JP3126008B2 - プリント基板搬送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、マガジン内のプリント
基板の組立・試験工程における組立機・試験機周りのプ
リント基板搬送装置に係わり、特に、複数の組立機、試
験機を使用して組立・試験工程を行う場合に、該複数の
組立機間や試験機間のマガジンの搬送を、容易に自動
化、無人化するのに好適なプリント基板の搬送装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】プリント基板に電子部品を実装する組立
機においては、電子部品を組み立てる前ステージに、位
置決め用の穴位置補整用のステージを有しており、視覚
認識装置を用いて実装するプリント基板の穴位置補整デ
ータを得ることにより部品の挿入精度を向上させ、プリ
ント基板の高密度化、スルーホールの小径化に対応する
ようにしている。（例えば、特開平４−１８８９００号
公報，実開平４−７７２９９号公報）この場合、ステー
ジは、組立機を介してその両側に組込ステージおよび穴
位置補整データ作成用のステージの２ステージを有する
ため、プリント基板の搬送は、組立機の一方の側から供
給され、排出は前記供給側と反対の側から行われる構造
となっている。

【０００３】また、作業効率の向上を図るため、同一種
類のプリント基板は、マガジンラックに複数枚収納され
て組立機に供給されるようになっており、このため、マ
ガジンラックのプリント基板を組立機に供給し、そして
組立機より排出するための搬送装置は、組立機の両サイ
ド、つまり組立機の供給側および該供給側と反対側の排
出側にに取付けられてプリント基板の組立が行われてい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】プリント基板の組み立
ては、通常、複数の組立機を使用し、各組立機間でマガ
ジンを搬送させてマガジン内のプリント基板の組立作業
が行われている。しかし、上記したように従来は、組立
機におけるマガジンの供給側と作業終了マガジンの排出
側とが、組立機を介してその両サイドに位置する構成に
なるため、各組立機の配置とともに、各組立機間でマガ
ジンを搬送する場合の搬送経路が複雑になり、組立機間
のマガジン搬送の無人化、自動化を進める上での問題点
となっていた。

【０００５】また、組立作業の開始に当たっては、予め
排出側に組立作業を完了したプリント基板の受け用の別
マガジンの投入が必要となり、該別マガジンを搬送する
ための搬送作業が必要になる。そして、該別マガジンを
排出側に投入する際には、供給側マガジン内のプリント
基板の種類に合わせてマガジン幅の調整が必要になる。
このようなマガジン幅の調整作業や受け用の別マガジン
の搬送作業等は、組立作業の開始に待ち時間を発生させ
る可能性が大きく、各作業の自動化、無人化への対応が
困難になる問題点を有していた。これは多品種小ロット
のプリント基板を扱う場合には、特に深刻な問題点とな
る。

【０００６】更に、前記別マガジンを予め排出側に投入
して組立作業の完了したプリント基板を受けるというこ
とは、そのプリント基板を供給側マガジンより前記別マ
ガジンに入れ替えるということであり、マガジン内のプ
リント基板の種類、枚数、工程等の各種情報を含む供給
側マガジンのＩＤプレートの情報を、新規に前記別マガ
ジンのＩＤプレートに書換える必要が生じる。これは情
報管理のシステムを複雑にして生産管理の自動化を困難
にする問題点となっていた。

【０００７】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、
マガジン内のプリント基板の組立作業を、複数の組立機
を使用して該組立機間でマガジンを搬送させて行う場合
に、容易に自動化、無人化に対応することが可能なプリ
ント基板の搬送装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、マガジンに収納された組立未作業のプリ
ント基板に、所定の組立部品を実装し、該実装されたプ
リント基板をマガジンとともに、搬送手段を介して次工
程の組立機に搬送するプリント基板搬送装置において、
（１）前記搬送手段を介して組立未作業のプリント基板
を収納したマガジンを供給され、該マガジンを前記搬送
手段と平行に設置されたマガジン搬送コンベアを介して
マガジン内基板一括移載部に供給するマガジン供給用搬
送部と、（２）前記マガジン内基板一括移載部に供給さ
れたマガジン内の全プリント基板を、前記マガジン搬送
コンベアと直交する方向に一括押圧するシリンダを介し
て移載され、一時的に収納する上下移動可能なプリント
基板一時収納用ガイドと、（３）前記プリント基板一時
収納用ガイドに収納されたプリント基板を１枚ずつ順に
供給され、該供給されたプリント基板に所定の部品を実
装した後、該実装済プリント基板を前記供給側と反対の
側より排出する組立機と、（４）前記プリント基板一時
収納用ガイドに全プリント基板を収納して空になったマ
ガジンを、前記マガジン搬送コンベアにて一時的に移動
し、前記実装済の全プリント基板が搬送されてくるまで
待機するプリント基板受領部と、（５）前記組立機より
排出される実装済プリント基板を受けて保持し、前記マ
ガジン搬送コンベアと平行に、かつ前記プリント基板受
領部に対向する位置まで移動可能なプリント基板スライ
ド保持部と、（６）前記プリント基板スライド保持部よ
りその移動位置にて実装済プリント基板を受け、該位置
より所定の高さを昇降可能なプリント基板昇降部と、
（７）該プリント基板昇降部の最下降位置に、該プリン
ト基板昇降部と直交する方向に配置され、実装済プリン
ト基板を搬送する前記組立機とほぼ同長のアンダーフロ
ア搬送部と、（８）該アンダーフロア搬送部より搬送さ
れた実装済プリント基板を、最下降位置より１枚ごとに
枚数カウントしながら位置を上昇させて受けるととも
に、該受けた実装済プリント基板を、前記上昇ごとに前
記プリント基板受領部に待機中の空マガジンに供給する
昇降可能な枚数カウント機能内蔵のプリント基板昇降部
と、（９）前記組立未作業の全プリント基板と同数の実
装済プリント基板を受領した前記待機中の空マガジン
を、前記マガジン供給用搬送部にマガジンを供給した搬
送手段に排出するマガジン排出用搬送部と、を備える構
成にしたものである。

【０００９】そして、前記マガジンに、該マガジンに収
納されているプリント基板の各種情報を書き込まれたＩ
Ｄプレートを貼付する構成にするとよい。

【００１０】また、前記マガジン供給用搬送部を、マガ
ジンに貼付されたＩＤプレートを読み取り、前記プリン
ト基板一時収納用ガイド、プリント基板スライド保持
部、各プリント基板昇降部およびアンダーフロア搬送部
におけるプリント基板の載置幅、並びにプリント基板を
搬送する各コンベアの幅を調整させるＩＤリーダを備え
た構成にすることが望ましい。

【００１１】さらにまた、前記プリント基板一時収納用
ガイドを、前記組立機にて実装済プリント基板を排出す
るごとにプリント基板の収納間隔分ずつ上昇し、収納さ
れた全プリント基板が前記組立機に供給された後、当初
の位置まで下降可能な構成にするとよい。

【００１２】

【作用】上記構成とすることにより、搬送手段を介して
組立未作業のプリント基板を収納したマガジンが、マガ
ジン供給用搬送部および前記搬送手段と平行配置のマガ
ジン搬送コンベアを介してマガジン内基板一括移載部に
供給され、該位置にてマガジン搬送コンベアと直交する
方向に一括押圧するシリンダを介して、プリント基板一
時収納用ガイドに一括移し換えられ一時的に収納され
る。一方、プリント基板一時収納用ガイドに全プリント
基板を収納して空になったマガジンは、前記マガジン搬
送コンベアにて一時的に移動させられ、前記実装済の全
プリント基板が搬送されてくるまでプリント基板受領部
に待機させられる。

【００１３】前記プリント基板一時収納用ガイドに収納
されたプリント基板は、その最上段から順に組立機に１
枚ずつ供給される。プリント基板一時収納用ガイドは、
プリント基板を組立機に供給するごとに収納間隔分だけ
上昇し、収納された全プリント基板が前記組立機に供給
された後、当初の位置まで下降してつぎのマガジンの組
立未作業のプリント基板を収納可能にしている。

【００１４】組立機において所定の電子部品等の実装作
業が完了すると、実装済プリント基板は前記供給側と反
対の側より排出され、コンベアを介して前記マガジン搬
送コンベアと平行に、かつ前記プリント基板受領部に対
向する位置まで移動可能なプリント基板スライド保持部
に搬送され、そして保持される。該保持された実装済プ
リント基板は、その移動した位置においてプリント基板
昇降部に移載され、該位置より所定の高さの最下降位置
まで下降し、該位置にてプリント基板昇降部と直交する
方向に配置されている前記組立機とほぼ同長のアンダー
フロア搬送部に移載されて、最下降位置に位置させた枚
数カウント機能内蔵のプリント基板昇降部まで搬送され
る。該プリント基板昇降部では搬送されてきた実装済プ
リント基板を、１枚ごとに枚数カウントしながら位置を
上昇させて受けるとともに、該受けた実装済プリント基
板を、前記上昇ごとに前記プリント基板受領部に待機中
の空マガジンに供給する。

【００１５】上記実装済プリント基板の空マガジンへの
供給は、該空マガジンに当初収納されていた組立未作業
のプリント基板と、マガジンが受領した実装済プリント
基板の枚数が等しくなるまで続けられる。このため、満
杯になったマガジンには、組立未作業のプリント基板が
収納されていた当初の状態と同一状態に実装済プリント
基板が収納される。この満杯になったマガジンは、マガ
ジン排出用搬送部を介して前記マガジン供給用搬送部に
マガジンを供給した搬送手段に排出される。

【００１６】以上により、組立未作業のマガジンの供給
と、組立完了後のマガジンの排出とを、組立機の同一側
で、しかも同一方向より行うことが可能になり、搬送の
経路を直線化、単純化して無人化することが可能にな
る。

【００１７】

【実施例】以下、本発明の１実施例を図１ないし図３を
参照して説明する。図１はプリント基板搬送装置の全体
構成を示す斜視図、図２は図１の装置に使用する複数の
プリント基板を収納したマガジンの斜視図、図３は図１
の装置を使用した場合の複数の組立機のレイアウトの一
例を示す図である。

【００１８】本実施例は、複数台の組立機によりプリン
ト基板に電子部品を組み立てるプリント基板組立作業に
おいて、同一種類の複数のプリント基板をマガジンに収
納し、その収納状態にて複数の組立機間を搬送しながら
プリント基板の組立を行うプリント基板組立作業につい
て説明するものである。

【００１９】図２において、マガジン１は同一種類の複
数のプリント基板２を収納するために、固定側プリント
基板ガイド１ａと、可動側プリント基板ガイド１ｂとを
有しており、プリント基板２の幅サイズに合わせて可動
側プリント基板ガイド１ｂを移動させ、幅調整してプリ
ント基板２を同一方向に収納可能になっている。３は固
定側プリント基板ガイド１ａの側面に貼付られているＩ
Ｄプレートで、マガジン１内に収納したプリント基板２
の各種情報が書き込まれている。ＩＤプレート３を読み
取ることで、マガジン１に収納されているプリント基板
２の品名、枚数、工程経路、挿入ミス等の情報を得るこ
とを可能にしている。

【００２０】図１において、５は組立未作業のプリント
基板２を収納した図２に示すマガジン１を、図示しない
搬送手段を介して受け、該受けたマガジン１を接続され
たコンベアに供給するマガジン供給用搬送部、６はマガ
ジン供給用搬送部５に接続されているマガジン搬送コン
ベア、７はマガジン搬送コンベア６に接続しているマガ
ジン内基板一括移載部、８はマガジン内基板一括移載部
７に搬送されてきたマガジン１内の全プリント基板２
を、マガジン搬送コンベア６と直交する方向に一括押圧
し、上下移動可能なプリント基板一時収納用ガイド９に
移載する一括移載用シリンダである。１０はプリント基
板一時収納用ガイド９に収納されたプリント基板２を、
一括移載用シリンダ８と同方向に１枚ずつ組立機１３に
供給する組立機供給用シリンダ、１１は組立機供給用シ
リンダ１０を介して供給される各プリント基板２を搬送
する組立機供給用コンベアである。ここで組立機１３
は、一方の側より供給されたプリント基板２に電子部品
等の所定の組立作業を行い、該組立作業の完了したプリ
ント基板２を供給側と反対の側より排出する、いわゆる
パススルー方式の組立機が使用される。

【００２１】１４は組立機１３にて組立作業の完了した
プリント基板２を排出する組立機排出用コンベア１４、
１５は排出プリント基板受け用コンベア、１６は排出プ
リント基板受け用コンベア１５を介して送られたプリン
ト基板２を受けて保持するプリント基板スライド用保持
部で、マガジン搬送コンベア６と平行に、かつ後述する
プリント基板受領部に対向する位置までスライドガイド
１７に沿って移動可能になっている。１８はプリント基
板スライド用保持部１６により保持されたプリント基板
２を、その移動した位置において受け取るプリント基板
昇降部で、所定の高さ範囲を昇降可能になっている。１
９はプリント基板昇降部１８の最下降した位置に配置さ
れているアンダーフロア搬送部で、プリント基板昇降部
１８よりプリント基板２を受け取りプリント基板昇降部
２０まで搬送する。アンダーフロア搬送部１９は、組立
機１３とほぼ同じ長さ寸法を有しており、作業台として
も兼用されるため、挿入ミス等による人手介在の際にも
作業性を低下させることが無い。プリント基板昇降部２
０はプリント基板昇降部１８と相対して配置され、所定
の高さ範囲を任意に昇降可能になっており、枚数カウン
ト機能を有している。２１はマガジン１内の全プリント
基板２を前記プリント基板一時収納用ガイド９に収納し
たことにより空になったマガジン１を、プリント基板２
の組立作業が完了するまで一時的に待機させるプリント
基板受領部で、該待機位置にて組立作業の完了したプリ
ント基板２をプリント基板昇降部２０より受領する。２
２はプリント基板受領部２１にて組立作業の完了した全
プリント基板２を受領したマガジン１を、前記マガジン
供給用搬送部５に組立未作業のマガジン１を供給する図
示しない機外の搬送手段に移送するマガジン排出用搬送
部である。２３はマガジン供給用搬送部５に設けられて
いるＩＤリーダ、３０は上記した装置全体を制御するた
めのコントローラ、３１は組立機１３を制御する端末器
で、コントローラ３０にも接続されている。

【００２２】上記構成からなるプリント基板搬送装置に
おいて、組立未作業のプリント基板２を収納したマガジ
ン１が、図示しない搬送手段を介してマガジン供給用搬
送部５に供給されると、ＩＤリーダ２３により該マガジ
ン１内のプリント基板２が所定の内容であるかどうか、
マガジン１に取り付いているＩＤプレート３内の基板情
報を読み取る。ついでマガジン１は、マガジン搬送コン
ベア６を介してマガジン内基板一括移載部７に搬送され
る。

【００２３】ＩＤリーダ２３に読み取られた基板情報
は、コントローラ３０および端末器３１に転送される。
コントローラ３０は転送された基板情報中の基板の幅情
報により、プリント基板一時収納用ガイド９，組立機供
給用コンベア１１，組立機排出用コンベア１４，排出プ
リント基板受け用コンベア１５，プリント基板スライド
用保持部１６，プリント基板昇降部１８，アンダーフロ
ア搬送部１９およびプリント基板昇降部２０の各コンベ
ア幅および基板載置幅を自動的に調整する。該幅調整完
了後、マガジン内基板一括移載部７におけるマガジン１
内の全プリント基板２が、一括移載用シリンダ８の駆動
により押し出されてプリント基板一時収納用ガイド９に
一括収納される。このため、空になったマガジン１は、
マガジン内基板一括移載部７およびマガジン搬送コンベ
ア６を介してプリント基板受領部２１に移動され、該位
置にて前記プリント基板一時収納用ガイド９に一括収納
された組立未作業のプリント基板２を、以下に説明する
工程を経て組立作業を完了した後受領するために一時的
に待機させられる。

【００２４】一方、前記プリント基板一時収納用ガイド
９に一括収納された組立未作業のプリント基板２は、組
立機供給用シリンダ１０により１枚ずつ組立機１３に供
給される。この供給は、マガジン１がプリント基板受領
部２１へ移動が完了した時点で開始されるが、供給に先
立ち、プリント基板一時収納用ガイド９の最上段に収納
されているプリント基板２が組立機１３への供給高さ位
置に達するまで、プリント基板一時収納用ガイド９を上
昇させて停止させる。その後、組立機供給用シリンダ１
０を作動させて、まず、前記最上段に収納されているプ
リント基板２を組立機１３に供給する。

【００２５】組立機１３にて電子部品の組立を完了した
プリント基板２が、組立機排出用コンベア１４に排出さ
れたことが確認されると、プリント基板一時収納用ガイ
ド９はプリント基板２の収納間隔分だけ上昇し、組立機
供給用シリンダ１０を介して次の段のプリント基板２を
組立機１３に供給する。本動作を繰り返すことにより、
プリント基板一時収納用ガイド９内の全プリント基板２
が順次組立機１３に供給される。組立機供給用シリンダ
１０で空振りを検知することにより、プリント基板一時
収納用ガイド９内にプリント基板２がすべて無くなった
ことが検知される。つづいて、プリント基板一時収納用
ガイド９を上昇前の初期の位置まで下降させ、次のマガ
ジンからのプリント基板一括供給を待つ。

【００２６】組立機１３にて電子部品の組立を完了し、
組立機排出用コンベア１４に排出されたプリント基板２
は、プリント基板スライド用保持部１６に搬送される。
プリント基板２がプリント基板スライド用保持部１６に
搬送されたことが確認されると、プリント基板スライド
用保持部１６はスライドガイド１７に沿ってプリント基
板昇降部１８の位置まで移動する。この移動が完了する
と、プリント基板スライド用保持部１６上のプリント基
板２が、プリント基板昇降部１８に移送される。この移
送が確認されると、プリント基板昇降部１８はアンダー
フロア搬送部１９の位置まで下降する。そして下降が完
了すると、プリント基板昇降部１８からアンダーフロア
搬送部１９にプリント基板２が供給され、該供給された
プリント基板２は、アンダーフロア搬送部１９によりプ
リント基板昇降部２０に移送される。つづいてプリント
基板２がプリント基板昇降部２０に搬送されたことが確
認されると、プリント基板昇降部２０は上昇し、プリン
ト基板受領部２１に待機しているマガジン１に、組立作
業の完了したプリント基板２を供給する。

【００２７】プリント基板受領部２１に待機しているマ
ガジン１に対する組立完了のプリント基板２の供給は、
プリント基板昇降部２０の上昇量を供給ごとに変化させ
ながら、内蔵している枚数カウント機能により供給枚数
をカウントして行われ、マガジン１に取り付けたＩＤプ
レート３中の収納プリント基板枚数情報と、プリント基
板昇降部２０よりプリント基板受領部２１に待機してい
るマガジン１が受領したプリント基板２の枚数が等しく
なるまで続けられる。両者の枚数が同じになったことに
より、マガジン１内の全てのプリント基板２の組立作業
を完了したことが確認される。このため、前記待機して
いるマガジン１に対して、前記マガジン供給用搬送部５
に供給された組立未作業のプリント基板２が収納されて
いた当初の状態と、同一状態に組み立ての完成したプリ
ント基板２を収納することが可能になる。従って、別マ
ガジンを一切使用する必要がなくなり、マガジン間でマ
ガジン内データの移し換えが不要になるとともに、多品
種小ロットのプリント基板を扱う場合にも容易に対応す
ることができる。ついで、全プリント基板２を収納した
マガジン１は、マガジン排出用搬送部２２に搬送され、
図示しない搬送手段を介して次工程の組立機に送られ
る。

【００２８】以上の工程により、未作業のプリント基板
２が収納されていた当初の供給時のマガジン１に、組み
立ての完成したプリント基板２を供給状態と同一の状態
に収納することが可能になるとともに、組立機１３に対
するマガジン１の供給および排出を、組立機１３の同一
側で、かつ同一方向より行うことが可能になる。

【００２９】図３に示すように、本発明のプリント基板
搬送装置を使用することにより、マガジンの供給側およ
び排出側が組立機１３ａないし１３ｄの片側に限定され
る。これにより複数の組立機間でのマガジン１の搬送
を、直線状の単純化した無人搬送手段３２を使用して行
うことが可能になり、複数の組立機を無人搬送手段３２
に沿わせて無駄のないスペースで配置することが可能に
なる。

【００３０】なお、上記実施例においては複数の組立機
１３を使用する場合について説明したが、複数の試験機
間、または複数の組立機と複数の試験機とが混合してい
る場合の各機間についても同様の作用・効果を有するこ
とは勿論である。

【００３１】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、マガジン
内のプリント基板の組立作業を、複数の組立機を使用し
て該組立機間でマガジンを搬送させて行う場合に、容易
に自動化、無人化に対応することが可能になる効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】プリント基板搬送装置の全体構成を示す斜視図
である。

【図２】図１の装置に使用する複数のプリント基板を収
納したマガジンの斜視図である。

【図３】図１の装置を使用した複数の組立機のレイアウ
トの一例を示す図である。

【符号の説明】

１…マガジン、１ａ…固定側プリント基板ガイド、１ｂ
…可動側プリント基板ガイド、２…プリント基板、３…
ＩＤプレート、５…マガジン供給用搬送部、６…マガジ
ン搬送コンベア、７…マガジン内基板一括移載部、８…
一括移載用シリンダ、９…プリント基板一時収納用ガイ
ド、１０…組立機供給用シリンダ、１１…組立機供給用
コンベア、１３…組立機、１４…組立機排出用コンベ
ア、１５…排出プリント基板受け用コンベア、１６…プ
リント基板スライド用保持部、１７…スライドガイド、
１８，２０…プリント基板昇降部、１９…アンダーフロ
ア搬送部、２１…プリント基板受領部、２２…マガジン
排出用搬送部、２３…ＩＤリーダ、３０…コントロー
ラ、３１…端末器、３２…無人搬送手段。

フロントページの続き (72)発明者 下堂園 賢志 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株式会社 日立製作所 情報通信事業部 内 (72)発明者 曽原 良治 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株式会社 日立製作所 情報通信事業部 内 (56)参考文献 特開 昭61−105853（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−213354（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−186014（ＪＰ，Ａ) 実開 平３−9332（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B65G 1/00 - 1/20 B65G 60/00 H05K 13/02

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 マガジンに収納された組立未作業のプリ
   ント基板に、所定の組立部品を実装し、該実装されたプ
   リント基板をマガジンとともに、搬送手段を介して次工
   程の組立機に搬送するプリント基板搬送装置において、 （１）前記搬送手段を介して組立未作業のプリント基板
   を収納したマガジンを供給され、該マガジンを前記搬送
   手段と平行に設置されたマガジン搬送コンベアを介して
   マガジン内基板一括移載部に供給するマガジン供給用搬
   送部と、 （２）前記マガジン内基板一括移載部に供給されたマガ
   ジン内の全プリント基板を、前記マガジン搬送コンベア
   と直交する方向に一括押圧するシリンダを介して移載さ
   れ、一時的に収納する上下移動可能なプリント基板一時
   収納用ガイドと、 （３）前記プリント基板一時収納用ガイドに収納された
   プリント基板を１枚ずつ順に供給され、該供給されたプ
   リント基板に所定の部品を実装した後、該実装済プリン
   ト基板を前記供給側と反対の側より排出する組立機と、 （４）前記プリント基板一時収納用ガイドに全プリント
   基板を収納して空になったマガジンを、前記マガジン搬
   送コンベアにて一時的に移動し、前記実装済の全プリン
   ト基板が搬送されてくるまで待機するプリント基板受領
   部と、 （５）前記組立機より排出される実装済プリント基板を
   受けて保持し、前記マガジン搬送コンベアと平行に、か
   つ前記プリント基板受領部に対向する位置まで移動可能
   なプリント基板スライド保持部と、 （６）前記プリント基板スライド保持部よりその移動位
   置にて実装済プリント基板を受け、該位置より所定の高
   さを昇降可能なプリント基板昇降部と、 （７）該プリント基板昇降部の最下降位置に、該プリン
   ト基板昇降部と直交する方向に配置され、実装済プリン
   ト基板を搬送する前記組立機とほぼ同長のアンダーフロ
   ア搬送部と、 （８）該アンダーフロア搬送部より搬送された実装済プ
   リント基板を、最下降位置より１枚ごとに枚数カウント
   しながら位置を上昇させて受けるとともに、該受けた実
   装済プリント基板を、前記上昇ごとに前記プリント基板
   受領部に待機中の空マガジンに供給する昇降可能な枚数
   カウント機能内蔵のプリント基板昇降部と、 （９）前記組立未作業の全プリント基板と同数の実装済
   プリント基板を受領した前記待機中のマガジンを、前記
   マガジン供給用搬送部にマガジンを供給した搬送手段に
   排出するマガジン排出用搬送部と、 を備えたことを特徴とするプリント基板搬送装置。
2. 【請求項２】 前記マガジンが、該マガジンに収納され
   ているプリント基板の各種情報を書き込まれたＩＤプレ
   ートを貼付されてなる請求項１記載のプリント基板搬送
   装置。
3. 【請求項３】 前記プリント基板一時収納用ガイドが、
   前記組立機にて実装済プリント基板を排出するごとにプ
   リント基板の収納間隔分ずつ上昇し、収納された全プリ
   ント基板が前記組立機に供給された後、当初の位置まで
   下降可能な構成からなる請求項１記載のプリント基板搬
   送装置。