JP3094423U - 排水性舗装用の水路ブロック - Google Patents

排水性舗装用の水路ブロック

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JP3094423U JP2002007645U JP2002007645U JP3094423U JP 3094423 U JP3094423 U JP 3094423U JP 2002007645 U JP2002007645 U JP 2002007645U JP 2002007645 U JP2002007645 U JP 2002007645U JP 3094423 U JP3094423 U JP 3094423U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排水性舗装部を浸透した浸透水を効率よく排
水可能とする排水性舗装構造を、将来の必要に応じて容
易に施工可能とする水路ブロックを提供する。 【解決手段】 排水性舗装部の縁部分に沿って敷設され
該排水性舗装部の浸透水を排水させるために用いる水路
ブロックである。長さ方向に水路9が設けられてなるブ
ロック本体7の、排水性舗装部の縁部分の端面に臨む上
角部分において、水路9に連通して浸透水を排出させる
排水孔を形成するための排水用盲孔22が設けられてい
る。排水用盲孔22は、ブロック本体7の外面側から、
ブロック本体の配筋を避けて設けられており、排水用盲
孔22の、鉄筋の存在しない底部分26を破ることによ
って排水孔を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、排水性舗装部を浸透した浸透水を効率よく排水可能とする排水性舗 装構造を、将来の必要に応じて容易に施工可能とする水路ブロックに関するもの である。
【0002】
【従来の技術】
従来における道路の排水構造の一例は、図27に示すように、対向する側壁a ,aの両端部分の上部相互を連結梁b,bで連結すると共に該連結梁間の開口部 cにグレーチング(図示せず)を設置可能となされた、下端開放の門形をなすプ レキャストコンクリート製の水路ブロックdを用い、該水路ブロックdの側壁a ,a間の水路eを連通状態に敷設して排水路fを構築するものであり、路面gの 降雨水を、矢印で示すように、前記グレーチングを通して排水路f内に流入させ る構成のものであった。
【0003】 しかしながら、かかる排水構造によるときは、路面gの降雨水が前記開口部c に順次流入するとは言え、単位時間当たりの降雨量が多い場合は、路面gに水の 層が形成されて自動車のスリップ事故を誘発する問題があった。
【0004】 そのため近年、降雨水を舗装部に浸透させ、この浸透水を排水路に流すように した排水性舗装構造も提案されている。
【0005】 このような排水性舗装構造は、道路の交通状況等に応じて道路舗装と同時に施 工される場合もあるが、水路を具えた既設の舗装部を、道路の交通量等に応じて 排水性の舗装部に変更する必要が、将来的に生ずることがある。
【0006】 ところで前記既設の舗装状態を、前記した排水性舗装構造に変更する従来の施 工法の一例は、図28に示すように、水路ブロックdの上側角部分jの所要部位 をドリルで穿孔して、前記水路eに連通する排水孔kを形成した後、通常のアス ファルト舗装部又はコンクリート舗装部からなる不透水性の基盤m上に重ねて所 要厚さで設けられた排水性舗装部nの縁部分の端面pを前記上側角部分jに当接 状態とし、図28に矢印で示すように、該排水性舗装部nを浸透して前記基盤m の上面qに達した水を該上面qで流下させ、前記排水路fに流入させるものであ った。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前記水路ブロックdの上側の比較的厚い角部分jに排水孔kを ドリルで穿孔する際、穿孔に無理が生じて上側角部分jが割れ易かった。又、水 路ブロック内の配筋状態が外部からは分からないために、ドリルで鉄筋を切断す る場合も生じてブロック強度を低下させる恐れがあったし、このように鉄筋に当 たって穿孔する際には上側角部分jが一層割れ易かった。このように、排水孔の 後加工を伴う前記施工法によるときは、ブロックを損傷することなく正確且つ容 易に排水孔を設けることが極めて困難であったのである。
【0008】 そのため、このような問題を回避せんとして、既に敷設されている水路ブロッ クを、部分的に、排水溝が設けられている水路ブロックと交換して施工したり、 敷設されている水路ブロックの上部に排水用ブロックを設置して施工することも 行われていたが、このような水路ブロックの取り替え施工や排水ブロックの設置 施工は大掛かりなものとなり、多くの手間を要し又施工コストの上昇を招く問題 があった。
【0009】 なお若しも、排水孔kをドリル穿孔で無理に形成せんとするときは、上側角部 分jの破損を極力生じさせないために、例えば図29に示すように、その排水孔 kを、より下方に位置させて設ける必要が生じた。しかしながら、このように下 方に位置させて排水孔kを設けたときは、排水性舗装部nを浸透して前記基盤m の上面qに達した水を該上面qで流下させて水路ブロックの排水路fに流入させ る必要上、少なくとも、水路ブロックの上側角部分jに近接した部分においては 、排水性舗装部nを厚く施工する必要があり、それだけ施工コストの上昇を招く 問題が生じた。また排水孔kの位置を下げた結果、水路ブロックの排水路fを流 れる水の水位が、図29に一点鎖線rで示すように高い場合は、その流水が排水 路kを逆流して前記排水性舗装部nの上面に湧出する恐れもあった。
【0010】 本考案は、かかる問題点に鑑みて開発されたものであり、排水性舗装構造の構 築が将来的に必要となった場合に、確実且つ能率的に然も比較的低コストでこれ に応ずることのできる排水性舗装用の水路ブロックの提供を課題とするものであ る。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本考案は以下の手段を採用する。 即ち本考案に係る排水性舗装用の水路ブロック(以下水路ブロックという)は 、排水性舗装部の縁部分に沿って敷設され該排水性舗装部の浸透水を排水させる ために用いる水路ブロックであって、長さ方向に水路が設けられてなるブロック 本体の、前記排水性舗装部の縁部分の端面に臨む上角部分において、前記水路に 連通して前記浸透水を排出させる排水孔を形成するための有底の排水用盲孔を、 ブロック本体の前記上角部分の外側面側及び/又は前記上角部分の内側面側から 、ブロック本体の配筋を避けて設けると共に、該排水用盲孔の、鉄筋の存在しな い底部分を破ることによって前記排水孔を形成可能としたことを特徴とするもの である。
【0012】 前記水路ブロックにおいて、前記排水用盲孔は、ブロック本体の前記上角部分 の外側面で開放する如く設けその底面を、ブロック本体の前記上角部分の内側面 に近接させるのがよい。或いは、前記排水用盲孔を、ブロック本体の前記上角部 分の内側面で開放させ、且つその底面を、ブロック本体の前記上角部分の外側面 に近接させてもよい。
【0013】 本考案に係る水路ブロックの他の態様は、排水性舗装部の縁部分に沿って敷設 され該排水性舗装部の浸透水を排水させるために用いる水路ブロックであって、 長さ方向に水路が設けられてなるブロック本体の、前記排水性舗装部の縁部分の 端面に臨む水路ブロックの水路に連通する貫通孔を設け、該貫通孔の前記排水性 舗装部の縁部分側の開口端部を、取り外し可能の蓋体で閉蓋することによって有 底の排水用盲孔を形成してなり、該蓋体を取り外すことによって、前記水路に連 通して前記浸透水を排出させる排水孔を形成可能としたことを特徴とするもので ある。
【0014】 前記水路ブロックを構成するブロック本体としては、対向する側壁の上部相互 を連結梁で連結してなる下端開放の門形をなすものを用い、該連結梁が存在する 部分で前記排水用盲孔を設けるのがよい。又、両端が開放し周方向に閉じた水路 を有するブロック本体を用いることもでき、U字溝としてのブロック本体を用い ることもできる。
【0015】 前記各ブロック本体において、ブロック本体の、前記排水性舗装部の縁部分の 端面に臨む上角部分の外側面に、その長さ方向に連続し且つブロック本体の両端 部で開放する如く集水溝を設け、該集水溝の溝幅を、舗装用の骨材が入り込んで 集水溝を遮断しないように設定し、且つ該集水溝の長さ方向の所要部分に連通す る状態で排水孔を形成できるように前記排水用盲孔を設けるのがよい。
【0016】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。 〔第1の実施の形態〕 図1〜3において本考案に係る水路ブロック1は、図6〜7に示すような排水 性舗装部2に隣接状態で敷設されることによって排水性舗装構造3を構築するも のであり、所要間隔を隔てて対向する左右側壁5,5の両端部分の上部相互を連 結梁6で連結してなる下端開放の門形をなすブロック本体7を有し、その両側壁 5,5間に水路9が形成されている。なお本実施の形態において該ブロック本体 7の上面10は、一方の側壁5aから他方の側壁5bに向けて傾斜している。又 左右側壁5,5の下部相互は、適宜補強梁で連結されることがある。
【0017】 そして該ブロック本体7の一方の側壁5aの、前記排水性舗装部2の縁部分の 端面11(図7)に臨む上角部分8の外側面が、ブロック本体7の長さ方向に連 続する受水面12とされている。該受水面12の上下幅は、例えば10cm程度 に設定する。
【0018】 そして該受水面12の下端寄り部分の上下には、集水溝13,13が、ブロッ ク本体7の両端で開放するように設けられている。なお該集水溝13の溝幅は、 舗装用の骨材が入り込んで集水溝を遮断しないように例えば20mm程度に設定 されている。又該ブロック本体7の、前記連結梁6,6が存在する両端側部分1 5,15の前後には、前記受水面において排水孔形成凹部16(図2)が配置さ れており、該排水孔形成凹部16は、前記上下の集水溝13,13を、その溝底 面17,17と面一の底面19を有する凹部20で連結して設けられている。
【0019】 そして、これらの排水孔形成凹部16の底面には、斜め下方に延びて前記水路 9に連通する、横断面円形で下端側ほど細くなるテーパ状の排水孔21(図6〜 7)を形成するための有底の排水用盲孔22が、ブロック本体7の配筋を避けて 設けられている。該排水用盲孔22の底面23は、図3に示すようにブロック本 体の前記上角部分の内側面25に近接状態にあり、該排水用盲孔22の、鉄筋の 存在しない底部分26を該排水用盲孔の軸線方向に破ることによって前記排水孔 21を形成できる。このように形成された排水孔21の上端開口の孔縁下端(即 ち排水用盲孔22の孔縁下端)29(図2、図7)は、前記排水孔形成凹部16 の底面下縁に略合致させるのがよい。
【0020】 該水路ブロック1は、図4に示すように、排水性舗装構造の施工が将来的に予 定されている舗装部30の縁部分に沿って敷設され、所要の排水路31を構築す る。
【0021】 かかる構成の水路ブロック1を用いて、差し当たって、図4に示す排水路31 を構築するには、舗装用の骨材等が前記排水用盲孔22内に入り込まないように するため、該排水用盲孔22の上端開口を、図4〜5に示すように、取り外し可 能の蓋33で閉蓋しておくのがよい。
【0022】 そして、将来的に排水性舗装構造3の構築が必要となったときには、図4に示 す既存の舗装部30を撤去すると共に前記蓋33を取り外して後、排水用盲孔2 2内に棒状工具を差し込んで盲孔の底部分26を突き破り、図6〜7に示すよう な排水孔21を形成するのである。なお該排水孔21の寸法は、例えば、上端径 を40mmに設定し下端径を20mmに設定する。
【0023】 このように形成した排水孔21内に舗装用の骨材等が侵入するのを防ぐため、 図8に示すように、網状板や孔明き板等のフイルタ部材35を前記排水孔形成凹 部16に嵌め込み、該凹部の底面に固定するのがよい。或いは図8に一点鎖線で 示すように、フイルタ孔34が多数設けられた孔明き板等のフイルタ部材35を 、排水孔21及び上下の集水溝13,13を覆うようにブロック外面に固定する のがよい。なお該固定手段として粘着テープを用いるときは、フイルタ部材35 が目詰まりしたときにその交換を容易に行うことができて好ましい。
【0024】 前記排水性舗装部(道路勾配は約2%)2は、図6〜7に示すように、通常の アスファルト舗装部又はコンクリート舗装部からなる不透水性の基盤36上に重 ねて所定厚さで設けられ、その上面37が前記ブロック本体7の前記傾斜した上 面10に連なるようにする。該排水性舗装部2の端部厚さは、前記受水面12の 上下幅に略等しく設定されている。このように排水性舗装部2を設けた場合、前 記集水溝13の溝幅が20mm程度に設定されているため、該集水溝13内に骨 材が入り込んで該溝を遮断する恐れを防止でき、良好な集水性を維持させ得る。
【0025】 なお該排水性舗装部2は、前記受水面12の上下幅の厚さで全幅を形成しても よいのであるが、本実施の形態においては、排水性舗装部の施工経済を考慮して 、図6〜7に示すように、受水面12に近接した部分39だけを、受水面の上下 幅の厚さ(例えば10cm)とし、その他の部分はこれよりも薄く形成している 。なお図6において符号40は、歩車道境界ブロックである。
【0026】 然してかかる排水性舗装部2に降雨があった場合、その降雨水は、該排水性舗 装部2を浸透して前記基盤36の上面41に達し、該上面41を、埋設状態の水 路ブロック1に向けて流下する。そして前記受水面12に達した水は、前記排水 孔21に直接流入し、又は前記集水溝13に流入し、該集水溝13に沿って流れ て排水孔21に流入する。この際、前記のように集水溝13の溝幅を、骨材が入 り込まない程度のものに小さく設定しているため、良好な集水性が永続して確保 されることになる。又該集水溝13は、その両端がブロック本体7の両端部で開 放しているため、図9に示すように、隣り合う水路ブロック1,1に設けられて いる集水溝13,13相互は連通状態となる。従って、ある水路ブロックにおけ る浸透水の水量が多い場合であっても、この浸透水は、連通状態の集水溝13を 流れて他の水路ブロックの排水孔21に流入できることから、全体として効率的 な排水を達成できることになる。なお図6〜7において矢印は、水の浸透状態と 排水路31への浸透水の流入状態を示す。
【0027】 〔第2の実施の形態〕 図10〜12は、本考案に係る水路ブロック1の他の態様を示すものであり、 図15〜16に示すような排水性舗装部2に隣接状態で敷設されることによって 排水性舗装構造3を構築するものである。
【0028】 該水路ブロック1は、より具体的には、横断面外形が略正方形状をなすブロッ ク本体7を有し、長手方向に延び且つ両端で開口する円形の水路9が形成されて いる。そして該ブロック本体7の、前記排水性舗装部2の縁部分の端面に臨む上 角部分8の外側面は、受水面12とされている。なお該受水面12の上下幅は、 例えば10cm程度に設定する。
【0029】 そして前記受水面12の下端寄り部分の上下には、集水溝13,13が、ブロ ック本体7の両端で開放するように設けられている。なお該集水溝13の溝幅は 、舗装用の骨材が入り込んで集水溝を遮断しないように例えば20mm程度に設 定されている。又該ブロック本体7の前記受水面12には、排水孔形成凹部16 が並設されており、該排水孔形成凹部16は、前記上下の集水溝13を、その溝 底面17,17と面一の底面19を有する凹部20で連結して設けられている。
【0030】 そして、これらの排水孔形成凹部16の底面には、斜め下方に延びて前記水路 9に連通する、横断面円形で下端側ほど細くなるテーパ状の排水孔21(図15 〜16)を形成するための有底の排水用盲孔22が、ブロック本体7の配筋を避 けて設けられている。該排水用盲孔22の底面23は、図12に示すようにブロ ック本体の前記上角部分の内側面25に近接状態にあり、該排水用盲孔22の、 鉄筋の存在しない底部分26を該排水用盲孔の軸線方向に破ることによって前記 排水孔21を形成できる。このように形成された排水孔21の上端開口の孔縁下 端(即ち排水用盲孔22の孔縁下端)29(図11、図16)は、前記排水孔形 成凹部16の底面下縁に略合致させるのがよい。
【0031】 該水路ブロック1は、図13に示すように、将来的に排水性舗装構造の施工が 予定されている舗装部30の縁部分に沿って敷設され、所要の排水路31を構築 する。
【0032】 かかる構成の水路ブロック1を用いて、差し当たって、図13に示す排水路3 1を構築するには、舗装用の骨材等が前記排水用盲孔22内に入り込まないよう にするために、該排水用盲孔22の上端開口を、図13〜14に示すように、取 り外し可能の蓋33で閉蓋しておくのがよい。
【0033】 そして、将来的に排水性舗装構造3の構築が必要となったときには、図13に 示す既存の舗装部30を撤去すると共に前記蓋33を取り外して後、排水用盲孔 22内に棒状工具を差し込んで盲孔の底部分26を突き破り、図15〜16に示 すような排水孔21を形成するのである。なお該排水孔21の寸法は、例えば、 上端径を40mmに設定し下端径を20mmに設定する。
【0034】 このように形成した排水孔21内に舗装用の骨材等が侵入するのを防ぐため、 図17に示すように、網状板や孔明き板等のフイルタ部材35を前記排水孔形成 凹部16に嵌め込み、該凹部の底面に固定するのがよい。或いは図17に一点鎖 線で示すように、フイルタ孔34が多数設けられた孔明き板等フイルタ部材35 を、排水孔21及び上下の集水溝13,13を覆うようにブロック外面に固定す るのがよい。なお該固定手段として粘着テープを用いるときは、フイルタ部材3 5が目詰まりしたときにその交換を容易に行うことができて好ましい。
【0035】 前記排水性舗装部(道路勾配は約2%)2は、図15〜16に示すように、通 常のアスファルト舗装部又はコンクリート舗装部からなる不透水性の基盤36上 に重ねて所定厚さで設けられ、その上面37が前記ブロック本体7の傾斜した上 面38に連なるようにする。該排水性舗装部2の端部厚さは、前記受水面12の 上下幅に略等しく設定されている。このように排水性舗装部2を設けた場合、前 記集水溝13の溝幅が20mm程度に設定されているため、該集水溝13内に骨 材が入り込んで該溝を遮断する恐れを防止でき、良好な集水性を維持させ得る。
【0036】 なお該排水性舗装部2は、前記受水面12の上下幅の厚さで全幅を形成しても よいのであるが、本実施の形態においては、排水性舗装部の施工経済を考慮して 、図15〜16に示すように、受水面12に近接した部分39だけを、受水面の 上下幅の厚さ(例えば10cm)とし、その他の部分はこれよりも薄く形成して いる。なお図15において符号40は、歩車道境界ブロックである。
【0037】 然してかかる排水性舗装部2に降雨があった場合、その降雨水は、該排水性舗 装部2を浸透して前記基盤36の上面41に達し、該上面41を、埋設状態の水 路ブロック1に向けて流下する。そして前記受水面12に達した水は、前記排水 孔21に直接流入し、又は前記集水溝13に流入し、該集水溝13に沿って流れ て排水孔21に流入する。この際、前記のように集水溝13の溝幅を、骨材が入 り込まない程度のものに小さく設定しているため、良好な集水性が永続して確保 されることになる。又該集水溝13は、その両端がブロック本体7の両端部で開 放しているため、図18に示すように、隣り合う水路ブロック1,1に設けられ ている集水溝13,13相互は連通状態となる。従って、ある水路ブロックにお ける浸透水の水量が多い場合であっても、この浸透水は、連通状態の集水溝13 を流れて他の水路ブロックの排水孔21に流入できることから、全体として効率 的な排水を達成できることになる。なお図15〜16において矢印は、水の浸透 状態と排水路31への浸透水の流入状態を示す。
【0038】 〔その他の実施の形態〕 (1) 排水孔21を形成する排水用盲孔22は、排水性舗装部2の浸透水を水路9 に流入させ得る排水孔を形成するものであれば、前記した横断面円形孔に限られ ず、横断面楕円形孔やその他の形態に構成されてもよい。又その孔は、前記のよ うなテーパ孔であることの他、全長に亘って同径の孔であってもよい。又、孔径 が長さ方向で変化するものであってもよい。
【0039】 (2) ブロック本体は、前記したものの他、U字溝を以って形成されてもよい。
【0040】 (3) ブロック本体が門形を呈する場合、ブロック本体の強度を極力損なわないよ うにするため、図1に示すように、連結梁6が存する部分で排水用盲孔22を設 けるのが好ましいが、ブロック本体の強度に問題がなければ、連結梁間に排水用 盲孔を設けてもよい。
【0041】 (4) 排水用盲孔22は、図3や図12に示すように、ブロック本体7の外面側で 開放するように設けるのが製造上好ましいが、例えば図19〜20に示すように 、ブロック本体7の内側から設けることもある。 この場合は、鉄筋が存在しない盲孔底部分26をブロック本体7の外側から破 ることによって、排水孔を形成する。そのために、盲孔底部分の位置を明示する 目印をブロック本体の外面に設けておくのがよい。 又排水用盲孔22は、例えば図21〜22に示すように、ブロック本体7の前 記上角部分の外側面側及び内側面側から設け、盲孔底部分26を、形成される排 水孔の中間に位置させることもある。
【0042】 (5) 本考案に係る水路ブロックは、図23〜24に示すように、その製造時点で 設けた貫通孔41の端部を、取り外し可能の蓋体42で閉蓋して構成した排水性 盲孔22を具えるものとして構成されることもある。この場合は該蓋体42を取 り外すことによって、前記水路9に連通する排水孔を形成できる。
【0043】 (6) ブロック本体の、排水性舗装部の端面に臨む受水面12は、図1や図10に 示すような垂直面に形成されることの他、例えば図25〜26に示すように傾斜 面42と垂直面43とからなる屈曲面として形成し、該傾斜面42に排水用盲孔 22を設ける構成とすることもある。
【0044】
【考案の効果】
本考案は以下の如き優れた効果を奏する。 (1) 本考案は、排水性舗装部の浸透水を排水させる排水孔を形成可能とする排水 用盲孔を、ブロック本体の、前記排水性舗装部の縁部分の端面に臨む上角部分に おいて設けているため、従来の水路ブロックと同様に敷設して水路を形成できな がら、排水性舗装部を構築する必要が将来的に生じたときは、前記排水用盲孔の 底部分を破って或いは蓋体を取り外して排水孔を形成することにより、排水性舗 装構造を直ちに施工できることになる。 そしてこの排水孔の形成は、排水用盲孔がブロック本体の配筋を避けて設けら れているため、従来のように鉄筋が障害となることなく、又、ブロック本体の割 れ等の損傷を防止してブロック本体の強度低下を回避しながら、前記排水孔を容 易且つ確実に形成できる。 従って従来のように、水路ブロックの取り替えを行ったり排水用ブロックを乗 載して排水性舗装構造を施工する場合に比し、施工手間を大幅に削減でき又施工 コストの大幅な低減を期し得ることとなる。
【0045】 (2) 特にブロック本体を門形に構成する場合、両側壁を連結する連結梁部分で排 水用盲孔を設ける構成を採用することにより、厚肉部分で排水用盲孔を形成でき ることとなり、従って、ブロック強度を低下させることなく排水用盲孔をより確 実に形成できる利点がある。
【0046】 (3) ブロック本体の、前記排水性舗装部の縁部分の端面に臨む上角部分の外側面 に、その長さ方向に連続し且つブロック本体の両端部で開放する如く集水溝を設 け、該集水溝の長さ方向の所要部分に連通する状態で排水孔を形成するときは、 ブロック相互を連設状態に敷設したときに、隣り合う水路ブロックの集水溝を連 通状態にでき、従って、集水された水を集水溝の長さ方向に移動させることがで き、集水された浸透水を水路内に効率よく排水できることとなる。そして該集水 溝の溝幅を、舗装用の骨材が入り込んで集水溝を遮断しない程度に設定すること により、良好な排水を永続的に確保できることとなる。
【0047】 (4) ブロック本体に排水用盲孔を設け、その底部分を破ることによって排水孔を 形成可能に構成することにより、前記のように、将来的に排水孔を形成できる他 、その底部分を破った状態でブロックを出荷することにより、施工現場において はこれをそのまま排水性舗装に用いることができる。 かかることから、排水性盲孔を具える一種類の水路ブロックを製造しさえすれ ば、排水用盲孔の底部分をどの時点で破るかによって用途の選択を行うことがで きる。その結果、排水用盲孔を具える水路ブロックと、貫通した排水孔を具える ブロックの2種類を製造する場合に比べて製造管理や在庫管理等が容易となる経 済性が得られる。
【0048】 (5) 底部分を破ることによって排水孔を形成する排水用盲孔を具えた水路ブロッ クにあっては、その製造と同時に所要の水路ブロックを完成でき、ブロック本体 に設けた貫通孔を、取り外し可能の蓋体で閉蓋する水路ブロックにおけるような 、閉蓋等の後処理を必要としない利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る水路ブロックを示す斜視図であ
る。
【図2】その部分斜視図である。
【図3】その排水用盲孔を示す断面図である。
【図4】本考案に係る水路ブロックを用いた通常の施工
状態を示す断面図である。
【図5】排水用盲孔の上端を蓋で閉蓋した状態を示す斜
視図である。
【図6】本考案に係る水路ブロックを用いて構築した舗
装構造を示す断面図である。
【図7】その部分拡大断面図である。
【図8】排水孔の上端をフイルタ部材で覆った状態を示
す斜視図である。
【図9】本考案に係る水路ブロック相互の接続部分を示
す部分側面図である。
【図10】本考案に係る水路ブロックの他の態様を示す
斜視図である。
【図11】その部分拡大斜視図である。
【図12】その排水用盲孔を示す断面図である。
【図13】図10に示す水路ブロックを用いて構築した
舗装構造を示す断面図である。
【図14】図10に示す排水用盲孔の上端を蓋体で閉蓋
した状態を示す斜視図である。
【図15】図10に示す水路ブロックを用いて構築した
排水性舗装構造を示す断面図である。
【図16】その部分拡大断面図である。
【図17】排水孔の上端をフイルタ部材で覆った状態を
示す斜視図である。
【図18】図10に係る水路ブロック相互の連結部分を
示す部分側面図である。
【図19】本考案に係る水路ブロックのその他の態様を
示す部分断面図である。
【図20】本考案に係る水路ブロックのその他の態様を
示す部分断面図である。
【図21】本考案に係る水路ブロックのその他の態様を
示す部分断面図である。
【図22】本考案に係る水路ブロックのその他の態様を
示す部分断面図である。
【図23】本考案に係る水路ブロックのその他の態様を
示す部分断面図である。
【図24】本考案に係る水路ブロックのその他の態様を
示す部分断面図である。
【図25】本考案に係る水路ブロックのその他の態様を
示す部分断面図である。
【図26】本考案に係る水路ブロックのその他の態様を
示す部分断面図である。
【図27】水路ブロックを用いる従来の舗装構造を示す
斜視図である。
【図28】図27で用いられている水路ブロックを用い
て構成した排水性舗装構造を示す断面図である。
【図29】図27で用いられている水路ブロックを用い
て構成した排水性舗装構造の問題点を説明する断面図で
ある。
【符号の説明】
1 水路ブロック 2 排水性舗装部 3 排水性舗装構造 5 側壁 6 連結梁 7 ブロック本体 9 水路 13 集水溝 21 排水孔 22 排水用盲孔

Claims (8)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排水性舗装部の縁部分に沿って敷設され
    該排水性舗装部の浸透水を排水させるために用いる水路
    ブロックであって、長さ方向に水路が設けられてなるブ
    ロック本体の、前記排水性舗装部の縁部分の端面に臨む
    上角部分において、前記水路に連通して前記浸透水を排
    出させる排水孔を形成するための有底の排水用盲孔を、
    ブロック本体の前記上角部分の外側面側及び/又は前記
    上角部分の内側面側から、ブロック本体の配筋を避けて
    凹設すると共に、該排水用盲孔の、鉄筋の存在しない底
    部分を破ることによって前記排水孔を形成可能としたこ
    とを特徴とする排水性舗装用の水路ブロック。
  2. 【請求項2】 排水性舗装部の縁部分に沿って敷設され
    該排水性舗装部の浸透水を排水させるために用いる水路
    ブロックであって、長さ方向に水路が設けられてなるブ
    ロック本体の、前記排水性舗装部の縁部分の端面に臨む
    上角部分に、前記水路ブロックの水路に連通する貫通孔
    を設け、該貫通孔の前記排水性舗装部の縁部分側の開口
    端部を、取り外し可能の蓋体で閉蓋することによって有
    底の排水用盲孔を形成してなり、該蓋体を取り外すこと
    によって、前記水路に連通して前記浸透水を排出させる
    排水孔を形成可能としたことを特徴とする排水性舗装用
    の水路ブロック。
  3. 【請求項3】 前記ブロック本体は、対向する側壁の上
    部相互を連結梁で連結してなる下端開放の門形をなし、
    前記排水用盲孔は、該連結梁が存在する部分で設けられ
    ていることを特徴とする請求項1又は2記載の排水性舗
    装用の水路ブロック。
  4. 【請求項4】 前記ブロック本体は、両端が開放し周方
    向に閉じた前記水路を有することを特徴とする請求項1
    又は2記載の排水性舗装用の水路ブロック。
  5. 【請求項5】 前記ブロック本体は、U字溝であること
    を特徴とする請求項1又は2記載の排水性舗装用の水路
    ブロック。
  6. 【請求項6】 前記排水用盲孔を、前記ブロック本体の
    前記上角部分の外側面で開放させ、且つその底面を、前
    記ブロック本体の前記上角部分の内側面に近接させたこ
    とを特徴とする請求項1記載の排水性舗装用の水路ブロ
    ック。
  7. 【請求項7】 前記排水用盲孔を、前記ブロック本体の
    前記上角部分の内側面で開放させ、且つその底面を、前
    記ブロック本体の前記上角部分の外側面に近接させたこ
    とを特徴とする請求項1記載の排水性舗装用の水路ブロ
    ック。
  8. 【請求項8】 前記ブロック本体の、前記排水性舗装部
    の縁部分の端面に臨む上角部分の外側面に、ブロック本
    体の長さ方向に連続し且つブロック本体の両端部で開放
    する如く集水溝を設け、該集水溝の溝幅は舗装用の骨材
    が入り込んで集水溝を遮断しないように設定するものと
    し、該集水溝の長さ方向の所要部分に連通する状態で排
    水孔を形成可能に、前記排水用盲孔が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1〜7いずれかに記載の排水性舗
    装用の水路ブロック。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006052626A (ja) * 2004-07-14 2006-02-23 Shigeru Ishikawa 防草等を意図した構造物用の型枠と、この型枠利用の構造物と、同様な効果を有する防草等を意図したブロック

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