JP3094120B2 - 背面帆布付きvリブドベルト - Google Patents

背面帆布付きvリブドベルト

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JP3094120B2
JP3094120B2 JP08181563A JP18156396A JP3094120B2 JP 3094120 B2 JP3094120 B2 JP 3094120B2 JP 08181563 A JP08181563 A JP 08181563A JP 18156396 A JP18156396 A JP 18156396A JP 3094120 B2 JP3094120 B2 JP 3094120B2
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ribbed belt
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は背面帆布付きVリ
ブドベルトに関し、特にベルトのVリブ間にてベルト長
手方向に発生するタテ裂きに抗するために、ベルト背面
に貼着された背面帆布の改善に向けられたものである。
【0002】
【従来の技術】Vリブドベルトの使用分野は自動車業界
を始めとして、幅広く各業界にて、その需要が高まって
いる。需要の高まりと共に、この種のベルトに向けられ
る要求も多様化して来ており、具体的に自動車業界向け
のVリブドベルトにあって、エンジンルーム内の小スペ
ース化、高寿命化などの性能面からの要望に加えて、コ
ストの低減要求も例外ではない。
【0003】Vリブドベルトにあって、ベルトの背面部
に貼着する帆布の存在は、ベルトの耐タテ裂き性を維持
する上で重要な役割を果している。即ち、この背面帆布
の優劣はベルトの性能を大きく左右する結果となる。
【0004】従来より、Vリブドベルトの背面帆布とし
て広く使用されている帆布は、図2にその一具体例を示
すように、縦糸および横糸の交叉角90°の平織帆布を
機械的に処理して、両織糸はベルト周長方向にて120
°で交差した広角度処理帆布がある。
【0005】 この広角度処理帆布の基本構成は、ベル
長手方向(ベルト周長方向)での打ち込み本数を縦
糸、横糸とも10本以上/10mmとなる帆布で、か
つ、単糸引張力は9N以上/本の綿繊維糸100%の紡
績糸の平織り帆布を強制的に広角度処理、即ちテンター
処理することによって、ベルト長手方向(ベルト周長方
向)での打込本数を縦糸、横糸とも14本以上/10m
mとしている(但し、引張力表示単位N(ニュートン)
は1kgf=9.8N,1N≒0.102kgfであ
る)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 しかし、Vリブドベ
ルト用背面帆布の平織帆布に対する広角度処理、即ちテ
ンター処理には設備費、処理手数とかなりのコストがか
かり、このことがVリブドベルトのコスト高に直接結び
付くネックの一ともなっていた。ベルト長手方向(ベル
ト周長方向)での打ち込み本数10本以上/10mm、
単糸引張力9N以上/本の綿繊維100%の紡績糸の平
織帆布に対し、全くテンター処理をしないままにこの帆
布をVリブドベルトの背面帆布として用いた場合、ゴム
粘着物、石、その他の異物をベルトのVリブ溝間に噛み
込んだ折、ベルトの耐タテ裂き性の劣化は著るしいもの
があった。
【0007】背面帆布の幅方向静的引張力の試験の結
果、ベルトでの打ち込み本数10本/10mm,単糸引
張力9N/本、綿繊維100%の紡績糸を用いた平織布
に対して広角度処理を施した広角度帆布の幅方向の静的
引張力は約650N/30mmであった。これに対しコ
スト高をきらって広角度処理をさけた全く同じ条件にて
織製された平織背面帆布の同引張力は約380N/30
mmであった。
【0008】以上の結果より、この広角度処理を施さな
いそのままの綿製平織背面帆布に、前記広角度処理帆布
と同等の幅方向引張力を求めるには、単糸引張力9N/
本の場合、ベルトでの打ち込み本数を1.7倍とする
か、または単糸引張力が1.7倍のものを用いるしか、
これに太刀打ちできない。
【0009】さて、ベルトでの打ち込み本数の1.7倍
増は、耐屈曲性の低下と、帆布自体のコスト高と結び付
く。一方単糸引張力の1.7倍増にあっては、単糸径が
必然的に大きくなるため耐屈曲性の低下をきたし、ベル
トの厚み増に結び付く。これらの結果は共に、前述の最
近の自動車業界よりのエンジンルーム内での小スペース
化の強い要求にも逆行する結果となる。
【0010】この発明は、従来の背面帆布付きVリブド
ベルトにおいて、直接ベルトのコスト高に結び付く平織
帆布に対する広角度処理(テンター処理)を排し、かつ
帆布構成材料においてコスト面より有利な綿繊維の十分
な量を用いることにも十分考慮を払い、従来のVリブド
ベルトとの比較において、強度的にも、特に耐幅方向タ
テ裂き強度面にても、またベルトの厚みの面でも、従来
多用されている綿製の広角度処理帆布を用いたVリブド
ベルトと略同等の性能,形態を確保して、各需要業界よ
りの強い要望のある低コスト化,小スペース化、ベルト
ライフの延命化などの多面的要求にも十分対応できる背
面帆布付きVリブドベルトを提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するた
めに、この発明に係る背面帆布付きVリブドベルトは、
つぎのような構成を採用している。即ち、Vリブドベル
トの背面帆布は、綿繊維と合成繊維とをもって構成さ
れ、このうち合成繊維は50%以上である平織帆布に、
従来より平織帆布に実施されることが常識とされた広角
度処理、即ちテンター処理を施すことなく、そのままの
平織帆布織糸の交叉角の中央線がベルト長手方向に一致
するようベルト背面部に貼着せしめることを特徴とし、
またこの平織帆布を構成する綿繊維と合成繊維との混合
手段は、両繊維の混紡糸、同じく混撚糸または混織りの
うちから一つを採用することを特徴としている。
【0012】 そして、ベルト長手方向(ベルト周長方
向)での打込み本数は10本以上/10mm、単糸引張
力は14N以上/本であること。さらに合成繊維として
は、ポリエステル、より詳細にはポリエチレンテレフタ
レート(Pet),またはポリエチレンナフタレート
(Pen),ナイロン,アラミド,ビニロンのうちから
一つを採用することを特徴としている。
【0013】
【発明の実施形態】 つぎにこの発明に係る背面帆布付
きVリブドベルトの具体的実施形態を図面を用いて説明
する。図1はこの発明を実施したVリブドベルトの一部
の斜視図で、背面帆布付きVリブドベルト1は、ベルト
長手方向に平行してのび、並列状態にある複数本のVリ
ブ2,2群の上方部を、ロープ抗張体3を埋設したクッ
ション層4にて一体に繋ぎ、該クッション層の表面、即
ちベルトの背面部にベルトの耐タテ裂性を保持せしめる
ための背面帆布5織糸の交叉角の中央線がベルト長手方
向に一致するように貼着せしめた構成からなる。
【0014】Vリブドベルト1にあっては、ベルトのV
リブ溝間にゴム粘着物、石、その他の異物を噛み込み、
かつ噛み込み状態にてベルトの走行を継続すると、Vリ
ブ2,2部を分割せしめるタテ裂き現象が進行し、この
現象がベルトライフを著るしく短縮せしめる一因とな
る。
【0015】このタテ裂き現象の発生を抑止するために
も、ベルトのクッション層4表面に貼着された背面帆布
5の存在理由は大きく、この帆布が保有する耐タテ裂き
性の優劣は、ベルトの耐久性に大きく影響する。
【0016】 まさに、この発明の要部たる背面帆布5
を構成する縦糸6および横糸7からなる織糸は綿繊維9
と合成繊維10の混合する織糸をもって平織り織製さ
れ、両繊維9,10の混合割合は常に合成繊維が50%
以上であることが必要である。なお、この平織背面帆布
5を構成する縦糸6と横糸7との交差角は、図1に示す
基準交差角90゜に対し、多少の乱れ、即ち90゜±1
0゜の範囲は許容される。
【0017】 合成繊維10としては、ポリエステル、
より詳しくはポリエチレンテレフタレート(Pet)ま
たはポリエチレンナフタレート(Pen),ナイロン,
アラミド,ビニロンなどが適しており、また混合糸の混
合状態は綿繊維と合成繊維の混紡糸、あるいは両繊維の
混撚糸、または両繊維糸の混織布などを適宜採用するこ
とができる。そしてこの平織背面帆布のベルト長手方向
(ベルト周長方向)での打込み本数は10本以上/10
mm,単糸引張力は14N以上/本に設定されている。
【0018】常に50%以上であることが求められる合
成繊維の混入割合は、多いほど構成糸の単糸引張力は向
上し、耐タテ裂性は良好なものとなるが、このことは反
面ベルトのコストアップに繋がり、この発明の目的とす
るところより外れる結果となる。
【0019】また合成繊維の混入割合が50%を切った
折には、帆布自体の目標とする幅方向の引張力が不足
し、これをカバーするため単糸引張力または単位長さ当
りのベルトでの打込み本数を大きく設定しなければなら
ず、その結果は周方向の屈曲性が低下し、さらにベルト
のコストアップに繋がる結果となる。
【0020】従来のVリブドベルトの平織背面帆布は、
平織布に強制的に広角度処理、即ちテンター処理を施す
ことにより、Vリブドベルトに耐タテ裂性を付与するこ
とができるという従来の常識を破って、この発明は平織
帆布に対する手段とコストのかかるこの広角度処理を全
く排するにもかかわらず、以下に比較例(1)として示
す、綿繊維糸100%の平織広角度処理済み帆布と略同
等の耐タテ裂性を保有せしめることに成功し、併せて屈
曲疲労性の耐折結果においても警異的効果を発揮するこ
とができ、また以下に比較例(2)として示す綿繊維1
00%の広角度処理を全く施さない平織帆布との比較に
おいて、その耐タテ裂性、耐折性の面にて明らかに優れ
た性能を発揮することができた。
【0021】つぎに、従来の綿繊維100%の平織背面
帆布に対し広角度処理を実施した比較例(1)および綿
繊維100%の平織背面帆布に対し、全く広角度処理を
施していない比較例(2)、また綿繊維および合成繊
維、特に合成繊維を50%以上混入せしめた平織背面帆
布に対して、比較例(2)と同様、全く広角度処理を施
していない本発明例の以上三種類の背面帆布についての
各種試験結果を開示する。
【0022】 まず、比較例(1),比較例(2)およ
び本発明例のより詳細な構成を明示するに、ベルト長手
方向(ベルト周長方向)での打込み本数は、比較例
(1)は14本/10mm,比較例(2)および本発明
例は10本/10mmであり、また各単糸の引張力は、
比較例(1)は9N/本,比較例(2)は9N/本,本
発明例は14N/本であり、ともに平織帆布であること
を出発点としている。
【0023】比較例(1)は綿繊維100%の平織帆布
に織糸交叉角120°の広角度処理を施した帆布(図2
参照)。比較例(2)は綿繊維100%の平織帆布に全
く広角度処理を施していない帆布(図3参照)。本発明
例は綿繊維50%とポリエチレンテレフタレート(Pe
t)50%の平織帆布に対し、全く広角度処理を施して
いない帆布(図4参照)である。
【0024】まず、前記3種類の背面帆布のベルト幅方
向に一致する幅方向の静的引張力については、図5にあ
って、比較例(1)に示す帆布(5a)を構成する交叉
状の縦糸(6a)と横糸(7a)の帆布の幅方向に一致
する交叉角の中央線上の静的引張力、即ち幅方向の引張
力を求めるに、ベルトでの打込み本数は14本/10m
m,縦糸(6a)および横糸(7a)の単糸引張力は9
N/本であるところより、縦糸,横糸の長さ10mm当
りの引張力は126Nとなり、さらに幅方向の引張力は
【数1】 の式より、218N/10mmとなる。そして結局帆布
幅30mmの場合、その引張力は654N/30mmと
なる。
【0025】また図6にあって、比較例(2)に示す帆
布5bを構成する交叉状の縦糸6bと横糸7bの帆布の
幅方向に一致する交叉角の中央線上の静的引張力、即ち
幅方向の引張力を求めるに、ベルトでの打込み本数は1
0本/10mm、縦糸6bおよび横糸7bの単糸引張力
は9N/本であるところより、縦糸、横糸の長さ10m
m当りの引張力は90Nとなり、さらに幅方向の引張力
【数2】 の式より、127N/10mmとなり、結局帆布幅30
mmの場合、その引張力は381N/30mmとなる。
【0026】また同じく図7にあって、本発明例に示す
帆布5を構成する交叉状の縦糸6と横糸7の帆布の幅方
向に一致する交叉角の中央線上の静的引張力、即ち幅方
向の引張力を求めるに、ベルトでの打込み本数は10本
/10mm、縦糸6および横糸7の単糸引張力は14N
/本であるところより、縦糸、横糸の長さ10mm当り
の引張力は140Nとなり、さらに幅方向の引張力は
【数3】 の式より、198N/10mmとなり、結局帆布幅30
mmの場合、その引張力は594N/30mmとなる。
【0027】以上より広角度処理済み帆布たる比較例
(1)の幅方向の静的引張力は約650N/30mmあ
り、一方綿繊維100%の平織帆布の広角度処理を施さ
ない帆布たる比較例(2)の同引張力は約380N/3
0mmしかなく、比較例(2)の帆布をして比較例
(1)の帆布と同等の同引張力を得るためには、単糸引
張力9N/本の場合、ベルトでの打込み本数を1.7倍
とするか、単糸引張力を1.7倍とするかのいずれかの
手段を採用するしかなく、このことは、前者手段の採用
では耐屈曲性が低下し、コスト自体も上昇する。また後
者手段の採用では単糸径が大きくなり、耐屈曲性の低下
をきたし、ベルト自体の厚みも大きくなる不都合な結果
となる。
【0028】さて、本発明例においては、前述のとお
り、帆布を構成する単糸のベルトでの打込み本数を単位
長さ10mmにおいて最小限の10本となし、かつ耐タ
テ裂き力を比較例(1)の広角度処理帆布と略同等にす
ることを目標とした場合、耐タテ裂き性確保のために働
らく帆布幅方向の静的引張力は比較例(1)の場合65
4N/30mm、本発明例の場合594N/30mm
で、本発明例は10%程度劣っているにすぎない。しか
し、比較例(1)の場合ベルトでの打込み本数は14本
/10mm、これに対し、本発明例の場合、10本/1
0mmと単一長さ当り、打込み織糸の本数は4本も少な
くても比較例(1)との比較において、上記のとおり帆
布幅方向の静的引張力に大きな差は生じて来ていないの
で、本発明例のこの単位長さ10mm当り織糸4本の減
量の達成即ち、織糸の密度の粗化は、最終的なベルトを
コスト安に結び付けることができる。また比較例(2)
の綿繊維100%の平織帆布と本発明例との比較におい
て約1.6倍の幅方向の静的引張力の向上をみている。
【0029】つぎに前記3種類の背面帆布の屈曲疲労性
の静的評価耐折試験において、本試験方法はJIS R
3420に基づき、帆布試験片として長さ110mm,
幅15.0±0.5mm,厚さ2.6mm未満の帆布試
験片5枚を用意し、MIT耐折試験器を用いて、試験片
の上端に荷重をかけて固定し、試験片の下端は左右方向
に、それぞれ135±5°の範囲にて揺動運動を繰り返
えす揺動子に固着する。
【0030】そして、その測定方法は原則として折り曲
げ速度175回/分、折曲げ角度60度、張力9.8N
(1kgf)の条件下にて実施した。試験成績は5枚の
帆布試験片の折曲げ回数の平均値を4捨5入による整理
値にて表す。その結果は以下の〔表1〕に示すとおりで
ある。
【0031】
【表1】
【0032】以上〔表1〕より本発明例の耐折屈曲疲労
性は比較例(1)との比較において、約3倍以上の強さ
が、また比較例(2)との比較において、約7倍以上の
強さが証明された。
【0033】つぎに、前記3種類の背面帆布をそれぞれ
背面部に貼着せしめた3種類のVリブドベルトのゴム粘
着物、石、その他の異物をVリブ溝間に噛み込んだ状態
時の耐タテ裂き性の動的評価を、Vリブドベルトが掛装
されるVリブプーリにあって、複数のVリブの先端アー
ルおよびVリブの設定ピッチは通常のVリブプーリと等
しいが、一本のVリブのみが、他のVリブの背高が3.
45mmであるのに対し、4.2mmとやや背高に設定
され、プーリの、この一本の背高Vリブをもって、異物
の噛み込み状態を想定せしめた段差Vリブプーリを用い
ての代用試験を実施した。
【0034】この折の段差プーリを用いたベルト走行機
構は図8に示すとおりである。即ち、120mmφの駆
動段差プーリ(Dr)と同径の従動段差プーリ(Dn)
および45mmφのテンション段差プーリ(Ten)間
に5PK1100の前記3種類のVリブドベルトを順次
掛装し、雰囲気温度は室温,従動プーリ(Dn)の負荷
12PS,各ベルト張力90kgf/5リブとなるよう
にテンションプーリ(Ten)を調節し、駆動プーリ
(Dr)を4900rpmにて走行させ、各ベルトの耐
久力を測定した。各プーリに段差プーリを用いることに
より得られた耐タテ裂きベルトの耐久試験の結果は以下
〔表2〕に示すとおりである。
【0035】
【表2】
【0036】以上〔表2〕より、本発明例に係る背面帆
布を用いたVリブドベルトは、帆布を構成するベルトで
の打込み本数を最小限としても、比較例(1)に示す広
角度処理を施した帆布を用いたVリブドベルトと略同等
の耐タテ裂き性を保持していることが証明された。また
同時にベルトでの打込み本数を10本/10mmとして
いるので、ベルトでの縦糸、横糸の密度が従来の綿平織
帆布と同等となりベルト周長方向の屈曲疲労性を損うこ
とがない。
【0037】つぎに、前記3種類の背面帆布をそれぞれ
貼着せしめた3種類のVリブドベルトの高温低張力の逆
曲げ4軸駆動による耐久試験を実施した。
【0038】この折の4軸の逆曲げベルト走行機構は図
9に示すとおりである。即ち、120mmφの駆動プー
リ(Dr)と同径の従動プーリ(Dn)及び45mmφ
のテンションプーリ(Ten)間に3PK1100のV
リブドベルトを順次掛装し、雰囲気温度85℃下で、駆
動(Dr)、従動プーリ(Dn)間で85mmφのアイ
ドラープーリ(Id)にてベルトの背面側より押圧し、
従動プーリ(Dn)の負荷12PS,ベルト張力57k
gf/3リブになるようにテンションプーリ(Ten)
を固定し、駆動プーリ(Dr)を4900rpmで走行
させて、各ベルトの耐久性を測定した。ベルトの耐久性
をして、Vリブ自体の亀裂発生の有無を基準とした各種
ベルトの耐久性の試験の結果は、以下の〔表3〕に示す
とおりである。
【0039】
【表3】
【0040】以上〔表3〕より本発明例に係る背面帆布
を用いたVリブドベルトは、比較例(1)に示す広角度
処理帆布を用いたVリブドベルト間には、その耐久性に
おいてこれを凌駕する性能を保有していることが証明さ
れた。
【0041】
【発明の効果】Vリブドベルトにあって、各Vリブ間に
て発生するタテ裂き現象を予防し、かつ阻止するために
は、Vリブドベルトの背面に貼着される背面帆布の幅方
向の引張力を高めることによりベルトの耐タテ裂き性を
保持することができる。
【0042】帆布の幅方向の引張力向上の常套手段は、
織布として最も強靱性が期待できる平織布に対し、広角
度処理(テンター処理)を施すことであった。しかし、
この広角度処理の装置の設置および同処理の手数は直接
製品のコスト高に結び付く結果となる。
【0043】この点、この発明は強靱性に優れた織布と
しての平織帆布を用い、かつコスト高に直結する広角度
処理のための装置および処理手数を一切排したにもかか
わらず、従来より多用されている綿繊維100%の平織
広角度帆布との比較において、ベルトの耐屈曲性を低下
せしめる原因となるベルトでの打込み本数を、特に増加
せしめることもなく、また単糸の引張力を増加せしめる
ために、結果において、ベルトの耐屈曲性の低下、ベル
トの厚みの増加の原因となる単糸の径を拡大せしめるこ
ともなく、従来の綿繊維100%の平織広角度処理帆布
と幅方向の引張力維持の面で何ら遜色のない略同等の性
能を保持することができた。
【0044】 そして、この広角度処理の工程を排する
ことにより、処理装置自体不要なものとなり、また工程
の処理手数が全く不要となるのでVリブドベルトのコス
トの軽減化に結び付けることに成功し、かつこの発明に
あっては、平織帆布をそのままの状態にて使用すること
により、ベルト背面帆布のベルト長手方向(ベルト周長
方向)での打込み本数は広角処理帆布が14本/10m
mであるのに対し、この発明に係る背面帆布のベルト
手方向(ベルト周長方向)での打込み本数は10本/1
0mmと織糸の密度を減ずる単一長さ当り4本も打込み
本数を減ずることができた結果、この面でもベルトのコ
スト安を実現することができた。
【0045】さらに、背面帆布の構成材として、安価な
綿繊維を量的に十分使用し、合成繊維と併用することに
より、この面でもベルトのコスト高を抑制し、さらに加
えて、綿繊維100%の広角度処理帆布との屈曲疲労の
耐折曲性の比較においては、3倍強の強さを確保でき、
さらにまた高温低張力の逆曲げの耐久性の点でも広角度
処理帆布以上の強さを保持することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施したVリブドベルト一部の斜視
図である。
【図2】綿繊維100%の平織帆布に広角度処理を施し
た帆布(比較例1)一部の概略平面図である。
【図3】綿繊維100%の平織帆布(比較例2)一部の
概略平面図である。
【図4】綿繊維50%,合成繊維50%の混合繊維を用
いてなる本発明例の帆布一部の概略平面図である。
【図5】図2に示す帆布の幅方向静的引張力を考察する
折の説明図である。
【図6】図3に示す帆布の幅方向静的引張力を考察する
折の説明図である。
【図7】図4に示す帆布の幅方向静的引張力を考察する
折の説明図である。
【図8】段差プーリによるベルトの耐久試験装置の概略
説明図である。
【図9】低張力逆曲げ4軸によるベルトの耐久試験装置
の概略説明図である。
【符号の説明】
1:Vリブドベルト 2:Vリブ 3:ロープ抗張体 5:背面帆布 6:縦糸 7:横糸 9:綿繊維 10:合成繊維
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−142148(JP,A) 特開 昭54−31850(JP,A) 実開 昭57−186734(JP,U) 特公 昭47−34432(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16G 1/00 - 5/20 B29D 29/10 D03D 1/00 - 27/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Vリブドベルトの背面に貼着される背面
    帆布は、ベルトの長手方向(ベルト周長方向)におい
    て、ベルトでの打込み本数は10本以上/10mm,単
    糸引張力は14N以上/本の綿繊維と50%以上の構成
    比率を保つ合成繊維からなる平織帆布を、これに全く広
    角度処理(テンター処理)を施すことなく帆布の縦糸
    および横糸の交叉角の中央線をベルト長手方向に配して
    なる背面帆布付きVリブドベルト。
  2. 【請求項2】 綿繊維と合成繊維とからなる背面帆布
    は、両繊維の混紡糸,混撚糸又は両繊維糸の混織りのう
    ちの一つをもって構成されている請求項1の背面帆布付
    きVリブドベルト。
  3. 【請求項3】 合成繊維はポリエステル(ポリエチレン
    テレフタレートまたはポリエチレンナフタレート),ナ
    イロン,アラミド,ビニロンのうちの一つをもって構成
    されている請求項1又は2の背面帆布付きVリブドベル
    ト。
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