JP3092326B2 - Ccd用リッド - Google Patents

Ccd用リッド

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JP3092326B2
JP3092326B2 JP04149831A JP14983192A JP3092326B2 JP 3092326 B2 JP3092326 B2 JP 3092326B2 JP 04149831 A JP04149831 A JP 04149831A JP 14983192 A JP14983192 A JP 14983192A JP 3092326 B2 JP3092326 B2 JP 3092326B2
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ccd
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carbon atoms
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CCD〔charge
−coupled device(電荷結合素子)〕用
のリッド〔LID(カバー)〕に関する。
【0002】
【従来の技術】CCDセンサーは、ファクシミリ、AF
カメラ、バーコードリーダーに用いるリニア型(一次
元)CCDと、ビデオカメラ、産業用カメラに用いるエ
リア型(二次元)CCDとの二種類がある。一般的なC
CDセンサーの構造は、セラミックスにCCDチップを
埋め込み、ガラスリッドでカバーする中空構造となって
いる。このガラスリッドは、CCDチップをホコリ、湿
気などから保護する役目をするために、セラミックスに
接着されている。このリッドを通して情報を読み取る必
要から、該リッドは、可視光を高い透過性で通す透明性
と、CCDチップを湿気などから保護するために吸収性
が低く、透水性が小さくなければならない。また、像の
ゆがみが生じないために、リッドの複屈折が小さくなけ
ればならない。しかも、リッドは、セラミックスに、通
常、エポキシ系接着剤を用いて高温下保持して接着され
ている。また、CCDを使用した機器、例えばAFカメ
ラやビデオカメラは、車中に放置されるケースも多々あ
り、高温で変形してはならない。従って、リッド材料に
は、耐熱性も要求される。
【0003】以上のような特性から、リッド材料として
は、ガラスが用いられ、薄膜のガラス製のリッドが実用
化されている。このガラスリッドは、通常、厚み1mm
あるいはそれ以下の薄く、両面とも平面で表面平滑性の
優れたものが用いられている。しかしながら、このガラ
スリッドは、極めて薄いため、製造時に壊れることが多
い。しかも、ガラスリッドは、薄いことに加えて平滑性
を付与するために、表面を磨いて仕上げることもあり、
この作業で割れて歩留まりが一層低下してしまう。さら
に、この薄膜のガラスリッドをCCDに取りつける作業
時にも、割れることが多々あり、ガラスリッドを使用す
ることにより、組立て作業性にも問題がある。さらにま
た、CCDを使用する機器は、軽量化、小型化に向いて
おり、ガラスが高比重で重くなることに加え、さらに薄
くできないなど、強度や加工性にも問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の課題を背景になされたもので、ガラスの優れた特徴
である耐熱性、透明性、低複屈折性、低吸水性などのリ
ッドとして必要とされる物性を実用的レベルで全て維持
し、ガラスの割れやすさから生ずる加工性、作業性を改
良し、しかもCCDを用いる機器の小型化、軽量化を可
能とするCCD用リッドを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱変形温度が
70℃以上、波長400nmから900nmにわたって
の光線透過率(以下「光線透過率」ということがある)
が80%以上、光弾性係数の絶対値が10-10 cm2
dyne以下、および飽和吸水率が2重量%以下であっ
て、下記一般式(I)〜(IV) で表されるノルボルネン
骨格の少なくとも1種を有する有機高分子材料からなる
CCD用リッドを提供するものである。
【0006】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【0007】〔式中、A、B、CおよびDは、水素原
子、炭素数1〜10の炭化水素基、ハロゲン原子、ハロ
ゲン原子で置換された炭素数1〜10の炭化水素基、−
(CH 2 n COOR 1 、−(CH 2 n OCOR 1
−(CH 2 n OR 1 、−(CH 2 n CN、−(CH
2 n CONR 3 2 、−(CH 2 n COOZ、−
(C 2 n OCOZ、−(CH 2 n OZ、−(CH
2 n W、またはBとCから構成された もしくは(多)環状アルキレン基を示す。 ここで、
1 、R 2 、R 3 およびR 4 は、炭素数1〜20の炭化
水素基、Zはハロゲン原子で置換された炭化水素基、W
はSiR 5 p 3-p (R 5 は炭素数1〜10の炭化水素
基、Fはハロゲン原子、−OCOR 6 または−OR
6 (R 6 は炭素数1〜10の炭化水素基を示す)、pは
0〜3の整数を示す)、nは0〜10の整数を示す。〕
【0008】本発明のCCD用リッドは、上記有機高分
子材料から構成されるが、前述したような物性をすべて
満足する必要がある。すなわち、まず本発明のCCD用
リッドに使用される有機高分子材料は、耐熱性を有する
ものでなければならない。耐熱性は、リッドを用いた機
器の使用温度とリッドのセラミックスへの高温付着作業
の観点から、高ければ高いほど好ましく、ASTM D
648で規定する熱変形温度が70℃以上の材料の必要
がある。車中での使用や、セラミックスへの付着処理を
高速で行えるという観点からみると、熱変形温度は10
0℃以上、さらに好ましくは120℃以上である。
【0009】また、光線透過率は、80%以上であるこ
とが必要である。光線透過率が高ければ高いほど像が明
るくなるので好ましく、85%以上、さらに好ましくは
ガラスと同レベルの89%以上である。また、このリッ
ドに常法として使用されている公知の反射防止膜を付着
させて光線透過率を上げることも可能である。
【0010】さらに、CCDに写し出される情報は、リ
ッドを通して読み取られるため、リッドの歪みは、情報
を正確に読み取るために障害となる。従って、できるだ
け歪みの少ないリッドが必要となる。成形体の歪みは、
材料そのものが持つ物性値である光弾性係数に関するも
のと、成形時の残留歪みとから生ずる。この残留歪みに
ついては、成形方法や成形条件によって調整が可能であ
り、残留歪みが生じない方法や条件を、材料に応じて選
ぶことが必要であり、公知の手法を用いて成形できる。
しかしながら、材料そのものの固有の物性である光弾性
係数は変えることができず、その絶対値としては、10
-10 cm2 /dyne以下であることが必要である。こ
の絶対値が小さければ小さいほど好ましく、10-11
2 /dyneがさらに好ましい。
【0011】さらに、飽和吸水率は、CCDチップの湿
度からの保護、リッドの曇り、水滴の付着などの観点か
ら、2重量%以下であることが必要である。この値も、
小さければ小さいほど好ましく、1重量%以下、さらに
0.5重量%以下が好ましい。また、吸水性を低下させ
るために、リッドの両面あるいは片面を、耐吸水性の高
い材料で被覆し、耐吸水性を高めることも可能である。
この被覆方法としては、スパッタリングや蒸着などの手
法で、無機材料、例えばケイ素、アルミニウム、タンタ
ル、ニオブなどの酸化物などをコーティングすることが
挙げられる。また、吸水性の低い高分子材料、例えばポ
リオレフィン類などをコーティングして使用することも
可能である。
【0012】上述のすべての物性を満足する有機高分子
材料としては、その繰り返し単位中に上記一般式(I)
〜(IV) で表されるノルボルネン骨格を含む熱可塑性樹
脂が挙げられる。
【0013】これらのノルボルネン骨格を有する熱可塑
性樹脂は、耐熱性に優れ、光弾性係数が小さいので、複
屈折が小さく、歪みが生じにくく、優れたCCD用リッ
ドを提供することができる。また、得られるCCD用リ
ッドの強度の面や成形性の面から、本発明に使用される
熱可塑性樹脂の数平均分子量は、3,000〜100
万、好ましくは8,000〜20万である。また、これ
らのノルボルネン骨格を有する熱可塑性樹脂には、成形
性、離型性、美観、耐久性の面から、種々の添加剤、例
えば酸化防止剤、耐候剤、離型剤、可塑剤、耐摩耗剤、
滑剤などを必要に応じて添加することができる。
【0014】本発明において使用することのできるノル
ボルネン骨格を有する熱可塑性樹脂としては、例えば特
開昭60−168708号公報、特開昭62−2524
06号公報、特開昭62−252407号公報、特開平
2−133413号公報、特開昭63−145324号
公報、特開昭63−264626号公報、特開平1−2
40517号公報、特公昭57−8815号公報などに
記載されている樹脂などを挙げることができる。この熱
可塑性樹脂の具体例としては、下記一般式(V)で表さ
れる少なくとも1種のテトラシクロドデセン誘導体また
は該テトラシクロドデセンと共重合可能な不飽和環状化
合物とをメタセシス重合して得られる重合体を水素添加
して得られる水添重合体を挙げることができる。
【0015】
【化9】
【0016】(式中、A〜Dは、前記に同じ。)前記一
般式(V)で表されるテトラシクロドデセン誘導体にお
いて、A、B、CおよびDのうちに極性基を含むこと
が、セラミックスへの付着性を向上させ、また種々の表
面処理が容易な点で好ましい。さらに、この極性基が−
(CH2 n COOR1 で表される基であることが、得
られる水添重合体が高いガラス転移温度を有するものと
なる点で好ましい。
【0017】特に、このカルボン酸エステル基よりなる
極性置換基は、一般式(V)のテトラシクロドデセン誘
導体の1分子あたりに1個含有されることが、得られる
水添重合体の高い耐熱性を保持したまま、吸湿性を低く
できる点で好ましい。また、−(CH2 n COOR1
で表される基のうち、nの値が小さいものほど、得られ
る水添重合体のガラス転移温度がさらに高くなるので好
ましい。前記一般式において、R1 は炭素数1〜20の
炭化水素基であるが、炭素数が多くなるほど得られる水
添重合体の吸湿性が小さくなる点では好ましいが、得ら
れる水添重合体のガラス転移温度とのバランスの点か
ら、炭素数1〜4の鎖状アルキル基または炭素数5以上
の(多)環状アルキル基であることが好ましく、特にメ
チル基、エチル基、シクロヘキシル基であることが好ま
しい。
【0018】さらに、カルボン酸エステル基が結合した
炭素原子に、同時に炭素数1〜10の炭化水素基が置換
基として結合されている一般式(V)のテトラシクロド
デセン誘導体は、得られる水添重合体のガラス転移温度
を低下させずに、吸湿性を低下させるので好ましい。特
に、この置換基がメチル基またはエチル基である一般式
(V)のテトラシクロドデセン誘導体は、その合成が容
易な点で好ましい。これらのテトラシクロドデセン誘導
体、あるいはこれと共重合可能な不飽和環状化合物の混
合物は、例えば特開平4−77520号公報第4頁右上
欄第12行〜第6頁右下欄第6行に記載された方法によ
って、メタセシス重合、水素添加され、本発明に使用さ
れる熱可塑性樹脂とすることができる。
【0019】本発明において、熱可塑性樹脂として使用
される前記水添重合体は、クロロホルム中、30℃で測
定される固有粘度(〔η〕inh )が、0.3〜1.5dl
/gの範囲であることが好ましい。〔η〕inh または重
量平均分子量が上記範囲にあることによって、成形加工
性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、機械的特性などが良好
である。また、水添重合体の水素添加率は、60MH
z、 1H−NMRで測定した値が50%以上、好ましく
は90%以上、さらに好ましくは98%以上である。水
素添加率が高いほど、熱や光に対する安定性が優れたも
のとなる。
【0020】なお、本発明において熱可塑性樹脂として
使用される水添重合体は、該水添重合体中に含まれるゲ
ル含有量が5重量%以下であることが好ましく、さらに
1重量%以下であることが特に好ましい。ゲル含有量が
5重量%を超えると、射出成形ではいかなる成形条件の
変更を行っても、成形品表面のシルバーストリークやフ
ィッシュアイの発生を防止することができなくなる。ゲ
ル含有量が5重量%を下回るにつれて、射出成形の成形
条件の制御により、これらの成形不良を少なく抑えるこ
とができるようになる。特に、ゲル含有量を1重量%以
下に抑えた場合には、より高い温度、高い射出速度など
の厳しい条件で射出成形を行うことができる。より精密
なCCD用リッドなどの光学部品を成形する場合には、
ゲル含有量を0.1重量%以下、さらに好ましくは0.
01重量%以下に抑えることが好ましい。
【0021】このようなゲル含有量の少ない水添重合体
を得る方法としては、例えば下記のような方法を挙げる
ことができる。 仕上げ(溶媒の除去)工程を、すべて不活性雰囲気下
で行う方法。 この仕上げ工程、特に溶媒の除去は、加熱して行われる
ので、ゲル化を防止するためにはチッ素雰囲気下で操作
することが望ましい。具体的には、仕上げ工程に入る前
の(水添)重合体溶液の取り扱いをすべてチッ素雰囲気
下で行う。溶媒の除去を減圧下で行う場合においても、
装置の漏れをできる限り減らすとともに、万一、漏れが
あっても空気ではなくチッ素が漏れるように装置全体を
チッ素雰囲気下に設置する、などの操作が挙げられる。
【0022】適当な酸化防止剤を、例えば重合体の水
添工程後に添加する方法。 ここで、ゲルの発生を防止するために用いることのでき
る酸化防止剤としては、フェノール系などの一般によく
知られている酸化防止剤が適用できる。具体的には、ペ
ンタエリスリトール−テトラキス〔3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベン
ゼン、3,9−ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−4
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキ
シ〕−1,1−ジメチルエチル}2,4,8,10−テ
トラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、トリス−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−t−ブチ
ル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジルイソシ
アヌレート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジルホスホネートジエチルエステル、n−オクタデ
シル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネートなどが挙げられる。これらの
フェノール系酸化防止剤に、さらにリン系酸化防止剤を
組み合わせて使用してもよい。例えば、このリン系酸化
防止剤としては、ビス−(2,6−ジ−t−ブチル−4
−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイ
ト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファ
イト)などが挙げられる。
【0023】仕上げ(溶媒の除去)時の温度をできる
下げる方法。 この方法としては、次のような(イ)〜(ハ)の方法が
挙げられる。 (イ)溶媒をできるだけ沸点の低いものを用いる。しか
しながら、あまり沸点の低い溶媒を用いると、重合時、
水添時の内圧が高くなり、装置の耐圧を上げる必要が生
じたり、溶媒そのものが高価なものになるなどの他の要
因を考慮しなければならない。 (ロ)溶媒の除去を減圧下で行う。この方法は、充分に
効果が期待できる。 (ハ)処理される(水添)重合体溶液が、できるだけ薄
い膜となって効率よく溶媒が揮発できるような装置を用
いる。 以上のような方法により、溶媒の除去の際の温度は、酸
化防止剤を用いない条件では300℃以下に保つことが
好ましい。また、適当な酸化防止剤を用いた場合では、
380℃以下に保つことが好ましい。
【0024】また、前記〜の方法によってもゲルが
発生してしまった場合や、前記〜の方法を行わなか
った場合などでゲルが発生してしまった場合には、ろ過
により除去してもよい。発生したゲルのろ過による除去
は、次のような方法で行われる。すなわち、(水添)重
合体を適当な良溶媒に20重量%以下、好ましくは15
重量%以下の濃度に溶かし、この溶液を孔径が1μm程
度のフィルターでろ過する。より完全にゲルを除去する
必要がある場合には、0.5μm程度のフィルターを用
いることができる。本発明においては、これらの方法の
いずれも有効に活用することができるし、これらの方法
を組み合わせて水添重合体を製造するとさらに効果的で
ある。
【0025】また、本発明において、熱可塑性樹脂とし
で使用される前記水添重合体は、該水添重合体中に含ま
れる水分量を1,000ppm以下に抑えた場合には、
射出成形時のシルバーストリークおよびフィッシュアイ
の発生、成形品の表面の剥離などがさらに抑制され、よ
り安定した成形を行うことができる。より高い温度、高
い射出速度などの厳しい条件で射出成形を行う場合に
は、水添重合体の水分量を300ppm以下に抑えると
良好な結果が得られる。さらに、長期にわたって安定に
成形を行いたい場合には、水添重合体の水分量を100
ppm以下に抑えることが望ましい。このように、水分
の含有量の少ない水添重合体を得る方法としては、一般
の重合体の乾燥に用いられている方法、例えば真空乾燥
法、乾燥空気もしくは乾燥チッ素による気流乾燥法など
が挙げられる。特に、水添重合体の酸化劣化を嫌う場合
には、真空乾燥法あるいは乾燥チッ素を用いた気流乾燥
法が好ましい。
【0026】さらに、本発明の熱可塑性樹脂として使用
される前記水添重合体は、該水添重合体中に含まれるハ
ロゲン含有量を500ppm以下に抑えた場合には、加
熱時の水添重合体のゲルの発生や着色に対して良好な結
果を与えることができる。特に、ハロゲン含有量が10
0ppm以下、さらに好ましくは50ppm以下に抑え
た場合には、より良好な耐熱性が得られる。ハロゲン含
有量の少ない水添重合体を得る方法としては、 ハロゲン原子を含まない触媒や溶媒を使用して、(水
添)重合体を得る方法(以下「方法」という)、 (水添)重合体製造時に、ハロゲン原子を除く工程を
取り入れる方法(例えば、抽出法および/または水添触
媒への吸着方法、以下「方法」という)、などが挙げ
られる。
【0027】前記方法は、最も簡便で、ハロゲン原子
が本質的に(水添)重合体中に取り込まれないことから
効果が大きい。しかしながら、方法は、触媒が高価で
あることなどの問題点もある。この方法で使用する触
媒としては、メタセシス重合触媒として、(a)タング
ステンまたはモリブデンのアルコキシ誘導体と、(b)
成分有機リチウム化合物、有機マグネシウム化合物、有
機亜鉛化合物、トリアルキルアルミニウム誘導体または
テトラアルキルスズ化合物などの組合せが挙げられる。
また、方法における重合溶媒としては、トルエン、キ
シレン、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロ
ヘキサン、デカリンなどの芳香族炭化水素、1,2−ジ
メトキシエタン、ジメチレングリコールジメチルエーテ
ル、アニソールなどのエーテル系溶媒、酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル系
溶媒などが挙げられる。これらの重合溶媒は、混合系と
して使用することもできる。
【0028】さらに、方法における水素添加反応のた
めの溶媒としては、前記重合に用いられる好ましい溶媒
のうち、水素添加される危険性のある芳香族系化合物を
除いたすべての溶媒を使用することができる。一方、前
記方法における抽出法は、特開平2−36224号公
報に開示されているように、重合後または水素添加後の
(水添)重合体溶液に、(水添)重合体の貧溶媒を加え
て(水添)重合体を回収する方法が挙げられる。この抽
出法でハロゲン原子を除く場合には、貧溶媒としてメタ
ノール、エタノール、プロパノールなどの低級アルコー
ル、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル
などの低級アルコールのエステル類、アセトン、メチル
エチルケトンなどのケトン類などが好ましい。これらの
貧溶媒は、組み合わせて用いることもできる。
【0029】また、前記方法における水添触媒への吸
着方法は、パラジウム、ロジウム、ルテニウムおよびプ
ラチニウムの群から選ばれた少なくとも1種の金属触媒
を用いて、重合体を水素添加反応させることにより、重
合体中のハロゲン原子を除去する方法である。この際、
金属触媒は、担体に担持させて使用することが好まし
い。この担体としては、カーボン、シリカ、アルミナ、
シリカマグネシア、チタニア、ジルコニア、ゼオライ
ト、シリカ−アルミナなどが挙げられる。担持率は、
0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量
%、さらに好ましくは0.2〜7重量%である。この金
属触媒のなかでは、塩素除去率が高いことから、特にパ
ラジウムが好ましい。また、担体としては、比重、触
媒、調製のし易さから、アルミナ、シリカ、シリカマグ
ネシアが好ましい。この水添触媒への吸着方法の詳細に
ついては、特開平3−107904号公報(特願平1−
244659号明細書)において詳述されている。
【0030】本発明に使用される熱可塑性樹脂は、以上
のようなノルボルネン系ポリマーをを水添した水添重合
体より構成されることが特に好ましいが、これに公知の
酸化防止剤、紫外線吸収剤などを添加してさらに安定化
することができる。また、加工性を向上させるために、
滑剤などの従来の樹脂加工において用いられる添加剤を
添加することもできる。
【0031】次に、以上のようなノルボルネン骨格を有
する熱可塑性樹脂からなる有機高分子材料を用いて、本
発明のCCD用リッドを成形する方法について説明す
る。まず、熱可塑性樹脂を必要に応じて本発明の効果を
損なわない量の他の安定剤、帯電防止剤などの添加剤と
ともに、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー、ヘ
ンシェルミキサーなどで混合あるいは混合後、押し出し
機、バンバリーミキサー、二本ロールなどので溶融混合
するか、炭化水素や芳香族溶媒に溶解してポリマー溶液
の状態で混合し、その後、単軸押し出し機、ベント付き
押し出し機、二本スクリュー押し出し機、三本スクリュ
ー押し出し機、円錐型二本スクリュー押し出し機、コニ
ーダー、プラティフィケーター、ミクストケーター、二
軸コニカルスクリュー押し出し機、遊星ねじ押し出し
機、歯車型押し出し機、スクリューレス押し出し機など
を用いて、射出成形を行い、CCD用リッド成形用の金
型によって成形する。すなわち、これらの押し出し機の
加熱シリンダ内でスクリューより均一に溶融可塑化され
た適量の樹脂を、高速で金型内に射出保持し、冷却固化
させるものである。そのほか、射出圧縮成形、プレス成
形、押出成形、溶液キャスティング成形などによっても
CCD用リッドを成形することができる。
【0032】なお、本発明のCCD用リッドがセラミッ
クスへの付着性に劣る場合(例えば、有機高分子材料と
して、ポリオレフィンであり、かつノルボルネン系ポリ
マーを用いた場合)には、リッドの付着側をスパッタリ
ング、蒸着あるいは湿式コーティングなどの手法で表面
に薄膜を形成させて付着性を改善することができる。ま
た、耐吸水性や付着性のさらなる向上のために、同様の
手法でCCD用リッドの片面あるいは両面に表面処理を
施すことができる。
【0033】このようにして得られるCCD用リッド
は、任意の接着剤を用いて基材のセラミックに接着させ
ることができる。接着剤は、リッド材質とセラミックを
両方強く接着し、また熱サイクルにより熱膨張率の違い
によりはがれてしまうことにない接着剤を選ぶことが必
要である。この場合、接着性を改良するために、リッド
の接着面にスパッターや塗布などの手法であらかじめ無
機膜、有機膜を付着させて接着することもできる。接着
剤としては、ホットメルト接着剤、例えばエチレン−酢
酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリエステル、熱可塑
性ゴムや、このベースポリマーに種々の添加剤、例えば
可塑剤、老化防止剤、粘着付与剤としてのロジン、テル
ペン樹脂や石油樹脂などを配合したもののほか、シアノ
アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系
接着剤、紫外線硬化型接着剤などを用いることができ
る。エポキシ系接着剤は、無機材料の接着に優れている
ためよく用いられる。エポキシ系接着剤には、エポキシ
樹脂、硬化剤、硬化促進剤、希釈剤、充填剤などが配合
される。エポキシ樹脂としては、ビスフェノールAグリ
シジルエーテル、テトラブロモビスフェノールA、ノボ
ラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、耐熱性
を向上させる3官能、4官能エポキシ樹脂などが用いら
れる。硬化剤としては、ポリアミン、ポリサルファイ
ド、ポリサルファイド/第3級アミンエポキシポリアミ
ドなどの2液型に用いられる硬化剤や、ジシアンジアミ
ド、ジカルボン段ジヒドラジド、マイクロカプセル封入
アミン、湿気分解型ケチミン、BF3・アミン錯体、ア
ミンイミド化合物などの1液型潜在性硬化剤を用いるこ
とができる。無機材料と有機材料との接着のために、エ
ポキシ樹脂に、ニトリルゴム、酸共重合ニトリルゴムな
どの変性ニトリルゴム、クロロプレンゴムなどの各種ゴ
ムを配合したり、あるいは有機材料を配合したものを用
いて接着性を改良することもできる。
【0034】紫外線硬化型の接着剤としては、アクリレ
ート類が主なものであるが、具体的には2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタク
リレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシ
プロピルアクリレート、その他の高級アルキルアクリレ
ートなどの単官能アクリレートモノマー類;ビニルピロ
リドンなどのその他の単官能モノマー類;エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリプロピレングリコ
ール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトールなどのポリオ
ール類に2個以上のアクリレートが結合した多官能アク
リレートモノマー類を挙げることができる。この中に含
まれる反応性オリゴマーとしては、末端にアクリロイル
基を持つポリエステルアクリレート、分子鎖中にエポキ
シ基かつ末端にアクリロイル基を持つエポキシアクリレ
ートまたはポリウレタンアクリレート、分子鎖中に二重
結合を持つ不飽和ポリエステル、1,2−ポリブタジエ
ン、その他のエポキシ基またはビニルエーテル基を持つ
オリゴマーを挙げることができる。
【0035】光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、
メチルオルソベンゾイルベンゾエート、ベンゾインアル
キルエーテル、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセ
トフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、塩素
化アセトフェノン、α−アシロキシムエステルなどを挙
げることができる。紫外線を照射すると、これら反応性
モノマーおよび/または反応性オリゴマーが光重合開始
剤によりラジカル重合が開始または促進され、硬化する
ことにより、接着性能が発現する。さらに、粘度を調整
したり、接着力を向上することを目的として、適当な溶
剤や熱可塑性ポリマーを加えてもよい。また、CCDの
基材は、セラミックが一般的であるが、エポキシ樹脂、
シリコーンエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフ
タレート樹脂、アルキド樹脂、ポリフェニレンサルファ
イド樹脂などの合成樹脂を主剤とし、電気絶縁性、機械
的強度、熱変形温度の上昇、熱伝導率の向上、熱膨張率
の調整、不撚難燃化などの特性改良のため、ノボラック
グリシジルエーテル型フェノール系硬化剤、硬化促進
剤、溶融シリカ充填剤、シランカップリング剤、難燃
剤、着色剤、離型剤などを配合した合成樹脂組成物や、
リッドと同じものを主剤として、上記特性改良を目的と
してノボラックグリシジルエーテル型フェノール系硬化
剤、硬化促進剤、溶融シリカ充填剤、シランカップリン
グ剤、難燃剤、着色剤、離型剤などを配合したものを用
い、インサート成形、射出成形、トランスファー成形、
滴下注型成形など、樹脂に応じて成形して作る。このう
ち、リッド材質と同じものを主剤とすると、接着性、耐
久性の点で好ましい。これをリッドの材質と同じもので
成形して作り、接着性を安定なものにすることができ
る。
【0036】ところで、従来、CCDに写し出される像
や情報は、ガラスリッドを通して読み取られる。また、
このとき、人間の目ないしセンサーは、この情報をレン
ズを通して読み取ることが多い。従来、ガラス製リッド
は、その加工性から、両面とも平面である。しかしなが
ら、本発明のCCD用リッドは、有機高分子材料から構
成されているため、射出成形でリッドを成形することが
できるので、球面あるいは非球面のリッドを容易に製造
することができる。このCCD用リッドに、このような
加工を施せば、CCDを使用した機器において、レンズ
の数を減少させることが可能となり、一挙に小型化に繋
がる。従って、本発明のCCD用リッドは、両面あるい
は片面を、球面あるいは非球面とし、レンズ機能を持た
せることができる。また、バーコーダーなどでバーを捕
捉したり、小型化することも考えられ、そのためにリッ
ドに拡大機能を持たせるためにも有効である。レンズと
しては、用途によってその構造は異なるが、拡大させる
ためには凸レンズとし、また中央部と端部との拡大度を
一定にするか差を小さくするように設計された非球面と
するのが好ましい。
【0037】
【作用】本発明のCCD用リッドは、前記物性を有する
ノルボルネン骨格を有する熱可塑性樹脂からなる有機高
分子材料を用いているため、射出成形、押し出し成形、
プレス成形などのプラスチック材料一般に知られている
成形法で容易に成形でき、CCD用リッドとして優れた
性能を示す。しかも、強度も保持できガラスリッドに較
べて薄膜化が可能であるだけでなく、リッドの両面ある
いは片面を容易に、球面、非球面に加工できるため、C
CDを用いる機器自体の小型化、軽量化に対応すること
ができる。
【0038】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもの
ではない。なお、実施例中、部および%は、特に断らな
いかぎり重量基準である。また、実施例中の各種の測定
は、次のとおりである。固有粘度(〔η〕 inh 溶媒にクロロホルムを使用し、0.5g/dlの重合体
濃度で30℃の条件下、ウベローデ粘度計で測定した。水添率 水添単独重合体の場合には、60MHz、 1H−NMR
を測定した。ガラス転移温度 走査熱量計(DSC)により、チッ素雰囲気下におい
て、10℃/分の昇温速度で測定した。
【0039】熱変形温度 ASTM D648、18.6kgf/cm2 の条件で
測定した。光線透過率 400nm〜900nmの範囲で測定し、その範囲の最
低値を示した。光弾性係数 エリプソメータにより測定した。像の明るさ、歪み 市販のガラスを使用したものに対する目視比較 像の明るさ;◎ ガラスと同等あるいはそれ以上 ○ ガラスより若干劣るが実用上問題ないレベル 像の歪み; ◎ 全く歪んでいない。 ○ 若干歪みがあるが、実用上問題ないレベル飽和吸水率 20日間、50℃×95%湿度に保ったときの重量増加
割れテスト 平坦面に板を置き、指で押さえたときの割れを調べた。 ◎ 割れない。 × 割れる。
【0040】耐湿試験後の曇り CCDを20日間、50℃かける95%湿度に保ったの
ち、室温に戻してCCD用リッドの内側に曇りが生じた
かどうかを目視で調べた。 ◎ 全く曇りがない。 ○ 若干曇りがあるが、実用上問題がない。 △ 少々曇っている。セラミックスへの接着性 CCD用リッドを市販の紫外線硬化型樹脂で接着し、爪
で剥がれる具体を調べた。 ◎ 全く剥がれない。 ○ 殆ど剥がれないが、強く引っ掻くと一部は剥がれ
る。 △ 一部剥がれる。
【0041】参考例1 8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ
〔4.4.0.12,5 .17,10〕ドデカ−3−エン10
0g、1,2−ジメトキシエタン60g、シクロヘキサ
ン240g、1−ヘキセン25g、およびジエチルアル
ミニウムクロライド0.96モル/lのトルエン溶液
3.4mlを、内容積1リットルのオートクレーブに加
えた。一方、別のフラスコに、六塩化タングステンの
0.05モル/lの1,2−ジメトキシエタン溶液20
mlとパラアルデヒドの0.1モル/lの1,2−ジメ
トキシエタン溶液10mlを混合した。この混合溶液
4.9mlを、前記オートクレーブ中の混合物に添加し
た。密栓後、混合物を80℃に加熱して3時間攪拌を行
った。得られた重合体溶液に、1,2−ジメトキシエタ
ンとシクロヘキサンの2/8(重量比)の混合溶媒を加
えて重合体/溶媒が1/10(重量比)にしたのち、ト
リエタノールアミン20gを加えて10分間攪拌した。
【0042】この重合溶液に、メタノール500gを加
えて30分間攪拌して静置した。2層に分離した上層を
除き、再びメタノールを加えて攪拌、静置後、上層を除
いた。同様の操作をさらに2回行い、得られた下層をシ
クロヘキサン、1,2−ジメトキシエタンで適宜希釈
し、重合体濃度が10%のシクロヘキサン−1,2−ジ
メトキシエタン溶液を得た。この溶液に20gのパラジ
ウム/シリカマグネシア〔日揮化学(株)製、パラジウ
ム量=5%〕を加えて、オートクレーブ中で水素圧40
kg/cm2 として165℃で4時間反応させたのち、水添
触媒をろ過によって取り除き、水添重合体溶液を得た。
また、この水添重合体溶液に、酸化防止剤であるペンタ
エリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕を、
水添重合体に対して0.1%加えてから、380℃で減
圧下に脱溶媒を行った。次いで、溶融した樹脂を、チッ
素雰囲気下で押し出し機によりペレット化し、固有粘度
0.5dl/g(30℃、クロロホルム中)、水添率9
9.5%、ガラス転移温度168℃の熱可塑性樹脂を得
た。
【0043】参考例2 6−エチリデン−2−テトラシクロドデセンを、参考例
1と同様にメタセシス開環重合したのち、水添し、ペレ
ット化して、固有粘度0.56dl/g(30℃、クロロ
ホルム中)、水添率99%、ガラス転移温度140℃の
熱可塑性樹脂を得た。
【0044】実施例1〜4、比較例1〜4 参考例1〜2で得られた熱可塑性樹脂のペレット、ある
いはポリカーボネート〔PC、帝人化成(株)製〕、ポ
リメチルメタクリレート〔PMMA、三菱レーヨン
(株)製〕、低吸水性アクリル樹脂〔日立化成(株)
製〕を原料として、名機製作所(株)製の射出成形機を
用い、それぞれ面積1cm2 の板を得た。この物性値
と、この板をセラミックスに取りつけたときのCCDと
しての評価を併せて表1〜2に示す。なお、市販のガラ
ス製のCCD用リッドの物性値も、比較例として併せて
示す。
【0045】実施例5 実施例1で使用された参考例1の熱可塑性樹脂からなる
板の片面に、飽和吸水率が0.01%である参考例2の
熱可塑性樹脂を厚み0.01mmのフィルムとなるよう
にトルエン溶液で塗り、すばやく乾燥させて参考例2の
熱可塑性樹脂の薄膜付きのシートを得た。実施例1と同
様に試験したところ、耐湿試験後の曇りは全く生じなか
った。
【0046】実施例6 実施例2で使用された参考例2の熱可塑性樹脂からなる
板の片面に実施例5と同様の処置で参考例1のフィルム
を付着させた。この参考例1の熱可塑性樹脂からなるフ
ィルム側をセラミックスに付着させたところ、付着性が
実施例1のように改善された。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、従来用いられているガ
ラス製のリッドの欠点である加工性、作業性を改善し、
実用的なレベルでガラスの特徴である耐熱性、光学特
性、低吸水性などを維持したリッドを提供することがで
きるだけでなく、機器の軽量化、小型化に対応できるC
CD用リッドを提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−195065(JP,A) 特開 平2−103226(JP,A) 特開 平3−122105(JP,A) 実開 平1−21580(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/14 C08F 32/00 C08G 61/08 H01L 23/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱変形温度が70℃以上、波長400n
    mから900nmにわたっての光線透過率が80%以
    上、光弾性係数の絶対値が10-10 cm2 /dyne以
    下、および飽和吸水率が2重量%以下であって、下記一
    般式(I)〜(IV) で表されるノルボルネン骨格の少な
    くとも1種を有する有機高分子材料からなるCCD用リ
    ッド。【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 〔式中、A、B、CおよびDは、水素原子、炭素数1〜
    10の炭化水素基、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換
    された炭素数1〜10の炭化水素基、−(CH2n
    OOR1 、−(CH2 n OCOR1 、−(CH2 n
    OR1 、−(CH2 n CN、−(CH2 n CONR
    3 2 、−(CH2 n COOZ、−(CH2 n OC
    OZ、−(CH2 n OZ、−(CH2 n W、または
    BとCから構成された もしくは(多)環状アルキレン基を示す。 ここで、R1 、R2 、R3 およびR4 は、炭素数1〜2
    0の炭化水素基、Zはハロゲン原子で置換された炭化水
    素基、WはSiR5 p 3-p (R5 は炭素数1〜10の
    炭化水素基、Fはハロゲン原子、−OCOR6 または−
    OR6 (R6 は炭素数1〜10の炭化水素基を示す)、
    pは0〜3の整数を示す)、nは0〜10の整数を示
    す。〕
  2. 【請求項2】 少なくとも片面が球面もしくは非球面で
    ある請求項1記載のCCD用リッド。
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