JP3089977B2 - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents

内燃機関の燃料供給装置

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JP3089977B2 JP07054675A JP5467595A JP3089977B2 JP 3089977 B2 JP3089977 B2 JP 3089977B2 JP 07054675 A JP07054675 A JP 07054675A JP 5467595 A JP5467595 A JP 5467595A JP 3089977 B2 JP3089977 B2 JP 3089977B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は内燃機関に燃料を供給
するための燃料供給装置に係る。詳しくは、タンク内の
燃料をデリバリパイプを介してインジェクタへ圧送する
と共に、デリバリパイプからタンクへ燃料を戻すために
使用される従前のリターンパイプを廃止してなるいわゆ
るリターンレスタイプの燃料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図4に示す燃料供給装置がある。
この装置で、ポンプ31はタンク32内の燃料を吐出す
る。吐出された燃料は燃料パイプ33及びフィルタ34
を経てデリバリパイプ35に所定の圧力をもって達す
る。このデリバリパイプ35は燃料を各インジェクタ3
6へ分配する。各インジェクタ36は内燃機関(エンジ
ン)37の各気筒に対して燃料を噴射する。コンピュー
タ38はエンジン37の運転状態に応じて算出される燃
料噴射量に基づいて各インジェクタ36を制御する。デ
リバリパイプ35に設けられたプレッシャレギュレータ
39は、デリバリパイプ35を含む高圧側の燃料パイプ
33等における燃料圧力を吸気マニホールド40内の圧
力に対して一定となるように調整し、余った燃料をリタ
ーンパイプ41を通じてタンク32へ戻す。そのため
に、プレッシャレギュレータ39のセンシングポート3
9aは、吸気マニホールド40における吸気圧力を燃料
圧力を調整するための参照圧力としてパイプ42を通じ
て導入する。
【0003】上記の燃料供給装置では、高温時にデリバ
リパイプ35の中で発生した燃料ベーパ等の気体は、プ
レッシャレギュレータ39からリターンパイプ41を経
てタンク32へ排出される。ところで、近年のエンジン
として、構成の簡略化等を狙って、デリバリパイプから
タンクへ燃料を戻すために使用される従前のリターンパ
イプを廃止してなるいわゆるリターンレスタイプの燃料
供給装置を採用するものがある。このタイプの装置とし
て、従前のリターンパイプを廃止する代わりに、ポンプ
から燃料パイプへ吐出される燃料を調圧して直接タンク
へ戻すために、プレッシャレギュレータをタンクに配置
したものがある。
【0004】特開平6−129325号公報はこの種の
リターンレスタイプの燃料供給装置の一例を開示する。
このタイプの装置では、従前のリターンパイプを廃止す
ることにより、燃料ベーパ等の気体の排出先が無くなる
ことになる。そのため、気体がデリバリパイプの中に溜
まり、インジェクタから噴射される燃料に混入してその
噴射量が所期の量よりも低下するおそれがある。
【0005】そこで、この公報の装置では、図5に示す
ように、デリバリパイプ45から各インジェクタ46に
燃料を分配するための各コネクタ47をデリバリパイプ
45内の上部に開口させる。デリバリパイプ45の上流
の燃料配管48より分岐された燃料パイプ49をデリバ
リパイプ45の上部に設置し、この燃料パイプ49とデ
リバリパイプ45とを絞り50により連通する。この構
成により、デリバリパイプ45内に溜まった燃料ベーパ
等の気体を燃料パイプ49に一旦溜めた後、絞り50を
通じてデリバリパイプ45内へ徐々に導入し、各コネク
タ47を通じて各インジェクタ46から排出させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平6−129325号公報の装置では、デリバリパイ
プ45に溜まった燃料ベーパ等の気体は、最終的には各
インジェクタ46から燃料と一緒に噴射されることにな
る。そのため、特にエンジンを高温状態から再始動させ
るような場合には、デリバリパイプ45の中で燃料ベー
パの発生が多くなる。その結果、各インジェクタ46か
ら噴射される燃料が所期の量よりも少なくなり、空燃比
が乱れてエンジンの始動性が悪化するおそれがある。
【0007】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、リターンレスタイプの燃料
供給装置において、内燃機関の始動前にデリバリパイプ
等における気体の発生を抑えることにより、始動時にイ
ンジェクタから噴射される燃料量の低下を防止すること
を可能にした内燃機関の燃料供給装置を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、タンク内の燃料をポンプにより吐
出してデリバリパイプを介してインジェクタへ圧送する
と共に、その燃料圧力をデリバリパイプよりも上流に設
けられたプレッシャレギュレータにより調整し、その調
整により余った燃料をプレッシャレギュレータからタン
クへ戻すように構成した内燃機関の燃料供給装置におい
て、デリバリパイプ中の燃料圧力を加増するための燃圧
加増手段と、内燃機関の運転状態からの停止を判断する
ための停止判断手段と、その停止判断手段が内燃機関の
停止を判断したとき、その停止後の所要期間だけ燃料圧
力を強制的に加増するために燃圧加増手段を制御するた
めの制御手段とを備えたことを趣旨とする。
【0009】
【作用】上記の構成によれば、内燃機関が運転状態から
停止したときに、そのことが停止判断手段により判断さ
れ、制御手段により燃圧加増手段が所要期間だけ制御さ
れて、デリバリパイプの中の燃料圧力が強制的に加増さ
れる。
【0010】従って、内燃機関の停止後の所要期間に
は、デリバリパイプの中の燃料圧力の低下が抑えられ、
高温状態の燃料で沸点が低下することがなくなり、燃料
ベーパ等の気体の発生が抑えられる。そのため、内燃機
関の始動時にインジェクタから噴射される燃料に気体が
混入することがない。
【0011】
【実施例】以下、この発明における内燃機関の燃料供給
装置を具体化した一実施例を図1〜3を参照して詳細に
説明する。
【0012】図1は本実施例の燃料供給装置を示す概念
構成図である。この装置で、燃料Fを溜めるためのタン
ク1は電動式のポンプ2及びプレッシャレギュレータ3
を内蔵する。ポンプ2及びプレッシャレギュレータ3は
タンク1に設けられたブラケット(図示しない)により
支持される。ポンプ2の吐出ポート2aから延びる燃料
パイプ4は、タンク1の上蓋1aを貫通してタンク1の
外へ延びる。この燃料パイプ4はフィルタ5につなが
り、更にその先はデリバリパイプ6につながる。デリバ
リパイプ6に設けられた複数のインジェクタ7は、内燃
機関(エンジン)8の各気筒に対応して位置する。
【0013】そして、ポンプ2が作動することにより、
タンク1の燃料Fがポンプ2により吸い上げられ燃料パ
イプ4へ吐出される。その吐出された燃料Fの一部はフ
ィルタ5で異物が除去された後、燃料パイプ4を介して
デリバリパイプ6へ圧送され、更にデリバリパイプ6に
おいて各インジェクタ7へ分配される。各インジェクタ
7は各気筒に対して燃料を噴射する。
【0014】電子制御装置(ECU)9はエンジン8の
運転状態に係る各種パラメータに基づいて必要な燃料噴
射量を算出する。そして、ECU9はその算出した燃料
噴射量に基づいて各インジェクタ7を制御することによ
り、エンジン8に対する燃料噴射量を制御する。このE
CU9は各インジェクタ7の燃料噴射量を噴射時間とし
て算出する。そのため、各インジェクタ7から所要量の
燃料を正確に噴射するために、各インジェクタ7におけ
る燃料圧力がプレッシャレギュレータ3により常に一定
に調整される。
【0015】この実施例の装置は、構成の簡略化等を狙
ったいわゆるリターンレスタイプのものであり、従前の
装置においてデリバリパイプからタンクまで延びるリタ
ーンパイプが廃止されている。その代わりに、この実施
例の装置では、プレッシャレギュレータ3がタンク1内
に位置する。更に、燃料パイプ4から分岐する導入パイ
プ10はプレッシャレギュレータ3の導入ポート3aに
つながる。同レギュレータ3の導出ポート3bから延び
る導出パイプ11は燃料Fの中に通じる。プレッシャレ
ギュレータ3はポンプ2から各インジェクタ7へ圧送さ
れる燃料Fを導入パイプ10を通じて導入し、その燃料
圧力を調整して一定に保つ。そして、プレッシャレギュ
レータ3はその調整によって余った燃料を導出パイプ1
1を通じてタンク1の燃料Fの中へ直接戻す。ここで、
プレッシャレギュレータ3はセンシングポート3cを有
する。このポート3cは同レギュレータ3に対して圧力
の調整のために必要な参照圧力を導入する。このポート
3cに接続されたセンシングパイプ12は、上蓋1aを
貫通してタンク1の外へ延び、大気に通じる。
【0016】ここで、プレッシャレギュレータ3はダイ
アフラム室3dを有する周知のものであり、そのダイア
フラム室3dにはセンシングポート3cを通じて参照圧
力が作用する。そして、ダイアフラム室3dにより設定
された圧力及び大気圧と、燃料圧力との差が所定値以上
になると、ダイアフラムが変位して導入ポート3aに入
る燃料の一部が導出ポート3bから流れ出る。この燃料
流量の調整によって、燃料パイプ4における燃料圧力が
一定に調整される。
【0017】この実施例で、各パイプ4,10〜12は
燃料Fにより変質することのなく、外圧により変形する
ことのない材料によって形成されている。例えば、この
材料には鋼材や合成ゴム等を使用することができる。
【0018】この実施例では、バッテリ21、メインリ
レー22、オープンリレー23及びイグニッションスイ
ッチ24を含む電源装置25がポンプ2に電力を供給す
る。ポンプ2及び両リレー22,23はバッテリ21に
対して電気的に直列につながる。バッテリ21及び両リ
レー22,23のそれぞれはECU9に対して電気的に
並列につながる。更に、ポンプ2はECU9及びオープ
ンリレー23に対して電気的に並列につながる。バッテ
リ21と両リレー22,23との間に接続されたイグニ
ッションスイッチ24は運転者により操作される。この
スイッチ24は第1及び第2の位置24a,24bを含
むオンの位置と、オフの位置とに切り換え可能となって
いる。
【0019】エンジン8を始動させるために、イグニッ
ションスイッチ24が第1の位置24aに切り換えられ
ることにより、オープンリレー23がオンされる。そし
て、バッテリ21からオープンリレー23を介してポン
プ2及びECU9に電力が供給され、両者2,9がエン
ジン8を始動させるために作動する。即ち、ECU9が
各インジェクタ7を制御し、ポンプ2によりデリバリパ
イプ6に圧送される燃料Fが所要量だけ各インジェクタ
7からエンジン8へ噴射される。
【0020】一方、エンジン8の始動が完了した後、イ
グニッションスイッチ24が第2の位置24bに切り換
えられることにより、メインリレー22がオンされる。
そして、バッテリ21からメインリレー22及びオープ
ンリレー23を介してポンプ2及びECU9に電力が供
給され、両者2,9がエンジン8の運転を継続させるた
めに作動する。メインリレー22はこの電源供給状態を
保持する。即ち、ECU9がエンジン8の運転状態に応
じて算出した燃料噴射量に基づき各インジェクタ7を制
御し、ポンプ2によりデリバリパイプ6に圧送された燃
料Fが所要量だけ各インジェクタ7からエンジン8へ噴
射される。
【0021】エンジン8を停止させるためにイグニッシ
ョンスイッチ24がオフされることにより、両リレー2
2,23がオフされ、バッテリ21からポンプ2及びE
CU9に対する電力の供給が停止される。
【0022】ところで、この実施例の装置はリターンレ
スタイプであることから、燃料パイプ4やデリバリパイ
プ6の中で燃料ベーパ等の気体が発生した場合に、その
気体が外部へ抜けることなくデリバリパイプ6の中に溜
まるおそれがある。特に、エンジン8が長時間運転され
てから停止した後には、しばらくの間は、エンジン8及
び両パイプ4,6が高温の状態をなし燃料Fの温度も高
く、燃料ベーパ等の気体が発生し易い条件にある。そこ
で、この実施例の装置は、エンジン8の停止後に、両パ
イプ4,6の中で燃料ベーパ等の気体が発生するのを抑
えるための構成を備える。その構成について以下に説明
する。
【0023】ECU9に接続された回転速度センサ26
はエンジン8の回転速度(エンジン回転速度)NEを検
出し、それに応じた信号をECU9へ出力する。このセ
ンサ26はエンジン8の停止を検出するための停止検出
手段を構成する。同じくECU9に接続された水温セン
サ27はエンジン8の冷却水の温度(冷却水温度)TH
Wを検出し、それに応じた信号をECU9へ出力する。
このセンサ27はエンジン8の温度状態、延いては燃料
Fの温度状態を検出するための燃温検出手段を構成す
る。両センサ26,27はエンジン回転速度NE及び冷
却水温THWの値をエンジン8の運転状態を示すパラメ
ータとして検出する。ECU9には、エンジン8の運転
状態を示すその他のパラメータを検出するために、その
他のセンサ(図示しない)が接続されている。この実施
例で、ECU9が本発明における停止判断手段及び制御
手段を構成する。
【0024】そして、ECU9は両センサ26,27の
検出値に基づき、エンジン8が運転状態から停止したか
否かを判断する。そして、ECU9はエンジン8の停止
を判断したときに、その停止後に必要に応じて所定期間
だけ両パイプ4,6の中の燃料圧力を強制的に加増する
ためにポンプ2を制御する。この制御を実行するため
に、ECU9は所定の制御プログラムを格納する。この
実施例では、ポンプ2がデリバリパイプ6の中の燃料圧
力を加増するための本発明の燃圧加増手段を構成する。
【0025】図2はこの実施例でECU9により実行さ
れる「燃料圧力制御ルーチン」を示すフローチャートで
ある。ECU9はこのルーチンを所定期間毎に周期的に
実行する。
【0026】ECU9はステップ100において、両セ
ンサ26,27からの検出信号に基づき、エンジン回転
速度NE及び冷却水温度THWの値をそれぞれ読み込
む。ステップ105において、ECU9はエンジン8が
運転状態から停止したか否かをエンジン回転速度NEの
値に基づき判断する。ここで、エンジン8の運転が続い
ている場合には、ECU9は処理をステップ150へ移
行して後述する高温判定フラグXTHを「0」にリセッ
トし、その後の処理を一旦終了する。この場合、ポンプ
2には、既にバッテリ21から両リレー22,23を介
して電力が供給されており、ポンプ2は作動を続ける。
これに対し、エンジン8が運転状態から停止した場合に
は、ECU9は処理をステップ110へ移行する。この
実施例で、ステップ105の処理を実行するECU9
が、本発明の停止判断手段に相当する。
【0027】ステップ110において、ECU9は高温
判定フラグXTHが「1」であるか否かを判断する。こ
の判定フラグXTHは、エンジン8の温度状態、延いて
は燃料Fの温度状態が高温であることの判定が最初に行
われたときに「1」に設定される。ここで、この判定フ
ラグXTHが「0」である場合には、高温の判定が未だ
行われていないことから、ECU9は処理をステップ1
15へ移行する。
【0028】ステップ115において、ECU9は冷却
水温度THWが所定値TH1以上の高温状態であるか否
かを判断する。高温状態でない場合には、燃料ベーパ等
の気体の発生のおそれがないものとして、ECU9は処
理をステップ150へ移行して温度判定フラグXTHを
「0」にリセットし、その後の処理を一旦終了する。高
温状態である場合には、ステップ120において、EC
U9は高温判定フラグXTHを「1」に設定した後、処
理をステップ125へ移行する。この実施例では、ステ
ップ115の処理を実行するECU9が、エンジン8が
高温状態であることを判断するための高温判断手段に相
当する。
【0029】一方、ステップ110において、高温判定
フラグXTHが「1」である場合には、既に高温状態で
あることの判定が行われていることから、ECU9は処
理をステップ125へ移行する。
【0030】ステップ125において、ECU9はエン
ジン8が停止してからの経過時間TAをカウントする。
続いて、ステップ130において、ECU9はその経過
時間TAの値が所定値T1未満であるか否かを判断す
る。ここで、所定値T1とはエンジン8が高温状態で停
止したときに、燃料圧力の低下が燃料ベーパ等の発生を
招くおそれのある期間を意味する。この所定値T1を、
例えば「3時間」に設定することができる。従って、経
過時間TAが所定値T1未満である場合には、燃料圧力
の低下を抑えるために、ECU9は処理をステップ13
5へ移行する。この実施例では、ステップ125,13
0の処理を実行するECU9が、エンジン8の停止後の
経過時間を判断するための停止後判断手段に相当する。
【0031】ステップ135において、ECU9は最初
にステップ135に移行してからの経過時間TBが所定
値T2(T1>T2)以上であるか否かを判断する。こ
の所定値T2を、例えば「15分」に設定することがで
きる。経過時間TBが所定値T2未満である場合には、
ECU9は処理をステップ110へ移行し、ステップ1
00からの処理を再開する。経過時間TBが所定値T2
以上である場合には、ECU9は処理をステップ140
へ移行する。
【0032】ステップ140において、ECU9は燃料
パイプ4及びデリバリパイプ6の中の燃料圧力を強制的
に加増するために、ポンプ2を所定時間T3だけ作動さ
せる。この所定時間T3を、例えば「数秒」に設定する
ことができる。この場合、バッテリ21からポンプ2に
対する電力の供給はECU9を介して制御される。その
後、ECU9は処理をステップ100へ移行し、ステッ
プ100からの処理を再開する。この実施例では、ステ
ップ135,140の処理を実行するECU9が、ポン
プ2を断続的に作動させるための断続制御手段に相当す
る。
【0033】一方、ステップ130において、経過時間
TAが所定値T1以上である場合には、燃料ベーパ等の
発生のおそれがないことから、ECU9は処理をステッ
プ150へ移行する。ステップ150において、ECU
9は温度判定フラグXTHを「0」にリセットし、その
後の処理を一旦終了する。この実施例では、ステップ1
25〜150の処理を実行するECU9が本発明の制御
手段に相当する。
【0034】上記の構成によれば、エンジン8が運転状
態から停止したときには、そのことがECU9により判
断され、そのときエンジン8が高温状態であるか否かが
ECU9により判断される。そして、停止時のエンジン
8が高温状態にあると判断された場合には、その停止後
の所定期間(所定値T1:例えば「3時間」)に渡って
所定時間(所定値T2:例えば「15分」)の間隔をも
って所定時間T3(例えば「数秒」)だけポンプ2が強
制的に作動し、燃料パイプ4及びデリバリパイプ6の中
の燃料圧力が強制的に加増される。
【0035】図3はエンジン8が高温状態で停止した場
合における燃料圧力の変化を示すグラフである。ここ
で、本実施例に係る燃料圧力の挙動を実線で示し、従来
例に係る燃料圧力の挙動を破線で示す。このグラフから
も明らかなように、本実施例では、エンジン8の停止後
にポンプ2が断続的に作動して燃料圧力がほぼ最初のレ
ベルで保持されることが分かる。これに対し、従来例で
は、エンジンの停止後に燃料圧力が徐々に低下し、ある
時点でベーパの発生を招くことが分かる。
【0036】従って、この実施例では、エンジン8の停
止後に、燃料ベーパ等の気体の発生のおそれのある期間
では、両パイプ4,6の中の燃料圧力の低下が抑えられ
る。そして、高温状態の燃料Fでその沸点が低下するこ
とがなく、燃料ベーパ等の気体の発生が抑えられる。つ
まり、この実施例では、エンジン8の停止後に、燃料圧
力が著しく低下する前にポンプ2を作動させて、燃料圧
力の低下を抑えているのである。このため、エンジン8
の始動時には、デリバリパイプ6の中に燃料ベーパ等の
気体が残ることがなく、各インジェクタ7から噴射され
る燃料に気体が混入することがない。
【0037】このように、この実施例では、リターンレ
スタイプの燃料供給装置において、エンジン8の始動前
に燃料パイプ4やデリバリパイプ6の中での燃料ベーパ
等の気体の発生を抑えることができ、それによって始動
時に各インジェクタ7から噴射される燃料量が気体の混
入によって低下することを防止することができる。延い
ては、空燃比の乱れやエンジン8の始動性の悪化を防止
することができる。例えば、エンジン8が高温状態から
再始動する場合には、それ以前にデリバリパイプ6の中
で燃料ベーパ等の気体が発生するおそれが高いのである
が、本実施例の装置はこのような場合に特に有効とな
る。
【0038】ところで、この実施例では、エンジン8の
停止後にバッテリ21から電力を供給することによりポ
ンプ2を作動させているが、その作動は限られた期間内
における断続的なものとなっている。このため、ポンプ
2やバッテリ21に必要以上の負荷がかかることはな
い。
【0039】更に、この実施例では、エンジン8の停止
後に高温状態と判断されたときだけ、ポンプ2を作動さ
せている。このため、エンジン8の停止後に一義的にポ
ンプ2を作動させる場合と比べて、ポンプ2を無駄に作
動させることがなく、バッテリ21の電力を無駄に消費
することがない。その意味で、ポンプ2やバッテリ21
の寿命を確保することができる。
【0040】加えて、この実施例では、プレッシャレギ
ュレータ3にはセンシングパイプ12及びセンシングポ
ート3cを通じてほぼ一定の大気圧が参照圧力として作
用する。従って、タンク1の中の圧力が変動したとして
も、その圧力変動がプレッシャレギュレータ3による圧
力の調整に影響することはなく、各インジェクタ7にお
ける燃料圧力が変動することはない。その結果、タンク
1の中の圧力が季節や温度状態、或いは燃料Fの種類や
新旧の違いによって変動したとしても、プレッシャレギ
ュレータ3により調整されるべき燃料圧力をほぼ一定に
保つことができ、各インジェクタ7に作用する燃料圧力
をほぼ一定に保つことができる。そして、タンク1の中
の圧力変動にかかわらず、各インジェクタ7より単位時
間当たりに噴射される燃料量をほぼ一定に保つことがで
き、ECU9による燃料噴射量の制御を正確に行うこと
ができる。
【0041】併せて、この実施例の装置では、ポンプ2
と共にプレッシャレギュレータ3をタンク1に内蔵して
いることから、装置全体をコンパクトにまとめることも
できる。
【0042】尚、この発明は次のような別の実施例に具
体化することもできる。以下の別の実施例でも前記実施
例と同等の作用及び効果を得ることができる。 (1)前記実施例では、エンジン8の停止後にエンジン
8が高温状態にあるときだけポンプ2の作動を制御する
ように構成した。これに対し、エンジン8の停止後に一
義的にポンプ2の作動を制御するように構成してもよ
い。
【0043】(2)前記実施例では、エンジン8の温度
状態、延いては燃料Fの温度状態を冷却水温度THWの
検出値に基づいて判断した。これに対し、燃料の温度状
態を燃料温度の検出値に基づいて直接的に判断したり、
潤滑油温度の検出値に基づいて判断したり、吸気温度の
検出値に基づいて判断したりしてもよい。
【0044】(3)前記実施例では、停止時のエンジン
8が高温状態にある場合には、その後に予め定められた
所定期間だけポンプ2を断続的に作動させるように構成
した。これに対し、停止時のエンジン8が高温状態にあ
る場合に、エンジン8の温度状態や燃料圧力の状態を随
時監視し、その温度が燃料ベーパ等の発生のおそれのな
い程度に低下するまでの間でポンプ2を断続的に作動さ
せるように構成してもよい。
【0045】(4)前記実施例では、停止時のエンジン
8が高温状態にある場合に、一定間隔をもって断続的に
ポンプ2を作動させるように構成した。これに対し、停
止時のエンジン8が高温状態にある場合に、不等間隔を
もって断続的にポンプ2を作動させるように構成しても
よい。
【0046】(5)前記実施例では、ポンプ2を燃料圧
力を加増するための燃圧加増手段として使用した。これ
に対し、ポンプとは別に燃料圧力を加増するための特別
なアクチュエータをデリバリパイプに設けて使用しても
よい。
【0047】更に、上記各実施例には、特許請求の範囲
に記載した技術的思想に係る次のような実施態様が含ま
れることを以下にその効果と共に記載する。 (イ)請求項1に記載の発明において、前記内燃機関が
高温状態であることを判断するための高温判断手段を設
け、前記停止判断手段が前記内燃機関の停止を判断し且
つ前記高温判断手段が前記内燃機関の高温状態を判断し
たとき、その停止後の所要期間だけ前記燃料圧力を強制
的に加増するために前記燃圧加増手段を制御するための
制御手段を設けた内燃機関の燃料供給装置。
【0048】この構成によれば、収集室に燃料ベーパ等
の気体が有るときだけ開閉手段を開くことになり、開閉
手段の作動回数を減らすことができる。この構成によれ
ば、内燃機関の停止後に高温状態と判断されたときだ
け、燃圧加増手段を作動させることになり、燃圧加増手
段を無駄に作動させることがなく、燃圧加増手段の寿命
を確保することができる。
【0049】(ロ)請求項1に記載の発明において、前
記制御手段は燃圧加増手段を断続的に作動させる内燃機
関の燃料供給装置。この構成によれば、燃圧加増手段の
作動が限られた機関に断続的に行われることから、燃圧
加増手段に必要以上の負荷がかかることを抑えることが
できる。
【0050】尚、この明細書で発明の構成に係る手段等
を以下のように定義する。 (a)プレッシャレギュレータとは、ここでは、燃料圧
力を調整するためのバルブを意味し、インジェクタから
噴射れさる燃料の圧力が一定となるように調整するもの
を含む。
【0051】(b)インジェクタとは、燃料を噴射する
ための電磁弁付ノズルを意味し、電磁弁がECUからの
電気信号に基づいて開弁することにより燃料を噴射す
る。この燃料噴射量は電磁弁の開弁時間により決まる。
【0052】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、デリバ
リパイプからタンクへ燃料を戻すために使用される従前
のリターンパイプを廃止してなるいわゆるリターンレス
タイプの燃料供給装置において、内燃機関の停止を判断
したときに、その停止後の所要期間だけデリバリパイプ
の中の燃料圧力を強制的に加増するために燃圧加増手段
を制御するようにしている。
【0053】従って、内燃機関の停止後の所要期間に
は、デリバリパイプの中の燃料圧力の低下が抑えられ、
燃料ベーパ等の気体の発生が抑えられ、インジェクタか
ら噴射される燃料に気体が混入することがない。その結
果、内燃機関の始動時にインジェクタから噴射される燃
料量の低下を防止することができ、延いては、内燃機関
の始動性を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施例に係る燃料供給装置の概念構成図。
【図2】 同じく「燃料圧力制御ルーチン」のフローチ
ャート。
【図3】 同じく燃料圧力の変化を示すグラフ。
【図4】 従来の燃料噴射装置の一例を示す概念構成
図。
【図5】 従来のデリバリパイプの一例を示す断面図。
【符号の説明】
1…タンク、2…ポンプ(2は燃圧加増手段を構成す
る)、3…プレッシャレギュレータ、6…デリバリパイ
プ、7…インジェクタ、8…内燃機関としてのエンジ
ン、9…停止判断手段及び制御手段としてのECU。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−339143(JP,A) 特開 昭59−46360(JP,A) 特開 昭59−37259(JP,A) 特開 昭59−43956(JP,A) 特開 昭57−65850(JP,A) 特開 平6−129325(JP,A) 実開 昭63−196471(JP,U) 実開 平4−111558(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 37/08 F02M 37/00 F02M 37/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンク内の燃料をポンプにより吐出して
    デリバリパイプを介してインジェクタへ圧送すると共
    に、その燃料圧力を前記デリバリパイプよりも上流に設
    けられたプレッシャレギュレータにより調整し、その調
    整により余った燃料を前記プレッシャレギュレータから
    前記タンクへ戻すように構成した内燃機関の燃料供給装
    置において、 前記デリバリパイプの中の燃料圧力を加増するための燃
    圧加増手段と、 前記内燃機関の運転状態からの停止を判断するための停
    止判断手段と、 前記停止判断手段が前記内燃機関の停止を判断したと
    き、その停止後の所要期間だけ前記燃料圧力を強制的に
    加増するために前記燃圧加増手段を制御するための制御
    手段とを備えたことを特徴とする内燃機関の燃料供給手
    段。
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