塑性フィルムは一旦ロールなどに捲
き取った後、グリーンタイヤ成形時に成形ドラム上に供
給することができる。成形ドラム上に嵌めた前記円筒状
熱可塑性フィルムの上に、カーカス、サイド、ベルト、
トレッドなどのタイヤ部材を積層する。この積層物は通
常通りインフレートしてグリーンタイヤを製造し、これ
を加硫一体化することによって空気入りタイヤを製造す
ることができる。
本発明の第二の態様に従えば、例えばタイヤ加硫用ブ
ラダーの外表面に凹凸を設け、これを用いてグリーンタ
イヤの最も内側の熱可塑性フィルムの空気透過防止層の
表面に凹凸を形成する。この凹凸は、インナーライナー
層の実質的全表面に設けてもよいが、タイヤ転動中に与
えられる繰り返し歪が大きい部位、例えばサイドウォー
ル部5の内面の空気透過防止層1に、少なくとも施して
あることが必要である。本発明に係る空気透過防止層を
構成する熱可塑性フィルムの凹凸部は山でも溝でもよ
く、その高さ(又は深さ)は0.1〜2.0mm、好ましくは0.
5〜1.0mmである。この高さが0.1mm未満では所望の追従
効果が得られないおそれがあり、逆に2mmを超えると凹
凸の角等に、かえって大きな応力集中を生じ、この部分
からのクラックが発生しやすくなるので好ましくない。
なお凹凸パターンの形状は円状、楕円状、梨地状、縦横
溝状、斜め溝状などの任意の形状でよく、またこれらの
組合せでも差し支えない。また、特にインナーライナー
層の角になる部分は十分なR(アール)をとるのが望ま
しく、これにより走行時のタイヤの変形に対してインナ
ーライナー層の形状変化に追従できるようになりフィル
ム材料自体への負荷が少なくなって好ましい。
一般に、トレッド部は高剛性のベルト層で保護されて
いる。また、ビード部も高剛性のビードフィラーで保護
されている。従って、ベルト端からビードフィラー先端
の間のサイドウォール部に、繰り返し歪が大きくなる。
中でもタイヤ断面高さHに対して0.5H〜0.65Hの範囲に
おけるサイドウォール部の繰返し歪が特に大きくなる。
図7(A)〜図7(E)は本発明の空気入りタイヤを
製造するのに用いるブラダー16の表面の凹凸パターンの
いくつかの例を示す模式図であり、図に示すように任意
のパターンとすることができる。また図8(A)及び図
8(B)は、それぞれ、製造されたタイヤの断面を示す
図面であり、10は空気入りタイヤの表面層、1は空気透
過防止層を示す。
本発明の第二の態様に係る空気入りタイヤは、図9に
示すように空気入りタイヤ12のタイヤ断面高さHに対し
て0.5Hの位置におけるタイヤ内面との交点Qと0.65Hの
位置におけるタイヤ内面との交点Pの間14の空気透過防
止層表面が少なくとも凹凸状フィルムで覆われている必
要がある。本発明の第二の態様によれば、凹凸部分がタ
イヤサイド部の0.5H〜0.65Hの範囲14より半径方向に広
い領域にわたって延在しているのが望ましい。もちろ
ん、かかる凹凸状フィルムが実質上全空気透過防止層に
わたって設けられていても良いことはいうまでもない。
図10において、P〜Q間のフィルム層の所定の方向の
形状伸び量(E1)は、タイヤを所定の方向に切断し、そ
の切断面においてカーカス層と平行な曲線をP〜Q間で
作図し(PQ=Loとする)、また、P〜Q間の実フィルム
長をLとすると、E1は(L−Lo)/Loで定義される。断
面が周方向の場合は、カーカスコード中心を結ぶ曲線を
カーカス層の曲線とする。実フィルム長は、タイヤより
フィルム材を切り取って平らに伸ばして求めることもで
き、又はタイヤ切断面上で凹凸曲線の長さを実測しても
良い。次にこの部分のフィルム材をタイヤより切り取っ
て平らに伸ばし、平らになった状態のP〜Q間のフィル
ム長さをL1とし、周方向及び半径方向についてフィルム
材が破断するまで伸ばす。フィルムが破断したときの先
のP〜Q間のフィルム長さをL2としたとき、材料伸び量
E2は(L2−L1)/L1で定義される。
このときのE1+E2を周方向及び断面方向それぞれにつ
いて求め、これを実破断伸び量と定義する。本発明によ
れば、この伸び量(E1)が周方向及び半径方向のいずれ
の半径においても5%以上であるのが好ましく、更に好
ましくは10%以上である。また、形状伸び量が0%(フ
ィルムが平ら)である場合、材料伸び量は15%以上必要
である。このときいずれの場合も実破断伸び量は15%以
上でなければ空気透過防止層がタイヤの動きに追従出来
ないため耐久性上問題があり、30%以上であることが好
ましい。なお図10において、12は空気入りタイヤ、3は
カーカス層、13はタイヤ内面を示す。
本発明の第二の態様に従った空気透過防止層を積層せ
しめるゴム層の材料には特に限定はなく、従来からタイ
ヤ用ゴム材料として一般に使用されている任意のゴム材
料とすることができる。そのようなゴムとしては、例え
ば、NR,IR,BR,SBR等のジエン系ゴム、ハロゲン化ブチル
ゴム、エチレン−プロピレン共重合ゴム、スチレン系エ
ラストマー等にカーボンブラック、プロセスオイル、加
硫剤等の配合剤を添加したゴム組成物とすることができ
る。
本発明の第三の態様に従えば、前記熱可塑性樹脂又は
熱可塑性樹脂/エラストマーをフィルム状とし、少なく
とも図11に示すタイヤ断面高さHの0.5H〜0.65Hの範囲
のタイヤサイド部14で例えば図12に示すように、カーカ
スコード15と空気透過防止層1との距離tを0.3mm以
上、好ましくは0.3〜0.5mmとする。tが0.3mm未満では
耐久性の点で好ましくない。
なお上記カーカス層3中のカーカスコード15と空気透
過防止層1との間の距離t≧0.3mmを確保するために、
少なくとも前記0.5H〜0.65Hの範囲においてカーカス層
3の空気透過防止層1との間には、ブチルゴム、タイゴ
ム、ブチルゴム及びタイゴムなどのゴム層を挿入しても
良く、その場合、ゴム層の厚さは成型加工性より0.5mm
以上であることが望ましい。なお、ゴム層は例えばジニ
トロソ化合物などの発泡剤および尿素系発泡助剤などを
配合した発泡ゴム等でもよい。
また、カーカスコートゲージを厚くしても良く、その
場合には軽量化の点からt>t′(図12参照)とするの
が望ましい。
以上、空気透過防止層が、カーカスの内側にある場合
について説明したが、空気透過防止層はカーカス層の外
側にゴム層をはさんで配置していても良い。また空気透
過防止層は、全体として前記条件を満す限り、多層化し
て使用しても良い。
実施例 以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発
明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことは
言うまでもない。
実施例I−1〜I−10、比較例I−1〜I−5及び従来
例I−1 表I−1に示すように、材料A〜Eからなるポリマー
フィルム及び材料Fから成るゴム並びにタイゴム(材
料:天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエン
ゴム等のブレンド物)を用いて表I−1に示す構成の空
気透過防止層を有するタイヤ(サイズ:165SR13、リムサ
イズ:13×41/2−J)を作製した。これらのタイヤ及び
従来例I−1のタイヤについて下記試験を行なった。
但しこれらのタイヤは全てタイヤ断面高さHの0.5H〜
0.65Hの範囲における空気透過防止層が材料F(ブチル
ゴム)であるため、実破断伸び量は15%よりはるかに大
きく、この部分の空気透過防止層が耐久試験において壊
れることはなかった。
結果を表I−1に示す。
空気透過防止層の耐久試験法 下記条件にて走行した後に空気透過防止層を検査し、
亀裂、はがれ、浮き上がり等の故障が認められる場合は
不良(×)、全く認められない場合は良好(◎)とし、
また、実用上問題ない程度の故障が発生している場合は
○とする。
走行条件:JATMAで規定された標準リムにて140kPAの圧
力で空気を封入し、1707mmのドラム上で38℃の室温に
て、速度80km/hで距離10,000kmを走行させる。
ベルトコートゴム劣化試験法 JATMAで規定された標準リムにてタイヤ内に350kPaの
圧力で酸素を封入し、70℃の温度にて14日間劣化させた
後に、1番ベルトと2番ベルト間のベルト端部における
ゴムをサンプリングして100%伸長時のモジュラス
M100′を測定する。これと新品時のモジュラスM100との
百分率[酸素劣化後のモジュラスM100′]/[新品時の
モジュラスM100]×100を求め、ベルトコートゴム劣化
指数とする。ベルトコートゴム劣化指数は、数字が大き
いほど劣化が大きいことを示す。すなわちベルトコート
ゴム劣化指数は、数字が小さいほどよい(100に近い方
がよい)。
成型加工性の試験法 タイヤ成型の際、材料が伸びてしまう場合は不良
(×)、伸びない場合は良好(◎)とする。なお許容下
限は○とする。
空気洩れ試験法 初期圧力200kPa、室温21℃、無負荷条件にて3ヵ月間
放置する。内圧の測定間隔は4日毎とし、測定圧力Pt、
初期圧力P0、経過日数tとして、次の式 Pt/Po=exp(−αt) に回帰してα値を求める。得られたαを用い、t=30
(日)を代入し、 β=[1−exp(−αt)]×100 より、1ヵ月当たりの圧力低下率(%/月)βを得る。
表I−1に示した材料A〜Fは以下の構成のものを用
いた。
(部はすべて重量部を示す) 1)材料A:ナイロンMXD6(MXD6)(三菱ガス化学製レニ
ー6002)50部、マスターバッチA(ブチルゴム臭素化
物:エクソンケミカル製エクソンブロモブチル2244 10
0部、東海カーボン製カーボンブラックGPF:シーストV
60部、ステアリン酸1部、石油系炭化水素樹脂エッソ
製エスコレッツ1102 10部、パラフィン系プロセス油10
部)90.5部、酸化亜鉛 1.5部、DM 0.5部、及びイオウ
0.3部から成り、空気透過係数が1.02×10-12cc・cm/c
m2・sec・cmHgで、ヤング率が128MPaである材料。
2)材料B:ナイロン6(N6)(東レ製CM4061)28部、ナ
イロンMXD6(MXD6)(三菱ガス化学製レニー6002)37.8
部、マスターバッチA(ブチルゴム臭素化物:エクソン
ケミカル製エクソンブロモブチル2244 100部、東海カ
ーボン製カーボンブラックGPF:シーストV 60部、ステ
アリン酸 1部、石油系炭化水素樹脂エッソ製エスコレ
エッツ1102 10部、パラフィン系プロセス油 10部)4
8.9部、酸化亜鉛1.5部、DM 0.5部、及びイオウ0.3部か
ら成り、空気透過係数が0.84×10-12cc・cm/cm2・sec・
cmHgで、ヤング率が287MPaである材料。
3)材料C:ナイロン6(N6)(東レ製CM4061)25.2部、
ナイロンMXD6(MXD6)(三菱ガス化学製レニー6002)3
7.8部、Br−(ポリイソブチレン−p−メチルスチレ
ン)(エクソンケミカル製EXXPRO 89−4)27.0部並び
にナイロン6/ナイロン66/ナイロン610(東レ製CM4001)
10部から成り、空気透過係数が0.63×10-12cc・cm/cm2
・sec・cmHgで、ヤング率が317MPaある材料。
4)材料D:EVOH(クラル製エバールEPE153B、空気透過
係数0.052×10-12cc・cm/cm2・sec・cmHg、ヤング率1,0
20MPa) 5)材料E:ナイロンMXD6(MXD6)(三菱ガス化学製レニ
ー6002,空気透過係数0.019×10-12cc・cm/cm2・sec・cm
Hg、ヤング率1,550MPa) 6)材料F:ブチルゴム(空気透過係数55×10-12cc・cm/
cm2・sec・cmHg、ヤング率15MPa) 実施例I−1は厚さが0.02mmである材料のフィルム状
空気透過防止層を設け、それ以外の範囲にゴム空気透過
防止層を設けた例であり、タイゴム層はゴム空気透過防
止層を設けた範囲に挿入した例である。実施例I−2は
実施例I−1に対し、フィルム状空気透過防止層の材料
を材料Aから材料Bに変更した例である。実施例I−3
は実施例I−1に対し、フィルム状空気透過防止層の材
料を材料Aから材料Cに変更した例である。実施例I−
4は実施例I−1に対し、フィルム状空気透過防止層の
材料を材料Aから材料Dに変更した例である。実施例I
−5は実施例I−1に対し、フィルム状空気透過防止層
の材料を材料Aから材料Eに変更した例であり、材料E
を使用しても、フィルム状空気透過防止層の範囲がベル
ト端を越えていないため、フィルム状空気透過防止層の
耐久性には問題がない(実施例I−8および比較例I−
2参照)。実施例I−6は実施例I−1に対し、フィル
ム状空気透過防止層の厚さを0.02mmから1.2mmに変更し
た例であり、ベルトコートゴムの劣化や圧力低下が少な
い。実施例I−7は実施例I−1に対し、フィルム状空
気透過防止層の範囲を変更した例であり、実施例I−1
と比較して、ベルトコートゴムの劣化はほとんど差がな
いが、圧力低下とタイヤ質量が小さい。実施例I−8は
実施例I−1に対し、フィルム状空気透過防止層の範囲
を広くし、材料を材料Aから材料Eに変更した例であ
り、材料Eを使用した場合にはフィルム状空気透過防止
層の範囲を広くすると、故障が発生している(実施例I
−5および比較例I−2参照)。実施例I−9はゴム空
気透過防止層のみならず、フィルム状空気透過防止層の
範囲にもタイゴム層を設けた例であるが、ゴム空気透過
防止層は、フィルム状空気透過防止層以外の範囲に設け
た例である。実施例I−10はゴム空気透過防止層および
タイゴム層を全面に設け、更にフィルム状空気透過防止
層を設けた例であり、ベルトコートゴム劣化および圧力
低下が小さく、また、タイゴム層の厚さを従来例よりも
薄くしているのでタイヤ質量も小さくなっている。
比較例I−1はフィルム状空気透過防止層に材料Aを
使用し、ベルト端を大きく越えた範囲に設けた例で、タ
イヤ転動時の変形が大きいサイド部にまで延びているた
め、耐久性が不良(×)になっている。比較例I−2は
フィルム状空気透過防止層に材料Eを使用し、ベルト端
を大きく越えた範囲に設けた例で、タイヤ転動時の変形
が大きいサイド部にまで延びているため、耐久性が不良
(×)になっている。比較例I−3はフィルム状空気透
過防止層を使用している範囲が狭いため、ベルトコート
ゴム劣化、圧力低下、軽量化のいずれに対しても効果が
現れていない。比較例I−4はフィルム状空気透過防止
層の厚さを0.01mmとした例で、フィルム状空気透過防止
層の厚さが薄いので、成型加工性が不良(×)になって
いる。比較例I−5はフィルム状空気透過防止層の厚さ
を1.3mmとした例で、フィルム状空気透過防止層の厚さ
が厚いので、タイヤ質量が増加している。
なお従来例I−1は空気透過防止層にゴムを使用した
従来のタイヤの例である。
実施例II−1 タイヤ加硫用ブラダーの金型キャビティ全面に深さ1m
mでピッチ3mmの格子状溝を堀り、その金型にブラダー用
のゴムを射出成形して加硫し、タイヤ加硫用のブラダー
を作製した。
次にタイヤ成形に際し、塩化ビニリデン(厚さ0.05m
m)の両面にポリプロピレン(厚さ各々0.02mm)を積層
した厚さ0.09mmの帯状3層フィルムをインナーライナー
材として用いて、これをタイヤ成形用のドラムに巻き付
け、その上にタイヤ部材を積層してインフレートさせ、
グリーンタイヤを得た。このグリーンタイヤの加硫に上
記のブラダーを使用し185℃、15分、圧力2.3MPaで加硫
し、タイヤサイズ165SR13のタイヤを成形した。
実施例II−2 表II−Iに示す配合即ち樹脂、ゴム材料及び動的架橋
に必要な架橋系配合剤を2軸混練押出機にて混合し、ス
トランド状に押し出し、冷却後、樹脂用ペレタイザーを
用いてペレット化した後、通常の40mmの単軸樹脂用押出
機を使用して、Tダイ押し出し成形し、360mm幅及び0.1
mm厚の帯状フィルムを作製した。これをタイヤ成形用の
ドラムに巻き付け、その上にタイヤ部材を積層してイン
フレートさせ、グリーンタイヤを得た。
このグリーンタイヤを実施例II−1と同様のブラダー
を使用して加硫し、タイヤサイズ165SR13のタイヤを成
形した。
実施例II−3 タイヤ加硫用ブラダーの金型キャビティ全面に0.2mm
深さの梨地をつけ、実施例II−1と同様にブラダーを作
り、そのブラダーを用いて実施例II−1と同様のフィル
ムをインナーライナーとしたタイヤを作製した。
実施例II−4 タイヤ加硫用ブラダーの金型キャビティ全面に深さ0.
5mmでピッチ3mmの格子状溝を彫り、その金型にブラダー
用のゴムを射出成形して加硫して作成したタイヤ加硫用
のブラダーで実施例II−1と同様のフィルムをインナー
ライナーとしたタイヤを作製した。
比較例II−1 通常使用のブラダー(30mmピッチで1mm深さの空気排
出用溝付き)で実施例1と同様のフィルムをインナーラ
イナーとしたタイヤを作製した。
評価実験 これらのタイヤを周方向と断面方向に切り出し、イン
ナーライナー層の長さが凹凸のない場合と比べてどれだ
け変化しているか測定した。また、これらのタイヤを室
内耐久試験にかけ、終了後インナーライナー部の状態を
観察した。結果を表II−2に示す。
実施例III−1〜III−11、比較例III−1〜III−7及び
従来例III−1〜III−2 以下に示す材料G〜Jからなるポリマーフィルムを用
いて表III−1に示す構成の空気透過防止層を有するタ
イヤ(サイズ:165SR13、リムサイズ:13×41/2−J)を
作製した。これらのタイヤについて下記試験を行なっ
た。
材料G:ナイロン6(N6)(東レ製 CM4061)28部、ナ
イロンMXD6(MXD6)(三菱ガス化学製レニー6002)42
部、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム(M−EP
M)30部及びメチレンジアニリン0.18部から成り、空気
透過係数が2.13×10-12cc・cm/cm2・s.cmHgヤング率が2
57MPaの材料。
材料H:N6 25.2部、MXD6 37.8部、マスターバッチA
(ブチルゴム臭素化物:エクソンケミカル製エクソンブ
ロモブチル2244 100部、東海カーボン製カーボンブラ
ックGPF:シーストV 60部、ステアリン酸1部、石油系
炭化水素樹脂エッソ製エスコレッツ1102 10部、パラフ
ィン系プロセス油10部)48.9部、三井石油化学製ハイセ
ックスミリオン240M(EEA)10部、酸化亜鉛1.5部、DM0.
5部及びイオウ0.3部から成り、空気透過係数が0.84×10
-12cc・cm/cm2・sec・cmHgでヤング率が244MPaの材料。
材料I:N6 25.2部、MXD6 37.8部、Br−(ポリイソブ
チレン−p−メチルスチレン)(エクソンケミカル製EX
XPRO 89−4)27.0部並びにナイロン6/ナイロン66/ナ
イロン610(東レ製CM4001)10部から成り、空気透過係
数が0.63×10-12cc・cm/cm2・sec・cmHgでヤング率317M
Paの材料。
材料J:ブチルゴム(空気透過係数55×10-12cc・cm/cm
2・sec・cmHg、ヤング率15MPa) 空気透過防止層の耐久性 下記乾熱劣化条件及び下記走行条件にて、空気透過防
止層に破損が生じた場合は不良(×)、生じなかった場
合は良好(○)とする。
(1)乾熱劣化条件:タイヤ内に350kPaの圧力で酸素を
封入し、70℃の温度にて14日間劣化させる。
(2)走行条件:JATMAで規定された標準リムに170kPaの
圧力で空気を封入し、1707mmのドラム上で−2゜のキャ
ンバー角を与え、速度km/hで100時間走行させる。荷重
はJATMAで規定された最大負荷能力の75±24%を0.03Hz
の正弦波で与え、同時に位相を180゜ずらした波型にて
±3゜のスリップ角を与える。
成型加工性の試験法 タイヤ成型の際、材料が伸びてしまう場合は不良
(×)、伸びない場合は良好(○)とした。
圧力低下率 初期圧力200kPa、室温21℃、無負荷条件にて3ヵ月間
放置する。内圧の測定間隔は4日毎とし、測定圧力Pt、
初期圧力Po、経過日数tとして、次の式 Pt/Po=exp(−αt) に回帰してα値を求める。得られたαを用い、t=30
(日)を代入し、 β=[1−exp(−αt)]×100 を得る。この値βを1ヵ月当たりの圧力低下率(%/
月)とする。
カーカスコード−空気透過防止層間の距離tの測定法 タイヤのサイド部を周方向に切断した断面の幅50mmの
範囲において、カーカスコードの空気透過防止層側の表
面から、空気透過防止層のカーカスコード側の表面まで
の最短距離t1−tnを測定し、その平均値をカーカスコー
ド−空気透過防止層間の距離tとする。
結果を表III−1に示す。
なお、タイゴム層及びブチルゴム層の材料は以下の配
合物を常法により混練し、シート状に加工して使用し
た。
タイゴム層の配合 重量部 NR(SMR−20) 70 SBR(1502) 30 亜鉛華 4.0 ステアリン酸 2.0 老化防止材 1.0 タッキファイアー 1.0 カーボンブラック(N660) 60 アロマオイル 10 イオウ 2.0 加硫促進材(NS) 1.0 ブチルゴム層の配合 重量部 臭素化ブチルゴム 80 NR(SMR−20) 20 ステアリン酸 1.0 タッキファイア 3.0 カーボンブラック(N660) 60 アロマオイル 5.0 イオウ 1.0 亜鉛華 4.0 加硫促進材(DM) 1.0 産業上の利用可能性 以上説明した通り、本発明の第一の態様によれば、ベ
ルト部を透過する空気(酸素)量が減少するため、ベル
トコートゴムの酸素劣化が減少し、ベルト部の耐久性が
向上すると共に、ゴムから成る空気透過防止層を二次成
型のリフトを見越した厚さにする必要がなく、また、特
定の樹脂又は樹脂/ゴムから成る空気透過防止層はゴム
製のものより薄ゲージ化できるため、軽量化が可能とな
り、更に変形の大きなサイド部には、樹脂又は樹脂/ゴ
ムから成る空気透過防止層を使用せず、ゴムの空気透過
防止層を使用しているため、疲労による故障が発生しな
いという効果が達せられる。
本発明の第二の態様によれば、表面に凹凸部を有する
熱可塑性フィルムをインナーライナー層として用いるの
で、フィルムがタイヤ走行時の繰り返し変形に十分追従
できないためにフィルムに亀裂が多数生じて空気の密封
性が低下するおそれがあるという従来技術の問題を解決
して、熱可塑性フィルムをインナーライナー層として用
いた場合にもタイヤ走行時の繰り返し変形に亀裂などが
生じることなく、良好な空気圧保持性を有する空気入り
タイヤを提供することができる。
樹脂又は熱可塑性樹脂/エラストマーブレンドから成
る空気透過防止層とカーカス層との間に、局所ひずみを
緩和するためのゴムゲージが確保されているため、空気
透過防止層の破損が防止でき、しかも前記した特定の材
料から成る空気透過防止層は、空気透過係数が小さく、
従来の空気透過防止層よりも薄くすることができるた
め、空気入りタイヤを軽量化することができる。
なお、実施例III−5と実施例III−10との比較からカ
ーカス層と空気透過防止層との間に挿入するゴム層の厚
さは、成型加工性より0.5mm以上とするのが望ましく、
また実施例III−11と実施例III−9との比較からカーカ
スコートゲージを厚くする場合は、空気透過防止層に接
する側のみを厚くするのが軽量化の点で望ましい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 信田 全一郎 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム 株式会社 平塚製造所内 (72)発明者 橋村 嘉章 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム 株式会社 平塚製造所内 (56)参考文献 特開 平7−186640(JP,A) 特開 平7−186608(JP,A) 特開 平7−82420(JP,A) 特開 平4−90902(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60C 5/14,5/00,15/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気透過係数が25×10-12cc・cm/cm2・sec
    ・cmHg以下でヤング率が1〜1,000MPaの熱可塑性樹脂又
    は熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレンドを含むポリ
    マー組成物のフィルムからなる空気透過防止層を、少な
    くともベルトの両端の位置からそれぞれクラウンセンタ
    ー方向へ20mmの範囲の内面を実質的におおうように配
    し、かつ最大でもベルト両端の位置からビード部方向へ
    20mmの位置よりクラウンセンター側のタイヤ内面を実質
    的におおうように配し、かつ少なくともタイヤ断面高さ
    Hの0.5H〜0.65Hの範囲のタイヤサイド部に周方向及び
    半径方向の実破断伸び量が15%以上の空気透過防止層を
    用いた空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】前記0.5H〜0.65Hの範囲のタイヤサイド部
    の空気透過防止層にゴムを用いた請求の範囲第1項に記
    載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】空気透過係数が25×10-12cc・cm/cm2・sec
    ・cmHg以下でヤング率が1〜1,000MPaの熱可塑性樹脂又
    は熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレンドを含むポリ
    マー組成物のフィルムからなる空気透過防止層を少なく
    ともタイヤ断面高さHの0.5H〜0.65Hの範囲のタイヤサ
    イド部にも配置し、かつその表面に凹凸を設けることに
    よってタイヤ断面高さHの0.5H〜0.65Hの範囲における
    空気透過防止層の周方向及び半径方向の形状伸び量を5
    %以上とし、かつ材料伸び量を10%以上とした請求の範
    囲第1項に記載の空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】前記凹凸を設けた空気透過防止層の周方向
    の長さ及び断面方向の長さがいずれも凹凸のない場合の
    長さよりそれぞれ5%以上大きくかつ凹凸の高さが0.1
    〜2.0mmである請求の範囲第3項に記載の空気入りタイ
    ヤ。
  5. 【請求項5】空気透過係数が25×10-12cc・cm/cm2・sec
    ・cmHg以下でヤング率が1〜1,000MPaの熱可塑性樹脂又
    は熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレンドを含むポリ
    マー組成物のフィルムからなる空気透過防止層を、少な
    くともベルトの両端の位置からそれぞれクラウンセンタ
    ー方向へ20mmの範囲のタイヤ内面を実質的におおうよう
    に配し、かつ最大でもベルト両端の位置からビード部方
    向へ20mmの位置よりクラウンセンター側のタイヤ内面を
    実質的におおうように配し、かつ少なくともタイヤ断面
    高さHに対して0.5H〜0.65Hの範囲におけるカーカスコ
    ード内側のゴム厚さtを0.3mm以上とし、かつこの範囲
    に空気透過係数が25×10-12cc・cm/cm2・sec・cmHg以下
    でヤング率が1〜350MPaの熱可塑性樹脂または熱可塑性
    樹脂とエラストマーとのブレンドを含むポリマー組成物
    からなるフィルム状でかつ周方向及び半径方向の実破断
    伸び量が15%以上である空気透過防止層を配置した空気
    入りタイヤ。
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