JP3100011B2 - 固体撮像装置とその駆動方法 - Google Patents

固体撮像装置とその駆動方法

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JP3100011B2
JP3100011B2 JP04284724A JP28472492A JP3100011B2 JP 3100011 B2 JP3100011 B2 JP 3100011B2 JP 04284724 A JP04284724 A JP 04284724A JP 28472492 A JP28472492 A JP 28472492A JP 3100011 B2 JP3100011 B2 JP 3100011B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は撮像装置に関し、特に半
導体ホトダイオード等の光電変換素子と電荷結合デバイ
ス(CCD)を用いた固体撮像装置とその駆動方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】CCD転送方式の固体撮像装置が知られ
ており、電子カメラ、複写機、その他の映像機器に利用
されている。多数のホトダイオードを垂直、水平方向に
配列し、画素行列を形成する。さらに、各ホトダイオー
ド列に隣接して垂直電荷転送路(VCCD)を形成し、
各VCCDの終端に隣接して水平電荷転送路(HCC
D)を形成する。
【0003】近年、固体撮像装置に対する小型化の要求
が強い。チップサイズを1インチから2/3インチ、1
/2インチ、1/3インチと縮小する時も、固体撮像装
置の垂直方向画素数はNTSC、PAL等の規格で定ま
っているためホトダイオードの数は変わらない。
【0004】ホトダイオードの電荷を一度に全て独立に
読みだすためには、電荷混合を防ぐために垂直CCDは
ホトレジスト1個当たり2つ以上の電極が必要であり、
さらに転送を実行しようとすると、一般にはホトダイオ
ード1個当たり3つ以上の転送電極が必要である。とこ
ろが、チップサイズを減少していくと微細加工には限界
があり、ホトダイオード1個当たり3つ以上の電極を形
成することは困難になる。
【0005】ところで、NTSC、PAL等の規格では
インターレース方式の画像信号が得られればよいので、
1ラインおきに走査し、2回の走査で1画面が得られれ
ばよい。そこで、ホトダイオードの1行当たり2つの転
送電極を有するVCCDが用いられる。
【0006】ところが、ストロボ露光で高精細なスチル
画像を撮像するような場合、ストロボ光は一瞬なので全
ホトダイオードに対して露光開始時間は同一となる。露
光終了時間が異なると、露光時間が変わってしまう。高
精細な画像は、撮像時刻が同一でないとまずい。また、
高精細な画像を取るには画素数は多いほど望ましい。し
たがって、全ホトダイオードの電荷を一度に取り出すこ
とが望まれている。
【0007】光電変換機能と電荷転送機能とを有する複
数の垂直転送路を含む受光部と、これらの電荷転送路に
接続された複数の垂直転送路を含む蓄積部を備えたフレ
ーム転送型固体撮像装置も知られている。
【0008】この種の装置において全蓄積電荷を同時に
読み出す方式として、アコーディオン転送方式が提案さ
れている(PHILIPS TECHNICAL REVIEW VOL. 43, No. 1/
2, 1986, A. J. P. Theuwissenおよび C. H. L. Weijte
ns)。
【0009】図11に、アコーディオン転送方式を示
す。図11(A)は、時間の経過と共に転送路の電極下
のポテンシャルがどのように変化するかを示す概念図で
ある。図11(B)は、アコーディオン転送方式によ
り、電荷がどのように移動するかを示す概念的平面図で
ある。
【0010】なお、本明細書で「ポテンシャル」と言う
ときは位置のエネルギを指し、正電荷、負電荷を問わ
ず、ポテンシャルは低い方が安定な状態とする。図11
(A)において、転送路の電極は、奇数番めの電極Od
と偶数番めの電極Evに分類される。これら各電極の下
に電荷転送路のセルが形成される。まず、奇数番めの電
極の下のポテンシャルが下げられ、電位井戸が形成さ
れ、電荷qa、qb、qcが蓄積される。この状態のま
まで、電位井戸と電位井戸との間に配置される電位障壁
を低くすると、電荷混合が生じてしまう。
【0011】そこで、まず最も右側の偶数番めの電極の
下のポテンシャルを下げ、電位井戸を2電極分に引き延
ばす。すると、電荷qaは右側に1電極分広がって分布
する。次に電荷qaを蓄積した電位井戸の左側部分のポ
テンシャルを上げ、同時に右側の電位障壁部分のポテン
シャルを下げると電荷qaは2電極分に分布したまま右
側に1電極分移動する。
【0012】すると、電荷qaとqbの間に2電極分の
電位障壁が形成される。その後順次電荷qaの左側部分
のポテンシャルを上げ、右側部分のポテンシャルを下げ
ることによって順次電荷qaは右側に転送される。
【0013】また、電荷qaとqbの間に2電極分の電
位障壁が生じたとき、次に電荷qbの右側の電位障壁の
ポテンシャルを下げると、電荷qbは2電極分に広がっ
て分布するようになる。この時、電荷qaとqbの間に
は少なくとも1電極分、通常2電極分の電位障壁が存在
するため、電荷混合は生じない。
【0014】このようにして、1電極おきに蓄積された
電荷を2倍のピッチに引き延ばして分布させることによ
り、電荷転送が可能となる。図11(B)は、このよう
にして転送される電荷分布を概略的に示す。図中、横軸
は時間変化を示し、縦軸は転送路の電極を示す。最も左
側の状態においては、転送路の上半分に1電極おきに電
荷qa、qb、qc、qdが蓄積されている。これらの
電荷のうち、下側に配置された電荷から順次2電極長の
電位井戸と2電極長の電位障壁を形成しながら電荷を下
方に転送する。
【0015】すなわち、転送されているときの電荷は2
電極分に分布し、転送中の電荷と電荷の間には2電極分
の電位障壁が形成されている。このようにして、電荷混
合を防止しつつ、1電極おきに蓄積された電荷を転送す
ることができる。転送が完了した最も右側の状態におい
ては、電荷qa、qb、qc、qdは再び1電極おきに
分布している。
【0016】転送時の電位井戸と電位障壁の発生の様子
が、楽器のアコーディオンの蛇腹部を次第に広げてから
再び閉じていく時の様子に類似しているので、この電荷
転送方式はアコーディオン転送方式と呼ばれる。
【0017】図11(A)のポテンシャルダイヤグラム
に見られるように、アコーディオン転送方式の駆動信号
は4相信号である。本出願人は、ホトダイオード行列と
垂直電荷転送路と水平電荷転送路を含む固体撮像装置に
おいて、同様の電荷転送を行なう転送方式を提案した。
この方式では、転送路はフォトダイオードではなく、C
CDとなる。また、駆動信号もインターライン型CCD
に類似した4相駆動によって転送していた。しかし、転
送の際、ホトダイオード2行当たり1つの信号しか転送
できなかった。
【0018】図12は、本出願人が先に提案したFIT
疑似フレーム電子シャッタを説明する図である。図12
(A)は構成を示す概略平面図、図12(B)は動作を
示す概念図である。
【0019】図12(A)において、たとえばp型シリ
コン基板にn型不純物をドープすることにより、多数の
ホトダイオードPが行列状に配置され、これらのホトダ
イオードの各列に隣接してCCDからなる複数の電荷転
送路Lが形成されている。
【0020】また、ホトダイオードPと電荷転送路Lの
間にはトランスファゲートGが形成されている。電荷転
送路Lには、ホトダイオードの各行に対して2つの電極
が形成されている。
【0021】電荷転送路Lは、ホトダイオードの分布す
る領域から、分布しない領域に延び、受光部Rおよび蓄
積部Sを有する。各電荷転送路Lの蓄積部の端部には、
1つのHCCDが接続され、HCCDの出力は電荷検出
アンプを介して取り出される。
【0022】行列状に分布したホトダイオードPは、奇
数番目のホトダイオードPAと偶数番目のホトダイオー
ドPBに分類されている。奇数番目のホトダイオードP
AがAフィールドを形成し、偶数番目のホトダイオード
PBがBフィールドを形成し、これら2フィールドによ
って1フレームの画面を構成する。
【0023】電荷転送路Lは、ホトダイオードの1行当
たり2つの電極しか含まないため、全てのホトダイオー
ドから同時に電荷を読み出し、転送しようとすると電荷
混合を生じてしまう。
【0024】そこで、全ホトダイオードに蓄積された電
荷を、電荷混合を生じさせずに読みだすため、以下のよ
うな動作を行なう。図12(B)は、図12(A)のホ
トダイオードから電荷を読みだすための動作を概略的に
示す。
【0025】まず、奇数番目のホトダイオードPAに蓄
積された電荷を電荷転送路Lの受光部L(R)に読み出
す。この状態において、電荷転送路Lには4つの電極に
1つの電荷信号が読みだされる。
【0026】次に、受光部の電荷転送路L(R)に読み
だされた電荷を蓄積部Sの電荷転送路L(S)に転送す
る。この転送は、たとえば4相駆動によって実施でき、
この際電荷混合は生じない。
【0027】奇数番目のホトダイオードに蓄積された電
荷を蓄積部の電荷転送路L(S)に格納した後、偶数番
目のホトダイオードPBに蓄積された電荷を受光部の電
荷転送路L(R)に読み出す。このようにして、電荷転
送路Lには、その蓄積部にAフィールドの電荷信号が、
その受光部にBフィールドの電荷信号が格納される。
【0028】次に、蓄積部の電荷転送路L(S)の電荷
をHCCDに1行分ずつ転送し、HCCDを水平方向に
転送させ、電荷検出アンプから取り出す。このようにし
て、蓄積部に格納されたAフィールドの電信号を全て読
みだした後、受光部の電荷転送路L(R)に格納された
電荷信号を下方に転送し、1行分ずつHCCDに転送
し、HCCD中を水平方向に転送し、電荷検出アンプか
ら取り出す。
【0029】以上の操作により、全てのホトダイオード
PA、PBに蓄積された電荷信号を読みだすことができ
る。しかし、この方式の場合、AフィールドとBフィー
ルドで撮像時刻がずれ、同時刻の撮像ではなくなる。な
お、電荷転送路L中の電荷転送は、インターライン型C
CDに類似した4相駆動によって転送する。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】アコーディオン型電荷
転送、またはドミノ型電荷転送においては、転送路の電
荷信号が引き延ばされて転送されるため、転送に必要な
時間が長くなる。すなわち、垂直CCDに長時間駆動信
号を印加する必要があり、必要な電力も大きい。
【0031】また、転送路上部に格納された電荷は転送
路下部に格納された電荷と比較して長い期間、電荷転送
路中の一定個所に保持しておく必要がある。ところで、
電荷転送路には暗電流が発生する。ホトダイオードから
電荷転送路に読みだされた電荷は、その位置によって異
なる時間電荷転送路の一定個所に保持され、その後転送
される。暗電流は短い周期で転送を繰り返している間
は、少ないが一定箇所に保持されると増大する。
【0032】また、暗電流の大きさは電荷転送路におい
て均一ではなく、場所的な分布(ばらつき)を有する。
このため、一定箇所に保持される電荷信号が受ける暗電
流は、固定パターンを持つものになる。
【0033】本発明の目的は、電力消費を小さくするこ
とのできる固体撮像装置の駆動方法を提供することであ
る。本発明の他の目的は、発生する暗電流を減少するこ
とのできる固体撮像装置の駆動方法を提供することであ
る。
【0034】本発明の他の目的は、発生する暗電流を減
少することができ、かつ電力消費を小さくすることがで
きる固体撮像装置を提供することである。
【0035】
【課題を解決するための手段】本発明の固体撮像装置の
駆動方法は、行列状に配置された多数個の光電変換素子
と、前記光電変換素子の各列に隣接して配置され、光電
変換素子に蓄積された電荷を取り込むことのできる複数
列の垂直CCDと、前記複数列の垂直CCDに接続さ
れ、垂直CCDから転送される電荷を並列に受け、直列
に出力することのできる水平CCDとを有し、前記垂直
CCDの各々がm段構成とされ、各段がk行で構成され
ている固体撮像装置の駆動方法であって、前記多数個の
光電変換素子に蓄積された電荷を全て垂直CCDに取り
込む工程と、前記垂直CCDに駆動信号を印加し、光電
変換素子から取り込まれた電荷を順次水平CCDに転送
し、該水平CCDから各垂直CCDへ電荷の存在しない
状態である空パケットを送り込む転送工程とを有し、水
平CCD内で1行分の電荷転送を行う期間に、空パケッ
トが垂直CCD内を2行分以上を動き、前記垂直CCD
の空パケットが分布する領域において、空パケットを移
動させる段にのみ電圧変化する駆動信号を供給し、他の
段の駆動信号は電圧変化させず、電荷が空になった垂直
CCDの端部においては、前記駆動信号を停止する。
【0036】
【0037】
【0038】
【作用】垂直CCDの電荷が空になった部分に駆動信号
を印加しないようにすることにより、電力消費が低減で
きる。
【0039】
【0040】蓄積電荷に対する暗電流の影響は、蓄積電
荷の滞在時間が長くなると顕著になる。所定周期で蓄積
電荷を移動させることにより、蓄積電荷に対する暗電流
の影響を低減することができる。
【0041】また、蓄積電荷がその位置を変えることに
より、場所的分布を有する暗電流の影響は平均化され、
固定パターンノイズの発生を防止することができる。
【0042】
【実施例】図1に、本発明の実施例による固体撮像装置
の駆動方法を示す。図は、垂直CCD(VCCD)2お
よび水平CCD(HCCD)5における電荷分布の時間
変化を示す。図中、縦方向にVCCD2およびHCCD
5内における電荷の分布を示し、横方向にその時間変化
を示す。
【0043】図2は、図1の駆動方法を実施する固体撮
像装置の構成を概略的に示す。図2において、多数のホ
トダイオード(PD)1がホトセンサ平面内にマトリク
ス状に配置されている。各ホトダイオード1の右側にト
ランスファゲート(TG)7が形成され、縦方向に配置
された垂直CCD(VCCD)2に接続している。VC
CD2は、トランスファゲート7を介してホトダイオー
ド1に接続された部分の電極3と、電極3の間に挟まれ
た領域の電極4を含む。
【0044】マトリクス状のPD1に蓄積された電荷
は、TG7を介して対応するVCCD2に取り込まれ、
VCCD2内を垂直方向に転送され、水平CCD(HC
CD)5に転送される。VCCD2から1行分ずつ電荷
が転送されたHCCD5は、水平方向の電荷転送を行な
い、出力アンプ8から1行分ずつの信号電荷を出力す
る。
【0045】全ホトダイオード1からVCCD2に電荷
を読み出した状態においては、VCCD2の各電極3の
下に電荷が蓄積されている。この状態で全電荷を転送し
ようとして電極4の下のポテンシャルを下げると、隣接
する電荷間の混合が生じてしまう。
【0046】図1は、図2のような構成において、電荷
混合を生じさせずに全電荷を読み出すことのできるドミ
ノ型電荷転送を説明するための概略図である。図中、左
端にはホトダイオードPDの1列分および関連するトラ
ンスファゲートTGおよびVCCD2、HCCD5が示
され、その右側にはVCCD2およびHCCD5内にお
ける電荷の転送状態が示されている。横軸は時間変化を
示す。
【0047】まず、フィールドシフトFSのタイミング
において、各PDからVCCDに蓄積電荷が取り込まれ
る。各列にPDが1000個(1000行)あるものと
し、電荷に1から1000までの番号を付して示す。
【0048】第1水平走査期間1Hにおいては、最下段
の電荷がVCCDからHCCDに転送され、HCCDを
転送されると共に、次の電荷が最下段の電荷があった位
置まで転送される。
【0049】第2水平走査期間2Hにおいては、最下段
に転送された2番目の電荷がHCCD5に転送され、H
CCD5内を水平方向に転送されると共に、下から3番
目および4番目の電荷が下方に転送される。
【0050】このように、各水平走査期間H毎に1行分
の電荷がHCCD5に転送され、読み出される。VCC
D2内の電荷は、1水平走査期間H毎に2行分が転送を
開始する。ホトダイオードPDが1000行ある場合を
考えると、最上段に読み出された1000番目の電荷が
転送を開始するのは、500H目である。そして、50
0H目に転送を開始した最上段の電荷は、1000H目
にHCCD5に転送される。
【0051】ところで、501番目の水平走査期間50
1Hにおいては、VCCD2の上端には電荷が存在しな
くなってくる。電荷が存在しない部分に、駆動信号を供
給することは不必要であり、無駄な電力の浪費となる。
【0052】そこで、電荷が存在しなくなった領域にお
いては、VCCDの駆動を停止させる。たとえば、VC
CDが4相駆動され、2行を単位として駆動される場
合、502Hにおいては最上部のVCCDの2行分の電
極は駆動する必要がない。以後、1H毎に上から2行ず
つ駆動不要の行が発生する。
【0053】4行分を単位としてVCCDの駆動が行な
われる場合は、503Hにおいては、VCCDの最上端
は駆動する必要がなくなる。したがって、VCCD内の
電荷転送により、HCCDから遠い側において電荷が存
在しなくなった領域は、VCCDの駆動を停止させるこ
とにより、消費電力を低減することができる。
【0054】図3は、このような駆動を行なうための駆
動回路の例を示す。図3(A)は、マイコン利用型の駆
動回路を示す。VCCD2の電極3、4は、トランジス
タTrを介して駆動信号φが印加されている。
【0055】駆動信号φは、4相駆動信号φ1、φ2、
φ3、φ4であり、VCCDを2行を1単位として駆動
する。これらのトランジスタTrのゲート電極は、4つ
ずつ組にされ、マイコン9からの制御信号によって制御
される。
【0056】マイコン9は、電荷転送を開始するときは
まず制御信号S1をオンにし、他の制御信号はオフにす
る。次に制御信号S1、と2をオンにする。このよう
に、マイコン9がVCCD2の転送領域をHCCD5側
から順次拡げていく。VCCD2内の転送領域が上端の
まで達した後、さらに電荷転送が進むと、図1で示した
ようにVCCD2の上側は電荷が存在しなくなる。
【0057】図3(B)は、VCCD2の上端において
電荷が存在しなくなった時の制御信号の波形を示す。図
中、HDは水平駆動信号、Sf は最上段の制御信号、S
f-1は次の段の制御信号、Sf-2 はさらに次の段の制御
信号である。
【0058】最上段の制御信号Sf に相当する領域で電
荷が存在しなくなった時は、その水平走査期間において
制御信号Sf はローレベルに下がり、対応するトランジ
スタTrをオフにし、駆動信号φがVCCDに伝達され
ないようにする。次の水平走査期間においては、Sf
よびSf-1 がローレベルに下がり、対応するトランジス
タTrがオフにされる。
【0059】このように、電荷が下方に転送されるに従
い、制御信号Sは次第に印加される領域を下方に狭めて
いく。したがって、電荷が存在しなくなり、電荷転送が
不用な領域においては、VCCD2の電極が電圧駆動さ
れなくなるため、電力消費が低減する。
【0060】図3(C)は、シフトレジスタ利用型の駆
動回路の構成を示す。VCCDの駆動信号は、シフトレ
ジスタSR1を介してトランジスタTrに印加される。
シフトレジスタSR1から供給される駆動信号は、その
印加される領域が下方から順次上方に拡がる。このよう
なシフトレジスタは本出願人が先に提案したMOS回路
によるシフトレジスタを利用して構成することがてき
る。
【0061】一方、他のシフトレジスタSR2は、トラ
ンジスタTrのゲート信号に制御信号を印加する。シフ
トレジスタSR2は、VCCD2の上部分において電荷
の存在しない領域が拡がるのに従い、トランジスタTr
を上側から順次下側にオフしていく。このようなシフト
レジスタは前述のシフトレジスタの出力を反転させたも
の等で構成することができる。
【0062】シフトレジスタSR2の制御は、制御回路
10からの信号によって行なわれる。この制御回路10
は、たとえば外付けのマイコンやPLD等の回路によっ
て構成できる。
【0063】図1〜3に示す駆動方法によれば、最上段
に読み出された電荷は、電荷読み出し期間の前半はその
位置が変化しない。CCDの一か所に電荷を固定してお
くと、発生する暗電流は時間と共に増大する。また、発
生する暗電流に場所的分布が存在するときは、固定パタ
ーンも発生する。このような暗電流を低減するために
は、電荷は固定せず、転送することが好ましい。
【0064】図4は、空パケット供給型の電荷転送方法
を示す。図において、1つのVCCDを縦方向に示し、
横方向にその時間的変化を示す。なお、下段にはHCC
Dも示す。
【0065】図4の左端に示すサイクルc1において、
全ホトダイオード1からVCCD2に蓄積電荷が取り込
まれる。図2に示すように、VCCD2においては、1
行当たり2つの転送電極3、4が形成されており、その
1つ3がホトダイオード1にトランスファゲート7を介
して接続されている。図4のVCCD2には、電極3の
部分のみを示す。
【0066】したがって、全ホトダイオード1からVC
CD2に電荷が取り込まれたサイクルc1においては、
VCCD2の1つおきの電極3下に電荷が取り込まれて
いる。この状態においては、電荷の取り込まれた電極3
と3の間のバリアを形成している電極4の下のポテンシ
ャルを低くすれば、電荷混合が生じてしまう。
【0067】なお、サイクルc1において、HCCD5
は蓄積電荷を保有せず、空パケット6を有している。次
のサイクルc2においては、HCCD5に存在していた
空パケット6が、VCCDの下から2番目の電極下まで
転送されている。このため、VCCD2の下から2番目
までの電極下に蓄積されていた電荷は、それぞれ1つず
つ下に転送される。この時、VCCD2の1番下にあっ
た電荷を、まずHCCD5に転送し、次に2番目の電極
下に存在していた電荷を一番下の電極下に転送すること
により、電荷混合を生じさせずに空パケット6をVCC
D内に送り込むことができる。
【0068】その後、サイクルc3、c4、c5と進む
間に空パケット6を順次2行分ずつ上に送る。このよう
にして、サイクルcnにおいては、空パケット6が下か
ら(n−1)×2番目の電極下まで送り込まれる。
【0069】サイクルc1からcnまでを1周期とし、
ここでHCCD5の電荷転送を行なう。HCCD5に転
送されていた電荷は、出力されることによってHCCD
5内には1行分の空パケットが形成される。この状態を
サイクルc(n+1)で示す。
【0070】サイクルc(n+2)から、再びHCCD
5内の空パケット6をVCCD2内に送り込み、順次上
方に転送する。この工程は、サイクルc2からcnまで
の工程と同様である。
【0071】このようにして、サイクルc(2n)には
サイクルc(n+2)でVCCD2内に送り込まれた空
パケット6が、再び所定の位置まで転送される。ここ
で、サイクルc(2n+1)において、再びHCCD内
に蓄積された電荷を転送し、HCCD5内に空パケット
を形成する。
【0072】このような動作を繰り返すことにより、H
CCD5が水平電荷転送を1回行なう度に、VCCD内
で空パケット6は2(n−1)行分移動する。空パケッ
ト6が通過する際、その位置における電荷は一行分位置
を変更する。
【0073】空パケットの移動速度は蓄積電荷の移動速
度の2(n−1)倍であり、十分速いものとすることが
できる。このため、HCCDから離れた位置の電荷が長
時間一定箇所に保持されることが防止され、電荷は所定
時間毎にその位置を変化させる。したがって、暗電流の
影響が低減し、さらに固定パターンの発生が防止され
る。
【0074】図5は、このようなVCCD内の電荷転送
の様子を示すポテンシャルダイヤグラムである。縦軸は
ポテンシャルを示す。電荷が電子の場合は下方向が電圧
の正方向である。VCCD2を2行分ずつの単位に分
け、A、B、C、…の符号を付して図中横方向に示す。
また、図中縦方向には時間経過を示す。8段の時間経
過、たとえばt11〜t18が、図4に示す1サイクル
cに相当する。
【0075】また、図4においては、空パケットは2
(n−1)行毎に1つ分布したが、図5においては、1
0行おきに1つの空パケットを分布する場合を示す。ま
た、図4においては、VCCD中ホトダイオード1に接
続された位置の電極のみを示したが、図5においては、
ホトダイオードに接続された電極3およびそれらの間の
電極4を共に示す。
【0076】時間t08においては、電極A4とF4下
に空パケットが分布している。次の時間t11において
は、B1電極およびG1電極の電位をミドルレベルVM
とし、その電極下にポテンシャル井戸を形成する。この
ため、B2電極とG2電極下に収容されていた電荷は3
つの電極A4〜B2およびF4〜G2下に亘って分布す
るようになる。
【0077】次に時間t12において、電極B2とG2
下のポテンシャルが上げられる。このため、3電極分に
分布していた電荷は、電極A4、B1下およびF4、G
1下の2電極分に押し込められる。
【0078】次に時間t13においては、2電極分に亘
って形成されていた電位障壁の右側部分、すなわち電極
B3およびG3下のポテンシャルが下げられ、電極B4
およびG4下に蓄積されていた電荷を2電極分にわたっ
て分布させる。
【0079】時間t14においては、電極B1およびG
1下のポテンシャルが上げられ、電極A4、B1の2電
極分および電極F4、G1の2電極分に亘って分布して
いた電荷を1つの電極A4およびF4下に閉じ込める。
この段階で電極B2、G2下に蓄積されていた電荷は、
電極A4、F4下に1行分移動している。
【0080】次のタイミングt15においては、電極B
2およびG2下のポテンシャルを下げることによって2
電極分にわたって形成されたバリア部を1電極分とし、
2電極分B3、B4およびG3およびG4にわたって分
布していた電荷を、3電極分B2〜B4およびG2〜G
4にわたって分布させる。
【0081】次にt16において、電極B4およびG4
下のポテンシャルを上げ、3電極分にわたって分布して
いた電荷を2電極分に縮める。続いて時間t17におい
ては、さらに電極B3およびG3下のポテンシャルを上
げ、2電極分にわたって分布していた電荷を1電極分に
閉じ込める。この段階で電極B4、G4下に蓄積されて
いた電荷は、電極B2、G2に1行分移動している。
【0082】次に時間t18において、電極B4および
G4下のポテンシャルを下げると、そこに空パケットが
形成される。このような動作により、時間t08におい
てA4およびF4に存在していた空パケットは、時間t
18においては2行分移動した位置B4およびG4に移
動されている。すなわち、B段の電荷が1行移動する間
に空パケットは2行移動している。
【0083】なお、時間t11からt18までの期間に
おける電荷移動は、B段およびG段の各電極下のポテン
シャルを制御することのみによって行なわれる。すなわ
ち、この間A段、C〜F段は所定のポテンシャルに固定
された停止状態に保持される。不要な電極を電圧変動さ
せないことにより、電力消費が低減する。A段からE段
までの蓄積電荷が各々1行移動するには、同様のサイク
ルが5回繰り返される。
【0084】時間t21からt28においては、C段お
よびH段(図示せず)のポテンシャルを制御し、時間t
11からt18までと同様の動作をさせることにより、
B4およびG4に存在していた空パケットをC4および
H4(図示せず)に移動させる。このような電荷転送を
繰り返すことにより、VCCD内での電荷転送速度より
も10倍の速度で空パケットをVCCD内に移動させる
ことができる。
【0085】また、たとえば電極B2およびB4下に存
在していた電荷は、時間t11からt18までの1サイ
クルによって電極A4およびB2下に移動される。この
ように電荷位置が移動することにより、暗電流の発生は
低減する。また、同一電荷が同一位置に保持される時間
が制限される。このため、固定パターンノイズの発生も
防止される。
【0086】図4に戻って、空パケットは電荷読み出し
のたとえば10倍の速さでVCCD内を転送されるた
め、たとえばVCCD2が1000行の場合、100行
分の電荷を読み出した時点でVCCD2の最上位に空パ
ケットが到達する。その後、順次VCCD2の上部には
空パケットが転送され、電荷の存在する領域はVCCD
2内の下側に移動する。
【0087】図4右側に示すように、電荷が存在しなく
なったVCCD2の領域には駆動信号を供給せず、非転
送領域とする。この非転送領域は電荷転送が進むにした
がって、VCCD2の上側から下側に拡がっていく。こ
のようなVCCDの駆動信号の供給停止は、図3で説明
したようなマイコンやシフトレジスタ等を利用すること
によって実現できる。
【0088】図6は、図4、図5に示すような電荷転送
を行なうための制御信号のタイミングチャートを示す。
図6(A)は制御回路への入力信号φIN、φA、φ
B、および図5に示す4種類の電極に印加する駆動信号
φ1、φ2、φ3、φ4およびHCCD5に印加する駆
動信号φHを示す。
【0089】図6(B)は、4種類の電極に印加される
駆動信号φ1、φ2、φ3、φ4を拡大して示すタイミ
ングチャートである。図6(B)において、時間t8に
おいては駆動信号φ1およびφ3がローレベルLにあ
り、φ2およびφ4がミドルレベルMにある。この状態
が、図5におけるt08、t18、t28に相当する。
【0090】時間t1においては、駆動信号φ1がロー
レベルLからミドルレベルMに変化する。ローレベル
は、たとえば−8〜−9Vの電位であり、ミドルレベル
Mは、たとえば0Vの電位である。駆動信号φ1がミド
ルレベルに変化すると、対応する電極の下はバリア状態
からウェル状態に変化する。
【0091】図5において、時間t11の電極B1、G
1および時間t21の電極C1がこの状態に相当する。
図6(B)において、時間t2においては、駆動信号φ
2がミドルレベルMからローレベルLに変化する。この
駆動信号φ2の変化により、対応する2番目の電極下は
ウェル状態からバリア状態に変化する。図6(B)の時
間t2は、図5におけるt12、t22、…に対応す
る。
【0092】図6(B)における時間t3においては、
駆動信号φ3がローレベルLからミドルレベルMに変化
する。この駆動信号の変化により、対応する3番目の電
極下はバリア状態からウェル状態に変化する。図6
(B)の時間t3は、図5における時間t13、t2
3、…に対応する。
【0093】図6(B)における時間t4においては、
駆動信号φ1がミドルレベルMからローレベルLに変化
する。この駆動信号φ1の変化により、対応する1番目
の電極下はウェル状態からバリア状態に変化する。この
状態は図5における時間t14、t24、…に対応す
る。
【0094】図6(B)における時間t5においては、
駆動信号φ2がローレベルLからミドルレベルMに変化
する。すなわち、対応する2番目の電極下は、バリア状
態からウェル状態に変化する。この状態は図5における
時間t15、t25、…に対応する。
【0095】図6(B)における時間t6においては、
駆動信号φ4がミドルレベルMからローレベルLに変化
する。対応する4番目の電極下は、ウェル状態からバリ
ア状態に変化する。この状態は図5における時間t1
6、t26、…に対応する。
【0096】図6(B)における時間t7においては、
駆動信号φ3がミドルレベルMからローレベルLに変化
する。対応する3番目の電極下は、ウェル状態からバリ
ア状態に変化する。この状態は図5における時間t1
7、t27、…に対応する。
【0097】図6(B)における時間t8においては、
初めの時間t8と同様な状態が実現され、VCCD内に
おいては1つおきにウェルとバリアが分布する。t1か
らt8までの1サイクルによって、VCCD内に配置さ
れていた空パケットは2行分移動する。
【0098】なお、このような制御信号は、空パケット
を移動しようとする段にのみ印加される。その他の段
は、蓄積電荷を保持する停止状態に保たれる。たとえ
ば、電荷を蓄積している電極3下にはミドルレベルの電
位を印加し、電荷を蓄積せず、バリア部を形成している
電極4下には、ローレベルの電位が印加される。
【0099】上述の実施例においては、VCCDからH
CCDに電荷を転送する速度よりも十分速い速度、たと
えば数倍ないし数十倍速い速度で空パケットをVCCD
内に分布することができる。このため、VCCD内上部
に取り込まれた電荷も、速やかにその位置を変更するこ
とになる。電荷が一定位置に止まらず、その位置を移動
させることにより、暗電流の発生は低減し、固定パター
ンの発生は防止される。
【0100】上述の実施例においては、最初にHCCD
からVCCDに送り込まれた空パケットが一定距離移動
する毎にHCCD内における電荷転送が行なわれる。最
初の空パケットがVCCD上端に到達するまでは、VC
CD上段に取り込まれた電荷は同じ位置に保持され、そ
の間に何回かの水平電荷転送が行なわれる。
【0101】また、不要な電極には駆動信号を供給しな
いことにより電力消費を低減できる。図7は、HCCD
転送に要する時間を省き、より速やかに空パケットをV
CCD全体に分布させることのできる実施例を示す。図
7において、図中縦方向にVCCDとHCCDの1列分
を示し、横方向に時間変化を示す。
【0102】VCCDはホトダイオードの1列分の数に
対応した行数を有する画素部11と、ホトダイオードに
対応しない空パケット部12を含む。本実施例において
は、4行分に1つの空パケットを分布することを考え
る。
【0103】たとえば、画素部が1036行である場
合、4行に1つの空パケットを分布すると、259行分
の電荷が画素部11から下方にあふれる。このあふれた
電荷を、やはり4行に1行分の空パケットを配置しつつ
収容するためには、324行ないし325行の空パケッ
ト部12が必要となる。なお、1行分の不確定性は、V
CCD端部において空パケットを分配する単位の長さを
調整することによって生じる。
【0104】サイクルc0において、全ホトダイオード
から蓄積電荷をVCCDに取り込む。この状態におい
て、VCCDの画素部11の全ての行は蓄積電荷を取り
込む。なお、各行には2つの電極が形成されているが、
ホトダイオードに対応する電極のみを図示する。
【0105】サイクルc1においては、VCCDの画素
部11に空パケット部12から空パケットを送り込む。
本実施例においては、1サイクルで空パケットが4行移
動することとする。引き続くサイクルc2、c3におい
ては、それぞれ空パケットを画素部11に送り込み、下
から4行目、下から8行目、下から12行目を空パケッ
トとする。
【0106】このようにして、順次空パケットを送り込
むと、空パケット部12が324行の場合、サイクルc
258においては、空パケットを送り込むことによって
画素部11から空パケット部12にあふれた電荷が、空
パケット12の最下行に到達する。
【0107】次のサイクルc259においては、さらに
もう1つの空パケットがVCCDに送り込まれると同時
に、VCCDからあふれた蓄積電荷がHCCD5に転送
される。ここで、HCCD5に転送された電荷を水平方
向に転送し、1行分の画像を読み出す。
【0108】引き続くサイクルc260、c261、…
においては、それぞれHCCDの画像転送によってHC
CD内に形成される空パケットを順次VCCD2の空パ
ケット部12に送り込むことにより、1行ずつの蓄積電
荷をHCCDに転送し、水平方向に転送することによっ
て画像信号を読み出す。
【0109】また、VCCD上部に空パケットが貯り始
めた時は、空パケット部には駆動信号を供給しないよう
にする。すなわち、サイクルC262から非転送領域を
形成し、順次下方に拡げる。
【0110】本実施例においては、空パケットをVCC
Dに分布する工程を垂直ブランク期間VBLKにおいて
行ない、各行の画像信号の読み出しを引き続くH走査期
間内において行なう。本実施例におけるVCCD内の電
荷転送は、4行を単位として行なわれるので、8相駆動
信号によって行なうことができる。
【0111】図8は、図7のCCDを含む固体撮像装置
の全体を示す回路図である。行列状に分布したホトダイ
オード1の各列に対応して、VCCD2が配置されてい
る。なお、VCCD2は、ホトダイオードの分布する領
域に配置された画素部11およびホトダイオードが存在
しない領域に配置された空パケット部12を含む。VC
CDの空パケット部12の端部には、HCCD5が配置
され、出力アンプ16を介して電荷信号が読みだされ
る。
【0112】画素部11の左側には、駆動信号が印加さ
れない行に電荷保持信号を与えるための制御回路17が
配置され、画素部11の右側にはVCCD内の電荷転送
を実施するための制御回路18が配置されている。な
お、制御回路17にはホトダイオード1からVCCD2
に電荷を取り込むためのフィールドシフトを行なう信号
φFSを与える回路も含まれる。
【0113】制御回路18は、8相駆動を実現するため
の8相の制御信号V1〜V8を与える配線およびスイッ
チングトランジスタと、スイッチングトランジスタを制
御するための信号を与えるマイコン19を含む。このマ
イコン19は、図3に示したマイコン9と本質的に同一
の機能である。
【0114】図9は、図8の回路において電荷転送を行
なうための制御信号のタイミングチャートを示す。図9
(A)は、図8の回路における各制御信号φFS、φIN
φG 、φA 、φB、φRS、V1〜V8およびH1、H2
を示す。たとえば制御信号φFS1、3が立ち上がるパル
ス間の期間が、たとえば110msec程度の1垂直期
間であり、垂直期間前半部において制御信号φG
φA 、φB が変化する期間が画素部から空パケット部に
電荷転送が行なわれると同時に、VCCDに空パケット
が分布される、たとえば約2.6msecの期間を示
す。
【0115】その後の各水平ブランク期間において、V
CCDにおいて4行を単位とした電荷転送が行なわれ
る。1水平期間は、たとえば約105μsecである。
この4行、8電極に与えられる制御信号V1〜V8を図
9(B)に拡大して示す。
【0116】制御信号V1〜V8は、交互にローレベル
L、ミドルレベルMを取り、電荷転送を行なう際には制
御信号V1からそれぞれ半パルス幅ずつずれて変化す
る。このような制御信号により、V1〜V8に対応する
4行内において蓄積電荷は1行ずつ下に、空パケットは
4行分上に移動する。このような駆動方法により、図7
に示す電荷転送を実現することができる。
【0117】図10は本発明の他の実施例による電荷転
送を示す。図10において、縦方向には1列分のVCC
D2およびHCCD5を示し、横方向には時間変化を示
す。本実施例においては、図4に示す実施例同様、VC
CD内に空パケットを送り込み、かつ図7に示す実施例
同様、VCCD2内に画素部11の他、空パケット部1
2を設け、画素部11からあふれた電荷を空パケット部
12に収容する。
【0118】このため、空パケット12から電荷があふ
れるまではHCCDにおける電荷転送を行なう必要が省
略され、図4に示す実施例と比較してより短時間に空パ
ケットをVCCD上端まで転送することができる。
【0119】また、VCCD内における駆動信号は、電
荷を転送しようとする部分にのみ与えればよく、空パケ
ット間の距離は任意に設定できる。このため、空パケッ
ト間の距離を数十行と長く設定してもVCCDにおける
電荷転送は、たとえば4相駆動によって実現することが
できる。
【0120】また、VCCD上部に空パケットが貯り始
めたら、VCCDの駆動信号を上側から順次オフしてい
くことは前述の実施例同様である。以上実施例に沿って
本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるもの
ではない。たとえば、種々の変更、改良、組み合わせ等
が可能なことは当業者に自明であろう。
【0121】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
VCCD内での電荷転送が進み、HCCDの逆側に空パ
ケットが貯り始めたら不要な駆動信号の供給を停止する
ことにより、電力消費を低減できる。
【0122】また、光電変換素子からVCCDに一度に
全電荷を取り込み、順次HCCDに転送して画像信号を
読み出す方式において、速やかにVCCD上部における
電荷もその位置を移動させることができるため、暗電流
の発生が抑制され、固定パターンノイズの発生が防止さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるドミノ型電荷転送を示す
概念図である。
【図2】図1の電荷転送を実施するCCD撮像装置の概
略平面図である。
【図3】図1の駆動を実施するための駆動回路を説明す
る図である。図3(A)は駆動回路のブロック図、図3
(B)は信号波形図、図3(C)は他の駆動回路のブロ
ック図である。
【図4】本発明の他の実施例により電荷転送の概念図で
ある。
【図5】図4の実施例におけるVCCD内の電荷転送を
説明するためのポテンシャルダイヤグラムである。
【図6】図4の実施例において電荷転送を実現するため
の制御信号のタイミングチャートである。
【図7】本発明の他の実施例による固体撮像装置を説明
するための概念図である。
【図8】図7のCCDを含む固体撮像装置の全体を示す
回路図である。
【図9】図7の実施例において電荷転送を実現するため
の制御信号のタイミングチャートである。
【図10】本発明の他の実施例による固体撮像装置の概
念図である。
【図11】従来の技術によるアコーディオン転送方式を
説明するための概念図である。
【図12】従来の技術によるFIT疑似フレーム電子シ
ャッタを説明するための概念図である。
【符号の説明】
1 ホトダイオード(光電変換素子) 2 VCCD 3、4 VCCDの電極 5 HCCD 6 空パケット 7 トランスファゲート 8 出力アンプ 9 マイコン 10 制御回路 11 画素部 12 空パケット部 16 出力アンプ 17、18 制御回路 19 マイコン

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 行列状に配置された多数個の光電変換素
    子と、前記光電変換素子の各列に隣接して配置され、光
    電変換素子に蓄積された電荷を取り込むことのできる複
    数列の垂直CCDと、前記複数列の垂直CCDに接続さ
    れ、垂直CCDから転送される電荷を並列に受け、直列
    に出力することのできる水平CCDとを有し、前記垂直
    CCDの各々がm段構成とされ、各段がk行で構成され
    ている固体撮像装置の駆動方法であって、 前記多数個の光電変換素子に蓄積された電荷を全て垂直
    CCDに取り込む工程と、 前記垂直CCDに駆動信号を印加し、光電変換素子から
    取り込まれた電荷を順次水平CCDに転送し、該水平C
    CDから各垂直CCDへ電荷の存在しない状態である空
    パケットを送り込む転送工程とを有し、 水平CCD内で1行分の電荷転送を行う期間に、空パケ
    ットが垂直CCD内を2行分以上を動き、前記垂直CC
    Dの空パケットが分布する領域において、空パケットを
    移動させる段にのみ電圧変化する駆動信号を供給し、他
    の段の駆動信号は電圧変化させず、電荷が空になった垂
    直CCDの端部においては、前記駆動信号を停止する固
    体撮像装置の駆動方法。
  2. 【請求項2】 行列状に配置された多数個の光電変換素
    子と、前記光電変換素子の各列に隣接して配置され、光
    電変換素子に蓄積された電荷を取り込むことのできる複
    数列の垂直CCDと、前記複数列の垂直CCDに接続さ
    れ、垂直CCDから転送される電荷を並列に受け、直列
    に出力することのできる水平CCDとを有し、前記垂直
    CCDは光電変換素子の行列の行数分の画素部と、該画
    素部に接続され、且つ該画素部の行数よりも少ない行数
    分の空パケット部とを有し、空パケット部の端部が前記
    水平CCDに接続された固体撮像装置の駆動方法であっ
    て、 前記多数個の光電変換素子に蓄積された電荷を全て垂直
    CCDの画素部に取り込む工程と、 前記垂直CCDの画素部へ蓄積電荷を取り込んだ後、空
    パケットを前記垂直CCDの画素部に送り込み、画素部
    からあふれる蓄積電荷を空パケット部に収容する工程
    と、 前記垂直CCDに駆動信号を印加し、光電変換素子から
    取り込まれた電荷を順次水平CCDに転送し、空になっ
    た垂直CCDの端部で前記駆動信号を順次停止していく
    転送工程とを含む固体撮像装置の駆動方法。
  3. 【請求項3】 行列状に配置された多数個の光電変換素
    子と、 前記光電変換素子の各列に隣接して配置され、光電変換
    素子に蓄積された電荷を取り込むことのできる複数列の
    垂直CCDであって、垂直CCDの各々は、光電変換素
    子の行列の行数分の画素部と、該画素部に接続され、且
    つ該画素部の行数よりも少ない行数分の空パケット部と
    を有する前記複数の垂直CCDと、 前記複数列の垂直CCDに、その空パケット部側の端部
    において接続され、垂直CCDから転送される電荷を並
    列に受け、直列に出力することのできる水平CCDと、 全光電変換素子から蓄積電荷を垂直CCDに取り込み、
    垂直CCDの3行以上の行数毎に1行空パケット行を導
    入する制御回路と、 前記垂直CCDに駆動信号を印加すると共に、垂直CC
    Dの端部に空パケットが貯り始めたら、垂直CCDのう
    ち空パケットが貯まった部分には駆動信号の供給を停止
    する駆動回路とを含む固体撮像装置。
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