JP3126025B2 - 磁気テープ - Google Patents

磁気テープ

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JP3126025B2 JP01329845A JP32984589A JP3126025B2 JP 3126025 B2 JP3126025 B2 JP 3126025B2 JP 01329845 A JP01329845 A JP 01329845A JP 32984589 A JP32984589 A JP 32984589A JP 3126025 B2 JP3126025 B2 JP 3126025B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、回転ドラムに取り付けられたヘツドによ
つて記録,再生する方式、つまり回転ヘツド記録方式の
記録再生装置に用いられる磁気テープに関する。
〔従来の技術〕
磁気テープへ画像記録を行うにあたつては、音声記録
に比較して大幅に記録容量を増大させる必要から、テー
プの記録密度を向上させると共に、記録再生装置におい
ても固定ヘツド記録方式から回転ヘツド記録方式に変え
ることにより、飛躍的な記録密度の向上が図られてき
た。同様に、記録容量の拡大のため、データ記録用テー
プにおいても、固定ヘツド記録方式から回転ヘツド記録
方式への展開が行われている。
回転ヘツド記録方式では、ドラムに斜めに巻付けられ
たテープを安定に走行させるために、ドラム部にテープ
下エツジを規制するリードが、巻付け部の入口,出口に
テーブ上エツジを規制する傾斜ガイドが、設けられてい
る。また、この複雑な走行系に加え、磁気テープの傾向
として、テープ1巻あたりの記録容量を増大させるた
め、テープの薄手化、記録時のテープ速度の低速化が行
われており、一方記録再生装置側の傾向として、操作性
の向上の点から、ドラムにテープを巻付けたまま早送
り,巻戻しする機能が付けられ、その早送り,巻戻し速
度も速くなる傾向にある。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかるに、高記録容量を得るために、全厚が18.5μm
以下となる非常に薄い磁気テープを用いたり、また早送
り,巻戻し時のテープ速度/記録時のテープ速度が10倍
以上となるような走行操作をとつた場合、テープに与え
る走行時のダメージが大きく、繰返し使用時にテープが
痛んで、巻取りリールにおいてソフトパツク(変形ゆる
巻現象)が起こるようになり、安定した走行が確保され
ないという問題が生じていた。
上記のソフトパツクは、第1図に示すように、巻取り
リールの測面の巻き形状が巻面の円周方向に波打ち状と
なるようにテープが巻かれる状態を言い、巻面と直角な
方向にテープが巻きずれするような巻き乱れの現象とは
異なるものである。
このような問題に対し、今日まで磁気テープ側の対策
はほとんどとられておらず、記録再生装置側の走行系調
整などを行つている程度であつて、その成果も充分とは
いえなかつた。
この発明は、このような事情に鑑み、高記録容量を得
るために全厚が18.5μm以下となる非常に薄い磁気テー
プとして、かつ回転ヘツド記録方式により上述の如き過
酷な走行操作をとるときでも、従来のようなソフトパツ
クが起こらない、繰返し使用時の走行安定性にすぐれた
磁気テープを提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
この発明者らは、上記の目的を達成するため、まず従
来のソフトパツク発生の原因につき検討したところ、ド
ラムにおけるテープ巻付け部の入口,出口に設けられた
傾斜ガイドの上フランジによる下向き規制力により、テ
ープ上エツジに変形(めくれ上がり)が発生し、巻取り
リールにおいて整巻性が保持されなくなることが原因で
あることが明らかとなつた。
そこで、このテープ上エツジの変形をなくすためにさ
らに検討を加えた結果、磁気テープの幅方向の強度を強
めると共に、テープ裏面の摩擦係数を適度なものとし、
さらにテープ幅方向の厚みむらやテープカールを少なく
したときに、上記の如き変形現象が抑えられて巻取りリ
ールにおける整巻性が良好に保持され、これによりソフ
トパツクが顕著に抑制されたものとなることを知り、こ
の発明を完成するに至つた。
すなわち、この発明は、非磁性基体の一面側に磁性層
が、他面側にバツクコート層が設けられてなり、かつ回
転ヘツド記録方式により、つまり回転ドラムに取り付け
られたヘツドにより記録,再生されると共に、このドラ
ムに巻付けられた状態での早送り,巻戻し時のテープ速
度が記録時のテープ速度の10倍以上となる記録再生装置
に用いられる全厚が6.6〜18.5μmの磁気テープにおい
て、幅方向の弾性率が700〜1,000kg/mm2、バツクコート
層の表面粗度が0.009〜0.010μm、幅方向の厚みむら
(幅:2.54cmあたり)が20μm以下/1,000枚、テープカ
ール(幅:2.54cmあたり)が±1mm以内であることを特徴
とする磁気テープに係るものである。
〔発明の構成・作用〕
この発明の磁気テープは、その基本構成として、非磁
性基体の一面側に磁性層を、他面側にバツクコート層
を、それぞれ設けてなるものであるが、必要に応じて非
磁性基体と磁性層またはバツクコート層との間に下地層
を介在させたり、磁性層上にトツプコート層を設けるな
どの適宜の変更態様をとつてもよい。
このような磁気テープは、たとえば、非磁性基体の一
面側に磁性粉末、結合剤および必要に応じて配合される
各種の添加剤を含む磁性塗料を塗布,乾燥して磁性塗膜
からなる磁性層を形成すると共に、他面側にカーボンブ
ラツク、結合剤および必要に応じて配合される各種の添
加剤を含むバツクコート塗料を塗布,乾燥してバツクコ
ート層を形成することにより、作製される。また、場合
により上記の磁性塗膜に代えて、真空蒸着法などにより
Fe、Co、Niなどの磁性金属または合金の薄膜からなる磁
性層を形成することにより、作製することもできる。
非磁性基体としては、ポリエステルフイルム、ポリア
ミドフイルム、ポリ塩化ビニルフイルムの如きプラスチ
ツクフイルムをはじめとする各種の可撓性材料が用いら
れる。磁性塗膜の形成に用いる磁性粉末には、γ−Fe2O
3、Co含有γ−Fe2O3、Baフエライトなどの酸化物系磁性
粉末、Fe、Co、Niなどの金属系磁性粉末などがあり、結
合剤としては、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルブチラ
ール系樹脂、繊維素系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系
共重合体、塩化ビニル−アクリル系共重合体、ポリエス
テル系樹脂、架橋剤としてのポリイソシアネート化合
物、放射線硬化型樹脂などが挙げられ、また必要に応じ
て配合される添加剤としては、分散剤、潤滑剤、研摩
剤、着色剤、帯電防止剤、充填剤などがある。さらに、
バツクコート層の形成に用いる結合剤や必要に応じて配
合される添加剤としては、上記磁性塗膜の場合と同様の
ものが用いられる。
この発明においては、このように作製される磁気テー
プの全厚を6.6〜18.5μmとすることにより、回転ヘツ
ド記録方式における1巻あたりの記録容量を増大させる
ものであるが、このときの非磁性基体、磁性層およびバ
ツクコート層の各厚みは、非磁性基体で6〜15μm、磁
性層で0.1〜4μm(ただし、磁性金属薄膜では0.1〜0.
4μm、磁性塗膜では1〜4μm)、バツクコート層で
0.5〜1.5μmの範囲とされているのが望ましい。
このような薄手の磁気テープにあつては、これを回転
ヘツド記録方式の記録再生装置に装填して、高記録容量
化と操作性との点より、ドラムに取り付けた状態での早
送り,巻戻し時のテープ速度が記録時のテープ速度の10
倍以上となるような過酷な条件下で走行操作したとき、
従来では比較的簡単にソフトパツクを生じていたのに対
し、この発明にしたがつてテープの幅方向の強度をある
値以上に大きくし、かつテープ背面の摩擦係数を適度な
ものとすると共に、テープ幅方向の厚みむらやテープカ
ールを特定値以下の非常に少ないものとすることによ
り、上記ソフトパツクの問題が大きく抑制されたものと
なる。
この発明の磁気テープにおいて、幅方向の弾性率は70
0〜1,000kg/mm2、好適には750〜1,000kg/mm2である。幅
方向の強度をこのように強くすると、テープ巻付け部に
おける傾斜ガイドの上フランジによる下向き規制力に対
し充分に抗することができる。また、テープ幅方向の厚
みむら(幅:2.54cmあたり)は20μm以下/1,000枚、好
適には10μm以下/1,000枚であり、かつテープカール
(幅:2.54cmあたり)は±1mm以内、好適には±0.5mm以
内である。このように規制することにより、上記の下向
き規制力を受けたときのテープ上エツジの変形、つまり
めくれ上がりがより起こりにくくなる。さらに、バツク
コート層の表面粗度を0.009〜0.010μmの範囲に調整す
ると、テープ背面の摩擦係数が0.20〜0.26程度の非常に
適度なものとなつて、走行系での摩擦抵抗を大きく低減
することができる。
このように、この発明では、幅方向の弾性率、幅方向
の厚みむら、テープカールおよびバツクコート層の表面
粗度を特定して、機械的変形に対する抗性と走行性など
をうまく組み合わせ改良するようにしたことにより、前
記過酷な走行操作をとる場合でも、テープ上エツジの変
形が防がれ、巻取りリールにおける整巻性が保持される
結果、従来のようなソフトパツクが起こらない、繰返し
使用時の走行安定性に非常にすぐれた磁気テープが得ら
れたものである。
ここで、上記のテープ幅方向の弾性率は、非磁性基体
の材質を選択するか、あるいは磁性塗膜からなる磁性層
における結合剤の種類やカーボンブラツクなど球状粒子
の含有量などを選択することにより、またバツクコート
層の表面粗度については、用いるカーボンブラツクの粒
子径や使用量などを選択することにより、それぞれ容易
に設定できる。一方、テープ幅方向の厚みむらやテープ
カールは、磁性塗膜やバツクコート層を形成する際に、
塗布またはその後の乾燥条件を適宜選択することにより
設定でき、たとえば塗料粘度を充分低くして流動性を向
上させたうえで、従来公知のロールコータ、グラビアコ
ータ、エクストル−ジヨンコータなどの塗工機を用いて
塗布し、その後の乾燥をできるだけ高温で行つて塗膜中
に溶剤が残存しないようにすることにより、上記厚みむ
らの少ない、またテープカールの少ない、前記条件を満
足する磁気テープを得ることができる。
この発明において、上記の磁性層およびバツクコート
層の形成は、通常広幅の非磁性基体を用いて行われ、こ
れら層の形成後に用途目的に応じた所定の幅に裁断され
る。その際、テープエツジのウエービング(うねり)が
40μm以下、好適には30μm以下で、テープエツジの切
り口の肩上がりが2μm以下/1,000枚、好適には1μm
以下/1,000枚となるように、裁断機や裁断時の刃物条
件,テープ走行条件などを適宜選定すると、前記機械的
変形に対する抗性がさらに一段と増し、ソフトパツクの
防止により好ましい結果が得られる。
なお、テープエツジのウエービングは、動的幅測定装
置を用いてテープエツジの両端を連続的に読み取る方式
で測定される。テープエツジの切り口の肩上がりと、前
記のテープ幅方向の厚みむらとは、磁気テープをリール
に1,000回巻いた状態、つまりテープ1,000枚の積層状態
でレーザー光による非接触変位計を用いて幅方向全体の
厚み変化を読み取り、テープエツジの外周がどの程度肩
上がりしているか、あるいは幅方向に部分的に盛り上が
つているかを測定する。また、前記のテープカールは、
磁気テープをガラス板上にのせ、幅方向にカールしてい
る状態をガラス表面からの高さで測定し、両エツジが磁
性層側にカールしている場合は+、バツクコート層側に
カールしている場合は−、として表すものである。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明では、高記録容量を得るため
に全厚を6.6〜18.5μmとした非常に薄いテープにおい
て、テープ幅方向の弾性率、幅方向の厚みむら、テープ
カールおよびバツクコート層の表面粗度を特定し、また
より好ましくはテープエツジのウエービングやテープエ
ツジの切り口の肩上がりをも特定して、回転ドラム上で
の機械的変形に対する抗性や走行性などを改良するよう
にしたことにより、回転ヘツド記録方式により過酷な走
行操作をとつても、従来のようなソフトパツキングが起
こりにくい、繰返し使用時の走行安定性に非常にすぐれ
た高記録容量の磁気テープを提供することができる。
〔実施例〕
つぎに、この発明を実施例に基づいて具体的に説明す
る。なお、以下部とあるのは重量部を意味する。
実施例1 厚さ14.0μm,フイルム幅508cmのポリエチレンテレフ
タレートフイルム(以下、PETフイルムという)の一面
側に、Fe磁性粉末(平均長軸径0.2μm、平均軸比10、
保磁力1,600エルステツド、飽和磁化125emu/g)100部、
塩化ビニル−アクリル系共重合体(日本ゼオン社製の商
品名MR−110)15部、ポリウレタン樹脂(日本ポリウレ
タン社製の商品名N−2301)9部、ポリイソシアネート
化合物(日本ポリウレタン社製の商品名コロネートL)
8部、カーボンブラツク(キヤボツト社製のバルカンXC
−72、平均粒子径0.03μm)3部、アルミナ粉末(平均
粒子径0.3μm)8部、ミリスチン酸(潤滑剤)1部、
シクロヘキサノン150部、トルエン150部からなる磁性塗
料を、その粘度が800センチポイズ(cps)となるように
固形分濃度を調整したうえで、グラビアコータを用い
て、乾燥後の厚さが3.2μmとなるように塗布し、105℃
で乾燥したのち、鏡面化処理を施して、磁性層を形成し
た。
つぎに、このPETフイルムの他面側に、カーボンブラ
ツクとして、キヤボツト社製のモーガルL(平均粒子径
0.024μm)65部とコロンビアン・カーボン社製のコン
ダクテツクス975(平均粒子径0.046μm)5部、炭酸カ
ルシウム粉末30部、ニトロセルロース(旭化成社製の商
品名HIG1/2)30部、ポリウレタン樹脂(日本ポリウレタ
ン社製の商品名N−2309)35部、ポリイソシアネート化
合物(日本ポリウレタン社製の商品名コロネートL)16
部、シクロヘキサノン410部、トルエン410部からなるバ
ツクコート塗料を、前記同様のグラビア塗工機を用い
て、乾燥後の厚さが1μmとなるように塗布し、105℃
で乾燥して、バツクコート層を形成した。
このようにして磁性層およびバツクコート層を形成し
たのち、裁断中のテープに一定テンシヨンを付与するニ
ツプロール(ゴム製)のゴム硬さを適宜調整し、テンシ
ヨン変動を±0.1%以下とし、かつ運転距離が50km以下
の先端の摩耗の少ない刃物を取り付けた裁断機により、
2.54cm幅に裁断して、全厚が18.0μmの磁気テープを作
製した。
この磁気テープは、テープ幅方向の弾性率が810kg/mm
2、バツクコート層の表面粗度が0.010μm、幅方向の厚
みむらが4μm/1,000枚、テープカールが+0.5mm、テー
プエツジのウエービングが32μm、テープエツジの切り
口の肩上がりが0μm/1,000枚であつた。
なお、上記のテープ幅方向の弾性率が、下記の振動リ
ード法によつて測定し、またバツクコート層の表面粗度
は、下記の触針式粗さ計によつて測定した。他の特性
は、既述の方法にしたがつて測定したものである。
<弾性率の測定法> 測定テープからテープの幅方向に約5mm,長手方向に約
1mmの短冊状の測定試料を切り出し、その長手方向の一
端を加振機の振動部にはさみつけて固定し、周波数を低
い所から高い所へゆるやかに変化させると同時に、試料
の他端の振動を非接触変位計で測定し、その振幅が最も
大きくなる時の加振周波数(共振周波数)を読み取り、
下式にしたがつて試料テープの幅方向の弾性率を求め、
10個の試料の平均値を示した。
ETD:幅方向の弾性率(kg/mm2) a:定数(a=3.83) ρ:テープの密度(g/cm3) l:振動部分の試料長さ(mm) t:テープ厚み(mm) f0:共振周波数(Hz) <表面粗度の測定> 触針式粗さ計により中心線平均粗さRa(μm)を測定
した。触針速度0.015mm/秒,カツトオフ0.08mmの条件で
0,25mm走行させ、上記Raを求め、10回の平均値を示し
た。
実施例2,3 裁断機による裁断条件として、ニツプロールのゴム硬
さを軟かくし、テンシヨン変動を±0.5%と大きくして
テープエツジのウエービングが48μm(実施例2)とな
るように変更し、また刃物を運転距離が500kmの先端が
摩耗したものに代えてテープエツジの切り口の肩状がり
が2μm/1,000枚(実施例3)となるように変更し、そ
の他は実施例1と全く同様構成の2種の磁気テープを作
製した。
比較例1 磁性塗料の結合剤のうち、ポリウレタン樹脂(日本ポ
リウレタン社製の商品名N−2301)9部に代えて、ポリ
ウレタン樹脂(日本ポリウレタン社製の商品名N−230
4)9部を用いるようにした以外は、実施例1と同様に
して磁気テープを作製した。この磁気テープは、テープ
幅方向の弾性率が620kg/mm2、バツクコート層の表面粗
度が0.010μm、幅方向の厚みむらが6μm/1,000枚、テ
ープカールが0mm、テープエツジのウエービングが28μ
m、テープエツジの切り口の肩上がりが0μm/1,000枚
であつた。
比較例2 バツクコート塗料のカーボンブラツクとして、キヤボ
ツト社製のモーガルL(平均粒子径0.024μm)70部を
用いるようにした以外は、実施例1と同様にして磁気テ
ープを作製した。この磁気テープは、テープ幅方向の弾
性率が780kg/mm2、バツクコート層の表面粗度が0.008μ
m、幅方向の厚みむらが8μm/1,000枚、テープカール
が−0.5mm、テープエツジのウエービングが30μm、テ
ープエツジの切り口の肩上がりが0μm/1,000枚であつ
た。
比較例3 バツクコート塗料のカーボンブラツクとして、キヤボ
ツト社製のモーガルL(平均粒子径0.024μm)60部
と、コロンビア・カーボン社製のコンダクテツクス975
(平均粒子径0.046μm)10部とを用いるようにした以
外は、実施例1と同様にして磁気テープを作製した。こ
の磁気テープは、テープ幅方向の弾性率が780kg/mm2
バツクコート層の表面粗度が0.011μm、幅方向の厚み
むらが12μm/1,000枚、テープカールが+0.5mm、テープ
エツジのウエービングが28μm、テープエツジの切り口
の肩上がりが0μm/1,000枚であつた。
比較例4 磁性塗料の粘度が950cpsとなるようにその固形分濃度
を調節して、最終製品としての磁気テープの幅方向の厚
みむらが25μm/1,000枚となるようにした以外は、実施
例1と同様にして磁気テープを作製した。なお、この磁
気テープのテープ幅方向の弾性率は820kg/mm2、バツク
コート層の表面粗度が0.009μm、テープカールは+0.5
mm、テープエツジのウエービングは30μm、テープエツ
ジの切り口の肩上がりが0μm/1,000枚であつた。
比較例5 磁性塗料およびバツクコート塗料を塗布したのちの乾
燥温度をそれぞれ95℃に変えて、最終製品としての磁気
テープのカールが+2mmとなるようにした以外は、実施
例1と同様にして磁気テープを作製した。なお、この磁
気テープのテープ幅方向の弾性率は760kg/mm2、バツク
コート層の表面粗度は0.009μm、幅方向の厚みむらは
8μm/1,000枚、テープエツジのウエービングは30μ
m、テープエツジの切り口の肩上がりは0μm/1,000枚
であつた。
以上の実施例および比較例の各磁気テープについて、
回転ヘツド記録方式の記録再生装置として(株)日立製
作所製のハイビジヨン用デジタルVTR HV−1200を用い
て、回転ドラムに磁気テープを巻付けた状態での早送
り,巻戻し時のテープ速度が記録時のテープ速度の15倍
となるような走行操作で、早送り,巻戻しの1往復を1
回として、5回にわたり繰返し使用し、巻取りリールで
の耐ソフトパツク性を目視にて調べ、以下の如く評価し
た。
◎…耐ソフトパツク性に極めてすぐれている ○…テープ上エツジの変形が僅かに認められるが、ソ
フトパツクまでは認められない △…ソフトパツクが僅かに認められる ×…ソフトパツクが顕著に認められる この試験結果を、以下の要領で調べたバツクコート層
の摩擦係数と共に、後記の第1表に示す。
<バツクコート層の摩擦係数> 直径4mmのSUS304製円筒(表面粗度0.2S)を水平に支
持し、これに磁気テープをバツクコート層が円筒表面に
接する状態で角度90゜に掛け、その一端に200gの荷重を
加えながら他端を水平に3.3cm/秒の速さで引張つた時の
応力T(g)を求め、これを下式にあてはめて摩擦係数
μを算出した。
上記の第1表の結果から、テープ幅方向の弾性率、幅
方向の厚みむら、テープカールおよびバツクコート層の
表面粗度をこの発明の範囲内に規定した実施例1〜3の
磁気テープでは、上記特性のいずれかがこの発明の範囲
外とされた比較例1〜5の磁気テープに較べて耐ソフト
パツク性にすぐれており、中でもテープエツジのウエー
ビングおよびテープエツジの切り口の肩上がりを少なく
した実施例1の磁気テープが、上記耐ソフトパツク性に
最もすぐれていることがわかる。
【図面の簡単な説明】 第1図は磁気テープにソフトパツクが生じた状態を示す
説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河原井 正義 大阪府茨木市丑寅1丁目1番88号 日立 マクセル株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−39132(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性基体の一面側に磁性層が、他面側に
    バツクコート層が設けられてなり、かつ回転ドラムに取
    り付けられたヘツドにより記録,再生されると共に、こ
    のドラムに巻付けられた状態での早送り,巻戻し時のテ
    ープ速度が記録時のテープ速度の10倍以上となる記録再
    生装置に用いられる全厚が6.6〜18.5μmの磁気テープ
    において、幅方向の弾性率が700〜1,000Kg/mm2、バツク
    コート層の表面粗度が0.009〜0.010μm、幅方向の厚み
    むら(幅:2.54cmあたり)が20μm以下/1,000枚、テー
    プカール(幅:2.54cmあたり)が±1mm以内であることを
    特徴とする磁気テープ。
  2. 【請求項2】テープエツジのウエービングが40μm以
    下、テープエツジの切り口の肩上がりが2μm以下/1,0
    00枚である請求項(1)に記載の磁気テープ。
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