JP3093599U - 電気器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 高効率で熱吸収・熱放射制御可能な熱伝導体
を用いた電気器具を提供する。 【解決手段】 電気器具において，熱伝導体１が，密閉
室１１３を相互間に区画する内，外壁１１１，１１２を
有する中空の熱伝導部材１１と，該密閉室１１３内に配
設された超伝導体１２とを備え，断熱層２が外壁１１２
の外周面上に設けられる。温度制御装置３は，熱伝導部
材１１の外壁１１２との間で熱の授受を可能として配設
された熱電ユニットを備え，また制御ユニットが熱電ユ
ニットに接続される。制御ユニットは，熱伝導部材１１
の温度を低下させるように熱電ユニットが熱伝導体から
熱を吸収する熱吸収モードか，熱電ユニットが熱伝導体
１へ熱を放射する熱放射モードのどちらかで熱電ユニッ
ト３１を作動するように操作可能である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は，熱エネルギー伝達技術に関し，更に詳細には，熱伝導体を用いた電 気器具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

サーマル・カップは従来公知であり，既存のサーマル・カップにおいては，そ の熱伝導効率を向上させることが望まれている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従って，本考案は高効率で熱吸収・熱放射制御可能な熱伝導体を用いた電気器 具を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するために，本考案による電気器具は，第１内面を有する内壁 と第２内面，外周面及び底面を有する外壁とを備えると共にその内，外壁間に密 閉室を区画した中空の熱伝導部材，並びに前記密閉室内に配設された超伝導体を 含む熱伝導体と，前記外壁の前記外周面を覆う断熱層と，前記熱伝導部材に対す る温度制御装置と，その温度制御装置に接続されて該装置に電力を供給可能な電 源とを備え，前記温度制御装置は，前記熱伝導部材の前記外壁の前記底面との間 で熱の授受が可能となるように配設されて，該熱伝導部材の温度を低下させるよ うに前記熱伝導体から熱を吸収する熱吸収モード及び前記熱伝導体へ熱を放射す る熱放射モードのうちの少なくとも一つのモードで作動するように電気的に操作 可能である熱電ユニットと，前記熱電ユニットに接続されて，前記熱電ユニット を前記熱吸収モード及び前記熱放射モードのうちから選択されたモードで作動す るように操作可能である制御ユニットとを含むことを特徴とする。

【０００５】

【考案の実施の形態】 本考案の実施の形態を，添付図面に例示した本考案の実施例に基づいて以下に 具体的に説明する。

【０００６】 添付図面において，図１は，本考案による電気器具の第１の好適な実施例を示 す概略回路ブロック図，図２は，第１の好適な実施例を示す概略部分断面図，図 ３は，図２の円で囲んだ部分を示す概略拡大断面図，図４は，本考案による電気 器具の第２の好適な実施例を示す概略回路ブロック図，図５は，第２の好適な実 施例を示す概略部分側断面図，図６は，第２の好適な実施例の温度制御装置を示 す概略上面図，図７は，スイッチユニットがオフモード時の温度制御装置を示す 概略背面図である。

【０００７】 本考案を更に詳細に説明する前に，本開示を通じて同等の要素は同じ符号を付 してあることに留意されたい。

【０００８】 先ず，図１〜図３に示すように，本考案による電気器具の第１の好適な実施例 は，熱伝導体１，断熱層２，温度制御装置３，及び電源３７を備える。

【０００９】 熱伝導体１は，アルミニウム，銅，金属合金，又はその他の熱伝導性能の良好 な材料からなると共に，密閉室１１３を区画する内壁及び外壁１１１，１１２を 有する中空の熱伝導部材１１と，前記室１１３内に配設された超伝導体１２とを 備える。本実施例では，中空の熱伝導部材１１がカップ本体として形成される。 内壁１１１は第１内面１１１０（図３参照）を有する。外壁１１２は，第２内面 １１２０と，外周面１１２１と，底面１３とを有しており，該底面１３には凹部 １３０が形成される（図２及び図３参照）。

【００１０】 超伝導体１２は，過酸化ナトリウム，酸化ナトリウム，酸化ベリリウム，三酸 化二マンガン，重クロム酸アルミニウム，重クロム酸カルシウム，酸化ホウ素， 重クロム酸ラジカル，及びそれらの組合せからなる群から選ばれた少なくとも一 つの化合物；酸化コバルト（ＩＩ），三酸化二マンガン，酸化ベリリウム，クロ ム酸ストロンチウム，炭酸ストロンチウム，酸化ロジウム，酸化第二銅，ベータ チタニウム，重クロム酸カリウム，酸化ホウ素，重クロム酸カルシウム，重クロ ム酸マンガン，重クロム酸アルミニウム，重クロム酸ラジカル，及びそれらの組 合せからなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物；又は，変性酸化ロジウム ，重クロム酸カリウム，変性酸化ラジウム，重クロム酸ナトリウム，重クロム酸 銀，単結晶シリコン，酸化ベリリウム，クロム酸ストロンチウム，酸化ホウ素， 過酸化ナトリウム，ベータチタニウム，重クロム酸金属塩，及びそれらの組合せ からなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物を含む。

【００１１】 この超伝導体１２は，公知技術により内，外壁１１１，１１２の第１及び第２ 内面１１１０，１１２０の各上にライニングとして形成される（図３参照）。

【００１２】 断熱層２は外壁１１２の外周面１１２１上に設けられる。

【００１３】 温度制御装置３は，熱電ユニット３１と制御ユニット３２とを備える。熱電ユ ニット３１は，熱伝導部材１１の外壁１１２の底面１３上に，熱的に連通，即ち 熱の授受を可能として配設される。熱電ユニット３１は，熱伝導部材１１の温度 を低下させるように熱電ユニット３１が熱伝導体１から熱を吸収する熱吸収モー ドと，熱電ユニット３１が熱伝導体１へ熱を放射する熱放射モードのうちの少な くとも一つのモードで作動するように電気的に操作可能である。熱電ユニット３ １は，熱伝導部材１１の外壁１１２の底面１３に接した，電気加熱要素や熱電冷 却ユニットなどの電気操作式の熱エネルギー源を備える。

【００１４】 本実施例の熱エネルギー源は，（図示しない）熱吸収側面とその反対側の（図 示しない）熱放射側面を有する熱電冷却ユニット３１１である。熱電ユニット３ １は更に，熱放射側面に配設されたヒートシンク３１２と，ヒートシンク３１２ 側への空気流を誘発するように配設されたファン３１３とを備える（図２参照） 。制御ユニット３２は熱電ユニット３１に接続されており，熱電ユニット３１を 熱吸収モードと熱放射モードのうちから選択されたモードで作動するように操作 可能である。制御ユニット３２は，電力の供給を制御するために，熱電冷却ユニ ット３１１と熱電ユニット３１のファン３１３とに接続された電力制御回路３２ １を備える。

【００１５】 電源３７は，電力を供給するために温度制御装置３に接続される。電源として は，本考案の電気器具が様々な場面で使用できるように，ＡＣ電源，電池セット ，或いは自動車から供給されるＤＣ電源が使用できる。

【００１６】 図２に示すように，熱伝導体１は温度制御装置３上にねじ式に装着可能である 。電気器具は，中空の熱伝導部材１１に着脱可能に覆設されたキャップ４と，断 熱層２に装着されたハンドル５とを更に備える。以上のように，本考案の電気器 具は，電源３７が電池セットである場合は携帯型のサーマル・カップとして機能 する。

【００１７】 図４及び図５は，第１の好適な実施例の変形例である，本考案による電気器具 の第２の好適な実施例を示す。先の実施例とは異なり，熱伝導体１は，温度制御 装置３′上に着脱可能に配設される。電気器具は，電源３７と温度制御装置３′ とを相互接続するスイッチユニット３６を更に備える。このスイッチユニット３ ６は，電源から温度制御装置３′への電力の供給を制御するように操作可能であ る。

【００１８】 図６及び図７に示すように，温度制御装置３′は，熱伝導板３３と，円環状押 圧板３４と，複数の弾性片３５とを更に備える。熱伝導板３３は，熱伝導部材１ １が熱伝導板３３を介して熱電冷却ユニット３１１に熱的に連通，即ち熱の授受 が可能となるように，熱伝導部材１１の外壁１１２の底面１３と熱電冷却ユニッ ト３１１との間に配設される。押圧板３４は熱伝導板３３の周りに配設される。 弾性片３５は，押圧板３４がヒートシンク３１２に対して移動可能なように，押 圧板３４と熱電ユニット３１のヒートシンク３１２との間に装着される（図７参 照）。

【００１９】 本実施例のスイッチユニット３６は，ヒートシンク３１２と熱伝導板３３との 間に配設された操作杭３６１を備える（図７参照）。スイッチユニット３６によ り，図７に示すように操作杭３６１が押圧板３４から離間して電力が温度制御装 置３′に供給されない（すなわち，熱伝導体１が温度制御装置３′から離れてい る）オフモードと，押圧板３４をヒートシンク３１２の方へ移動させるように熱 伝導体１が熱伝導板３３上に配設された時に押圧板３４により操作杭３６１が押 圧されて電力が温度制御装置３′に供給されるオンモードとの間の切換操作が行 われる。

【００２０】 更に図４〜図６に示すように，温度制御装置３′は，熱伝導体１の温度情報を 表示するために，制御ユニット３２に接続された，７個の区分からなる２組の表 示ユニット３２３を更に備える。表示ユニット３２３は温度制御装置３′のハウ ジング３０に装着される。ハウジング３０に装着された複数の機能ボタン３２１ １を備える操作ユニットが制御ユニット３２に接続されており，熱吸収モードと 熱放射モードのうちから選択されたモードで熱電ユニット３１を作動させるため に，操作ユニットを手動で操作することにより制御ユニット３２による電力制御 回路３５の制御を可能とする制御信号が送信される。

【００２１】 以上，本考案を最も実用的で好適と思われる実施例と関連して説明したが，本 考案は開示した実施例に何ら制限されるものではなく，上記のような変形及び均 等な構成をすべて包含するように最も広義に解釈された要旨と範囲に含まれる種 々の構成をその範囲に含むものであると理解される。

【００２２】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば，高効率で熱吸収・熱放射制御可能な熱伝導体を 用いた電気器具が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による電気器具の第１の好適な実施例を
示す概略回路ブロック図

【図２】第１の好適な実施例を示す概略部分断面図

【図３】図２の円で囲んだ部分を示す概略拡大断面図

【図４】本考案による電気器具の第２の好適な実施例を
示す概略回路ブロック図

【図５】第２の好適な実施例を示す概略部分側断面図

【図６】第２の好適な実施例の温度制御装置を示す概略
上面図

【図７】スイッチユニットがオフモード時の温度制御装
置を示す概略背面図

【符号の説明】

１ 熱伝導体 １１ 熱伝導部材 １１１ 内壁 １１２ 外壁 １２ 超伝導体 ２ 断熱層 ３，３′ 温度制御装置 ３１ 熱電ユニット ３１１ 熱電冷却ユニット ３１２ ヒートシンク ３１３ ファン ３２ 制御ユニット ３２１ 電力制御回路 ３２１１ 操作ユニット ３４ 押圧板 ３５ 弾性片 ３６ スイッチユニット ３６１ 操作杭 ３７ 電源

Claims (13)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１内面（１１１０）を有する内壁（１
   １１）と第２内面（１１２０），外周面（１１２１）及
   び底面（１３）を有する外壁（１１２）とを備えると共
   にその内，外壁（１１１，１１２）間に密閉室（１１
   ３）を区画した中空の熱伝導部材（１１），並びに前記
   密閉室（１１３）内に配設された超伝導体（１２）を含
   む熱伝導体（１）と，前記外壁（１１２）の前記外周面
   （１１２１）を覆う断熱層（２）と，前記熱伝導部材
   （１１）に対する温度制御装置（３，３′）と，その温
   度制御装置（３，３′）に接続されて該装置（３，
   ３′）に電力を供給可能な電源（３７）とを備え，前記
   温度制御装置（３，３′）は，前記熱伝導部材（１１）
   の前記外壁（１１２）の前記底面（１３）との間で熱の
   授受が可能となるように配設されて，該熱伝導部材（１
   １）の温度を低下させるように前記熱伝導体（１）から
   熱を吸収する熱吸収モード及び前記熱伝導体（１）へ熱
   を放射する熱放射モードのうちの少なくとも一つのモー
   ドで作動するように電気的に操作可能である熱電ユニッ
   ト（３１）と，前記熱電ユニット（３１）に接続され
   て，前記熱電ユニット（３１）を前記熱吸収モード及び
   前記熱放射モードのうちから選択されたモードで作動す
   るように操作可能である制御ユニット（３２）とを含む
   ことを特徴とする，電気器具。
2. 【請求項２】 前記超伝導体（１２）は，過酸化ナトリ
   ウム，酸化ナトリウム，酸化ベリリウム，三酸化二マン
   ガン，重クロム酸アルミニウム，重クロム酸カルシウ
   ム，酸化ホウ素，重クロム酸ラジカル，及びそれらの組
   合せからなる群から選ばれた少なくとも一つの化合物；
   酸化コバルト（ＩＩ），三酸化二マンガン，酸化ベリリ
   ウム，クロム酸ストロンチウム，炭酸ストロンチウム，
   酸化ロジウム，酸化第二銅，ベータチタニウム，重クロ
   ム酸カリウム，酸化ホウ素，重クロム酸カルシウム，重
   クロム酸マンガン，重クロム酸アルミニウム，重クロム
   酸ラジカル，及びそれらの組合せからなる群から選ばれ
   た少なくとも一つの化合物；又は，変性酸化ロジウム，
   重クロム酸カリウム，変性酸化ラジウム，重クロム酸ナ
   トリウム，重クロム酸銀，単結晶シリコン，酸化ベリリ
   ウム，クロム酸ストロンチウム，酸化ホウ素，過酸化ナ
   トリウム，ベータチタニウム，重クロム酸金属塩，及び
   それらの組合せからなる群から選ばれた少なくとも一つ
   の化合物を含むことを特徴とする，請求項１に記載の電
   気器具。
3. 【請求項３】 前記超伝導体（１２）は，前記内，外壁
   （１１１，１１２）の前記第１及び第２内面（１１１
   ０，１１２０）の各上にライニングとして形成されるこ
   とを特徴とする請求項１に記載の電気器具。
4. 【請求項４】 前記熱電ユニット（３１）は，前記熱伝
   導部材（１１）の前記外壁（１１２）の前記底面（１
   ３）に接して前記制御ユニット（３２）に接続された，
   熱吸収側面及び熱放射側面の少なくとも一つを有する電
   気操作式の熱エネルギー源を含むことを特徴とする請求
   項１に記載の電気器具。
5. 【請求項５】 前記熱エネルギー源は熱電冷却ユニット
   （３１１）であることを特徴とする請求項４に記載の電
   気器具。
6. 【請求項６】 前記熱電ユニット（３１）は，前記熱放
   射側面に配設されたヒートシンク（３１２）と，前記制
   御ユニット（３２）に接続されて前記ヒートシンク（３
   １２）側へ空気流を誘発するように配設されたファン
   （３１３）とを更に含むことを特徴とする請求項５に記
   載の電気器具。
7. 【請求項７】 前記電源（３７）と前記温度制御装置
   （３′）とを相互に接続して，前記電源（３７）から前
   記温度制御装置（３′）への電力の供給を制御するよう
   に操作可能であるスイッチユニット（３６）を更に含む
   ことを特徴とする請求項６に記載の電気器具。
8. 【請求項８】 前記熱伝導体（１）は，前記温度制御装
   置（３′）上に着脱可能に配設されたことを特徴とする
   請求項７に記載の電気器具。
9. 【請求項９】 前記温度制御装置（３′）は，前記熱伝
   導部材（１１）と前記熱電冷却ユニット（３１１）との
   間で熱の授受が可能となるように，前記熱伝導部材（１
   １）の前記外壁（１１２）の前記底面（１３）と前記熱
   電ユニット（３１）との間に配設された熱伝導板（３
   ３）と，前記熱伝導板（３３）の周りに配設された円環
   状押圧板（３４）と，前記押圧板（３４）が前記ヒート
   シンク（３１２）に対して移動可能なように前記押圧板
   （３４）と前記ヒートシンク（３１２）との間に装着さ
   れた複数の弾性片（３５）とを更に含み，前記スイッチ
   ユニット（３６）は，前記ヒートシンク（３１２）と前
   記押圧板（３４）との間に配設された操作杭（３６１）
   を含み，前記スイッチユニット（３６）は，前記操作杭
   （３６１）が前記押圧板（３４）から離間して電力が前
   記温度制御装置（３′）に供給されないオフモードと，
   前記押圧板（３４）を前記ヒートシンク（３１２）の方
   へ移動させるように前記熱伝導体（１）が前記熱伝導板
   （３３）上に配設された時に前記押圧板（３４）により
   前記操作杭（３６１）が押圧されて電力が前記温度制御
   装置（３′）に供給されるオンモードとの間を切換操作
   可能であることを特徴とする請求項８に記載の電気器
   具。
10. 【請求項１０】 前記熱エネルギー源は電気加熱要素を
    含むことを特徴とする請求項４に記載の電気器具。
11. 【請求項１１】 前記制御ユニット（３２）は，電力の
    供給を制御するために前記熱電ユニット（３１）に接続
    された電力制御回路（３２１）を含むことを特徴とする
    請求項１に記載の電気器具。
12. 【請求項１２】 前記温度制御装置（３′）は，前記熱
    伝導体（１）の温度情報を表示するために前記制御ユニ
    ット（３２）に接続された表示ユニット（３２３）を更
    に含むことを特徴とする請求項１に記載の電気器具。
13. 【請求項１３】 前記熱伝導体（１）の前記中空の熱伝
    導部材（１１）はカップ本体として形成されたことを特
    徴とする請求項１に記載の電気器具。