JP3117150B2 - 内燃エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents

内燃エンジンの空燃比制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料蒸気排出抑止装置
を有する内燃エンジンの空燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、燃料タンク内で燃料から発生
する燃料蒸気が大気中に放出されるのを防止するように
した燃料蒸気排出抑止装置が広く用いられている。この
装置では燃料蒸気がキャニスタで一時貯えられ、この貯
えられた蒸発燃料がいわゆるパージガスとしてエンジン
の吸気系へ供給される。このパージガスの供給開始によ
ってエンジンに供給される混合気の空燃比(以下「供給
空燃比」という)はリッチ方向へ変化する一方、パージ
ガスの供給停止時には逆にリーン方向へ変化する。この
ようなパージガスの供給及び遮断に伴う供給空燃比の変
動を防止するため、以下のような技術が従来より知られ
ている。
【0003】 排気濃度センサの出力に基づいて実行
される空燃比フィードバック制御における積分制御(I
項制御)の制御ゲインを、パージガス供給中又は供給開
始後所定時間内は、パージガス遮断中より増大させるよ
うにした空燃比制御装置(特開昭62−139941
号、特開昭63−71536号)。
【0004】 パージガス遮断時及び小量のパージガ
ス供給時の空燃比補正係数(排濃度センサの出力に応じ
て設定される補正係数)の値に基づいて大量のパージガ
ス供給時の空燃比補正係数の予測値を算出し、この予測
値が所定値を超える場合には大量のパージガス供給を禁
止するようにした空燃比制御装置(特開昭62−233
466号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、パー
ジガス供給状態から遮断状態への移行時においても供給
空燃比の変動が発生する可能性があるが、上記従来の装
置はいずれもこの場合の空燃比変動防止を図るものでは
ない。
【0006】また、上記の装置における制御ゲインを
増大させる手法を、パージガス遮断状態への移行時に適
用しても、供給空燃比が目標値に達するまでに一定の時
間を必要とし、その間供給空燃比がオーバリーン状態と
なってエンジンの運転性の低下や排気ガス浄化率の低下
を招来する。
【0007】本発明は上述の点に鑑みなされたものであ
り、パージガス供給状態から遮断状態への移行時におけ
る供給空燃比を適切に制御し、エンジンの運転性及び排
気ガス特性の改善を図ることができる空燃比制御装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、燃料タンクから発生する燃料蒸発ガスを吸着
するキャニスタと、該キャニスタと内燃エンジンの吸気
系との間に設けられ、前記キャニスタから前記エンジン
の吸気系に供給されるパージガスの流量を制御するパー
ジ制御弁と、前記エンジンの排気系に設けられた排気濃
度センサの出力に応じて決定される空燃比補正係数を用
いてエンジンに供給する混合気の空燃比を制御する空燃
比制御手段とを備えた内燃エンジンの空燃比制御装置に
おいて、前記キャニスタからエンジンの吸気系へ供給さ
れるパージガス量を算出するパージガス量算出手段と、
前記パージ制御弁の開弁状態から閉弁状態への移行時点
を検出する過渡状態検出手段と、前記移行時点において
適用する前記空燃比補正係数の初期値を、前記パージガ
ス量に応じて算出する初期値算出手段とを設けるように
したものである。
【0009】また、上記空燃比制御装置において、前記
空燃比補正係数の平均値を算出する平均値算出手段を設
け、前記初期値算出手段は前記平均値及び前記パージガ
ス量に応じて前記初期値を算出するようにしてもよい。
【0010】
【0011】
【作用】エンジンに供給されるパージガス量が算出さ
れ、このパージガス量に応じてパージ制御弁の開弁状態
から閉弁状態への移行時に適用する空燃比補正係数の
期値が算出される。
【0012】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。
【0013】図1は本発明の一実施例に係る空燃比制御
装置の全体構成図である。同図中符号1は例えば4気筒
の内燃エンジンを示し、エンジン1の吸気管2の途中に
はスロットル弁3が設けられている。スロットル弁3に
はスロットル弁開度(θTH)センサ4が連結されてお
り、当該スロットル弁3の開度に応じた電気信号を出力
して電子コントロールユニット(以下「ECU」とい
う)5に供給する。 燃料噴射弁6はエンジン1とスロ
ットル弁3との間且つ吸気管2の図示しない吸気弁の少
し上流側に各気筒毎に設けられており、各噴射弁は燃料
ポンプ(図示せず)を介して燃料タンク21に接続され
ていると共にECU5に電気的に接続されて当該ECU
5からの信号により燃料噴射弁6の開弁時間が制御され
る。
【0014】一方、スロットル弁3の直ぐ下流には吸気
管内絶対圧(PBA)センサ7が設けられており、この
絶対圧センサ7により電気信号に変換された絶対圧信号
は前記ECU5に供給される。
【0015】エンジン回転数(NE)センサ8及び気筒
判別(CYL)センサ9はエンジン1の図示しないカム
軸周囲又はクランク軸周囲に取付けられている。エンジ
ン回転数センサ8はエンジン1のクランク軸の180度
回転毎に所定のクランク角度位置で信号パルス(以下
「TDC信号パルス」という)を出力し、気筒判別セン
サ9は特定の気筒の所定のクランク角度位置で信号パル
スを出力するものであり、これらの各信号パルスはEC
U5に供給される。
【0016】排気管10の途中には、排気濃度センサと
してのO2センサ11が装着されており、排気ガス中の
酸素濃度を検出してその検出値VO2に応じた信号を出
力しECU5に供給する。排気管10のO2センサ11
の下流には、排気ガス浄化装置(図示せず)が設けられ
ている。
【0017】ECU5には、大気圧PAを検出する大気
圧センサ12が接続されており、その検出信号がECU
5に供給される。
【0018】燃料タンク21の上部は通路23によって
キャニスタ27に接続されており、通路23の途中には
2ウェイバルブ24が設けられている。
【0019】キャニスタ27は、パージカット弁28及
び通路30を介して吸気管2の、スロットル弁3の下流
側に接続されている。通路30の途中には、弁を駆動す
るソレノイドを有するリニア制御弁(EACV)である
パージガス流量制御弁33が設けられている。パージガ
ス流量制御弁33のソレノイドはECU5に接続されて
おり、この制御弁33は、ECU5からの信号によって
その開弁量がリニアに制御される。通路30の、パージ
カット弁28とパージガス流量制御弁33との間にはオ
リフィス30aが設けられ、オリフィス30aとパージ
ガス流量制御弁33との間には、通路30bを介して第
1の圧力センサ31が装着されている。第1の圧力セン
サ31は、大気圧差圧計によって構成され、大気圧に対
する通路30内の相対圧力PP1を検出し、その検出信
号をECU5に供給する。
【0020】パージカット弁28の負圧室28aはパー
ジカット制御弁29に接続され、パージカット制御弁2
9のソレノイド29aが付勢(オン)されたときには大
気に連通する一方、ソレノイド29aが消勢(オフ)さ
れたときには吸気管2の、スロットル弁3の下流側に連
通する。ソレノイド29aはECU5に接続されてい
る。
【0021】キャニスタ27は、多数の小孔を有する押
え板27a、大気を浄化するためのフィルタ27b、大
気導入通路27cを有し、フィルタ27bと押え板27
aとの間には吸着剤が充てんされている。大気導入通路
27の途中には、オリフィス27dが設けられ、オリフ
ィス27dとフィルタ27bとの間には、通路27eを
介して第2の圧力センサ32が装着されている。第2の
圧力センサ32は、前記第1の圧力センサ31と同様
に、大気圧差圧計によって構成され、大気圧に対する大
気導入通路27c内の相対圧力PP2を検出し、その検
出信号をECU5に供給する。
【0022】2ウェイバルブ24は、該バルブ24の両
側の圧力差(燃料タンク21側の圧力とキャニスタ27
側の圧力との圧力差)が設定値以上のとき開弁し、それ
以外のときには閉弁する。従って、燃料蒸気が発生して
燃料タンク21内の圧力が上昇し、前記圧力差が設定値
以上となると、2ウェイバルブ24が開弁する。その結
果燃料蒸気がキャニスタ27内に流入し、キャニスタ内
の吸着剤によって吸着され貯蔵される(キャニスタがチ
ャージされる)。
【0023】パージカット制御弁29が大気に連通して
いるとき(ソレノイド29aオン時)には、パージカッ
ト弁28が閉弁状態となりパージガスの吸気系への供給
が停止される。一方、パージカット制御弁29が吸気管
2に連通しているとき(ソレノイド29aオフ時)に
は、パージカット弁28が開弁状態となり、キャニスタ
27に貯えられた燃料蒸気は、大気導入通路27cから
吸入される大気とともに吸気管2へ吸引される(パージ
される)。
【0024】また、外気の影響などで燃料タンク21が
冷却されてタンク内の負圧が増すと、2ウェイバルブ2
4が開弁し、キャニスタ27にチャージされた燃料蒸気
は燃料タンク21に戻される。
【0025】ECU5は、各種センサからの入力信号波
形を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナロ
グ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する
入力回路5a、後述の空燃比補正係数算出プログラム等
を実行する中央演算処理回路(以下「CPU」という)
5b、CPU5bで実行される各種演算プログラム、演
算結果等を記憶する記憶手段5c、前記燃料噴射弁6、
パージカット制御弁29及びパージガス流量制御弁33
に駆動信号を供給する出力回路5d等から構成される。
【0026】CPU5bは上述の各種エンジンパラメー
タ信号に基づいて、排ガス中の酸素濃度に応じたフィー
ドバック制御運転領域やオープンループ制御運転領域等
の種々のエンジン運転状態を判別するとともに、エンジ
ン運転状態に応じ、次式(1)に基づき、前記TDC信
号パルスに同期する燃料噴射弁6の燃料噴射時間Tout
を演算する。
【0027】 Tout=Ti×K1×KO2+K2 …(1) ここに、Tiは燃料噴射弁6の噴射時間Toutの基準値
であり、エンジン回転数NEと吸気管内絶対圧PBAに
応じて設定されたTiマップから読み出される。
【0028】KO2は空燃比補正係数であってフィード
バック制御時、O2センサ11により検出される排気ガ
ス中の酸素濃度に応じて設定され、更にフィードバック
制御を行なわない複数のオープンループ制御運転領域で
は各運転領域に応じて設定される係数である。
【0029】K1及びK2は夫々各種エンジンパラメータ
信号に応じて演算される他の補正係数及び補正変数であ
り、エンジン運転状態に応じた燃費特性、エンジン加速
特性等の諸特性の最適化が図られるような所定値に決定
される。
【0030】CPU5bは上述のようにして求めた燃料
噴射時間Toutに基づいて燃料噴射弁6を開弁させる駆
動信号及びパージカット制御弁29、パージガス流量制
御弁33の駆動信号を出力回路5dを介してこれらの弁
6,29,33に供給する。なお、本実施例では、EC
U5は空燃比制御手段の一部、平均値算出手段、過渡状
態検出手段の一部、パージガス量算出手段の一部及び初
期値算出手段を構成する。
【0031】図2及び3は、パージガス流量制御弁33
の弁開度を制御することにより、パージガス(以下「ベ
ーパ」という)の流量制御を行うプログラムのフローチ
ャートである。
【0032】ステップS1,S2では、第1及び第2の
圧力センサ31,32の検出値PP1,PP2を読込
み、読込み値の0点補正を行う。これは検出値PP1,
PP2が大気圧に対する相対圧力であり、値が小さいこ
とを考慮したものである。
【0033】ステップS3では、下記式(2)によって
エンジン1に吸入される空気量QENGを算出する。
【0034】 QENG=Tout×NE×CEQ …(2) ここに、Toutは前記式(1)によって算出される燃
料噴射時間、CEQは吸入空気量に換算するための定数
である。
【0035】ステップS4では、目標ベーパ流量比率K
QPOBJを、検出したエンジン回転数NE及び吸気管
内絶対圧PBAに応じてKQPOBJマップから検索す
る。KQPOBJマップは、エンジン吸入空気量QEN
Gに対する目標ベーパ流量比率が複数の所定エンジン回
転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに対応して設定され
たマップである。
【0036】ステップS5では、前記エンジン吸入空気
量QENG及び目標パージ流量比率KQPOBJを次式
(3)に適用して、目標ベーパ流量QPOBJを算出す
る。 QPOBJ=QENG×KQPOBJ …(3) 次に目標ベーパ流量水温補正係数KTWQPをエンジン
水温TWに応じて設定されたKTWQPテーブルから読
み出し(ステップS6)、下記式(4)によって、目標
ベーパ流量QPOBJのエンジン水温補正を行う(ステ
ップS7)。KTWQPテーブルは図4に示すように、
エンジン水温TWが上昇するほど大きな値に設定されて
いる。
【0037】 QPOBJ=QPOBJ×KTWQP …(4) ステップS8では、検出したエンジン回転数NE及び吸
気管内絶対圧PBAに応じてQPMAXマップから最大
ベーパ流量QPMAXを読み出す。QPMAXは、目標
ベーパ流量QPOBJの最大値である最大ベーパ流量Q
PMAXが、複数の所定エンジン回転数NE及び吸気管
内絶対圧PBAに対応して設定されたマップである。
【0038】ステップS9では前記ステップS7で算出
されたQPOBJ値が最大ベーパ流量QPMAXより大
きいか否かを判別し、その答が否定(NO)であれば、
直ちにステップS11に進み、肯定(YES)であれば
QPOBJ値を最大ベーパ流量QPMAXに設定して
(ステップS10)、ステップS11に進む。ステップ
S11では、上述のようにして算出したQPOBJ値を
修正目標ベーパ流量QPCMDとする。
【0039】次に第1の圧力センサ31の検出値(パー
ジ圧)PP1と第2の圧力センサ32の検出値(キャニ
スタ圧)PP2との差DPP(=PP1−PP2)を算
出し(ステップS12)、この圧力差DPPに応じて、
空気ベーパ合算流量QP1をQP1テーブルから読み出
す(ステップS13)。QP1テーブルは、圧力差DP
Pが決まれば、通路30を通過する気体の流量は一義的
に決まることに着目して設定されたテーブルであり、圧
力差DPPの複数の所定値に対応して空気ベーパ合算流
量QP1が記憶されている。空気ベーパ合算流量QP1
は、キャニスタ27に吸着されていた燃料蒸気によるベ
ーパ流量QVと、キャニスタ27の大気導入通路27c
から吸入された空気による空気流量QP4との合算流量
である。ステップS14(図3)では、次式(5)によ
って空気ベーパ合算流量QP1を大気圧PA及び前記キ
ャニスタ圧PP2に応じて補正する。
【0040】 QP1=QP1×(PA−PP2)/10336 …(5) ステップS15では、検出したエンジン回転数NE及び
吸気管内絶対圧PBAに応じてQP1MAXマップから
最大合算流量QP1MAXを読み出す。QP1MAXマ
ップは、空気ベーパ合算流量QP1の最大値である最大
合算流量QP1MAXが複数の所定エンジン回転数NE
及び吸気管内絶対圧PBAに対応して設定されたマップ
である。
【0041】ステップS16では、前記ステップS14
で算出されたQP1値が最大合算流量QP1MAXより
大きいか否かを判別し、その答が否定(NO)のときに
は、直ちにステップS18に進み、肯定(YES)のと
きには、QP1値を最大合算流量QP1MAXに設定し
て(ステップS17)、ステップS18に進む。
【0042】ステップS18では、キャニスタ圧PP2
に応じて空気流量QP4を、QP4テーブルから読み出
す。QP4テーブルは、キャニスタ圧PP2が決まれ
ば、大気導入通路27cを通過する空気の流量は一義的
に決まることに着目して設定されたテーブルであり、キ
ャニスタ圧PP2の複数の所定値に対応して空気流量Q
P4が記憶されている。ステップS19では、次式
(6)によってQP4値の大気圧補正を行い、次いで前
記空気ベーパ合算流量QP1から空気流量QP4を減算
することによりベーパ流量(パージガス流量)QV(Q
P1−QP4)を算出する(ステップS20)。
【0043】 QP4=QP4×PA/10336 …(6) ステップS21では、ベーパ流量QVを、前記式(1)
に適用される基本燃料噴射時間Tiに換算した値である
Ti換算値TiPGを算出し、次にそのTi換算値Ti
PGを次式(7)に適用してパージガス供給状態から遮
断状態への移行時における空燃比補正係数KO2の算出
に用いる修正平均値KQVREFを算出する。
【0044】 KQVREF=KO2PG+TiPG/Tout×8000H …(7) ここにKO2PGは、後述する図5のプログラムでパー
ジガス供給時の比例制御実行直後に算出されるKO2値
の平均値であり、8000Hは16進数の8000を表
わす定数である。
【0045】ステップS23では、前記ステップS11
で設定した修正目標ベーパ流量QPCMDと、前記ステ
ップS20で算出したベーパ流量QVとが一致するよう
に、パージガス流量制御弁33の開度を制御を行い、本
プログラムを終了する。
【0046】図5は前記空燃比補正係数KO2をO2
ンサ11の出力VO2に基づいて算出するプログラム
(フィードバック制御時のKO2算出プログラム)のフ
ローチャートである。本プログラムはTDC信号の発生
毎にこれと同期して実行される。 同図ステップS31
では、本プログラムの前回実行時(以下単に「前回」と
いう)にオープンループ制御を行ったか否かを判別し、
その答が肯定(YES)のときには、カウンタNIH及
びNILに所定数をセットし(ステップS38)、スロ
ットル弁開度θTHが略全閉状態に対応する所定開度T
HIDLE以下か否かを判別する(ステップS39)。
カウンタNIH及びNILは後述するステップS47に
おけるI項制御(積分制御)実行時にデクリメントされ
るカウンタであり、KO2値の更新を行うか否かの判定
に使用される。
【0047】ステップS39の答が否定(NO)、即ち
θTH>THIDLEが成立するときには、KO2値を
平均値KREF1に所定のリッチ化係数CR(>1.0)
を乗算した値(KREF1×CR)に設定し(ステップ
S40)、ステップS47に進む。平均値KREF1
は、後述するステップS46において、エンジンがアイ
ドル状態でないときに算出されるオフアイドル時のKO
2の平均値である。ステップS40により、ステップS
47におけるI項制御(積分制御)の初期値設定が行わ
れる。
【0048】前記ステップS39の答が肯定(YE
S)、即ちθTH≦THIDLEが成立するときには、
パージカット弁28を閉弁するようにしているので、パ
ージガスの吸気管への供給が遮断されることの影響を考
慮して、以下のような初期値設定を行う。
【0049】即ち、次式(8)によってパージカット移
行時の初期値KREFPGを算出し(ステップS4
1)、これをKO2の初期値として設定して(ステップ
S42)、ステップS47に進む。
【0050】 KREFPG=CQVREF×KQVREF/256 +(256−CQVREF)×KREF0/256…(8) ここにKQVREFは、図3のステップS22で算出さ
れる修正平均値であり、KREF0は本プログラムのス
テップS46においてエンジンがアイドル状態にあると
きに算出されるアイドル時のKO2の平均値であり、C
QVREFは1〜256の間の所定の値に設定される定
数である。
【0051】このような初期値設定を行うことにより、
オープンループ制御からフィードバック制御への移行時
であってスロットル弁が略全閉状態にある場合における
KO2の初期値がパージガスの影響を考慮したものとな
り、移行直後の供給空燃比の変動を防止することができ
る。
【0052】前記ステップS31の答が否定(NO)、
即ち前回もフィードバック制御を行っていたときには、
前回のスロットル弁開度θTHが前記所定開度THID
LE以下であったか否かを判別し(ステップS32)、
更にその答の肯定、否定に拘らず今回のスロットル弁開
度θTHが前記所定開度THIDLE以下であるか否か
を判別する(ステップS33,S34)。
【0053】ステップS32の答が否定(NO)でステ
ップS33の答が肯定(YES)のとき、即ち前回はθ
TH>THIDLEで今回はθTH≦THIDLEであ
るときには、パージカット弁の開弁状態から閉弁状態へ
の移行(パージカット移行)直後であるので、前記ステ
ップS41に進む。
【0054】これにより、パージガス供給状態から遮断
状態への移行時において、KO2の初期値がパージガス
の影響を考慮したものとなり、移行直後の供給空燃比の
変動を防止することができる。
【0055】ステップS32の答が肯定(YES)でス
テップS34の答が否定(NO)のとき、即ち前回はθ
TH≦THIDLEで今回はθTH>THIDLEであ
るときには、前記ステップS38と同様にカウンタNI
H,NILに所定値をセットし(ステップS35)、前
回エンジンがアイドル状態にあったか否かを判別する
(ステップS36)。この答が否定(NO)のときに
は、前記ステップS40に進み、肯定(YES)のとき
にはKO2の初期値をステップS49で算出される負荷
増加時の平均値KREF2に設定して(ステップS3
7)、ステップS47に進む。
【0056】ステップS32及びS33の答がともに否
定(NO)、又はステップS32及びステップS34の
答がともに肯定(YES)のとき、即ちθTH>THI
DLEである状態又はθTH≦THIDLEである状態
が継続しているときには、O2センサ11の出力VO2
が反転したか否かを判別する(ステップS43)。
【0057】ステップS43の答が肯定(YES)、即
ち出力VO2が反転したときには、図6のP項制御(比
例制御)を実行する(ステップS44)。
【0058】同図のステップS61では、カウンタNI
H及びNILに所定数をセットし、エンジン回転数NE
に対応して設定されたNE−Pテーブルから、検出した
エンジン回転数NEに応じてP項及びPR項を読み出す
(ステップS62)。次いでO2センサ出力VO2が基
準値VREFにより小さいか否かを判別し(ステップS
63)、その答が否定(NO)、即ちVO2≧VREF
のときには、KO2値を前回値からP項を減算した値に
設定して(ステップS69)、本プログラムを終了する
(図5のステップS45に進む)。
【0059】ステップS63の答が肯定(YES)、即
ちVO2≧VREFのときには、エンジンがアイドル状
態にあるか否かを判別する(ステップS64)。この答
が肯定(YES)のときには、直ちにステップS68に
進み、KO2値を、前回値にP項を加算した値に設定し
て(ステップS68)、本プログラムを終了する。ステ
ップS64の答が否定(NO)、即ちアイドル状態でな
いときには、PR項適用後の時間を計測するtmPRタ
イマのカウント値が値0であるか否かを判別する(ステ
ップS65)。その答が否定(NO)のときには、前記
ステップS68に進み、肯定(YES)のときには前記
tmPRタイマに所定時間をセットしてこれをスタート
させ(ステップS66)、前記P項をPR項に置き換え
て(ステップS67)、前記ステップS68に進む。
【0060】図5にもどり、ステップS45では、KO
2値のリミットチェックを行い、次にKO2値の平均値
KREF0,KREF1及びKO2PGの算出を行う
(ステップS46)。アイドル時及びオフアイドル時の
平均値KREF0,KREF1は、それぞれエンジンが
アイドル状態にあるとき及びアイドル状態以外の状態に
あるときに、次式(9)によって算出される。
【0061】 KREFi=KO2P×CREFi/256 +KREFi×(256−CREFi)/256…(9) ここにKREFiはKREF0又はKREF1、KO2
Pは、P項制御(ステップS44)実行直後のKO2
値、CREFiはCREF0又はCREF1であり、1
〜256の間の所定の値に設定される定数、右辺のKR
EFiは前回までに得られた平均値である。
【0062】また図3のステップS22で使用するパー
ジ時(パージガス供給時)の平均値KO2Pは、パージ
カット弁28の開弁時であってエンジン運転状態が定常
的な状態にあるときに、次式(10)によって算出され
る。
【0063】 KO2P=KO2P×CREFPG/256 +KO2PG×(256−CREFPG)/256…(10) ここに、CREFPGは1〜256の間の所定値に設定
される定数、右辺のKO2PGは前回までに得られた平
均値である。
【0064】ステップS50では、KO2の平均値KR
EF0,KREF1等のリミットチェックを行い、本プ
ログラムを終了する。
【0065】前記ステップS43の答が否定(NO)、
即ちO2センサ出力VO2が反転していないときには、
ステップS47に進み、図7のI項制御を行う。
【0066】図7のステップS71ではエンジン回転数
NEに対応して設定されたNE−Iテーブルから、検出
したエンジン回転数NEに応じてI項を読み出し、次い
でO2センサ出力VO2が基準値VREFより小さいか
否かを判別する(ステップS72)。この答が肯定(Y
ES)のときには、カウンタNILを値1だけデクリメ
ントし(ステップS73)、そのカウント値が値0であ
るか否かを判別する(ステップS74)。ステップS7
4の答が否定(NO)、即ちNIL<0のときには直ち
に本プログラムを終了し(図5のステップS48に進
む)、ステップS74の答が肯定(YES)、即ちNI
L=0のときには、KO2値を前回値にI項を加算した
値に設定し(ステップS75)、NILカウンタに所定
値をセットして(ステップS76)、本プログラムを終
了する。
【0067】前記ステップS72の答が否定(NO)、
即ちVO2≧VREFのときにはカウンタNIHを値1
だけデクリメントし(ステップS77)、そのカウント
値が値0であるか否かを判別する(ステップS78)。
ステップS78の答が否定(NO)のときには直ちに本
プログラムを終了し、肯定(YES)のときには、KO
2値を前回値からI項を減算した値に設定し(ステップ
S79)、本プログラムを終了する。
【0068】図5にもどり、ステップS48ではKO2
値のリミットチェックを行い、次いで負荷増加時の平均
値KREF2の算出を行って(ステップS49)、前記
ステップS50に進む。
【0069】平均値KREF2は、次式(11)によっ
て算出される。
【0070】 KREF2=KO2PL×(CREF2/256) +KREF1×(256−CREF2)/256 …(11) ここにKO2PLはスロットル弁開度の変化量が所定値
以上となって、前記P項による減算処理(図6、ステッ
プS69)を実行する直前のKO2値、CREF2は1
〜256の間の所定値に設定される定数、KREF1は
前回までに算出されたオフアイドル時の平均値である。
【0071】図8は上述のようにして設定されるKO2
値の推移を説明するための図であり、同図(a)に示す
ように時刻t1においてスロットル弁を略全閉とし、時
刻t3において再度開弁した場合を示している。
【0072】時刻t1においてスロットル弁が閉弁され
ると、パージカット弁28が閉弁され(同図(c))、
KO2値はパージカット移行時の初期値KREFPGが
適用される(図5のステップS32,S33を経由して
S41,S42に至る)。従って、図8(d)に示すよ
うに、KO2値はパージカット時の略中心の値に直ちに
移動し、同図に破線で示す従来技術のように制御遅れを
生ずることがなく、供給空燃比の変動を防止することが
できる。その結果、パージカット弁を開弁状態(パージ
ガス供給状態)から閉弁状態(パージガス遮断状態)へ
の移行直後における運転性及び排ガス特性の向上を図る
ことができる。
【0073】時刻t2(同図(b))に示すようにエン
ジン回転数NEが所定回転数NA以下となると、アイド
ル状態となり、KO2値の変化率が緩やかとなる(同図
(d))。これは、図7のプログラムにおけるI項の値
がより小さな値に変更されるからである。
【0074】時刻t3においてスロットル弁が開弁され
ると、パージカット弁28が開弁され、KO2値は負荷
増加時の平均値KREF2が適用される(図5のステッ
プS32,S34〜S36を経由してステップS37に
至る)。これによって、パージカット弁の閉弁状態から
開弁状態への移行時においても適切な初期値設定をする
ことができる。
【0075】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、エ
ンジンに供給されるパージガス量に応じて、パージ制御
弁の開弁状態から閉弁状態への移行時(パージカット移
行時)に適用する空燃比補正係数の初期値が算出される
ので、パージカット移行時においてパージガスの影響を
考慮した空燃比補正係数の設定がなされ、供給空燃比の
変動を防止することができる。その結果、エンジンの運
転性及び排ガス特性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る空燃比制御装置の全体
構成を示す図である。
【図2】パージガス(ベーパ)流量制御を行うプログラ
ムのフローチャートである。
【図3】パージガス(ベーパ)流量制御を行うプログラ
ムのフローチャートである。
【図4】エンジン水温(TW)に応じて目標ベーパ流量
水温補正係数(KTWQP)を算出するためのテーブル
を示す図である。
【図5】空燃比補正係数(KO2)を算出するプログラ
ムのフローチャートである。
【図6】図5のプログラムにおいてP項制御を行うプロ
グラムのフローチャートである。
【図7】図5のプログラムにおいてI項制御を行うプロ
グラムのフローチャートである。
【図8】空燃比補正係数(KO2)の推移を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1 内燃エンジン 2 吸気管 5 電子コントロールユニット(ECU) 6 燃料噴射弁 10 排気管 11 O2センサ 21 燃料タンク 27 キャニスタ 28 パージカット弁 29 パージカット制御弁 31 第1の圧力センサ 32 第2の圧力センサ 33 パージガス流量制御弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 幸人 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 平2−67439(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08 301 F02D 45/00 368

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクから発生する燃料蒸発ガスを
    吸着するキャニスタと、該キャニスタと内燃エンジンの
    吸気系との間に設けられ、前記キャニスタから前記エン
    ジンの吸気系に供給されるパージガスの流量を制御する
    パージ制御弁と、前記エンジンの排気系に設けられた排
    気濃度センサの出力に応じて決定される空燃比補正係数
    を用いてエンジンに供給する混合気の空燃比を制御する
    空燃比制御手段とを備えた内燃エンジンの空燃比制御装
    置において、前記キャニスタからエンジンの吸気系へ供
    給されるパージガス量を算出するパージガス量算出手段
    と、前記パージ制御弁の開弁状態から閉弁状態への移行
    時点を検出する過渡状態検出手段と、前記移行時点にお
    いて適用する前記空燃比補正係数の初期値を、前記パー
    ジガス量に応じて算出する初期値算出手段とを設けたこ
    とを特徴とする内燃エンジンの空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】 前記空燃比補正係数の平均値を算出する
    平均値算出手段を設け、前記初期値算出手段は前記平均
    値及び前記パージガス量に応じて前記初期値を算出する
    ことを特徴とする請求項1記載の内燃エンジンの空燃比
    制御装置。
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