JP3112705B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP3112705B2
JP3112705B2 JP03171785A JP17178591A JP3112705B2 JP 3112705 B2 JP3112705 B2 JP 3112705B2 JP 03171785 A JP03171785 A JP 03171785A JP 17178591 A JP17178591 A JP 17178591A JP 3112705 B2 JP3112705 B2 JP 3112705B2
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豊 多賀
康夫 北條
正宏 早渕
雅彦 安藤
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  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機、特に、ク
ラッチツウクラッチ変速によるパワーオンダウンシフト
を実行することのある自動変速機の変速制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動変速機の特定の変速を達成する場合
に、2つの摩擦係合装置の係合と解放とを同時に行わな
ければならないことがよくある(いわゆるクラッチツウ
クラッチ変速)。この場合、各摩擦係合装置の係合と解
放との同期を的確に取らないと、自動変速機のギヤトレ
ーンが瞬間的にリジッドの状態となったり、あるいはニ
ュートラルの状態となって出力軸トルクが急降下した
り、エンジンの噴き上りが発生したりする等の問題が発
生する。
【0003】従って、このようなクラッチツウクラッチ
変速の場合は、理想的には前記係合と解放とが同時に開
始されると共に同時に終了するのが望ましいことにな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
クラッチツウクラッチ変速制御においては、特に低負荷
・低速領域でのパワーオンダウンシフト時(アクセルペ
ダルが踏み込まれ、動力がエンジン側から車輪側へと伝
達されている状態で実行されるダウンシフト)の際に、
変速時間が短すぎるために低速側の摩擦係合装置(後述
する実施例ではブレーキB1 )の係合が間に合わず、エ
ンジンの噴き上がりが生じ易いという問題があった。
【0005】従って、従来はこれを防止するため、この
領域での変速を避けていた。即ち、例えば第3速段から
第2速段へのダウンシフト線を高負荷側にずらしていた
(トヨタ自動車:1978−4 オートマチックトラン
スミッション(A40)修理書)。
【0006】しかしながら、ダウンシフト線を高負荷側
にずらすと、必然的にかなり踏み込まないとダウンシフ
トしないことになり、加速性がそれだけ低下するという
問題があった。
【0007】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
なされたものであって、クラッチツウクラッチ変速を良
好に実行すると共に、エンジンの噴き上がりを防止し、
且つ加速性の優れた自動変速機の変速制御装置を提供す
ることにより、上記課題を解決せんとしたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1にその要
旨を示すように、車両状態に応じて予め設定された変速
点に従ってクラッチツウクラッチ変速によるパワーオン
ダウンシフトを実行する自動変速機の変速制御装置にお
いて、前記ダウンシフトを実行する際に、エンジン出力
を低減するエンジン出力低減手段と、前記クラッチツウ
クラッチ変速によるダウンシフトを実行する際に、その
係合側摩擦係合装置への油圧の供給速度を、当該ダウン
シフト以外の変速時での供給速度に比べて速くするクイ
ック供給制御を実行するクイック供給制御手段と、該ク
イック供給制御が実行不能か否かを検出するクイック供
給可否検出手段と、該クイック供給制御が実行不能と検
出されたときは、実行可能なときに比べ、前記ダウンシ
フトを実行する際の前記エンジン出力の低減量を増大さ
せる出力低減量設定手段とを備えたことにより、上記課
題を解決したものである。
【0009】
【作用】本発明においては、クラッチツウクラッチ変速
のパワーオンダウンシフトが実行される際に、変速時間
が短すぎて低速側の摩擦係合装置の係合が間に合わなく
なることによる不具合を解消する手段として、この変速
が実行されるときにエンジン出力を低減すると共に油圧
回路により係合側のクラッチへの油圧をクイック供給す
るようにした。ここで、「クイック供給」とは、通常時
(当該ダウンシフト以外の変速時)に該クラッチに油圧
を供給する速度より速い速度で油圧を供給することをい
う。
【0010】エンジン出力を低減すると、高速側の摩擦
係合装置の解放が遅れぎみになると共に低速側の摩擦係
合装置の係合が早まるため上記不具合を解消する方向に
調整することができる。従って、油圧のクイック供給制
御と相俟って、加速性を重視して変速点を(正規の)低
負荷側に移行したとしても、低速側の摩擦係合装置の係
合が間に合わなくなるのを防止することができるように
なる。
【0011】ところで、この油圧回路による油圧のクイ
ック供給は、必ずしも常に実行可能なわけではなく、時
に実行することができないような状態にある場合もある
と考えられる。
【0012】例えば、当該油圧回路に係るバルブを制御
するための電磁弁がフェイルしたとき、あるいはこのバ
ルブを電磁弁によって切換えるタイミングを特定の部材
の回転状態から決定している場合に、この部材の回転速
度を検出するためのセンサ系にフェイルが発生したよう
な場合は当該油圧のクイック供給を適性に実行すること
ができなくなる。
【0013】このように、油圧のクイック供給ができな
いような状態にあるとき(規制されたとき)にクラッチ
ツウクラッチ変速によるパワーオンダウンシフトを、そ
の変速点が低負荷側に設定されたままの変速パターンで
実行すると、低速側の摩擦係合装置の係合が間に合わず
ショックが発生すると共にエンジンが噴き上がってしま
うという問題が生ずることになる。
【0014】本発明は、この点にも対処するために、基
本的に変速点を(正規の)低負荷側に維持して加速性能
を確保しながら、当該油圧回路による油圧のクイック供
給が実際に実現可能な状態にあるか否かをまず検出し、
油圧のクイック供給が実現し得る状態の下では弱いエン
ジントルク低減を併用することによってクラッチツウク
ラッチ変速によるパワーオンダウンシフトを実行して一
層の加速性を確保し、一方、油圧のクイック供給が規制
された状態の下ではより強いエンジン出力の低減を実行
することによってエンジンの噴き上がりを防止するよう
にしたものである。
【0015】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に
説明する。
【0016】図2は、本発明が採用された、自動変速機
及びエンジンの一体制御装置の全体概略図である。
【0017】エンジン1は、エンジンコントロ―ルコン
ピュータ7によつて、そのインジェクションバルブ19
における燃料噴射量及びディストリビュータ20におけ
る点火時期が制御され、アクセルペダル22のアクセル
開度(操作量)とエンジン回転速度とに対応したエンジ
ン出力が得られるようになっている。
【0018】即ち、エンジン1の吸気管24にはアクセ
ルペダル22の動きと連動して開閉されるスロットル弁
26が配置されている。
【0019】自動変速機2は、自動変速機コントロール
コンピユータ8によって油圧制御装置3の電磁弁S1 〜
S3 が制御され、該油圧制御装置3内の油路が変更され
た結果各摩擦係合装置の係合状態が選択的に変更され、
車速とアクセル開度とに対応した図7(A)に示される
ような変速パターンに従って変速段が得られるようにな
っている。この変速パターンは、従来の変速パターン
(図7(B))に比べ、特に低負荷、低車速のパワーオ
ン領域における第3速段から第2速段へのダウンシフト
線が、より低負荷側に設定されている。
【0020】エンジンコントロールコンピュータ7に
は、エンジン回転センサ9によるエンジン回転速度、吸
入量センサ10による吸入空気量、吸入空気温センサ1
1による吸入空気温度、アクセル開度センサ12による
アクセル開度、車速センサ13による車速、触媒センサ
14による触媒温度、ブレーキスイッチ15によるブレ
ーキONの各信号が入力されている。
【0021】エンジンコントロールコンピュータ7はこ
れらの信号に基づいて、前記燃料噴射量及び点火時期を
決定している。なお、この実施例ではエンジン出力(エ
ンジントルク)の低減を周知の点火時期の遅角によって
実現している。尤も本発明ではエンジン出力の低減をど
のような方法で実行するかを限定するものではない。例
えば燃料噴射量を低減する方法でもよいし、サブスロッ
トル弁を設けてこれをモータによって制御する方法でも
よい。
【0022】一方、自動変速機コントロールコンピュー
タ8には、前記アクセル開度センサ12、車速センサ1
3、触媒センサ14、ブレーキスイッチ15等からの各
信号に加え、シフトポジションセンサ16によるシフト
レバーの位置、パターンセレクトスイッチ17による燃
費重視走行又は動力性能重視走行等の走行選択パター
ン、オーバードライブスイッチ18によるオーバードラ
イブへのシフト許可の信号等が入力され、車速、アクセ
ル開度に対応した変速段が得られるように前記電磁弁S
1 〜S3 がON−OFF制御されるようになっている。
【0023】図3に前記自動変速機2のトランスミッシ
ョン部を示す。このトランスミッション部は、トルクコ
ンバータ120と、オーバードライブ機構140と、ア
ンダードライブ機構160とを備える。
【0024】前記トルクコンバータ120は、ポンプ1
21、タービン122、及びステータ123を含む周知
のものであり、ロックアップクラッチ124を備える。
【0025】前記オーバードライブ機構140は、サン
ギヤ143、該サンギヤ143に噛合するプラネタリピ
ニオン142、該プラネタリピニオン142を支持する
キャリア141、プラネタリピニオン142に噛合する
リングギヤ144からなる1組の遊星歯車装置を備え、
この遊星歯車装置の回転状態をクラッチC0 、ブレーキ
B0 、及び一方向クラッチF0 によって制御している。
【0026】前記アンダードライブ機構160は、共通
のサンギヤ161、該サンギヤ161に噛合するプラネ
タリピニオン164、165、該プラネタリピニオン1
64、165を支持するキヤリア166、167、プラ
ネタリピニオン164、165と噛合するリングギヤ1
62、163からなる2組の遊星歯車装置を備え、この
遊星歯車装置の回転状態、及び前記オーバードライブ機
構40との連結状態をクラッチC1 、C2 、ブレーキB
1 、B3 、及び一方向クラッチF2 によって制御してい
る。
【0027】各変速段はクラッチC0 、C1 、C2 、ブ
レーキB0 、B1 、B3 を図4に示されるようにして係
合(図4において○印で表示)させることにより達成さ
れる。このとき、一方向クラッチF0 、F2 は第4図で
◎印の表示された位置で駆動時(エンジンから車輪に動
力が伝達されているとき)に作動(ロック)するように
なる。
【0028】ここで、第3速段から第2速段へのダウン
シフトは、ブレーキB1 の係合及びクラッチC2 の解放
のいわゆる「クラッチツウクラッチ変速」となってい
る。従って、この実施例では、パワーオン時における第
3速段から第2速段へのクラッチツウクラッチ変速の特
に低負荷・低速領域において本発明が適用されるように
なっている。
【0029】図5に当該変速のときにブレーキB1 への
油圧のクイック供給を実行するための油圧回路を抽出し
て示す。
【0030】図において符号200がクイック供給を実
現するための3→2タイミングバルブ、210がオリフ
ィス、220が2−3シフトバルブ、230がB1 アキ
ュムレータバルブである。
【0031】この2−3シフトバルブ220は、図示せ
ぬ1−2シフトバルブが高速側の状態にあるときに電磁
弁S1 を切換えることによって第2速段の状態と第3速
段の状態とを切換えるためのものである。
【0032】ここでは、電磁弁S1 はノーマルクローズ
タイプが採用されており、この電磁弁S1 がオフ→オン
とされることによって2−3シフトバルブ220が第3
速段の状態から第2速段の状態へ切換わるようになって
おり、この結果ブレーキB1への油圧が出力されるよう
になっている。なお、このブレーキB1 への油圧が2−
3シフトバルブ220によって発生される構成は従来と
全く同様である。
【0033】このようにして第3速段から第2速段への
シフト時に発生されたブレーキB1への油圧は、油路A1
を通ってA2 及びA3 に分れ、それぞれ3→2タイミ
ングバルブ200のポート201、202(及び20
3)に至る。
【0034】当初電磁弁S3 はオフとされ、(ノーマル
クローズタイプであることから)ポート204には油圧
が発生していないため、ポート202に印加された油圧
によって3→2タイミングバルブ200のスプール20
6は図の下半分の状態、即ちポート201を閉じる状態
とされる。従って、ブレーキB1には油路A3 の側から
のみ油圧が供給されることになる。
【0035】この油路A3 のルートによる油圧の供給
は、B1 アキュムレータ230の機能によりその立上り
が緩かにされるためブレーキB1 はゆっくりと係合させ
られることになる。
【0036】ここで、電磁弁S3 がオンとされると、ポ
ート204に油圧が発生され、スプール206は図5の
上半分の状態とされる。その結果、ポート201と20
3とが連通状態とされ、油路A1 の油圧は油路A3 のル
ートの他に油路A2 のルートによってもブレーキB1 に
供給されることになる。その結果B2 は非常に早く係合
される。
【0037】この実施例では、この電磁弁S3 のオフ→
オンのタイミングを、エンジン回転速度をモニタするこ
とにより、これが第2速段での同期回転速度に近くなっ
た時点で行うようにしている。従って、各種ばらつき等
の如何に拘らず同期ずれによるショックを最少限に防止
することができるようになっている。
【0038】図6に、この第3速段から第2速段へのパ
ワーオンクラッチツウクラッチのダウンシフト制御の具
体的な制御フローを示す。
【0039】まず、ステップ310において各種信号が
読み込まれる。具体的には、例えばアクセル開度θ、車
速V、及び触媒温度S等が読み込まれる。
【0040】ステップ320では、第3速段から第2速
段へのダウンシフト判断があったか否かが判定される。
第3速段から第2速段へのダウンシフトでなかったとき
には本制御は実行されないため、そのままリターンされ
る。
【0041】又ステップ330では低負荷・低速領域の
パワーオンダウンシフトか否かの判断がなされる。この
判断は、そのときの車速及びアクセル開度から判定す
る。低負荷・低速領域パワーオンダウンでないときは本
制御は実行しないため、そのままリターンされる。
【0042】これは主に次のような理由を考慮したこと
による。
【0043】一般に、低負荷のときは、各摩擦係合装置
で受け持つトルクが小さいため、自動変速機内で発生さ
れるライン圧も低く、従って特に解放は瞬時にして終っ
てしまうが、係合の方は(ライン圧が低いため)それ程
には変速時間が縮まらないという事情がある。その結果
低負荷のとき程本発明で解決しようとする問題が発生し
易い。
【0044】一方低車速のときも、第3速段から第2速
段へシフトする際のエンジン回転速度の変化が小さいた
め変速がすぐ終了してしまい、その結果本発明で解決し
ようとする問題が発生し易い。
【0045】これらを総合すると本発明が特に有効に機
能するのは低負荷・低車速領域ということになる。
【0046】即ち、高負荷あるいは高車速のときは第3
速段から第2速段へシフトする際に比較的時間がかか
り、ブレーキB1 の係合が間に合わないというような問
題は生じにくい。従って、このようなときは、敢えてエ
ンジン出力の低減やクイック供給制御を実行する必要は
ない。むしろパワーオンダウンシフトの性格、即ち運転
者がより駆動力を望んだときに実行される変速であるこ
とを考慮してできるだけエンジン出力の低減は実行しな
い方がよい。又、アクセル開度とエンジン出力とが対応
しない状態の発生を極力防止するという観点からも必要
時以外はエンジン出力の低減は実行しない方がよい。
【0047】更に、油圧のクイック供給も急係合のため
に変速ショックが発生する恐れがあるため、必要時以外
は該クイック供給制御も実行しない方が望ましい。そこ
で、この実施例では本発明の適用を低負荷・低車速の領
域に限定したものである。
【0048】ステップ340では、第3速段から第2速
段へ切換えるためのシフト信号(電磁弁S1 の切換信
号)が出力され、ステップ350でエンジン回転速度N
e のモニタが開始される。このモニタは、エンジンの出
力低減制御の開始時期を検出するため、及びB1 油圧の
クイック供給の開始時期を検出するためのものである。
【0049】ステップ360においては、フラグFが1
か否かが判定される。これは、B1油圧のクイック供給
が規制された状態か否かを検出するためのステップであ
る。前述したような理由によりB1 油圧のクイック供給
ができないような状態にあるときには別途のダイヤグノ
ーシスのフローによりフラグFが1 とされるようになっ
ておりここではその値を読むようにしている。クイック
供給制御が正常に実行可能なときはF=1と判定され、
ステップ370に進む。
【0050】なお、トランスミッション油温が低いとき
にもB1 油圧のクイック供給ができない状態であるた
め、このときにも上記フラグFを1にしてよい。
【0051】ステップ370ではエンジン回転速度Ne
が車速V(出力軸回転速度N0 )に第2速段のギヤ比i2
を乗じたものから定数N1を引いたものより大きくなっ
たか否かが判定される。この条件が成立した段階でステ
ップ380に進んでタイマT1 が0にリセットされ、更
にステップ390で点火時期の遅角によるエンジンの出
力低減制御が開始される。このときの遅角量d1は比較的
小さく、従ってエンジン出力は僅かだけ低減される。
【0052】又、これと同時に(ステップ400で)ブ
レーキB1 油圧のクイック供給指令、即ち電磁弁S3 の
OFF→ON指令が出され、前述した油圧回路によりブ
レーキB1 が早急に係合される。
【0053】エンジン出力の低減制御は、ステップ41
0でタイマT1 が所定値Tr に至ったと判定されるまで
続けられ、カウントアップされた段階でステップ420
に進んで終了される。
【0054】一方、ステップ360においてフラグFが
0、即ち油圧のクイック供給が規制された状態であると
判定されたときは、ステップ430に進んでエンジン回
転速度Ne が車速V(出力軸回転速度N0 )に第2速段
のギヤ比i2を乗じたものから定数N2 (N1 <N2 )を
引いたものより大きくなったか否かが判定される。ここ
で、定数N2 がN1 より大きく設定されているのは、油
圧のクイック供給制御が規制された状態であるため、よ
り早い段階からエンジントルクの低減を実行するためで
ある。
【0055】ステップ430の条件が成立すると、ステ
ップ440に進んでタイマT2 が零にリセットされ、ス
テップ450で点火時期の遅角によるエンジン出力の低
減が開始される。このときの遅角量d2は先のd1より大き
な値とされ、従って、エンジン出力はかなり大きく低減
される。その結果、B1 油圧のクイック供給制御が規制
されている状態であるにもかかわらず、ブレーキB1 の
係合が間に合わないというような問題の発生が防止され
る。
【0056】このエンジントルクダウンはタイマT2 が
所定値Ts (Tr <Ts )に至るまで続けられ、カウン
トアップされた段階でステップ420に進んでエンジン
出力の低減が終了される。
【0057】図8上記実施例を実行したときの各種特
性を定性的にした線図である
【0058】従来はブレーキB1 油圧のクイック供給制
御もエンジントルクの低減も実行されないため、エンジ
ンの噴き上がりが発生すると共に、出力軸トルクの落込
みが発生していたが(破線)、この実施例では、それを
良好に抑えることができるようになっている(実線)。
又、万一B1 油圧のクイック供給制御が規制されたよう
な場合は、より大きなエンジン出力の低減が実行される
ため、やはりエンジンの噴き上がりが防止される(一点
鎖線)。
【0059】なお、この実施例では、変速点の変更を、
低負荷・低車速のときに限って行うようにしていたが、
本発明では、その趣旨からクラッチツウクラッチ変速の
パワーオンダウンシフトの変速点を全領域で変更するよ
うにしてもよい。
【0060】但し、この場合例えば低負荷・低車速のと
き程例えばエンジン出力の低減量を大きくすると良好で
ある。
【0061】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、ク
ラッチツウクラッチ変速によるダウンシフトを実行する
にあたって、エンジン出力の低減及び油圧のクイック供
給を実行することにより、エンジンの噴き上がりを防止
すると共に、変速点を低負荷側に移せるようになるため
加速性能を向上させることができるようになるという優
れた効果が得られる。
【0062】又、当該クイック供給制御を実行できない
ような状態にあっても、エンジン出力の低減量が変更さ
れるためエンジンの噴き上がりを効果的に防止すること
ができるようになるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の要旨を示すブロック図であ
る。
【図2】図2は、本発明の実施例が適用された車両用自
動変速機及びエンジンの全体該略図である。
【図3】図3は、上記自動変速機のギヤトレインを示す
スケルトン図である。
【図4】図4は、上記自動変速機の摩擦係合装置の係合
状態を示す線図である。
【図5】図5は、ブレーキB1 油圧のクイック供給制御
を実行するための要部油圧回路図である。
【図6】図6は、上記実施例装置で実行される制御フロ
ーを示す流れ図である。
【図7】図7は、図6の制御フロー中で採用される変速
パターンの例を示した線図である。
【図8】図8は、本発明の実施例の効果を定性的に示し
た変速特性線図である。
【符号の説明】
B1 …係合側摩擦係合装置、 C2 …解放側摩擦係合装置、 22…アクセルペダル、 26…メインスロットル弁、 28…モータ、 12…アクセル開度センサ、 13…車速センサ、 200…3−2タイミングバルブ、 201〜204…ポート、 206…スプール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F16H 61/06 F02P 5/15 B // F16H 63:40 (72)発明者 北條 康夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 早渕 正宏 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 安藤 雅彦 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 塚本 一雅 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−17130(JP,A) 特開 昭62−99225(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 41/04 - 41/18 F02D 29/00 F02D 41/04 F02P 5/15 F16H 61/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両状態に応じて予め設定された変速点に
    従ってクラッチツウクラッチ変速によるパワーオンダウ
    ンシフトを実行する自動変速機の変速制御装置におい
    て、 前記ダウンシフトを実行する際に、エンジン出力を低減
    するエンジン出力低減手段と、 前記クラッチツウクラッチ変速によるダウンシフトを実
    行する際に、その係合側摩擦係合装置への油圧の供給速
    度を、当該ダウンシフト以外の変速時での供給速度に比
    べて速くするクイック供給制御を実行するクイック供給
    制御手段と、 該クイック供給制御が実行不能か否かを検出するクイッ
    ク供給可否検出手段と、 該クイック供給制御が実行不能と検出されたときは、実
    行可能なときに比べ、前記ダウンシフトを実行する際の
    前記エンジン出力の低減量を増大させる出力低減量設定
    手段と、 を備えたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
JP03171785A 1991-06-17 1991-06-17 自動変速機の変速制御装置 Expired - Fee Related JP3112705B2 (ja)

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