JP2001072839A - 耐候性樹脂組成物 - Google Patents

耐候性樹脂組成物

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JP2001072839A JP2000145449A JP2000145449A JP2001072839A JP 2001072839 A JP2001072839 A JP 2001072839A JP 2000145449 A JP2000145449 A JP 2000145449A JP 2000145449 A JP2000145449 A JP 2000145449A JP 2001072839 A JP2001072839 A JP 2001072839A
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敏敬 大月
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Yoshinobu Suzuki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐候(光)性が優れるとともに、透明性、耐熱
性に優れ、成形加工時の発塵性が少なく光学部品に成形
加工した際に優れた光学特性を発揮する良好な耐候性樹
脂組成物および光学用材料を提供する。 【解決手段】(A)環状ポリオレフィン系樹脂および
(B)分子量が300以上、温度20℃における蒸気圧
が1×10-8Pa以下であり加熱減量測定での5%重量
減少温度が200℃以上であるベンゾトリアゾール系紫
外線吸収剤および(C)分子量が500以上、温度20
℃における蒸気圧が1×10-6Pa以下であり加熱減量
測定での5%重量減少温度が250℃以上であるヒンダ
ードアミン系光安定剤を含有してなることを特徴とする
耐候性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐候(光)性が優
れるとともに、透明性、耐熱性に優れ、成形加工時の発
塵性が少なく光学部品に成形加工した際に優れた光学特
性を発揮する良好な耐候性樹脂組成物および光学用材料
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、耐熱性の透明熱可塑性樹脂とし
て、環状オレフィン系重合体が注目されており、該環状
ポリオレフィン系樹脂としては例えば特開平1ー132
625号公報、特開平1ー132626号公報、特開昭
63ー218726号公報、特開平2ー133413号
公報、特開昭61ー120816号公報、特開昭61ー
115912号公報等に開示されている。環状ポリオレ
フィン系樹脂は、主鎖構造の剛直性に起因する高いガラ
ス転移温度、主鎖構造に嵩高い基を有するため非晶性で
高い透明性を有し、かつ分極率の異方性が小さいことに
よる低複屈折性等の特徴を有している。環状ポリオレフ
ィン系樹脂のこれらの特徴を生かして、光ディスク、光
学レンズ、光ファイバー、光半導体封止等の用途での応
用が進められている。これら分野への応用においては、
例えば屋外での使用や光源近くでの使用のように、紫外
線成分が多く照射される環境では、場合により成形品が
黄色く変色したり、時によっては成形品表面に微細なク
ラックが発生するなどの問題を生じており、その改善が
求められていた。一般に、熱可塑性樹脂に紫外線吸収剤
を配合することで耐紫外線性が向上して耐候(光)性が
向上することは公知であり、例えば、特開平9ー268
250や特開平4ー154862に開示されている。し
かしながら、今般の高精度の特性が要求される光学部品
に使用した場合において、成形加工時に発塵して金型内
や押出しロール表面に析出して光学部品の特性を著しく
低下させることがしばしば起こり、上記耐候(光)性に
加えて、透明性、耐熱性に優れ、成形加工時の発塵性が
少なく光学部品を成形した際に優れた光学特性を発揮す
る良好な耐候性樹脂組成物および光学用材料が求められ
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、環状
ポリオレフィン系樹脂本来の透明性、耐熱性、機械的特
性を損なうことなく、耐候(光)性に優れ、成形加工時
の発塵性が少なく光学部品に成形加工した際に優れた光
学特性を発揮する良好な耐候性樹脂組成物および光学用
材料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(A)環状ポリオレフィン系樹脂および(B)分子量が
300以上、温度20℃における蒸気圧が1×10-8
a以下であり加熱減量測定での5%重量減少温度が20
0℃以上であるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤およ
び(C)分子量が500以上、温度20℃における蒸気
圧が1×10-6Pa以下であり加熱減量測定での5%重
量減少温度が250℃以上であるヒンダードアミン系光
安定剤からなることを特徴とする耐候性樹脂組成物、お
よび該樹脂組成物からなる光学用材料を提供するもので
ある。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の耐候性樹脂組成物におい
て、(A)成分としては、環状ポリオレフィン系樹脂が
用いられる。本発明に用いられる環状ポリオレフィン系
樹脂としては、次のような重合体が挙げられる。 化1で表される特定単量体の開環重合体、 化1で表される特定単量体と共重合性単量体との開環
共重合体、 前記の開環(共)重合体の水素添加重合体、 前記の開環(共)重合体をフリーデルクラフト反
応により環化した後、水素添加した(共)重合体、 化1で表される特定単量体と不飽和二重結合含有化合
物との飽和共重合体、 特定単量体、ビニル系環状炭化水素系単量体、シクロ
ペンタジエン系単量体から選ばれる1種以上の単量体の
付加型(共)重合体およびその水素添加物(共)重合
体。
【0006】
【化1】
【0007】〔化1式中、R1〜R4は、それぞれ水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、また
はその他の1価の有機基であり、それぞれ同一又は異な
っていてもよい。R1とR2またはR3とR4は、一体化し
て2価の炭化水素基を形成しても良く、R1またはR2
3またはR4とは互いに結合して、単環または多環構造
を形成してもよい。mは0または正の整数であり、pは
0または正の整数である。〕
【0008】<特定単量体>上記化1で表される特定単
量体のうち、好ましいのは、式中、R1およびR3が水素
原子または炭素数1〜10の炭化水素基であり、R2
よびR4が水素原子または一価の有機基であって、R2
よびR4の少なくとも一つは水素原子および炭化水素基
以外の極性を有する極性基を示し、mは0〜3の整数、
pは0〜3の整数であり、より好ましくはm+p=0〜
4、さらに好ましくは0〜2、とくに好ましくは1であ
る。特定単量体のうち、極性基が特に式−(CH2)nC
OORで表される特定の極性基である特定単量体は、得
られる環状ポリオレフィン系重合体の水素添加物が高い
ガラス転移温度と低い吸湿性を有するものとなる点で好
ましい。上記の特定の極性基にかかる式において、Rは
炭素原子数1〜12の炭化水素基、好ましくはアルキル
基である。また、nは通常、0〜5であるがnの値が小
さいものほど、得られる環状ポリオレフィン系重合体の
ガラス転移温度が高くなるので好ましく、さらにnが0
である特定単量体は、その合成が容易である点で、ま
た、得られる環状ポリオレフィン系重合体がガラス転移
温度の高いものとなる点で好ましい。さらに、前記一般
式1においてR1またはR3がアルキル基であることが好
ましく、炭素数1〜4のアルキル、さらに好ましくは1
〜2、特にメチル基であることが好ましく、特にこのア
ルキル基が上記の式−(CH2)nCOORで表せる特定
の極性基が結合した炭素原子と同一の炭素原子に結合さ
れていることが好ましい。また、一般式1においてmが
1である特定単量体は、ガラス転移温度の高い環状ポリ
オレフィン系重合体が得られる点で好ましい。
【0009】上記化1で表わされる特定単量体の具体例
としては、次のような化合物が挙げられる。ビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、トリシクロ[5.
2.1.02,6 ]−8−デセン、テトラシクロ[4.
4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、ペンタシク
ロ[6.5.1.13,6 .02,7 .09,13]−4−ペン
タデセン、ペンタシクロ[7.4.0.12,5
9,12.08,13]−3−ペンタデセン、トリシクロ
[4.4.0.12,5 ]−3−ウンデセン、5−メチル
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−エチル
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メトキ
シカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン、5−メチル−5−メトキシカルボニルビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−シアノビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、8−メトキシカルボ
ニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3
−ドデセン、8−エトキシカルボニルテトラシクロ
[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、8−
n−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.
2,5 .17,10]−3−ドデセン、8−イソプロポキシ
カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5
7,10]−3−ドデセン、8−n−ブトキシカルボニル
テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ド
デセン、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシ
クロ[4.4.0.12,5 .17, 10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−エトキシカルボニルテトラシクロ
[4.4.0.12,5 .17, 10]−3−ドデセン、8−
メチル−8−n−プロポキシカルボニルテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−
メチル−8−イソプロポキシカルボニルテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−
メチル−8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ
[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、ジメ
タノオクタヒドロナフタレン、エチルテトラシクロドデ
セン、6−エチリデン−2−テトラシクロドデセン、ト
リメタノオクタヒドロナフタレン、ペンタシクロ[8.
4.0.12,5 .19,12.08,13]−3−ヘキサデセ
ン、ヘプタシクロ[8.7.0.13,6 .110,17 .1
12,15 .02,7 .011,16 ]−4−エイコセン、ヘプタ
シクロ[8.8.0.14,7 .111,18 .113,16 .0
3,8 .012,17 ]−5−ヘンエイコセン、5−エチリデ
ンビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、8−エチ
リデンテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−
3−ドデセン、5ーフェニルビシクロ[2.2.1]ヘ
プト−2−エン、8ーフェニルテトラシクロ[4.4.
0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、5−フルオロビ
シクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−フルオロ
メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−
トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2
−エン、5−ペンタフルオロエチルビシクロ[2.2.
1]ヘプト−2−エン、5,5−ジフルオロビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジフルオロ
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,5−ビ
ス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプ
ト−2−エン、5,6−ビス(トリフルオロメチル)ビ
シクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−
5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト
−2−エン、5,5,6−トリフルオロビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、5,5,6−トリス(フル
オロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン、5,5,6,6−テトラフルオロビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、5,5,6,6−テトラキ
ス(トリフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプ
ト−2−エン、5,5−ジフルオロ−6,6−ビス(ト
リフルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2
−エン、5,6−ジフルオロ−5,6−ビス(トリフル
オロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン、5,5,6−トリフルオロ−5−トリフルオロメチ
ルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−フル
オロ−5−ペンタフルオロエチル−6,6−ビス(トリ
フルオロメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−
エン、5,6−ジフルオロ−5−ヘプタフルオロ−is
o−プロピル−6−トリフルオロメチルビシクロ[2.
2.1]ヘプト−2−エン、5−クロロ−5,6,6−
トリフルオロビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エ
ン、5,6−ジクロロ−5,6−ビス(トリフルオロメ
チル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,
5,6−トリフルオロ−6−トリフルオロメトキシビシ
クロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,5,6−ト
リフルオロ−6−ヘプタフルオロプロポキシビシクロ
[2.2.1]ヘプト−2−エン、8−フルオロテトラ
シクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセ
ン、8−フルオロメチルテトラシクロ[4.4.0.1
2,5 .17,10]−3−ドデセン、8−ジフルオロメチル
テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ド
デセン、8−トリフルオロメチルテトラシクロ[4.
4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、8−ペンタ
フルオロエチルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .1
7,10]−3−ドデセン、8,8−ジフルオロテトラシク
ロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロテトラシクロ[4.4.0.1
2,5 .17,10]−3−ドデセン、8,8−ビス(トリフ
ルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5 .1
7, 10]−3−ドデセン、8,9−ビス(トリフルオロメ
チル)テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17, 10]−
3−ドデセン、8−メチル−8−トリフルオロメチルテ
トラシクロ[4.4.0.12,5 .17, 10]−3−ドデ
セン、8,8,9−トリフルオロテトラシクロ[4.
4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、8,8,9
−トリス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,8,
9,9−テトラフルオロテトラシクロ[4.4.0.1
2,5 .17,10]−3−ドデセン、8,8,9,9−テト
ラキス(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.
0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、8,8−ジフル
オロ−9,9−ビス(トリフルオロメチル)テトラシク
ロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、
8,9−ジフルオロ−8,9−ビス(トリフルオロメチ
ル)テトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3
−ドデセン、8,8,9−トリフルオロ−9−トリフル
オロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5
7,10]−3−ドデセン、8,8,9−トリフルオロ−
9−トリフルオロメトキシテトラシクロ[4.4.0.
2,5 .17,10]−3−ドデセン、8,8,9−トリフ
ルオロ−9−ペンタフルオロプロポキシテトラシクロ
[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、8−
フルオロ−8−ペンタフルオロエチル−9,9−ビス
(トリフルオロメチル)テトラシクロ[4.4.0.1
2,5 .17,10]−3−ドデセン、8,9−ジフルオロ−
8−ヘプタフルオロiso−プロピル−9−トリフルオ
ロメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10
−3−ドデセン、8−クロロ−8,9,9−トリフルオ
ロテトラシクロ[4.4.0.12,5 .1 7,10]−3−
ドデセン、8,9−ジクロロ−8,9−ビス(トリフル
オロメチル)テトラシクロ[4.4.0.12,5 .1
7,10]−3−ドデセン、8−(2,2,2−トリフルオ
ロエトキシカルボニル)テトラシクロ[4.4.0.1
2,5 .17,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−
(2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル)テト
ラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセ
ンなどを挙げることができる。これらのうち、得られる
重合体の耐熱性の面から、8−メチルー8ーメトキシカ
ルボニルテトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,1 0
−3−ドデセン、8−エチリデンテトラシクロ〔4.
4.0.12,5.17,10〕−3−ドデセン、8−エチル
テトラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−3−ド
デセン、ペンタシクロ〔7.4.0.12,5.19,12
8,13〕−3−ペンタデセンが好ましい。また、本発明
の耐候性樹脂組成物を成形加工して光学部品とした後
に、反射防止膜やハードコート等の層を部品表面に形成
する場合、これらの層との密着性が特に優れたものとな
ることから、極性基、特に式−(CH2)nCOORで表
される特定の極性基を有する特定単量体がこのましい。
かかる例としては、例えば、5−メトキシカルボニルビ
シクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−メチル−
5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプト
−2−エン、8−メトキシカルボニルテトラシクロ
[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、8−
エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.1
2,5 .17,10]−3−ドデセン、8−n−プロポキシカ
ルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10
−3−ドデセン、8−イソプロポキシカルボニルテトラ
シクロ[4.4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセ
ン、8−n−ブトキシカルボニルテトラシクロ[4.
4.0.12,5 .17,10]−3−ドデセン、8−メチル
−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.
2,5 .17, 10]−3−ドデセン、8−メチル−8−エ
トキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5
7, 10]−3−ドデセン、8−メチル−8−n−プロポ
キシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−イソプロポキ
シカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−n−ブトキシ
カルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5
7,10]−3−ドデセン、が好ましく、特に好ましく
は、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ
[4.4.0.12,5 .17, 10]−3−ドデセン、8−
メチル−8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.
4.0.12,5 .17, 10]−3−ドデセンである。
【0010】<共重合性単量体>開環重合工程において
は、上記の特定単量体を単独で開環重合させてもよい
が、当該特定単量体と共重合性単量体とを開環共重合さ
せてもよい。この場合に使用される共重合性単量体の具
体例としては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロ
ヘプテン、シクロオクテン、トリシクロ[5.2.1.
2, 6 ]−3−デセン、5−エチリデン−2−ノルボル
ネン、ジシクロペンタジエンなどのシクロオレフィンを
挙げることができる。シクロオレフィンの炭素数として
は、4〜20が好ましく、さらに好ましいのは5〜12
である。更にポリブタジエン、ポリイソプレンなどの共
役ジエン化合物、スチレン−ブタジエン共重合体、エチ
レン−非共役ジエン共重合体、ポリノルボルネンなどの
主鎖に炭素−炭素間二重結合を2つ以上含む不飽和炭化
水素系ポリマーなどの存在下に特定単量体を開環重合さ
せてもよい。そして、この場合に得られる開環共重合体
は、そのままでも用いられるが、これをさらに水素添加
して得られた水素添加物は、耐衝撃性の大きい樹脂の原
料として有用である。
【0011】<飽和共重合体を構成する不飽和二重結合
含有化合物>飽和共重合体よりなる環状ポリオレフィン
系樹脂を得るために、前記特定単量体と共に使用される
不飽和二重結合含有化合物としては、例えばエチレン、
プロピレン、ブテンなど好ましくは炭素数2〜12、さ
らに好ましくは2〜8のオレフィン系化合物を挙げるこ
とができる。これらの不飽和二重結合含有化合物は、
「特定単量体/不飽和二重結合含有化合物(重量比)」
が、90/10〜40/60が好ましく、更に好ましく
は85/15〜50/50となる割合で用いられる。
【0012】<シクロペンタジエン系単量体>本発明の
付加型重合体の単量体に使用されるシクロペンタジエン
系単量体としては例えば、シクロペンタジエン、1−メ
チルシクロペンタジエン、2−メチルシクロペンタジエ
ン、2−エチルシクロペンタジエン、5−メチルシクロ
ペンタジエン、5,5−メチルシクロペンタジエンなど
が挙げられる。
【0013】<ビニル化環状炭化水素系単量体>本発明
の付加型重合体の単量体に使用されるビニル化環状炭化
水素系単量体としては例えば、4−ビニルシクロペンテ
ン、2−メチルー4−イソプロペニルシクロペンテンな
どのビニルシクロペンテン系単量体、4−ビニルシクロ
ペンタン、4−イソプロペニルシクロペンタンなどのビ
ニルシクロペンタン系単量体などのビニル化5員環炭化
水素系単量体、4−ビニルシクロヘキセン、4−イソプ
ロペニルシクロヘキセン、1−メチル−4−イソプロペ
ニルシクロヘキセン、2−メチル−4−ビニルシクロヘ
キセン、2−メチル−4−イソプロペニルシクロヘキセ
ンなどのビニルシクロヘキセン系単量体、4−ビニルシ
クロヘキサン、2−メチル−4−イソプロペニルシクロ
ヘキサンなどのビニルシクロヘキサン系単量体、スチレ
ン、α―メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メ
チルスチレン、4−メチルスチレン、1−ビニルナフタ
レン、2−ビニルナフタレン、4−フェニルスチレン、
p−メトキシスチレン等のスチレン系単量体、d−テル
ペン、1−テルペン、ジテルペン、d−リモネン、1−
リモネン、ジペンテン等のテルペン系単量体、4−ビニ
ルシクロヘプテン、4−イソプロペニルシクロヘプテン
等のビニルシクロヘプテン系単量体、4−ビニルシクロ
ヘプタン、4−イソプロペニルシクロヘプタン等のビニ
ルシクロヘプタン系単量体などが挙げられる。
【0014】<重合触媒>本発明において、開環重合反
応はメタセシス触媒の存在下に行われる。このメタセシ
ス触媒は、(a)W、MoおよびReの化合物から選ば
れた少なくとも1種と、(b)デミングの周期律表IA
族元素(例えばLi、Na、Kなど)、IIA族元素
(例えばMg、Caなど)、IIB族元素(例えばZ
n、Cd、Hgなど)、III A族元素(例えばB、
Alなど)、IVA族元素(例えばSi、Sn、Pbな
ど)あるいはIVB族元素(例えばTi、Zrなど)の化
合物であって、少なくとも1つの当該元素−炭素結合あ
るいは当該元素−水素結合を有するものから選ばれた少
なくとも1種との組合せからなる触媒である。またこの
場合に触媒の活性を高めるために、後述の添加剤(c)
が添加されたものであってもよい。(a)成分として適
当なW、MoあるいはReの化合物の代表例としては、
WCl6 、MoCl5 、ReOCl3 など特開平1−2
40517号公報に記載の化合物を挙げることができ
る。(b)成分の具体例としては、n−C49 Li、
(C253 Al 、(C 252 AlCl 、(C2
51.5 AlCl1.5 、(C25 )AlCl2、メ
チルアルモキサン、LiHなど特開平1−240517
号公報に記載の化合物を挙げることができる。添加剤で
ある(c)成分の代表例としては、アルコール類、アル
デヒド類、ケトン類、アミン類などが好適に用いること
ができるが、更に特開平1−240517号公報に示さ
れる化合物を使用することができる。
【0015】メタセシス触媒の使用量としては、上記
(a)成分と特定単量体とのモル比で「(a)成分:特
定単量体」が、通常1:500〜1:50000となる
範囲、好ましくは1:1000〜1:10000となる
範囲とされる。(a)成分と(b)成分との好ましい割
合は、金属原子比で(a):(b)が1:1〜1:5
0、さらに好ましくは1:2〜1:30の範囲である。
(a)成分と(c)成分との好ましい割合は、モル比で
(c):(a)が0.005:1〜15:1、さらに好
ましくは0.05:1〜7:1の範囲である。
【0016】また、本発明において化1で表される単量
体と不飽和二重結合含有化合物との飽和共重合体を合成
するための触媒としては、バナジウム化合物と有機アル
ミニウム化合物とからなる触媒が用いられる。バナジウ
ム化合物としては、一般式VO(OR)abまたはV
(OR)cd(ただし、RHA炭化水素基、0≦a≦
3、0≦b≦3、2≦a+b≦3、0≦c≦4、0≦d
≦4、3≦c+d≦4)で表されるバナジウム化合物、
あるいはこれらの電子供与体付加物が用いられる。電子
供与体としてはアルコール、フェノール類、ケトン、ア
ルデヒド、カルボン酸、有機酸または無機酸のエステ
ル、エーテル、酸アミド、酸無水物、アルコキシシラン
等の含酸素電子供与体、アンモニア、アミン、ニトリ
ル、イソシアナート等の含窒素電子供与体などが挙げら
れる。有機アルミニウム化合物触媒成分としては、少な
くとも1つのアルミニウム−炭素結合あるいはアルミニ
ウム−水素結合を有するものから選ばれた少なくとも1
種が用いられる。触媒成分の比率はバナジウム原子に対
するアルミニウム原子の好ましい比(Al/V)は2以
上、さらに好ましくは2〜50、特に好ましくは3〜2
0の範囲である。
【0017】<開環重合反応用溶媒>開環重合反応にお
いて用いられる溶媒(分子量調節剤溶液を構成する溶
媒、特定単量体および/またはメタセシス触媒の溶媒)
としては、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、ノナン、デカンなどのアルカン類、シクロヘキサ
ン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノル
ボルナンなどのシクロアルカン類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン、クメンなどの芳香族炭
化水素、クロロブタン、ブロムヘキサン、塩化メチレ
ン、ジクロロエタン、ヘキサメチレンジブロミド、クロ
ロベンゼン、クロロホルム、テトラクロロエチレンなど
のハロゲン化アルカン、アリールなどの化合物、酢酸エ
チル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、プロピオ
ン酸メチル、ジメトキシエタンなどの飽和カルボン酸エ
ステル類、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジ
メトキシエタンなどのエーテル類などを挙げることがで
き、これらは単独であるいは混合して用いることができ
る。これらのうち、芳香族炭化水素が好ましい。溶媒の
使用量としては、「溶媒:特定単量体(重量比)」が、
通常1:1〜10:1となる量とされ、好ましくは1:
1〜5:1となる量とされる。
【0018】<分子量調節剤>開環重合体の分子量の調
節は重合温度、触媒の種類、溶媒の種類によっても行う
ことができるが、本発明においては、分子量調節剤を反
応系に共存させることにより調節する。ここに、好適な
分子量調節剤としては、例えばエチレン、プロペン、1
−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテ
ン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどのα−
オレフィン類およびスチレンを挙げることができ、これ
らのうち、1−ブテン、1−ヘキセンが特に好ましい。
これらの分子量調節剤は、単独であるいは2種以上を混
合して用いることができる。分子量調節剤の好ましい使
用量としては、開環重合反応に供される特定単量体1モ
ルに対して0.005〜0.6モル、さらに好ましくは
0.02〜0.5モルとされる。
【0019】本発明で用いられる環状オレフィン系重合
体の好ましい分子量は固有粘度(ηinh)で0.2〜
5、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)で測定したポリスチレン換算の数平均分子量(M
n)は8,000〜100,000、重量平均分子量
(Mw)は20,000〜300,000の範囲のもの
が好適である。
【0020】<水素添加触媒>以上のようにして得られ
る開環重合体は、水素添加触媒を用いて水素添加でき
る。水素添加反応は、通常の方法、すなわち、開環重合
体の溶液に水素添加触媒を添加し、これに常圧〜300
気圧、好ましくは3〜200気圧の水素ガスを0〜20
0℃、好ましくは20〜180℃で作用させることによ
って行われる。水素添加触媒としては、通常のオレフィ
ン性化合物の水素添加反応に用いられるものを使用する
ことができる。この水素添加触媒としては、不均一系触
媒および均一系触媒が公知である。不均一系触媒として
は、パラジウム、白金、ニッケル、ロジウム、ルテニウ
ムなどの貴金属触媒物質を、カーボン、シリカ、アルミ
ナ、チタニアなどの担体に担持させた固体触媒を挙げる
ことができる。また、均一系触媒としては、ナフテン酸
ニッケル/トリエチルアルミニウム、ニッケルアセチル
アセトナート/トリエチルアルミニウム、オクテン酸コ
バルト/n−ブチルリチウム、チタノセンジクロリド/
ジエチルアルミニウムモノクロリド、酢酸ロジウム、ク
ロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、ジク
ロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ク
ロロヒドロカルボニルトリス(トリフェニルホスフィ
ン)ルテニウム、ジクロロカルボニルトリス(トリフェ
ニルホスフィン)ルテニウムなどを挙げることができ
る。触媒の形態は粉末でも粒状でもよい。これらの水素
添加触媒は、好ましくは開環重合体:水素添加触媒(重
量比)が、1:1×10-6〜1:2となる割合で使用さ
れる。このように、水素添加することにより得られる水
素添加重合体は優れた熱安定性を有するものとなり、成
形加工時や製品としての使用時の加熱によってはその特
性が劣化することはない。ここに、水素添加率は、通常
50%以上、好ましく70%以上、より好ましくは90
%以上、更に好ましくは95%以上、特に好ましくは9
7%以上である。
【0021】本発明の(B)成分として用いられるベン
ゾトリアゾール系紫外線吸収剤について、以下に説明す
る。本発明に用いられる(B)成分は、分子量が300
以上、好ましくは350以上5000以下、さらに好ま
しくは400以上3000以下、最も好ましくは500
以上2000以下のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
である。この紫外線吸収剤の分子量が300未満である
と、耐候性が十分でなく、一方分子量が5000を超え
た場合には添加量を増やしたときに透明性を損なう場合
がある。また、本発明の(B)成分は、温度20℃にお
ける蒸気圧が1×10-8Pa以下、好ましくは1×10
-9Pa以下、さらに好ましくは1×10-10Pa以下、
最も好ましくは1×10-11Pa以下である。温度20
℃における蒸気圧が1×10-8Paを超えると、耐候
(光)性、特に高温での耐候(光)性が十分でなく、成
形加工時の発塵性が大きくなり光学部品に成形加工した
際に金型内や押出しロール表面に析出して光学部品の特
性を低下させることがある。
【0022】また、本発明の(B)成分は、加熱減量測
定(空気中:昇温速度10℃/分)での5%重量減少温
度が200℃以上、好ましくは300℃以上、特に好ま
しくは350℃以上である。加熱減量測定(空気中:昇
温速度10℃/分)での5%重量減少温度が200℃未
満であると、成形加工時の発塵性が多くなり、金型汚染
や成形環境のクリーン度低下を発生させるとともに光学
部品の特性を低下させ、耐候(光)性、特に高温での耐
候(光)性が十分でない。また、本発明の(B)成分の
融点(Tm)は、好ましくは100℃以上、さらに好ま
しくは130℃以上、特に好ましくは160℃以上、最
も好ましくは190℃以上である。融点を上記範囲内と
することで、得られる耐候性樹脂組成物の耐熱性を一層
優れたものとする。本発明の(B)成分のベンゾトリア
ゾール系紫外線吸収剤は、上記範囲を満たすものは全て
使用可能であるが、特に好適なものとして、2−[2−
ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジ
ル)フェニル]2H−ベンゾトリアゾール、2,2’−
メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブ
チル)−6−[(2H−ベンゾトリアゾール−2−イ
ル)フェノール]]を挙げることができる。また、本発
明の(B)成分は、上記範囲を満たすものの1種または
2種以上を混合して使用することもできる。
【0023】本発明の(C)成分として用いられるヒン
ダードアミン系光安定剤について、以下に説明する。本
発明に用いられる(C)成分は、分子量が500以上、
好ましくは800以上5000以下、さらに好ましくは
1500以上4000以下、最も好ましくは2000以
上3500以下のヒンダードアミン系光安定剤(HAL
S)である。このヒンダードアミン系光安定剤の分子量
が500未満であると、耐候性の改良が充分でなく、一
方、分子量が5000を超えた場合には添加量を増やし
たときに透明性を損なう場合がある。
【0024】また、本発明の(C)成分は、温度20℃
における蒸気圧が1×10-6Pa以下、好ましくは1×
10-7Pa以下、さらに好ましくは1×10-8Pa以
下、特に好ましくは1×10-9Pa以下、最も好ましく
は1×10-10Pa以下である。温度20℃における蒸
気圧が1×10-6Paを超えると、耐候(光)性、特に
高温での耐候(光)性を十分に改良することができない
とともに、成形加工時の発塵性が大きくなり光学部品に
成形加工した際に金型内や押出しロール表面に析出して
光学部品の特性を低下させる。また、本発明の(C)成
分は、加熱減量測定(空気中:昇温速度10℃/分)で
の5%重量減少温度が250℃以上、好ましくは280
℃以上、さらに好ましくは300℃以上、特に好ましく
は320℃以上である。加熱減量測定(空気中:昇温速
度10℃/分)での5%重量減少温度が250℃未満で
あると、成形加工時の発塵性が多くなり、金型汚染や成
形環境のクリーン度低下を発生させるとともに光学部品
の特性を著しく低下させ、耐候(光)性、特に高温での
耐候(光)性の改良が十分でない。また、本発明の
(C)成分の融点(Tm)は、好ましくは50℃以上、
さらに好ましくは80℃以上、特に好ましくは100℃
以上である。融点を上記範囲内とすることで、得られる
耐候性樹脂組成物の耐熱性を一層優れたものとする。
【0025】本発明の(C)成分のヒンダードアミン系
光安定剤は、上記範囲を満たすものは全て使用可能であ
るが、特に好適なものとして、ポリ[{6−(1,1,
3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−ト
リアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン
{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒペリジル)
イミノ}]、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エ
チレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮
合物、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカル
ボキシラートを挙げることができる。また、本発明の
(C)成分は、上記範囲を満たすものの1種または2種
以上を混合して使用することもできる。
【0026】本発明の耐候性樹脂組成物中の(B)成分
の使用割合は、(A)成分100重量部あたり、好まし
くは0.00001〜10重量部、より好ましくは0.
0001〜5重量部、さらに好ましくは0.001〜3
重量部、特により好ましくは0.01〜1重量部であ
る。(B)成分の使用量が(A)成分100重量部あた
り0.00001重量部未満であると耐候(光)性の効
果を得にくく、一方10重量部を超えると耐熱性の低下
を引き起こす場合がある。
【0027】また、本発明の耐候性樹脂組成物中の
(C)成分の使用割合は、(A)成分100重量部あた
り、好ましくは0.00001〜10重量部、より好ま
しくは0.0001〜5重量部、さらに好ましくは0.
001〜3重量部、特により好ましくは0.01〜1重
量部である。(C)成分の使用量が(A)成分100重
量部あたり0.00001重量部未満であると耐候
(光)性の効果を得にくく、一方10重量部を超えると
耐熱性の低下を引き起こす場合がある。さらに、本発明
の耐候性樹脂組成物中の(B)成分と(C)成分の使用
割合[(B)/(C):重量比]は、好ましくは0.0
01〜1000、より好ましくは0.01〜100、さ
らに好ましくは0.1〜10、特により好ましくは0.
2〜5である。(B)成分と(C)成分の使用割合を上
記範囲内にすることで、耐候(光)性、特に高温での耐
候(光)性が一段と優れたものとなる。
【0028】本発明の組成物には流動性を改良する目的
で炭化水素樹脂、ポリスチレンオリゴマー、ロジン樹脂
等を添加することができる。本発明で使用する炭化水素
樹脂、ポリスチレンオリゴマー、ロジン樹脂としては、
ポリスチレン換算重量平均分子量が2×104以下、好
ましくは2×104〜100のものであり、かつ常温で
固体のものである。具体例としては、C5系樹脂、C9
樹脂、C5系/C9系混合樹脂、シクロペンタジエン系樹
脂、ビニル置換芳香族系化合物の重合体系樹脂、オレフ
ィン/ビニル置換芳香族系化合物の共重合体系樹脂、シ
クロペンタジエン系化合物/ビニル置換芳香族系化合物
の共重合体系樹脂、あるいは前記樹脂の水素添加物等を
挙げることができる。
【0029】また、ロジン樹脂としては例えば、アピエ
チン酸、ピマル酸およびその誘導体(水添体、不均化
体、重合体、エステル化体等)が挙げられる。これらの
炭化水素系樹脂、ポリスチレンオリゴマー、ロジン樹脂
のポリスチレン換算重量平均分子量が高すぎると、環状
ポリオレフィン系系樹脂との相溶性が悪くなり透明性が
低減するので好ましくない。また、常温で液状の炭化水
素樹脂等を用いると、樹脂の強度を低下させやすく、し
かも樹脂の表面にブリードするので好ましくない。炭化
水素樹脂等の配合割合は、環状ポリオレフィン系樹脂1
00重量部に対して、通常0.01〜60重量部、好ま
しくは0.1〜30重量部である。
【0030】本発明の耐候性樹脂組成物の配合方法は、
例えば、二軸押出し機、ロール混練機などによる配合
や、環状ポリオレフィン系樹脂の溶液に炭化水素樹脂等
の溶液をブレンドしてペレット化する方法などが挙げら
れる。また、本発明の耐候性樹脂組成物には、機械的性
質を向上させる目的で、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊
維、金属フレーク、ガラスビーズ、ワラストナイト、ロ
ックフィラー、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、マイ
カ、ガラスフレーク、ミルドファイバー、カオリン、硫
酸バリウム、黒鉛、二硫化モリブデン、酸化マグネシウ
ム、酸化亜鉛ウィスカー、チタン酸カリウムウィスカー
などの充填材を、1種単独で使用することも、あるいは
2種以上を混合して用いることもできる。
【0031】次に、本発明の耐候性樹脂組成物には、公
知の難燃剤、抗菌剤、木粉、カップリング剤、酸化防止
剤、可塑剤、着色剤、滑剤、シリコンオイル、発泡剤、
帯電防止剤などの添加物を配合することができる。
【0032】本発明の耐候性樹脂組成物は、(A)成分
である環状ポリオレフィン系樹脂またはその溶液に
(B)成分および/または(C)成分またはその溶液を
ブレンドしてペレット化する方法、あるいは各種溶融混
練り機、例えばバンバリーミキサー、ニーダー、ロー
ル、フィーダールーダーなどを用いて、各成分を混練り
することにより得られる。混練り温度は、好ましくは1
00〜350℃、さらに好ましくは150〜300℃で
ある。また、各成分を混練りするに際しては、各成分を
一括して混練りしてもよく、数回に分けて添加混練りし
てもよい。混練りは、押し出し機を用い多段添加式で混
練りしてもよく、またバンバリーミキサー、ニーダーな
どで混練りし、その後、押し出し機でペレット化するこ
ともできる。本発明の製造法により製造される組成物
は、公知の成形手段、例えば射出成形、圧縮成形、射出
圧縮成形、押出成形法などを用いて成形品を作製するこ
とができる。
【0033】また、作製された組成物の表面に、無機化
合物、シランカップリング剤などの有機シリコン化合
物、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、メラミン樹脂、エ
ポキシ樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂などからな
るハードコート層を形成することができる。ハードコー
ト層の形成手段としては、熱硬化法、紫外線硬化法、真
空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法
などの公知の方法を挙げることができる。これによっ
て、成形品の耐熱性、光学特性、耐薬品性、耐摩耗性お
よび耐透湿性などを向上させることができる。
【0034】本発明の耐候性樹脂組成物の用途は特に限
定されるものではなく、例えば光学材料として広い範囲
にわたって使用することができる。例えば、メガネレン
ズ、一般カメラ用レンズ、ピックアップレンズ、ビデオ
カメラ用レンズ、望遠鏡レンズ、レーザビーム用レンズ
などのレンズ類、光学式ビデオディスク、コンパクトデ
ィスク(CD)やミニディスク(MD)、DVDディス
ク等のオーディオディスク、相変化型ディスク、光磁気
ディスク(MO)やCD−ROMディスク、CD−Rデ
ィスク、DVD−RAMディスク等のメモリディスクに
挙げられる光ディスク類、位相差フィルムや偏光フィル
ム、透明導電性フィルム、OHPフィルム等の光学フィ
ルムや光拡散板、導光板、液晶表示基板などの光学材
料、フォトインタラプター、フォトカプラー、LEDラ
ンプ等の光半導体封止材、ICカード等のICメモリー
の封止材、光ファイバー等として特に好適に使用するこ
とができる。
【0035】以下、本発明の実施例について説明する
が、本発明がこれらによって制限されるものではない。
【0036】〔参考例1〕特定単量体として下記化2で
表される8ーメチルー8ーメトキシカルボニルテトラシ
クロ[4.4.0.12,5.17,10]ー3ードデセン
250部と1ーヘキセン 41部をトルエン 750部
を、窒素置換した反応容器に仕込み、60℃に加熱し
た。これに、トリエチルアルミニウム(1.5モル/
l)のトルエン溶液 0.62部、 t-BuOH/M
eOHで変性(t-BuOH/MeOH/W=0.35
/0.3/1;モル比)したWCl6溶液(濃度0.0
5モル/l)3.7部を加え、80℃で3時間加熱攪拌
して、開環重合体溶液(a)を得た。この重合反応にお
ける重合転化率は97%であり、重合体の固有粘度(η
inh)は0.45であった。
【0037】
【化2】
【0038】〔参考例2〕参考例1で得られた重合体溶
液(a)4000部をオートクレーブに入れ、これにR
uHCl(CO)[P(C65330.48部を加
え、水素ガス圧を100Kg/cm2、反応温度165
℃の条件で3時間加熱攪拌した。得られた反応溶液を冷
却した後、水素ガスを放圧し、水素添加重合体溶液
(b)を得た。こうして得られた水素添加添加重合体を
大量のメタノール中に注いで、重合体を凝固させた。こ
うして得られた水素添加重合体A−1の水素化率は実質
上100%であった。
【0039】〔参考例3〕特定単量体として8ーエチリ
デンテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ー3
ードデセン 200部を用いたこと以外は参考例1と同
様にして開環重合反応させ、重合体溶液(c)を得た。 〔参考例4〕重合体溶液(a)に代えて、重合体溶液
(c)を用いたこと以外は参考例2と同様に水素添加反
応を行い、水素添加重合体A−2を得た。
【0040】〔参考例5〕攪拌翼、ガス導入管、温度計
および滴下ロートを備えた反応容器を窒素ガスで十分に
置換し、この反応容器内に、モレキュラーシーブにより
脱水乾燥させたシクロヘキサン2000部を入れ、窒素
雰囲気下,テトラシクロドデセン75部、エチルアルミ
ニウムセスキクロリドのn−ヘキサン溶液(1mol/
l)6.6部を加えた。次いで、反応容器の内温を10
℃に保った状態で、反応器内に、ガス導入管から、エチ
レンと窒素の混合ガス(エチレン:10l/Hr、窒
素:40l/Hr)を10分間通した。この溶液にVO
(OC25)Cl2のn−ヘキサン溶液(0.07mo
l/l)23部を滴下ロートより滴下して共重合反応を
開始し、前記混合ガスを通しながら反応を行った。反応
開始後、30分経過後に反応溶液に少量のメタノールを
添加して重合反応を停止させた後、この重合溶液を大量
のメタノール中に注ぎ、重合体A−3を凝固、回収し
た。
【0041】
【実施例】以下、実施例を挙げ本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例に何等制約されるものではない。なお、実施例
中、部および%は特に断らない限り重量基準である。ま
た、実施例中の各種評価は、次のようにして測定した値
である。耐熱性 試験片形状が125×12.5×6.4(mm)で、荷
重1820kPaでの荷重たわみ温度(℃)を測定し
た。透明性 厚さ3.2mmの平板で、可視光領域における全光線透
過率(%)を測定した。
【0042】耐候性 JIS K5400に準じて、サンシャインウエザーメ
ーターを用い、ブラックパネル温度83℃、雨有り(1
8分/120分)条件下で試験片を照射して、400時
間後の色相の変化(△YI)を色差計(スガ試験機
(株)製)で測定した。耐光性 フェードメーターを使用し、紫外線ロングライフカーボ
ンアーク灯で紫外線照度2mJ/m2において200時
間照射後の色相の変化(△YI)を色差計(スガ試験機
(株)製)で測定した。発塵性 射出成形時に金型横で、トランステック(株)製パーテ
ィクルカウンタ(モデル227)を用いて、1μm以上
の塵の数を1立法メートル容積当たりで求めた。
【0043】成形加工例A 光学部品の成形加工例として、CD用対物ピックアップ
レンズをシリンダー温度280℃、金型温度120℃
(ただし、比較例3のみ金型温度90℃)にて射出成形
し、1時間連続成形後にレンズ表面に発生した数ミクロ
ン大の微細な凹凸の有無を光学顕微鏡にて観察して次の
三段階にて評価した。 : 全く発生無く、良好な光学特性を示す。 : 極一部に発生有り、光学特性は比較的良好なるも一
部に特性低下有り。 ×: 全体に発生有り、光学特性が悪く使用に適さな
い。成形加工例B 光学部品の成形加工例として、液晶基板等に使用される
光学シートを、ベント付き単軸押出し機に25cm長の
Tダイを取り付け、シリンダー温度300℃、真空度7
50mmHg、吐出量25kg/h、引き取りロール温
度120℃にて作製し、2時間後にロール表面に発生し
た曇り状析出物ならびにそれに起因するシート表面に発
生する剥離ムラの有無を目視にて観察して次の三段階に
て評価した。 ◎: 全く発生無し、良好な光学特性を示す。 ○: 極一部に発生有り、光学特性は比較的良好なるも
一部に特性低下有り。 ×: 全体に発生有り、光学特性が悪く使用に適さな
い。
【0044】接着性 光学部品のハードコート接着性の評価として、幅40m
m×長さ80mm×厚さ3.2mmの表面が平滑な平板
を射出成形したものを、イソプロピルアルコールに1分
間浸漬し、80℃で1時間熱風乾燥した後に、信越化学
工業(株)製のシリコーンハードコーティング剤X−1
2−2206を塗布し、室温で30分間乾燥した後、8
0℃で2時間乾燥してコートした。このコート物表面を
碁盤目剥離試験を行い、次の二段階で評価した。 ○: 全く剥離が無かった。 ×: 剥離が有った。
【0045】(B)成分 (B)成分として、以下のものを使用した。 B−1: 2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,
α−ジメチルベンジル)フェニル]2H−ベンゾトリア
ゾール。このものの分子量は448であり、温度20℃
における蒸気圧は2×10-10Pa、5%重量減少温度
は305℃(空気中:昇温速度10℃/分)、融点(T
m)は140℃であった。 B−2: 2,2’−メチレンビス[4−(1,1,
3,3−テトラメチルブチル)−6−[(2H−ベンゾ
トリアゾール−2−イル)フェノール]]。このものの
分子量は659であり、温度20℃における蒸気圧は5
×10-12Pa、5%重量減少温度は370℃(空気
中:昇温速度10℃/分)、融点(Tm)は196℃で
あった。
【0046】比較例に用いた(B)成分 比較例に用いた(B)成分として、以下のものを使用し
た。 B−3: 2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール。このものの分子量は225で
あり、温度20℃における蒸気圧は2×10-4Pa、5
%重量減少温度は190℃(空気中:昇温速度10℃/
分)、融点(Tm)は126℃であった。
【0047】(C)成分 (C)成分として、以下のものを使用した。 C−1: ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチ
ルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−
ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ヒペリジル)イミノ}]。このもの
の分子量は2400であり、温度20℃における蒸気圧
は6×10-10Pa、5%重量減少温度は330℃(空
気中:昇温速度10℃/分)、融点(Tm)は125℃
であった。 C−2: N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチ
レンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミ
ノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物。こ
のものの分子量は2500であり、温度20℃における
蒸気圧は5×10-11Pa、5%重量減少温度は325
℃(空気中:昇温速度10℃/分)、融点(Tm)は1
35℃であった。 C−3: テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラ
カルボキシラート。このものの分子量は847であり、
温度20℃における蒸気圧は1×10-9Pa、5%重量
減少温度は285℃(空気中:昇温速度10℃/分)、
融点(Tm)は78℃であった。
【0048】比較例に用いた(C)成分 比較例に用いた(C)成分として、以下のものを使用し
た。 C−4: コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエ
チル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン重縮合物。このものの分子量は3600で
あり、温度20℃における蒸気圧は3×10-6Pa、5
%重量減少温度は310℃(空気中:昇温速度10℃/
分)、融点(Tm)は65℃であった。 C−5: ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)セバケート。このものの分子量は481で
あり、温度20℃における蒸気圧は1×10-8Pa、5
%重量減少温度は240℃(空気中:昇温速度10℃/
分)、融点(Tm)は83℃であった。
【0049】実施例1〜5、比較例1〜5 表1に示す配合処方で、ニーダーを用い、設定温度26
0℃で溶融混練りし、その後、フィーダールーダーでペ
レット化した。このときペレット中の添加剤量を溶媒抽
出して規定量配合されているかを確認した。こうして作
製した耐候性光学材料を用いて、試験片を280℃で射
出成形し、各種評価を行うとともに、上記評価を併せて
行った。評価結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】実施例1〜5より、本発明の耐候性光学材
料は、耐候(光)性が優れるとともに、透明性、耐熱性
に優れ、成形加工時の発塵性が少なく光学部品として成
形加工した際に優れた光学特性を発揮する良好な耐候性
光学材料であることが分かる。また、実施例1〜5の各
サンプルの耐候(光)試験前後の力学強度(曲げ強度、
アイゾットインパクト値)変化がいずれも10%未満の
良好な特性を示すことを確認している。一方、比較例1
は(B)成分が本発明の範囲外であり、耐候(光)性、
発塵性に劣り、成形加工した際に光学部品として適さな
い。比較例2は(C)成分が本発明の範囲外であり、耐
候(光)性、発塵性に劣り、成形加工した際に光学部品
として適さない。比較例3は(C)成分量が比較的に多
く、耐熱性、透明性、発塵性に劣り、成形加工した際に
光学部品として適さない。比較例4は(B)成分が存在
しないために、耐候(光)性に劣る。比較例5は(C)
成分が存在しないために、耐候(光)性に劣る。また、
比較例1〜5の各サンプルの耐候(光)試験前後の力学
強度(曲げ強度、アイゾットインパクト値)変化はいず
れも30%以上であり、大きな特性低下を示すことを確
認している。
【0052】
【発明の効果】本発明の耐候性樹脂組成物は、耐候性光
学材料として有用であり、環状ポリオレフィン系樹脂本
来の優れた透明性、耐熱性、機械的特性を維持しつつ、
耐候(光)性に優れ、成形加工時の発塵性が少なく良好
で、光学部品に成形加工した際に優れた光学特性を発揮
することから、光学用途の中で、例えば屋外での使用や
光源近くでの使用のように、紫外線成分が多く照射され
る環境で、成形品が黄色く変色したり、時によっては成
形品表面に微細なクラックが発生するなどの問題を生じ
させない良好な材料であり、さらに、加工時におけるク
リーン度の低下ならびに成形金型の汚染等の悪影響を防
止できることから、例えば光ディスク、光半導体封止、
光学レンズ、光ファイバー、光学用フィルム、光学材料
などの分野での環状オレフィン系重合体の応用分野の拡
大に貢献することができ、工業的価値は極めて高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 6/00 391 G02B 6/00 391 (72)発明者 鈴木 義信 東京都中央区築地2丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 2H050 AB42Z 4J002 BK001 CE001 EU087 EU176 EU187 FD047 FD056

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)環状ポリオレフィン系樹脂および
    (B)分子量が300以上、温度20℃における蒸気圧
    が1×10-8Pa以下であり加熱減量測定での5%重量
    減少温度が200℃以上であるベンゾトリアゾール系紫
    外線吸収剤および(C)分子量が500以上、温度20
    ℃における蒸気圧が1×10-6Pa以下であり加熱減量
    測定での5%重量減少温度が250℃以上であるヒンダ
    ードアミン系光安定剤を含有してなることを特徴とする
    耐候性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分100重量部あたり、
    (B)成分の含有量が0.00001〜10重量部であ
    り、(C)成分の含有量が0.00001〜10重量部
    である請求項1記載の耐候性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の耐候性樹脂組成物から
    なる光学用材料。
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