JP3106966B2 - インクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法

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JP3106966B2
JP3106966B2 JP18793096A JP18793096A JP3106966B2 JP 3106966 B2 JP3106966 B2 JP 3106966B2 JP 18793096 A JP18793096 A JP 18793096A JP 18793096 A JP18793096 A JP 18793096A JP 3106966 B2 JP3106966 B2 JP 3106966B2
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/32Inkjet printing inks characterised by colouring agents
    • C09D11/328Inkjet printing inks characterised by colouring agents characterised by dyes

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット方式
の記録装置に用いられるインクジェット記録用インク及
びインクジェット記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式の原理は、ノズ
ル、スリット若しくは多孔質フィルム等から液体又は溶
融固体インクを吐出し、紙、布、フィルム等に記録を行
うものである。インクを吐出する方法については、静電
誘引力を利用してインクを吐出させる、いわゆる電荷制
御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用してインクを吐出
させる、いわゆるドロップオンデマンド方式(圧力パル
ス方式)、及び高熱により気泡を形成、成長させること
により生じる圧力を利用してインクを吐出させる、いわ
ゆる熱インクジェット方式等、各種の方式が提案されて
おり、これらの方式により、極めて高精細の画像を得る
ことができる。
【0003】このようなインクジェット記録方式に使用
するインクとしては、各種の水溶性の染料を水と水溶性
有機溶媒からなる液状媒体に溶解させた水性染料イン
ク、各種の顔料を水と水溶性有機溶媒からなる液状媒体
に分散させた水性顔料インク、及び油溶性染料を有機溶
媒に溶解させた油性染料インク等が知られている。
【0004】このようなインクの中でも、水性染料を溶
解した水性インクは、主溶媒が水であるため、安全性に
優れており、また、染料を用いるため、カラー画像の発
色性が良く高品位な印字画像が得られ、さらに、インク
の保存安定性にも優れるため、インクジェット記録用イ
ンクの主流となっている。
【0005】しかし、着色剤として水溶性染料を用いた
水性インクの場合は、印字画像の耐水性が悪いという問
題がある。
【0006】このような水性染料インクの耐水性を改善
するために、種々の研究開発がなされている。
【0007】例えば、特開平2−29687号公報及び
特開平2−255876号公報には、インク中にポリア
ミンを含有させ、耐水性を向上させる方法が提案されて
いる。しかし、このようなインクの場合には、ポリアミ
ンとの相互作用により、染料の溶解安定性が低下しやす
く、またポリアミンの経時による反応のため粘度が上昇
しやすいため、目詰まり、インクの吐出安定性の悪化の
ような信頼性の低下等がおこりやすい。
【0008】また、特開平3−91577号公報、特開
平4−226175号公報、特開平4−233975号
公報、特開平4−270286号公報、特開平4−27
9671号公報及び特開平6−93196号公報には、
カルボキシル基を有する染料によって耐水性を向上させ
る方法が提案されている。しかし、このようなインクの
場合には、水分の揮発や、カウンターイオンであるアン
モニウムイオンの揮発によって染料の溶解性が低下し、
目詰まりやインクの保管安定性に問題が生じやすい。ま
た、このようなインクの場合は、同様の理由で、印字画
像のブロンズ化が生じ、印字品質が低下しやすい。さら
に、熱インクジェット記録を行う場合は、いわゆるコゲ
ーションといわれるヒーター表面の堆積物が非常に生じ
やすく、インクの吐出性の経時変化が大きくなるという
問題がある。
【0009】上記のような耐水性向上に伴って発生する
問題を改善するために、特開平4−226175号公報
には、類似構造の染料を混合させる方法や、pH緩衝剤
を添加する方法、リン酸塩を添加する方法が提案されて
いる。しかし、この場合は、pHを安定に維持すること
ができるが、目詰まりの改善は十分でなく、熱インクジ
ェット記録を行う場合に問題となるコゲーションの改善
も十分でない。
【0010】また、特開平7−26178号公報には、
アルカリ金属化合物を添加することが提案されている。
しかし、この場合は、短期間であれば目詰まりが改善さ
れるが、長期間保管した場合には、染料の溶解性が低下
し、インクの保管安定性に問題が生じる。また、熱イン
クジェット記録を行う場合に問題となるコゲーションは
改善されない。
【0011】さらに、特開平7−150086号公報に
は、カウンターイオンとしてアンモニウムイオンを有す
る染料と有機アミンとを組合せることが提案されてい
る。しかし、例示されるような有機アミンの場合は、記
録ヘッド材料を腐食しやすいという問題や、印字周波数
への追随性の低下、ソリッドのかすれ及び白筋の発生と
いう問題等がある。また、熱インクジェット記録を行う
場合に問題となるコゲーションは改善されない。
【0012】また、特開平7−166116号公報、特
開平7−238264号公報、特開平7−238247
号公報、特開平7−268262号公報及び特開平7−
268262号公報等には、アミン化合物と、特定の染
料と、尿素又はその誘導体と、置換芳香族化合物等とを
組み合せることが提案されている。しかし、例示される
ような1級又は2級アミン化合物は、アミノ基の化学活
性が高く記録ヘッド材料を腐食しやすいため記録ヘッド
のヒータ故障を起こしやすいという問題があり、3級ア
ミン化合物は、分子量が大きく少量添加でも粘度上昇が
大きく、また水分が蒸発した場合の粘度上昇率も大きい
ため、吐出インク量の低下、印字周波数への追随性の低
下、ソリッドのかすれ及び白筋の発生という問題等があ
る。また、熱インクジェット記録を行う場合に問題とな
るコゲーションは改善されない。
【0013】さらに、特開平8−41398号公報に
は、特定のアミノアルキルスルホン酸とグリシンとアル
カリ金属の水酸化物とを組み合せることが提案されてい
る。しかし、この場合は、印字周波数への追随性が低下
し、ソリッドのかすれや白筋が発生するという問題等が
ある。また、熱インクジェット記録を行う場合に問題と
なるコゲーションは改善されない。
【0014】上記のようなコゲーションを改善する方法
として、特開平6−220386号公報には、下記一般
式(I)のアミン化合物を使用し、PHを6〜8に調整
することが提案されている。しかし、カルボキシル基を
有する染料を用い、pHを6〜8に調整した場合は、十
分なコゲーションを改善する効果が得られず、また、印
字画像のブロンズ化、目詰まりのような信頼性の低下が
起こるという問題等がある。
【0015】
【化10】
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、耐水性
がよく、且つインクジェット記録用インクに要求される
種々の性能を満足するインクジェット記録用インクは得
られていない。
【0017】そこで、本発明の目的は、耐水性及び画像
品質が良好で、ブロンズ化現象が発生せず、インクの長
期保管安定性に優れ、十分な耐ノズル目詰まり性を有
し、十分な印字周波数への追随性があり、コゲーション
による吐出量の低下が起こらず、記録ヘッド等のインク
と接触する部材を腐食劣化させることのないインクジェ
ット記録用インク、並びにこのインクを用いたインクジ
ェット記録方法を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
の結果、水と、水溶性有機溶媒と、遊離酸の形で少なく
とも1つ以上のカルボキシル基を有する染料の少なくと
も1種以上とを含むインクジェット記録用インクにおい
て、下記一般式(I)で表される2級又は3級アミン化
合物から選択される少なくとも1つ以上の化合物と、ア
ルカリ金属の水酸化物から選択される少なくとも1つ以
上の化合物と、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、及びポ
リオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロック共重
合体からなる群から選択されるノニオン界面活性剤と
含有し、pH値が8.5〜12の範囲にあることを特徴
とするインクジェット記録用インク、及びこのインクジ
ェット記録用インクを用いて、インク液滴を記録信号に
応じてオリフィスから吐出させて記録を行うインクジェ
ット記録方法により、上記の目的を達成することができ
ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0019】
【化11】
【0020】式中、R1 、R2 及びR3 のうち1又は2
個は、カルボキシル基、スルホン酸基、カルボキシル基
のアルカリ金属塩、及びスルホン酸基のアルカリ金属塩
から選択される置換基により置換されたアルキル鎖の炭
素数1〜5の置換アルキル基を示し、残りは、水素原
子、炭素数1〜5のアルキル基、及び水酸基又はカルバ
モイル基により置換されたアルキル鎖の炭素数1〜5の
置換アルキル基から選択される。
【0021】本発明の作用メカニズムの詳細はよくわか
らないが、あえてメカニズムを推測するならば、カルボ
キシル基を有する染料は、耐水性が高いが、その遊離酸
の水に対する溶解度が比較的低く、ノズルの先端での局
所的な水分蒸発や、インクカートリッジ中での長期保管
等による水分の減少によって染料濃度が上昇した場合、
析出しやすくなる。しかし、本発明の構成によれば、多
少の水分蒸発が起こってもその溶解性を実用上十分なレ
ベルに保つことができる。これは、本発明のアミン化合
物とアルカリ金属の水酸化物とカルボキシル基を有する
染料との組合せによって、pHを8.5〜12の範囲に
調整することで、水分蒸発が起こった場合でも、染料が
遊離酸を形成するのを疎外するか、あるいは遅延するた
め、染料の析出を抑制し、ノズルの目詰まり等を改善で
きるためと思われる。
【0022】この改善傾向は、染料のカウンターイオン
がアンモニウム等の揮発性を有するイオンである場合特
に顕著である。
【0023】また、カルボキシル基を有する染料を用い
た場合の、印字画像のブロンズ化現象は、紙上での乾燥
時の急激なpH低下により、染料が急激に析出するため
発生すると思われるが、本発明のアミン化合物とアルカ
リ金属の水酸化物とカルボキシル基を有する染料との組
合せによってpHを8.5〜12の範囲に調整すること
によるpHの緩衝作用によって、乾燥時の急激なpH低
下が抑制され、ブロンズ化を回避できるものと思われ
る。
【0024】また、熱インクジェット記録を行う場合に
問題となるコゲーションは、ヒーター近傍での急激な温
度上昇によってインク中の水分のイオン解離がおこり、
局所的な水素イオン濃度の上昇が起こり、カルボキシル
基を有する染料の遊離酸が生成し析出するため発生する
と思われるが、本発明のアミン化合物とアルカリ金属の
水酸化物とカルボキシル基を有する染料との組合せによ
ってpHを8.5〜12の範囲に調整しておくことによ
り、アミン化合物が速やかに発生した水素イオンを捕捉
し、さらにインク中で解離状態にあるイオン強度の強い
アルカリ金属イオンが染料イオン近傍に多数存在するた
め、カルボキシル基を有する染料のイオン解離平衡が遊
離酸側にシフトするのを抑制でき、コゲーションを改善
できるものと思われる。
【0025】添加するアミン化合物がグリシンのような
1級アミンの場合は、ヒーター近傍での急激な温度上昇
によって、自己反応を起こし不溶化すると思われ、コゲ
ーションはむしろ悪化してしまう。
【0026】添加するアミン化合物の置換基のアルキル
鎖の炭素数が6以上になると、インクへの溶解性が低下
し、それ自体がヒーターに焦げつきやすくなるため、コ
ゲーションは改善されない。
【0027】さらに、本発明のアミン化合物とアルカリ
金属の水酸化物とカルボキシル基を有する染料との組合
せによってpHを8.5〜12の範囲に調整することに
より、インクジェット記録装置内でのインクの泡立ちを
抑制する効果があり、印字中の泡によるノズル閉塞によ
る白抜け等を抑制できる。この現象は、アミン化合物の
置換基のアルキル鎖の炭素数が多くなると、その効果は
現象する傾向があり、アルキル鎖の炭素数が6以上では
効果がない。
【0028】さらに、尿素、チオ尿素、またはそれらの
誘導体を加えることで、水分蒸発を抑制でき、染料の溶
解安定性をさらに高めることができ、ノズルの目詰まり
をさらに改善できるだけでなく、本発明のアミン化合物
と組合せた場合、インクの乾燥時にチキソトロピックな
性質が発現されることに起因すると思われるが、普通紙
上でもドットのにじみを生じないシャープな印字画像を
得ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0030】本発明に用いられる染料は、遊離酸の形で
少なくとも1つ以上のカルボキシル基を有する染料であ
る。染料のカウンターイオンとしては、ナトリウムイオ
ン、リチウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイ
オン、トリエタノールアンモニウムイオン等のアルカノ
ールアンモニウムイオン等が挙げられるがこれらに限定
されるものではない。カウンターイオンとして少なくと
も1つのアンモニウムイオンを含むことが耐水性向上の
点から望ましい。染料の、遊離酸の形での好ましい化学
構造は、一般式(II)〜(VII)で表される染料で
ある。一般式(III)及び(VI)のフタロシアニン
核に含まれる金属としては、Ni、Cu、Fe、Ti、
V等が好ましく、最も好ましいのはCuである。一般式
(III)〜(VII)で表される染料のRで表される
置換基として好ましいものは、H、炭素数1〜5のアル
キル基、水酸基又はカルボキシル基で置換されたアルキ
ル鎖の炭素数1〜5の置換アルキル基である。さらに好
ましくは一般式(VIII)〜(XI)で表される染料
である。
【0031】
【化12】
【0032】
【化13】
【0033】
【化14】
【0034】
【化15】
【0035】
【化16】
【0036】
【化17】
【0037】
【化18】
【0038】
【化19】
【0039】以下に、好ましい染料の具体例を示すが、
これらに限定されるものではない。
【0040】
【化20】
【0041】
【化21】
【0042】
【化22】
【0043】
【化23】
【0044】
【化24】
【0045】
【化25】
【0046】
【化26】
【0047】
【化27】
【0048】
【化28】
【0049】
【化29】
【0050】
【化30】
【0051】
【化31】
【0052】
【化32】
【0053】
【化33】
【0054】
【化34】
【0055】
【化35】
【0056】
【化36】
【0057】
【化37】
【0058】
【化38】
【0059】
【化39】
【0060】
【化40】
【0061】
【化41】
【0062】
【化42】
【0063】
【化43】
【0064】
【化44】
【0065】
【化45】
【0066】
【化46】
【0067】
【化47】
【0068】
【化48】
【0069】
【化49】
【0070】
【化50】
【0071】
【化51】
【0072】
【化52】
【0073】
【化53】
【0074】
【化54】
【0075】
【化55】
【0076】
【化56】
【0077】
【化57】
【0078】
【化58】
【0079】
【化59】
【0080】
【化60】
【0081】
【化61】
【0082】
【化62】
【0083】
【化63】
【0084】これらの染料は、単独でも使用できるが、
2種以上混合したり、シアン、マゼンタ、イエロー、ブ
ラックの4原色の他、赤、青、緑等のカスタムカラーに
調色してもよい。
【0085】また、遊離酸の形でカルボキシル基を有さ
ない染料を混合することもできる。これらの染料の含有
率は、染料の発色性にもよるが、全インク量に対して
0.3〜10重量%の範囲であることが好ましい。染料
の含有率が0.3重量%未満だと画像濃度が低く、染料
の含有率が10重量%を越えると染料が析出する。溶解
安定性の点から、染料の含有率は1〜8重量%であるこ
とがより好ましい。
【0086】本発明に用いられる水溶性有機溶剤として
は、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,5−ペンタンジオー
ル、グリセリン、チオジグリコール等の多価アルコール
類やポリグリコール類、エチレングリコールモノメチル
エーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレング
リコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール
モノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル
エーテル等のグリコールエーテル類、ピロリドン、Nー
メチルー2ーピロリドン、トリエタノールアミン、ジメ
チルスルオキシド、スルフォラン等、またエタノール、
イソプロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール等
のアルコール類、モノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン
類などを用いることができるが、これらに限定されるも
のではない。
【0087】好ましい水溶性有機溶剤は、インクの保湿
性と染料の溶解性の点から、多価アルコール類やポリグ
リコール類が好ましく、グリセリン、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、チ
オジグリコールが特に好ましい。また、インクの紙への
浸透性と染料の溶解性の点からポリグリコールエーテル
類が好ましく、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエ
チレングリコールモノブチルエーテルが特に好ましい。
【0088】このような水溶性有機溶剤は、単独でも使
用できるが、2種以上混合て使用してもよい。
【0089】これらの水溶性有機溶剤の添加率は、全イ
ンク量に対して好ましくは3〜40重量%である。水溶
性有機溶剤の添加率が3重量%未満だと乾燥しやすくな
り、水溶性有機溶剤の添加率が40重量%を越えると紙
への定着が悪く、また粘度が高くなって吐出が悪くな
る。
【0090】本発明に用いられる水には、不純物の混入
を防ぐために、イオン交換水、超純水、蒸留水、限外濾
過水を使用することが好ましい。
【0091】本発明に用いられるアミン化合物は、前記
一般式(I)で表される2級又は3級アミン化合物から
選択される。
【0092】
【化64】
【0093】式中、R1 、R2 及びR3 のうち1又は2
個は、カルボキシル基、スルホン酸基、カルボキシル基
のアルカリ金属塩、及びスルホン酸基のアルカリ金属塩
から選択される置換基によって置換されたアルキル鎖の
炭素数1〜5の置換アルキル基を示し、残りは、水素原
子、炭素数1〜5のアルキル基、及び水酸基又はカルバ
モイル基により置換されたアルキル鎖の炭素数1〜5の
置換アルキル基から選択される。また、R1 、R2 及び
3 のうち2個は同一の置換基であってもよい。
【0094】同式中において、カルボキシル基が置換し
たアルキル基としては、例えば、カルボキシメチル基、
1−カルボキシエチル基、2−カルボキシエチル基、1
−カルボキシ−n−プロピル基、2−カルボキシ−n−
プロピル基、3−カルボキシプロピル基、2−カルボキ
シ−イソプロピル基、1−カルボキシ−n−ブチル基、
4−カルボキシブチル基、3−カルボキシ−イソブチル
基、2−メチル−4−カルボキシブチル基、カルボキシ
−t−ブチル基、5−カルボキシペンチル基等が挙げら
れる。また、スルホン酸基が置換したアルキル基として
は、上記カルボキシル基をスルホン酸基で置き換えたア
ルキル基等が挙げられる。これらの酸性基はリチウム、
ナトリウム、カリウム又はアンモニウム塩の形態でアル
キル基に置換していてもよい。さらに好ましくは、カル
ボキシメチル基、1−カルボキシエチル基、1−カルボ
キシ−n−プロピル基、スルホメチル基、1−スルホエ
チル基、1−スルホ−n−プロピル基である。
【0095】炭素数1〜5のアルキル基としては、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル
基、イソペンチル基、t−ペンチル基、ネオペンチル基
等が挙げられる。
【0096】水酸基が置換したアルキル基としては、例
えば、メチロール基、2−ヒドロキシエチル基、メチロ
ールメチル基、トリメチロールメチル基、1−ヒドロキ
シ−n−プロピル基、2−ヒドロキシ−n−プロピル
基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシ−イソ
プロピル基、1−ヒドロキシ−n−ブチル基、2−ヒド
ロキシ−n−ブチル基、4−ヒドロキシブチル基、3−
ヒドロキシ−イソブチル基、2−メチル−3−ヒドロキ
シブチル基、ヒドロキシ−t−ブチル基、4−ヒドロキ
シ−n−ペンチル基、5−ヒドロキシペンチル基等が挙
げられる。カルバモイル基が置換したアルキル基として
は、前記カルボキシル基をカルバモイル基で置き換えた
アルキル基等が挙げられる。さらに好ましくは、メチロ
ール基、2−ヒドロキシエチル基、トリメチロールメチ
ル基、カルバモイルメチル基である。
【0097】アミン化合物の代表的な例としては、アセ
トアミドグリシン、N−2−ヒドロキシエチルグリシ
ン、N−カルバモイルメチル−β−アラニン、N−2−
ヒドロキシエチル−N−カルバモイルメチルグリシン、
N−ヒドロキシメチル−N−カルバモイルメチル−γ−
アミノ酪酸、N−カルボキシメチルイミノジアセトアミ
ド、N−カルバモイルメチルイミノジ酢酸、N−ヒドロ
キシプロピルイミノジプロピオン酸、N,N−ビス(2
−ヒドロキシエチル)グリシン等、N−2−ヒドロキシ
エチル−2−アミノエタンスルホン酸、N−3−ヒドロ
キシプロピル−2−アミノエタンスルホン酸、N−カル
バモイルメチル−2−アミノエタンスルホン酸、N,N
−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンス
ルホン酸、N−2−ヒドロキシエチル−N−カルバモイ
ルメチルアミノメタンスルホン酸、N−2−ヒドロキシ
エチル−N−カルバモイルメチル−2−アミノエタンス
ルホン酸、N,N−ビス−カルバモイルメチル−2−ア
ミノエタンスルホン酸、N−2−ヒドロキシエチルイミ
ノジエタンスルホン酸、N−トリス(ヒドロキシメチ
ル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸等の前記塩
を挙げることができるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0098】好ましいアミン化合物としては、インクベ
ヒクルへの溶解性という点から、N,N−ビス(2−ヒ
ドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸、アセ
トアミドグリシン、N−カルバモイルメチルイミノジ酢
酸、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミ
ノプロパンスルホン酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシ
エチル)グリシンが好ましく、さらに、熱的な安定性と
いう点から、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−
2−アミノエタンスルホン酸がより好ましい。
【0099】前記一般式で表されるアミン化合物の窒素
原子に結合するアルキル基の炭素数が6以上となると、
少量の添加でも、インク粘度が著しく上昇したり、イン
クへの溶解性が不十分であったりして、目詰まりやコゲ
ーションの点で好ましくない。また、1級アミン化合物
は、化学活性が高すぎるため、記録ヘッド材料の腐食劣
化や、コゲーションの点で好ましくない。これらのアミ
ン化合物は、単独で使用しても2種以上混合して使用し
てもよい。
【0100】アミン化合物の添加率は、用いる染料自体
の溶解性によって適切な量に調整されるが、0.1〜8
重量%が好ましい。アミン化合物の添加率が0.1重量
%未満だと、溶解安定性が失われやすく、またpHの安
定性が悪い。一方、アミン化合物の添加率が8重量%を
越えると析出が起こりやすい。アミン化合物の添加率
は、染料の溶解安定化と材料自体の溶解安定性のバラン
スの点から、0.4〜3重量%であることがより好まし
い。
【0101】本発明に用いられるアルカリ金属の水酸化
物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等が挙げることができるが、これらに限定さ
れるものではない。
【0102】好ましいアルカリ金属の水酸化物として
は、イオン化した場合の保水性の点から水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウムが好ましい。
【0103】アルカリ金属の水酸化物の添加率は、本発
明のアミン化合物の添加量に依存するが、pHを8.5
以上に保つ為には、0.05重量%以上が好ましく、ヘ
ッド材料をはじめインクジェット記録装置内で常時イン
クと接触する材料の腐蝕や溶解、剥離等の劣化を十分に
抑制するためには5重量%以下が好ましく、この範囲
で、インクのpHが8.5〜12の範囲になるように添
加されることが好ましい。
【0104】インクのpHがpH12より高くなると、
ヘッド材料をはじめインクジェット記録装置内で常時イ
ンクと接触する材料の腐蝕や溶解、剥離等の劣化が進み
やすく、pH8.5より低くなるとカルボキシル基を有
する染料のミセル溶解状態が変化し、ノズル表面での水
分蒸発等が起こると急激に析出又は増粘し、目詰まりを
起こしやすくなる。インクのpHは8.5〜10の範囲
がより好ましい。
【0105】本発明では、常温において固体であり温度
範囲100〜350℃において50重量%以上が気化す
る水溶性有機化合物を添加してもよい。このような水溶
性有機化合物としては、主に分子量200未満の有機酸
エステル、有機酸アミド、有機酸アンモニウム塩、チオ
エステル、チオアミド、炭酸エステル、炭酸アミド、リ
ン酸エステル、リン酸アミド、アミノ酸、ベタイン等が
挙げられる。ここで、常温とは、25℃近傍を指す。ま
た、「100〜350℃において50重量%以上が気化
する」とは、熱重量分析において、20℃/分の速度で
昇温し、100℃〜350℃の温度範囲における重量減
少率が50%以上であることを意味する。本発明におい
ては、これら化合物の気化する割合が50重量%以上で
あることが必要である。これらの化合物の気化する割合
が高くなる程画質改善効果が高くなり、またインクを加
熱することによりインク液滴を形成するインクジェット
記録方法を用いた場合におけるコゲーションを低減する
効果が高くなるため、該割合が65重量%以上であるこ
とがより好ましい。これに加えてさらに安全性を考慮し
た場合、該水溶性有機化合物としては、特に尿素、チオ
尿素、及びそれらの誘導体が好ましい。
【0106】尿素及びチオ尿素の誘導体としては、メチ
ル尿素、エチル尿素等のモノアルキル尿素;ジメチル尿
素、ジエチル尿素等のジアルキル尿素;エチレン尿素;
メチルチオ尿素、エチルチオ尿素等のモノアルキルチオ
尿素;ジメチルチオ尿素、ジエチルチオ尿素等のジアル
キルチオ尿素;エチレンチオ尿素等が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0107】インクの保湿性の点からは、尿素、チオ尿
素が好ましく、経時的な安定性と溶解安定性の点から
は、エチレン尿素が好ましい。
【0108】水溶性有機化合物の添加率は、保湿性、ア
ミン化合物及びアルカリ金属の水酸化物との相互作用を
十分に保ち、にじみのない画質を得るためには、1重量
%以上が好ましく、これらの材料自体の溶解性安定性を
十分に得、十分な耐目詰まり性を得るためには、15重
量%以下が好ましい。さらに、3〜9重量%がより好ま
しい。
【0109】本発明のインクにおいては、染料溶解状態
を更に安定化させるため、いわゆる界面活性剤を添加し
てもよい。界面活性剤としては、ノニオン、アニオン、
カチオンあるいは両性界面活性剤のいずれでもよい。
【0110】例えば、ノニオン界面活性剤としては、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンドデシルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビ
タン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン−ポリオキシ
プロピレンブロック共重合体、アセチレングリコールの
エチレンオキサイド付加物、グリセリンのエチレンオキ
サイド付加物、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ
ステル、脂肪酸アルキロールアミド等が挙げられる。ア
ニオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン
酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフ
タリンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、高級脂肪酸
塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸
エステルのスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫
酸エステル塩およびスルホン酸塩、高級アルキルスルホ
ンアミドのアルキルカルボン酸塩、スルホコハク酸塩、
そのエステル塩等が挙げられる。カチオン界面活性剤と
しては、第一、第二、第三級のアミン塩、第四級アンモ
ニウム塩等、また、両性界面活性剤としては、ベタイ
ン、スルホベタイン、サルフェートベタイン、イミダゾ
リルベタイン等が挙げられる。
【0111】また、ポリオキシエチレンパーフロロアル
キルエーテル、パーフロロアルキルベンゼンスルホン酸
塩、パーフロロアルキル第四級アンモニウム塩等のフッ
ソ系界面活性剤や、シリコン系界面活性剤を添加しても
良い。
【0112】これらの界面活性剤のなかでは、染料イオ
ンや、添加剤イオンと相互作用を起こしにくいノニオン
界面活性剤が好ましく、熱的な安定性と純度の点から、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン/
ポリオキシプロピレンブロック共重合体が好ましい。
【0113】界面活性剤の添加率は0.005〜5重量
%であることが好ましく、0.01〜2重量%であるこ
とがより好ましい。
【0114】その他、包接化合物として、シクロデキス
トリン、ポリシクロデキストリン、大環状アミン類、ク
ラウンエーテル類、アセトアミド等や、キレート化剤と
して、EDTA(エチレンジアミン−N,N,N’,
N’−4酢酸)、EDMA(エチレンジアミン−N−モ
ノ酢酸)、NTA(ニトリロ3酢酸)等を添加すること
ができる。
【0115】また、必要に応じて安息香酸、安息香酸ナ
トリウム、サリチル酸、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナ
トリウム、プロピオン酸、プロピオン酸ナトリウム等の
防カビ剤や、アルギン酸ナトリウム、スチレン−アクリ
ル酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン等の水溶性高分子を含有させることも可能であ
る。
【0116】以上のインクは、記録信号に応じてインク
液滴をオリフィスから吐出させて記録を行うインクジェ
ット記録方法に用いることができる。また、インクジェ
ット記録方法に用いられる記録方式としては、静電誘引
力を利用してインクを吐出させるいわゆる電荷制御方
式、ピエゾ素子の振動圧力を利用してインクを吐出させ
るいわゆるドロップオンデマンド方式(圧力パルス方
式)、及びインクを加熱して気泡を形成、成長させるこ
とにより生じる圧力を利用してインク液滴を形成するい
わゆる熱インクジェット方式等を挙げることができる。
【0117】図1には、熱インクジェット方式のインク
ジェット記録方法に用いられる記録ヘッドの一例が示さ
れており、図(B)は正面図、図1(C)は平面図、図
1(A)は図1(B)、(C)の点線abに沿った断面
図である。なお、図1において、矢印A方向は高さ方向
を、矢印B方向は奥行き方向を、矢印C方向は長さ方向
をそれぞれ示す。
【0118】記録ヘッド10はシリコンで形成された直
方体状の本体12を備えている。この本体12には、高
さ方向(矢印A方向)と平行であり、且つ上面12Aか
ら本体12の高さ方向の略中央まで達する第1流路14
が形成されている。
【0119】また、本体12には、奥行き方向(矢印B
方向)と平行であり、且つ正面12Bから第1流通路1
4の手前まで達する直方体状の切欠き12Cが形成さ
れ、切欠き12Cの奥行き側には、奥行き方向(矢印B
方向)と平行であり、且つ切欠き12Cと第1流路14
とを連通するための連通路16が形成されている。
【0120】さらに、本体12には、奥行き方向(矢印
B方向)と平行であり、切欠き12Cと連続する位置
に、第2流路18が形成されている。この第2流路18
の正面形状は三角形となっており、また第2流路18の
奥行き方向の長さは切欠き12Cの奥行き方向の長さよ
りも若干長く形成されている。
【0121】また、本体12には、高さ方向(矢印A方
向)と平行とされ、且つ連通路16の正面12C側と第
2流路18の正面12Cとは反対側とを連通する連通路
20が形成されている。
【0122】また、切欠き12Cには、ポリイミド樹脂
で形成された直方体状のはめ込み部22がはめ込まれ、
エポキシ樹脂により固定されている。このはめ込み部2
2には、第2流路18の下方且つはめ込み部22の奥行
き方向の略中央部の位置に直方体状の切欠き22Aが形
成されており、切欠き22A内には図示しないコントロ
ーラに接続された加熱手段としての発熱体24が配置さ
れている。
【0123】この記録ヘッド10では、第1流路14、
連通路16、20及び第2流路18がインク流路を形成
しており、第2流路18の正面12B側が吐出口26と
なっている。そして、インク流路を流れるインクは第2
流路18の下方に配置された発熱体24に加熱され、こ
れによりインク液滴が形成されて、吐出口26より吐出
される。
【0124】なお、発熱体24の加熱は、記録信号に応
じて図示しないコントローラに複数のパルスを印加する
ことにより行うことができる。
【0125】また、目詰まり防止のために、記録を行わ
ないときに、インク液滴を予備吐出させてもよい。
【0126】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明をさら
に具体的に説明する。
【0127】[実施例1] 化合物(II−1)の染料のアンモニウム塩 3重量部 グリセリン 10重量部 (HOC2 4 2 NC2 4 SO3 H 2.5重量部 水酸化ナトリウム 0.5重量部 尿素(気化率:70重量%) 8重量部 ポリオキシエチレンラウリルエーテル(15モルEO付加物) 0.1重量部 イオン交換水 75.9重量部 (計 100重量部) 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クpHは9.1であった。
【0128】[実施例2] 化合物(II−2)の染料のアンモニウム塩 2重量部 グリセリン 8重量部 ジエチレングリコール 5重量部 (HOC2 4 2 NCH2 COOH 1.5重量部 水酸化ナトリウム 0.25重量部 尿素(気化率:70重量%) 5重量部 ポリオキシエチレンノニルエーテル(18モルEO付加物) 0.1重量部 イオン交換水 78.15重量部 (計 100重量部) 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クpHは9.4であった。
【0129】[実施例3] 化合物(II−3)の染料のアンモニウム塩 2重量部 グリセリン 5重量部 2−ピロリドン 5重量部 (H2 NCOCH2 )NHCH2 COOH 2重量部 水酸化ナトリウム 0.35重量部 エチル尿素(気化率:85重量%) 3重量部 サーフィノール465(日信化学製) 0.1重量部 イオン交換水 82.55重量部 (計 100重量部) 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クpHは8.8であった。
【0130】[実施例4] 化合物(III−2)の染料のアンモニウム塩 3.5重量部 ジエチレングリコール 10重量部 2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 5重量部 (HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 4.5重量部 水酸化ナトリウム 0.30重量部 尿素(気化率:70重量%) 3重量部 プルロニックPE4300(BASF製) 0.1重量部 イオン交換水 73.6重量部 (計 100重量部) 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クpHは8.7であった。
【0131】[実施例5] 化合物(IV−1)の染料のアンモニウム塩 2.5重量部 グリセリン 10重量部 (HOCH2 3 CNH(CH2 3 SO3 H 4.5重量部 水酸化ナトリウム 0.1重量部 ジメチル尿素(気化率:99重量%) 4.5重量部 サーフィノール465(日信化学製) 2.5重量部 イオン交換水 75.9重量部 (計 100重量部) 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クpHは9.2であった。
【0132】[実施例6] 化合物(V−1)の染料のアンモニウム塩 2.5重量部 グリセリン 7重量部 エチレングリコール 9重量部 (HOCH2 3 CNH(CH2 3 SO3 H 1重量部 水酸化ナトリウム 0.17重量部 チオ尿素(気化率:75重量%) 7重量部 サーフィノール465(日信化学製) 2.5重量部 イオン交換水 70.83重量部 (計 100重量部) 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クpHは10.3であった。
【0133】[実施例7] 化合物(II−1)の染料のアンモニウム塩 2重量部 グリセリン 10重量部 イソプロパノール 3重量部 (HOCH2 3 CNH(CH2 3 SO3 H 3.0重量部 水酸化ナトリウム 0.35重量部 尿素(気化率:70重量%) 5重量部 ポリオキシエチレンラウリルエーテル(15モルEO付加物) 0.1重量部 イオン交換水 76.05重量部 (計 99.5重量部) 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クpHは8.8であった。
【0134】[実施例8] 化合物(II−1)の染料のアンモニウム塩 2重量部 グリセリン 10重量部 チオジグリコール 3重量部 H2 NCOCH2 N(CH2 COOH)2 4.5重量部 水酸化ナトリウム 2.6重量部 尿素(気化率:70重量%) 3重量部 ポリオキシエチレンラウリルエーテル(15モルEO付加物) 0.2重量部 イオン交換水 74.7重量部 (計 100重量部) 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クpHは11.5であった。
【0135】[実施例9] 化合物(VI−2)の染料のアンモニウム塩 3.5重量部 ジエチレングリコール 15重量部 2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 7重量部 (HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 2.5重量部 水酸化ナトリウム 0.65重量部 エチレン尿素(気化率:98重量%) 3重量部 プルロニックPE4300(BASF製) 0.1重量部 イオン交換水 66.25重量部 (計 98重量部) 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クpHは9.1であった。
【0136】[実施例10]実施例1の水酸化ナトリウ
ムの代わりに水酸化リチウムを0.3重量部添加した以
外は、実施例1と同様にインクを調整した。調製したイ
ンクpHは9.0であった。
【0137】[実施例11]実施例1の水酸化ナトリウ
ムの代わりに水酸化カリウムを0.7重量部添加した以
外は、実施例1と同様にインクを調整した。調製したイ
ンクpHは9.2であった。
【0138】[実施例12]実施例4の水酸化ナトリウ
ムの代わりに水酸化リチウムを0.2重量部添加した以
外は、実施例4と同様にインクを調整した。調製したイ
ンクpHは8.9であった。
【0139】[実施例13]実施例4の水酸化ナトリウ
ムの代わりに水酸化カリウムを0.7重量部添加した以
外は、実施例4と同様にインクを調整した。調製したイ
ンクpHは9.6であった。
【0140】[実施例14〜16]尿素を添加せず、そ
の不足相当分をイオン交換水で補った以外は、実施例
2、7、8と同様にインクを調整した。調製したインク
pHはそれぞれ、9.4、8.7、11.5であった。
【0141】[実施例17]実施例3のサーフィノール
465を添加しなかった以外は、実施例3と同様にイン
クを調整した。調整したインクのpHは、8.7であっ
た。
【0142】[実施例18]実施例4のプルロニックP
E4300を添加しなかった以外は、実施例4と同様に
インクを調整した。調整したインクのpHは、8.8で
あった。
【0143】[実施例19〜22]実施例1、4、5、
9の染料のアンモニウム塩を、ナトリウム塩に変えた以
外は、実施例1、4、5、9と同様にインクを調整し
た。調製したインクpHはそれぞれ、9.5、8.7、
9.9、9.3、であった。
【0144】[比較例1] 化合物(II−1)の染料のアンモニウム塩 3重量部 グリセリン 10重量部 25重量%のアンモニア水 0.1重量部 尿素(気化率:70重量%) 8重量部 ポリオキシエチレンラウリルエーテル(15モルEO付加物) 0.1重量部 イオン交換水 78.8重量部 (計 100重量部) 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クpHは9.0であった。
【0145】[比較例2] 化合物(II−1)の染料のアンモニウム塩 3重量部 グリセリン 10重量部 リン酸2水素カリウム 0.1重量部 リン酸水素2ナトリウム 0.1重量部 尿素(気化率:70重量%) 8重量部 ポリオキシエチレンラウリルエーテル(15モルEO付加物) 0.1重量部 イオン交換水 78.7重量部 (計 100重量部) 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クpHは7.4であった。
【0146】[比較例3] 化合物(II−1)の染料のアンモニウム塩 3重量部 グリセリン 10重量部 水酸化ナトリウム 0.5重量部 尿素(気化率:70重量%) 8重量部 ポリオキシエチレンラウリルエーテル(15モルEO付加物) 0.1重量部 イオン交換水 78.4重量部 (計 100重量部) 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クpHは10.5であった。
【0147】[比較例4] 化合物(VI−2)の染料のアンモニウム塩 2重量部 ジエチレングリコール 15重量部 2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 7重量部 水酸化リチウム 0.08重量部 プルロニックPE4300(BASF製) 0.1重量部 イオン交換水 75.82重量部 (計 100重量部) 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クpHは9.1であった。
【0148】[比較例5] 化合物(II−1)の染料のアンモニウム塩 2重量部 グリセリン 10重量部 チオジグリコール 3重量部 水酸化ナトリウム 0.13重量部 イオン交換水 84.87重量部 (計 100重量部) 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クpHは9.3であった。
【0149】[比較例6] 化合物(IV−1)の染料のアンモニウム塩 2.5重量部 グリセリン 10重量部 水酸化ナトリウム 0.1重量部 ジメチル尿素(気化率:99重量%) 4.5重量部 サーフィノール465(日信化学製) 2.5重量部 イオン交換水 89.4重量部 (計 109重量部) 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クpHは9.4であった。
【0150】[比較例7]実施例1の染料を、フードブ
ラック2に変えた以外は実施例1と同様にインクを調整
した。調製したインクpHは9.2であった。
【0151】[比較例8]実施例4の染料を、アシッド
ブルー9に変えた以外は実施例1と同様にインクを調整
した。調製したインクpHは8.6であった。
【0152】[比較例9]実施例5の染料を、アシッド
レッド52に変えた以外は実施例5と同様にインクを調
整した。調製したインクpHは8.9であった。
【0153】[比較例10]実施例1の水酸化ナトリウ
ムの添加量を0.1重量部にした以外は、実施例1と同
様にインクを調整した。調製したインクpHは6.8で
あった。
【0154】[比較例11]実施例8の水酸化ナトリウ
ムに代えて、水酸化カリウムを5重量部添加し、その増
加相当分のイオン交換水を減らした以外は、実施例8と
同様にインクを調整した。調製したインクpHは13.
8であった。
【0155】[比較例12]実施例1の(HOC
2 4 2 NC2 4 SO3 Hを、グリシンに変えた以
外は、実施例1と同様にインクを調整した。調製したイ
ンクpHは10.2であった。
【0156】[比較例13]実施例1の(HOC
2 4 2 NC2 4 SO3 Hを、C6 11NH(CH
23 SO3 Hに変えた以外は、実施例1と同様にイン
クを調整した。調製したインクpHは11.6であっ
た。
【0157】[比較例14] 化合物(VI−2)の染料のアンモニウム塩 3.5重量部 ジエチレングリコール 15重量部 2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール 7重量部 (HOCH2 3 CNH(CH2 2 SO3 H 0.5重量部 四ほう酸ナトリウム 0.65重量部 エチレン尿素(気化率:98重量%) 3重量部 プルロニックPE4300(BASF製) 0.1重量部 イオン交換水 68.25重量部 (計 98重量部) 上記の各成分を十分混合溶解した後、0.45μmフィ
ルターで加圧濾過し、インクを調製した。調製したイン
クpHは8.5であった。
【0158】実施例1〜22、比較例1〜11のインク
を用いて、以下の評価を行った。その結果を表2〜5に
示す。 1)pH 20℃、50%RHの環境下において、pHメータ(堀
場製作所製)によりpHを測定した。
【0159】以下の評価は、試作したインクジェット記
録ヘッド(構成材料がシリコン、ポリイミド、及びエポ
キシ等よりなる)及び、それを登載したサーマルインク
ジェットプリンターを用いておこなった。記録ヘッドの
駆動条件は、駆動電圧30V、発熱低抗体の抵抗値18
0Ω、周波数5kHz、記録信号に対する印字吐出の駆
動パルス、及び予備吐出の駆動パルスは下記の条件で行
った。予備吐出は、印字吐出が1×107 パルスを越え
た時点で1×105 パルス行った。
【0160】
【表1】
【0161】2)耐水性 試作したサーマルインクジェットプリンターを用い、F
X−L紙(富士ゼロックス社製)とゼロックス4024
紙(ゼロックス社製)に、ベタ画像を印字し濃度をマク
ベス濃度計で測定する。印字終了から24時間放置後、
水に3分間浸漬後それを取り出し、乾燥させた後、再度
濃度を測定し、印字画像の濃度残存率を求め耐水性の指
標とした。
【0162】 ○・・・濃度残存率85%以上 △・・・濃度残存率50〜85% ×・・・濃度残存率50以下 3)目詰まり性 試作したインクジェット記録ヘッドを用い、10℃、1
5%RH、及び30℃、85%RHの雰囲気中で、所定
時間解放放置後、吐出テストを行い、以下の基準で評価
を行った。
【0163】 ○:300秒放置で吐出可能 △:180秒放置で吐出可能 ×:180秒放置で吐出不可能 4)長期放置後の吐出回復性 試作したインクジェット記録ヘッドにインクを充填し、
10℃、15%RH、及び30℃、85%RHの雰囲気
中2か月放置後、吸引ポンプでの回復操作を行った後印
字させ、正常な印字ができるかを評価した。
【0164】 ○:回復操作3回以内で正常印字可能 △:回復操作4回〜8回で正常印字可能 ×:回復操作4回〜8回で正常印字不可能 5)画像品質 試作したインクジェットプリンターで、FX−L紙(富
士ゼロックス社製)とゼロックス4024紙(ゼロック
ス社製)に、英数文字とベタ画像を印字し、画像のにじ
みとブロンズ化を官能評価した。 にじみ評価 ○:にじみがほとんど無くシャープな文字画像 △:若干のにじみがある ×:にじみが激しく、文字時が読みにくい ブロンズ化評価 ○:黒ベタ画像の赤みがほとんどない。カラーベタ画像
のくすみがとんどない。
【0165】△:黒ベタ画像が若干赤みを帯びている。
カラーベタ画像が若干くすみを帯びている。
【0166】×:黒ベタ画像の赤みが激しい。カラーベ
タ画像のくすみがはげしい。 画像白抜け評価(印字周波数への追随性評価) ○:ベタ画像中の白抜けがなく、均一な画像。
【0167】 △:ベタ画像中に若干の白く抜けた部分がある。 ×:ベタ画像中に大きな白く抜けた部分がある。 6)環境変動安定性 試作したインクジェット記録ヘッドにインクを充填し、
40℃で48時間保管後取り出して、20℃で24時間
保管後、−10℃48時間保管後取り出して、20℃で
24時間保管するというサイクルを1セットとする。こ
のサイクルを4セット繰り返した後、吸引ポンプでの回
復操作を行った後印字させ、正常な印字ができるかを評
価した。
【0168】 ○:回復操作3回以内で正常印字可能 △:回復操作4回〜8回で正常印字可能 ×:回復操作4回〜8回で正常印字不可能 7)連続吐出テスト(ヒーター上への焦げつき、ヒータ
ー故障) 試作したインクジェットプリンターで、連続吐出テスト
を行い、1×108パルス時にインク吐出量の測定を行
った。初期の吐出量と次の基準で比較して、ヒーター上
への焦げつきの評価とした。
【0169】 ○・・・吐出量変化±10%未満、画像の抜け、乱れな
し △・・・吐出量変化±10%〜20%未満、画像の抜
け、乱れ等欠陥5%未満 ×・・・吐出量変化±20%以上、画像の抜け、乱れ等
欠陥5%以上 同時に、ヒーター故障発生の有無(〜1×108 パル
ス)も観察し、次の基準で評価した。
【0170】○・・・発生なし ×・・・発生
【0171】
【表2】
【0172】
【表3】
【0173】
【表4】
【0174】
【表5】
【0175】以上の表から、本実施例は、耐水性、画像
品質及び耐ノズル目詰まり性が良好で、十分な印字周波
数への追随性があり、長時間の安定した吐出性が得ら
れ、インクの長期保管安定性が良好であり、記録ヘッド
等のインクと接触する部材を腐食劣化させることがな
く、高い信頼性を得ることができることがわかる。
【0176】
【発明の効果】上記のように、本発明のインクジェット
記録用インク、及びインクジェット記録法によれば、耐
水性及び画像品質が良好な印字画像が得られる。また、
インクの耐ノズル目詰まり性良好で、十分な印字周波数
への追随性があり、長時間の安定した吐出性が得られ、
インクの長期保管安定性が良好であり、記録ヘッド等の
インクと接触する部材を腐食劣化させることがなく、高
い信頼性を得ることができる。
【0177】
【図面の簡単な説明】
【0178】
【図1】本発明が適用される熱インクジェット方式のイ
ンクジェット記録装置に用いられる記録ヘッドを示して
おり、(A)は記録ヘッドを奥行き方向に沿って切断し
たときの断面図であり、(B)は記録ヘッドの正面図で
ある。
【0179】
【符号の説明】
10 記録ヘッド 22 はめ込み部 24 加熱体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中条 晶彦 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社内 (72)発明者 永井 浩美 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社内 (72)発明者 渡辺 薫 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社内 (72)発明者 遠藤 保晴 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社内 (72)発明者 橋本 健 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−268262(JP,A) 特開 平6−166840(JP,A) 特開 平8−143798(JP,A) 特開 平6−93218(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水と、水溶性有機溶媒と、遊離酸の形で
    少なくとも1つ以上のカルボキシル基を有する染料の少
    なくとも1種以上とを含むインクジェット記録用インク
    において、下記一般式(I)で表される2級又は3級ア
    ミン化合物から選択される少なくとも1つ以上の化合物
    と、アルカリ金属の水酸化物から選択される少なくとも
    1つ以上の化合物と、ポリオキシエチレンアルキルエー
    テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、
    及びポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロッ
    ク共重合体からなる群から選択されるノニオン界面活性
    剤とを含有し、pH値が8.5〜12の範囲にあること
    を特徴とするインクジェット記録用インク。 【化1】 [式中、R1 、R2 及びR3 のうち1又は2個は、カル
    ボキシル基、スルホン酸基、カルボキシル基のアルカリ
    金属塩、及びスルホン酸基のアルカリ金属塩から選択さ
    れる置換基によって置換されたアルキル鎖の炭素数1〜
    5の置換アルキル基を示し、残りは、水素原子、炭素数
    1〜5のアルキル基、及び水酸基又はカルバモイル基に
    より置換されたアルキル鎖の炭素数1〜5の置換アルキ
    ル基から選択される]
  2. 【請求項2】 前記一般式(I)で表される2級又は3
    級アミン化合物の含有率が0.1〜8重量%で、前記ア
    ルカリ金属の水酸化物の含有率が0.05〜5重量%で
    あることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット
    記録用インク。
  3. 【請求項3】 常温において固体であり温度範囲100
    〜350℃において50重量%以上が気化する水溶性有
    機化合物を含有することを特徴とする請求項1又は2に
    記載のインクジェット記録用インク。
  4. 【請求項4】 前記水溶性有機化合物の含有率が1〜1
    5重量%であることを特徴とする請求項3に記載のイン
    クジェット記録用インク。
  5. 【請求項5】 前記水溶性有機化合物が、尿素、チオ尿
    素、及びそれらの誘導体から選択される少なくとも1つ
    以上の化合物であることを特徴とする請求項3又は4に
    記載のインクジェット記録用インク。
  6. 【請求項6】 前記染料のカウンターイオンとして、少
    なくとも1つ以上のアンモニウムイオンを含む請求項
    1、2、3、4及び5のいずれか1項に記載のインクジ
    ェット記録用インク。
  7. 【請求項7】 前記染料が、遊離酸の形で、下記一般式
    (II)〜(VII)で表される染料を少なくとも1つ
    以上含む請求項1、2、3、4、5及び6のいずれか1
    項に記載のインクジェット記録用インク。 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】
  8. 【請求項8】 前記染料の含有率が0.3乃至10重量
    %であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、
    6及び7のいずれか1項に記載のインクジェット記録用
    インク。
  9. 【請求項9】 前記水溶性有機溶媒の含有率が3乃至4
    0重量%であることを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5、6、7及び8のいずれか1項に記載のインクジ
    ェット記録用インク。
  10. 【請求項10】 前記水溶性有機溶媒が、多価アルコー
    ル、ポリグリコール、ポリグリコールエーテルから選択
    される少なくとも1つ以上を含むことを特徴とする請求
    項1、2、3、4、5、6、7、8及び9のいずれか1
    項に記載のインクジェット記録用インク。
  11. 【請求項11】 前記染料が下記構造式(VIII)〜
    (XI)から選ばれる染料を少なくとも1つ以上含むこ
    とを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録用
    インク。 【化7】 【化8】 【化9】
  12. 【請求項12】 記録信号に応じてインク液滴をオリフ
    ィスから吐出させて記録を行うインクジェット記録方法
    において、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、
    9、10及び11のいずれか1項に記載のインクジェッ
    ト記録用インクを用いることを特徴とするインクジェッ
    ト記録方法。
  13. 【請求項13】 加熱手段でインクを加熱することによ
    り前記インク液滴を形成することを特徴とする請求項1
    に記載のインクジェット記録方法。
  14. 【請求項14】 前記加熱手段に複数のパルスを印加す
    ることにより前記インク液滴を形成することを特徴とす
    る請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  15. 【請求項15】 前記加熱手段の周囲がポリイミド系樹
    脂で形成されたことを特徴とする請求項13又は14
    記載のインクジェット記録方法。
  16. 【請求項16】 オリフィスから吐出されたインク液滴
    を記録媒体への記録に使用する記録工程と、オリフィス
    から吐出されたインク液滴を記録媒体への記録に使用し
    ない予備吐出工程とを含むことを特徴とする請求項
    2、13、14及び15のいずれか1項に記載のインク
    ジェット記録方法。
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