JP3096146B2 - ミシン - Google Patents

ミシン

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JP3096146B2
JP3096146B2 JP04097911A JP9791192A JP3096146B2 JP 3096146 B2 JP3096146 B2 JP 3096146B2 JP 04097911 A JP04097911 A JP 04097911A JP 9791192 A JP9791192 A JP 9791192A JP 3096146 B2 JP3096146 B2 JP 3096146B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被縫製物として例えば
革靴用の皮や厚物の布等を縫製するのに好適するミシン
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のミシンは、被縫製物を布
送りする下送り手段として例えば送り歯を備えていると
共に、被縫製物の上側に設けられ上記送り歯との間で被
縫製物を挟みながら該被縫製物を布送りする送り車輪を
備えている。この送り車輪は、ミシンモータにより回転
駆動される上軸の回転力が、歯車及び回転軸等からなる
動力伝達機構とクラッチ機構とを介して伝達されること
により、回転駆動されるようになっている。この場合、
送り車輪は正回転方向へ回転駆動されるか、あるいは停
止されているだけであり、送り車輪を逆回転方向へ回転
駆動させることができない構成となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したミシンにおい
て、被縫製物を正方向へ布送りする通常の縫製を実行す
る場合、送り車輪を正回転させれば良い。しかし、被縫
製物を逆方向へ布送りする返し縫いを実行するときに
は、送り車輪を逆回転させなければならないが、上述し
たように送り車輪を逆回転させることができないので、
このようなミシンでは、返し縫いを行うことができない
という問題点があった。
【0004】このような問題点を解消する構成として、
特公平1−19917号公報に示すように、送り車輪を
独立した駆動源例えばパルスモータにより回転駆動する
ようにした構成が考えられる。この構成によれば、送り
車輪を逆回転させることが可能となるので、返し縫いを
実行することができる。
【0005】しかしながら、送り車輪をパルスモータに
より正逆回転駆動するミシンを実際に試作し、試作した
ミシンにより種々の条件で縫製運転を行ってみたとこ
ろ、返し縫いを実行することは可能になったが、通常の
縫製を行ったときに、被縫製物の送りずれ(布ずれ)が
生じて縫い目の大きさが乱れ、縫製品質が悪化する事態
が発生した。このため、上記試作したミシンをそのまま
製品化していくことは不可能であった。
【0006】上記試作したミシンによって縫製したと
き、ときどき被縫製物の送りずれが生じて送りピッチの
大きさが乱れる原因を探求してみると、種々の縫製条件
で縫製運転を実行する実験を繰り返すうちに、縫製速度
を高くするほど、送りピッチの大きさが乱れること、ま
た、大きな送りピッチを設定したときほど、送りピッチ
の大きさが乱れ易いことがわかった。
【0007】これらの実験事実に基づいて、何らかの原
因で、縫製速度が高くなるほど、下送り手段(例えば送
り歯)の布送り量が変動すると共に、設定した送りピッ
チの大きさによっても下送り手段の布送り量が変動する
と考えられる。というのは、試作したミシンでは、送り
車輪の回転速度即ち布送り速度を縫製速度に対応して変
化させて送り歯の布送り速度に等しくなるようにしてい
ると共に、このとき、送り車輪の回転量即ち布送り量が
設定された送りピッチに正確に保持されるように駆動制
御しているから、送り歯の布送り量が変動していると推
定できる。
【0008】そこで、本発明は前記課題を解決するため
になされたものであり、その目的は、送り車輪を正逆回
転可能にして返し縫いを実行できるようにすると共に、
被縫製物の送りずれが生じて縫製品質が悪化することを
防止できるミシンを提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のミシンは、被縫製物の下側に設けられ該被
縫製物を布送りする下送り手段と、前記被縫製物の上側
に設けられ前記下送り手段との間で前記被縫製物を挟み
ながら布送りする送り車輪とを備え、更に、ミシンモー
タにより回転駆動される上軸の回転速度を検出する回転
速度検出手段と、前記被縫製物の送りピッチを設定する
送りピッチ設定手段と、この送りピッチ設定手段により
設定された送りピッチと前記回転速度検出手段により検
出された検出回転速度とに基づいて、前記検出回転速度
が大きくなるほど、前記送りピッチの補正量が大きくな
るように補正すると共に、この補正した送りピッチに合
うように、前記送り車輪の回転量を制御する送り車輪制
御手段とを備えている。
【0010】
【作用】上記構成を有する本発明は、送りピッチ設定手
段により設定された送りピッチと、回転速度検出手段に
より検出された上軸の検出回転速度即ち検出縫製速度と
に基づいて、送り車輪制御手段は、前記検出回転速度が
大きくなるほど、前記送りピッチの補正量が大きくなる
ように補正すると共に、この補正した送りピッチに合う
ように前記送り車輪の回転量を制御する。これによっ
て、上軸の回転速度が大きくなって下送り手段の布送り
量が変動したような場合でも、送り車輪の布送り量と下
送り手段の布送り量とが等しくなる。このため、被縫製
物の送りずれの発生を防止することができ、従って、
い目の大きさが乱れなくなる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図1ないし
図6を参照しながら説明する。まず、ミシンの全体構成
を示す図2において、ミシン本体1は、ミシンテーブル
2の上面側に配設されている。ミシン本体1は、図3に
も示すように、ミシンベッド部3と、このミシンベッド
部3の右方部から立上がり且つ左方に延びるように設け
られたミシンアーム部4とから構成されている。ミシン
アーム部4の左端部分には、針棒5が上下動可能に設け
られており、この針棒5の下端に縫針6が取付けられて
いる。
【0012】また、上記ミシンテーブル2の下面側の右
方部には、例えばDCモータからなるミシンモータ7が
配設されている。このミシンモータ7により、プーリ
8、ベルト9及びプーリ10を介して上軸11(図3参
照)が回転駆動されるようになっている。この上軸11
の回転により、図示しない周知のクランク機構等を介し
て上記針棒5及び縫針6が上下駆動されるように構成さ
れている。尚、ミシンテーブル2の下面側には、その右
方部に上記ミシンモータ7を通断電制御するための制御
箱12が配設されている。
【0013】一方、ミシンベッド部3の上面左端部に
は、被縫製物(図示しない)を載置するための載置台部
13が上記針棒5に対向するように上方に向けて突設さ
れている。この載置台部13内には、図6に示すよう
に、糸輪捕捉器である水平かま14及び下送り手段であ
る送り歯15が配設されている。
【0014】また、ミシンベッド部3内には、下軸16
が左右方向へ延びるように配置された状態で回転可能に
設けられていると共に、上下送り軸17及び水平送り軸
18が上記下軸16の前後両側にそれぞれ平行に配置さ
れた状態で回動可能に設けられている。上記下軸16へ
は、上軸11の回転力がベベルギヤや縦軸(いずれも図
示しない)等からなる回転力伝達機構を介して伝達され
る。
【0015】上記下軸16の回転により、ベベルギヤ1
9や駆動軸20を介して水平かま14が前記針棒5即ち
縫針6の上下動に同期して回動駆動されるように構成さ
れている。この縫針6の上下動と水平かま14の回動と
によって、上糸と下糸(いずれも図示しない)が絡んで
縫い目が形成されるようになっている。
【0016】上下送り軸17の左端には、上下送り腕2
1が配置されており、その上下送り腕21の先端部には
コロ21aが形成されている。また、水平送り軸18の
左端部には水平送りロッド23が配置されており、その
水平送りロッド23の一対のボス部23aの内側には、
送り台22の一端の突出形成された一対のボス部22a
が配置されている。そして、両一対のボス部22a,2
3a間には、図6に示すように水平送り台軸23bが貫
通されている。更に、送り台22の他端部には、二又形
状をした案内片22bが形成されており、前記上下送り
腕21のコロ21aと係合している。
【0017】また、送り台22の上方には、上端に送り
歯15を固定した送り歯支持部材24が配置されてお
り、その送り歯支持部材24の下端は送り台22のほぼ
中央部にピン22cにて回動可能に支持されている。そ
して、送り歯支持部材24は、図6に示すように、縦長
形状をしており、その中央部には長孔24aが形成され
ており、その長孔24a内に配置された中心部材13a
を中心にして、上下左右に運動可能である。
【0018】そして、上下送り軸17へ上軸11の回転
力が図示しない上下送り伝達機構を介して伝達される
と、上下送り軸17の左端に取付けられた上下送り腕2
1が回動し、コロ21aにより二又形状の案内片22b
が上下に押圧され、送り台22が上下方向へ駆動される
ようになっている。また、水平送り軸18へ上軸11の
回転力が図示しない水平送り伝達機構を介して伝達され
ると、水平送りロット23、水平送り台軸23、上下送
り腕21のコロ21aにより、送り台22が水平方向即
ち前後方向へ駆動されるように構成されている。
【0019】上記送り台22の上部には、送り歯15が
縦長形状の送り歯支持部材24を介して取付けられてい
る。この場合、送り台22の上述した水平及び上下方向
の運動によって、送り歯15が送り運動することにより
図示しない被縫製物が正方向(手前方向)又は逆方向
(後方)へ布送りされるようになっている。被縫製物の
布送り方向の切替は、水平送り伝達機構に設けられた周
知構成の切替器(図示しない)を操作することにより行
われるように構成されている。この切替器は、返し縫い
ソレノイド46(図1参照)により切り替え駆動される
と共に、返し縫いレバー(図示しない)を手動操作する
ことにより切り替え駆動されるようになっている。
【0020】尚、送り歯15の布送り量つまり送りピッ
チは、周知構成の送りピッチ設定ダイヤル(図示しな
い)を使用者が手動によって回転操作することにより、
所望の値に設定できるように構成されている。
【0021】また、図3に示すように、上軸11の右端
部のプーリ10の右側には、上軸11の回転速度及び回
転角度を検出する回転検出装置25が設けられている。
この回転検出装置25は、図1に示すように、回転速度
検出手段である回転速度検出器26と、針位置検出器2
7とから構成されている。
【0022】上記回転速度検出器26は、プーリ10即
ち上軸11の回転速度を検出して、回転速度検出信号を
出力する。つまり、回転速度検出器26によって、縫製
速度が検出されるようになっている。上記針位置検出器
27は、プーリ10即ち上軸11の回転角度を検出する
ことにより、縫針6の位置を検出し、縫針6が上位置に
あるとき針上信号を出力し、縫針6が下位置にあるとき
針下信号を出力する。つまり、針位置検出器27によっ
て、原点位置が検出されるように構成されている。
【0023】さて、ミシンアーム部4内の左端部分に
は、図4に示すように、押え棒28が針棒5の後方に該
針棒5にほぼ平行に配置され且つ上下動可能に設けられ
ている。この押え棒28は、押え上げレバー(図示しな
い)を手動操作することにより、上げ下げされるように
構成されている。上記押え棒28は、下方へ下げられた
状態で、図示しない押えばねにより下方へ付勢されてい
る。尚、押え棒28を下方から上方へ上げるときは、押
え上げソレノイド47(図1参照)によっても駆動され
るように構成されている。
【0024】上記押え棒28の下端部には、送り車輪2
9が送り車輪取付台30を介して取付けられている。こ
の送り車輪29は、送り車輪取付台30に軸31を支点
としてその回りに回転可能に設けられている。上記送り
車輪29は、押え棒28が下方へ下げられたときに、被
縫製物を載置台部13上へ押え付けるように構成されて
いる。
【0025】また、図3にも示すように、ミシンアーム
部4の左端部内に配設された支持台部32には、送り車
輪駆動モータである例えばパルスモータ33が取付けら
れている。このパルスモータ33により、上記送り車輪
29が回転駆動されるように構成されている。具体的に
は、パルスモータ33の回転軸34の先端には、継手3
5を介して伝動軸継手36が連結されている。この伝動
軸継手36の軸心部には、図5に示すように、断面6角
形の嵌合穴36aが形成されている。
【0026】そして、伝動軸37の上端部37aが断面
6角形状に形成されており、この上端部37aが上記伝
動軸継手36の嵌合穴36a内に嵌合連結されている。
これにより、伝動軸継手36と伝動軸37とが一体に回
転すると共に、伝動軸継手36に対して伝動軸37が上
下動可能になっている。伝動軸37の下端部は、ベベル
ギヤ部38aを有する伝動軸38の上端部に連結されて
いる。この歯車付き伝動軸38は、送り車輪取付台30
に形成された軸受孔30a内に挿入されて回転可能に設
けられている。
【0027】上記伝動軸38の下端部に設けられたベベ
ルギヤ部38aが、送り車輪29の左面周縁部に設けら
れたベベルギヤ部29aに噛合している。これにより、
パルスモータ33の回転力が、伝動軸継手36、伝動軸
37及び伝動軸38を介して送り車輪29へ伝達されて
回転駆動される。この場合、パルスモータ33を正逆回
転させることにより、送り車輪29が正逆回転駆動され
るようになっている。このような送り車輪29の回転と
前記送り歯15の送り運動とによって、被縫製物が送り
車輪29と送り歯15との間に挟まれながら布送りされ
る。
【0028】また、図2及び図3に示すように、ミシン
アーム部4の右端部上部には、操作パネル部39が上方
に向けて突設されている。この操作パネル部39の前面
には、各種の縫製運転を実行するための縫製データを設
定する各種の機能スイッチ40(図1参照)、並びに、
設定された縫製データや運転状態等を表示する表示装置
41(図1参照)が設けられている。各種の機能スイッ
チ40の中には、上記送り車輪29の布送り量即ち送り
ピッチを設定するためのスイッチが設けられている。
【0029】上記スイッチを適宜操作することにより、
送り車輪29の送りピッチを例えば0.1mmから7.
0mmまでの範囲内で例えば0.1mm刻みで設定する
ことができるようになっている。このスイッチが送りピ
ッチ設定手段を構成している。尚、図2に示すように、
ミシンテーブル2の下面側の左方部には、上記パルスモ
ータ33を通断電制御するための制御箱52が配設され
ている。
【0030】また、ミシンの電気的構成を示す図1にお
いて、縫製制御手段である中央処理装置(以下CPUと
称す)42は、ミシンの縫製運転全般を制御する機能を
有しており、この場合、送り車輪制御手段の機能をも有
している。このCPU42は、種々のスイッチ40、ペ
ダルスイッチ43、回転速度検出器26及び針位置検出
器27とバスを介して接続されており、それらからの各
種信号を受けるようになっている。
【0031】上記ペダルスイッチ43は、使用者の足に
よる踏込み操作により、前踏み位置、中立位置及び後踏
み位置に操作可能に構成されている。ペダルスイッチ4
3は、前踏み位置へ操作されたときミシン起動信号を、
中立位置へ操作されたときミシン停止信号を、及び後踏
み位置へ操作されたとき止め縫い信号を出力するように
なっている。そして、ペダルスイッチ43は、前踏み位
置へ操作される場合、その踏み込み量に応じた出力レベ
ルの信号を出力し、この信号が縫製速度指示信号として
CPU42へ与えられる。
【0032】また、CPU42は、ROM44内に記憶
された制御プログラムに従ってミシンの縫製運転を制御
するように構成されている。そして、CPU42は、R
AM45内へデータを記憶すると共に、RAM45内か
らデータを読出すようになっている。更に、CPU42
は、ミシンモータ7、パルスモータ33、返し縫いソレ
ノイド46及び押え上げソレノイド47をそれぞれ駆動
回路48,49,50,51を介して駆動制御すると共
に、表示装置41を駆動制御するように構成されてい
る。
【0033】次に、このように構成されたミシンの動作
について説明する。被縫製物として例えば皮を縫製する
場合、まず、送り歯15の布送りピッチを設定する。こ
の場合、送りピッチ設定ダイヤルを回転操作すると共
に、試し縫いを行うことにより、所望の送りピッチを設
定する。ここで、今、例えば3mmの送りピッチを設定
したとすると、次に、この設定した送りピッチに応じ
て、送り車輪29の送りピッチを設定する。
【0034】具体的には、操作パネル部39の機能スイ
ッチ40を操作することにより、例えば3mmの送りピ
ッチを設定する。この場合、送り歯15の送りピッチが
3mmであるから、3mmの送りピッチを設定すれば良
いはずであるが、実際には、送り歯15の送りピッチが
3mmちょうどに設定されることは少ないので、機能ス
イッチ40を操作して送り車輪29の送りピッチを0.
1mm刻みで増減させると共に、試し縫いを行うことに
より、被縫製物の布送りがずれることなくスムーズにな
されるように、送り車輪29の送りピッチの設定量を調
整する。
【0035】そして、上記各送りピッチの設定が完了し
たら、縫製運転を実行する。具体的には、ペダルスイッ
チ43を前方へ踏み込むことにより、ミシンモータ7を
起動させ上軸11を回転駆動させて縫製運転を行う。こ
の場合、ペダルスイッチ43の前方への踏み込み量に応
じて、ミシンモータ7の回転速度即ち縫製速度が調整制
御されるようになっている。
【0036】ここで、CPU42は、回転速度検出器2
6により上軸11の回転速度つまり縫製速度を検出し、
この検出した縫製速度に対応するように、送り車輪29
の回転速度を制御している。これにより、送り車輪29
の送り速度が送り歯15の送り速度に同期し、被縫製物
が送り車輪29と送り歯15との間に挟まれながら布送
りされ、縫製が実行される。
【0037】そして、この場合、CPU42は、機能ス
イッチ40により設定された送り車輪29の送りピッチ
と、回転速度検出器26により検出された上軸11の検
出回転速度即ち検出縫製速度とに基づいて、送り車輪2
9の回転量を制御して送り車輪29の布送り量を変化さ
せる。具体的には、設定された送りピッチが1,2,
3,4,5mmの各場合について、縫製速度に対応して
送り車輪29の布送り量即ち送りピッチを次の表1に示
すように変化させる。
【0038】
【表1】 尚、この表1において、空欄はパルスモータ33が縫製
速度に追従しないために布送り量を設定できない領域で
ある。
【0039】この場合、上記表1には、設定された送り
ピッチが1,2,3,4,5mmの各場合についてだけ
示したが、本実施例においては、設定された送りピッチ
が0.1mmから7.0mmまでの範囲内の0.1mm
刻みの各送りピッチについて、縫製速度に対応して送り
車輪29の布送り量を変化させた設定値群を用意し、こ
の設定値群からデータテーブルを構成し、このデータテ
ーブルをROM44内に記憶している。そして、CPU
42は、上記データテーブルに基づいて送り車輪29の
布送り量を制御するように構成されている。
【0040】尚、上記表1をグラフ化したものが、図7
である。この図7において、曲線A,B,C,D,E,
Fは、送りピッチが1,2,3,4,5,6mmの場合
の変化を示している。
【0041】また、ほころびを防止するための止め縫い
即ち返し縫いを行う場合には、ペダルスイッチ43を後
踏込み位置へ踏込み操作する。これによって、切替器が
返し縫いソレノイド46により駆動されて、送り歯15
の送り方向が逆方向へ切り替わる。そして、送り歯15
が被縫製物を逆方向へ布送りするときには、パルスモー
タ33が逆回転方向へ回転駆動されて送り車輪29を逆
回転させる。この結果、送り歯15及び送り車輪29に
より被縫製物が逆方向へ布送りされ、返し縫い即ち止め
縫いが実行される。
【0042】さて、送り車輪をパルスモータで駆動する
ミシンにおいては、縫製速度が高くなるほど、送り歯の
布送り量即ち送りピッチが変動すると共に、設定した送
りピッチの大きさによっても送り歯の布送り量即ち送り
ピッチが変動するために、送り車輪の布送り量と送り歯
の布送り量とが一致しなくなり、被縫製物の送りずれが
生じて縫い目の大きさが乱れ、縫製品質が悪化するとい
う問題点がある。
【0043】これに対して上記構成の本実施例によれ
ば、設定された送り車輪29の送りピッチと、回転速度
検出器26により検出された上軸11の検出回転速度即
ち検出縫製速度とに基づいて、送り車輪29の回転量を
制御して送り車輪29の布送り量を変化させる構成とし
たので、送り車輪29の布送り量と送り歯15の布送り
量とがほぼ正確に一致するようになるから、被縫製物の
送りずれが生じなくなって縫い目の大きさが乱れなくな
り、縫製品質を向上させることができる。
【0044】尚、上記実施例では、下送り手段として送
り歯15を用いたが、これに代えて、被縫製物を布送り
する下送り車輪を設け、この下送り車輪をパルスモータ
により駆動するように構成しても良い。また、上記実施
例では、1本針の直線縫いミシンに適用したが、これに
限られるものではなく、2本針の直線縫いミシンに適用
しても良い。
【0045】
【発明の効果】本発明は以上の説明から明らかなよう
に、上軸の回転速度を検出する回転速度検出手段を備え
ると共に、被縫製物の送りピッチを設定する送りピッチ
設定手段を備え、この送りピッチ設定手段により設定さ
れた送りピッチと回転速度検出手段により検出された検
出回転速度とに基づいて、前記検出回転速度が大きくな
るほど、前記送りピッチの補正量が大きくなるように補
正すると共に、この補正した送りピッチに合うように、
送り車輪の回転量を制御する送り車輪制御手段を備える
構成としたので、送り車輪を正逆両方向に回転駆動でき
るようにして返し縫いを実行可能に構成すると共に、被
縫製物の送りずれが生じて縫製品質が悪化することを確
実に防止できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図
【図2】ミシン全体の正面図
【図3】ミシン本体の一部破断正面図
【図4】ミシンアーム部の破断側面図
【図5】要部の横断面図
【図6】ミシンベッド部の部分斜視図
【図7】縫製速度と送り車輪の送りピッチとの関係を示
すグラフ
【符号の説明】
1はミシン本体、3はミシンベッド部、4はミシンアー
ム部、5は針棒、6は縫針、7はミシンモータ、11は
上軸、13は載置台部、14は水平かま、15は送り歯
(下送り手段)、16は下軸、17は上下送り軸、18
は水平送り軸、25は回転検出装置、26は回転速度検
出器(回転速度検出手段)、28は押え棒、29は送り
車輪、33はパルスモータ、39は操作パネル部、40
は機能スイッチ(送りピッチ設定手段)、42はCPU
(送り車輪制御手段)、43はペダルスイッチを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平松 誠 東京都台東区今戸1丁目11番3号 セイ コーミシン式会社内 (56)参考文献 実公 昭57−49979(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D05B 27/10 D05B 15/02 D05B 27/02 D05B 27/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被縫製物の下側に設けられ該被縫製物を
    布送りする下送り手段と、前記被縫製物の上側に設けら
    れ前記下送り手段との間で前記被縫製物を挟みながら布
    送りする送り車輪とを備えて成るミシンにおいて、 ミシンモータにより回転駆動される上軸の回転速度を検
    出する回転速度検出手段と、 前記被縫製物の送りピッチを設定する送りピッチ設定手
    段と、 この送りピッチ設定手段により設定された送りピッチと
    前記回転速度検出手段により検出された検出回転速度と
    に基づいて、前記検出回転速度が大きくなるほど、前記
    送りピッチの補正量が大きくなるように補正すると共
    に、この補正した送りピッチに合うように前記送り車輪
    の回転量を制御する送り車輪制御手段とを備えたことを
    特徴とするミシン。
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