JP3124538U - 車両用灯具 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の蓄光塗料を使用した装飾部品では、装飾用リングなどの全面を光らせるためには、蓄光塗料を吹付塗装などで全面に塗布しなければ成らず大量の蓄光塗料が必要となりコストアップするという問題点を生じていた。
【解決手段】透明部材で所望の形状に形成した基板部2と、基板部の表面側に適宜の被覆面積率を有する模様状として透明部を残し塗布された蓄光塗料3と、基板部の裏面に形成されたシボ面2bに金属膜、若しくは、白色塗料の塗装により構成された拡散反射面4とにより形成されている夜間消灯時確認機能部材である装飾用リング1を具備する車両用灯具10とすることで、高価である蓄光塗料の使用量を格段に低減しコストダウンを可能とするものである。
【選択図】図2
【解決手段】透明部材で所望の形状に形成した基板部2と、基板部の表面側に適宜の被覆面積率を有する模様状として透明部を残し塗布された蓄光塗料3と、基板部の裏面に形成されたシボ面2bに金属膜、若しくは、白色塗料の塗装により構成された拡散反射面4とにより形成されている夜間消灯時確認機能部材である装飾用リング1を具備する車両用灯具10とすることで、高価である蓄光塗料の使用量を格段に低減しコストダウンを可能とするものである。
【選択図】図2
Description
本考案は、車両用灯具に関するものであり、詳細には、夜間に消灯している状態で駐
停車している場合においても、例えば、蓄光塗料が塗装など適宜な手段で塗布されたリテーナ、ベゼルなどが取付けられていて発光を行い、他車に存在を知らせるようにした夜間消灯時確認機能部材を兼ねる車両用灯具の装飾用リングの構成に係る。
停車している場合においても、例えば、蓄光塗料が塗装など適宜な手段で塗布されたリテーナ、ベゼルなどが取付けられていて発光を行い、他車に存在を知らせるようにした夜間消灯時確認機能部材を兼ねる車両用灯具の装飾用リングの構成に係る。
従来の、この種の車両用灯具90の構成の例を示すものが図6〜図8であり、まず、図6に示すものは、灯具90のハウジング91の反射面92を、例えば側方など適宜な方向に延長し、この延長部分をダミー面93として、図7に断面で示すように、例えば凸部93aを矩形、台形などとした凹凸面として形成する。
そして、前記反射面92と共に、アルミニウムの真空蒸着などで表面に鏡面94を形成すると共に、凹面93bには蓄光塗料95を塗布する。このようにすることで、車両用灯具90の光源96が点灯されているときには、前記光源96と反射面92とで規定の配光特性で路面などを照射するものとなる。
また、夜間時に光源96を消灯したときには、前記光源96からの光、或いは、昼間時の太陽光などを蓄光していた蓄光塗料95が発光するものとなり、例えば、夜間に路側などに消灯して駐停車している状態においても自車の存在を他車に蓄光塗料94からの光で告知できるものとなり、不測の衝突事故などを回避できるものとなる。
特開2000−215708号公報
尚、前記ダミー面93を形成するに当たっては、図8に示すように表面96aが平坦とされ、裏面96bがプリズム状で回帰反射を行う凹凸面とされた透明部材96に背面側からアルミニウムの真空蒸着などで鏡面97を形成すると共に、平坦な前記表面96aに、例えば格子状などに蓄光塗料98を印刷、塗装などの手段で塗布し、上記とほぼ同様な作用、効果が得られるようにしたものもある。
特開2000−112411号公報
しかしながら、上記した従来の方式では、まず、図7に示すものでは、狭い凹面93bの底面に蓄光塗料94を塗布しなければ成らず、しかも、前記凹面93bの数は複数であるので、1本毎に塗布作業を行わなければ成らず、大変に手間のかかる作業となる問題点を生じていた。
また、図8に示したものは、平坦面に塗布すればよいものであるので、塗布時に付着が不要な場所をマスクする、マスキングなどの手法が採用でき、確かに作業性は向上するが、マスクを剥がして所望のパターンを得るときには、マスク上に塗布された蓄光塗料94も共に剥がされ、破棄されるものとなるので、非常に高価な蓄光塗料94の使用効率が低下し、灯具90全体がコストアップするという問題点を生じている。また、図の8ものは背面側がプリズム形状であるので、所望の形状が3次曲面のときには金型が複雑化し、実質的には実施が困難であるという問題点も生じている。
本考案は、前記した従来の課題を解決するための具体的手段として、透明部材で所望の形状に形成した基板部と、前記基板部の表面側に塗布された蓄光塗料と、前記基板部の裏面に形成された拡散反射面とにより形成されている装飾用リングを具備する車両用灯具であり、前記蓄光塗料が、前記基板の表面側に対して模様状に透明部分を残し塗布され、前記基板部の裏面に形成されたシボ面に白色拡散剤、白色塗料の何れかにより構成された拡散反射面とにより構成された夜間消灯時確認機能を有する装飾用リングを具備しする車両用灯具とし、加えて、前記蓄光塗料の塗布はディスペンサを用いて行われるものとすることで、夜間時の視認性を損なうことなく、蓄光塗料の使用量を低減可能として、課題を解決するものである。
本考案により、平坦な表面に蓄光塗料を塗布する方式としたことで、蓄光塗料の塗布が容易となり、加えて、前記蓄光塗料の塗布をディスペンサで行うものとしたことで、定量の蓄光塗料を所定の位置に正確に塗布できるものとなり、高価な蓄光塗料の無駄をなくして、この種の車両用灯具のコストダウンに優れた効果を奏するものとなる。
また、本考案は、拡散反射面に例えば白色塗料または白色拡散剤を施すことで、蓄光塗料に対する再帰反射をもたらすことができる。また、本考案は、拡散反射面がシボ加工面であり、この拡散反射面に金属膜、白色塗料または白色拡散剤を施すことで、どのような曲面でも比較的に簡単に形成可能となり、多様な形状の車両用灯具にも対応可能となって、美観の向上にも効果を奏するものとなる。
つぎに、本考案を図に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。図1に符号1で示すものは、本考案に係る夜間消灯時確認機能を有する部材である装飾用リングであり、この装飾用リング1は夜間時の車両用灯具10の消灯時にも光を発するものとされていて、自車の存在が他車から確認できるようにされており、前記車両用灯具10の周囲を取り囲んで取付けられている。尚、本考案では車両用灯具10はプロジェクター型ヘッドランプであるときの例で示す。
そして、本考案では前記装飾用リング1には蓄光塗料3が用いられて、前記にも説明したように、夜間の消灯時にも発光を継続し、自車の存在を他車などに知らしめ、不測の接触事故などを生じないように図るものであり、更には、前記車両用灯具10の点灯時には、車両用灯具10の光源11からの光に励起されて発光し、装飾的効果も可能とするものである。
図2は本考案の要部である前記装飾用リング1の断面を示すものであり、この装飾用リング1は、例えば、ポリカーボネート樹脂などの透明部材でリング状の基板部2が形成されている。尚、前記基板部2の形成は、インジェクション成形などで行われるが、このときに、裏面側を成形する金型は表面が適宜な粗面とされ、成形された基板部2の車両に取付けた状態での背面側はシボ面2bとして形成される。なお、この背面側は、後述するようにその表面に塗装膜4bを形成した場合には、上述のようにシボ面とせず平滑面であっても良い。
そして、前記シボ面2bには、アルミニウム、銀、クロム、ニッケルなどの蒸着などにより金属反射膜4aを形成する、或いは、酸化チタンを10〜20%含有したアクリル系塗料を塗布し塗装膜4bを形成することで、シボ面2bとで拡散反射面4を形成する。尚、前記拡散反射面4を形成するときに、前記した金属反射膜4a、塗装膜4bの何れを選択するかは、期待する作用、効果によって定めればよいものである。
即ち、金属反射面4aとしたときには、前記基板部2側から入射する光に対しての反射効率は優れるものとなるが、前記金属反射面4a側からの光は反射するものとなる。これに対して、塗装膜4bとしたときには、金属反射面4aに比較して膜厚が薄くなるため、裏面側、即ち、この塗装膜4b側から入射する光も透過し、蓄光塗料3に到達させる作用が期待できる。なお、塗装膜4bから蓄光塗料3に透過する光を利用する場合には、蓄光塗料3の裏面側に塗装膜4bを形成しない部分を設けることで、より光の利用効率を向上することもできる。
また、前記基板部2の表面側は平滑面として仕上げられるものとされているが、前記装飾用リング1のデザインにより曲面状の部分、或いは、折れ曲がる部分などが形成されていても良く、要は、表面側に塗布された蓄光塗料3からの光が必要以上に拡散して、到達距離が短縮したり、或いは、明るさが減ずることを生じない程度であればよいものである。
図3は前記装飾用リング1を模式化して示すものであり、図3(A)は平面図、図3(B)は断面図である。本考案では、前記基板部2の表面側に塗布される蓄光塗料3は、基板部2の表面側の面2aの全面を覆うものとはされず、適宜な面積の割合で蓄光塗料3により覆われ、覆われない部分は透明部2cとされている。
よって、図4の向かって左側部分に示すように、基板部2の表面側の面2aに蓄光塗料3が塗布されていない部分、即ち、透明部2cから入射した外光は、前記拡散反射面4で拡散されて反射するものとなり、その一部のものは蓄光塗料3の裏面に達し、この蓄光塗料3に蓄光される。従って、夜間においては、ヘッドライト10の光源11からの光による励起に加えて、昼間時に蓄光された光も加算されて放出されるものとなり夜間時の光量が増す。
また、前記蓄光塗料3は、図4の向かって右側にも示すように、基板部2の内面(厚み方向)に向けても発光を行うものであるので、上記の内面に向けて発光した光は、前記拡散反射面4に達し、反射して蓄光塗料3に覆われない部分、即ち、透明部2cから外部に放射されるものとなり、光量の増加が期待できるものとなる。尚、このときに前記拡散反射面4で色の変化は生じないので、基板部2の全面が均一な色で光っているように見えるものとなる。
図5は、上記図3(A)に示したように基板部2の表面側の面2aに所定の比率をもって蓄光塗料3を塗布するときの手段の一例を示すものであり、例えば、通常の塗料の塗装時には、塗装不要の部分にマスキングテープ(図示せず)を貼着しておき、全面に均一に塗装を行った後にマスキングテープを剥がすのが一般的である。
しかしながら、このような塗装方法とすると、前記したマスキングテープ上に塗布された蓄光塗料3も廃棄されるものとなり、高価な蓄光塗料3の廃棄量が増え、前記装飾用リング1自体、延いては、車両用灯具10のコストアップにも影響を与えるものとなる。
そこで、本考案では、例えば、車両用灯具においてレンズとハウジングとを接着するときに定量の接着剤を吐出し、はみ出しを生じないように接合するときに使用されているようなディスペンサー20を採用するものであり、例えば、産業ロボット(図示せず)などによりディスペンサー20に対して装飾用リング1に行うべき塗布位置を設定しておく。
そして、前記ディスペンサー20を塗布位置に移動させ、定量を吐出させた蓄光塗料3を装飾用リング1に付着させて行く。このようにすることで図6に模式的に示すように、装飾用リング1の表面側の面2aの表面積に対して必要な面積を覆う量の蓄光塗料3の塗布が所定の模様状として行われるのである。
ここで、発明者による試作、実験の結果を述べれば、まず、表面側の面2aに対して所定の比率をもって蓄光塗料3を塗布するものとしたことで、約50%の蓄光塗料3の使用量の低減が可能となり、これに加えて、塗布にディスペンサー20を採用したことで、更に50%以上の使用量の低減が可能となり、性能の低下を来すことなく蓄光塗料3の使用量は25%以下に低減することができた。
尚、本考案はプロジェクター型ヘッドライトである車両用灯具10に取付ける装飾用リング1の例で説明したが、本考案は、これを限定するものではなく、例えば、放物系の反射面を採用するヘッドライト内に、ハウジングと反射鏡との間に生じる隙間を覆うために設けられているエクステンションなどに応用しても良く、或いは、ベゼルなどに応用しても良い。
1…装飾用リング
2…基板部
2a…表面側の面
2b…シボ面(基板面)
2c…透明部
3…蓄光塗料
4…拡散反射面
4a…金属反射面
4b…塗装面
10…車両用灯具
11…光源
2…基板部
2a…表面側の面
2b…シボ面(基板面)
2c…透明部
3…蓄光塗料
4…拡散反射面
4a…金属反射面
4b…塗装面
10…車両用灯具
11…光源
Claims (9)
- 透明部材で所望の形状に形成した基板部と、
前記基板部の表面側に塗布された蓄光塗料と、
前記基板部の裏面に形成された拡散反射面と、により形成されている装飾用リングを具備することを特徴とする車両用灯具。 - 前記蓄光塗料が、
前記基板の表面側に対して模様状に透明部分を残し塗布されていることを特徴とする請求項1記載の車両用灯具。 - 前記拡散反射面が、
白色拡散剤、白色塗料の何れかにより構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用灯具。 - 前記拡散反射面が、
シボ面を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用灯具。 - 前記拡散反射面がシボ面を有し、
当該反射面が金属膜、白色拡散剤、白色塗料の何れかにより構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用灯具。 - 前記装飾リングが、
夜間消灯時確認機能を有する車両用灯具。 - 前記蓄光塗料の前記基板部表面に対する被覆面積率は50%以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用灯具。
- 前記蓄光塗料の塗布はディスペンサを用いて行われていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用灯具。
- 前記蓄光塗料が、
点状の配列として塗布されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用灯具。
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---|---|---|---|
JP2006002123U JP3124538U (ja) | 2006-03-24 | 2006-03-24 | 車両用灯具 |
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CN109595526A (zh) * | 2017-10-03 | 2019-04-09 | 株式会社小糸制作所 | 车辆用灯具 |
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- 2006-03-24 JP JP2006002123U patent/JP3124538U/ja not_active Expired - Fee Related
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CN109595526B (zh) * | 2017-10-03 | 2021-12-07 | 株式会社小糸制作所 | 车辆用灯具 |
CN109185827A (zh) * | 2018-10-18 | 2019-01-11 | 华域视觉科技(上海)有限公司 | 自发光车灯及包含其的汽车 |
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